JP6432672B2 - ガスセンサ及びセンサ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスセンサ及びセンサ装置に関する。
従来、ガスセンサでは、例えば二酸化スズなどを用いた感応膜とガスが接触することに起因する電流の変化によってガスを検知するようになっている。
このようなガスセンサでは、定電流電源を用いて電流を供給することになるため、消費電力が大きくなり、また、良好な検知特性が得られる温度に加熱することになるため、加熱用ヒータに多くの電力が消費されることになる。
そこで、ガスの吸着に起因する電位差に基づいてガスを検知するガスセンサもある。例えば、このようなガスセンサでは、固体電解質層の両面に、検知対象ガスに対して反応活性がある電極と不活性な電極とを設け、ガスとの接触で起きる化学反応の結果生じる電位差に基づいてガスを検知するようになっている。
特開2009−42213号公報 特開2002−31619号公報
しかしながら、電位差に基づいてガスを検知するガスセンサでは、良好な感度を得ることは困難である。
そこで、消費電力が小さく、良好な感度が得られるガスセンサを実現したい。
本ガスセンサは、銅又は銀を含み、検知対象ガスと接触するp型半導体層と、p型半導体層に対してショットキ電極となる第1電極と、p型半導体層と第1電極との間に部分的にp型半導体層と第1電極とが接するように設けられ、p型半導体層及び第1電極よりも高い抵抗を有する高抵抗層と、p型半導体層に対してオーミック電極となる第2電極とを備える。
したがって、本ガスセンサ及びセンサ装置によれば、消費電力を小さくし、良好な感度が得られるようにすることができるという利点がある。
本実施形態にかかるガスセンサの構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサの構成例を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサの変形例の構成を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサの動作の前提となる状態を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサにおいて、第1電極とp型半導体層の間に絶縁層が存在する箇所のエネルギー状態を示す図である。 本実施形態にかかるガスセンサにおいて、第1電極とp型半導体層とが直接接触する領域のエネルギー状態を示す図である。 本実施形態にかかるガスセンサの初期状態を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサのガス検知動作を行なっている状態を示す模式的断面図である。 本実施形態にかかるガスセンサを備えるセンサ装置の構成例を示す模式的断面図である。 実施例1のセンサデバイスにおける銀からなる第1電極、フッ化リチウムからなる絶縁層及び臭化第一銅からなるp型半導体層で構成される界面の透過型電子顕微鏡像を示す図である。 実施例1のセンサデバイスの純窒素中でのI−V曲線を示す図である。 実施例1のセンサデバイスを濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素流に暴露した場合の両電極間の電位差の変化を示す図である。 実施例2のセンサデバイスにおける銀からなる第1電極、フッ化リチウムからなる絶縁層(高抵抗層)及び臭化第一銅からなるp型半導体層で構成される界面の透過型電子顕微鏡像を示す図である。 実施例2のセンサデバイスの純窒素中でのI−V曲線を示す図である。 実施例2のセンサデバイスを濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素流に暴露した場合の両電極間の電位差の変化を示す図である。 比較例1のセンサデバイスの純窒素中でのI−V曲線を示す図である。 比較例1のセンサデバイスを濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素流に暴露した場合の両電極間の電位差の変化を示す図である。 実施例3のセンサデバイスにおける銀からなる第1電極、バソクプロインからなる電子輸送層(n型半導体層;高抵抗層)及び臭化第一銅からなるp型半導体層で構成される界面の走査型透過電子顕微鏡像(明視野像)を示す図である。 実施例3のセンサデバイスの純窒素中でのI−V曲線を示す図である。 実施例3のセンサデバイスを濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素流に暴露した場合の両電極間の電位差の変化を示す図である。 比較例2のセンサデバイスにおける銀からなる第1電極、バソクプロインからなる電子輸送層(n型半導体層;高抵抗層)及び臭化第一銅からなるp型半導体層で構成される界面の走査型透過電子顕微鏡像(明視野像)である。 比較例2のセンサデバイスの純窒素中でのI−V曲線を示す図である。 比較例2のセンサデバイスの濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素流に暴露した場合の両電極間の電位差の変化を示す図である。
以下、図面により、本発明の実施の形態にかかるガスセンサ及びセンサ装置について、図1〜図9を参照しながら説明する。
本実施形態にかかるガスセンサは、気体中の化学物質を検知するガスセンサ、特に、大気中の化学物質を検知するガスセンサである。例えば、呼気中の微量な化学物質を検知するガスセンサに適用するのが好ましい。
本実施形態のガスセンサは、室温近傍の温度において、ガスの吸着に起因する電位差に基づいてガスを検知するガスセンサである。このため、消費電力が小さい。
また、本実施形態のガスサンサは、図1に示すように、銅又は銀を含み、検知対象ガスと接触するp型半導体層1と、p型半導体層1に対してショットキ電極となる第1電極2と、p型半導体層1と第1電極2との間に部分的にp型半導体層1と第1電極2とが接するように設けられ、p型半導体層1及び第1電極2よりも高い抵抗を有する高抵抗層3と、p型半導体層1に対してオーミック電極となる第2電極4とを備える。このため、電位差に基づいてガスを検知するガスセンサにおいて、良好な感度が得られることになる。
なお、p型半導体層1、第1電極2、高抵抗層3及び第2電極4を備えるガスセンサをガスセンサデバイスともいう。なお、検知対象ガスを観測対象ガスともいう。
ここで、p型半導体層1は、銅又は銀を含む化合物であるp型半導体材料で形成されている。
