JP5983533B2 - トナー収容容器、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
本願発明のトナー収容容器は、
トナー搬送装置に装着可能であり、前記トナー搬送装置に供給するトナーが収容された容器本体と、
前記容器本体の内部に配置され、前記トナーを前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、
前記容器開口部に配置され、前記トナー搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、
前記搬送部によって搬送された前記トナーを前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管のトナー受入口に向けて移動させる汲み上げ部と、を備えるトナー収容容器において、
前記トナーが、結着樹脂と外添剤とを含み、
前記外添剤が、シリコーンオイルを含む無機粒子を含有し、
前記容器本体が、前記容器開口部の容器本体内部側から、前記一端側に向かって突出している突出部を有し、
前記汲み上げ部が、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と、前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部と、を有し、
前記突出部が、前記トナー収容容器が前記トナー搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている、
ことを特徴とする。
本発明の第1のトナー収容容器は、トナーと、容器本体と、搬送部と、管受入口と、汲み上げ部と、を少なくとも備え、更に必要に応じて、その他の部材を備える。
前記搬送部は、前記容器本体の内部に配置され、前記トナーを前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する。
前記管受入口は、前記容器開口部に配置され、前記トナー搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能である。
前記汲み上げ部(トナー移送部ともいう)は、前記搬送部によって搬送された前記トナーを前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管のトナー受入口に向けて移動させる。
前記汲み上げ部は、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部とを有する。
前記突出部は、前記トナー収容容器が前記トナー搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている。
そうすることにより、板状の部材の平らな側面は、トナーを受け易く、前記汲み上げ部から前記トナー搬送管へのトナーの受け渡しが円滑に進む。
なお、前記平らな側面は、前記汲み上げ部に対向する前記板状の部材の面と略直交する側面である。
また、前記汲み上げ部は、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって隆起した隆起部を有する。前記隆起部には前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部が設けられている。
前記突出部は、前記トナー収容容器が前記トナー搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている。
2つの前記突出部は、前記トナー収容容器における長手方向の中心軸を挟んで対向して配置されていてもよいし、対向して配置されていなくてもよい。
本発明の画像形成装置においては、前記トナー収容容器が画像形成装置本体に着脱可能に設置されている。
図2は、本実施形態の複写機500の概略構成図である。複写機500は、複写機装置本体(以下、プリンタ部100という)、給紙テーブル(以下、給紙部200という)及びプリンタ部100上に取り付けるスキャナ(以下、スキャナ部400という)から構成されている。
本形態において、露光装置47には、レーザーダイオードを用いたレーザービームスキャナ方式を用いているが、露光手段としてはLEDアレイを用いるものなど他の構成でもよい。
作像部46Yは、像担持体であるドラム状の感光体41Yを備える。作像部46Yは、帯電手段である帯電ローラ44Y、現像手段である現像装置50Y、感光体クリーニング装置42Y、不図示の除電装置等を感光体41Yの周囲に配設した構成である。そして、感光体41Y上で、作像プロセス(帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程、クリーニング工程)が行われることで、感光体41Y上にイエローのトナー画像が形成される。
上述した二次転写ニップに搬送される記録媒体Pは、プリンタ部100の下方に配設された給紙部200に設けられた給紙トレイ26から、給紙ローラ27やレジストローラ対28等を経由して搬送されるものである。詳しくは、給紙トレイ26には記録媒体Pが複数枚重ねて収納されている。そして、給紙ローラ27が図2中、反時計回り方向に回転駆動されると、一番上の記録媒体Pがレジストローラ対28の二つのローラによって形成されるローラニップに向けて搬送される。
図4は、トナー補給装置60Yにトナー収容容器32Yが装着された状態を示す模式図であり、図5は、トナー収容容器収容部70に四つのトナー収容容器32(Y,M,C,K)が装着された状態を示す概略斜視図である。
説明の便宜のため、トナー収容容器32Yのトナー補給装置60Yへの装着方向を基準にして、後述する容器本体33の容器開口部33a側を容器先端側とし、容器開口部33aの反対側(後述する把手部303側)を容器後端側とする。トナー収容容器32Yが図4中矢印Qの方向へ移動してプリンタ部100のトナー収容容器収容部70に装着されると、その装着動作に連動して、トナー収容容器32Yの容器先端側からトナー補給装置60Yの搬送ノズル611Yが挿入される。これにより、トナー収容容器32Y内と搬送ノズル611Y内とが連通する。この装着動作に連動して連通する構成についての詳細は後述する。
そのため、トナー収容容器32Yの装着動作にともない、容器先端側カバー34Yは、挿入口形成部71を通過した後に、しばらく容器受部72上を滑動して、その後に容器カバー受入部73に装着される。
また、容器先端側カバー34には、図6に示すように、トナー収容容器32の使用状況等のデータを記録したIDタグ(IDチップ)700が設けられている。更に、容器先端側カバー34には、収納するトナーの色が異なるトナー収容容器32が他の色のセットカバー608に装着されることを防止する色非互換リブ34bを設けている。スライドガイド361が装着時に容器受部72のスライドレールと係合することで容器先端側カバー34の補給装置60上での姿勢が決まる。そして、容器ロック部339と補給装置側ロック部材609の位置合わせ、及びIDタグ700と本体側のコネクタの位置合わせをスムースに行うことができる。IDタグはトナー容器の情報(収容されているトナーの色、使用された回数等)を記憶する記憶素子が設けられている電子基板であり。本実施例の形態に限定されるものではない。また、IDタグが存在しない構成にしてもよい。
トナー収容容器32(Y,M,C,K)は、それぞれ、寿命に達したとき(収容するトナーがほとんどすべて消費されて空になったとき)に新品のものに交換される。トナー収容容器32の長手方向における容器先端側カバー34とは反対側の一端には把手部303が設けられており、交換の際には、作業者が把手部303を握って引き出すことで、装着されたトナー収容容器32を取り外すことが出来る。
また、本実施形態のトナー補給装置60Yでは、搬送ノズル611Y内に供給されたトナーを搬送スクリュ614Yによって搬送する構成としているが、搬送ノズル611Y内に供給されたトナーを搬送する搬送部材の構成としては、スクリュ部材に限るものではない。例えば周知の粉体ポンプを用いて搬送ノズル611Yの開口部に負圧を発生させる構成など、スクリュ部材以外によって搬送力を付与する構成であってもよい。
図1は、トナー収容容器32を装着する前のトナー補給装置60と、容器先端側のトナー収容容器32の端部との断面説明図であり、図9は、トナー収容容器32を装着した状態のトナー補給装置60と、容器先端側のトナー収容容器32の端部との断面説明図である。
上述したようにトナー収容容器32は、容器本体33と、容器先端側カバー34とから主に構成されている。図10は、図6の状態から容器先端側カバー34を取り外した状態のトナー収容容器32の斜視説明図である。なお、本発明におけるトナー収容容器32は、容器本体33と、容器先端側カバー34とから主に構成されているものに限られない。たとえば、容器先端側カバー34が有するスライドガイド361やIDタグ700などの機能を設けない場合には、図10の容器先端側カバー34がない状態でトナー収容容器として用いてもよい。また、スライドガイド361やIDタグ700などの機能をトナー収容容器に設けることで、容器先端側カバーがないトナー収容容器とすることができる。
図11は、図10の状態から容器本体33から管挿入部材としてのノズル受入部材330を取り外した状態のトナー収容容器32の斜視説明図であり、図12は、容器本体33からノズル受入部材330を取り外した状態のトナー収容容器32の断面説明図である。図13は、図12の状態からノズル受入部材330を容器本体33に取り付けた状態のトナー収容容器32(図10と同様に容器先端側カバー34を取り外した状態のトナー収容容器32)の断面説明図である。
凸部304hは、螺旋を形成しながら容器本体33の回転中心に向かって山の稜線を成すように容器本体33の内側に隆起した部分(隆起部)である。汲み上げ壁面304fは、凸部304hから容器本体33の周面の内壁にまで繋がる壁面のうち凸部304hを挟んで容器回転方向から見て下流側となる壁面である。
そして、汲み上げ壁面304fが下方にあるときに、螺旋状突起302の搬送力によって汲み上げ部304に対向する内部空間に進入したトナーを、容器本体33の回転に応じて汲み上げ壁面304fが上方に汲み上げる。これにより、挿入された搬送ノズル611よりも上方にトナーを汲み上げることができる。すなわち下方から上方にトナーを持ち上げる。
更に回転が進むと汲み上げ壁面611によって汲み上げられているトナーが重力に従い、汲み上げ壁面上から滑り落ちる、また、そのまま崩れて落下してゆく。
