JP6439022B2 - 防錆塗料、防錆塗膜、及び防錆積層塗膜 - Google Patents

防錆塗料、防錆塗膜、及び防錆積層塗膜 Download PDF

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Description

本発明は、防錆塗料、防錆塗膜、及び防錆積層塗膜に関し、更に詳しくは亜鉛末が無含有でありながら、亜鉛末を含有する従来の塗料と同等又はそれ以上の長期防食性を有する防錆塗膜、防錆積層塗膜、及びそれらを形成することのできる防錆塗料に関する。
現在、亜鉛末を多量に含有する塗料は、鋼材面を保護し、長期防食性を示す塗料として、橋梁、プラント、船舶、海洋構造物等、多種多様な鋼構造物に適用されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記塗料に使用されている亜鉛末は、鋼材防食のためのめっき鋼板、合金材料、医薬品、化粧品等、塗料以外でも幅広い分野で多量に使用されており、2050年までには、埋蔵量の数倍の使用量になると予測されている。
したがって、亜鉛はレアメタルではないものの、将来的に枯渇が危惧されており、将来的には亜鉛フリーの防錆塗料が求められている。
特許文献1には、バインダー樹脂と亜鉛末と腐食性イオン固定化剤と溶媒とを特定の割合で含有する高防食性亜鉛末含有塗料組成物が開示されている(特許文献1の請求項1参照)。特許文献1には腐食性イオン固定化剤として、Mg4.5Al(OH)13CO・nHOで示されるハイドロタルサイトがその代表例として開示されている(特許文献1の段落番号0035参照)
防錆作用のある金属として亜鉛末以外の金属を含有する塗料として、特許文献2には、防錆作用のある金属としてアルミニウムとマグネシウムとを必須の成分として含有する導電性金属塗料が開示されている。
特許文献3には、ステンレス粉末と、アルミニウム粉末、亜鉛粉末、マグネシウム粉末、マンガン粉末及びこれらの合金粉末から選択される1種以上の粉末とを含有する上塗塗膜が開示されている(特許文献3の請求項1参照)。
特許文献4には、特定粒径の導電性粒子を樹脂に対して特定割合で分散させてなり、特定の粘度及び特定の表面乾燥性を有する導電性粗面形成材が開示され(特許文献4の請求項1参照)、前記導電性粒子として、アルミニウム、亜鉛、マグネシウム、これらの合金、ならびにカーボンから選択された1種又は2種以上の粒子が開示されている(特許文献4の請求項3参照)。
特許文献5には、Mg及びAlを特定割合で含有し、残部がZnである合金粉末を乾燥塗膜中に特定割合で含有するジンクリッチ塗料が開示されている(特許文献5の請求項1参照)。
しかしながら、人体に無害な亜鉛末無含有の防錆塗料において、従来の亜鉛末含有防錆塗料(ジンクリッチ塗料)と同等以上の長期防食性を有するものは見出されていなかった。
特開2007−284600号公報 WO2010/123028国際公開公報 特公平4−68141号公報 特開2005−144446号公報 特開2001−164194号公報
本発明の課題は、防錆成分として亜鉛末が無含有であっても、亜鉛末を含有する従来の塗料と同等以上の長期防食性を有する防錆塗膜、防錆積層塗膜、及びそれを形成することのできる防錆塗料を提供することである。
本発明者らは上記の課題を達成するために鋭意検討した結果、特定の元素とアルミニウムとの合金粉及び/又は特定の元素の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉から成る金属粉末を含む防錆塗料を塗装することにより得られる防錆塗膜が、亜鉛末を含有する従来の防錆塗膜と同等以上の長期防食性を示すことを見出し、本発明に到達した。
即ち、前記課題を解決するための手段は、
(1) Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに、塗膜形成成分(但し、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。)を含む防錆塗料であり、
(2) 前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)が、5/95〜95/5であることを特徴とする前記(1)に記載の防錆塗料であり、
(3) 更に、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の防錆塗料であり、
(4) 前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることを特徴とする前記(3)に記載の防錆塗料であり、
(5) Mgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉、塗膜形成成分、並びに水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含み、亜鉛末無含有の防錆塗料であり、
(6) 前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることを特徴とする前記(5)に記載の防錆塗料であり、
(7) 前記塗膜形成成分が、アルキルシリケートの部分加水分解物、水溶性ケイ酸塩、及びコロイダルシリカの水分散液から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(8) 前記防錆成分がSi、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X1)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X1)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有であり、前記塗膜形成成分が、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(9) 前記塗膜形成成分が、エポキシ樹脂、、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする前記(5)〜(7)いずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(10) 防錆成分と塗膜形成成分の質量比(防錆成分/塗膜形成成分)が、20/80〜90/10であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(11) Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに塗膜形成成分(但し、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。)を含む防錆塗膜であり、
