JP2002006278A - 光デバイス - Google Patents

光デバイス

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JP2002006278A
JP2002006278A JP2000194881A JP2000194881A JP2002006278A JP 2002006278 A JP2002006278 A JP 2002006278A JP 2000194881 A JP2000194881 A JP 2000194881A JP 2000194881 A JP2000194881 A JP 2000194881A JP 2002006278 A JP2002006278 A JP 2002006278A
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photonic crystal
optical device
waveguide
core layer
electrodes
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Tomoyuki Hamada
智之 浜田
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Hitachi Ltd
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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フォトニック結晶を容易に作成できる光デバイ
スおよびフォトニック結晶光デバイスを提供する。 【解決手段】コア層が電気光学効果を示すスラブ光導波
路と、電気光学効果によりコア層の屈折率を変化させる
手段を備えた光デバイスであり、コア層中の少なくとも
一部分に所望の周期的屈折率パターンを電気光学効果に
より誘起してフォトニック結晶を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムあ
るいは光計測システムの分野において用いられるフォト
ニック結晶およびフォトニック結晶を有する光デバイス
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光の波動状態を人為的に制御でき
る材料としてフォトニック結晶が注目をあつめており、
フォトニック結晶を用いた各種光デバイスが考案されて
いる。フォトニック結晶は、周期が光波長の1/2程度
の屈折率変化を内部に有する人工結晶である。
【0003】フォトニック結晶の特徴は、同結晶中の光
波がバンド構造を形成することにある。結晶中の電子波
が、周期的な結晶格子により回折されて電子バンド構造
を形成するのと同様に、フォトニック結晶中の光波は、
同結晶内部の周期的な屈折率変化により回折されて光バ
ンド(フォトニックバンド)構造を形成する。フォトニ
ック結晶は、光に対する禁制帯であるフォトニックバン
ドギャップ、および光に対する強い分散性と異方性を有
し、屈折率の変化周期および変化パターンを変えること
により、結晶内の光の伝播状態を大きく制御することが
できるという特徴を有する。
【0004】これまでに、このようなフォトニック結晶
の特徴を生かした種々の光デバイスが提案されている。
フォトニックバンドギャップ中の波長の光はフォトニッ
ク結晶中を自由に伝播できないので、同結晶中に強くと
じこめられる。特開平11−330619号公報および
特開平11−186657号公報では、この強い光閉じ
込め効果を利用した低しきい値レーザの提案がなされて
いる。
【0005】また、川上らは応用物理学会誌第68巻1
335〜1345ページ(1999年)において、強い
光閉じ込め効果を利用した無損失急峻曲がり光導波路を
紹介している。これは、フォトニックバンド中の波長の
光がフォトニック結晶中を伝播しないことを利用し、フ
ォトニック結晶をクラッドとして用いることにより、従
来型の導波路では不可能であった急峻曲がり光導波を可
能とするデバイスである。一方、特開平11−2715
41号公報は、フォトニック結晶が光に対する高い分散
性を有することを利用した光分波素子の提案を行ってい
る。
【0006】フォトニック結晶の作成法としては、屈折
率の異なる2種類の半導体を交互積層した半導体多層膜
に周期的に空孔をあける方法が知られている。例えば、
