JP6432368B2 - トナー収容容器、及び画像形成装置 - Google Patents
トナー収容容器、及び画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6432368B2 JP6432368B2 JP2015012970A JP2015012970A JP6432368B2 JP 6432368 B2 JP6432368 B2 JP 6432368B2 JP 2015012970 A JP2015012970 A JP 2015012970A JP 2015012970 A JP2015012970 A JP 2015012970A JP 6432368 B2 JP6432368 B2 JP 6432368B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- container
- powder
- pumping
- opening
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Description
また、本発明は、更に、低温定着性と、耐ホットオフセット性と、耐熱保存性とを良好なレベルに両立させることが可能なトナー収容容器を提供することを目的とする。
本発明によると、更に、低温定着性と、耐ホットオフセット性と、耐熱保存性とを良好なレベルに両立させることが可能なトナー収容容器を提供することができる。
以下、本発明の複数の実施形態について図面を用いて説明する。各形態において同一部材または同一機能を有する部材には、同一の符号を付し、後段の実施形態においてはその説明を省略する。以下の記載は例であり、特許請求の範囲を限定するものではない。また当業者は本発明の特許請求の範囲内で変更・修正をして他の実施形態をなすことは容易であるが、これらの変更・修正は当然この特許請求の範囲に含まれる。なお、図中Y、M、C、Kは(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)に対応した構成部材に付す添え字であり、適宜省略する。
本実施形態において、露光装置47には、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でも良い。
作像部46Yは、ドラム状の感光体41Yを備える。作像部46Yは、帯電手段である帯電ローラ44Y、現像手段である現像装置50Y、感光体クリーニング装置42Y、除電装置等を感光体41Yの周囲に配設した構成である。そして、感光体41Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われることで、感光体41Y上にイエローのトナー像が形成される。
上述した二次転写ニップに搬送される記録媒体Pは、プリンタ部100の下方に配設された給紙部200に設けられた給紙トレイ26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。詳しくは、給紙トレイ26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図2中、反時計回り方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28の二つのローラによって形成されるローラニップに向けて搬送される。
挿入口形成部71は、各トナー容器32(Y、M、C、K)の装着動作時における挿入口71aが形成された部分である。トナー収容容器収納部70の挿入口形成部71は、複写機500の手前側(図2の紙面垂直方向手前側)に設置された図示しない本体カバーを開放すると露呈される。そして、各トナー容器32(Y、M、C、K)の長手方向を水平方向とした状態で、複写機500の手前側から各トナー容器32の着脱操作(トナー容器32(Y、M、C、K)の長手方向を着脱方向とする着脱操作)を行う。
容器受部72は、容器32の長手方向に沿って、挿入口形成部71から容器カバー受入部73まで続く、容器載置部としての溝部が形成されている。各色のトナー容器32(Y,M,C,K)は、この溝部上で長手方向(装着方向Q,離脱方向Q1)に滑り移動可能に構成されている。容器受部72は、その長手方向の長さが、各色の容器本体33(Y、M、C、K)の長手方向の長さとほぼ同等になるように形成されている。
4つのトナー容器32(Y、M、C、K)は、それぞれ容器受部72上で滑り移動可能とされている。このため、各トナー容器(Y、M、C、K)の装着動作にともない、容器先端側カバー34(Y、M、C、K)は、挿入口形成部71を通過した後に、しばらく容器受部72上を滑動して、その後に容器カバー受入部73に装着される。
搬送ノズル611内には、それぞれ搬送スクリュ614が配置されている。各搬送スクリュ614は、駆動部(容器回転駆動部)91から搬送スクリュギア605に回転駆動が入力されることで回転し、搬送ノズル611内に供給されたトナーをそれぞれ搬送する。搬送ノズル611の搬送方向下流端は、トナー落下搬送経路64にそれぞれ接続されている。各搬送スクリュ614によって搬送されたトナーは、トナー落下搬送経路64を自重落下して現像装置50(第二現像剤収容部54)内にそれぞれ補給される。
一方、トナー容器32(容器本体)の先端面の中央には、装着時に搬送ノズル611が挿入される管挿入口としてのノズル受入口331が形成されており、非装着時にノズル受入口331を閉鎖する開閉部材としての容器シャッタ332を備える。
本実施形態におけるトナー容器32は、画像形成用のトナーが収容されたトナー容器32が装着され、トナーが搬送される搬送管としての搬送ノズル611と、搬送ノズルに設けられた粉体受入口としてのノズル開口610を開閉する粉体受入口開閉部材としてのノズルシャッタ612と、ノズルシャッタ612がノズル開口610を閉鎖するように付勢する付勢部材としてのノズルシャッタバネ613と、駆動力をトナー容器32内の搬送手段に伝達する本体側歯車としての容器駆動ギア601と、搬送ノズル611と同軸線上であって搬送ノズル611の周囲に配設されたトナー容器32を受け入れる容器受入部としての容器セット部615とを備えた複写機500に装着可能なトナー容器である。
ノズル受入部材330は、図11に示すように、支持部材としての容器シャッタ支持部材340と、容器シャッタ332と、封止部材としての容器シール333と、付勢手段としての容器シャッタバネ336と、受入部材固定部337とから構成されている。容器シャッタ支持部材340は、シャッタ後端支持部335、側面部としてのシャッタ側面支持部335a、側面開口部としてのシャッタ支持開口335b及び受入部材固定部337からなり、容器シャッタバネ336はコイルスプリングからなる。容器シャッタ支持部材340に設けられたシャッタ側面支持部335aとシャッタ支持開口335bとはトナー容器回転方向において互いに隣り合って配置され、二つの互いに対向するシャッタ側面支持部335aが円筒形状の一部を形成し、シャッタ支持開口335bの部分(ニ箇所)で円筒形状を大きく切り取った形状となっている。このような形状により、円筒形状の内側に形成される円柱状の空間内を容器シャッタ332が長手方向に移動するようにガイドすることができる。