(12) 更に、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することを特徴とする前記(11)に記載の防錆塗膜であり、
(13) 前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることを特徴とする前記(12)に記載の防錆塗膜であり、
(14) Mgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉、塗膜形成成分、並びに水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含み、亜鉛末無含有の防錆塗膜であり、
(15) 前記(11)〜(14)のいずれか一項に記載の防錆塗膜、又はMgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分20質量部以上〜80質量部未満並びに塗膜形成成分20質量部超〜80質量部以下を含む防錆塗膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む下塗り層と、ふっ素樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む上塗り層とをこの順に有する防錆積層塗膜であり、
(16) 前記下塗り層と前記上塗り層との間に中塗り層を有する前記(15)に記載の防錆積層塗膜である。
本発明によれば、防錆成分として亜鉛末が無含有であっても、亜鉛末を含有する従来の塗料と同等もしくはそれ以上の長期防食性を有する防錆塗膜、防錆積層塗膜、及びそれを形成することのできる防錆塗料を提供することができる。
以下、本発明について詳細を述べる。
本発明の防錆塗料は、Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn及びBiから選ばれる少なくとも1種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに塗膜形成成分(但し、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。)を含む。
前記防錆成分は、少なくとも1種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉である。防錆成分がアルミニウム粉末のみの場合には、酸化被膜が形成しやすく、犠牲防食作用が十分に得られないが、前記元素(X)とアルミニウムとを組み合わせることで、酸化被膜が形成されにくくなり、犠牲防食作用を長期間に渡って持続させることが可能となる。
前記合金粉は、Mg−Al、Si−Al、Cd−Al、Ba−Al、Ga−Al、In−Al、Sn−Al、及びBi−Alの2元合金であってもよいし、アルミニウムと前記元素(X)から選ばれる2種又はアルミニウムと前記元素(X)から選ばれる1種と前記元素(X)以外の元素との3元合金であってもよいし、アルミニウムと前記元素(X)から選ばれる3種〜8種との4元合金〜9元合金であってもよいし、アルミニウムと前記元素(X)から選ばれる少なくとも1種と前記元素(X)以外の元素との4元合金〜9元合金であってもよい。
前記金属混合粉は、Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも1種の元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含み、これらは均一に混ぜられているのが好ましい。
前記元素(X)が、Mg、Si、Ga、Sn、In、Biから選ばれる少なくとも1種の元素(Y)であり、合金粉及び/又は金属混合粉が元素(Y)又は元素(Y)を含むと、これらを含有する防錆塗料により形成される防錆塗膜は、より一層長期防食性を有する。資源量を考慮した場合、元素(X)は、レアメタルでないMg、Si、Snから選ばれる少なくとも1種の元素(Z)が好ましい。
前記防錆成分は、亜鉛末が無含有であり、通常、亜鉛含有合金粉などの亜鉛成分を含有しない。ただし、亜鉛成分は不可避不純物として含有されることもある。亜鉛成分は、亜鉛元素を含む化合物であり、例えば、亜鉛末、亜鉛−アルミニウム合金、亜鉛−アルミニウム−マグネシウム合金等の亜鉛含有合金粉、リン酸亜鉛、リン酸カルシウム亜鉛等の亜鉛含有防錆顔料、亜鉛化合物により表面処理を施した防錆顔料等を挙げることができる。この発明の防錆塗料は、亜鉛末及び亜鉛含有合金等の亜鉛成分を防錆成分として含有しなくても、亜鉛末等を含有する塗料と同等以上の防食性能を有する。
前記合金粉及び前記金属混合粉の平均粒子径は、1〜500μmが好ましく、1〜20μmが特に好ましい。前記平均粒子径が500μm以下であると、防錆塗膜中の防錆成分がより均一に分散した状態を形成することができること、防錆成分の表面積が増加すること、防錆成分同士の接触面積が増加すること等により、より効率的に犠牲防食作用が働くと考えられる。前記平均粒子径が1μm以上であると、防錆塗料の保存安定性を維持することができる。前記平均粒子径は、防錆塗料を塗膜にした後に、塗膜の表面をSEMで観察し、観察画面において輪郭全体が見える20個程度の粒子の長径及び短径を測定し、これらの算術平均を算出することにより求めることができる。
前記合金粉及び前記金属混合粉の粒子の形状は、特に制限はないが、鱗片状やフレーク状等の不定形が好ましい。粒子の形状が不定形である場合、球状に比べて、粒子同士が接触しやすくなり、防食機能が向上する傾向がある。粒子の形状は、防錆塗料を塗膜にした後に、SEMで観察して確認することができる。