滑り落ちる先には後述する本体側の搬送管である搬送ノズル611が存在するため、搬送管のノズル開口に向けてトナーを移動させることになる。
図9等では汲み上げ部304を区別する必要上、便宜的に曲線で凸部304hを表している。汲み上げ壁面304fは、図9にあるように格子で表された領域であり、図30にあるように、容器本体33の回転軸を点対象の基準として凸部304hと容器本体33の内周面とをつなぐ一対の斜面から成る。凸部304hは、隆起し始める容器内壁面から当該内壁面に対向する反対側の内壁面に向かって、且つ、開口部方向に伸びるように連続して設けられている。なお、図9などのE−E断面の箇所では、凸部304hで分けられた内壁面のうち容器回転方向上流側の壁面は、図9などのE−E断面の切断方向と壁面の延在方向が概ね一致しているため、図30のような肉厚の状態で表れている。凸部304hもその一見肉厚に見える箇所にある。
トナー収容容器32は、容器本体33に対して容器開口部33aの開口からトナーを充填後、ノズル受入部材330を容器本体33の容器開口部33aに固定する構成となっている。
容器本体33において、容器ギア301、容器開口部33a及びカバー爪引掛け部306等の容器ギア301から容器先端側の各部は、射出成形されたプリフォームのままの形状であるため、精度良く成形できる。一方、汲み上げ部304、螺旋状突起302が形成されている部分、及び、把手部303は、射出成形された後、延伸ブロー成形工程で延伸して成形されているため、成型の精度はプリフォーム成型部よりは劣る。
図14は、容器先端側から見たノズル受入部材330の斜視説明図であり、図15は、容器後端側から見たノズル受入部材330の斜視説明図である。また、図16は、図13に示す状態のノズル受入部材330を上から見た上断面図であり、図17は、図13に示す状態のノズル受入部材330を横(図13中の奥側)から見た横断面図である。さらに、図18は、ノズル受入部材330の分解斜視図である。
すなわち容器本体が、容器開口部の容器本体内部側から、容器後端側に向かって突出している突出部を有している。
ガイドロッド332eは、先端円筒部332cの円筒内部から容器後端側に向けて起立した棒材であり、容器シャッタバネ336のコイル内部に挿入されることで容器シャッタバネ336が座屈しないように規制するロッド部分である。
ガイドロッド摺動部332gは、円柱状のガイドロッド332eの途中からガイドロッド332eの中心軸を挟んで両側に一対の平面が形成されている。また、ガイドロッド摺動部332bの容器後端側は二股に割れて一対の片持ち梁332fを形成している。
シャッタ抜け防止爪332aは、ガイドロッド332eの起立した根元とは反対側の端部であって片持ち梁332fの端部に備えられ、容器シャッタ支持部材340から容器シャッタ332の脱落を防止する一対の爪部分である。
このようなシャッタ抜け防止爪332aのシャッタ後端支持部335に対する引っ掛かりと、容器シャッタバネ336の付勢力と、によって位置決めがなされる。詳しくは、容器シャッタ332のトナー漏れ防止機能を発揮する先端円筒部332cと容器シール333との軸方向の容器シャッタ支持部材340に対する位置決めがなされる。両者が密着する関係で位置決めがされ、トナーの漏出を防止することが出来る。
このとき、シール部材巻き込み防止空間337bが無く、三番目の内周面から繋がる垂直面(容器シール333の貼付面)と五番目の内周面GGとが直交するように繋がっていた場合、次のような状態となるおそれがある。すなわち、容器シール333の弾性変形した部分が、容器シャッタ332と摺動する受入部材固定部337の内周面と容器シャッタ332の外周面との間に挟まれて、巻き込まれた状態となるおそれがある。受入部材固定部337と容器シャッタ332とが摺動する部分、即ち、先端円筒部332cと内周面GGとの間に容器シール333が巻き込まれると、受入部材固定部337に対して容器シャッタ332がロックされ、ノズル受入口331の開閉が行えなくなる。
図9に示すように、トナー収容容器32をトナー補給装置60に装着したときには、トナー補給装置60側のノズルシャッタ612のノズルシャッタ鍔部612aが、ノズルシャッタバネ613に付勢されて容器シール333の突き出た分を押し潰す。ノズルシャッタ鍔部612aが更に進入してノズルシャッタ突き当てリブ337aの容器先端側端部に突き当たり、容器シール333の先端側端面を覆って容器外部から遮断する。これにより、装着時のノズル受入口331における搬送ノズル611周りの密閉性を確保し、トナー漏れを防止することができる。
その後、容器本体33が回転すると、汲み上げ部304によって搬送ノズル611よりも上方に汲み上げられたトナーが、ノズル開口610から搬送ノズル611内に落下して導入される。搬送ノズル611内に導入されたトナーは、搬送スクリュ614が回転することで搬送ノズル611内をトナー落下搬送経路64に向かって搬送され、トナー落下搬送経路64から現像装置50へと落下して供給される。
さらに、シャッタ側面支持部335aと凸部が対向する部分では、凸部304hがシャッタ側面支持部335aの外形に沿うように容器径方向外方に向かって湾曲している(湾曲部304i)。言い換えると、内側から径方向外方に向かってへこんでいる。
この凸部のへこんでいる部分を湾曲部304iとしている。
当該湾曲部304iは凸部304hの他の部分よりもなだらかになっており、シャッタ側面支持部材335aに長手方向でも沿うようになっている。
図32においては、符号Zで示した囲み部の箇所が、図面奥に向かって湾曲しており、この箇所に湾曲部304iが形成されている。
また、同様に、汲み上げ壁面304fもシャッタ側面支持部335aと対向する。そして、容器回転方向下流側から見て、汲み上げ壁面304f、シャッタ側面支持部335a(突出部)の回転方向下流側端面335c(平らな側面)、ノズル開口610の回転方向上流側の横縁部611sがある。突出部としてのシャッタ側面支持部335aは搬送ノズル611が挿入されたときには、搬送ノズル611に沿って伸びている。
このとき、上記シャッタ側面支持部335a(突出部)の外周面及び回転方向下流側端面335c(平らな側面)は、汲み上げ部304からノズル開口610へのトナーの橋渡しをするトナー橋渡し部として機能する。
容器本体33の図中矢印A方向の回転によって、汲み上げ壁面304fで容器本体の周方向に沿って汲み上げられたトナーは、重力によってノズル開口610の方向に流れていく(図中矢印T1)。図30に示す構成では、搬送ノズル611と凸部304h(汲み上げ壁面304fの回転中心側に突出した凸部)との間にある隙間を塞ぐようにシャッタ側面支持部335a(突出部)が配置されている。そうなるように容器本体33の回転方向下流側からみて、シャッタ側面支持部335a(突出部)の回転方向下流側端面335c(平らな側面)、汲み上げ部304の凸部304hの順に配置されている。
凸部304hの湾曲部304iが存在することにより、凸部304h及び汲み上げ壁面304fをよりシャッタ側面支持部材335aに沿わせるようにすることが可能になっており、シャッタ側面支持部材335aがトナーの汲み上げ壁面からノズル開口への橋渡しに有効に機能するようになる。
さらにトナーが、結着樹脂と外添剤とを含み、外添剤が、シリコーンオイルを含む無機粒子を含有すると、トナー収容容器32の交換時に容器本体33に残ってしまうトナー量を減らすことができる。
・本体側ノズルを容器に挿入する構成とすることで、トナー飛散等を抑える構成にする。
・シャッタ側面支持部を、汲み上げ壁面からノズルへのトナー橋渡しとして利用することで、トナーの補給性を向上させる。
という有用な構成を備えている。
なお、当該課題はブロー成型で顕著ということであり、ブロー成型ではなくとも、凸部とシャッタ側面支持部材との高度な寸法精度をだすことは困難であることから、本発明の容器本体はブロー成型品に限るものではない。
第1の要因としてトナーの流動性が高いとシャッタ側面支持部335aと、隆起部(凸部304h)との間(図35のAで示す部分)からトナーが流れ落ちてしまうことが考えられる。これにより、搬送ノズル611へのトナー供給量が低下すると考えられる。これは、流動性が高いトナーでは顕著であると考えられる。
第2の要因として長手方向で見れば、汲み上げ壁面304fは開口部に向かって傾斜する(容器本体の軸線方向に対して外側に傾斜する)ように設けられており、搬送ノズル611に最も接近している凸部304hから徐々に離れていくように構成されている(図35のBで示す部分)。これは、トナーを汲み上げて、ノズル開口近傍まで搬送するのに有効な構成である。しかし、当該構成を採ると、容器先端側に向かうにつれ、搬送ノズル611と、凸部304hとの間にある隙間は広くなっていく。このため、シャッタ側面支持部335aと汲み上げ壁面304fとの間からトナーが流れ落ちてしまう。これにより、搬送ノズル611へのトナー供給量が低下すると考えられる。これは、流動性が高いトナーでは顕著であると考えられる。
第3の要因として同じく長手方向で見れば、トナーは汲み上げ壁面304fの容器後端側から、先端側(図35のCで示す部分)へ向かってシャッタ側面支持部335a近傍まで移動してゆくが、その間で汲み上げ壁面304fから落下してしまうトナーが存在すると考えられる。汲み上げ壁面304fから落下すると当然、搬送ノズル611まではトナーは搬送されないため、落下したトナー分だけ、搬送ノズル611へのトナー供給量は低下すると考えられる。これも、流動性が高いトナーで顕著な要因のひとつであると考えられる。
第4の要因としてトナーの流動性が低いとそもそも排出が不可能であると考えられる。
また、トナー排出性能はトナー残量が少なくなってきたときに顕著な課題となる。
トナー残量が多い状態だと、トナー収容容器本体の螺旋状の搬送部の搬送力によって勢いでトナーが排出されるが、トナー残量が少ない状態だと汲み上げ部及び橋渡し手段の構成によってはノズル開口610へトナーを注ぎ込むことができなくなる場合がある。
第3の要因に対しては、適度な粒子間の凝集力によりトナーがこぼれにくく、汲み上げの効率を向上させるものと考えられる。
第4の要因に関しては、流動性が向上することによりトナーの搬送をスムーズにさせるものと考えられる。
ここで、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとが平坦面であったと仮定すると、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの接触が面摺動となり、高負荷になる。また、組み付け誤差や部品のバラツキなどにより理想的に完全な面同士の摺動になることは難しく、微小な隙間が発生する。このため、当該隙間にトナーが入り込み、面摺動にともないトナーを擦るという動作が行われてしまうことがある。