但し、この評価結果は、比較し易くするため、一種類のトナー収容容器及び一種類のトナーについて、その汲み上げ面3040の傾斜角θを変化させた場合の影響を定量的に示すためのもの(数値)をであって、本発明で対象とする他の形状及びサイズのトナー収容容器、及び、他の種類のトナーを用いたときにこの数値結果と同じ数値になることを云うものでは無論ない。
評価の仕方は、評価用の画像形成装置である複写機500に、汲み上げ面の傾斜角θを変更した複数の評価モデル、として作製(試作)したトナーボトルをそれぞれ装着し、容器本体33を一定速度で一定時間回転させた後の容器内のトナー残量を計測した。
トナー残量gは、容器本体33内に残留しているトナーTの量を示す。
評価は、トナー残量が少ない領域のトナー排出量[g]が高いほど優位としている。図15(a)に示すように、低回転数(95rpm)では傾斜角θが15°と30°がほぼ同等で排出量のピークとなっている。これに対し、傾斜角θが0°では極端に排出量が劣位で、傾斜角θが45°まで傾きを増やすと排出量の落ち込みが見られる。これに対し、図15(b)に示すように、高回転数(120rpm)では傾斜角θが15°がピークで、次いで傾斜角θが30°と45°がほぼ同等で次点、傾斜角θが0°は最も劣位であることがわかる。実機のボトル回転数の狙い値が上記2条件の間にあるため、最適な傾斜角θは15°〜30°の範囲であることがわかる。
粉体であり、現像剤であるトナーを容器本体33内に封入されたトナーボトル32は、長期間同じ姿勢で置くとトナーが固まることがある。このため、使用前に、上下ないしは左右に振ってトナーを解す予備動作が必要となる場合がある。また、トナーボトル32の保管は、通常、トナー補給装置60(複写機500)への装着状態と同様に水平に置いて保管することを推奨している。しかし、保管スペースの関係からトナーボトル32を、容器開口部33aを下方にして立てた状態で保管することもある。
そこで、本実施形態では、凹面状に容器内部にせり出している容器本体33の内壁33c´の形状を凸形状に変更して、すなわち、粉体汲み上げ部の形状を変更して、上述の凸形状で力を集中させること及び容器内でのトナーの逃げ場を多くすることで、トナーの逃げ場が制約されない構成とした。
本実施形態において、各粉体汲み上げ部304Eは、容器本体33の内壁面33cから回転中心軸O側に向かって延びる汲み上げ面3040Eをそれぞれ有している(但し、汲み上げ面3040Eの延長線は回転中心軸Oを通過しない)。
これら汲み上げ面3040Eは、回転中心軸O側の内端部3040Eaが容器本体33の回転中心軸方向に沿った方向に延びている。具体的には、内端部3040Eaにおける最も回転中心軸O側に形成された縁(ヘリ、辺部)3042Eが、回転中心軸Oと略平行に延びており、容器本体33の内壁面の回転中心軸O側に隆起している部分33c´と汲み上げ面3040Eとの間で回転中心軸Oに沿った稜線を形成している。さらに汲み上げ面3040Eは、図20に示すように、回転中心軸方向から見たときに、回転中心軸O及び内端部の縁(辺部)3042Eを通る仮想直線Xよりも容器本体33の回転方向Aにおける上流側に向けて所定角度角範囲で傾斜させて形成されている。本実施形態においても、各傾斜角θの所定範囲は25度±5度(25°±5°)としている。
そして、汲み上げ面3040Eにおける、この螺旋状突起の端部(終端部分)304a1よりも回転中心軸方向でトナー容器32の開口部33a側は、トナー容器32を画像形成装置(トナー補給装置)に装着した際に、ノズル開口610に対向可能な位置になるように構成されている。
また、螺旋状突起の端部304a1は、ノズル開口610が延在する方向(搬送ノズル611の軸線方向)に対して略垂直でもあるため、トナーの流し込みの邪魔にならないという利点も有る。
無論、本実施形態においても、各内端部の縁(辺部)3042Eは、トナー補給装置60に装着されて容器本体33が回転方向Aに回転して、図20に示す位置へと回転するときに、ノズル開口610の上方において、搬送ノズル611の断面範囲W1内、好ましくは、ノズル開口610の開口範囲W2内に位置するように形成されている。
このように容器本体33が回転方向Aに回転すると、汲み上げ面3040Eによって汲み上げられたトナーTがノズル開口610の上部から搬送ノズル611内に供給することができる。
さらに、螺旋状突起が汲み上げ面に接続されており、当該接続される部分は汲み上げ面から周方向に伸びている。これにより、螺旋状突起の端部304a1と汲み上げ面3040Eとトナー容器32の内壁面33cとで囲まれる空間を、トナーをより多く保持できる保持部として機能させることができる。
本発明の容器は上記の構成によってトナーを効率よく、大量に汲み上げ、搬送管の粉体受入口に流しこむことが可能になっている。
(1)汲み上げ面によって大量のトナーが保持されたまま(汲み上げ面からこぼれ落ちずに)、汲み上げられる。
(2)大量のトナーが固まり状で一気に粉体受入口に落下する。
(3)粉体受入口をトナーの一部が覆うようになった状態で、トナーが崩れずに残る
(4)これにより、粉体受入口がふさがれてしまい、トナーの排出ができなくなる。
すなわち、粉体受入口に落下したトナーが搬送管内のスクリュによって搬送される際に、スクリュ下流側で、搬送管から排出されずに(落下せずに)スクリュに付着しているままになる。
一度この状態が発生すると、スクリュの力によってスクリュ上流側から搬送されるトナーに下流側のトナーが押圧され、トナーが押し固められてしまい、下流側からトナーが詰まっていってしまい、トナーの排出が不可能になってしまう。
本発明者は上記の課題に対してトナーの流動性指標のひとつであるスパチュラ角に着目して検討した結果、以下の知見を得ることができた。
本発明のトナーは結着樹脂及び着色剤を含有するトナー母体粒子と、外添剤とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
次に、本発明のトナー収容容器に収容されているトナーについて説明する。
知られるように、スパチュラ角は、安息角と同様、粉体の物性を表わす値であるが、安息角が粉体を積み上げたときに自発的に崩れることなく安定を保つ斜面の最大角度を意味する静的な物性(例えば静的摩擦係数)に関連するものであって、主に粒子の形状(丸いか角ばっているか)やサイズに支配される滑り易さや転がり易さ(静的摩擦係数)に関連するのに対し、スパチュラ角は粉体を移動、特に掬ったときに崩れず残る山の底部と頂上とが成す最大角度を意味する動的な物性(例えば、静的摩擦係数とは異なる動的摩擦係数)に関連するものであって、エンタルピー変化を伴う凝集性の推定や、コンベア設計に資するものともいわれている。但し、スパチュラ角の値の方が安息角よりも一般的に大きいのは、スパチュラ角が、基本的には、スパチュラ上に緩やかに自然落下させて最大限に形成された粉体の山について測定することを基本としているためである。