前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)は、5/95〜95/5であることが好ましく、40/60〜75/25が特に好ましい。質量比(Al/X)が前記範囲内であると、防錆成分の犠牲防食作用が働き、防錆塗膜の長期防食性がより一層向上する。質量比(Al/X)が5/95より小さい場合、犠牲防食作用を示すアルミニウム成分が少ないため、犠牲防食作用が十分に機能しないことがある。質量比(Al/X)が95/5より大きい場合、アルミニウムが不導態膜を形成し易くなり、防錆成分の電位が上昇し、犠牲防食作用が機能しないことがある。
本発明の防錆塗料に含有される塗膜形成成分は、前記防錆成分を分散させて、鉄鋼等の基材等に防錆塗膜を形成する機能を有し、このような塗膜形成成分として、無機質バインダー及び有機質バインダーを挙げることができる。
前記無機質バインダーとしては、オルガノシリケート、例えばアルキルシリケートの部分加水分解縮合物、オルガノシリケート、例えばアルキルシリケートの部分加水分解縮合物の変性物、水溶液ケイ酸塩、及びコロイダルシリカの水分散液を挙げることができ、これらの少なくとも1種を含む混合物でもよい。また、無機質バインダーは、有機質バインダーに比べて耐候性が良好であるので、有機質バインダーよりも長期間にわたって塗膜が劣化せずに防食性を維持することができる。
前記オルガノシリケートの部分加水分解縮合物としては、例えば、以下の一般式(1)で表されるオルガノシリケートを加水分解して得られる加水分解縮合物を挙げることができる。
一般式(1) R Si(OR4−n
〔式中、Rは、炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はビニル基であり、Rは、炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0〜2である。〕
上記一般式(1)において、Rで示されるアルキル基は、直鎖でも分岐したものでもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。好ましいアルキル基は、炭素数が1〜4個のものである。Rで示されるシクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が好適に挙げられる。Rで示されるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。上記各基は、任意に置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素原子や臭素原子、フッ素原子等)、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、メルカプト基、グリシドキシ基、エポキシ基、脂環式基等が挙げられる。
で示されるアルキル基としては、直鎖でも分岐したものでもよい。このようなアルキル基としては、例えば、メチル基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基等が挙げられ、好ましいアルキル基は、炭素数が1〜2個のものである。
前記オルガノシリケートの具体例としては、nが0の場合のアルキルシリケートとして、テトラメチルシリケート、テトラエチルシリケート、テトラ−n−プロピルシリケート、テトラ−i−プロピルシリケート、テトラ−n−ブチルシリケートなどが挙げられ、nが1の場合のオルガノシリケートとしては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、i−プロピルトリメトキシシラン、i−プロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリメトキシシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルエチルトリエトキシシランなどが挙げられ、nが2の場合のオルガノシリケートとしては、ジエチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン等が挙げられる。
なお、前記オルガノシリケートの部分加水分解縮合物は、前記一般式(1)で示される1種以上のオルガノシリケートを、水及び触媒の存在下で加水分解及び縮合反応させることにより、得ることができる。前記オルガノシリケートの部分加水分解縮合反応に使用される触媒としては、例えば、硫酸や、塩酸、硝酸、蟻酸等の無機酸;ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジマレエート、ジオクチルスズジラウレート、ジオクチルスズジマレエート、ジオクチルスズマレエート、オクチル酸スズなどの有機スズ化合物;リン酸、モノメチルホスフェート、モノエチルホスフェート、モノブチルホスフェート、モノオクチルホスフェート、モノデシルホスフェート、ジメチルホスフェート、ジエチルホスフェート、ジブチルホスフェート、ジオクチルホスフェート、ジデシルホスフェートなどのリン酸又はリン酸エステル;ジイソプロポキシビス(アセチルアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)チタニウムなどの有機チタネート化合物;トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナート)アルミニウムなどの有機アルミニウム化合物;テトラブチルジルコネート、テトラキス(アセチルアセトナート)ジルコニウム、テトライソブチルジルコネート、ブトキシトリス(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの有機ジルコニウム化合物等が挙げられる。
この場合の加水分解率としては、50〜98%が好ましい。また、これら加水分解物は他の有機高分子化合物と反応させた誘導体であっても差し支えない。これらは単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
これらオルガノシリケートの部分加水分解縮合物は、塗装作業性等の観点から縮合度30以下、好ましくは、10以下のものが好ましい。
水溶性ケイ酸塩又はコロイダルシリカの水分散液としては、次の一般式(2)で表される水溶性ケイ酸塩又はコロイダルシリカの水分散液を挙げることができる。
一般式(2) RO・nSiO
(式中、Rはアルカリ金属原子、nは1.0〜4.5の正数を示す。)
一般式(2)において、Rで示されるアルカリ金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。
