JP6439022B2 - 防錆塗料、防錆塗膜、及び防錆積層塗膜 - Google Patents
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Description
したがって、亜鉛はレアメタルではないものの、将来的に枯渇が危惧されており、将来的には亜鉛フリーの防錆塗料が求められている。
(1) Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに、塗膜形成成分(但し、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。)を含む防錆塗料であり、
(2) 前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)が、5/95〜95/5であることを特徴とする前記(1)に記載の防錆塗料であり、
(3) 更に、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することを特徴とする、前記(1)又は(2)に記載の防錆塗料であり、
(4) 前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることを特徴とする前記(3)に記載の防錆塗料であり、
(5) Mgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉、塗膜形成成分、並びに水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含み、亜鉛末無含有の防錆塗料であり、
(6) 前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることを特徴とする前記(5)に記載の防錆塗料であり、
(7) 前記塗膜形成成分が、アルキルシリケートの部分加水分解物、水溶性ケイ酸塩、及びコロイダルシリカの水分散液から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(8) 前記防錆成分がSi、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X1)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X1)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有であり、前記塗膜形成成分が、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(9) 前記塗膜形成成分が、エポキシ樹脂、、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする前記(5)〜(7)いずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(10) 防錆成分と塗膜形成成分の質量比(防錆成分/塗膜形成成分)が、20/80〜90/10であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれか一項に記載の防錆塗料であり、
(11) Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに塗膜形成成分(但し、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。)を含む防錆塗膜であり、
(12) 更に、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することを特徴とする前記(11)に記載の防錆塗膜であり、
(13) 前記水酸化鉄及び/又は酸化鉄が、前記防錆成分100質量部に対して、1〜20質量部含まれることを特徴とする前記(12)に記載の防錆塗膜であり、
(14) Mgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉、塗膜形成成分、並びに水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含み、亜鉛末無含有の防錆塗膜であり、
(15) 前記(11)〜(14)のいずれか一項に記載の防錆塗膜、又はMgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分20質量部以上〜80質量部未満並びに塗膜形成成分20質量部超〜80質量部以下を含む防錆塗膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む下塗り層と、ふっ素樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む上塗り層とをこの順に有する防錆積層塗膜であり、
(16) 前記下塗り層と前記上塗り層との間に中塗り層を有する前記(15)に記載の防錆積層塗膜である。
本発明の防錆塗料は、Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn及びBiから選ばれる少なくとも1種の元素(X)とアルミニウムとの合金粉、及び/又は前記元素(X)の金属粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに塗膜形成成分(但し、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。)を含む。