特開平11−330619号公報は半導体スラブ導波路
に空孔を開けて屈折率変化を生じさせ、導波路内部に2
次元フォトニック結晶を作成する方法を提案している。
【0007】特開平11−186657号公報および特
開平11−316154号公報には、半導体多層膜に空
孔を開けて3次元的な周期的屈折率変化を多層膜中に形
成し、フォトニック結晶を作成する方法が示されてい
る。特開2000−031587号には、GaAs/A
lAs多層膜のAlAs層の特定部分を酸化して周期的
屈折率変化を生じさせ、3次元的なフォトニック結晶を
構成する方法が開示されている。
【0008】また川上らは、前記応用物理学会誌第68
巻1335〜1345ページ(1999年)において
「自己クローニング」とよばれる方法を提案している。
「自己クローニング」法は、基板表面上にサブミクロン
間隔で格子状に孔を形成し、基板上に屈折率の異なる2
種類の材料を交互積層してフォトニック結晶を作成する
方法である。「自己クローニング」法は、多層膜に周期
的に空孔をあける方法と比較して、プロセス面で有利で
ある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術によりフォトニック結晶を作成することは容易では
ない。フォトニック結晶を作成する方法としては、屈折
率の異なる2種類の半導体を交互積層した半導体多層膜
に周期的に空孔をあける方法が知られているが、特開2
000−31587号公報が指摘しているように、光波
長の1/2程度の周期で半導体多層膜に空孔を開けるの
は容易ではなく、現在のフォトリソグラフィー技術によ
っても半導体多層膜に空孔を開けることに成功した例は
ない。
【0010】そこで、特開2000−31587号公報
は、化学的プロセスにより屈折率変化を誘起してフォト
ニック結晶を作成する方法を提案している。この方法
は、GaAs/AlAs多層膜のAlAs層の特定部分
を酸化して屈折率変化を誘起し、フォトニック結晶を作
成するという方法である。しかし、この方法は複雑な酸
化工程を要する。
【0011】一方、川上らが考案した「自己クローニン
グ」の方法によれば、フォトニック結晶をより簡便に作
成することができるが、同方法は、格子状に孔の形成さ
れた基板を必要とし、基板を作成するためのエッチング
工程が別途必要となる。
【0012】さらに、従来技術は、機械的・化学的な手
法でフォトニック結晶を作るため、複雑な形状・構造の
フォトニック結晶を作成する場合、その工程が複雑とな
る。
【0013】本発明の目的は、このような課題を解決し
て、フォトニック結晶を容易に作成できる光デバイスお
よびそれを用いたフォトニック結晶光デバイスを提供す
ることにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、コ
ア層が電気光学効果を示すスラブ光導波路と、電気光学
効果によりコア層の屈折率を変化させる手段を備えた光
デバイスであり、コア層中の少なくとも一部分に所望の
周期的屈折率パターンを電気光学効果により誘起してフ
ォトニック結晶を作成できることを特徴とする光デバイ
スにより達成される。
【0015】本発明の代表的な構成は、上記スラブ導波
路の両表面上に複数の電極が一定の間隔で互いに平行と
なるように配置されており、電極の幅および電極の間隔
が導波光波長の1/4以下であり、一方の面上の電極が
他面上の電極と上記導波路をはさんで交差するように配
置してある光デバイスであって、電極を適宜選択して電
圧を印加することにより、所望のフォトニック結晶構造
をコア層内部に作成できることを特徴とする光デバイス
である。
【0016】従来の技術においては、周期的な屈折率変
化を機械的・化学的な手段により誘起し、フォトニック
結晶を作成していた。したがって、必然的に光デバイス
に必要とされる複雑な形状を有するフォトニック結晶を
作成することは困難であり、また、作成にあたっては複
雑な工程を必要とした。
【0017】そこで、本発明においては、周期的な屈折
率変化を電気光学効果を利用して誘起することにより電
気的にフォトニック結晶を作成できるようにした。本発
明では、電気的に周期的な屈折率変化を誘起するため、
従来の技術において必要とされた複雑な機械的・化学工
程を経ることなく、フォトニック結晶を容易に作成する
ことができる。
【0018】本発明では、コア層が電気光学効果を示す