一般式(2)で表される水溶性ケイ酸塩又はコロイダルシリカの水分散液は、従来公知のものを広く使用できる。
無機質バインダーの具体的な市販品としては、例えば、エチルシリケート40(コルコート(株)製)、SH6018、SR2402、DC3037、DC3074(東レ・ダウコーニング(株)製)、MS56(三菱化学(株)製)、エチルシリケート40(多摩化学工業(株)製)、KR−211、KR−212、KR−213、KR−214、KR−216、KR−218(信越化学工業(株)製)、TSR−145、TSR−160、TSR−165、YR−3187(東芝シリコーン(株)製)、Silbond 40(Stauffer Chemical Company製)、Ethyl Silicate 40(Union Carbide Corporation製)等が挙げられる。
前記有機質バインダーとしては、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂等、塗料に使用される樹脂を適宜採用することができる。また、これらの少なくとも1種を含む混合物でもよい。特に、前記防錆成分がSi、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X1)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X1)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である場合には、前記有機質バインダーとしてエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種が好ましい。前記エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂は被塗物との付着性が良好で防食性に優れるため、より好ましい樹脂である。
もっとも、この発明の防錆塗料(以下において、第1の防錆塗料と称することがある。)においては、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。
上記の無機質バインダー又は有機質バインダーは、1種単独を、又は2種以上の混合物を使用できる。塗膜形成成分としては、無機質バインダーと有機質バインダーとの混合物を使用してもよいし、無機質バインダーと有機質バインダーとの反応生成物も使用することができる。
本発明の防錆塗料における塗膜形成成分と防錆成分との質量比(防錆成分/塗膜形成成分)は、20/80〜90/10であることが好ましく、より好ましくは、20/80〜80/20、更に好ましくは、20/80〜50/50である。20/80より防錆成分が少ないと、防錆塗膜中の防錆成分が少なくなるため、防食性が低下するおそれがある。90/10より防錆成分が多いと、防錆塗膜が脆くなり易く、クラックの発生、密着力の低下が生じるおそれがある。また防錆塗膜中に空隙が生じやすくなる。
また、本発明の防錆塗料は、前記防錆成分に加えて、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することにより、より長期の防食性を発揮することができる。水酸化鉄および酸化鉄は、防錆成分の溶出速度をコントロールする機能があり、前記防錆成分の犠牲陽極防食作用を長期に渡って持続させることができる。
前記の水酸化鉄及び酸化鉄の種類としては、酸化第一鉄、四酸化三鉄(Fe)、α―酸化第二鉄(α―Fe)、β―酸化第二鉄(β―Fe)、γ―酸化第二鉄(γ―Fe)、α―オキシ水酸化鉄(α―FeOOH)、β―オキシ水酸化鉄(β―FeOOH)、γ―オキシ水酸化鉄(γ―FeOOH)、δ―オキシ水酸化鉄(δ―FeOOH)、水酸化鉄III(Fe(OH))などを挙げることができ、防食性の面から四酸化三鉄(Fe)、α―酸化第二鉄(α―Fe)、α―オキシ水酸化鉄(α―FeOOH)が好ましく、特に四酸化三鉄(Fe)、α―オキシ水酸化鉄(α―FeOOH)が好ましい。一般的に、四酸化三鉄は黒色酸化鉄、α―酸化第二鉄は弁柄、α―オキシ水酸化鉄は黄色酸化鉄とも呼ばれている。尚、これらは、単独で用いてもよく、二種類以上を組み合わせて用いても良い。
前記の水酸化鉄及び/又は酸化鉄の粒子径は前記防錆成分より小さいことが好ましい。平均粒子径は0.1〜200μmが好ましい。より好ましくは0.3〜10μmである。水酸化鉄及び/又は酸化鉄の平均粒径が前記防錆成分より小さいと、塗膜中に均一に分散しやすく、本発明の防錆成分の犠牲防食作用を長期に渡って持続させる事が可能である。
一方で、平均粒子径が200μmより大きいと、防錆成分の犠牲防食作用を阻害しやすくなり、防食性能が低下する。0.1μmより小さいと、塗料の保存安定性が悪くなる。
本発明の防錆塗料において、前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることが好ましい。より好ましくは3〜10質量部である。1質量未満であると、前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄の量が少ないため、塗膜の防食性能が向上しない。20質量部より多いと、塗膜中の防錆成分の割合が少なくなり、犠牲防食作用が十分に機能しなくなる。
本発明の防錆塗料における一つの態様として、Mgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉、塗膜形成成分、並びに水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含み、亜鉛末無含有の防錆塗料(「第2の防錆塗料」と称することがある。)を挙げることができる。
この第2の防錆塗料においては、塗膜形成成分として前記第1の防錆塗料に含有されるのと同様の塗膜形成成分を制限なく含有することができ、例えばエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂等の、塗料に通常に使用される有機質バインダー、及び/又は前記第1の防錆塗料に含有されるのと同様の前記無機質バインダーを制限なく使用することができる。
この第2の防錆塗料における好適な塗膜形成成分はエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂である。
