JP6435131B2 - 光照射装置、描画装置および位相差生成器 - Google Patents

光照射装置、描画装置および位相差生成器 Download PDF

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Description

本発明は、光照射装置、描画装置および位相差生成器に関する。
従来より、光源部から入射するレーザ光を、シリンドリカルレンズアレイにおける複数のシリンドリカルレンズにて複数の光束に分割し、他のレンズにより当該複数の光束の照射領域を照射面上にて重ねる光照射装置が知られている。このような光照射装置では、複数の光束の干渉により照射面上において干渉縞(スペックル)が発生する。なお、光源部において複数の発光点(エミッタ)を有するバーレーザを用いる場合には、複数の発光点の間における可干渉性は高くないが、1つの発光点から出射されるレーザ光が複数の光束に分割されて重ねられることにより、同様に、干渉縞の問題は生じる。
そこで、シリンドリカルレンズアレイの近傍に光路長差生成部を設ける手法が提案されている(例えば、特許文献1および2参照)。光路長差生成部には、レーザ光の可干渉距離(コヒーレンス長)よりも長い光路長差が互いに生じる複数の透光部が設けられ、複数の透光部を通過した光、または、複数の透光部に向かう光が複数のシリンドリカルレンズにそれぞれ入射する。これにより、照射面上における光の干渉に起因する光強度のばらつきが抑制される。
特開2002−321081号公報 特開2009−94329号公報
ところで、上記光路長差生成部を設ける場合には、複数の透光部においてレーザ光の可干渉距離よりも長い光路長差が互いに生じる必要があるため、透光部が長くなり、光照射装置が大型化してしまう。したがって、光照射装置の大型化を抑制しつつ、照射面上における光の干渉に起因する光強度のばらつきを抑制する手法が求められる。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、光照射装置の大型化を抑制しつつ、照射面上における光の干渉に起因する光強度のばらつきを抑制することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、光照射装置であって、所定位置に向けてレーザ光を出射する光源部と、前記所定位置に配置され、前記光源部からの前記レーザ光を光軸に沿って照射面へと導く照射光学系とを備え、前記照射光学系が、前記光軸に垂直な配列方向に配列された複数の要素レンズを有し、入射する光を前記複数の要素レンズにて分割する分割レンズ部と、前記配列方向に配列された複数の透光要素を有し、前記複数の要素レンズを通過した光、または、前記複数の要素レンズに向かう光が前記複数の透光要素にそれぞれ入射する位相差生成部と、前記分割レンズ部および前記位相差生成部よりも前記照射面側に配置され、前記照射面上にて前記複数の要素レンズからの光の照射領域を重ねる集光部とを備え、前記複数の要素レンズが、前記配列方向に連続する3個の対象要素レンズを含み、前記3個の対象要素レンズにおいて、互いに隣接する2つの対象要素レンズを対象要素レンズ対として、前記3個の対象要素レンズが、2組の対象要素レンズ対を含み、前記2組の対象要素レンズ対のうち、一方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置と、他方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置とが相違するように、前記3個の対象要素レンズにそれぞれ対応する3個の透光要素の光路長が決定されており、前記一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差が前記レーザ光の波長以下であり、前記他方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差も前記レーザ光の波長以下である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の光照射装置であって、前記複数の要素レンズにおいて前記配列方向に連続する3個の要素レンズの複数の組合せのそれぞれに対して、前記3個の透光要素が割り当てられる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の光照射装置であって、前記分割レンズ部と前記位相差生成部とが互いに隣接する。
請求項4に記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の光照射装置であって、前記一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素における厚さの差が100nm以上かつ2000nm以下であり、前記他方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素における厚さの差も100nm以上かつ2000nm以下である。
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の光照射装置であって、前記光源部が、前記光軸に垂直な光束断面が前記配列方向に長い線状光を前記所定位置に向けて出射し、前記分割レンズ部における前記複数の要素レンズの前記配列方向に対して、前記線状光の入射方向が垂直である。