一般式(1) R1 nSi(OR2)4−n
〔式中、R1は、炭素数1〜8のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基又はビニル基であり、R2は、炭素数1〜5のアルキル基であり、nは、0〜2である。〕
上記一般式(1)において、R1で示されるアルキル基は、直鎖でも分岐したものでもよい。アルキル基としては、例えば、メチル基や、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等が挙げられる。好ましいアルキル基は、炭素数が1〜4個のものである。R1で示されるシクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が好適に挙げられる。R1で示されるアリール基としては、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。上記各基は、任意に置換基を有してもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン原子(例えば、塩素原子や臭素原子、フッ素原子等)、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、メルカプト基、グリシドキシ基、エポキシ基、脂環式基等が挙げられる。
これらオルガノシリケートの部分加水分解縮合物は、塗装作業性等の観点から縮合度30以下、好ましくは、10以下のものが好ましい。
一般式(2) R2O・nSiO2
(式中、Rはアルカリ金属原子、nは1.0〜4.5の正数を示す。)
一般式(2)において、Rで示されるアルカリ金属原子としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられる。
一般式(2)で表される水溶性ケイ酸塩又はコロイダルシリカの水分散液は、従来公知のものを広く使用できる。
もっとも、この発明の防錆塗料(以下において、第1の防錆塗料と称することがある。)においては、防錆成分がMg及びアルミニウムとからなる合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とからなる金属混合粉である場合の塗膜形成成分はエポキシ樹脂、ウレタン樹脂及びアクリル樹脂を除く。
一方で、平均粒子径が200μmより大きいと、防錆成分の犠牲防食作用を阻害しやすくなり、防食性能が低下する。0.1μmより小さいと、塗料の保存安定性が悪くなる。
本発明の防錆塗料における一つの態様として、Mgとアルミニウムとの合金、及び/又はMg粉とアルミニウム粉とを含む金属混合粉、塗膜形成成分、並びに水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含み、亜鉛末無含有の防錆塗料(「第2の防錆塗料」と称することがある。)を挙げることができる。
この第2の防錆塗料においては、塗膜形成成分として前記第1の防錆塗料に含有されるのと同様の塗膜形成成分を制限なく含有することができ、例えばエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂等の、塗料に通常に使用される有機質バインダー、及び/又は前記第1の防錆塗料に含有されるのと同様の前記無機質バインダーを制限なく使用することができる。
この第2の防錆塗料における好適な塗膜形成成分はエポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂である。
この第2の防錆塗料に含まれる水酸化鉄及び/又は酸化鉄に関しては前記第1の防錆塗料における水酸化鉄及び/又は酸化鉄と同様であり、防錆成分と塗膜形成成分の質量比は前記第1の防錆塗料における質量比と同様である。
この第2の防錆塗料においては、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有することにより、前記第1の防錆塗料に於けるのと同様に、より長期の防食性を発揮することができ、特に水酸化鉄および酸化鉄は、防錆成分の溶出速度をコントロールする機能があり、前記防錆成分の犠牲陽極防食作用を長期に渡って持続させることができる。特に、この第2の防錆塗料は、水酸化鉄及び/又は酸化鉄を含有するので、これらを含有せず、Mgとアルミニウムとを含み、かつ亜鉛無含有である導電性金属塗料(特許文献2)に比べて2倍以上の長期間にわたる防錆効果を奏することができる。
尚、水酸化鉄及び/又は酸化鉄は液状成分に配合されていても、粉末成分に配合されていても構わない。
有機質バインダーを使用した防錆塗料は、通常塗料の分散に用いられるロールミル、サンドグラインドミル、ボールミル、ディスパー分散機などを用いて製造することができる。
Mg、Si、Cd、Ba、Ga、In、Sn、及びBiから選ばれる少なくとも1種の元素(X)およびアルミニウムを、表1に示す質量比で配合し、双方の融点以上の温度で加熱し、元素(X)を含むアルミニウム合金の溶湯を調製した後、アトマイズ法により、102〜105℃/secの範囲内の所定の冷却速度で急冷凝固して合金粉とし、篩分で粒径を調整して、平均粒子径200μm以下の粉末を作製した。得られた合金粉1〜合金粉15の粒子の形状は、いずれも不定形であった。後述する防錆塗料では、得られた合金粉を防錆成分として使用した。