この第2の防錆塗料に含まれる水酸化鉄及び/又は酸化鉄に関しては前記第1の防錆塗料における水酸化鉄及び/又は酸化鉄と同様であり、防錆成分と塗膜形成成分の質量比は前記第1の防錆塗料における質量比と同様である。
この第2の防錆塗料においては、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することにより、前記第1の防錆塗料に於けるのと同様に、より長期の防食性を発揮することができ、特に水酸化鉄および酸化鉄は、防錆成分の溶出速度をコントロールする機能があり、前記防錆成分の犠牲陽極防食作用を長期に渡って持続させることができる。特に、この第2の防錆塗料は、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有するので、これらを含有せず、Mgとアルミニウムとを含み、かつ亜鉛無含有である導電性金属塗料(特許文献2)に比べて2倍以上の長期間にわたる防錆効果を奏することができる。
本発明の防錆塗料には、防錆成分の分散性、塗膜形成成分の溶解性、塗装作業性、保存安定性等を考慮して適宜、溶剤を加えることが好ましい。本発明の防錆塗料に使用される溶媒としては、トルエン、キシレン等の芳香族系溶剤、エタノール、メタノール、ブタノール等のアルコール系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶剤、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、酢酸ブチル、酢酸エチル等のエステル系溶剤、水等が挙げられる。
前記溶剤は、塗膜形成成分100質量部に対して、100〜1000質量部含有することが好ましい。溶剤の含有量が前記範囲内であると防錆塗料を適度な粘度に調製し易い。溶剤の含有量が塗膜形成成分100質量部に対して、100質量部に満たない場合は、塗料粘度が高くなり、塗料安定性および塗装作業性が劣る傾向がある。一方、1000質量部より多い場合は、塗料粘度が低くなりすぎ、十分な膜厚が得られず、耐食性が低下する傾向がある。
本発明の防錆塗料には、防錆成分を均一に分散させるために分散剤を添加してもよい。分散剤としては、第4級アンモニウム塩などのカチオン系、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩などのアニオン系、エーテル型、エーテルエステル型、エステル型、含窒素型などのノニオン系が挙げられる。
本発明の防錆塗料には、この他に使用される添加剤として、タレ止め剤や顔料等を添加してもよい。タレ止め剤は、塗料に配合されて構造粘性を発現し、塗料に揺変性を付与するものであればよく、例えば、無定形シリカ、コロイド炭酸カルシウム、有機ベントナイト、水添ヒマシ油、脂肪族アミド、高級脂肪酸、マイクロジェル粒子等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。これらの中でも特に、有機ベントナイト系のタレ止め剤が、少量の添加で大きな構造粘性を発現するので好ましい。また、顔料としては、通常の防錆塗料に用いられる体質顔料、防錆顔料、着色顔料を用いることができる。具体的には、タルク、マイカ、硫酸バリウム、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ベンガラ、リン酸アルミニウム、メタホウ酸バリウム、モリブデン酸アルミニウム、リン酸鉄等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。
無機質バインダーを使用した本発明の防錆塗料は、無機質バインダーの塗膜形成成分を含む液状成分と、合金粉及び/又は金属混合粉を含む防錆成分を含む粉末成分とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合する1液1粉末形で使用することができる。液状成分と粉末成分の混合には、通常塗料の分散に用いられるロールミル、サンドグラインドミル、ボールミル、ディスパー分散機などが使用可能である。
尚、水酸化鉄及び/又は酸化鉄は液状成分に配合されていても、粉末成分に配合されていても構わない。
有機質バインダーを使用した本発明の防錆塗料としては、例えば、主剤と硬化剤とからなる2液型防錆塗料、1液型防錆塗料が挙げられる。2液型防錆塗料の場合、一般的には、有機質バインダーの塗膜形成成分および合金粉及び/又は金属混合粉を含む防錆成分を含む主剤と、架橋反応を進行させる硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して使用する。尚、2液型防錆塗料に関しては、水酸化鉄及び/又は酸化鉄は主剤に配合されていても、硬化剤に配合されていても構わない。
有機質バインダーを使用した防錆塗料は、通常塗料の分散に用いられるロールミル、サンドグラインドミル、ボールミル、ディスパー分散機などを用いて製造することができる。
このようにして調製された防錆塗料は、エアースプレー、エアレススプレー、ロールコーター、ハケ等の手段で鉄鋼や鉄骨構造物等に塗布されるが、スプレーで塗布することが一般的である。防錆塗料は、乾燥膜厚で10μm以上になるように塗装され、常温で8時間以上乾燥させることにより硬化して、防錆塗膜を形成する。
また、鉄鋼等の基材上に、本発明の防錆塗料を塗装して防錆塗膜を得た後、その上にエポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む下塗り塗料を塗装することにより下塗り層を形成した後、更にその上にふっ素樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む上塗り塗料を塗装して上塗り層を形成し、防錆積層塗膜を形成することにより、より一層長期防食性能や耐候性を向上させることができる。
更に、上塗り塗料を下塗り層に塗装する前に中塗り塗料を塗装して中塗り層を形成しても良い。下塗り層と上塗り層との間に中塗り層を形成することにより、水及び酸素といった腐食因子の基材への到達を遅らせることができ、より一層長期防食性能を有する防錆積層塗膜を提供することができる。