請求項6に記載の発明は、描画装置であって、請求項1ないし5のいずれかに記載の光照射装置と、前記光照射装置における前記照射面に配置される空間光変調器と、前記空間光変調器により空間変調された光を対象物上に導く投影光学系と、前記空間変調された光の前記対象物上における照射位置を移動する移動機構と、前記移動機構による前記照射位置の移動に同期して前記空間光変調器を制御する制御部とを備える。
請求項7に記載の発明は、所定位置に向けてレーザ光を出射する光源部と、前記所定位置に配置され、前記光源部からの前記レーザ光を光軸に沿って照射面へと導く照射光学系とを備える光照射装置において、前記照射光学系に設けられる位相差生成器であって、前記照射光学系が、前記光軸に垂直な配列方向に配列された複数の要素レンズを有し、入射する光を前記複数の要素レンズにて分割する分割レンズ部と、前記分割レンズ部よりも前記照射面側に配置され、前記照射面上にて前記複数の要素レンズからの光の照射領域を重ねる集光部とを備え、前記位相差生成器が、一の方向に配列された複数の透光要素を有し、前記照射光学系において、前記複数の要素レンズを通過した光、または、前記複数の要素レンズに向かう光が前記複数の透光要素にそれぞれ入射し、前記複数の要素レンズが、前記配列方向に連続する3個の対象要素レンズを含み、前記3個の対象要素レンズにおいて、互いに隣接する2つの対象要素レンズを対象要素レンズ対として、前記3個の対象要素レンズが、2組の対象要素レンズ対を含み、前記2組の対象要素レンズ対のうち、一方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置と、他方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置とが相違するように、前記3個の対象要素レンズにそれぞれ対応する3個の透光要素の光路長が決定されており、前記一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差が前記レーザ光の波長以下であり、前記他方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差も前記レーザ光の波長以下である。
本発明によれば、光照射装置の大型化を抑制しつつ、照射面上における光の干渉に起因する光強度のばらつきを抑制することができる。
描画装置の構成を示す図である。 光学ヘッドの構成を示す図である。 光照射装置の構成を示す図である。 比較例の光照射装置を示す図である。 光強度の分布を示す図である。 位相差生成部の機能を説明するための図である。 スリットにより生じる干渉縞を説明するための図である。 光強度の分布を示す図である。 位相差生成部の他の例を示す図である。 位相差生成部の他の例を示す図である。 位相差生成部の他の例を示す図である。 位相差生成部の他の例を示す図である。 位相差生成部の他の例を示す図である。
図1は、本発明の一の実施の形態に係る描画装置1の構成を示す図である。描画装置1は光の照射により記録媒体9に画像を記録する装置であり、画像記録用の光を出射する光学ヘッド10と、露光により画像が記録される記録媒体9を保持する保持ドラム7とを備える。記録媒体9としては、例えば、刷版、刷版形成用のフィルム等が用いられる。なお、保持ドラム7として無版印刷用の感光ドラムが用いられてもよく、この場合、記録媒体9は感光ドラムの表面に相当し、保持ドラム7が記録媒体9を一体的に保持していると捉えることができる。
保持ドラム7は記録媒体9を保持する円筒面の中心軸を中心にモータ81により回転され、光学ヘッド10はモータ82およびボールねじ83により保持ドラム7の回転軸に平行に移動可能とされる。また、保持ドラム7の回転角度および光学ヘッド10の位置はエンコーダ84,85により検出される。
図2は光学ヘッド10の内部構成を示す図であり、保持ドラム7の回転軸および光学ヘッド10の移動軸(ボールねじ83の軸)に沿って見た様子を示す。光学ヘッド10は、光照射装置31と、空間光変調器32と、投影光学系33とを備える。光照射装置31は、空間光変調器32にライン状の光を照射する。光照射装置31の詳細については後述する。空間光変調器32は、例えば回折格子型かつ反射型であり、格子の深さを変更することができる回折格子である。空間光変調器32は、半導体装置製造技術を利用して製造される。本実施の形態に用いられる回折格子型の光変調器は、例えば、GLV(グレーティング・ライト・バルブ)(シリコン・ライト・マシーンズ(サニーベール、カリフォルニア)の登録商標)である。空間光変調器32は一列に配列された複数の格子要素を有し、各格子要素は1次回折光が出射される状態と、0次回折光(0次光)が出射される状態との間で遷移する。このようにして、空間光変調器32から空間変調された光が出射される。
投影光学系33は両側テレセントリック系となっており、絞り332と、絞り332よりも空間光変調器32側に位置する第1光学系331と、絞り332よりも保持ドラム7側に位置する第2光学系333とを備える。第1光学系331は、空間光変調器32からの光を絞り332へと導き、絞り332は、空間光変調器32からの(±1)次回折光(および高次回折光)を遮蔽し、0次回折光を通過させる。絞り332を通過した光は、第2光学系333により記録媒体9へと導かれ、空間光変調器32の像が記録媒体9に投影される。このようにして、空間光変調器32により空間変調された光が、投影光学系33により記録媒体9上に導かれる。
