JP5062053B2 - 車両用空気調和装置 - Google Patents
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Description
前記芳香ユニットは、摺動可能に嵌合された外筒と内筒による二重筒にて芳香成分を揮発する固形溶剤を覆うと共に、前記二重筒の筒軸を空調風の上流側に向けることで筒端面を空調風の動圧受け面とした。
前記外筒と前記内筒に、空調風による動圧の発生時には、前記動圧受け面が受ける空調風の動圧によって、前記二重筒の外部から内部へ導入した空調風を再び前記二重筒の外部へ戻す芳香通路を開き、空調風が無い時には、前記芳香通路を閉じる通路開閉構造を設けた。
この結果、従来技術の機能を保ちつつ芳香ユニットの設定位置自由度の確保ができる。
図1は、実施例1の芳香ユニットを備えた車両用空気調和装置の一例を示す全体システム図である。
ここで、固形溶剤76とは、単に芳香に限らず、消臭、脱臭、防臭、除菌、抗菌、防カビ等の単体作用もしくは複合作用を奏する成分を、揮発性を有する固形剤に溶かし込んだものである。
実施例1の車両用空気調和装置における作用を、「芳香成分の拡散抑制作用」、「芳香ユニットの設定位置制約の排除作用」、「ベントモード選択時の芳香作用」に分けて説明する。
空調停止時やベントモード以外のモード選択による空調作動時等であり、フロントベントダクト3からの空調風が無い時、外側円筒72と内側円筒73に設けた通路開閉構造75により、芳香通路が閉じられ、外側円筒72と内側円筒73による二重筒72,73にて固形溶剤76を密閉状態で覆ったままとし、固形溶剤76に含まれる芳香成分等の拡散を抑制する作用を示す。
ベントモードを選択しての走行時等であって、空調風(ベント風)による動圧の発生時には、二重筒72,73の筒端面にて空調風の動圧が受けられ、通気抵抗が小さく抑えられると共に、空調風の風量にかかわらず動圧の受圧面積を一定に保つ作用を示す。
図4は、実施例1の車両用空気調和装置において空調風の風量が少ないときの芳香ユニットによる芳香作用を示す作用説明図である。図5は、実施例1の車両用空気調和装置において空調風の風量が多いときの芳香ユニットによる芳香作用を示す作用説明図である。
実施例1の車両用空気調和装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
なお、第2流出入兼用開口75cを複数設けた場合、第2流出入兼用開口75cの長手方向の長さを異ならせることで、動圧の大きさによる芳香作用の変化特性を最適化することができる。また、バネ74の付勢力は固定のままで、第2流出入兼用開口75cの長手方向の長さを変更設定することによっても、芳香作用の調整を行うことができる。
図6は、実施例2の車両用空気調和装置のフロントベントダクトに装備された芳香ユニットを示す分解斜視図である。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例2の車両用空気調和装置における作用を、「芳香成分の拡散抑制作用」、「ベントモード選択時の芳香作用」に分けて説明する。
図7は、実施例2の車両用空気調和装置において空調風が無い時の芳香成分の拡散抑制作用を示す作用説明図である。
図8は、実施例2の車両用空気調和装置においてベントモード選択時の芳香作用を示す作用説明図である。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例2の車両用空気調和装置にあっては、実施例1の(1)〜(4),(6)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
図9は、実施例3の車両用空気調和装置のフロントベントダクトに装備された芳香ユニットを示す分解斜視図である。
なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、対応する構成に同一符号を付して説明を省略する。
実施例3の車両用空気調和装置における作用を、「芳香成分の拡散抑制作用」、「ベントモード選択時の芳香作用」に分けて説明する。
図10は、実施例3の車両用空気調和装置において空調風が無い時の芳香成分の拡散抑制作用を示す作用説明図である。
図11は、実施例3の車両用空気調和装置においてベントモード選択時の芳香作用を示す作用説明図である。
なお、他の作用は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
実施例3の車両用空気調和装置にあっては、実施例1の(1)〜(4),(6)の効果に加え、下記の効果を得ることができる。
2 空調ユニット
3 フロントベントダクト(空調ダクト)
33,34 センタベンチレータ(車室内吹出口)