また、トナー容器内を舞ったトナーが、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340との間に付着した場合を考える。トナー収容容器32がトナー補給装置60に装着された状態では、容器シャッタ332の先端円筒部332cは容器シャッタバネ336によって搬送ノズルの端面611aに押し付けられるため、容器シャッタに制動力が加わっている。その結果、容器本体33に固定され、螺旋状突起302と一体で回転している容器シャッタ支持部材340に対して容器シャッタ332がつれまわりしなくなると考えられる。その場合、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340の間のトナーが容器シャッタ332によって擦られることが予想される。
そうすると、擦られて負荷がかかったトナーは負荷がかかっていない状態のトナー粒径より大きい凝集体となる可能性がある。この凝集体が、トナー補給装置60を経由して現像装置50に搬送されてしまうと、意図しない黒ポチなどの異常画像が発生する虞がある。この凝集体を形成してしまう現象は、トナーの中でも、特に低い定着温度で画像形成できる低融点トナーの場合に、より発生しやすい。
凝集抑制手段として、容器シャッタ332の先端円筒部332cがその長手方向で容器シャッタバネ336の押圧によって搬送ノズル611に押し付けられ、その押し付けで制動力が生じても容器シャッタ332が容器シャッタ支持部材340とつれまわるようにしてある。この防止作用により、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340との間でトナーに作用する摺動負荷は低減される。つれまわり(相対的な回転)とは、ガイドロッド332eの軸を中心とした容器シャッタ332の回転を想定している。容器シャッタ332が容器シャッタ支持部材340とつれまわる状態とは、両者が一緒に回転する状態、言い換えれば容器シャッタ332が容器シャッタ支持部材340に対して相対的には回転しない状態を意味する。また、容器シャッタ332と容器シャッタ支持部材340との間とは、滑動部332dの外周面とシャッタ支持開口部335bの内周面との間、及びガイドロッド摺動部332gと後端開口部335dとの間を想定している。
図20(a)は図17における左側から(容器後端側から)見たときの開閉部材後端支持部中央の貫通孔としての後端開口部335dとシャッタ抜け防止爪332aとの関係を示す平面図である。図20(b)は、図19(c)における後端開口部335dとガイドロッド摺動部332gとの嵌め合い関係を示すガイドロッド摺動部332gの断面図である。
ガイドロッド332eは、円筒部332iとガイドロッド摺動部332gと片持ち梁332fとシャッタ抜け防止爪332aとで構成されている。容器シャッタ332のガイドロッド332eは、図17に示すように、容器後端側が二股に割れて一対の片持ち梁332fを形成している。その各梁の外周面にシャッタ抜け防止爪332aが設けられている。シャッタ抜け防止爪332aは、図17及び図20(a)に示すように、後端開口部335dの長手方向の長さWにおける外縁よりも外側に突出している。後端開口部335dは、片持ち梁332fとガイドロッド摺動部332gが後端開口部335dと摺動しながら容器シャッタ332の移動をガイドする機能を有する。ガイドロッド摺動部332gは、図20(b)に示すように、後端開口部335dの上下辺と対向する平面をなし、左右辺が後端開口部335dにならった曲面を有している。円筒部332iは、図20(a)及び図20(b)における左右方向の幅がガイドロッド摺動部332gと同じである円筒形状をなす。また、図19(a)から図19(d)に示す容器シャッタ332の移動の際に、後端開口部335dが片持ち梁332fとガイドロッド摺動部332gとの移動を妨げない程度の嵌め合い関係を有している。このように、後端開口部335dは、片持ち梁332fとガイドロッド摺動部332gを挿通して容器シャッタ332の移動を案内するとともに容器シャッタ332の回転軸を中心とする回転を規制する。
容器シャッタ支持部材340に容器シャッタ332を組み付けるときは、ガイドロッド332eを容器シャッタバネ336に通し、ガイドロッド332eの一対の片持ち梁332fをガイドロッド332eの軸中心に向かって撓ませて、後端開口部335dに対してシャッタ抜け防止爪332aを通過させる。これにより、図15乃至17に示すようなノズル受入部材330に対するガイドロッド332eの組み付けがなされる。このとき、容器シャッタ332は、容器シャッタバネ336によってノズル受入口331を閉じる方向に加圧されるとともに、シャッタ抜け防止爪332aにより容器シャッタの抜けが防止される。なお、片持ち梁332fが撓める弾性を有すよう、ガイドロッド332eはポリスチレン等の樹脂で成型されていることが好ましい。
そして、トナー収容容器32がセット位置にセットされると、ガイドロッド摺動部332gは後端開口部335dを通過し、図19(d)及び図20(b)に示すように、被駆動伝達部としてのガイドロッド摺動部332gの平面部と、駆動伝達部としての後端開口部335dの開口辺とが対向し、接触する位置となる。このとき、シャッタ側面支持部335a(突出部)の内周面が先端円筒部332cおよび滑動部332dの外周面と対向する。
なお、上記凝集抑制手段は、ガイドロッド摺動部332gに限られず、片持ち梁332fとしてもよい。この場合、トナー収容容器32がセット位置にあるときに片持ち梁332fが後端開口部335dに位置するように長さ、位置を決定すればよい。
そこで、開閉部材であるところの容器シャッタ332の回転によって発生するトナー凝集を抑制する凝集抑制手段であって、上記実施形態とは別の箇所でのトナー凝集体発生の抑制を目的とする第2の凝集抑制手段を提案するものである。以下の凝集抑制手段は、搬送ノズルの端面611aと対向する先端円筒部332cの当接領域でのトナーへの摺動負荷を低減するものである。
容器シャッタの端面332hは、図9、図14に示すように、画像形成装置に前記トナー収容容器が装着された際には、該端面332hから対向する搬送ノズル611の端面611aに向かって(または容器先端から外に向けて)突出し、搬送ノズル611の端面611aに当接する当接部342を有する。当接部342はこの実施形態における凝集抑制手段(第2の凝集抑制手段)となる突出部である。当接部342の外周面は、トナー収容容器32の回転軸と同心の円周面を有し、搬送ノズルの端面611aに向けてその直径が小さくなるような形状(たとえば半球状)であり、図9に示すように、その半球状の頂部と搬送ノズルの端面611aとで点接触するように設けられている。これにより、当接部342が搬送ノズルの端面611aと当接した際の摺動負荷が低い状態で回転することができる。したがって、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとが平坦面の場合に比べて接触面積を大幅に削減できるので、容器本体33の回転に伴う容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの間でトナーに加えられる摺動負荷を低減でき、トナーの凝集を抑制することができる。
当接部342の材質として、容器シャッタ332と一体成形する場合は容器シャッタ332と同一の材質、例えばポリスチレン樹脂などが挙げられる。容器シャッタ332はトナー収容容器32側に装着された部品であるので、トナー収容容器32と一緒に交換される。このため、搬送ノズルの端面611aに接触して回転する当接部342の材質は、交換を前提にした場合、プリンタ部100に設置して、基本的に交換しない搬送ノズル611(端面611a)の材質よりも柔らかい材質とするのが耐久性の点で好ましい。
また、当接部342は、図9、図14に示すように、トナー収容容器32の回転中心軸上、言い換えれば容器シャッタ332の回転中心軸上になるよう、容器シャッタの端面332hのおおむね中心に配置されている。このような構成により、容器シャッタの端面332hは搬送ノズルの端面661aに対して相対的に回転するときの当接部342先端の回転軌跡は理想的には1点になる。トナー収容容器と画像形成装置という別部品同士の装着ゆえ許容交差内の位置ズレは不可避であり、かつ大量生産によるばらつきも生じるが、それらを考慮しても上記回転軌跡を極小にすることはできる。そうすると、上記同様に容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの接触面積の増大を抑制でき、摺動負荷に起因するトナーの凝集を抑制することができる。
本発明者らは、突出量Xと画像中の黒ポチの発生の関係、すなわち、当接領域の摺動面積と画像中の黒ポチの発生の関係を調べたところ、図22に示す傾向となった。すなわち、本形態において、突出量X(面間の隙間)は1mmに設定している。このため、面間の隙間に入り込んだトナーは摺動による負荷が軽減され、また面外に落下しやすく滞留し難くなるため、凝集体が発生しなくなる。このように、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの間の隙間にトナーが入り込んだ場合でも摺動負荷が軽減されるので、トナーへの負荷が軽減される。このため、トナーへの負荷を最小限に抑えて凝集体の生成や異常画像を抑制することができる。
このような構成としても、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの面間の隙間に入り込んだトナーは摺動による負荷が軽減される。このため、凝集体が発生しなくなる。このように、トナーが容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの面間の隙間に入り込んだ場合でも摺動負荷が軽減されるので、トナーへの負荷が軽減される。このため、トナーへの負荷を最小限に抑えて凝集体の生成や異常画像を抑制することができる。
上記の凝集抑制手段では、凝集抑制手段を容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aの間に配置しているので、トナーの凝集体の生成を抑制することに対しては特に有効であるが、トナー収容容器32をトナー補給装置60から取り外したとき、面間に付着したトナーが画像形成装置内または床に落下して汚すことが想定される。