図1の制御部2は、光照射装置31および空間光変調器32、並びに、エンコーダ84,85およびモータ81,82に接続され、これらの構成を制御する。描画装置1では、保持ドラム7の回転および光学ヘッド10の移動により、空間光変調器32からの光の記録媒体9上における照射位置が移動する。すなわち、モータ81,82が記録媒体9上の照射位置を移動する移動機構である。また、制御部2が、当該照射位置の移動に同期して、空間光変調器32を制御する。これにより、記録媒体9に画像が記録される(すなわち、描画される)。
図3は、光照射装置31の構成を示す図である。図3では、後述の照射光学系5の光軸J1に平行な方向をZ方向として示し、Z方向に垂直、かつ、互いに直交する方向をX方向およびY方向として示している(以下同様)。図3は、Y方向に沿って見た光照射装置31の構成を示す。
光照射装置31は、光源部4と、照射光学系5とを備える。光源部4は、光源41と、コリメータレンズ42とを有する。光源41は、いわゆるバータイプの半導体レーザ(バーレーザ)であり、X方向に一列に配列された複数の発光点を有する。各発光点からの光はコリメータレンズ42によりコリメートされ、平行光として照射光学系5に入射する。光源部4の全体では、光軸J1に垂直な光束断面がX方向に長い線状光が照射光学系5に向けて出射される。
照射光学系5は、光源部4によるレーザ光(線状光)の照射位置に配置される。照射光学系5は、当該レーザ光を光軸J1に沿って照射面(図3中にて符号320を付す破線にて示す。)である空間光変調器32の表面、すなわち、複数の格子要素の表面へと導く。照射光学系5は、位相差生成部61と、分割レンズ部62と、集光部63とを備える。照射光学系5では、光源部4から照射面320に向かって、分割レンズ部62、位相差生成部61、集光部63の順に、これらの構成が光軸J1に沿って配置される。光源部4からのコリメートされたレーザ光は、分割レンズ部62に入射する。
分割レンズ部62は、照射光学系5の光軸J1に垂直、かつ、光源部4における発光点の配列に沿う方向(ここでは、X方向)に一定のピッチにて密に配列された複数のレンズ620(以下、「要素レンズ620」という。)を備える。光源部4からのレーザ光の入射方向は、要素レンズ620の配列方向に対して垂直であり、当該レーザ光は光軸J1に沿って分割レンズ部62へと入射する。各要素レンズ620は、Y方向に長いブロック状であり、(−Z)側(光源部4側)に位置する側面である第1レンズ面621と、(+Z)側(位相差生成部61側)に位置する側面である第2レンズ面622とを有する。Y方向に沿って見た場合に、第1レンズ面621は、(−Z)側に突出する凸状であり、第2レンズ面622は、(+Z)側に突出する凸状である。X方向に沿って見た場合に、各要素レンズ620の形状は矩形である。このように、要素レンズ620はX方向のみにパワーを有するシリンドリカルレンズであり、分割レンズ部62は、いわゆるシリンドリカルレンズアレイ(または、シリンドリカルフライアイレンズ)である。
第1レンズ面621および第2レンズ面622は、光軸J1に垂直な面(XY平面に平行な面)に対して対称形状である。第1レンズ面621は、第2レンズ面622の焦点に配置され、第2レンズ面622は、第1レンズ面621の焦点に配置される。すなわち、第1レンズ面621および第2レンズ面622の焦点距離は同じである。要素レンズ620に入射する平行光は第2レンズ面622上にて集光する。X方向に積層された複数の要素レンズ620は、一繋がりの部材として形成されてもよく、個別に形成された複数の要素レンズ620が互いに接合されてもよい。
図3に示すようにY方向に沿って見た場合に、分割レンズ部62へと入射する光は複数の要素レンズ620にてX方向(要素レンズ620の配列方向)に関して分割される。このとき、各要素レンズ620の第1レンズ面621には光源部4の各発光点からの平行光が入射し、第2レンズ面622の近傍に光源部4とは異なる(新たな(2次的な))複数の発光点の像が形成される。複数の要素レンズ620にて分割された光(複数の光束)は、主光線が光軸J1(Z方向)に平行となるように第2レンズ面622から出射される。各要素レンズ620から出射された光束は拡がりつつ、位相差生成部61に入射する。
位相差生成部61は、光軸J1に垂直、かつ、光源部4における発光点の配列に沿う方向(ここでは、X方向)に一定のピッチにて密に配列された複数の透光要素610を備える。図3の例では、位相差生成部61における透光要素610の個数は、分割レンズ部62における要素レンズ620の個数と同じである。また、透光要素610の配列ピッチは、要素レンズ620の配列ピッチと等しい。X方向に一列に並ぶ複数の透光要素610では、X方向およびY方向の長さは同じであり、Z方向、すなわち、光軸J1に沿う方向の厚さ(長さ)は、互いに隣接する透光要素610において相違する。このように、互いに隣接する透光要素610は異なる光路長を有する。後述するように、位相差生成部61は、複数の要素レンズ620を通過する光に位相差を生じさせる位相差生成器である。
図3の位相差生成部61では、複数の透光要素610のうちX方向の中央に位置する透光要素610のZ方向の厚さが最大であり、X方向の端に向かうに従って厚さが小さくなる。複数の透光要素610の光軸J1方向の厚さは、必ずしもX方向に沿って順次大きくなる(または、小さくなる)必要はなく、任意の凹凸形状であってよい。本実施の形態では、位相差生成部61における複数の透光要素610は同じ材料にて、一繋がりの部材として形成される。位相差生成部61の機能については後述する。