前記下塗り層を形成する下塗り塗料は、少なくとも防錆積層塗膜の防食性能を向上させ、防錆塗膜、上塗り層、及び中塗り層等の下塗り層に隣接する塗膜との密着性を有する限り、下塗り塗料に含有される成分は特に限定されず、例えば、顔料、バインダー等、下塗り塗料に一般的に用いられる成分が含有される。顔料としては、通常の下塗り塗料に用いられる体質顔料、防錆顔料、着色顔料を用いることができる。顔料としては、例えば、タルク、マイカ、硫酸バリウム、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ベンガラ、リン酸アルミニウム、メタホウ酸バリウム、モリブデン酸アルミニウム、リン酸鉄等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。バインダーとしては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含むことが好ましく、特に、付着性の面から、エポキシ樹脂がより好ましい。また、下塗り塗料には、上述した防錆塗料と同様の、溶剤、分散剤、各種添加剤を添加してもよい。
前記下塗り層の膜厚は、乾燥後の膜厚で、20〜250μmの範囲内であるのが好ましく、30〜150μmの範囲内であるのがより好ましい。下塗り層の膜厚が前記範囲内であると、塗装作業性が良好であると共に、防錆積層塗膜の長期防食性を向上させることができる。
前記下塗り塗料の塗装方法としては、特に制限されず、既知の塗装手段、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、刷毛塗り、又はローラー塗り等が利用できる。なお、これら塗装手段を複数回利用し、下塗り塗料を塗り重ねることも可能である。また、塗装環境は、特に制限されないが、0℃以下のような極端な低温環境や被塗装表面の温度が80℃以上のような高温環境は避けることが望ましい。防錆塗膜の上に下塗り塗料を塗装した後、下塗り塗料のバインダーの主成分がエポキシ樹脂の場合5時間以上、ウレタン樹脂の場合12時間以上、アクリル樹脂の場合16時間以上乾燥させることにより、下塗り層が形成される。
前記中塗り層を形成する中塗り塗料は、少なくとも防錆積層塗膜の防食性能を向上させ、下塗り層、上塗り層等の中塗り層に隣接する塗膜との密着性を有する限り、中塗り塗料に含有される成分は特に限定されず、例えば、顔料、バインダー等、中塗り塗料に一般的に用いられる成分が含有される。顔料としては、通常の中塗り塗料に用いられる体質顔料、着色顔料を用いることができる。顔料としては、例えば、タルク、マイカ、硫酸バリウム、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ベンガラ等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。バインダーとしては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含むことが好ましく、特に、付着性の面から、エポキシ樹脂がより好ましい。また、中塗り塗料には、上述した防錆塗料と同様の、溶剤、分散剤、各種添加剤を添加してもよい。
前記中塗り層の膜厚は、乾燥後の膜厚で、20〜250μmの範囲内であるのが好ましく、30〜150μmの範囲内であるのがより好ましい。中塗り層の膜厚が前記範囲内であると、塗装作業性が良好であると共に、防錆積層塗膜の長期防食性を向上させることができる。
前記中塗り塗料の塗装方法としては、特に制限されず、既知の塗装手段、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、刷毛塗り、又はローラー塗り等が利用できる。なお、これら塗装手段を複数回利用し、中塗り塗料を塗り重ねることも可能である。また、塗装環境は、特に制限されないが、0℃以下のような極端な低温環境や被塗装表面の温度が80℃以上のような高温環境は避けることが望ましい。下塗り層の上に中塗り塗料を塗装した後、中塗り塗料のバインダーの主成分がエポキシ樹脂の場合5時間以上、ウレタン樹脂の場合12時間以上、アクリル樹脂の場合16時間以上乾燥させることにより、中塗り層が形成される。
前記上塗り層を形成する上塗り塗料は、少なくとも防錆積層塗膜の防食性能を向上させ、耐候性を有し、下塗り層及び中塗り層等の上塗り層に隣接する塗膜との密着性を有する限り、上塗り塗料に含有される成分は特に限定されず、例えば、顔料、バインダー等、上塗り塗料に一般的に用いられる成分が含有される。顔料としては、通常の上塗り塗料に用いられる体質顔料、着色顔料を用いることができる。顔料としては、例えば、タルク、マイカ、硫酸バリウム、クレー、炭酸カルシウム、二酸化チタン、ベンガラ等が挙げられ、これらは単独又は2種以上組み合わせて用いてもよい。バインダーとしては、ふっ素樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂から選択される少なくとも一種の樹脂を含むことが好ましく、特に、耐候性の良好なふっ素樹脂がより好ましい。また、上塗り塗料には、上述した防錆塗料と同様の、溶剤、分散剤、各種添加剤を添加してもよい。
前記上塗り層の膜厚は、乾燥後の膜厚で、10〜200μmの範囲内であるのが好ましく、20〜100μmの範囲内であるのがより好ましい。中塗り層の膜厚が前記範囲内であると、塗装作業性が良好であると共に、防錆積層塗膜の耐候性及び長期防食性を向上させることができる。
上記上塗り塗料の塗装方法としては、特に制限されず、既知の塗装手段、例えば、エアスプレー塗装、エアレススプレー塗装、刷毛塗り、又はローラー塗り等が利用できる。なお、塗装は、1回に限定されず、合計膜厚が10〜200μmの範囲内にあれば、複数回に分けて塗装を行ってもよい。また、上記上塗り塗料の塗装環境については、下塗り塗料について記載したものと同じ条件が適用できる。下塗り層又は中塗り層の上に上塗り層を塗装した後、上塗り塗料のバインダーの主成分がふっ素樹脂の場合16時間、ウレタン樹脂の場合16時間以上、シリコーン樹脂の場合12時間以上乾燥させることにより、上塗り層が形成される。
この発明の防錆塗料は、防錆が要求される金属で形成された各種基材、例えば、橋梁及び鋼材構造物等の建設及び建築用鋼材等に使用され、特に、アルミニウムの犠牲防食作用が働く金属で形成された基材に好適に使用される。
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。なお、以下「部」及び「%」はいずれも質量基準によるものとする。