例えば、p型半導体材料としては、検知対象ガスがアンモニアである場合には、アンモニアに対して鋭い応答を示す臭化第一銅(CuBr)を用いるのが好適である。なお、臭化第一銅のアンモニアに対する応答の例としては、例えばPascal Lauque et al., “Highly sensitive and selective room temperature NH3 gas microsensor using an ionic conductor (CuBr) film”, Analytica Chimica Acta, Vol.515, pp.279-284 (2004)(以下、技術文献という)に室温での電気抵抗の大幅な変化という形で示されている。
このほか、銅の化合物である酸化第一銅(CuO)、銀の化合物である臭化銀(AgBr)、酸化銀(AgO)などのp型半導体材料もアンモニアに対して同様の機構で反応するため、臭化第一銅と同様に用いることができる。
このように、p型半導体層1は、臭化第一銅、酸化第一銅、臭化銀、硫化銀からなる群から選ばれるいずれか一種を含むものとするのが好ましい。
特に、銅又は銀の化合物である半導体を、検知対象ガスと接触するp型半導体として用いた場合、銅又は銀のイオンに対する配位能力が高い、アンモニアやアミンを選択的に検知するガスセンサとすることができる。
また、デバイスの内部抵抗が小さいほど、電荷の流出による電位差の低下が起きやすくなるため、デバイスの内部抵抗が高くなるようにするのが有利である。
このため、仕事関数が一方の電極材料の仕事関数を超えるp型半導体材料を用いることで、p型半導体層と一方の電極との間にショットキ障壁を設けるのが有効である。
そこで、本実施形態では、第1電極2を構成する金属材料の仕事関数がp型半導体層1を構成する材料の仕事関数よりも小さくなるようにして、第1電極2とp型半導体層1との間にショットキ障壁を形成し、第1電極2がp型半導体層1に対してショットキ電極となるようにしている。
一方、第2電極4を構成する金属材料の仕事関数がp型半導体層1を構成する材料の仕事関数よりも大きくなるようにして、第2電極4とp型半導体層1とがオーミック接続され、第2電極4がp型半導体層1に対してオーミック電極となるようにしている。
つまり、第1電極2を、p型半導体層1に対してショットキ電極となる材料で形成し、第2電極4を、p型半導体層1に対してオーミック電極となる材料で形成している。
この場合、第1電極2を構成する金属材料の仕事関数は、第2電極4を構成する金属材料及びp型半導体層1を構成する材料の仕事関数よりも小さいことになる。
例えば、第1電極2を構成する金属材料は銀(Ag)であり、第2電極4を構成する金属材料は金(Au)である。なお、第1電極2を参照電極ともいう。また、第2電極4を測定電極又は検知電極ともいう。
さらに、p型半導体層1と第1電極2の間の抵抗をより大きくし、第1電極2と第2電極4との間の電位差を広げるために、p型半導体層1と第1電極2との間に、p型半導体層1及び第1電極2よりも抵抗率が高い材料で形成されている高抵抗層3を設けている。ここでは、高抵抗層3は、絶縁材料(絶縁性材料)からなる絶縁層である。
このように、高抵抗層3を設け、p型半導体層1の第1電極2の側が、p型半導体層1の第2電極4の側よりも、電荷(負電荷)の移動に対して高い抵抗を有するものとすることで、良好な感度が得られることになる。つまり、p型半導体層1と第1電極2の接続が、p型半導体層1と第2電極4の接続よりも、電荷(負電荷)の移動に対して高い抵抗を有するようにすることで、良好な感度が得られることになる。この場合、高抵抗層3は、第2電極4よりも高い抵抗を有する。つまり、高抵抗層3は、第2電極4よりも抵抗率が高い材料で形成される。
特に、高抵抗層3は、p型半導体層1と第1電極2との間に部分的にp型半導体層1と第1電極2とが接するように設けられている。ここでは、p型半導体層1と第1電極2との間に高抵抗層3が設けられているものの、高抵抗層3は、欠陥3A(図4、図7、図8参照)を有し、途切れ途切れになっているため、p型半導体層1と第1電極2とが直接接触している部分がある。つまり、p型半導体層1と第1電極2との接続領域に、両者が直接接続されている箇所と、両者の間に高抵抗層3が存在している箇所とが混在している。このため、高抵抗層3は、部分的にp型半導体層1と第1電極2とが接するようにp型半導体層1と第1電極2との間に設けられていることになる。このような欠陥3Aを有する高抵抗層3は、後述するように、下地となるp型半導体層1の表面粗さを大きくすることで形成することができる。つまり、表面粗さの大きいp型半導体層1上に厚さの薄い高抵抗層3を形成することで、このような欠陥3Aを有する高抵抗層3を形成することができる。この場合、p型半導体層1と第1電極2とは、キャパシタとショットキ接合が並列となるように接続されていることになる。
そして、p型半導体層1の一方の側(ここでは上側)に、部分的に、高抵抗層3が設けられており、高抵抗層3上に第1電極2が設けられている。つまり、第1電極2は高抵抗層3に接しており、高抵抗層3はp型半導体層1の一方の側に接している。これにより、p型半導体層2の表面が部分的に露出し、検知対象ガスと接触するようになっている。一方、p型半導体層1の他方の側(ここでは下側)に、第2電極4が設けられている。つまり、第2電極4は、p型半導体層1の他方の側の表面に接している。
このように、第1電極2は、欠陥3Aを有する高抵抗層3を介して、p型半導体層1に接続されている。つまり、第1電極2とp型半導体層1の間に欠陥3Aを有する高抵抗層3が設けられている。これにより、p型半導体層1と第1電極2とは、キャパシタとショットキ接合が並列となるように接続されていることになる。これに対し、第2電極4は、p型半導体層1に直接接続されている。これにより、良好な感度が得られることになる。
また、後述するように、例えば還元性ガスとの接触などによってp型半導体層1の正孔密度を下げる処理が行なわれている場合には、p型半導体層1に還元性の検知対象ガスが接触すると、第2電極4の電位が正方向に変化することになる。これにより、動作時に電位が動く方向が反対になるため、検知対象ガスの検知動作後に検知部位が初期状態に復元するのに要する時間(復帰時間)を短くすることが可能となる。
具体的には、図2に示すように、ガスセンサ(センサデバイス)は、SiO膜5を有するシリコン基板6上に、第2電極(測定電極)4としての金電極(Au電極)を備え、その上に、p型半導体層1としての臭化第一銅層(CuBr層)を備え、その上に、欠陥3Aを有する高抵抗層3(絶縁層3X)として欠陥3Aを有するフッ化リチウム層(LiF層)を備え、その上に、第1電極2としての銀電極(Ag電極)を備えるものとすれば良い。