そのような理由で、トナーのような高凝集性粉体の搬送性を取り扱う本発明においては、スパチュラ角を尺度の1つとして用いることにした。
前記トナーのスパチュラ角が、30°〜65°であることにより、排出性とトナー補給性とを両立することができ、トナー容器内のトナー残量が少なくなっても、トナーの補給が可能なトナー収容容器を提供することができる。
前記トナーのスパチュラ角が、65°を超えると、上述したようなトナー収容機の粉体受入口がふさがれてしまい、トナーの排出ができなくなるという不具合、および、粉体受入口に落下したトナーが搬送管内のスクリュによって搬送される際に、スクリュ下流側で、搬送管から排出されずに(落下せずに)スクリュに付着し、トナーが押し固められてしまい、下流側からトナーが詰まっていってしまうという不具合が発生する。
前記トナーのスパチュラ角は、30°〜65であればトナーの排出が不可能になってしまうという不具合の発生を防止できる。また、トナー収容容器に多量のトナーが残ったままトナーが排出されなくなりトナー収容機の交換が必要となることも防止できる。
前記トナーのスパチュラ角が、30°未満であると、トナー間の付着力が低下して、流動性が低下するため、トナーがトナー収容容器から吐出できず、トナー補給がされなくなる。トナー集容器内でのトナーくみ上げ量が安定せず、トナーを過剰量補給する場合があり現像機内でのトナー飛散が生じる場合がある。
本明細書において、トナーの「スパチュラ角」とは、以下の方法によって求められる指標である。
測定には、粉体特性評価装置(パウダーテスター、ホソカワミクロン株式会社製パウダーテスターPT−N型)を用い、パウダーテスタPT−N型取扱説明書中の「5.10 スパチュラ角の測定」の項記載手順にしたがって行ったものである。
スパチュラと接した状態に設置したバット上に75gのトナーを投入する。バット上のトナーが均一な高さであることを確認した後、静かにバットを下方に移動させ、スパチュラ上にトナーが堆積した状態を作る。この後、装置に備えられた錘を落下位置まで移動し他後に落下させ、一度だけスパチュラに衝撃を加える。この状態でのスパチュラ上の粉体の稜線とスパチュラ底面との角度を測定する。これを3度行い、この平均値をスパチュラ角とする。
本発明者らは、トナーの分子量分布をシャープ化することによって、トナーの低温定着性を向上させることに有用であるという技術的思想に基づき、トナーのTHF可溶分により求められたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)による分子量分布が、1,000〜13000の間にメインピークを有し、前記メインピークの半値幅が、8000〜35,000であることによって、優れた低温定着性を実現できることを見出した。
メインピークが1,000未満の場合は、ホットオフセット性、耐熱保存性が悪化し、メインピークが10,000を超える場合は、低温定着性が悪化し、半値幅が8,000未満の場合は、ホットオフセット性が悪化し、半値幅が35,000を超える場合は、低温定着性が悪化する。
ここで、前記分子量分布が、1,000〜10000の間にメインピークを有し、前記メインピークの半値幅は、8,000〜20,000であるとより好ましい。
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)は次のようにして測定される。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mlの流速で流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定する。
試料の分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により、作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
次に本発明トナーに用いられる材料について述べる。
前記結着樹脂としては、特に制限はなく、THF可溶分により求められたGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)によるトナーの分子量分布が、1,000〜13,000の間にメインピークを有し、前記メインピークの半値幅が、8,000〜35,000を示すようにするものであれば、従来公知の材料を適宜使用することができるが、以下に示す樹脂(A)、樹脂(B)、の組合せがより好ましい。
本発明に用いる樹脂(A)としては、特に制限はなく、以下に示す樹脂(B)と組み合わせて得られた結着樹脂を有するトナーが、上記所望の範囲の分子量分布を示すよう配合されるものであれば、公知の材料から適宜選択することができる。
前記樹脂(A)は、良好な耐ホットオフセット性を示すのに有効に働く。
前記樹脂(A)ガ多すぎると低温定着性が悪くなり、少なすぎると耐ホットオフセット性を満足しないため、他の結着樹脂とのバランスを考慮しつつ前記樹脂(A)を配合するとよい。
ここで、樹脂の軟化温度(T1/2) およびクロロホルム不溶分は、以下のようにして測定する。
樹脂の軟化温度(T1/2)は、高架式フローテスターCFT−500(島津製作所製)を用い、ダイス穴径1mm、加圧20kg/cm2、昇温速度6℃/minの条件下で1cm2の試料を溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点までの1/2に相当する温度により測定される。
トナー(もしくは結着樹脂)約1.0gを秤量し、これにクロロホルムを約50g加える。十分に溶解させた溶液を遠心分離で分け、JIS規格(P3801)5種Cの定性濾紙を用いて常温で濾過する。濾紙残渣が不溶分であり、用いたトナー重量と濾紙残渣重量の比(重量%)でクロロホルム不溶分の含有量を表わす。
なお、トナーとしたときのクロロホルム不溶分を測定する場合には、トナー約1.0gを秤量して結着樹脂と同様の方法で行なうが、濾紙残渣の中には顔料などの固形物が存在するので、熱分析により別途求める。
前記樹脂(B)としては、特に制限はなく、THF可溶分により求められたGPCによるトナーの分子量分布が、1,000〜13,000の間にメインピークを有し、前記メインピークの半値幅が、8,000〜35,000を示すようにするものであれば、適宜選択することができるが、前記樹脂(B)が、THF可溶分により求められたGPCによる分子量分布が、1,000〜10,000の間にメインピークを有し、前記メインピークの半値幅が、8,000〜20,000を示すものであることがより好ましい。
前記樹脂(B)は、良好な定着性を示すのに有効に働く。
メインピークが1,000未満の場合は、ホットオフセット性、耐熱保存性が悪化し、メインピークが13,000を超える場合は、低温定着性が悪化し、半値幅が8,000未満の場合は、ホットオフセット性が悪化し、半値幅が35,000を超える場合は、低温定着性が悪化する。