スラブ導波路の両表面上の両表面上に複数の電極が一定
の間隔で互いに平行となるように配置し、一方の面上の
電極が他面上の電極と上記導波路をはさんで交差するよ
うにして、電極を適当に選択してスラブ導波路に電圧を
印加することにより、導波路コア内部に周期的な屈折率
変化を電気光学効果により生じさせるようにした。
【0019】フォトニック結晶の屈折率周期は、結晶内
光波長の1/2程度とする必要がある。そこで本発明で
は、スラブ導波路表面上の電極の幅および電極の間隔を
導波光波長の1/4以下とすることにより、電気光学効
果により誘起される屈折率変化の周期が結晶内光波長の
1/2程度となるようにした。このような電極は、半導
体デバイスの配線工程で用いられる光リソグラフィー技
術を用いることにより容易に作成できる。川上らが応用
物理学会誌第68巻1335〜1345ページ(199
9年)で指摘しているように、光ファイバ通信で用いら
れる波長1.5μm帯用のフォトニック結晶では、屈折
率変化周期を0.5μm程度とする必要があるが、現在
の光リソグラフィー技術によれば、電極の幅および電極
の間隔を0.1μm程度とすることができる。
【0020】本発明では、電気光学効果によりスラブ導
波路内部にフォトニック結晶を形成するので、電気光学
効果を生じさせる電圧を印加する電極を変えることによ
り、結晶の形状および構造を変化させることが可能であ
る。本発明によれば、フォトニック結晶を容易に作成で
き、回折格子、導波路、急峻曲がり導波路として作用す
るフォトニック結晶光デバイスを容易に作成することが
できる。
【0021】また本発明では、電気光学効果によりフォ
トニック結晶を作成するので、フォトニック結晶の形状
・構造を容易に変化させることができ、構造・機能が可
変な回折格子、導波路等を実現することができる。
【0022】このように、本発明によれば、フォトニッ
ク結晶およびフォトニック結晶を有する光デバイスを容
易に作成でき、さらに従来にはない光デバイスを実現す
ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1および2は、本
発明の典型的な構成になる光デバイスの平面図および断
面図であり、図3および4は本実施例により形成される
フォトニック結晶の模式的説明図である。
【0024】図1において、1は電気光学効果を示す基
板、2は電極a〜tからなる上面側の電極群、3は電極
A〜Tからなる下面側の電極群である。本実施例では上
記基板1をスラブ導波路コア層とし、その内部を光が導
波する構造とした。スラブ導波路のクラッドは空気層で
ある。
【0025】上記導波路コア層1は、電気光学効果を示
す材料で構成されていればよく、例えばニオブ酸リチウ
ム(LiNbO3)で構成することができる。電極群2
および3を構成する電極は、それぞれ導波路コア層1の
異なる表面上に一定の間隔で配置され、本実施例におい
て電極の幅および電極の間隔は0.25μmである。
【0026】図2は図1の実施例の上記電極A部分の断
面図である。本実施例は電極を適宜選択して電圧を印加
することにより、導波路コア層1の任意部分に電気光学
効果を誘起して、上記電圧印加部分の屈折率を変化させ
ることができる。例えば、電極Aと電極aの間に電圧を
印加した場合には、導波路コア層1のそれら電極が交差
する部分4の屈折率が電気光学効果により変化する。同
様に電極Sと電極sの間に電圧を印加した場合、5の部
分の屈折率が電気光学効果により変化する。
【0027】図2に示すように、4の部分は導波路コア
層1内部では柱状になっており、導波路コア層1を導波
する光に対する格子点として作用する。このように本実
施例では、導波路コア層1の任意の部分に導波光に対す
る格子点を形成できる。すなわち、電極a〜tおよび電
極A〜Tを適宜選択して複数の格子点が周期的に形成さ
れるようすることで、導波路コア層1の内部に2次元フ
ォトニック結晶を構成することができる。
【0028】図3は、本実施例により形成されるフォト
ニック結晶の模式図である。ここで、図3では選択した
電極のインデックスのみを示す。電極群2の電極f,
g,h,i,j,k,l,m,n,oと電極群3の電極
F,G,H,I,J,K,L,M,Oを選択し、電極群
2と3の間に電圧を印加することにより、導波路コア層
1の内部に縦方向10周期、横方向10周期の2次元フ
ォトニック結晶6が構成される。上記フォトニック結晶
6は、縦方向、横方向ともに格子周期が0.5μmであ
