JP6436017B2 - 機能性成分搬送装置 - Google Patents

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Description

本発明は機能性成分を所望位置まで搬送する機能性成分搬送装置に関する。
自動車の車室内をより快適にするために、車室内に設置する芳香剤が市販されている。市販されている芳香剤は、一般に、液体やゲル状の固体として専用の容器に入っており、車室内に設置することで芳香成分を自然揮発させて車室内全体に充満させる。
より快適な車室内空間を提供するために、芳香成分等の機能性成分を所望の位置へ精度よく搬送することができる機能性成分搬送装置が求められている。例えば、特許文献1には、車室内に設置した放出口から所望の乗員に向けて所望の空気室成分を含む気流を放出する車両用の空気質成分供給装置が記載されている。
特開2006−282085号公報
特許文献1に記載の技術では、所望の乗員に所望の効能成分を搬送することができるが、搬送方向及び時間を正確に制御するのは困難であるという課題があった。また、エアコン等の既存の空調システム等からの気流を利用して機能性成分の搬送を行う場合には、空調システム等は車室内の比較的広い範囲に気流が広がるように設計されているため、機能性成分の放出範囲を任意に制御することが困難であった。
上記に鑑み、本発明者らは、搬送流の流れ方向に垂直な断面における機能性成分の放出範囲を任意に制御可能な機能性成分搬送装置を提供することを目的とする。
本発明の機能性成分搬送装置は、層流からなる搬送流を所定方向に生成する搬送流生成手段と、機能性成分を該搬送流内に導入する機能性成分導入手段と、該搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に垂直な断面における流量分布を調整する流量分布調整手段を備える。該搬送流により該機能性成分を所望位置まで搬送し得る。該流量分布調整手段は、前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に沿って配置された複数の分流板を備える。該複数の分流板は、前記搬送流の流れ方向に垂直な断面の所望の位置に前記機能性成分を導入する開口部と、該開口部の周囲に設けられた孔部とを含み、該複数の分流板の少なくとも1つは、他の分流板に対して可動である。
本発明の機能生成分搬送装置では、搬送流生成手段によって生成された搬送流内に、機能生成分導入手段によって機能性成分が導入され、機能性成分が含まれた搬送流が車室内に放出される。本発明の機能生成分搬送装置では、流量分布調整手段を通過した気流が搬送流生成手段に流れ込む。流量分布調整手段は、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に沿って配置された複数の分流板を備え、複数の分流板は、搬送流の流れ方向に垂直な断面の所望の位置に機能性成分を導入する開口部と、開口部の周囲に設けられた孔部とを含んでいる。開口部を通過した気流は、搬送流生成手段に流入して、機能性成分を搬送して放出する放出流となる。孔部を通過した気流は、搬送流生成手段に流入して、機能性成分の拡散を抑制する支援流となる。支援流によって取り囲まれた状態で放出流が車室内に広く拡散することを抑制することができる。本発明の機能生成分搬送装置では、さらに、流量分布調整手段によって、放出流と支援流の流量比を調整することができる。流量分布調整手段の複数の分流板の少なくとも1つは、他の分流板に対して可動であり、この可動の分流板を動かすことによって、開口部を流れる気流の流量と孔部を流れる気流の流量との比を任意に制御することができる。これによって、放出流と支援流の流量比を任意に制御し、ひいては、機能性成分の放出範囲を任意に制御することができる。具体的には、放出流を広い範囲に放出する場合には、流量分布調整手段は、放出流の流量F1と支援流の流量F2との比:F1/F2を大きくする。逆に、放出流を狭い範囲に放出する場合には、流量分布調整手段は、F1/F2を小さくする。流量分布調整手段によってF1/F2を調整することによって、機能性成分の放出範囲を制御することができる。
前記複数の分流板の少なくとも1つは、前記孔部に対して前記開口部が前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に突出していてもよい。