前記樹脂(B)は、前記樹脂(A)よりも軟化温度(T1/2)が10℃以上低いとより好ましい。樹脂(B)が示す軟化温度(T1/2)としては、70℃〜120℃の範囲であると好ましい。70℃未満の場合は、ホットオフセット性が悪化し、120℃を超える場合は、低温定着性が悪化する
その機能が発揮できるような組み合わせであれば、樹脂(A)、樹脂(B)としては、従来公知の材料を用いることができる。
例えば、スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂の製造法としては、特に制限はなく、適宜選択することができ、例えば、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合が利用できる。
これらの樹脂は、単独使用に限らず、二種以上併用することも可能である。
前記グリコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコールなどが挙げられる。
前記二価の有機酸単量体としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸などが挙げられる。
前記三価以上の多価カルボン酸単量体としては、例えば、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸などが挙げられる。
本発明におけるDSC測定(吸熱ピークやガラス転移点Tg)は、示差走査熱量計(「DSC−60」;島津製作所製)を用い、10℃/分で20〜150℃まで昇温して測定する。
前記トナーを所定の分子量分布とし、さらに結着樹脂に結晶性ポリエステルを併用すると、そのシャープメルト性により、トナーに低温定着性及び耐熱保存性を付与することができる。
吸熱量が1J/g未満であると、トナー中で有効にはたらく結晶性ポリエステル樹脂の量が少なすぎるため、結晶性ポリエステル樹脂の機能が十分に発揮されない。吸熱量が15J/gより多いと、トナー中で有効な結晶性ポリエステル樹脂の量が過剰であるため耐熱保存性の低下を招く。
本発明におけるDSC測定(吸熱ピーク、ガラス転移温度Tg)は、示差走査熱量計(「DSC−60」;島津製作所製)を用い、10℃/分で20〜150℃まで昇温して測定する。
本発明では結晶性ポリエステル由来の吸熱ピークは、結晶性ポリエステルの融点である80〜130℃付近に存在するものであり、吸熱量はベースラインと吸熱曲線で囲まれた範囲の面積から求められる。一般的に、DSC測定における吸熱量は温度上昇を二度行って測定を行なうことが多いが、本発明における吸熱ピーク及びガラス転移温度の測定は一度目の昇温の際の吸熱曲線を用いて導き出す。
結晶性ポリエステル(A)由来の吸熱ピークがワックスの吸熱ピークと重なる場合には、重なったピークの吸熱量からワックス分の吸熱量を減算する。ワックス分の吸熱量は、ワックス単独の吸熱量とトナー中のワックス含有量から計算される。
前記結着樹脂として、結晶性ポリエステル樹脂を含有することができる。
前記結晶性ポリエステル樹脂とは、主鎖が規則的に配向する結晶構造をとっている割合が特に高く、融点近傍で樹脂の粘度が大きく変化するポリエステル樹脂のことを指す。
本発明の結晶性ポリエステル樹脂の分子構造は、溶液や固体によるNMR測定の他、X線回折、GC/MS、LC/MS、IR測定などにより確認することができる。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を配合することも可能である。
帯電制御剤としては、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、ホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレートの如きジオルガノスズボレート類、有機金属錯体、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体、第四級アンモニウム塩、サリチル酸金属化合物等がある。他にも、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノールの如きフェノール誘導体類等があり、これら従来公知のいかなる帯電制御剤(極性制御剤)も、単独あるいは混合して使用できる。
これらの帯電制御剤の使用量は、トナー樹脂成分に対し、0.1〜10重量部、好ましくは1〜5重量部である。
これら帯電制御剤の中でも、サリチル酸金属化合物を含有させると、同時に耐ホットオフセット性を改良できるため好ましい。サリチル酸金属化合物としては、下式で表される化合物を用いることができ、Mが亜鉛である金属錯体としてボントロンE−84 オリエント化学工業(株)製を挙げることができる。
本発明のトナーに用いる着色剤としては、例えばカーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等の染顔料など、従来公知のいかなる染顔料をも単独あるいは混合して使用することが可能であり、ブラックトナーとしてもフルカラートナーとしても使用できる。
これらの着色剤の使用量はトナー樹脂成分に対して、通常1〜30重量%、好ましくは3〜20重量%である。
本発明のトナーの離型剤には従来公知のものが使用できる。例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックスやフィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックスや蜜ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸及び高級脂肪酸の金属塩、高級脂肪酸アミド、合成エステルワックス等及びこれらの各種変性ワックスが挙げられる。
これら離型剤の中でも、カルナウバワックス及びその変性ワックスやポリエチレンワックス、合成エステル系ワックスが好適に用いられる。
これら離型剤は、1種又は2種以上を併用して用いることができる。また、これらの離型剤の使用量は、トナーに対して2〜15重量%が好適である。2重量%未満ではホットオフセット防止効果が不十分であり、15重量%を超えると転写性、耐久性が低下する。
離型剤の融点は70〜150℃であることが好ましい。70℃より低いとトナーの耐熱保存性が低下する。150℃より高いと離型性が十分に果たせない。
本発明のトナーの粒径については、細線再現性等に優れた高画質を得るためには、体積平均粒径が4〜10μmであることが好ましい。
4μmより小さいと現像工程におけるクリーニング性、転写工程における転写効率に支障をきたし、画像品質が低下する。10μmより大きいと、画像の細線再現性が低下する。
ここで、トナー体積平均粒径の測定は、種々の方法によって測定可能であるが、本発明では米国コールター・エレクトロニクス社製のコールターカウンターTAIIが用いられる。