<製造例1> 元素(X)とアルミニウムとの合金粉を含む防錆成分の製造
Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも1種の元素(X)およびアルミニウムを、表1に示す質量比で配合し、双方の融点以上の温度で加熱し、元素(X)を含むアルミニウム合金の溶湯を調製した後、アトマイズ法により、102〜105℃/secの範囲内の所定の冷却速度で急冷凝固して合金粉とし、篩分で粒径を調整して、平均粒子径200μm以下の粉末を作製した。得られた合金粉1〜合金粉15の粒子の形状は、いずれも不定形であった。後述する防錆塗料では、得られた合金粉を防錆成分として使用した。
<製造例2> 防錆塗料の製造
(防錆塗料1)
表2の配合に従い、防錆成分として、製造例1に示す方法で製造した75質量部の合金粉1と、塗膜形成成分として、アルキルシリケート溶液(25質量部のエチルシリケート)とを容器内で混合し、均一になるまで攪拌することにより、防錆塗料1を調製した。
(防錆塗料2〜37)
防錆塗料1と同様に、表2〜4に示す配合に従い、防錆塗料2〜37の各塗料を調製した。なお、塗膜形成成分として含まれる、アクリル樹脂およびウレタン樹脂は1液型であるが、エポキシ樹脂は2液型であるので、表3に示す主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。2液型エポキシ樹脂を含有する防錆塗料については、防錆塗料に対して、主剤を85%、ポリアミン系硬化剤を15%の割合で混合し、十分に攪拌し、防錆塗料を調製した。
(防錆塗料38〜49)
表4に示す配合に従い、防錆塗料38〜49の各塗料を調製した。なお、防錆塗料43〜47、49は、2液型エポキシ系塗料であるので、表4に示す主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。
表1〜表4に示す防錆塗料の原料を以下に示す。
アルキルシリケート溶液:エチルシリケート 40(コルコート(株)製、固形分25%、溶剤:キシレン)
水溶性ケイ酸塩:ケイ酸リチウム水溶液(日本化学工業(株)製 固形分40%、溶剤:水)
エポキシ樹脂A:エピコート1001(エポキシ当量:450〜500g/eq、ジャパン エポキシレジン(株)製、固形分70%、溶剤:キシレン)
アクリル樹脂A:アクリディックA−141(常温・強制乾燥型アクリル樹脂、DIC(株)、固形分50%、溶剤:キシレン)
ウレタン樹脂A:スミジュール E21−1 (湿気硬化型NCO含有プレポリマー、住化バイエル(株)製 固形分100%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
亜鉛末:F−500(本荘ケミカル(株)製、平均粒子径7.6μm)
黄色酸化鉄:アレカーFY766(東邦顔料(株)製、固形分100%)
黒色酸化鉄:トダカラーKN―320(戸田工業(株)製、固形分100%)
<製造例3> 下塗り塗料の製造
表5の配合に従い、各原料を容器内に仕込んだ後、均一になるまで撹拌することにより、下塗り塗料1〜3(主剤)を調製した。下塗り塗料2および下塗り塗料3は1液型であるが、下塗り塗料1に含まれるエポキシ樹脂は2液型であるので、主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。2液型エポキシ樹脂を含有する下塗り塗料1については、主剤を85%、ポリアミン系硬化剤を15%の割合で混合し、十分に攪拌し、下塗り塗料を調製した。
表5に示す下塗り塗料の原料を以下に示す。
エポキシ樹脂A:エピコート1001(エポキシ当量:450〜500g/eq、ジャパンエポキシレジン(株)製、固形分70%、溶剤:キシレン)
アクリル樹脂A:アクリディックA−141(常温・強制乾燥型アクリル樹脂、DIC(株)製、固形分50%、溶剤:キシレン)
ウレタン樹脂A:スミジュール E21−1 (湿気硬化型NCO含有プレポリマー、住化バイエルウレタン(株)製 固形分100%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
体質顔料A:NITTALC S(タルク、日本タルク (株)製)
防錆顔料A:LFボウセイ PM308(リンモリブデン酸アルミニウム、キクチカラー(株)製)
防錆顔料B:Kホワイト #94(縮合リン酸アルミニウム、テイカ(株)製)
<製造例4> 中塗り塗料の製造
表6の配合に従い、各原料を容器内に仕込んだ後、均一になるまで撹拌することにより、中塗り塗料1(主剤)を調製した。中塗り塗料1に含まれるエポキシ樹脂は2液型であるので、主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。中塗り塗料1については、主剤を90%、ポリアミン系硬化剤を10%の割合で混合し、十分に攪拌し、中塗り塗料を調製した。
表6に示す中塗り塗料の原料を以下に示す。
エポキシ樹脂B:168V70(エポキシ樹脂、三菱化学(株)製 固形分70%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
着色顔料A:タイペークCR−50(酸化チタン、堺化学工業(株)製)
体質顔料B:イーグルクリート(ポリマーセメントモルタル、敦賀セメント建材(株)製)
<製造例5> 上塗り塗料の製造
表7の配合に従い、各原料を容器内に仕込んだ後、均一になるまで撹拌することにより、上塗り塗料1〜3(主剤)を調製した。上塗り塗料1〜3に含まれるフッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂は2液型であるので、主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。上塗り塗料1〜3については、主剤を90%、硬化剤を10%の割合で混合して十分に攪拌し、上塗り塗料を調製した。
表7に示す上塗り塗料の原料を以下に示す。
フッ素系樹脂:ルミフロンLF100(旭硝子(株)製 固形分50%)
ウレタン樹脂B:タケラックUA−702(三井化学(株)製、商品名、アクリルポリオール、固形分100重量%)
シリコーン樹脂:TSR194(シリコーン変性エポキシ樹脂、GE東芝シリコーン(株)製 固形分50%)