る等方的な2次元フォトニック結晶である。
【0029】図4は、本実施例により形成されるフォト
ニック結晶の他の構成例の模式図である。電極群2の電
極f,g,h,i,j,k,l,m,n,oと電極群3
の電極F,H,J,L,Nを選択し、電極群2と3の間
に電圧を印加することにより、導波路コア層1の内部に
縦方向に5周期、横方向に10周期の屈折率変化を有す
る2次元フォトニック結晶7が形成される。このフォト
ニック結晶7は、横方向の格子周期が0.5μm、縦方
向の格子周期が1.5μmである。
【0030】本実施例のように、本発明によればスラブ
導波路1中に様々な形での2次元フォトニック結晶を容
易に形成することできる。また、本実施例では、電極群
2および3を構成する電極の幅および間隔を0.25μ
mとした。このため、スラブ導路1中に形成されるフォ
トニック結晶の格子定数は0.5μmの整数倍に制限さ
れる。電極幅および間隔をより短くすることによりこの
制限を緩和することができる。例えば、電極幅および間
隔を0.1μmとした場合には、格子定数が0.2μmの
整数倍となるフォトニック結晶を形成できる。
【0031】(実施例2)フォトニック結晶は周期的な
屈折率変化を有し、光に対する回折格子として作用する
ので、本発明により回折格子を作成することができる。
図5および図6は、実施例1(図1)を用いて構成され
る回折格子として作用する光デバイスの模式図である。
【0032】図5に示すように、電極群2の電極o,
p,q,r,sと電極群3の電極A〜Tを選択し、電極
群2と3の間に電圧を印加すると、導波路コア層1中に
縦方向に20周期、横方向に5周期の屈折率変化を有す
るフォトニック結晶8が形成される。電極群2および3
の電極間隔が0.25μmであるので、フォトニック結
晶8の格子定数は縦・横両方向ともに0.5μmとな
り、フォトニック結晶8は導波路コア層1を導波する波
長1.0μmの光に対する回折格子として作用する。す
なわち、電極の幅および間隔を導波光波長の1/4とす
ることにより、導波光に対する回折格子が形成される。
【0033】一方、図6に示すように、電極群2の電極
o,q,sと電極群3の電極A,C,E,G,I,K,
M,O,Q,Sを選択し、電極群2と3の間に電圧を印
加した場合には、導波路コア層1中に縦方向に10周
期、横方向に3周期の屈折率変化を有するフォトニック
結晶9が形成される。電極群2および3の電極幅および
間隔が0.25μmであるので、上記フォトニック結晶
9の格子定数は、縦方向、横方向ともに1.0μmとな
る。上記フォトニック結晶9は、導波路コア層1を導波
する波長2.0μmの導波光に対する回折格子として作
用する。
【0034】以上のように、本実施例によれば図1の光
デバイスを用いて構造が可変な回折格子を作成できる。
【0035】(実施例3)フォトニック結晶は、フォト
ニックバンドギャップ中の波長の光をブラッグ反射する
性質があり、この性質を利用してフォトニック結晶をク
ラッドとする光導波路を作成することができる。
【0036】実施例1の光デバイス(図1)の電極群2
の全電極a〜fと電極群3の全電極A〜Tを選択し、両
者間に電圧を印加すると、図7のように導波路コア層1
中に電気光学効果によるフォトニック結晶10が形成さ
れる。電極の幅および間隔が0.25μmであるので、
フォトニック結晶10の格子定数は0.5μmとなり、
フォトニック結晶10は波長が1.0μmの導波光をブ
ラッグ反射する。したがって波長が1.0μmの光は9
内部を伝播することができない。
【0037】一方、電極群2の全電極a〜fと、Kを除
く電極群3の電極A〜JおよびL〜Tを選択し、電極群
2と3の間に電圧を印加すると、図8に示すように格子
定数が0.5μmである2つのフォトニック結晶11お
よび12が導波路コア層1中に形成され、上記フォトニ
ック結晶11と12の間には、格子点が存在しない領域
13ができる。
【0038】ここで、光ファイバ14を用いて導波光波
長が1.0μmの光を1に入力すると、導波光はフォト
ニック結晶11と12の領域内部には伝播できないの
で、上記領域13の内部を導波する。このため、図8の
デバイスは、領域11および12をクラッド、領域13
をコアとする導波路として作用する。このように、本発
明による図1の光デバイスを用いて導波路を形成するこ
とができる。
【0039】また、実施例1の光デバイスの電極群2の