そこで、本凝集抑制手段では、容器シャッタの端面332hにおける搬送ノズルの端面611aとの非当接領域Rにシール部材350を配置した。このため、容器シャッタの端面332hと搬送ノズルの端面611aとの面間にトナーが滞留することを防止することができる。
なお、図29に示すように、シール部材350の潰れ量t1は、0.1mm〜0.5mm程度に設定している。例えば潰れ量を1mm以上にすると、摺動負荷が上昇するため、シール部材350の対向面350aと搬送ノズルの端面611aとの間でトナーの凝集体が発生しや易くなることが観察された。そのため潰れ量t1としては0.5mm以下とするのが望ましい。本形態では潰れ量t1を0.2mmの設定している。このように、シール部材350の圧縮量を最小限にすることにより、トナー収容容器32(容器本体33)の回転負荷を低減することができる。またシール部材350の表面に付着してしまったトナーには僅かながら圧縮作用を受けてしまうが、容器シャッタの端面332hと搬送ノズル611の端面611aという剛体同士に挟まれるわけではなく、柔軟なシール部材350によって搬送ノズル611の端面611aに押し付けられるのでシールの柔軟性が押し付け力を吸収し、トナーへの摺動負荷が小さくなることも見込める。
シール部材350を設けたことによりトナーが面間に入り込むことを抑制することができるので、容器本体33の回転に伴う凝集体の発生もより確実に抑制することができる。
また、図26に示すように、シール部材350の対向面350aは、搬送ノズルの端面611aに圧接された状態で容器シャッタ332と一体で回転する。このため、シール部材350の対向面350aに、図28に示すように、例えば高分子ポリエチレンシート或いはポリエチレンテレフタレート(PET)材で形成されたシート材351を接着することで、搬送ノズルの端面611aに対向する側を低摩擦面として形成してもよい。このように搬送ノズルの端面611aとの対向面350aを低摩擦面とすると、搬送ノズルの端面611aとの摺動でトナーへ与える負荷を軽減することができる。
具体的には、容器開口部を閉鎖する容器シャッタ332を弾性変形する薄膜部材を複数枚(本実施形態では2枚)ずらして重ねることで形成し、重なっている部分が弾性変形によって容器開口部を開放可能に構成する。
当該薄膜部材の重ね合わさっている部分を押し広げて搬送ノズルが容器開口部内に挿入される。
この場合には前述の実施形態における付勢部材によって付勢されるシャッタが存在しない。
しかし、容器開口部から容器後端側に向けて一対の平板状の部材を前述の実施形態のシャッタ側面支持部335aと同様に突出させ、汲み上げ部からノズル開口へのトナーの橋渡しをするトナー橋渡し部として機能させる。
上記以外の構成は他の実施形態と同様である。
このように突出部の形状、構成に関しては、本願の効果が奏することが可能であればいかなる対応もとることが可能である。
まず、空のトナー収容容器32に対して、把手部303に容器本体33内に通じる穴部33d2(貫通穴)を形成する(加工工程である。)。
その後、穴部33d2から清掃用ノズルを差し込んで、容器本体33内の清掃を行う。
その後、図38(a)を参照して、穴部33d2が形成されたトナー収容容器32を充填機200にセットする。
詳しくは、充填機200の支持部210に把持部303の引掛部としてのくびれ部33d1を係合させて、把持部33dが上方になるようにトナー収容容器32を吊着する。
さらに、トナー収容容器32の穴部33d2に、充填機200のノズル220を差し込んで、充填機200からトナー収容容器32内にトナーを充填する(充填工程である。)。
これにより、トナーを充填した後のトナー容器32におけるシール性が担保される。
なお、本実施の形態では、把手部303に覆設されるキャップ90を封止部材として用いたが、穴部33d2に差し込まれる栓を封止部材として用いることもできるし、穴部33d2に覆設される発泡ポリウレタン等のシール部材を封止部材として用いることもできる。すなわち、上記実施形態におけるトナー収容容器において、容器本体に開口が設けられ、当該開口を封止部材によって封止されているトナー収容容器ができ上がる。
上述したように、本実施形態では、トナー収容容器32のトナー充填時において、容器本体33からノズル受入部材330を分解することなく、トナー収容容器32へのトナー充填を行うことができることになる。
これにより、製造時の作業性が向上する。
次に、本発明のトナー収容容器に収容されているトナーについて説明する。
(1)前記トナーが、少なくとも結着樹脂と外添剤とを含むトナーであって、前記外添剤が、シリコーンオイルを含む無機粒子を含有する。
(2)前記トナー中の前記シリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量が、前記トナーに対し、0.20質量%〜2.00質量%であることが好ましい。
前記トナーが、前記(1)を満たすことにより、吐き出し性とトナー補給性とを両立することができ、トナー容器内のトナー残量が少なくなっても、トナーの補給が可能なトナー収容容器を提供することができる。
前記トナーが、前記(2)を満たすことにより、補給速度が安定する。この補給速度の安定は、容器本体33内のトナーの量が少なくなった場合でも維持される。
前記トナー中の前記シリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量は、前記トナーに対し、0.20質量%〜2.00質量%が好ましい。
前記トナー中に遊離しているシリコーンオイルは、前記無機粒子と化学結合していないシリコーンオイルであって、例えば、前記無機粒子の表面の細孔等に物理吸着しているシリコーンオイルも含まれる。
前記トナー中の前記シリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量は、具体的には、以下の測定方法で求められる。
前記トナー中の前記シリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量(総シリコーンオイル遊離量)は、以下の(1)〜(3)の手順からなる定量方法によって測定できる。
試料のトナーをクロロホルムに浸漬、攪拌、放置する。
遠心分離により上澄み液を除去した後の固形分に、新たにクロロホルムを加え、攪拌、放置する。
この操作を繰り返し、試料から遊離シリコーンオイルを取り除く。
遊離シリコーンオイルを取り除いた試料中の炭素量の定量をCHN元素分析装置(CHN コーダーMT−5型(ヤナコ製))により測定する。
シリコーンオイル抽出量を下記の式(1)により求める。
シリコーンオイル抽出量=(C0−C1)/C×100×37/12(質量%)・・・(1)
上記式(1)中のC,C0,C1,係数37/12は以下の値、意味を表す。
C :処理剤シリコーンオイル中炭素含有率(質量%)
C0:抽出操作前の試料中炭素量(質量%)
C1:抽出操作後の試料中炭素量(質量%)
係数37/12:ポリジメチルシロキサンの構造中のC量から全体量への換算係数
各シリカ粒子におけるPDMSの遊離量を[遊離PDMS(A)量]、[遊離PDMS(B)量]、[遊離PDMS(C)量]と表すと添加シリコーンオイル処理シリカ中総PDMS遊離量及びトナー中総PDMS遊離量は以下の通りとなる。
トナー中の総PDMS遊離量(%)=〔遊離PDMS(A)量+遊離PDMS(B)量+遊離PDMS(C)量)/トナー量〕×100
遊離シリコーンオイルは、トナーに適度な凝集性を付与する。
前記トナー中の前記シリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量が、前記トナーに対し、2.00質量%を超えると、遊離シリコーンオイルがキャリアを汚染し、キャリアの帯電性能を低下させる。
前記外添剤は、シリコーンオイルで処理されてなる無機粒子を少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の外添剤を含有する。
前記シリコーンオイルで処理されてなる無機粒子は、無機粒子をシリコーンオイルで処理することにより得られる。
前記無機粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ、アルミナ、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などが挙げられる。
これらの中でも、シリカ、チタニア、アルミナが好ましい。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーンオイルとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ジメチルシリコーンオイル(例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS))、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオイル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト変性シリコーンオイル、アクリル・メタクリル変性シリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイルなどが挙げられる。
シリコーンオイルで処理されてなる無機粒子は、例えば、以下の方法により得ることができる。
予め、数百℃のオーブンで充分脱水乾燥した前記無機粒子と、前記シリコーンオイルとを均一に接触させ、前記無機粒子の表面に前記シリコーンオイルを付着させる。
前記無機粒子に前記シリコーンオイルを付着させる方法としては、例えば、前記無機粒子と前記シリコーンオイルとを回転羽根などの混合機により充分粉体のまま混合させる方法、前記シリコーンオイルが希釈できる比較的低沸点の溶剤に前記シリコーンオイルを溶解させ、前記無機粒子をその溶剤中に含浸させ、前記溶剤を除去乾燥させる方法などが挙げられる。前記シリコーンオイルの粘度が高い場合には、溶剤中で処理する方法が好ましい。
その後、前記シリコーンオイルが付着した前記無機粒子を100℃から数百℃のオーブン中で熱処理を施すことにより、前記無機粒子の表面の水酸基を用いて金属と前記シリコーンオイルとのシロキサン結合を形成させたり、シリコーンオイル自身を更に高分子化、架橋させたりすることができる。
予め、シリコーンオイル中に酸やアルカリ、金属塩、オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレートなどの触媒を含ませて反応を促進させてもよい。