なお、ここでは、高抵抗層3は、絶縁材料からなる絶縁層3Xであるが、これに限られるものではない。また、ここでは、第1電極2と第2電極4との間にギャップgができるように、第1電極2と第2電極4は面内方向にずらされて設けられている。
例えば図3に示すように、高抵抗層3は、p型半導体層1及び第1電極2よりも小さい仕事関数を有するn型半導体層3Yであっても良い。つまり、p型半導体層1及び第1電極2よりも抵抗率が高い材料を、p型半導体層1及び第1電極2の仕事関数未満である仕事関数を示すn型半導体材料とし、このn型半導体材料で形成されるn型半導体層3Yによって高抵抗層3を構成しても良い。
なお、高抵抗層3は、絶縁材料からなる絶縁層3Xであっても、p型半導体層1及び第1電極2よりも小さい仕事関数を有するn型半導体層3Yであっても、電荷(負電荷)の移動に対して高い抵抗を有するものであり、電荷(負電荷)の移動を抑制するものである。このため、高抵抗層3を電荷移動抑制層(負電荷移動抑制層)ともいう。
このように、高抵抗層3をn型半導体層3Yとし、このn型半導体層3Yを構成する材料の仕事関数が、n型半導体層3Yに接するp型半導体層1を構成する材料及び第1電極2を構成する材料の仕事関数よりも小さければ、p型半導体層1を構成する材料から第1電極2を構成する金属材料への負電荷の移動が困難になるため、高抵抗層3に絶縁材料からなる絶縁層3Xを用いた場合と類似の動作を示すことになる。
ただし、一般にn型半導体材料はp型半導体材料と接触すると、p型半導体材料に電子を供給することで互いの表面に空乏層を形成する。本実施形態では、p型半導体層1の表面にガス分子が吸着し、p型半導体層1との間で電子の移動が行なわれるため、検知動作と共にp型半導体層1の内部のキャリア濃度が変化し、これに伴って空乏層の厚さも変化するため、n型半導体層3Yを挟む抵抗値も大きく変化する。
このため、ここで用いるn型半導体材料は、p型半導体層1の内部に空乏層を形成するにはキャリア濃度が不足するものである方が、動作が単純となるために、扱いやすい。ここで、n型伝導性を持ち、キャリア濃度が低い一群の材料は、エレクトロルミネッセンス(EL)素子の電子輸送層に用いられ、電子輸送材料と呼称される。
このような電子輸送材料を用いた電子輸送層をn型半導体層3Yとして用いる場合、電子輸送層3Yの仕事関数が、p型半導体層1の仕事関数よりも小さければ、電子輸送層3Yは、単純な絶縁層として機能する。このため、p型半導体層1の内部の電気的動作は、絶縁材料を用いた絶縁層3Xを用いる場合と同様となる。
一方で、電子輸送層3Yの仕事関数が第1電極2の仕事関数以上であると、第1電極2と電子輸送層3Yとはオーミックに接続されることになるため、絶縁層として働く領域の厚さが減少することになり、p型半導体層1と第1電極2の間の電荷の移動が容易になる。このため、検知動作で生じる電位差に損失が生じる。したがって、電子輸送材料を用いた電子輸送層3Yを用いる場合も、電子輸送層3Yの仕事関数が第1電極2の仕事関数未満となるように構成することになる。
例えば、第1電極2を構成する材料を銀とし、第2電極4を構成する材料を金とし、p型半導体層1を構成する材料を臭化第一銅とする場合、仕事関数が約3.5eVであるバソクプロインが、仕事関数の差を大きくでき、より感度を向上させることができるため、高抵抗層3としての電子輸送層(n型半導体層)3Yを構成する電子輸送材料として好適である。このほか、各種フェナントロリン誘導体、各種オキサジアゾール誘導体、各種トリアゾール誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムなどの電子輸送材料も同様に高抵抗層3として電子輸送層3Yを構成する電子輸送材料として用いることができる。
さらに、第1電極2及び第2電極4は、p型半導体層1に含まれる金属元素よりもイオン化傾向の低い金属材料を含むものであるのが好ましい。つまり、第1電極2及び第2電極3は、p型半導体層1に含まれる金属元素よりも貴である金属材料で形成されるものとするのが好ましい。これにより、耐久性を向上させることが可能である。
なお、従来の電位差に基づいてガスを検知するガスセンサにおいて実用的に用いられてきた固体電解質は、十分なイオン伝導性が得られる温度が約500℃程度と高いため、ヒータで加熱することになり、ヒータの消費電力が非常に大きくなる。また、ヒータは、デバイスの電気的特性のために用いられているだけでなく、検知体に吸着したガス分子の離脱を容易にして、検知部位の復元に要する時間を短縮するためにも用いられている。しかしながら、このような目的で用いられるヒータの消費電力が、ガスセンサの用途を制約することになっている。
これに対し、上述のように銅又は銀を含むp型半導体層1を用い、上述のように構成することで、室温における動作(低温動作)で、良好な検知感度が得られ、消費電力が小さく、検知部位の復元動作も高速に行なわれる電位差検知ガスセンサを実現することができる。これにより、従来のガスセンサで用いられていたヒータを設けなくても良くなり、ガスセンサの用途を広げることが可能となる。
特に、ガスとの接触によってデバイス内部に生じる電位差(即ち、第1電極2と第2電極4との間の電位差)を測定する方式を採用しているため、外部からの電流供給が不要であり、省電力化に有利である。また、後述するように、例えば還元性ガスとの接触などによってp型半導体層1の正孔密度を下げる処理を行なうことで、p型半導体層1に還元性の検知対象ガスが接触すると、第2電極4の電位が正方向に変化するようにすることができる。これにより、動作時に電位が動く方向を反対にすることができ、検知対象ガスの検知動作後に検知部位が初期状態に復元するのに要する時間(復帰時間)を短くすることができ、検知部位の復元動作、即ち、電位差の回復速度を高速化することが可能となる。このように、高感度かつ初期状態への回復に要する時間が短いガスセンサを実現することができる。また、後述するように、p型半導体層1に対するガス分子からの電子のドープと、それに直接起因する電場の増大の結果、自発的に生じる電位差を用いるため、デバイスを加熱する必要もなく、消費電力が小さい簡便な回路を用いて、良好な検知感度で測定を行なうことが可能となる。
以下、上述のように構成されるガスセンサにおいて、p型半導体層1の材料を臭化第一銅(CuBr)とし、観測対象ガスをアンモニアとし、第1電極2の材料を銀(Ag)とし、第2電極4の材料を金(Au)とし、欠陥3Aを有する高抵抗層3を絶縁層3Xとした場合(図1、図2参照)の動作を説明する。