電極a〜j、l〜tと電極群3の電極A〜J、L〜Tを
選択し、電極群2と3の間に電圧を印加すると、図9に
示すように導波路コア層1中に格子定数が0.5μmの
4つのフォトニック結晶15、16、17および18が
形成され、それらの領域間に格子点が存在しない領域1
9および20が形成される。上記フォトニック結晶領域
15、16、17および18は、波長が1.0μmの導
波光に対するクラッドとして作用し、領域19および2
0はコアとして作用する。したがって、図9のデバイス
は、交差型導波路として作用する。
【0040】(実施例4)図10は本発明の他の実施例
の光デバイスの模式図、図11および12は本実施例に
より形成されるフォトニック結晶導波路の模式説明図で
ある。
【0041】図10において、1は電気光学効果を示す
基板、21および22は電極群である。電極群21およ
び22は基板1の異なる表面上に配置され、電極群21
は等間隔で配置されたL字型電極a〜t、電極群22は
等間隔で配置されたL字型電極A〜Tからなる。電極の
幅および電極の間隔は0.25μmである。本実施例の
光デバイスは、基板1の表面上に配置された電極の形状
がL字型である点が図1に示した実施例1の光デバイス
と異なる。
【0042】図11は、本実施例により実現される急峻
曲がり導波路として作用する光デバイスの模式図であ
る。電極群21の電極全ておよび電極群22の電極Eを
除く電極を選択し、電極群21と22の間に電圧を印加
することにより、導波路コア層1の内部にフォトニック
結晶領域23および24が構成される。図には、選択し
た電極のインデックスのみを示す。
【0043】フォトニック結晶領域23および24の格
子定数は0.5μmであり、上記領域23と24の間に
は格子点が存在しないL字型の領域25が形成される。
光ファイバ26により、導波光波長1.0μmの光を導
波路コア層1内部に入力すると、導波光はフォトニック
結晶領域23および24の内部には進行することができ
ず、格子点が存在しないL字型の領域23の内部を導波
する。
【0044】このように、図11の光デバイスは、フォ
トニック結晶領域23および24をクラッド、格子点が
存在しない領域25をコアとする急峻曲がり導波路とし
て機能する。
【0045】図12は、同様に本実施例により構成され
る急峻曲がり導波路として作用する、光デバイスの模式
図である。電極群21の全ての電極および電極群22の
電極EおよびOを除く電極を選択し、電極群21と22
の間に電圧を印加する。これにより、導波路コア層1の
内部にフォトニック結晶領域27、28および29と格
子点が存在しない二つのL字型の領域30および31が
構成される。
【0046】フォトニック結晶27、28、29の格子
点間隔は0.5μmである。光ファイバ32により導波
波長が1.0μmの光を導波路コア層1内部に導波する
と、導波光はフォトニック結晶27、28の内部には進
行できず、格子点が存在しないL字型の領域30内部を
導波する。同様に光ファイバ33により導波路コア層1
内部に光を導波させると、導波光はフォトニック結晶2
8、29の内部には進行できず、格子点が存在しないL
字型の領域31の内部を導波する。
【0047】このように、図12の光デバイスは、フォ
トニック結晶領域27,28および29をクラッド、格
子点が存在しないL字型の領域30および31をコアと
する2つの独立した急峻曲がり導波路を有する光デバイ
スとして機能する。
【0048】(実施例5)図13は、本発明のさらに他
の実施例になる光デバイスの模式図である。図13にお
いて、1は電気光学効果を示す基板、34および35は
それぞれ基板1の異なる面上に配置された電極群であ
る。電極群34は直線状の電極a〜t、35は直線上の
電極A〜Tからなり、電極群34および35は相互に6
0度の角度で交差するように配置されている。電極の幅
および電極の間隔は0.5μmである。
【0049】図14は、本実施例により構成されるフォ
トニック結晶の模式図である。電極群34の電極c〜
j、電極群35の電極C〜Jを選択し、電極群34と3
5の間に電圧を印加することにより、フォトニック結晶
36が導波路コア層1内部に形成される。図3および4
に示したように、実施例1の光デバイスにより形成され
るフォトニック結晶の結晶単位格子が正方形状あるは長
方形状であるのに対し、本実施例の光デバイスによるフ
ォトニック結晶の単位格子は菱形状である。