(防錆塗料1)
表2の配合に従い、防錆成分として、製造例1に示す方法で製造した75質量部の合金粉1と、塗膜形成成分として、アルキルシリケート溶液(25質量部のエチルシリケート)とを容器内で混合し、均一になるまで攪拌することにより、防錆塗料1を調製した。
防錆塗料1と同様に、表2〜4に示す配合に従い、防錆塗料2〜37の各塗料を調製した。なお、塗膜形成成分として含まれる、アクリル樹脂およびウレタン樹脂は1液型であるが、エポキシ樹脂は2液型であるので、表3に示す主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。2液型エポキシ樹脂を含有する防錆塗料については、防錆塗料に対して、主剤を85%、ポリアミン系硬化剤を15%の割合で混合し、十分に攪拌し、防錆塗料を調製した。
表4に示す配合に従い、防錆塗料38〜49の各塗料を調製した。なお、防錆塗料43〜47、49は、2液型エポキシ系塗料であるので、表4に示す主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。
アルキルシリケート溶液:エチルシリケート 40(コルコート(株)製、固形分25%、溶剤:キシレン)
水溶性ケイ酸塩:ケイ酸リチウム水溶液(日本化学工業(株)製 固形分40%、溶剤:水)
エポキシ樹脂A:エピコート1001(エポキシ当量:450〜500g/eq、ジャパン エポキシレジン(株)製、固形分70%、溶剤:キシレン)
アクリル樹脂A:アクリディックA−141(常温・強制乾燥型アクリル樹脂、DIC(株)、固形分50%、溶剤:キシレン)
ウレタン樹脂A:スミジュール E21−1 (湿気硬化型NCO含有プレポリマー、住化バイエル(株)製 固形分100%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
亜鉛末:F−500(本荘ケミカル(株)製、平均粒子径7.6μm)
黄色酸化鉄:アレカーFY766(東邦顔料(株)製、固形分100%)
黒色酸化鉄:トダカラーKN―320(戸田工業(株)製、固形分100%)
表5の配合に従い、各原料を容器内に仕込んだ後、均一になるまで撹拌することにより、下塗り塗料1〜3(主剤)を調製した。下塗り塗料2および下塗り塗料3は1液型であるが、下塗り塗料1に含まれるエポキシ樹脂は2液型であるので、主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。2液型エポキシ樹脂を含有する下塗り塗料1については、主剤を85%、ポリアミン系硬化剤を15%の割合で混合し、十分に攪拌し、下塗り塗料を調製した。
エポキシ樹脂A:エピコート1001(エポキシ当量:450〜500g/eq、ジャパンエポキシレジン(株)製、固形分70%、溶剤:キシレン)
アクリル樹脂A:アクリディックA−141(常温・強制乾燥型アクリル樹脂、DIC(株)製、固形分50%、溶剤:キシレン)
ウレタン樹脂A:スミジュール E21−1 (湿気硬化型NCO含有プレポリマー、住化バイエルウレタン(株)製 固形分100%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
体質顔料A:NITTALC S(タルク、日本タルク (株)製)
防錆顔料A:LFボウセイ PM308(リンモリブデン酸アルミニウム、キクチカラー(株)製)
防錆顔料B:Kホワイト #94(縮合リン酸アルミニウム、テイカ(株)製)
表6の配合に従い、各原料を容器内に仕込んだ後、均一になるまで撹拌することにより、中塗り塗料1(主剤)を調製した。中塗り塗料1に含まれるエポキシ樹脂は2液型であるので、主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。中塗り塗料1については、主剤を90%、ポリアミン系硬化剤を10%の割合で混合し、十分に攪拌し、中塗り塗料を調製した。
エポキシ樹脂B:168V70(エポキシ樹脂、三菱化学(株)製 固形分70%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
着色顔料A:タイペークCR−50(酸化チタン、堺化学工業(株)製)
体質顔料B:イーグルクリート(ポリマーセメントモルタル、敦賀セメント建材(株)製)
表7の配合に従い、各原料を容器内に仕込んだ後、均一になるまで撹拌することにより、上塗り塗料1〜3(主剤)を調製した。上塗り塗料1〜3に含まれるフッ素樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂は2液型であるので、主剤と硬化剤とを別容器に保存し、使用直前に両者を混合して用いた。上塗り塗料1〜3については、主剤を90%、硬化剤を10%の割合で混合して十分に攪拌し、上塗り塗料を調製した。
フッ素系樹脂:ルミフロンLF100(旭硝子(株)製 固形分50%)
ウレタン樹脂B:タケラックUA−702(三井化学(株)製、商品名、アクリルポリオール、固形分100重量%)