また、前記無機粒子は、前記シリコーンオイルの処理の前に予めシランカップリング剤などの疎水化剤による処理を行っていてもよい。
予め疎水化されている前記無機粒子の方が前記シリコーンオイルの吸着量は多くなる。
前記シリコーンオイルで処理されてなる無機粒子の平均一次粒子径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30nm〜150nmが好ましく、30nm〜100nmがより好ましい。前記平均一次粒子径が、150nmを超えると、前記無機粒子の表面積が小さくなり、担持できるシリコーンオイルの全体量も少量になり、前記トナー中のシリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量を本発明の好ましい形態で規定する特定の範囲に設定しても、その効果が発揮しにくくなることがある。前記平均一次粒子径が、30nm未満であると、トナーから前記シリコーンオイルが遊離しにくくなり、前記トナー中のシリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量を本発明の好ましい形態で規定する特定の範囲に設定してもクリーニングに必要な制止層が形成されにくくなり、その効果が発揮しにくくなることがある。ここで、前記平均一次粒子径は、数平均の粒子径である。
この場合、少なくとも100個以上の無機粒子を観察しその長径の算術平均値を平均一次粒子径とする。
前記シリコーンオイルで処理されてなる無機粒子のBET比表面積としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、10m2/g〜50m2/gが好ましい。
前記BET比表面積が、10m2/g未満であると、担持できる前記シリコーンオイルの全体量も少量になり、前記トナー中のシリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量を本発明で規定する特定の範囲に設定しても、その効果が発揮しにくくなることがある。前記BET比表面積が、50m2/gを超えると、クリーニングに必要な制止層が形成されにくくなり、効果が発揮しにくくなることがある。
前記その他の外添剤としては、例えば、表面処理を施さない無機粒子、シリコーンオイル以外の処理剤(例えば、疎水化処理剤)により表面処理された無機粒子などが挙げられる。
この小さな無機粒子によってトナー表面の被覆率が上がり、適切な流動性を現像剤に与えることができ、現像時における潜像に対する忠実再現性や現像量を確保することができる。
また、現像剤保存時のトナーの凝集、固化を防止することができる。
結晶性ポリエステル樹脂としては、結晶性を有するポリエステル樹脂である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜従来公知のものを使用することができるが、その分子主鎖中に下記一般式(1)で表されるエステル結合を有することが好ましい。
−[OCO−R−COO−(CH2)n]− ・・・ 一般式(1)
(前記一般式(1)中、Rは炭素数2〜20の直鎖状不飽和脂肪族2価カルボン酸残基を示し、nは2〜20の整数を示す。)
前記結晶性ポリエステル樹脂における前記一般式(1)の構造の存在は、例えば、固体C13NMRにより確認することができる。
前記一般式(1)において、(CH2)nは直鎖状脂肪族2価アルコール残基を示す。この場合の直鎖状脂肪族2価アルコール残基としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等の直鎖状脂肪族2価アルコール由来の残基が挙げられる。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、(I)直鎖状不飽和脂肪族2価カルボン酸又はその反応性誘導体(例えば、酸無水物、炭素数1〜4の低級アルキルエステル、酸ハライド等)からなる多価カルボン酸成分と、(II)直鎖状脂肪族ジオールからなる多価アルコール成分とを、重縮合反応をさせることによって製造することができる。
これらの多価カルボン酸の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、全カルボン酸に対して、30モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましく、得られるポリエステル樹脂が結晶性を有する範囲内で適宜添加される。
これらの多価アルコールの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、全アルコールに対して、30モル%以下が好ましく、10モル%以下がより好ましく、得られるポリエステルが結晶性を有する範囲内で適宜添加される。
前記結晶性ポリエステル樹脂の分子量としては、o−ジクロルベンゼン可溶分のGPCによる分子量分布において、重量平均分子量(Mw)が5,500〜6,500、数平均分子量(Mn)が1,300〜1,500であることが好ましく、前記重量平均分子量と前記数平均分子量との比(Mw/Mn)が2〜5であることが好ましい。
前記結晶性ポリエステル樹脂は、その回折パターンにおいて、2θが19°〜25°の位置に少なくとも1つの回折ピークが存在することが好ましく、2θが(i)19°〜20°、(ii)21°〜22°、(iii)23°〜25°及び(iv)29°〜31°の位置に回折ピークが存在することがより好ましい。また、溶融混練し、粉砕されたトナーにおいても、2θ=19°〜25°の位置に回折ピークが存在する場合、それは結晶性ポリエステル樹脂が結晶性を維持していることを示しており、結晶性ポリエステル樹脂の機能を確実に発揮させることができるため好ましい。
前記非結晶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜従来公知の材料を用いることができるが、例えば、ポリスチレン、クロロポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン/クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/塩化ビニル共重合体、スチレン/酢酸ビニル共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体、スチレン/アクリル酸エステル共重合体(スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/アクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/メタクリル酸エステル共重合体(スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/メタクリル酸フェニル共重合体等)、スチレン/α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル/アクリル酸エステル共重合体等のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単独重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン/酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、エチレン/エチルアクリレート共重合体、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等の石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの非結晶性樹脂の製造方法としては、特に制限はなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合及び懸濁重合のいずれも利用できる。
前記カルボン酸としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の2価の有機酸単量体、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の3価以上の多価カルボン酸単量体などが挙げられる。
以上のものが好ましく、60℃以上のものがより好ましい。
前記非結晶性樹脂約1.0gを秤量し、これにクロロホルムを約50g加える。充分に溶解させた溶液を遠心分離で分け、JIS規格(P3801)5種Cの定性濾紙を用いて常温で濾過する。濾紙残渣が不溶分であり、用いた結着樹脂又はトナー質量と濾紙残渣質量の比(質量%)でクロロホルム不溶分の含有量を表す。
<複合樹脂>
前記複合樹脂は、縮重合系樹脂ユニットと付加重合系樹脂ユニットとを含んでなる。即ち、縮重合系樹脂ユニットと付加重合系樹脂ユニットとが化学的に結合した樹脂(以下では「ハイブリッド樹脂」と称することもある)である。
前記複合樹脂の原料である縮重合系モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエステル樹脂ユニットを形成する多価アルコールと多価カルボン酸、ポリアミド樹脂ユニット又はポリエステル−ポリアミド樹脂ユニットを形成する多価カルボン酸とアミン若しくはアミノ酸などが挙げられる。
これらの中でも、結着樹脂に耐熱保存性や機械的強度を付与する点で、水素添加ビスフェノールA又はビスフェノールAにエチレンオキシド、プロピレンオキシド等の環状エーテルが重合して得られるジオールなどのビスフェノールA骨格を有するアルコール成分が、好ましい。
これらの中でも、結着樹脂の耐熱保存性、機械的強度の観点から、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸等の芳香族多価カルボン酸化合物が好ましい。
前記ジアミン(C1)としては、例えば、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン等)、脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン等)、脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等)などが挙げられる。
前記3価以上のポリアミン(C2)としては、例えば、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