分割レンズ部62と位相差生成部61とはZ方向に互いに近接して配置され、X方向に関して、複数の要素レンズ620と複数の透光要素610とがそれぞれ同じ位置に配置される。したがって、複数(全て)の要素レンズ620を通過した複数の光束が、複数の透光要素610にそれぞれ入射する。詳細には、複数の要素レンズ620のそれぞれの第2レンズ面622から出射される光束が、X方向に同じ位置に配置される透光要素610の(−Z)側の面である入射面611に入射する。当該光束は、当該透光要素610を透過して(+Z)側の面である出射面612から出射される。図3では、一部の透光要素610を透過する光の経路のみを示している。
実際には、X方向に関して、各透光要素610の出射面612から出射される光束の幅が当該透光要素610の幅、すなわち、透光要素610の配列ピッチよりも小さくなる。よって、当該光束が当該透光要素610のエッジ(すなわち、X方向の端であり、主として入射面611および出射面612におけるエッジである。)に掛かかることが防止または抑制される。
各透光要素610を通過した光束は、集光部63へと向かう。集光部63は、コンデンサレンズ631を有する。コンデンサレンズ631は、例えば、その焦点距離だけ複数の要素レンズ620の第2レンズ面622から(+Z)側に離れた位置に配置される。換言すると、各要素レンズ620の第2レンズ面622は、コンデンサレンズ631の前側焦点位置に配置される。また、光軸J1上に配置される照射面320は、コンデンサレンズ631の焦点距離だけ、コンデンサレンズ631から(+Z)側に離れた位置に配置される。すなわち、照射面320は、コンデンサレンズ631の後側焦点位置に配置される。
Y方向に沿って見た場合に、複数の要素レンズ620から出射された複数の光束は、コンデンサレンズ631により平行光とされ、照射面320において重畳される。すなわち、複数の要素レンズ620からの光(すなわち、複数の透光要素610を通過した複数の光束)の照射領域50が全体的に重ねられる。図3では、照射領域50を太い実線にて示しており、照射領域50は、X方向に関して一定の幅を有する。
X方向に沿って見た場合には、光源部4から分割レンズ部62へと入射する光は、光軸J1に沿う平行光(正確には、ZX平面に平行な平行光)のままで分割レンズ部62および位相差生成部61を通過し、コンデンサレンズ631へと導かれる。コンデンサレンズ631は、当該平行光を照射面320上にて集光させる。したがって、照射面320において、各要素レンズ620からの光の照射領域50は、X方向に伸びるライン状となる。これにより、複数の要素レンズ620を通過した光の集合であって、照射面320上における断面(すなわち、光軸J1に垂直な光束断面である。)がX方向に伸びるライン状となるライン照明光が得られる。
図4は、比較例の光照射装置91を示す図である。図4の比較例の光照射装置91では、要素レンズ620の個数を3とし、位相差生成部61を省略している。比較例の光照射装置91の他の構成は、図3の光照射装置31と同様である。以下の説明では、3個の要素レンズ620に対して、(+X)側から(−X)方向に向かって順に昇順の番号を付す(後述の図6の3個の要素レンズ620および透光要素610において同様)。また、図4では、第1ないし第3要素レンズ620を通過した光における同位相の波面の位置を、符号W1,W2,W3を付す破線、実線および二点鎖線にてそれぞれ示している(図6において同様)。
比較例の光照射装置91では、第1要素レンズ620を通過した光と、第2要素レンズ620を通過した光との干渉により、照射面320では、符号P0を付す複数の位置に干渉縞(スペックル)の明部、すなわち、光強度のピークが発生する。また、第2要素レンズ620を通過した光と、第3要素レンズ620を通過した光との干渉により、照射面320では、上記ピークと同じ位置P0に、光強度のピークが発生する。したがって、照射面320上における光強度の分布では、図5中に符号L1付す二点鎖線にて示すように、大きいピークがX方向に周期的に発生する。実際には、光強度の大きなピークの発生に伴って、光強度の分布における谷に相当する位置での最小値も低くなる。
このように、光強度の最大値と最小値の差が大きくなると、描画装置におけるキャリブレーション(画像補正)が正確に行われず、描画品質が低下するといった課題が生じる。キャリブレーション動作では、光強度の分布のうち、特定の値に合わせて空間光変調器32のすべての格子要素に対する駆動電圧が調整される。このため、光強度のばらつき(最大値と最小値の差)が大きいと、調整に用いられた当該特定の値と異なる光強度で描画される部分が多く発生し、描画の品質が低くなるおそれがある。なお、拡散板を用いて干渉縞の発生を抑制することも考えられるが、光がY方向にも広がってしまい、X方向に伸びるライン照明光を得ることができない。
図6は、位相差生成部の機能を説明するための図であり、比較例の光照射装置91に位相差生成部61を追加した光照射装置31aを示す。位相差生成部61は、第1ないし第3透光要素610を有する。第1ないし第3要素レンズ620から出射される複数の光は、互いに異なる透光要素610、すなわち、第1ないし第3透光要素610をそれぞれ通過する。第1透光要素610と第2透光要素610との間では、光路長が相違し、通過する光に位相差が生じる。光照射装置31aでは、第1要素レンズ620(および第1透光要素610)を通過した光と、第2要素レンズ620を通過した光との干渉により、照射面320において、位置P0と相違する複数の位置P12に干渉縞の明部、すなわち、光強度のピークが発生する。第2透光要素610と第3透光要素610との間でも、光路長が相違し、通過する光に位相差が生じる。第2要素レンズ620を通過した光と、第3要素レンズ620を通過した光との干渉により、照射面320において、位置P0,P12と相違する複数の位置P23に光強度のピークが発生する。照射面320上における光強度の分布では、図5中に符号L2付す実線にて示すように、比較的小さいピークがX方向に分散する。