なお、CuBr層を上記技術文献に記載されている方法で形成すると、金(仕事関数約5.1eV)を電極に用いた場合にはCuBrに対してオーミック電極となり、仕事関数がより小さい銀(仕事関数約4.3eV)を電極に用いた場合には、CuBrに対してショットキ電極となる。
p型半導体層1であるCuBr層の表面粗さを大きくした表面上に、高抵抗層3としての絶縁層3Xを、例えば真空成膜法を用いて、平均厚さが数nm(例えば10nm未満)となるように形成する。これにより、p型半導体層1であるCuBr層とショットキ電極である第1電極2としての銀電極との間に設けられる高抵抗層3としての絶縁層3Xを、微小な欠陥3Aを有するものとし(即ち、途切れ途切れとなって点在するものとし)、この微小な欠陥3Aを通して、CuBr層1と銀電極2とが直接接触する状態を有するものとすることができる。
ここで、CuBr層1の表面粗さを大きくする手段としては、例えばCuBr層1の表面を、CuBrをある程度溶解する物質の蒸気に曝し、CuBr層1の表面を再構成するというものがある。具体的には、CuBr層1を大気暴露し、空気中の水蒸気に曝すという簡便な方法でも良い。
このような微小な欠陥3Aを有する絶縁層3XをCuBr層1と銀電極2の間に設けることで、CuBr層1と銀電極2とが接続される領域に、大きすぎないキャパシタンスが設けられると同時に、CuBr層1と銀電極2とが高い抵抗でショットキ接合されることになる。つまり、p型半導体層1と第1電極2とは、キャパシタとショットキ接合が並列となるように接続されることになる。これにより、高感度の電位差検知式ガスセンサが実現されることになる。
さらに、このような構成を備えるものにおいて、CuBr層1の内部のキャリア濃度(正孔密度)を調整する処理を行なうことで、観測対象ガスとの接触が終わってからの電位差の回復速度を顕著に高速化することが可能となる。
このような構成を備えるガスセンサの動作機構を、図4〜図8を参照しながら説明する。
図4に示すように、CuBr層1と銀電極2との間に設けられる絶縁層3Xに欠陥3Aが存在し、この欠陥3Aを通してCuBr層1と銀電極2が直接的に接触する領域(微小領域;ショットキ接合領域)が存在すると、その領域のCuBr層1の側には、p型半導体であるCuBrに対して、より仕事関数が小さい銀の表面から電子が注入される。この結果、CuBr層1中にキャリア密度が極めて低い空乏層Xが形成される。なお、図4では、本来空乏層となる領域を空乏層Xとして示している。
しかし、空乏層Xの厚さが、CuBr層1と銀電極2が直接接触する領域の幅と比較して同程度以上である場合、銀電極2から注入された電子が、CuBr層1と銀電極2が直接接触する領域の周囲の絶縁層3Xが接している領域のCuBr層1に拡散し、CuBr層1と銀電極2が直接接触する領域に対して周囲のCuBr層1から正孔が移動することができる。
このようなキャリア移動の結果、絶縁層3Xを挟んだキャパシタが形成され、通常形成される空乏層とは異なった形式で、安定な状態を形成することができる。
つまり、図5、図7に示すように、銀電極2とCuBr層1の内部のフェルミ準位がキャパシタ領域に蓄積された電荷によって移動し、絶縁層3Xを挟むキャパシタ領域では、銀電極2からCuBr層1に向かう局所電場E1が形成される。なお、図5中、符号Yで示す矢印は、蓄積電荷によって準位が移動することを示している。
一方、銀電極2とCuBr層1が直接接する領域では、銀電極2からCuBr層1への電子の移動が、キャパシタの形成によって生成される電位差によって制約を受けるため、通常であれば空乏層となる領域にある電子の数が、内部電場を打ち消すには不足する。このため、図6、図7に示すように、この領域からCuBr層1の内部に向かう方向の電場E2が形成される。なお、図6、図7中、符号Zは、電子が一部抜けた空乏層を示している。
このような状態のガスセンサの外気に対して露出しているCuBr層1に、例えばアンモニアを含んだ空気を接触させると、露出しているCuBr層1の表面にアンモニア分子が吸着し、アンモニア分子からCuBrに電子がドープされる。
そして、電子がドープされると、CuBr層1の内部の正孔密度が下がり、銀電極2と直接接触した領域のCuBr層1で正孔が不足するため、周囲のCuBr層1からさらに正孔を集める。
このとき、キャパシタが形成された領域では、対電荷の存在により、電場は外部に漏れないが、銀電極2と直接接触した領域のCuBr層1では、図8に示すように、正孔の増加に対応してCuBr層1の内部に向かう電場E2が強くなる。
このため、アンモニア分子の吸着によってCuBr層1の内部の電位が上昇する。ここで、電位の変化量は、CuBr層1の内部に向かう電場の変化量、即ち、銀電極2と直接接触した領域のCuBr層1に存在する正孔の電子に対する過剰量に比例するため、CuBr層1にドープされた電子の数、即ち、CuBr層1の表面に吸着したアンモニア分子の数(即ち、空気中のアンモニア濃度)に比例することになる。
このようにしてCuBr層1の内部の電位が上昇すると、第1電極としての銀電極2の電位、及び、第2電極としての金電極4の電位は、相対的に下がることになる。そして、第1電極(参照電極)としての銀電極2と第2電極(測定電極;検知電極)としての金電極4との間に電位差が生じることになる。この場合、後述のCuBr層1中の正孔密度を下げる処理を行なわないと、第2電極としての金電極4の電位は、第1電極としての銀電極2の電位よりも低くなる。一方、後述のCuBr層1中の正孔密度を下げる処理を行なうと、第2電極としての金電極4の電位は、第1電極としての銀電極2の電位よりも高くなる。
上述の原理によって、参照電極としての第1電極2と検知電極としての第2電極4の間の電位差を測定することで、観測対象ガスの濃度を測定することができる。
また、吸着したアンモニア分子からの電子のドープによって、CuBr層1の中の正孔密度が低下する結果生じる状態は、アンモニア分子の吸着が起きる以前の状態と比較して、CuBr層1の内部の電場がより強い、即ち、よりポテンシャルが高い、不安定な状態であるため、アンモニア分子を脱離させて元の状態に戻ろうとする傾向を持つ。このため、アンモニア分子の供給が止まった場合に、ガスセンサで検知される電位の信号が元の状態に回復するまでに要する時間が短くなる。また、後述のCuBr層1中の正孔密度を下げる処理を行なうことで、ガスセンサで検知される電位の信号が元の状態に回復するまでに要する時間がより短くなる。