【0050】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電気光
学効果によりフォトニック結晶をスラブ導波路中に容易
に構成でき、それらフォトニック結晶を利用した回折格
子、導波路、急峻曲がり導波路等を作成することができ
る。また、本発明では、フォトニック結晶を電気光学効
果により作成するので、結晶構造・形状を容易に変化さ
せることができるという利点を有する。このため、本発
明によれば、格子構造が可変な回折格子、構造が可変な
導波路等従来にはない光デバイスを実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の光デバイスの平面図。
【図2】本発明の実施例1の光デバイスの断面図。
【図3】本発明の実施例1のフォトニック結晶の模式
図。
【図4】本発明の実施例1のフォトニック結晶の模式
図。
【図5】本発明の実施例2の回折格子の模式図。
【図6】本発明の実施例2の回折格子の模式図。
【図7】本発明の実施例3のフォトニック結晶の模式
図。
【図8】本発明の実施例3の導波路の模式図。
【図9】本発明の実施例3の交差型導波路の模式図。
【図10】本発明の実施例4の模式図。
【図11】本発明の実施例4の急峻曲がり導波路の模式
図。
【図12】本発明の実施例4の急峻曲がり導波路の模式
図。
【図13】本発明の実施例5の光デバイスの平面図。
【図14】本発明の実施例5のフォトニック結晶の模式
図。
【符号の説明】
1…電気光学効果を示す基板(導波路コア層)、2…電
極群、3…電極群、4…電気光学効果により屈折率が変
化した領域、5…電気光学効果により屈折率が変化した
領域、6…フォトニック結晶、7…フォトニック結晶、
8…フォトニック結晶、9…フォトニック結晶、10…
フォトニック結晶、11…フォトニック結晶、12…フ
ォトニック結晶、13…格子点が存在しない1の領域、
14…光ファイバ、15…フォトニック結晶、16…フ
ォトニック結晶、17…フォトニック結晶、18…フォ
トニック結晶、19…格子点が存在しない領域、20…
格子点が存在しない領域、21…電極群、22…電極
群、23…フォトニック結晶、24…フォトニック結
晶、25…格子点が存在しない領域、26光ファイバ、
27…フォトニック結晶、28…フォトニック結晶、2
9…フォトニック結晶、30…格子点が存在しない領
域、31…格子点が存在しない領域、32光ファイバ、
33光ファイバ、34…電極群、35…電極群、36…
フォトニック結晶。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コア層が電気光学効果を示すスラブ光導波
    路と、電気光学効果によりコア層の屈折率を変化させる
    手段を備え、コア層中の少なくとも一部分に所望の周期
    的屈折率パターンを誘起してフォトニック結晶を形成し
    たことを特徴とする光デバイス。
  2. 【請求項2】スラブ導波路の両表面上に一定の間隔で互
    いに平行な複数の電極を一方の面上の電極が他の面上の
    電極と上記導波路をはさんで交差するように配置し、か
    つ上記電極の幅および電極の間隔を導波光波長の1/4
    以下とし、上記電極を適宜選択して交差する電極間に電
    圧を印加することにより、所望のフォトニック結晶構造
    を上記コア層内部に形成することを特徴とする請求項1
    記載の光デバイス。
  3. 【請求項3】コア層内部のフォトニック結晶が導波光に
    対する回折格子として機能することを特徴とする請求項
    2記載の光デバイス。
  4. 【請求項4】上記回折格子構造が可変であることを特徴
    とする請求項3記載の光デバイス。
  5. 【請求項5】上記コア層内部のフォトニック結晶が導波
    光に対する導波路として機能することを特徴とする請求
    項2記載の光デバイス。
  6. 【請求項6】上記導波路構造が可変であることを特徴と
    する請求項5記載の光デバイス。
  7. 【請求項7】上記導波路構造が急峻曲がり導波路として
    機能することを特徴とする請求項2記載の光デバイス。
  8. 【請求項8】フォトニック結晶の単位格子構造が、正方
    形状、長方形状あるいは菱形状であることを特徴とする
    請求項2記載の光デバイス。
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