実際には、第1および第2要素レンズ620を通過した光の干渉により生じる照射面320上の光強度のピークの位置P12と、第2および第3要素レンズ620を通過した光の干渉により生じる照射面320上の光強度のピークの位置P23とが相違するように、位相差生成部61における第1ないし第3透光要素610の光路長が決定されている。以上のように、第1および第2要素レンズ620に対応する光強度のピーク位置P12と、第2および第3要素レンズ620に対応する光強度のピーク位置P23との間にずれが生じるように、位相差生成部61は第1ないし第3透光要素610を通過する光の位相差を生成する。
図3に示す光照射装置31でも、分割レンズ部62に含まれる複数の要素レンズ620のうち配列方向に連続する3個の要素レンズ620の全ての組合せのそれぞれに対して、図6の光照射装置31aと同様に、ピーク位置のずれを生じさせる3個の透光要素610が割り当てられる。詳細には、各組合せに含まれる3個の要素レンズ620(以下、「対象要素レンズ620」という。)では、互いに隣接する2つの対象要素レンズ620を対象要素レンズ対として、2組の対象要素レンズ対が含まれる。そして、一方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる照射面320上の光強度のピークの位置と、他方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる照射面320上の光強度のピークの位置とが相違するように、当該3個の対象要素レンズ620にそれぞれ対応する3個の透光要素610の光路長が決定されている。
既述のように、各対象要素レンズ対を通過した光が入射する2つの透光要素610の光路長は互いに異なるが、当該2つの透光要素610にて生じる光路長差はレーザ光の可干渉距離未満である。ここで、空気中の屈折率を1、透光要素610の屈折率をn、2つの透光要素610のZ方向の厚さの差をtとして、当該2つの透光要素610にて生じる光路長差は、((n−1)・t)として表される。本実施の形態では、当該2つの透光要素610にて生じる光路長差は、レーザ光の波長(例えば、808nm)以下である。この場合、全ての透光要素610が同じ材料にて形成される位相差生成部61では、当該2つの透光要素610における厚さの差が、例えば100nm以上かつ2000nm以下である。なお、当該2つの透光要素610をそれぞれ通過する光の光源部4と照射面320との間における光路長差、すなわち、当該2つの透光要素610を通過する光の光路の相違も考慮した光路長差もレーザ光の可干渉距離未満である。
図3の位相差生成部61における複数の透光要素610の厚さは、例えば、以下の手法により決定される。まず、複数の透光要素610に対する厚さの一の組合せが準備される。例えば、各透光要素610の厚さは、光源部4からのレーザ光の波長をλとして、透光要素610が設けられない(厚さが0である)場合に比べて(N/M)λの光路長差が生じるように設定される。ここで、Mは分割レンズ部62の要素レンズ620の個数以上の整数であり、NはM以下かつ0以上の整数である。もちろん、各透光要素610の厚さは、(N/M)λの光路長差が生じるものには限定されない。続いて、光照射装置において当該組合せの厚さを有する複数の透光要素610を用いた場合における照射面320上での光強度の分布をシミュレーションにより取得し、当該光強度の分布のばらつきを示す評価値(ここでは、ばらつきが小さいほど評価値が小さくなる。)を取得する。そして、厚さの組合せを複数通りに変更しつつ評価値を取得し、評価値が所定の目標値以下となる厚さの組合せが、位相差生成部61における複数の透光要素610の厚さとして採用される。
評価値が目標値以下となる厚さの組合せでは、複数の要素レンズ620のうち、配列方向に連続する3個の要素レンズ620のいずれかの組合せにおいて、必ずピーク位置のずれが生じているといえる。すなわち、当該組合せに含まれる3個の対象要素レンズ620において、一方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる照射面320上の光強度のピークの位置と、他方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる照射面320上の光強度のピークの位置とが相違する。目標値を低く設定することにより、配列方向に連続する3個の要素レンズ620の複数の組合せ(より好ましくは、全ての組合せ)のそれぞれにおいて、ピーク位置のずれを生じさせる厚さの組合せを求めることが可能である。
位相差生成部61の一の製造手法では、まず、透光性を有する所定の材料にて形成される板状部材(例えば、ガラス板)が準備される。続いて、当該板状部材の表面において、一部の領域を除く領域にマスクが形成され、当該板状部材の表面に対してエッチング処理が施される。エッチング処理の完了後に当該マスクが除去される。上記処理(マスクの形成、エッチング処理およびマスクの除去)を繰り返すことにより、各透光要素610に対応する部位が上記処理にて決定された厚さとなる位相差生成部61が製造される。