前記アミノアルコール(C3)としては、例えば、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
前記アミノメルカプタン(C4)としては、例えば、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
前記アミノ酸(C5)としては、例えば、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸、ε−カプロラクタムなどが挙げられる。
前記(C1)〜(C5)のアミノ基をブロックしたもの(C6)としては、前記(C1)〜(C5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。
前記モル比率が、5モル%未満であると、前記結晶性ポリエステル樹脂との分散性が悪化することがあり、40モル%を超えると、離型剤の分散が悪化することがある。
なお、縮重合反応を行う際には公知のエステル化触媒などを使用してもよい。
前記ビニル系モノマーとしては、例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−アミルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−へキシルスチレン、p−n−4−ジクロロスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン系ビニルモノマー;アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸系ビニルモノマー;メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸n−ドデシル、メタクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のメタクリル酸系ビニルモノマー;その他のビニルモノマー又は共重合体を形成する他のモノマーなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、スチレン、アクリル酸、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシルが好適に用いられ、少なくともスチレンとアクリル酸とを含む組合せで用いると、離型剤の分散性が極めて良好である点で特に好ましい。
前記架橋剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、芳香族ジビニル化合物、アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、ポリエステル型ジアクリレート類などが挙げられる。
その他、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物、ジメタクリレート化合物も挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよく、樹脂の分子量及び分子量分布を調節する目的で2種類以上を併用してもよい。
このような両反応性モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸等の不飽和カルボン酸;フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸又はその無水物;ヒドロキシ基を有するビニル系モノマーなどが挙げられる。
前記両反応性モノマーの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、使用される付加重合系モノマー100質量部に対して、1質量部〜25質量部が好ましく、2質量部〜20質量部がより好ましい。
例えば、反応容器内の縮重合系モノマーの混合物中に、付加重合系モノマー及び重合開始剤からなる混合物を滴下してあらかじめ混合し、最初にラジカル重合反応により付加重合を完了させ、次いで反応温度を上昇させることにより縮重合を行う方法がある。
このように、反応容器中で独立した二つの反応を進行させることにより、2種の樹脂ユニットを効果的に分散乃至結合させることが可能である。
前記軟化温度(T1/2c)が、90℃未満であると、耐熱保存性及び耐ホットオフセット性が悪化することがあり、130℃を超えると、低温定着性を悪化させることがある。
また、前記複合樹脂のガラス転移温度(Tgc)は、定着性、保存性及び耐久性の観点から、50℃〜80℃が好ましく、55℃〜70℃がより好ましい。
なお、前記Tgc及び前記T1/2cは、前記Tga及び前記T1/2aと同様にして測定することができる。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて従来公知の染顔料から適宜選択することができ、例えば、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、トリアリルメタン系染料等の染顔料などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記着色剤の中でも、カーボンブラックは、特に良好な黒色着色力を有するが、同時に、良好な導電性材料でもあるため、含有量が多かったり、トナー中に凝集した状態で存在したりすると電気抵抗が低下し、転写工程において転写不良を招く原因になる。特に、前記結晶性ポリエステル樹脂と併用した場合、カーボンブラックの粒子が前記結晶性ポリエステル樹脂のドメイン中に入り込めないため、結晶性ポリエステル樹脂が大きな分散径をもってトナー中に存在した場合、結晶性ポリエステル樹脂以外の樹脂中に比較的濃度の高い状態で存在することになる。そのため、凝集体のままトナー中に閉じ込められやすくなり、抵抗が過剰に低下しやすくなる。
前記複合樹脂も併用する場合、カーボンブラックの分散が良好となり、上記のリスクを軽減することができる。また、カーボンブラックを含有すると、記録媒体へトナーを定着する際に、溶融したトナーの粘性を高くすることができるため、非結晶性樹脂を多く処方した場合に、粘性低下に起因して発生するホットオフセットを抑制できるという効果も付与することができる。
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤、脂肪酸アミド化合物、離型剤等のその他の成分を配合することができる。
前記帯電制御剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物、ホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料、トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料、高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイドなどのジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート類、有機金属錯体、キレート化合物、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体、第四級アンモニウム塩、サリチル酸金属化合物などが挙げられる。他にも、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ又はポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、ビスフェノール等のフェノール誘導体類等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ここで、3価以上の金属としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Al、Fe、Cr、Zrなどが挙げられる。
また、サリチル酸金属化合物としては、例えば、下記一般式(2)で表される化合物を用いることができ、Mが亜鉛である金属錯体としてボントロンE−84(オリエント化学工業株式会社製)が挙げられる。
本発明のトナーは、脂肪酸アミド化合物を含有することが好ましい。
トナー製造時に溶融混練工程を含む粉砕トナーに対し、結晶性ポリエステル樹脂と共に脂肪酸アミド化合物を配合すると、混練時に溶融していた結晶性ポリエステル樹脂が冷却される際の混練物中での再結晶が促進されるため、結着樹脂との相溶が少なくなり、トナーのガラス転移温度の低下を抑えることができるため、耐熱保存性を改善することができる。
また、後述する離型剤と併用した場合には、離型剤を定着画像表面に留めることが可能となるため、擦れに対して強く(耐スミア性の向上)することができる。
トナーにおける前記脂肪酸アミド化合物の含有量としては、0.5質量%〜10質量%が好ましい。
(前記一般式(I)中、R1は、炭素数10〜30の脂肪族炭化水素基を表し、R2及びR3は、各々独立して水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、又は炭素数7〜10のアラルキル基を表す。)
前記離型剤としては、特に制限はなく、目的に応じて従来公知のものから適宜選択することができ、例えば、低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン等の低分子量ポリオレフィンワックス;フィッシャー・トロプシュワックス等の合成炭化水素系ワックス;蜜ロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、モンタンワックス等の天然ワックス類;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の石油ワックス類;ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸等の高級脂肪酸、その金属塩及びアミド;合成エステルワックス;並びにこれらの各種変性ワックスなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、カルナウバワックス及びその変性ワックス、ポリエチレンワックス、合成エステル系ワックスが好ましく、ポリエステル樹脂やポリオール樹脂に対して適度に微分散し、耐ホットオフセット性、転写性及び耐久性ともに優れたトナーとすることが容易な点で、カルナウバワックスが特に好ましい。また、脂肪酸アミド化合物と併用した場合、定着画像表面に留まる効果が非常に強くなり、耐スミア性が更に向上する。