前記複数の分流板の少なくとも1つは、前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に移動可能であってもよい。搬送流の流れ方向に移動可能な分流板を動かすことによって複数の分流板の互いの距離を調整し、これによって、放出流と支援流の流量比を任意に制御することができる。また、例えば、前記複数の分流板の少なくとも1つは、前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向を軸として回転可能であってもよい。搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向を軸として回転可能な分流板を動かすことによって、搬送流を流れ方向に見たときの複数の分流板の孔部の位置関係を調整し、これによって、放出流と支援流の流量比を任意に制御することができる。
前記搬送流生成手段は、内部が空洞である複数の気筒の集合体を備えて気流を整流する搬送流整流器と、該搬送流整流器を所定方向に把持する把持具とを備えていてもよい。気流を搬送流整流機の気筒を通過させることによって層流を生成することができる。さらには、前記複数の気筒は、前記搬送流の流れ方向に伸縮可能であってもよい。例えば、車両の空調システムの吹出口に搬送流生成手段を設置する場合において、機能性成分の放出を行うときには気筒を伸ばし、機能性成分の放出を行わないときには気筒を縮めることができる。気筒を縮めることによって気筒を通過する際の気流の圧力損失が低減されるため、通常の空調システムとしての利用を妨げることがない。
前記機能性成分導入手段は、前記機能性成分を貯留する容器と、一端が該容器に接続され他端が前記複数の気筒の少なくとも1つに挿入される該機能性成分を供給する供給パイプとを備え、該供給パイプの他端は、該気筒に挿入されてネブライザ構造を構成するものであってもよい。ネブライザ構造によって容器内の機能性成分を気化して気筒に導入することができる。また、供給パイプの外壁と気筒の内壁との距離、供給パイプの気筒への挿入長等を調整することによって容易に機能性成分の導入量を調整することができる。
実施例の機能性成分搬送装置を概念的に示す図である。 図1の機能性成分搬送装置の流量分布調整手段に含まれる複数の分流板を示す図である。 実施例に係る流量分布調整手段の機能を説明するための図であり、複数の分流板間の距離が大きい場合を示している。 実施例に係る流量分布調整手段の機能を説明するための図であり、複数の分流板間の距離が小さい場合を示している。 変形例に係る伸縮可能な気筒を概念的に示す図である。
本発明に係る機能性成分搬送装置は、層流からなる搬送流を所定方向に生成する搬送流生成手段と、機能性成分を搬送流内に導入する機能性成分導入手段と、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に垂直な断面における流量分布を調整する流量分布調整手段を備える。
≪機能性成分≫
機能性成分は、固体、液体、ガス体に関わらず気流によって搬送可能なものを言い、また必ずしも人の嗅覚により認識できる臭気を有する必要は無い。無臭でも、鼻口などから摂取されて、活動状況に応じた好ましい作用を人に及ぼす成分でもよい。例えば、臭気の有無を問わず、緊張の緩和(リラックス効果)、集中力や覚醒の向上(リフレッシュ効果)等を促す成分もある。この場合、前述のカーナビゲーションなどの位置情報、渋滞情報や走行データ、人間計測による観測データなどに応じて効果のある成分を自動で切り替えて搬送することもできる。勿論、本発明に係る機能性成分は、好みに合った種々の芳香を有する芳香成分でも良いことは言うまでもない。さらに、本発明に係る機能性成分には、例えば、野菜や果物等の鮮度を保持する成分、逆に果物等を追熟させる成分、防腐、防カビ、除菌又は消臭等に効果がある成分等を用いることもできる。要するに、本発明に係る機能性成分は、用途に応じた機能を発揮する成分であればよい。
≪搬送流生成手段≫
搬送流生成手段は、内部が空洞である複数の気筒の集合体を備えて気流を整流する搬送流整流器を備えていることが好ましく、整流器を所定方向に把持する把持具をさらに備えていてもよい。搬送流生成手段は、さらに、気流を発生させる送風機を備えていてもよい。また、送風機として、既存の空調システム等の送風機を利用してもよい。例えば、エアコンブロアからの気流を用いて搬送流を生成するものであってもよい。