本発明のトナーの製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粉砕法、ケミカル工法などが挙げられる。これらの方法を用いることで、トナー母体粒子を得ることができる。
本発明のトナーは、製造工程に少なくとも溶融混練工程を含む、所謂粉砕法を用いて製造された粉砕トナーであると、ピーク比C/Rを制御できるため好ましい。
粉砕法は、結着樹脂を少なくとも含有し、必要に応じて着色剤及び離型剤、並びに帯電制御剤等のその他の材料を含むトナー材料を乾式混合し、混練機にて溶融混練し、粉砕して粉砕トナーを得る方法である。
本発明において、外添剤として一次粒子の平均粒径が異なるもの2種以上の微粒子を用いることが好ましい。粒径が大きいものはトナーと部材の接触を抑制するスペーサーとして働き、粒径が小さいものはトナーに流動性を与える。外添剤の粒径が大きくなるほどトナーから遊離し易くなるが、外添剤(C)をトナーと逆極性の帯電性とすることで、静電気力による付着力を付与し、遊離を抑制することができる。外添剤として用いる微粒子は無機微粒子でも有機微粒子でもよい。
外添剤の量によって、トナーとしての特性を制御することができる。外添剤(D)は、通常、トナーに対し0.1重量%以上2.0重量%以下であり、0.2重量%以上1.5重量%以下が好ましく、0.3重量%以上1.0重量%以下がより好ましい。0.1重量%未満となると、その効果が発揮されないことがある。2.0重量%を超えるとトナーの流動性が著しく悪化することがある。また、トナーの定着性の悪化を引き起こすことがある。外添剤(D)は、通常、トナーに対し0.1重量%以上5.0重量%以下であり、1.0重量%以上4.0重量%以下が好ましく、1.5重量%以上3.0重量%以下がより好ましい。0.1重量%未満となるとトナーの流動性が著しく悪化することがある。またトナーの保管性も悪化することがある。5.0重量%を超えるとトナー特性の経時変化が著しくなることがある。またトナーとの付着力が低いため、遊離した外添剤が部材を汚染することがある。外添剤(D)として2種以上組み合わせて使用される場合、それらの合計が上記範囲内にあればよい
本発明で外添剤として用いる無機微粒子としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。 その中でも特にシリカと酸化チタンが好ましい。
本発明で外添剤として用いる有機微粒子としては、例えばポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
本発明に用いられる外添剤は表面を疎水化処理されていることが好ましい。例えば、無機微粒子の疎水化方法としては、無機微粒子と反応或いは物理吸着する有機ケイ素化合物で化学的に処理する方法が用いられる。 好ましい方法は、金属ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された無機微粒子を有機ケイ素化合物で処理する方法である。
本発明では、疎水化処理された又は疎水化処理されていない無機微粒子をシリコーンオイル処理したものを用いてもよい。
本発明のトナーを現像剤として使用する際は、トナーのみにて構成される一成分現像剤として用いても、キャリアと混合して二成分現像剤として用いてもよく、特に限定はされないが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンタ等に使用する場合には、寿命向上等の観点から、二成分現像剤として用いることが好ましい。
[樹脂A、樹脂B-1〜樹脂B−11の合成]
樹脂A、樹脂B−1〜樹脂B-11は以下のようにして得られた樹脂である。
表1および2記載のアルコール成分および酸成分を、常圧下、170〜260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの3酸化アンチモンを加え3Torrの真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い、樹脂を得た。尚、架橋反応は撹拌トルクが10kg・cm(100ppm)となるまで実施し、反応は反応系の減圧状態を解除して停止させた。
得られた樹脂の組成、各評価について表1、表2に示す。
また、上記樹脂B−1〜樹脂B−11はクロロホルムに完全に溶解し、クロロホルム不溶分を含有しないものであることを確認した。
結晶性ポリエステル樹脂Cは、表3記載のアルコール成分および酸成分を、常圧下、170〜260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの3酸化アンチモンを加え3Torrの真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い、結晶性の樹脂を得た。尚、架橋反応は撹拌トルクが10kg・cm(100ppm)となるまで実施し、反応は反応系の減圧状態を解除して停止させた。
得られたポリエステル樹脂の組成、各評価について表3に示す。
上記結晶性ポリエステル樹脂Cは、粉末X線回折装置によるX線回折パターンにおいて、2θ=19°〜25°の位置に少なくとも1つの回折ピークが存在し、結晶性ポリエステルであることを確認した。
[トナー1の製造]
<トナー1処方>
樹脂A 10重量部
樹脂:B−1 90重量部
着色剤(カーボンブラック):p−1 14重量部
離型剤:カルナウバワックス(融点:81℃) 6重量部
帯電制御剤:モノアゾ金属錯体 2重量部
(クロム系錯塩染料(ボントロンS−34 オリエント化学工業(株)製))
上記の処方に従いへンシェルミキサー(三井三池化工機株式会社製、FM20B)を用いて予備混合した後、二軸混練機(株式会社池貝製、PCM−30)で混練部120℃、送り部100℃にて溶融、混練した。得られた混練物はローラにて2.7mmの厚さに圧延した後にベルトクーラーにて室温まで冷却し、ハンマーミルにて200〜300μmに粗粉砕した。次いで、超音速ジェット粉砕機ラボジェット(日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマチック工業株式会社製、MDS−I)で重量平均粒径が7.0±0.2μmとなるようにルーバー開度を適宜調整しながら分級し、トナー母体粒子を得た。
外添剤として、RX−200(1次粒子径12nm、日本アエロジル株式会社製)1.0重量部、RX−50(1次粒子径40nm、日本アエロジル株式会社製)2.0重量部、をヘンシェルミキサーで3分間撹拌混合し、トナー1を作製した。
作製した粉砕トナー1を5質量%と、コーティングフェライトキャリア95質量%を、ターブラーミキサー(ウィリー・エ・バッコーフェン(WAB)社製)を用いて48rpmで5分間均一混合し、現像剤1を作製した。
上記トナー1及び現像剤1における製造条件の代わりに表4に示される製造条件によりトナー2〜トナー78、現像剤1〜現像剤78を製造した。すなわち、以下、表1〜4に示される条件にて、トナー製造に用いた樹脂のモノマー組成、物性の樹脂、トナー処方、混練条件、及び現像剤製造条件が示され、これらの材料、処方、混練条件に基づき、トナー1同様に混合、混練、粉砕、外添剤混合を施し、トナー2〜78を作成した。