シリコーン樹脂:TSR194(シリコーン変性エポキシ樹脂、GE東芝シリコーン(株)製 固形分50%)
イソシアネート硬化剤:スミジュールN−75(イソシアネート系硬化剤、住化バイエル(株)製、固形分65%)
ポリアミン系硬化剤:アデカハードナーEH376−2(旭電化工業(株)製、固形分:100%)
着色顔料B:TITONE R−62N(酸化チタン、堺化学工業(株)製)
前述のようにして調製した防錆塗料を、70×150×1.6mmのサンドブラスト鋼板に乾燥膜厚が50〜100μmとなるように塗装後、1日以上乾燥させて、硬化させ、防錆塗膜を製造した。防錆塗膜製造後、SEMを用いて防錆塗膜中の防錆成分及び酸化鉄の粒子を観察した。SEM画像において輪郭全体が見える20個程度の粒子の長径及び短径を測定し、これらの算術平均を算出して、それぞれの粒子径を求めた。結果を表8〜9に示す。
前述のようにして形成した防錆塗膜上に、下塗り塗料をエアスプレーで塗装後、1日以上乾燥させて下塗り層を形成し、その上に上塗り塗料をエアスプレーで塗装後、23℃、50%相対湿度環境で乾燥させて上塗り層を形成し、サンドブラスト鋼板上に防錆塗膜、下塗り層、上塗り層をこの順に備える防錆積層塗膜を製造した。また、上塗り塗料を塗装する前に、中塗り塗料を塗装して中塗り層を形成した防錆積層塗膜も作製した。
更に、以下のような性能評価試験を行った。結果を表8〜表14に示す。また、比較として、表14の比較例1〜4の比較塗膜を作製し、同様の評価を行った。
表8〜表14に示す防錆塗膜、防錆積層塗膜、及び比較塗膜(以下において、塗膜と称することもある。)について、試験片下部に素地に到達するように幅1mmのカットを施し、JIS K 5600 7−1(1999)に準拠して14日(336時間)、1ヶ月(720時間)、2ヶ月間(1440時間)塩水噴霧した。塩水噴霧試験後の塗膜外観を、以下の基準で目視判定した。
◎:クロスカット部周辺に異常なし○:クロスカット部周辺に、直径1mm未満の赤さびが発生
△:クロスカット部周辺に、直径1mm以上2mm未満の赤さびやふくれが発生
×:クロスカット部周辺に、直径2mm以上の赤さびやふくれが発生
表8〜表14に示す塗膜について、試験片を、JIS K 5600−7−9(2006)サイクル腐食試験方法サイクルDに準拠して14日(336時間)、1ヶ月(720時間)、2ヶ月間(1440時間)複合サイクル試験を行った。塗膜外観を、以下の基準で目視判定した。
◎:クロスカット部周辺に異常なし
○:クロスカット部周辺に、直径1mm未満の赤さびが発生
△:クロスカット部周辺に、直径1mm以上2mm未満の赤さびやふくれが発生
×:クロスカット部周辺に、直径2mm以上の赤さびやふくれが発生
本発明により、防錆成分として亜鉛末を使用しなくとも、亜鉛末等を含有する従来の塗膜と同等以上の長期防食性を示す防錆塗料、防錆塗膜、及び防錆積層塗膜を提供することができる。
Claims (7)
- Si、In、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウム及びマグネシウムとの合金粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに、塗膜形成成分を含み、
前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)が、5/95〜75/25である防錆塗料。 - 前記塗膜形成成分が、アルキルシリケートの部分加水分解物、水溶性ケイ酸塩、及びコロイダルシリカの水分散液から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1に記載の防錆塗料。
- 前記塗膜形成成分が、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、アクリル樹脂、及びウレタン樹脂から選ばれる少なくとも一種を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の防錆塗料。
- 防錆成分と塗膜形成成分の質量比(防錆成分/塗膜形成成分)が、20/80〜90/10であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防錆塗料。
- Si、In、及びBiから選ばれる少なくとも一種の元素(X)とアルミニウム及びマグネシウムとの合金粉を含有すると共に亜鉛末が無含有である防錆成分、並びに塗膜形成成分を含み、
前記防錆成分におけるアルミニウムと元素(X)との質量比(Al/X)が、5/95〜75/25である防錆塗膜。 - 請求項5に記載の防錆塗膜と、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、及びアクリル樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む下塗り層と、ふっ素樹脂、ウレタン樹脂、及びシリコーン樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含む上塗り層とをこの順に有する防錆積層塗膜。
- 前記下塗り層と前記上塗り層との間に中塗り層を有する請求項6に記載の防錆積層塗膜。
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