なお、上述の原理から明らかなように、検知体として機能するp型半導体層1が第1電極2と直接接触して形成される空乏層が薄すぎると、上述の原理で動作するのが難しくなる。このため、厚い空乏層が確実に形成され、上述の原理で確実に動作するようにすべく、p型半導体層1中の正孔濃度(正孔密度)を下げる処理を行なうのが好ましい。ここで、p型半導体層1の内部の正孔濃度を下げる処理としては、電子のドナーになるものをドープする処理を行なえば良い。例えば、p型半導体層1としてCuBr層を用いる場合、例えばアンモニア分子を含む還元性ガスに接触させ、電子のドナーとなるアンモニア分子を表面に吸着させ、適当な温度でベークして内部に拡散・固着させるという処理を行なえば良い。なお、還元性ガスは、p型半導体に電子を与えることができるガスであれば良く、例えば硫化水素やアルコールなどであっても良い。また、例えば、キャリア密度が低いn型半導体材料である電子輸送材料などのn型半導体材料は、銀又は銅の化合物からなるp型半導体層1に少量の電子をドープすることができる。このため、電子輸送材料などのn型半導体材料を高抵抗層3として用いることで、p型半導体1の内部の正孔密度を下げることができる。したがって、電子輸送材料などのn型半導体材料を高抵抗層3として用いる場合には、上述のp型半導体1の内部の正孔密度を下げる処理を特に行なわなくても良い。このようにすることで、厚い空乏層が確実に形成され、上述の原理で確実に動作するようになるとともに、第2電極4の電位が第1電極2の電位よりも高くなり、ガスセンサで検知される電位の信号が元の状態に回復するまでに要する時間を短くすることも可能となる。
したがって、本実施形態にかかるガスセンサによれば、消費電力を小さくし、良好な感度が得られるようにすることができるという利点がある。つまり、高感度で低消費電力のガスセンサを実現することができる。
ところで、上述の実施形態のガスセンサ10に、上述の実施形態のガスセンサ10の第1電極2と第2電極4との間の電位差を検知する検知手段11を接続することで、センサ装置12を構成することもできる(例えば図9参照)。
この場合、本実施形態にかかるセンサ装置12は、上述の実施形態のガスセンサ10と、このガスセンサ10に接続され、ガスセンサ10の第1電極2と第2電極4との間の電位差を検知する検知手段11とを備えるものとなる。
ここで、上述の実施形態のガスセンサ10を用いる場合、検知手段11は、ガスセンサ10の第2電極4に接続される。
また、検知手段11は、センサ装置12を小型化でき、ガスセンサ10からの出力信号である電位差の変化を増幅することができる点で、電界効果型トランジスタ(FET)であることが好ましい。
例えば、電界効果型トランジスタ(検知手段)11としては、ゲート電圧を印加するためのゲート電極13と、電流を取り出すためのソース電極14及びドレイン電極15と、ソース電極14及びドレイン電極15の間に設けられた活性層(活性領域)16と、ゲート電極13と活性層16の間に設けられたゲート絶縁層17とを有する電界効果型トランジスタなどが挙げられる。この場合、活性層16の材質としては、例えば、シリコン、金属酸化物半導体などが挙げられる。そして、このように構成される電界効果型トランジスタ11のゲート電極13に、上述の実施形態のガスセンサ10の第2電極4が接続される。
具体的には、上述の実施形態のガスセンサ10と、電界効果型トランジスタ11とを備えるセンサ装置12としては、以下のように、これらを一体化したものとして構成すれば良い。
例えば図9に示すように、ガスセンサ10は、p型半導体層1(CuBr層;厚さ約200nm)と、高抵抗層3(フッ化リチウム層;厚さ約1.4nm)と、第1電極2(Ag電極;厚さ約80nm)と、第2電極4(Au電極;厚さ約60nm)とを有するものとする。ここで、第1電極2は、高抵抗層3を挟んで、p型半導体層1の一方の側(ここでは上面)で、検知対象ガスが接触するガス接触部分以外の部分に設けられている。第2電極4は、p型半導体層1の他方の側(ここでは下面)に設けられている。
電界効果型トランジスタ11は、活性層16を含むシリコン基板18と、ソース電極14と、ドレイン電極15と、ゲート絶縁層17(酸化シリコン絶縁層)と、ゲート電極13(N型ポリシリコン;N型p−Si)とを有する(nMOS−FET)。ソース電極14及びドレイン電極15は活性層16を挟んで設けられている。ゲート絶縁層17は、活性層16とゲート電極13の間に設けられている。
そして、ガスセンサ10の第2電極4と、電界効果型トランジスタ11のゲート電極13とは、第1配線19(タングステン配線)、第2配線20(Al−Cu−Si配線)及び電極パッド21(Alパッド)を介して接続されている。また、ゲート絶縁層17、ゲート電極13、第1配線19及び第2配線20を覆うように絶縁層22(酸化シリコン絶縁層)が形成されており、その上に、ガスセンサ10が設けられている。
以下、実施例によって更に詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。
[実施例1]
実施例1では、長さ約50mm、幅約10mmで、表面に厚さ約100nmの熱酸化膜(SiO膜)5を有する熱酸化膜付シリコンウェハ(シリコン基板)6上に、第2電極4として幅約6mm、長さ約20mm、膜厚約60nmの金電極を真空蒸着で形成し、その上に、p型半導体層1として膜厚約200nmの臭化第一銅(CuBr)を、幅約8mm、長さ約30mm、膜厚約60nmの形状となるように、マスクを用いて、スパッタ成膜した(図2参照)。
続いて、ウェハを大気中に取出し、約10分間の暴露処理を行なった。大気暴露によって、CuBr層1の表面に大気中の水蒸気が吸着し、これによってCuBr層1の結晶が不均一に成長するため、CuBr層1の表面が適度に粗面化された。
その後、絶縁層3X(高抵抗層3)として厚さ約1.4nmの絶縁材料であるフッ化リチウム(LiF)を真空蒸着で成膜し、続いて、第1電極2として膜厚約80nmの銀電極を真空蒸着で形成して、センサデバイス(ガスセンサ)を作製した(図2参照)。
ここで、絶縁層3X及び第1電極2の平面サイズ、即ち、LiFと銀の積層膜の平面サイズは、幅約10mm、長さ約20mmとし、第1電極2の端と第2電極4の端との間の距離であるギャップ長(図2中、符号gで示す)は約0.5mmとした。
このようにして作製したセンサデバイスのCuBr層1、LiF層3X及び銀電極2の積層状態を、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて観察した結果を図10に示している。
図10に示すように、白丸で囲んだ領域で、LiF層3が途切れて、CuBr層1と銀電極2との直接接触領域が形成されていることがわかる。また、CuBr層1中に見られるコントラストは、水蒸気との接触で生じた、CuBr層1の不均一な結晶成長によるものである。