ここで、図7に示すように、2つのスリットにより生じる干渉縞の間隔pは、レーザ光の波長をλ、スリットの間隔をd、スリットから像面までの距離をLとして、数1により表される。
(数1)
=Lλ/d
光照射装置31では、スリットの間隔dは、配列方向における要素レンズ620のピッチに相当し、スリットから像面までの距離Lは、コンデンサレンズ631の焦点距離に相当する。また、分割レンズ部62が3以上の要素レンズ620を含む光照射装置31では、大きなピークが発生する上記間隔pを要素レンズ620の個数にて等分するように、微小なピークが発生する。したがって、位相差生成部61を省略した光照射装置では、分割レンズ部62に含まれる要素レンズ620の個数をmとして、光強度のピーク(微小なピークを含む。)が発生する最小間隔pは、数2により表される。
(数2)
=Lλ/(md)
位相差生成部61を有する光照射装置31では、3個の対象要素レンズ620における2組の対象要素レンズ対の間での照射面320上の光強度のピーク位置のずれ量(距離)が、上記最小間隔pよりも大きくなることが好ましい。上記ピーク位置のずれ量は、シミュレーションや実験により取得可能である。なお、要素レンズ620の個数mは、図3の光照射装置31では5であり、図6の光照射装置31aでは3である。
図8は、シミュレーションにより得られた光強度の分布を示す図である。図8では、図3に示す光照射装置31における照射面320上の光強度の分布を破線A1にて示し、光照射装置31において位相差生成部61を省略した場合における照射面320上の光強度の分布を実線A2にて示している。図8の破線A1では、実線A2における光強度の大きなピークが、比較的小さい3個のピークに分割されている。これにより、光照射装置31では、位相差生成部61を省略した場合に比較して、照射面320上における光の干渉に起因する光強度のばらつき(スペックル)が抑制されることが判る。光照射装置31では、位相差生成部61を省略した場合に比べて光強度の分布における最小値が高くなり、最大値と最小値との差も小さくなる。したがって、光照射装置31を有する描画装置1では、高精度なパターンの描画を行うことが可能となる。
ところで、光照射装置において、複数の透光要素のうちの2つの透光要素の各組合せにて、当該2つの透光要素にて生じる光路長差を、レーザ光の可干渉距離以上とすることにより、照射面320において干渉縞が生じることを抑制することも考えられる。しかしながら、この場合、透光要素のZ方向の長さ(厚さ)を大幅に大きくする必要があり、光照射装置が大型化してしまう。
これに対し、光照射装置31では、各対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素610にて生じる光路長差が、光源部4から出射されるレーザ光の可干渉距離未満である。これにより、位相差生成部61(透光要素610)を薄くして、光照射装置31の大型化を抑制することができる。また、当該2つの透光要素610にて生じる光路長差は、レーザ光の波長以下であることがより好ましく、この場合には、位相差生成部61が極めて薄くなり、光照射装置31の大型化をさらに抑制することが可能となる。光照射装置31では、分割レンズ部62と位相差生成部61とが互いに隣接することにより、複数の要素レンズ620を通過した光を複数の透光要素610にそれぞれ容易に入射させることが可能となる。
図9ないし図11は、位相差生成部の他の例を示す図である。図9ないし図11の位相差生成部61においても、配列方向に連続する3個の要素レンズ620の全ての組合せのそれぞれに対して、図6の光照射装置31aと同様に、ピーク位置のずれを生じさせる3個の透光要素610が割り当てられる。なお、図9および図11の最も(+X)側および最も(−X)側の要素レンズ620に対応する透光要素610、並びに、図10の中央の要素レンズ620に対応する透光要素610は存在しないが、実質的には、これらの要素レンズ620のそれぞれに対して、厚さが0の1つの透光要素が割り当てられていると捉えることが可能である。
図10の例では、位相差生成部61における一部の透光要素610が分割レンズ部62に対して(+Z)側(集光部63側)に設けられ、残りの透光要素610が分割レンズ部62に対して(−Z)側(光源部4側)に設けられる。図11の例では、中央の要素レンズ620に対して(+Z)側に透光要素610の一部が設けられ、(−Z)側に透光要素610の残りが設けられる。すなわち、中央の要素レンズ620に対する(+Z)側の部位および(−Z)側の部位により、中央の要素レンズ620に対応する1つの透光要素610が構成される。以上のように、位相差生成部61では、要素レンズ620を通過した光、または、要素レンズ620に向かう光がそれぞれ入射する複数の透光要素610が設けられる。また、図9ないし図11の例では、分割レンズ部62と位相差生成部61とが互いに隣接することにより、各要素レンズ620を通過した光を対応する透光要素610に容易に入射させる、または、各透光要素610を通過した光を対応する要素レンズ620に容易に入射させることができる。
上記光照射装置31,31aでは様々な変形が可能である。