なお、前記融点は、例えば、示差走査熱量計(DSC−60、株式会社島津製作所製)を用いて測定することができる。
本発明のトナーの粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、細線再現性等に優れた高画質を得る観点から、体積平均粒径が4μm〜10μmであることが好ましい。前記体積平均粒径が、4μm未満であると、現像工程におけるクリーニング性、転写工程における転写効率に支障をきたし、画像品質が低下することがある。前記体積平均粒径が、10μmを超えると、画像の細線再現性が低下することがある。
ここで、トナーの体積平均粒径の測定は、種々の方法によって測定可能であるが、例えば、米国コールター・エレクトロニクス社製のコールターカウンターTAII、コールターマルチサイザーIIなどを用いて行うことができる。
本発明のトナーは、例えば、粉砕法、重合法などで製造される。
前記重合法としては、特に制限はなく、従来公知のから目的に応じて適宜選択することができ、例えば、懸濁重合法、溶解懸濁法、乳化凝集法、エステル伸長法などが挙げられる。
前記粉砕法は、少なくとも溶融混練工程、粉砕工程を含み、更に必要に応じて、冷却工程、分級工程等のその他の工程を含む。即ち、前記結晶性ポリエステル樹脂、前記非結晶性樹脂、前記複合樹脂、及び着色剤を含有するトナー材料を乾式混合し、混練機にて溶融混練し、粉砕して粉砕トナーを得る方法である。
前記分級工程は、前記粉砕工程にて得られた粉砕物を分級する工程であり、トナーを所定粒径の粒子に調整することができる。分級は、例えば、サイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことにより行うことができる。
前記粉砕及び分級が終了した後に、粉砕物を遠心力などで気流中にて分級し、所定の粒径のトナーを製造する。
前記外添剤に与える負荷の履歴を変えるには、例えば、混合の途中又は漸次に外添剤を加えていけばよいし、混合機の回転数、転動速度、時間、温度などを適宜変化させてもよい。また、初めに強い負荷を与え、次いで、比較的弱い負荷を与えてもよいし、その逆でもよい。
本発明に関する現像剤は、本発明のトナーを含んでなる。前記現像剤としては、特に制限はなく、トナーのみからなる一成分現像剤として用いても、キャリアを含有する二成分現像剤として用いてもよいが、近年の情報処理速度の向上に対応した高速プリンターなどに使用する場合には、寿命向上などの観点から、二成分現像剤として用いることが好ましい。
前記キャリア及びその含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
トナー中のシリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量(総シリコーンオイル遊離量)は、以下の(1)〜(3)の手順からなる定量方法によって測定した。
試料のトナーをクロロホルムに浸漬、攪拌、放置した。
遠心分離により上澄み液を除去した後の固形分に、新たにクロロホルムを加え、攪拌、放置した。
この操作を繰り返し、試料から遊離シリコーンオイルを取り除いた。
遊離シリコーンオイルを取り除いた試料中の炭素量の定量をCHN元素分析装置(CHN コーダーMT−5型(ヤナコ製))により測定した。
シリコーンオイル抽出量を下記の式(1)により求めた。
シリコーンオイル抽出量=(C0−C1)/C×100×37/12(質量%)・・・(1)
C :処理剤シリコーンオイル中炭素含有率(質量%)
C0:抽出操作前の試料中炭素量(質量%)
C1:抽出操作後の試料中炭素量(質量%)
係数37/12:ポリジメチルシロキサンの構造中のC量から全体量への換算係数
アルコール成分として1,5−ペンタンジオールを用い、カルボン酸成分としてフマル酸を用いて、結晶性ポリエステル樹脂a1を得た。
−[OCO−R−COO−(CH2)n]− ・・・一般式(1)
(前記一般式(1)中、Rは炭素数2〜20の直鎖状不飽和脂肪族2価カルボン酸残基を示し、nは2〜20の整数を示す。)
非結晶性樹脂b1−1、b2−1は以下のようにして得た。
表2−1、及び表2−2に示す単量体を、常圧下、170℃〜260℃、無触媒の条件でエステル化反応せしめた後、反応系に全カルボン酸成分に対し400ppmの3酸化アンチモンを加え、3Torr(399.966Pa)の真空下でグリコールを系外へ除去しながら250℃で重縮合を行い、樹脂を得た。なお、架橋反応は撹拌トルクが10kg・cm(100ppm)となるまで実施し、反応は反応系の減圧状態を解除して停止させた。
また、得られた非結晶性樹脂b1−1、b2−1のガラス転移温度Tgb及び軟化温度T1/2bを製造例1と同様にして測定した。結果を表2−1及び表2−2に示す。
40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを毎分1mLの流速で流し、試料濃度として0.05質量%〜0.6質量%に調製した樹脂のTHF試料溶液を50μL〜200μL注入して測定した。
試料の分子量測定に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。
検量線作成用の単分散ポリスチレン標準試料としては、Pressure Chemical Co.或いは東ソー株式会社製の分子量が6×102、2.1×103、4×103、1.75×104、5.1×104、1.1×105、3.9×105、8.6×105、2×106、4.48×106のものを用い、少なくとも10点程度の単分散ポリスチレン標準試料を用いた。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
−複合樹脂c1の合成−
縮重合系モノマーである、テレフタル酸0.8mol、フマル酸0.6mol、無水トリメリット酸0.8mol、ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド1.1mol、及びビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド0.5mol、並びにエステル化触媒としてジブチル錫オキシド0.5molを、窒素導入管、脱水管、攪拌器、滴下ロート、及び熱電対を装備した5リットル容器の四つ口フラスコ内に入れ、窒素雰囲気下、135℃まで加熱した。
付加重合系モノマーである、スチレン10.5mol、アクリル酸3mol、及び2−エチルヘキシルアクリレート1.5mol、並びに重合開始剤としてt−ブチルハイドロパーオキサイド0.24molを滴下ロートに入れ混合物を得た。
得られた混合物を、前記四つ口フラスコに5時間かけて滴下し、撹拌を行いながら6時間反応を行った。
続けて、210℃まで3時間かけて昇温を行い、210℃、10kPaにて所望の軟化点まで反応を行って、複合樹脂c1を合成した。
得られた複合樹脂c1の軟化点(T1/2c)は115℃、ガラス転移温度(Tgc)は58℃、酸価は25mgKOH/gであった。
得られた樹脂を粉砕した試料0.5g〜2.0gを精秤し、重さW(g)を測定した。次いで、300mLのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(体積比4/1)の混合液150mLを加え溶解した。0.1mol/LのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定した。この時のKOH溶液の使用量をS(mL)とし、同時にブランクを測定し、この時のKOH溶液の使用量をB(mL)とし、以下の式(2)で算出した。ただし、fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.61}/W ・・・式(2)
−シリカ1の製造−
シリコーンオイルとして300csのポリジメチルシロキサン(PDMS)(KF−96、信越化学工業株式会社製)の所定量(表4に示す添加部数)をヘキサン30部に溶解し、処理用外添剤OX50(日本アエロジル株式会社製、平均一次粒子径が35nmの未処理シリカ)100部をその中に攪拌しながら超音波照射することによって分散した。
窒素パージ下の攪拌下に、表4に示すシリコーンオイル添加量となるように導入し、攪拌を継続した状態で、表4に示す反応温度及び反応時間で処理して[シリカ1]を得た。
[シリカ1]の製造において、表4に示す条件に代えた以外は、[シリカ1]の製造と同様にして、[シリカ2]〜[シリカ6]、[チタニア1]、[アルミナ1]を得た。
表4はこれをシリコーンオイル処理シリカ中のシリコーンオイル(PDMS:ポリジメチルシロキサン)の量、遊離率、残存量に換算した値を示したものである。
シリカ2〜6の製造においては、シリカとして、OX50(日本アエロジル株式会社製、平均一次粒子径が35nmの未処理シリカ)を用いた。
チタニア1の製造においては、チタニアとして、(MT−150A、テイカ株式会社製)を用いた。
アルミナ1の製造においては、アルミナとして、(TG−A90、キャボットジャパン株式会社製)を用いた。
<シリコーンオイル遊離量の測定法>
トナー中の遊離シリコーンオイル量(シリコーンオイル遊離量)は、以下の(1)〜(3)の手順からなる定量方法によって測定した。
試料のトナーをクロロホルムに浸漬、攪拌、放置した。
遠心分離により上澄み液を除去した後の固形分に、新たにクロロホルムを加え、攪拌、放置した。
この操作を繰り返し、試料から遊離シリコーンオイルを取り除いた。
遊離シリコーンオイルを取り除いた試料中の炭素量の定量をCHN元素分析装置(CHN コーダーMT−5型(ヤナコ製))により測定した。
シリコーンオイル遊離量を下記の式(1)により求めた。
シリコーンオイル遊離量=(C0−C1)/C×100×37/12(質量%)・・・(1)
C :処理剤シリコーンオイル中炭素含有率(質量%)
C0:抽出操作前の試料中炭素量(質量%)
C1:抽出操作後の試料中炭素量(質量%)
係数37/12:ポリジメチルシロキサンの構造中のC量から全体量への換算係数
本実施例及び比較例で用いる前記結晶性ポリエステル樹脂(A)、前記非結晶性樹脂(B)、及び前記複合樹脂(C)以外のトナー材料について下記表5に示す。
<トナーの作製>
上記表1〜5に記載のトナー原材料を下記表6−1に示す処方で、へンシェルミキサー(三井三池化工機株式会社製、FM20B)を用いて予備混合した後、二軸混練機(株式会社池貝製、PCM−30)で100℃〜130℃の温度で溶融、混練した。得られた混練物はローラーにて平均厚み2.8mmに圧延した後にベルトクーラーにて室温まで冷却し、ハンマーミルにて200μm〜300μmに粗粉砕した。次いで、超音速ジェット粉砕機ラボジェット(日本ニューマチック工業株式会社製)を用いて微粉砕した後、気流分級機(日本ニューマチック工業株式会社製、MDS−I)で重量平均粒径が5.6±0.2μmとなるようにルーバー開度を適宜調整しながら分級し、トナー母体粒子を得た。次いで、トナー母体粒子100質量部に対し、下記表6−1に示す処方で外添剤をヘンシェルミキサーで撹拌混合し、トナー1〜9を作製した。