次に、このようにして作製したセンサデバイスに、Keithley社製の196 system DMMを、第2電極4が検知電極(作用電極)となり、第1電極2が参照電極となるように接続し、両電極間の電位差を測定できるようにした。
ここで、図11は、室温(約23℃)にて純窒素中で測定したI−V曲線を示している。なお、作用電極4のスイープは負から正への方向で測定を行なった。
図11に示すように、測定初期に蓄電動作が見られ、かつ、電気抵抗が極めて高い、実質絶縁状態であることがわかる。なお、ここで用いたCuBr層1の約0.5mmのギャップを介した純窒素中での面内抵抗は、±5Vの範囲で一定であり、約20kΩである。したがって、上述のデバイス抵抗のほとんどは、CuBr層1と銀電極2及びLiF層3Xで構成された界面近傍の状態に起因する。つまり、銀電極2と直接接触するCuBr層1の内部に空乏層が形成されるために、LiF層3Xに多数の欠陥が存在していても、±5Vの電圧範囲では、抵抗が極めて高くなり、キャパシタとして動作することがわかる。
次に、このセンサデバイスを、流量4L/minである窒素ガス流路中に設置し、室温(約23℃)にてガス源を純窒素と濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素との間で切り替えることで、センサデバイスのアンモニアに対する反応を評価した。
図12は、測定された第1電極2と第2電極4との電位差の、アンモニアに対する反応(応答)の時間変化を示している。
図12に示すように、気流を純窒素から濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素に切り替えると、検知電極である第2電極4の電位が相対的に約300mVほど低下し、高い感度が得られることがわかる。また、純窒素に切り替えると電位は回復した。
このように、センサデバイスを、上述のように、銅を含み、検知対象ガス(ここではアンモニア)と接触するp型半導体層1(ここではCuBr)と、p型半導体層1に対してショットキ電極となる第1電極2(ここではAg電極)と、p型半導体層1に対してオーミック電極となる第2電極4(ここではAu電極)と、p型半導体層1と第1電極2との間に部分的にp型半導体層1と第1電極2とが接するように設けられ、p型半導体層1及び第1電極2よりも高い抵抗を有する高抵抗層3としての絶縁層3X(ここではフッ化リチウム層)を備えるものとし、p型半導体層1と第1電極2との接続領域において、両者が直接接続された領域と、両者の間に絶縁層3Xが存在する領域とが混在しており、第1電極2と第2電極4との間にギャップgが設けられており、第2電極4の近傍において観測対象となるガスがp型半導体層1の表面に接触するように構成することで、高感度な電位差測定形式のガスセンサを実現することができた。
[実施例2]
実施例2では、実施例1のように構成されるセンサデバイスを作製する際に、p型半導体層1としてのCuBr層の内部の正孔濃度(正孔密度)を下げる処理を行なった。なお、この正孔濃度を下げる処理以外は、実施例1と同一の方法・条件でセンサデバイスを作製した。
ここでは、CuBr層1の内部の正孔濃度を下げる処理として、CuBr層1のスパッタ成膜及び大気暴露の後、アンモニア分子を表面に吸着させ、ベークして、CuBr層1の内部にアンモニア分子をドープする処理を行なった。
具体的には、膜厚約200nmのCuBr層1をスパッタ成膜し、約10分間の大気暴露を行なった後、アンモニアを重量比約20ppm含有する2−プロパノールに約10分間浸漬し、次いで、窒素雰囲気下にて約60℃、約10分間の乾燥を行ない、CuBr層1の内部にアンモニア分子をドープする処理を行なった。
このようにして作製したセンサデバイスのCuBr層1、LiF層3X及び銀電極2の積層状態を、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)を用いて観察した結果を図13に示している。
図13に示すように、実施例1の場合と同様に、白丸で囲んだ領域で、LiF層3Xが途切れて、CuBr層1と銀電極2との直接接触領域が形成されていることがわかる。
次に、このようにして作製したセンサデバイスに、Keithley社製の196 system DMMを、第2電極4が検知電極(作用電極)となり、第1電極2が参照電極となるように接続し、両電極間の電位差を測定できるようにした。
ここで、図14は、室温(約23℃)にて純窒素中で測定したI−V曲線を示している。なお、作用電極4のスイープは負から正への方向で測定を行なった。
図14に示すように、測定初期に蓄電動作が見られることから、本デバイスがキャパシタとしての性質を持っていること、及び、バイアス電圧約0V近傍での抵抗値が約50MΩで極端に高くはなく、さらに、IV曲線が半導体的な曲線でありながら、電流に顕著な立ち上がりも見られないことから、本デバイスはキャパシタとショットキ接合の並列構成をなしていること、及び、CuBr層1と銀電極2とはショットキ接合を形成してはいるものの、障壁は低いことがわかる。なお、ここで用いたCuBr層1の約0.5mmのギャップgを介した純窒素中での面内抵抗は、±5Vの範囲で一定であり、約12kΩである。したがって、上述のデバイス抵抗のほとんどは、CuBr層1と銀電極2及びLiF層3Xで構成された界面近傍の状態に起因する。
次に、このセンサデバイスを、流量4L/minである窒素ガス流路中に設置し、室温(約23℃)にてガス源を純窒素と濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素との間で切り替えることで、センサデバイスのアンモニアに対する反応を評価した。
図15は、実施例1と同様の方法で測定された第1電極2と第2電極4との電位差の、アンモニアに対する反応の時間変化を示している。
図15に示すように、気流を純窒素から濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素に切り替えると、検知電極である第2電極4の電位が、参照電極である第1電極2の電位に対して約100mV上昇し、純窒素に切り替えると、約5分ほどで電位は回復した。このように、実施例1と比較すると、応答強度が下がっているが、電位が回復する速度がはるかに速いことがわかる。
このように、実施例2のセンサデバイスのように、p型半導体層1の内部の正孔密度(キャリア密度)を適当な範囲に調節することで、観測対象ガスとの接触が終わってからの回復速度を顕著に高速化できることがわかる。