光照射装置において多数の要素レンズ620が設けられる場合には、図12に示すように、同一の凹凸形状を有する複数の位相差生成部61が配列方向に並べられてよい。図12の例では、配列方向に連続する5個の透光要素610を1つの位相差生成部61として、同一の形状である複数の位相差生成部61が配列方向に連続する。この場合、各位相差生成部61に含まれる複数の透光要素610にそれぞれ対応する複数の要素レンズ620を、1つの分割レンズ部62として、複数の分割レンズ部62が配列方向に連続していると捉えることができる。このように、配列方向に連続する複数の透光要素610における光路長の変化が互いに同じである複数の位相差生成部61を用いることにより、多数の要素レンズ620を含む光照射装置の製造コストを削減することができる。各位相差生成部61に含まれる複数の透光要素610の個数は、例えば5個以上であり、15個以下である。
また、光照射装置の設計によっては、図13に示すように、複数のレンズ629の組合せが1つの要素レンズ620として捉えられてもよい。この場合も、位相差生成部61では、複数の要素レンズ620を通過した光(または、複数の要素レンズ620に向かう光)がそれぞれ入射する複数の透光要素610が設けられる。
照射面320上における光の干渉に起因する光強度のばらつきを抑制するという観点では、分割レンズ部62に含まれる複数の要素レンズ620のうち、配列方向に連続する3個の要素レンズ620の1つの組合せのみにおいて、2組の対象要素レンズ対の間での光強度のピーク位置のずれが生じてもよい。ただし、照射面320上における光強度のばらつきをさらに抑制するには、配列方向に連続する3個の要素レンズ620の複数の組合せのそれぞれに含まれる3個の対象要素レンズ620に対して、ピーク位置のずれを生じさせる3個の透光要素610が割り当てられることが好ましい。また、2組の対象要素レンズ対の間にて光強度のピーク位置にずれを生じさせるという観点では、少なくとも一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素610の光路長が互いに異なればよい。
複数の要素レンズ620を通過した光、または、複数の要素レンズ620に向かう光を複数の透光要素610にそれぞれ入射させることが可能であるならば、分割レンズ部62と位相差生成部61との間に他の光学素子が設けられてもよい。例えば、分割レンズ部62と位相差生成部61との間に、両側テレセントリック光学系を構築するレンズを設けることにより、このような構成が実現可能である。また、要素レンズ620は必ずしもシリンドリカルレンズである必要はなく、X方向およびY方向にパワーを有するレンズであってよい。さらに、分割レンズ部62において複数の要素レンズ620が光軸J1に垂直な2方向に沿って配列(2次元配列)されてよい。この場合、複数の要素レンズ620を通過した光、または、複数の要素レンズ620に向かう光が複数の透光要素610にそれぞれ入射するように、当該複数の透光要素610も2次元に配列されることが好ましい。
位相差生成部61では、透光性を有する板状部材において、複数の透光要素610に対応する複数の領域に所定の材料を蒸着する、または、ドープすることにより、各対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素610の光路長を互いに異ならせてもよい。また、一定の厚さである複数の透光要素610の材料を互いに相違させることも可能である。さらに、透光要素610が、各要素レンズ620の表面(第1レンズ面621または第2レンズ面622)に直接形成されてもよい。
上記実施の形態では、光源部4における複数の発光点からの光が配列方向に分割されて照射面320上にて重ね合わせられることにより、複数の発光点を有する光源部4を利用して均一な強度分布のライン照明光が取得されるが、もちろん、光源部4は1つの発光点を有するものであってよい。
上記光照射装置31,31aにおけるレーザ光の経路において、分割レンズ部62および位相差生成部61よりも照射面320側に配置される集光部63は、照射面320上にて複数の要素レンズ620からの光の照射領域50を重ねることが可能であるならば、様々な構成にて実現されてよい。
描画装置1において、光照射装置31,31aの照射面320に配置される空間光変調器32は、回折格子型の光変調器以外であってよく、例えば、微小なミラーの集合を用いた空間光変調器が用いられてよい。この場合に、Y方向の幅が比較的広い照射領域が、光照射装置31,31aにより照射面320上に形成されてもよい。
描画装置1は、ステージ上に載置された基板を対象物としてパターンの描画を行う装置であってよい。この場合に、基板上の光の照射位置を移動する移動機構は、ステージを光学ヘッドに対して移動する機構、または、光学ヘッドをステージに対して移動する機構により実現される。
描画装置1にて描画が行われる対象物は、記録媒体9や基板以外であってもよい。光照射装置31,31aは、描画装置1以外に用いられてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 描画装置
2 制御部
4 光源部
5 照射光学系
9 記録媒体
31,31a 光照射装置
32 空間光変調器
33 投影光学系
50 照射領域
61 位相差生成部
62 分割レンズ部
63 集光部
81,82 モータ
320 照射面
610 透光要素
620 要素レンズ
J1 光軸
P12,P23 ピーク位置

Claims (7)

  1. 光照射装置であって、
    所定位置に向けてレーザ光を出射する光源部と、
    前記所定位置に配置され、前記光源部からの前記レーザ光を光軸に沿って照射面へと導く照射光学系と、
    を備え、
    前記照射光学系が、