また、トナー中のPDMS抽出量(質量%)を前述の方法で測定した結果を表6−2に示す。
<トナー収容容器>
図10に示すトナー収容容器(容器開口部の断面は、図30に示す断面)を用いた。容器本体内には、製造例6で製造したトナーを充填した。
図10に示すトナー収容容器は、容器本体が、容器開口部の容器本体内部側から、一端側に向かって突出している突出部を有している。
また、汲み上げ部は、容器本体内壁面から突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と突出部に沿うように湾曲する湾曲部とを有している。
また、汲み上げ部は、容器本体内壁面から突出部に向かって隆起した隆起部を有している。隆起部には突出部に沿うように湾曲する湾曲部が設けられている。
突出部は、トナー収容容器がトナー搬送装置に装着された際、湾曲部と挿入された搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている。
更に、図10に示すトナー収容容器は、突出部が、板状の部材であって、板状の部材の平らな側面(厚さ方向の側面)が、湾曲部と、挿入されたトナー搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている。
更に、図10に示すトナー収容容器は、汲み上げ壁面を有する汲み上げ部を2つ有する。2つの汲み上げ部それぞれにおいて、トナー収容容器がトナー搬送装置に装着された際、前記汲み上げ部が有する湾曲部と、挿入された搬送管のトナー受入口との間に、突出部が存在する。
図10に示すトナー収容容器は、汲み上げ部が容器本体と一体的に形成されており、突出部が容器本体に固定されており、容器本体が回転することで、前記汲み上げ部が、トナーを下方から上方に持ち上げる。
<<トナー排出性>>
上記のトナー収容容器について、以下の評価方法で評価を行った。
その際の容器本体からのトナーの排出性を以下の評価基準で評価した。結果を表1に示した。
〔評価方法〕
トナーをトナー収容容器に120g充填した(なお、トナー収容容器の容量は、1,200mL)。トナー収容容器を振ってトナーを十分に攪拌した。トナー収容容器を本実施例に記載の搬送ノズルを備えた補給装置に装着した(図9参照)。トナー収容容器を回転、及び補給装置を動作させて補給装置から排出されるトナーの量を計測した。
条件:トナー収容容器回転数:100rpm
補給装置の搬送ノズル内の搬送スクリュピッチ:12.5mm
搬送スクリュ外径:10mm
搬送スクリュ軸径:4mm
搬送スクリュ回転数:500rpm
〔評価基準〕
○:収容容器内トナー残量が70gとなってもトナーが排出されるもの。
×:収容容器内トナー残量が70gとなる前にトナー排出がなされなくなるもの。
本実験においてはトナーの未使用時充填量(製品出荷時の充填量)は200g以上と想定して、排出性を検証するために上記のようにトナー残量70gを評価基準とした。
○を合格とし×を不合格とした。
上記のトナー収容容器について、上記排出性の評価方法と同じ評価方法で評価を行った。
その際の容器本体からのトナー補給性を以下の評価基準で評価した。結果を表1に示した。
〔評価基準〕
◎:非常に良好(トナーが排出できなくなるまで駆動し続けたときに、トナー収容容器内のトナー残量が70g未満、10g以上の範囲において、トナー補給量が0.4g/sec以上の状態で安定的に(一定量)で維持されている。図39のイ)
※トナー補給量0.4g/secは、A4紙に全ベタ画像を連続通紙してもトナー補給量不足によりベタ画像のかすれ等がない(ベタ追従性)ことが予測される補給量である。
※トナー10g以上の範囲としたのは、容器内壁にトナーが付着する分を考慮したものである。
※トナー補給量は、0.4g/secより少ないが、安定的に(一定量で)補給量が維持されているため、トナー収容容器の回転数を上げる等により、トナー補給量の底上げを行なうことができ、安定して、ベタ追従に十分な補給が行える。
※トナーは排出されるため、補給が0になるということはないが、ベタ追従性を保障するためにより複雑な補給制御が必要となる。
※今回の◎、○となっているトナーについて言えばトナー残量が10g未満の範囲で補給量が急激に減少した(変極点を持って下降した)。
また、今回の実験においては、◎、○となっているトナーのトナー補給量の変動幅がトナー残量10gから70gの範囲において0.05g/sec以内であった。
33 容器本体
33a 容器開口部
50 現像装置
60(Y,M,C,K) トナー補給装置
70 トナー収容容器収納部
302 螺旋状突起
303 把手部
304 汲み上げ部
304f 汲み上げ壁面
304h 凸部
304i 湾曲部
330 ノズル受入部材
331 ノズル受入口
332 容器シャッタ
332a シャッタ抜け防止爪
332c 先端円筒部
332d 滑動部
332e ガイドロッド
332f 片持ち梁
332g ガイドロッド摺動部
332h 容器シャッタの端面
332i 円筒部
333 容器シール
333a 管挿入口の内面
335 シャッタ後端支持部
335a シャッタ側面支持部
335b シャッタ支持開口部
335d 後端開口部
336 容器シャッタバネ
340 容器シャッタ支持部材
342 当接部
350 シール部材
610 ノズル開口
611 搬送ノズル
611a 搬送ノズルの端面
614 搬送スクリュ
Claims (8)
- トナー搬送装置に装着可能であり、前記トナー搬送装置に供給するトナーが収容された容器本体と、
前記容器本体の内部に配置され、前記トナーを前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、
前記容器開口部に配置され、前記トナー搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、
前記搬送部によって搬送された前記トナーを前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管のトナー受入口に向けて移動させる汲み上げ部と、を備えるトナー収容容器において、
前記トナーが、結着樹脂と外添剤とを含み、
前記外添剤が、シリコーンオイルを含む無機粒子を含有し、
前記容器本体が、前記容器開口部の容器本体内部側から、前記一端側に向かって突出している突出部を有し、
前記汲み上げ部が、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって伸びる汲み上げ壁面と、前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部と、を有し、
前記突出部が、前記トナー収容容器が前記トナー搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている、
ことを特徴とするトナー収容容器。 - トナー搬送装置に装着可能であり、前記トナー搬送装置に供給するトナーが収容された容器本体と、
前記容器本体の内部に配置され、前記トナーを前記容器本体における長手方向の一端側から容器開口部が設けられた他端側に搬送する搬送部と、
前記容器開口部に配置され、前記トナー搬送装置に固定された搬送管を受け入れ可能な管受入口と、
前記搬送部によって搬送された前記トナーを前記容器本体の下方から上方に持ち上げ、前記搬送管のトナー受入口に向けて移動させる汲み上げ部と、を備えるトナー収容容器において、
前記トナーが、結着樹脂と外添剤とを含み、
前記外添剤が、シリコーンオイルを含む無機粒子を含有し、
前記容器本体が、前記容器開口部の容器本体内部側から、前記一端側に向かって突出している突出部を有し、
前記汲み上げ部が、前記容器本体内壁面から前記突出部に向かって隆起した隆起部を有し、
前記隆起部には前記突出部に沿うように湾曲する湾曲部が設けられており、
前記突出部が、前記トナー収容容器が前記トナー搬送装置に装着された際、前記湾曲部と挿入された前記搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられている、
ことを特徴とするトナー収容容器。 - 前記トナー中の前記シリコーンオイルのクロロホルムによる抽出量が、前記トナーに対し、0.20質量%〜2.00質量%であることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー収容容器。
- 前記突出部が、平らな側面を有する板状の部材であって、
前記板状の部材の平らな側面が、前記湾曲部と、挿入されたトナー搬送管のトナー受入口との間に存在するように設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のトナー収容容器。 - 前記汲み上げ部を2つ有し、
前記トナー収容容器が前記トナー搬送装置に装着された際、前記2つの汲み上げ部がそれぞれに有する湾曲部と、挿入された前記搬送管のトナー受入口との間のそれぞれに、前記突出部が存在することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のトナー収容容器。 - 前記汲み上げ部と、前記突出部とが、前記容器本体に固定されている又は一体的に形成されており、
前記容器本体が回転することで、前記汲み上げ部が、前記トナーを下方から上方に持ち上げることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のトナー収容容器。 - 前記容器開口部を閉鎖する閉鎖位置と、開放する開放位置との間で移動可能なシャッタ部材を有し、
前記シャッタ部材が、前記トナー搬送装置に固定された搬送管に押圧されることで前記閉鎖位置から前記開放位置へと移動するとともに、
前記突出部が、前記シャッタ部材の移動領域に沿って設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のトナー収容容器。 - 請求項1乃至7のいずれかに記載のトナー収容容器が画像形成装置本体に着脱可能に設置されていることを特徴とする画像形成装置。
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