[比較例1]
比較例1では、p型半導体層1としてのCuBr層と第1電極2としての銀電極との間に絶縁層3XとしてのLiF層を設けないでセンサデバイスを作製した。つまり、比較例1では、絶縁層3XとしてのLiF層を設けないこと以外は実施例1と同様にセンサデバイスを作製した。また、比較例1では、CuBr層1のスパッタ成膜及び大気暴露の後、実施例2の正孔濃度低減処理を行なわずに、センサデバイスを作製した。なお、その他の作製条件は実施例1と同様である。
このようにして作製したセンサデバイスに、Keithley社製の196 system DMMを、第2電極4が検知電極(作用電極)となり、第1電極2が参照電極となるように接続し、両電極間の電位差を測定できるようにした。
ここで、図16は、室温(約23℃)にて純窒素中で測定したI−V曲線を示している。なお、作用電極4のスイープは負から正への方向で測定を行なった。
図16に示すように、本デバイスの0V近傍での抵抗値は約150MΩであり、かつ、明瞭な電流の立ち上がりが観測されていることから、CuBr層1と銀電極2との界面に明瞭な障壁を持つショットキ接合が形成されていることがわかる。このようなショットキ接合が形成されていると、ショットキ障壁による整流性が存在することになり、CuBr層1にドープされた電子が銀電極2に流出することが難しいため、本デバイスは、アンモニアに対して応答を示す。
図17は、実施例1と同様の方法で測定された第1電極2と第2電極4との電位差の、アンモニアに対する応答の時間変化を示している。
図17に示すように、気流を純窒素から濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素に切り替えると、検知電極である第2電極4の電位と参照電極である第1電極2の電位との電位差の変化幅は約80mVであり、アンモニアを含む窒素を停止し、純窒素に切り替えた後の回復は極めて緩慢であった。このように、本デバイスの構成では、CuBr層1と銀電極2との界面近傍にある空乏層に、アンモニアからドープされた電子が蓄積することになるため、対になる銀電極2の内部の正電荷との距離が小さく、CuBr層1の表面からのアンモニアの離脱に必要なアンモニアへの電子の移動(脱ドープ)が困難になるため、回復が緩慢になった。また、CuBr層1と銀電極2との間に絶縁層がないため、両者の界面を挟む電子と正電荷の距離が小さくなる結果、該当箇所の静電容量が大きくなるために、同じ数の電子が蓄積した場合に生じる電極間の電位差が小さくなる。このように、CuBr層1と銀電極2との間に絶縁層を設けないと、実施例1のように望ましい結果が得られないことがわかる。
[実施例3]
実施例3では、実施例1のセンサデバイスに備えられる絶縁層3X(絶縁材料であるフッ化リチウム)に代えて、高抵抗層3として、厚さ約6nmの電子輸送材料であるバソクプロイン(BCP)を真空蒸着で成膜して電子輸送層(p型半導体層1及び第1電極2よりも小さい仕事関数を有するn型半導体層)3Yを形成して、実施例1と同様に、センサデバイスを作製した(例えば図3参照)。但し、p型半導体層1としてのCuBr層の膜厚は約400nmとした。
このようにして作製したセンサデバイスのCuBr層1、BCP層3Y及び銀電極2の積層状態を、走査型透過電子顕微鏡(STEM;Scanning Transmission Electron Microscope)を用いて観察することで得られた暗視野像を図18に示している。
図18において、CuBr層1と銀電極2の間に細線として見えるものがBCP層3Yであり、CuBr層1の表面粗さのために、白丸で囲んだ領域で、BCP層3Yが途切れて、CuBr層1と銀電極2との直接接触領域が形成されていることがわかる。また、CuBr層1中にコントラストが生じているが、これは水蒸気との接触で発生したCuBr層の不均一な結晶成長によるものである。
次に、このようにして作製したセンサデバイスに、Keithley社製の196 system DMMを、第2電極4が検知電極(作用電極)となり、第1電極2が参照電極となるように接続し、両電極間の電位差を測定できるようにした。
ここで、図19は、室温(約23℃)にて純窒素中で測定したI−V曲線を示している。なお、作用電極4のスイープは負から正への方向で測定を行なった。
図19に示すように、測定初期に蓄電動作が見られることから、本デバイスがキャパシタとしての性質を持ち、かつ、バイアス電圧約0V近傍での抵抗値は約100MΩ、さらに、電流に顕著な立ち上がりは見られないものの、IV曲線が半導体的な曲線であることから、本デバイスはキャパシタとショットキ接合の並列構成をなしていること、及び、CuBr層1と銀電極2とはショットキ接合を形成してはいるものの、障壁は低いことがわかる。
ここで用いたCuBr層1は、厚さが実施例1のCuBr層1の2倍にしたものであるため、面内方向(膜面内方向)の抵抗が実施例1よりも低いにもかかわらず、IV曲線が実施例1よりも実施例2に近いものになっているのは、BCP層3Yが銅の陽イオンに配位して、電子を供与する能力を持つために、CuBr層1に電子がドープされ、正孔濃度が下がったためである。つまり、BCP層3Yを用いることが、実施例2における正孔濃度低減処理(アンモニアドープ処理)の代替となっている。
次に、このセンサデバイスを、流量4L/minである窒素ガス流路中に設置し、室温(約23℃)にてガス源を純窒素と濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素との間で切り替えることで、センサデバイスのアンモニアに対する反応を評価した。
図20は、実施例1と同様の方法で測定された第1電極2と第2電極4との電位差の、アンモニアに対する反応の時間変化を示している。
図20に示すように、気流を純窒素から濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素に切り替えると、検知電極である第2電極4の電位が、参照電極である第1電極2の電位に対して約30mV上昇し、純窒素に切り替えると、約10分ほどで電位は回復した。