イソシアネート硬化剤:スミジュールN−75(イソシアネート系硬化剤、住化バイエル(株)製、固形分65%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
着色顔料B:TITONE R−62N(酸化チタン、堺化学工業(株)製)
<製造例6(実施例13〜15、24〜27、参考例1〜12、16〜23、28〜47)> 防錆塗膜の形成
前述のようにして調製した防錆塗料を、70×150×1.6mmのサンドブラスト鋼板に乾燥膜厚が50〜100μmとなるように塗装後、1日以上乾燥させて、硬化させ、防錆塗膜を製造した。防錆塗膜製造後、SEMを用いて防錆塗膜中の防錆成分及び酸化鉄の粒子を観察した。SEM画像において輪郭全体が見える20個程度の粒子の長径及び短径を測定し、これらの算術平均を算出して、それぞれの粒子径を求めた。結果を表8〜9に示す。
<製造例7(実施例60〜62、71〜74、97、100、101、参考例48〜59、63〜70、75〜96、98、99、102〜113、比較例1〜4)> 防錆積層塗膜の形成
前述のようにして形成した防錆塗膜上に、下塗り塗料をエアスプレーで塗装後、1日以上乾燥させて下塗り層を形成し、その上に上塗り塗料をエアスプレーで塗装後、23℃、50%相対湿度環境で乾燥させて上塗り層を形成し、サンドブラスト鋼板上に防錆塗膜、下塗り層、上塗り層をこの順に備える防錆積層塗膜を製造した。また、上塗り塗料を塗装する前に、中塗り塗料を塗装して中塗り層を形成した防錆積層塗膜も作製した。
[性能評価試験]
更に、以下のような性能評価試験を行った。結果を表8〜表14に示す。また、比較として、表14の比較例1〜4の比較塗膜を作製し、同様の評価を行った。
<塩水噴霧試験>
表8〜表14に示す防錆塗膜、防錆積層塗膜、及び比較塗膜(以下において、塗膜と称することもある。)について、試験片下部に素地に到達するように幅1mmのカットを施し、JIS K 5600 7−1(1999)に準拠して14日(336時間)、1ヶ月(720時間)、2ヶ月間(1440時間)塩水噴霧した。塩水噴霧試験後の塗膜外観を、以下の基準で目視判定した。
(判定基準)
◎:クロスカット部周辺に異常なし○:クロスカット部周辺に、直径1mm未満の赤さびが発生
△:クロスカット部周辺に、直径1mm以上2mm未満の赤さびやふくれが発生
×:クロスカット部周辺に、直径2mm以上の赤さびやふくれが発生
<複合サイクル試験>
表8〜表14に示す塗膜について、試験片を、JIS K 5600−7−9(2006)サイクル腐食試験方法サイクルDに準拠して14日(336時間)、1ヶ月(720時間)、2ヶ月間(1440時間)複合サイクル試験を行った。塗膜外観を、以下の基準で目視判定した。
(判定基準)
◎:クロスカット部周辺に異常なし
○:クロスカット部周辺に、直径1mm未満の赤さびが発生
△:クロスカット部周辺に、直径1mm以上2mm未満の赤さびやふくれが発生
×:クロスカット部周辺に、直径2mm以上の赤さびやふくれが発生

表8〜表14に示されるように、実施例13〜15、24〜27、60〜62、71〜74、97、100、101、参考例1〜12、16〜23、28〜59、63〜70、75〜96、98、99、102〜113に示される防錆塗膜及び防錆積層塗膜は、比較例1〜4に示される亜鉛末等を含有する従来の塗膜と同じか或いはそれより良好な評価結果が得られた。よって、本発明の防錆塗膜及び防錆積層塗膜は、亜鉛末を含有する塗膜と同等以上の防食性能を示すことがわかった。特に、防錆塗膜に含有される合金粉における元素(X)にMg、Si、In、Sn、Biのうちのいずれかを含んでいる場合、高い長期防食性能を有することがわかった。また、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含んでいる場合、これらを含まない場合に比べて更に高い長期防食性能を有することがわかった。
本発明により、防錆成分として亜鉛末を使用しなくとも、亜鉛末等を含有する従来の塗膜と同等以上の長期防食性を示す防錆塗料、防錆塗膜、及び防錆積層塗膜を提供することができる。

Claims (7)

  1. Si、In、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウム及びマグネシウムとの合金粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに、塗膜形成成分を含み、
    前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)が、5/95〜75/25である防錆塗料。
  2. 前記塗膜形成成分が、アルキルシリケートの部分加水分解物、水溶性ケイ酸塩、及びコロイダルシリカの水分散液から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1に記載の防錆塗料。
  3. 前記塗膜形成成分が、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の防錆塗料。
  4. 防錆成分と塗膜形成成分の質量比(防錆成分/塗膜形成成分)が、20/80〜90/10であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防錆塗料。
  5. Si、In、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウム及びマグネシウムとの合金粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに塗膜形成成分を含み、
    前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)が、5/95〜75/25である防錆塗膜。
  6. 請求項5に記載の防錆塗膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む下塗り層と、ふっ素樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む上塗り層とをこの順に有する防錆積層塗膜。
  7. 前記下塗り層と前記上塗り層との間に中塗り層を有する請求項6に記載の防錆積層塗膜。
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