また、トナー2〜78を用いて現像剤1同様に現像剤2〜78を作製した。
図9に示すトナー収容容器(容器開口部の断面は、図20に示す断面)を用いた。容器本体内には、トナー製造例で製造したトナーを充填した。
図10に示すトナー収容容器は、汲み上げ部が容器本体と一体的に形成されており、突出部が容器本体に固定されており、容器本体が回転することで、前記汲み上げ部が、トナーを下方から上方に持ち上げる。
下記の方法により評価した実施例1〜65、比較例1〜13評価結果を表−5に示す。
上記のトナー収容容器について、以下の評価方法で評価を行った。
その際の容器本体からのトナーの排出性を以下の評価基準で評価した。結果を表15に示した。
トナーを、図1〜図15にて詳細に説明したトナー収容容器に120g充填した(なお、トナー収容容器の容量は、1,200mL)。トナー収容容器を振ってトナーを十分に攪拌した。トナー収容容器を本実施例に記載の搬送ノズルを備えた補給装置に装着した(図9参照)。トナー収容容器を回転、及び補給装置を動作させて補給装置から排出されるトナーの量を計測した。
条件:トナー収容容器回転数:110rpm
補給装置の搬送ノズル内の搬送スクリュピッチ:12.5mm
搬送スクリュ外径:10mm
搬送スクリュ軸径:4mm
搬送スクリュ回転数:460rpm
くみ上げ面の傾斜角 25°
(ボトル排出性)
○:収容容器内トナー残量が70gとなってもトナーが排出されるもの。
×:収容容器内トナー残量が70gとなる前にトナー排出がなされなくなるもの。
本実験においてはトナーの未使用時充填量(製品出荷時の充填量)は200g以上と想定して、排出性を検証するために上記のようにトナー残量70gを評価基準とした。
○を合格とし×を不合格とした。
上記のトナー収容容器について、上記排出性の評価方法と同じ評価方法で評価を行った。
その際の容器本体からのトナー補給性を以下の評価基準で評価した。結果を表5に示した。
○:良好(トナーが排出できなくなるまで駆動し続けたときに、トナー収容容器内のトナー受け入れ口にトナーによる経路閉塞が生じない)
△:許容レベル(トナーが排出できなくなるまで駆動し続けたときに、トナー収容容器内のトナー受け入れ口にトナーによる一部経路閉塞が生じる)
×:実用上使用できないレベル(トナーが排出できなくなるまで駆動し続けたときに、トナー収容容器内のトナー受け入れ口にトナーによる完全な経路閉塞が生じる)
○△を合格とし、×を不合格とした。
上記画像形成装置を用いて粉砕トナー現像剤1〜45の画像出力を行なった。付着量0.4mg/cm2のベタ画像を、露光、現像、転写工程を経ることで紙(リコー製Type6200)上に出力した。定着の線速は180mm/秒とした。定着温度を5℃刻みで順次出力し、コールドオフセットが発生しない下限温度(定着下限温度:低温定着性)と、ホットオフセットが発生しない上限温度(定着上限温度:耐ホットオフセット性)を測定した。定着装置のNIP幅は11mmであった
◎:130℃未満
○:130℃以上145℃未満
△:145℃以上160℃未満
×:160℃以上
○:190℃以上
△:170℃以上190℃未満
×:170℃未満
それぞれのトナー10gを30mlのスクリューバイアル瓶に入れ、タッピングマシンで100回タッピングした後、50℃70%環境の恒温槽で24時間保管し、室温に戻した後、針入度試験機で針入度を測定し、耐熱保存評価とした。
○:20mm以上
△:13mm以上20mm未満
×:13mm未満
33 容器本体(粉体収容部)
33a 開口部
33c 粉体収容部の内壁面
34 容器先端側カバー(容器カバー)
41 感光体(像担持体)
46Y、46M、34C、46K 作像部
50 現像装置
60 トナー補給装置(粉体補給(供給)装置)
100 プリンタ部(複写機本体)
200 給紙テーブル(給紙部)
301 容器ギア
302 螺旋状突起(搬送手段)
304、304(B〜E) 粉体汲み上げ部
304a 汲み上げ部螺旋状突起
304a1 螺旋状突起の端部(終端部分)
304a2 開口部から離れた側の端部
3040、3040(B〜E) 汲み上げ面
3040a、3040(Ba〜Ea) 汲み上げ面の内端部
3041 壁部(容器先端側壁部)
3042、3042(B〜E) 縁(ヘリ、辺部)
3043 内壁
330 ノズル受入部材(搬送管受入部材)
331 ノズル受入口(管挿入口)
332 容器シャッタ(開閉部材)
335 シャッタ後端支持部
335a シャッタ側面支持部
335b シャッタ支持開口
340 容器シャッタ支持部材
500 複写機(画像形成装置)
608 セットカバー
610 ノズル開口(粉体受入口)
611 搬送ノズル(搬送管)
615 容器セット部(容器受入部)
θ 汲み上げ面の傾斜角
θ1 突起部と汲み上げ面のなす角度
θ2 汲み上げ部の2面の角度
O 回転中心軸
h1 汲み上げ面の高さ
h2 突起の高さ
S 空間
S7 開始位置(始点)
T トナー(画像形成用の粉体)
W 粉体受入口の回転方向の開口範囲
W1 粉体受入口の軸線方向の開口範囲
X、X1 仮想直線
P 記録媒体
G 現像剤
Q 装着方向
Q1 離脱方向
Claims (12)
- トナーが収容されたトナー収容容器が装着可能であり、前記トナー収容容器からの前記トナーを受け入れる粉体受入口を有し該粉体受入口が上方に向け開口している搬送管を備え、装着された前記トナー収容容器を回転させる時には前記トナー収容容器を所定回転数の範囲で回転させる画像形成装置に用いるトナー収容容器において、
前記トナーと、前記トナーを収容する回転可能な粉体収容部と、
前記粉体収容部の一端に設けられ、前記搬送管を前記トナー収容容器の回転中心となる位置に挿入可能な開口部と、
容器内部に突出して、前記開口部側へ前記粉体収容部内のトナーを搬送する螺旋状突起と、
前記粉体収容部が回転することで前記開口部側のトナーを汲み上げて前記粉体受入口へと供給する粉体汲み上げ部を備え、
前記トナーのスパチュラ角は30°〜65°であり、
前記粉体汲み上げ部は、前記粉体収容部の内壁面から回転中心軸側に向かって延びる汲み上げ面を有し、
前記汲み上げ面は、
前記回転中心軸側の内端部が前記粉体収容部の該回転中心軸方向に延びているとともに、該内端部の縁が前記回転中心軸と略平行であって、且つ、
該回転中心軸方向から見たときに、該回転中心軸及び該内端部の縁を通る仮想直線よりも前記粉体収容部の回転方向における上流側に向けて所定範囲の傾斜角で傾斜させてあり、
前記螺旋状突起が汲み上げ面に接続されており、当該接続される部分は汲み上げ面から周方向に伸びていることを特徴とするトナー収容容器。 - 前記トナーは、スパチュラ角は30°〜58°であることを特徴とする請求項1に記載のトナー収容容器。
- 前記トナーは、THF可溶分により求められたGPCによる分子量分布が1,000〜13,000の間にメインピークを有し、該メインピークの半値幅は35,000以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー収容容器。