このように、センサデバイスを、上述のように、銅を含み、検知対象ガス(ここではアンモニア)と接触するp型半導体層1(ここではCuBr)と、p型半導体層1に対してショットキ電極となる第1電極2(ここではAg電極)と、p型半導体層1に対してオーミック電極となる第2電極4(ここではAu電極)と、p型半導体層1と第1電極2との間に部分的にp型半導体層1と第1電極2とが接するように設けられ、p型半導体層1及び第1電極2よりも高い抵抗を有する高抵抗層3(p型半導体層及び第1電極よりも小さい仕事関数を有するn型半導体層3Y;ここではBCP層)を備えるものとし、p型半導体層1と第1電極2との接続領域において、両者が直接接続された領域と、両者の間に高抵抗層3が存在する領域とが混在しており、第1電極2と第2電極4との間にギャップが設けられており、第2電極4の近傍において観測対象となるガスがp型半導体層1の表面に接触するように構成することで、高感度な電位差測定形式のガスセンサを実現することができ、また、観測対象ガスとの接触が終わってからの回復速度を高速化することができた。
[比較例2]
比較例2では、CuBr層1の成膜後に大気暴露を行なわず、また、BCP層3Yの膜厚を4nmとした以外は、実施例3と同様の方法・条件でセンサデバイスを作製した。
このようにして作製したセンサデバイスのCuBr層1、BCP層3Y及び銀電極2の積層状態を、走査型透過電子顕微鏡(STEM;Scanning Transmission Electron Microscope)を用いて観察することで得られた暗視野像を図21に示している。
図21に示すように、大気暴露を行なわなかったため、実施例3の場合(図18参照)と比較して、CuBr層1中に見られる不均一な結晶成長も、CuBr層1の表面粗さもはるかに少ない。また、BCP層3Yが途切れている箇所、即ち、CuBr層1と銀電極2との直接接触領域も少なくとも明瞭には認められない。
次に、このようにして作製したセンサデバイスに、Keithley社製の196 system DMMを、第2電極4が検知電極(作用電極)となり、第1電極2が参照電極となるように接続し、両電極間の電位差を測定できるようにした。
ここで、図22は、室温(約23℃)にて純窒素中で測定したI−V曲線を示している。なお、作用電極4のスイープは負から正への方向で測定を行なった。
図22に示すように、測定初期に蓄電動作が見られ、作用電極としての第2電極4の電位が負の領域と正の領域でそれぞれほぼ線形であり、負の領域における抵抗が約1.2MΩであるのに対して、正の領域における抵抗は約1.6Ωである。作用電極としての第2電極4の電位の符号による抵抗値の違いは、キャリア濃度が低いn型半導体であるBCP層3YからCuBr層1にドープされる少量の電子が、BCP層3Yとの界面に近いCuBr層1の内部に微小なビルトイン電圧を生じるためであり、この効果を除けば、本デバイスは、トンネリングによるリークがあるキャパシタと見なせる。つまり、比較例2では、CuBr層1の成膜後に大気暴露を行なっていないため、実施例3と比較してCuBr層1の表面粗さが小さく、BCP層3Yが途切れている箇所、即ち、CuBr層1と銀電極2との直接接触領域が無視できる程度になったために、CuBr層1と銀電極2とがトンネル接合する結果となっている。
次に、このセンサデバイスを、流量4L/minである窒素ガス流路中に設置し、室温(約23℃)にてガス源を純窒素と濃度約1ppmのアンモニアを含む窒素との間で切り替えることで、センサデバイスのアンモニアに対する反応を評価した。
図23は、実施例3と同様の方法で測定された第1電極2と第2電極4との電位差の、アンモニアに対する反応の時間変化を示している。
図23に示すように、実施例3と比較して、デバイス内部の抵抗が2桁小さいことを反映して、電位差の変化量は約0.4mVとはるかに小さいものとなっている。
このように、実施例3のように、CuBr層1の成膜後に大気暴露を行なってCuBr層1の表面粗さを適度に大きくし、BCP層3Yを途切れさせてCuBr層1と銀電極2との直接接触領域が形成されるようにすることで、即ち、ショットキ電極となる銀電極(第1電極)2とCuBr層(p型半導体層)1との間に部分的に銀電極2とCuBr層1とが接するように設けられ、CuBr層1及び銀電極2よりも高い抵抗を有するBCP層3Y(高抵抗層3)を備えたものとすることで、高感度な電位差測定形式のガスセンサを実現できることがわかる。
1 p型半導体層
2 第1電極
3 高抵抗層
3A 欠陥
3X 絶縁層
3Y n型半導体層(電子輸送層)
4 第2電極
5 SiO膜(熱酸化膜)
6 シリコン基板(シリコンウェハ)
10 ガスセンサ
11 検知手段(電界効果型トランジスタ)
12 センサ装置
13 ゲート電極
14 ソース電極
15 ドレイン電極
16 活性層
17 ゲート絶縁層
18 シリコン基板
19 第1配線
20 第2配線
21 電極パッド
22 絶縁層

Claims (8)

  1. 銅又は銀を含み、検知対象ガスと接触するp型半導体層と、
    前記p型半導体層に対してショットキ電極となる第1電極と、
    前記p型半導体層と前記第1電極との間に部分的に前記p型半導体層と前記第1電極とが接するように設けられ、前記p型半導体層及び前記第1電極よりも高い抵抗を有する高抵抗層と、
    前記p型半導体層に対してオーミック電極となる第2電極とを備えることを特徴とするガスセンサ。
  2. 前記p型半導体層と前記第1電極とは、キャパシタとショットキ接合が並列となるように接続されていることを特徴とする、請求項1に記載のガスセンサ。
  3. 前記高抵抗層は、絶縁層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  4. 前記高抵抗層は、前記p型半導体層及び前記第1電極よりも小さい仕事関数を有するn型半導体層であることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガスセンサ。
  5. 前記p型半導体層に還元性の検知対象ガスが接触すると、前記第2電極の電位が正方向に変化することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のガスセンサ。
  6. 前記p型半導体層は、臭化第一銅、酸化第一銅、臭化銀、硫化銀からなる群から選ばれるいずれか一種を含むことを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のガスセンサ
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載のガスセンサと、
    前記ガスセンサに接続され、前記ガスセンサの前記第1電極と前記第2電極との間の電位差を検知する検知手段とを備えることを特徴とするセンサ装置。
  8. 前記検知手段が、電界効果型トランジスタであることを特徴とする、請求項に記載のセンサ装置。
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