エアコンブロア等の気流供給源から供給された気流は、所定の流量に調整されて、後述する流量分布調整手段を通過した後、搬送流整流器へ送風される。所定の流量とは、機能性成分を搬送させたい距離によって決められる。搬送距離は搬送流の流量に比例するため、より遠くに搬送したい場合、流量を増加させればよい。搬送流整流器は、供給された多少の乱れ成分を含む気流を、複数の気筒の内部を通過させて層流状態まで整流する。層流とは、隣り合う流体の分子が混ざり合うことなく整然と一方向に流れる状態であり、流体の慣性力と粘性力の比で表わされるレイノルズ数が一般的に2000〜4000より低い領域で発生するとされ、例えば円管の内部を流れる気流は、管の直径を小さくする、気流の速度を小さくする、及び気流の温度を上げて粘性を増加させるとより層流になり易くなる。各気筒の断面形状は、層流を生成することができる範囲内で、円、楕円、多角形、その他任意の形状とすることができる。各気筒は、それぞれが独立した管状体であってもよいし、ハニカム構造体のように、隣接する気筒の壁面が共有されて複数の気筒が全体として一体化されているものであってもよい。把持具は、搬送流整流器を機能性成分を搬送させたい方向に向けて把持する。このようにして所定方向に生成された層流からなる搬送流内に、機能性成分導入手段により生成された機能性成分が導入される。
≪機能性成分導入手段≫
機能性成分導入手段は、揮発等のガス化、放電等によるイオン化、及びマイクロカプセル等の細かな粒子化等によって機能性成分を空気中に放出させて、機能性成分を搬送流内へ導入する。更に、搬送流内の機能性成分の濃度を調整する濃度調整手段を具備することが好ましい。例えば、濃度調整手段を具備する機能性成分導入手段として、本発明者による特開2014−008944号公報に記載されているような揮発成分供給装置及び揮発剤カートリッジを用いることができる。このような機能性成分の濃度を調整可能な装置を用いれば機能性成分の効果に強弱の変化を付けられるので、機能性成分の作用に順応(麻痺)してしまうのを抑制し得る。また、2つ以上の異なる揮発剤カートリッジを連結させれば、放出する機能性成分の種類を自在に変更したり、2種類以上の機能性成分を同時に放出させて場面に合わせて適切な混合比で調合された機能性成分を導入し得る。
機能性成分は、搬送流整流器の中心寄りに配置された少なくとも一つの気筒に導入されてもよい。前述のように、層流内で機能性成分の分子が拡散することはほぼないため、搬送流の直線的な流れに乗って所望位置まで運ばれる。また、機能性成分の機能を弱める又は無効化する効果のある抑止成分が、搬送流整流器の外周寄りに配置された少なくとも一つの気筒に導入されるように構成されていてもよい。また、複数種の機能性成分が、それぞれ異なる気筒に導入されるように構成されていてもよい。
本発明に係る機能性成分搬送装置では、各気筒に供給する気流の流量、搬送流内へ導入する機能性成分の種類、種類数、導入する搬送流整流器の気筒位置や気筒数、搬送タイミング、又は搬送流整流器の把持向き等を適宜調整することで、所望の機能性成分を所望のタイミングで所定の搬送位置及び広がり具合で搬送することができる。
≪流量分布調整手段≫
流量分布調整手段は、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に垂直な断面における流量分布を調整する。流量分布調整手段は、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に沿って配置された複数の分流板を備えており、そのうちの少なくとも1つの分流板は、他の分流板に対して可動である。それぞれの分流板は、搬送流の流れ方向に垂直な断面の所望の位置に機能性成分を導入する開口部と、開口部の周囲に設けられた孔部とを含んでいる。開口部を通過した気流は、搬送流生成手段に流入して、機能性成分を搬送して放出する放出流となる。孔部を通過した気流は、搬送流生成手段に流入して、機能性成分の拡散を抑制する支援流となる。それぞれの分流板は、搬送流生成手段に流入する気流の流路の内側形状に沿った形状に形成されることが好ましく、これによって、搬送流生成手段に流入する気流全体を流量分布調整手段に通過させて、搬送流生成手段に送ることができる。
流量分布調整手段では、可動である分流板を動かすことによって、複数の分流板の孔部の位置関係および距離を調整し、複数の分流板の間の空間の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間の圧力P2との差を変化させることができる。これによって、放出流と支援流の流量比を任意に制御することができる。圧力P1と圧力P2との差P1−P2を大きくするほど、放出流の流量を大きくすることができる。例えば、複数の分流板の少なくとも1つは、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に移動可能であってもよい。この移動可能な分流板を移動させて複数の分流板の互いの距離を変化させることによって、複数の分流板の間の空間の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間の圧力P2との差を変化させることができる。また、例えば、複数の分流板の少なくとも1つは、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向を軸として回転可能であってもよい。この回転可能な分流板を回転させて搬送流を流れ方向に見たときの複数の分流板の孔部の位置関係を変化させることによって、複数の分流板の間の空間の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間の圧力P2との差を変化させることができる。分流板が2枚あれば、圧力P1と圧力P2との差P1−P2の調整が可能であるが、分流板が3枚以上設置されていてもよい。また、可動である分流板は1枚あればよいが、2枚以上あってもよい。また、全ての分流板が可動であってもよい。孔部の形状は、特に限定されず、円形、矩形、扇形等、様々な形状とすることができる。孔部を設けることによって、複数の気筒120bに流れる気流が均一化され、層流化し易くなる。
また、複数の分流板の少なくとも1つは、孔部に対して開口部が搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に突出していてもよい。具体的には、例えば、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向が頂部側となるように設置された略角錐状または略円錐状の分流板であって、その頂部に開口部が位置し、その側面に孔部が設けられていてもよい。さらには、分流板は、略角錐体または略円錐体の開口部が設けられた頂部に管体が接続された漏斗状であってもよい。複数の分流板の少なくとも1つは、漏斗状の分流板であることが好ましい。さらには、漏斗状の分流板の管体を搬送流整流器内に挿入して、その内側に機能性成分供給手段を供給するための供給パイプを挿入することが好ましい。
≪制御手段≫
発明に係る機能性成分搬送装置は、運転環境情報又は乗員の観測状態に応じて搬送流内に導入する機能性成分を変更する制御手段をさらに備えていてもよい。より具体的には、制御手段は、車両に搭載されてラジオ、AV機器、又はカーナビゲーション等の車載機器や装置と連結し、それらの機器や装置から入力された情報に基づいて、機能性成分搬送装置の搬送流内に導入する機能性成分を変更してもよい。例えば、ラジオやAV機器の音楽などの情報、及びカーナビゲーションなどからの位置情報を利用して、例えば山間部のワインディングロードや海岸線の直線道路等、その走行場面に適した機能性成分に切り替えて搬送することができる。また、例えば、渋滞情報、走行データ、及び車室内カメラなどの人間計測による観測データなどから運転者の心理的、身体的疲労及び覚醒状態等を判断し、快適な運転状態を維持する効果のある機能性成分を選択して搬送流内に導入し、必要とする運転者へ搬送することもできる。
さらに、前述の制御手段が車両の空調システムに組み込まれて、空調システムと一体で運用されるものであってもよい。その場合、エアコンブロワからの気流の一部または全部を機能性成分搬送装置へ取り込こんだり、車室内の美観を損なわないように、搬送流生成手段をエアコンの吹き出し口と共用、若しくは吹き出し口の内部又は周辺に併合してもよい。車両に1つの搬送流生成手段が設置された場合、各乗員の座席位置と機能性成分種類等を設定すれば、搬送流整流器の向き、搬送流の流量分布、機能性成分の種類及び機能性成分放出タイミング等が制御され、一定時間ごと交互に各乗員に機能性成分の自動搬送をすることもできる。更に、車両に各乗員専用の複数の搬送流生成手段を配備してそれぞれ制御可能であれば、各乗員が所望する異なる機能性成分を同時に搬送することができ、よりパーソナルな快適空間を提供できる。更に、車室内カメラを設置し、撮影した画像データから乗員頭部の3次元位置を認識及び追尾して、常時乗員頭部へ機能性成分を搬送できるよう搬送流の流量分布や搬送流整流器の向きを制御することもできる。
走行中の車室内に搬送された複数の種類の機能性成分は、車両の自然喚気流に乗って車室内をスムーズに後方へ移動し、車両後部から車室外に速やかに排出されるため、蓄積することはほとんどない。自然換気量が少ない信号待ち中や停車中を自動認識して、機能性成分の搬送を一時停止させることもできる。制御手段は、さらに、機能性成分搬送装置の各構成を制御可能であっても良い。例えば、流量分布調整手段の可動である分流板を制御可能であってもよいし、気筒が伸縮式である場合には、気筒の伸縮を制御可能であってもよい。
図1に示す機能性成分搬送装置1は、搬送流生成手段10と、機能性成分導入手段20と、流量分布調整手段30と、制御手段40とを備えている。機能性成分搬送装置1は、車両に設置されるエアコンの吹出口501の内側に設置されており、エアコンブロワからの気流を用いて搬送流をエアコンからの気流の吹出方向(図1に示すz方向)に生成する。機能性成分導入手段20は、機能性成分を搬送流内の一部に導入する。流量分布調整手段30は、搬送流生成手段10の上流側に設置されており、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向(z方向)に垂直な断面における流量分布を調整する。制御手段40は、搬送流生成手段10、機能性成分導入手段20、流量分布調整手段30およびエアコンブロア(図示していない)を制御可能に接続されている。
搬送流生成手段10は、内部が空洞である複数の気筒120の集合体からなる搬送流整流器110と、搬送流整流器110を所定方向に把持する把持具130とを備えている。制御手段40は、エアコンブロアを制御して搬送流整流器110に流入する気流の流れ方向に垂直な断面における流量分布を調整することができる。
搬送流整流器110の複数の気筒120は、一つの筒状匡体の内部を複数の壁面122で仕切って形成されたハニカム構造体の内部の空洞によって構成されており、隣接する気筒120は互いに壁面122を共有している。各々の気筒120は、z軸方向にストローのように細長く伸びている。複数の気筒120の各々について、流量分布調整手段30エアコンブロアからの気流をその内部にz方向に流すことによって、層流状態に整流することができる。
把持具130は、所望位置に機能性成分を搬送するために、搬送流整流器110を所定方向に把持する。把持具130は、2つのモータによって上下方向(図1に示すy方向)、左右方向(図1に示すx方向)の2軸方向に変位可能であり、制御手段40は、機能性成分を搬送する所望の位置(例えば、運転者の位置)を検知して把持具130を変位させて、搬送流の方向を標的の方向に合わせることができる。把持具130は、搬送流整流器110の上流側まで伸びており、その内側に流量分布調整手段30が設置されている。
制御手段40は、所望位置に機能性成分を搬送するために必要な流量目標を達成するために必要な気流の流量を、搬送流整流器110の気筒120の断面積及び配管抵抗などから算定して、エアコンブロアからの気流の流量をその算定流量に調整する。搬送流の流量から流速を算出すれば所望位置までの搬送時間が推定できるので、機能性成分を作用させたいタイミングに合わせて機能性成分搬送のタイミングを計ることが可能である。
流量分布調整手段30は、図1,2に示すような略円錐状の第1分流板310、略円錐状の部分321と管状の部分322とが接続された漏斗状の第2分流板320を備えている。第1分流板310は、把持具130の内壁に固定されている。第2分流板320は、第1分流板310よりも下流(z軸の正方向)側に配置されており、z方向に移動可能な状態で把持具130の内側に嵌め込まれている。第1分流板310および第2分流板320の略円錐状の部分321は、それぞれ、円錐体の頂部(図1におけるz軸の正方向の先端部)に設けられた開口部313,323と、円錐体の側面部分に設けられた多数の孔部314,324とを備えている。図2に示すように、第1分流板310と第2分流板320の略円錐状の部分321とは、同じ大きさであり、孔部314,324の位置を除いて同じ形状である。第2分流板320の開口部323は、管状の部分322の内側に連通している。第1分流板310の孔部314は、第1分流板310のxy方向の中央位置(本実施例では、開口部313のxy方向の中央位置に一致する)から、所定の距離r、3r、5rの位置に設けられている。第2分流板320の孔部324は、第2分流板320のxy方向の中央位置(本実施例では、開口部323のxy方向の中央位置に一致する)から、所定の距離2r、4rの位置に設けられている。孔部314,324の孔の直径は、距離rよりも十分に小さいため、第1分流板310と第2分流板320とをxy方向に同じ位置に設置することによって、第1分流板310の孔部314から第2分流板320の孔部324までz軸方向に直行する流路が構成されないようにすることができる。第2分流板320の管状の部分322は、搬送流整流器110のxy方向の中央に位置する気筒120aの内側に挿入されている。
機能性成分導入手段20は、機能性成分を貯留する容器210と、容器210内の機能性成分を気筒120aへ供給するための供給パイプ220とを備える。供給パイプ220は容器210に接続されて、流量分布調整手段30の上流側から、第1分流板310の開口部313および第2分流板320の開口部323を通過して気筒120aの内側に挿入されている。供給パイプ220の外径は気筒120aの内径および第2分流板320の管状の部分322の内径よりも小さく、供給パイプ220の端部222は、その外壁が管状の部分322と離間した状態で、管状の部分322内に挿入され、そのz軸の正方向の先端は管状の部分322のz軸の正方向の先端から突出して気筒120a内に伸びている。第2分流板320の開口部323から流入する気流は、管状の部分322の内壁と供給パイプ322の外壁との隙間から気筒120a内に流入する。供給パイプ220には開閉機構(図示していない)が設けられており、制御手段40は、開閉機構を制御して供給パイプ220への機能性成分の供給を制御する。この開閉機構が開の状態になると、供給パイプ220は気筒120a内および容器210の上部に連通し、気筒120aと供給パイプ220とはネブライザ構造体として機能する。すなわち、気筒120aに流れる搬送流によって、供給パイプ220の両端(容器210内と気筒120a内)に差圧が生じ、この差圧によって容器210内の機能性成分が気化して気筒120a内に導入される。供給パイプ220の外壁と気筒120aの内壁との距離、供給パイプ220の気筒120aへの挿入長等を調整することによって容易に機能性成分の導入量を調整することができる。
図3,4を用いて流量分布調整手段30の機能を説明する。制御手段40によってエアコンブロアからの送風が開始されると、z軸の正方向に流れる気流Fが流量分布調整手段30を通過して搬送流整流器110の気筒120に流れ込み、搬送流が生成されて吹出口501側から放出される。第2分流板320の開口部323を通過した気流は気筒120aの内側に流れ込み、第2分流板320の孔部324を通過した気流は、第2分流板320と搬送流整流器110との間の空間331を通過して気筒120bの内側に流れ込む。制御手段40は、供給パイプ220の開閉機構を開の状態に制御し、これによって、供給パイプ220が挿入されている気筒120aを流れる搬送流には機能性成分が供給されて、機能性成分を搬送して放出する放出流として吹出口501側から放出される。供給パイプ220が挿入されていない気筒120bを流れる搬送流には機能性成分が殆ど供給されず、機能性成分の拡散を抑制する支援流として吹出口501側から放出される。
図3に示すように、第1分流板310と第2分流板320との距離が比較的大きい場合には、第1分流板310と第2分流板320との間の空間330の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間331の圧力P2との差が比較的小さいため、エアコンブロアからの気流は空間331に流入し易くなる。エアコンブロアから空間331を経て気筒120aに流入する気流の流量が比較的大きくなり、開口部313、314を通過して気筒120aに流入する気流の流量が比較的小さくなる。その結果、放出流の流量F1と支援流の流量F2との比:F1/F2が比較的小さくなり、機能性成分の拡散が抑制され、機能性成分は比較的狭い範囲に放出される。
図4に示すように、第1分流板310と第2分流板320との距離が比較的小さい場合には、第1分流板310と第2分流板320との間の空間330の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間331の圧力P2との差が比較的大きいため、エアコンブロアからの気流は、開口部313、314を通過して気筒120aに流入し易くなる。エアコンブロアから空間331を経て気筒120aに流入する気流の流量が比較的小さくなり、開口部313、314を通過して気筒120aに流入する気流の流量が比較的大きくなる。その結果、放出流の流量F1と支援流の流量F2との比:F1/F2が比較的大きくなり、機能性成分の拡散抑制効果が緩和され、機能性成分は比較的広い範囲に放出される。流量分布調整手段30によってF1/F2を調整することによって、搬送流の流れ方向に垂直な断面方向における機能性成分の放出範囲を制御することができる。制御手段40によって、第1分流板310と第2分流板320との距離を制御することによって、搬送流の流れ方向に垂直な断面方向における機能性成分の放出範囲を制御することができる。
上記の実施例では、流量分布調整手段の一例として、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向(z方向)に移動可能な第2分流板320を動かすことによって複数の分流板(第1分流板310,第2分流板320)の互いの距離を調整し、これによって、複数の分流板の間の空間の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間の圧力P2との差を変化させる形態を例示的に説明したが、これに限定されない。例えば、第2分流板320を、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向を軸として回転可能な分流板に置き換えて、これを流れ方向軸周りに回転させることによって、複数の分流板の間の空間の圧力P1と、最下流の分流板と搬送流生成手段との間の空間の圧力P2との差を調整してもよい。また、可動である分流板は、2以上の方向に移動可能であっても良い。例えば、搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に沿う方向と、この流れ方向を軸として回転する方向の2つの方向に可動であってもよい。また、気流の上流側に第2分流板320と同様の形状の漏斗状の分流板を配置し、気流の下流側に第1分流板310と同様の形状の略円錐状の分流板を配置してもよい。この場合、漏斗状の分流板の管状の部分は、略円錐状の分流板の開口部を通して気筒120a内に挿入される。
なお、複数の気筒120は、搬送流の流れ方向に伸縮可能であってもよい。例えば、図5に示すように、小径の管141が大径の管142の内側に摺動可能に挿入された入れ子管状の気筒140であってもよい。小径の管141を大径の管142内に挿入する長さを変えることによって、気筒140の長さを調整できる。例えば、機能性成分の放出を行うときには気筒140を伸ばして、図1のように第2分流板320の管状の部分322が気筒140の内部に挿入されるようにし、機能性成分の放出を行わないときには気筒140を縮めて、第2分流板320の管状の部分322が気筒140から離れた状態にすることができる。気筒140を縮めることによって気筒140を通過する際の気流の圧力損失が低減されるため、通常の空調システムとしての利用する際に気流が減退することが抑制される。気筒140の伸縮は、制御手段40によって制御可能であってもよい。
1 機能性成分搬送装置
10 搬送流生成手段
20 機能性成分導入手段
30 流量分布調整手段
40 制御手段
110 搬送流整流器
120,140 気筒
130 把持具
210 容器
220 供給パイプ
310 第1分流板
313,323 開口部
314,324 孔部
320 第2分流板

Claims (8)

  1. 層流からなる搬送流を所定方向に生成する搬送流生成手段と、
    機能性成分を該搬送流内に導入する機能性成分導入手段と、
    該搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に垂直な断面における流量分布を調整する流量分布調整手段と、を備え、
    該搬送流により該機能性成分を所望位置まで搬送し得る機能性成分搬送装置であって、
    該流量分布調整手段は、前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に沿って配置された複数の分流板を備え、
    該複数の分流板は、前記搬送流の流れ方向に垂直な断面の所望の位置に前記機能性成分を導入する開口部と、該開口部の周囲に設けられた孔部とを含み、
    該複数の分流板の少なくとも1つは、他の分流板に対して可動である機能性成分搬送装置。
  2. 前記複数の分流板の少なくとも1つは、前記孔部に対して前記開口部が前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に突出している請求項1に記載の機能性成分搬送装置。
  3. 前記複数の分流板の少なくとも1つは、前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向に移動可能である請求項1または2に記載の機能性成分搬送装置。
  4. 前記複数の分流板の少なくとも1つは、前記搬送流生成手段に流入する気流の流れ方向を軸として回転可能である請求項1〜3のいずれかに記載の機能性成分搬送装置。
  5. 前記搬送流生成手段は、内部が空洞である複数の気筒の集合体を備えて気流を整流する搬送流整流器と、該搬送流整流器を所定方向に把持する把持具とを備える請求項1〜4のいずれかに記載の機能性成分搬送装置。
  6. 前記複数の気筒は、前記搬送流の流れ方向に伸縮可能である請求項5に記載の機能性成分搬送装置。
  7. 前記機能性成分導入手段は、前記機能性成分を貯留する容器と、一端が該容器に接続され他端が前記複数の気筒の少なくとも1つに挿入される該機能性成分を供給する供給パイプとを備え、
    該供給パイプの他端は、該気筒に挿入されてネブライザ構造を構成する請求項5または6に記載の機能性成分搬送装置。
  8. 前記搬送流生成手段は、車両の空調システムの吹出口に設置される請求項1〜7のいずれかに記載の機能性成分搬送装置。
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