- 前記トナーは、THF可溶分により求められたGPCによる分子量分布が1,000〜10,000の間にメインピークを有し、該メインピークの半値幅は20,000以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記トナーは、示差走査熱量計による吸熱ピーク測定において、90℃〜130℃の範囲に吸熱ピークを有し、該吸熱ピークの吸熱量が1J/g〜15J/gであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記汲み上げ面の傾斜角は、前記回転中心軸方向から見たときに、該回転中心軸及び前記内端部の縁を通る仮想直線よりも前記粉体収容部の回転方向における上流側に向けて25度±5度の範囲であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記トナー収容容器の所定回転数の範囲は、110rpm±15rpmの範囲であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記汲み上げ面は、前記粉体収容部が回転したときに、前記粉体受入口の上方において、前記内端部の縁が当該粉体受入口の回転方向における開口範囲内に位置することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記汲み上げ面における前記螺旋状突起の位置は、前記開口部に前記搬送管が挿入されたときの、前記粉体受入口の軸線方向への開口範囲内である請求項1乃至8のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記汲み上げ面を形成するボトル内壁面が、最もボトル内部に位置する前記汲み上げ面の端部を頂点とした山型になっていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1に記載のトナー収容容器。
- 前記汲み上げ面の端部を頂点として山型になっている凸部を形成する2面の角度が略鋭角になっていることを特徴とする請求項10に記載のトナー収容容器。
- 請求項1乃至11のいずれか1に記載のトナー収容容器と、前記トナー収容容器から搬送された粉体を用いて像担持体上に画像形成する画像形成部と、を有する画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015012970A JP6432368B2 (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015012970A JP6432368B2 (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016138953A JP2016138953A (ja) | 2016-08-04 |
JP6432368B2 true JP6432368B2 (ja) | 2018-12-05 |
Family
ID=56560224
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015012970A Active JP6432368B2 (ja) | 2015-01-27 | 2015-01-27 | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6432368B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016173393A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-29 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6515594B2 (ja) * | 2015-03-06 | 2019-05-22 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
JP6515598B2 (ja) * | 2015-03-09 | 2019-05-22 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
JP6515601B2 (ja) * | 2015-03-12 | 2019-05-22 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
JP6515604B2 (ja) * | 2015-03-13 | 2019-05-22 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
JP6515610B2 (ja) * | 2015-03-17 | 2019-05-22 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
Family Cites Families (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07114202A (ja) * | 1993-10-20 | 1995-05-02 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
US5495323A (en) * | 1994-02-28 | 1996-02-27 | Xerox Corporation | Clean spiral toner cartridge |
US5576816A (en) * | 1996-01-11 | 1996-11-19 | Xerox Corporation | Toner cartridge internal plug |
US6229976B1 (en) * | 2000-02-01 | 2001-05-08 | Toshiba Tec Kabushiki Kaisha | Exchangeable toner cartridge having an auger and a regulation member |
JP2002323790A (ja) * | 2001-04-26 | 2002-11-08 | Canon Inc | トナー及びプロセスカートリッジ |
JP2009139656A (ja) * | 2007-12-06 | 2009-06-25 | Fuji Xerox Co Ltd | 搬送部材及び現像剤収容器 |
JP4518137B2 (ja) * | 2007-11-27 | 2010-08-04 | 富士ゼロックス株式会社 | 現像剤収容器および充填方法 |
JP4593655B2 (ja) * | 2008-06-27 | 2010-12-08 | シャープ株式会社 | トナーカートリッジおよびこれを用いたプロセスユニットと画像形成装置 |