    前記光軸に垂直な配列方向に配列された複数の要素レンズを有し、入射する光を前記複数の要素レンズにて分割する分割レンズ部と、
    前記配列方向に配列された複数の透光要素を有し、前記複数の要素レンズを通過した光、または、前記複数の要素レンズに向かう光が前記複数の透光要素にそれぞれ入射する位相差生成部と、
    前記分割レンズ部および前記位相差生成部よりも前記照射面側に配置され、前記照射面上にて前記複数の要素レンズからの光の照射領域を重ねる集光部と、
    を備え、
    前記複数の要素レンズが、前記配列方向に連続する3個の対象要素レンズを含み、前記3個の対象要素レンズにおいて、互いに隣接する2つの対象要素レンズを対象要素レンズ対として、前記3個の対象要素レンズが、2組の対象要素レンズ対を含み、前記2組の対象要素レンズ対のうち、一方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置と、他方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置とが相違するように、前記3個の対象要素レンズにそれぞれ対応する3個の透光要素の光路長が決定されており、
    前記一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差が前記レーザ光の波長以下であり、前記他方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差も前記レーザ光の波長以下であることを特徴とする光照射装置。
  2. 請求項1に記載の光照射装置であって、
    記複数の要素レンズにおいて前記配列方向に連続する3個の要素レンズの複数の組合せのそれぞれに対して、前記3個の透光要素が割り当てられることを特徴とする光照射装置。
  3. 請求項1または2に記載の光照射装置であって、
    前記分割レンズ部と前記位相差生成部とが互いに隣接することを特徴とする光照射装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の光照射装置であって、
    前記一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素における厚さの差が100nm以上かつ2000nm以下であり、前記他方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素における厚さの差も100nm以上かつ2000nm以下であることを特徴とする光照射装置。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の光照射装置であって、
    前記光源部が、前記光軸に垂直な光束断面が前記配列方向に長い線状光を前記所定位置に向けて出射し、
    前記分割レンズ部における前記複数の要素レンズの前記配列方向に対して、前記線状光の入射方向が垂直であることを特徴とする光照射装置。
  6. 描画装置であって、
    請求項1ないし5のいずれかに記載の光照射装置と、
    前記光照射装置における前記照射面に配置される空間光変調器と、
    前記空間光変調器により空間変調された光を対象物上に導く投影光学系と、
    前記空間変調された光の前記対象物上における照射位置を移動する移動機構と、
    前記移動機構による前記照射位置の移動に同期して前記空間光変調器を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする描画装置。
  7. 所定位置に向けてレーザ光を出射する光源部と、前記所定位置に配置され、前記光源部からの前記レーザ光を光軸に沿って照射面へと導く照射光学系とを備える光照射装置において、前記照射光学系に設けられる位相差生成器であって、
    前記照射光学系が、
    前記光軸に垂直な配列方向に配列された複数の要素レンズを有し、入射する光を前記複数の要素レンズにて分割する分割レンズ部と、
    前記分割レンズ部よりも前記照射面側に配置され、前記照射面上にて前記複数の要素レンズからの光の照射領域を重ねる集光部と、
    を備え、
    前記位相差生成器が、一の方向に配列された複数の透光要素を有し、
    前記照射光学系において、前記複数の要素レンズを通過した光、または、前記複数の要素レンズに向かう光が前記複数の透光要素にそれぞれ入射し、
    前記複数の要素レンズが、前記配列方向に連続する3個の対象要素レンズを含み、前記3個の対象要素レンズにおいて、互いに隣接する2つの対象要素レンズを対象要素レンズ対として、前記3個の対象要素レンズが、2組の対象要素レンズ対を含み、前記2組の対象要素レンズ対のうち、一方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置と、他方の対象要素レンズ対を通過した光の干渉により生じる前記照射面上の光強度のピークの位置とが相違するように、前記3個の対象要素レンズにそれぞれ対応する3個の透光要素の光路長が決定されており、
    前記一方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差が前記レーザ光の波長以下であり、前記他方の対象要素レンズ対に対応する2つの透光要素にて生じる光路長差も前記レーザ光の波長以下であることを特徴とする位相差生成器。
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