35 ユニット穴
36 ユニット支持枠
36 支持リング
4 リヤベントダクト
5 デフダクト
6 フットダクト
7 芳香ユニット
71 ユニット支持枠
72 外側円筒(外筒)
73 内側円筒(内筒)
74 バネ
75 通路開閉構造
75a 第1流入開口
75b 第1流出開口
75c 第2流出入兼用開口(第2流入開口、第2流出開口)
75d 第2流入扇形開口(第2流入開口)
75e 第2流出開口
75f 閉塞部
75g 外周縁部
75h 放射状リブ
75i 突起閉塞部
76 固形溶剤
77 溶剤保持部材
78 溶剤交換摘み
8 車室
CL 筒軸
F 芳香通路
S1 流出側開口面積
S2 流出側開口面積
W 空調風方向
Claims (8)
- 空気取り入れ口から車室内への吹出口に至る空調風経路に芳香ユニットを配設した車両用空気調和装置において、
前記芳香ユニットは、摺動可能に嵌合された外筒と内筒による二重筒にて芳香成分を揮発する固形溶剤を覆うと共に、前記二重筒の筒軸を空調風の上流側に向けることで筒端面を空調風の動圧受け面とし、
前記外筒と前記内筒に、空調風による動圧の発生時には、前記動圧受け面が受ける空調風の動圧によって、前記二重筒の外部から内部へ導入した空調風を再び前記二重筒の外部へ戻す芳香通路を開き、空調風が無い時には、前記芳香通路を閉じる通路開閉構造を設けたことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項1に記載された車両用空気調和装置において、
前記芳香ユニットは、前記外筒をユニット支持枠に固定し、固定した外筒に対し前記内筒を摺動可能に嵌合すると共に、前記内筒に、空調風の下流側に向けて作用する動圧力に対抗する付勢力を付与するバネを設定し、
前記通路開閉構造は、空調風による動圧の発生時、バネ付勢力を上回る動圧力により前記内筒が空調風の下流側に移動して前記芳香通路を開き、空調風が無い時、バネ付勢力により前記内筒が空調風の上流側へ移動して前記芳香通路を閉じる構造としたことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項1または請求項2に記載された車両用空気調和装置において、
前記通路開閉構造は、前記外筒に形成した第1流入開口および第1流出開口と、前記内筒に形成した第2流入開口および第2流出開口と、を有する構造であり、かつ、空調風が無い時、前記第1流入開口と前記第2流入開口、および、前記第1流出開口と第2流出開口を、開口位置の重なり合いを回避するオフセット設定による構造としたことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項3に記載された車両用空気調和装置において、
前記外筒は、筒端面を塞いだ円筒状の外側円筒であり、前記外側円筒の筒端面の中心近傍に前記第1流入開口を形成し、前記外側円筒の固形溶剤より下流側の筒側面の位置に前記第1流出開口を形成し、
前記内筒は、筒端面を塞いだ円筒状の内側円筒であり、前記内側円筒の筒端面の外周部に前記第2流入開口を形成し、空調風動圧の発生時に固形溶剤より下流側となる前記内側円筒の筒側面に前記第2流出開口を形成したことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項4に記載された車両用空気調和装置において、
前記内側円筒の第2流入開口と第2流出開口は、筒端面の外周位置から筒側面の途中位置まで長手方向に連続して形成した第2流出入兼用開口であることを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項4に記載された車両用空気調和装置において、
前記内側円筒の第2流入開口は、筒端面の外周に沿ってドーナツ状に開け、筒端面の中心位置の閉塞部と筒端面の外周縁部の間を放射状リブにて結合した複数の第2流入扇形開口であることを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項6に記載された車両用空気調和装置において、
前記内側円筒の筒端面の中心位置に、空調風の流れの上流側に向けて突出する突起閉塞部を形成したことを特徴とする車両用空気調和装置。 - 請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載された車両用空気調和装置において、
前記芳香ユニットは、車室内への空調風吹き出し口を有する空調風ダクトの位置に配設し、前記空調風ダクト側に固定されるユニット支持枠に対し、固形溶剤を保持する溶剤保持部材を前記空調風ダクトの外部位置から着脱可能に設けたことを特徴とする車両用空気調和装置。
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