JP5488571B2 (ja) * | 2010-12-03 | 2014-05-14 | 株式会社リコー | 粉体収納容器、粉体補給装置及び画像形成装置 |
JP5663452B2 (ja) * | 2011-10-24 | 2015-02-04 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 現像剤収容容器及びこれが適用された画像形成装置 |
JP5435380B1 (ja) * | 2011-11-25 | 2014-03-05 | 株式会社リコー | 粉体収納容器及び画像形成装置 |
JP6160133B2 (ja) * | 2012-04-03 | 2017-07-12 | 株式会社リコー | 電子写真画像形成用トナー、画像形成方法及びプロセスカートリッジ |
JP6152699B2 (ja) * | 2013-05-21 | 2017-06-28 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
JP6163872B2 (ja) * | 2013-05-21 | 2017-07-19 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
JP5619246B2 (ja) * | 2013-09-20 | 2014-11-05 | 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 | 現像剤収容容器及びこれが適用された画像形成装置 |
JP6394351B2 (ja) * | 2014-03-17 | 2018-09-26 | 株式会社リコー | 粉体収容容器及び画像形成装置 |
JP6464627B2 (ja) * | 2014-09-17 | 2019-02-06 | 株式会社リコー | 粉体収容容器及び画像形成装置 |
-
2015
- 2015-01-27 JP JP2015012970A patent/JP6432368B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016173393A (ja) * | 2015-03-16 | 2016-09-29 | 株式会社リコー | トナー収容容器、及び画像形成装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016138953A (ja) | 2016-08-04 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6432368B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6447270B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6451405B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6152699B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
US9128398B2 (en) | Toner for forming electrophotographic image, method for manufacturing toner for forming electrophotographic image, image forming method, and process cartridge | |
JP6515594B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP5892089B2 (ja) | 電子写真画像形成用トナー、画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
KR101489764B1 (ko) | 토너, 화상 형성 방법 및 프로세스 카트리지 | |
US9182694B2 (en) | Toner, image forming apparatus, image forming method, and process cartridge | |
JP5983674B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6007941B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP4708129B2 (ja) | 画像形成用トナー及びその製造方法と現像剤並びにこれを用いた画像形成方法と画像形成装置 | |
US9904190B2 (en) | Toner, image forming apparatus, image forming method, and process cartridge | |
JP5346897B2 (ja) | 現像剤セット | |
JP5064949B2 (ja) | 電子写真用トナーの製造方法 | |
JP6515601B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6515598B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6515604B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP2007241007A (ja) | 画像形成装置 | |
JP6358777B2 (ja) | 画像形成方法、画像形成装置及びプロセスカートリッジ | |
JP5983533B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6443147B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6515610B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP6515608B2 (ja) | トナー収容容器、及び画像形成装置 | |
JP4462492B2 (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180109 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180928 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20181009 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20181022 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6432368 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |