JP6429065B2 - 下敷材 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の下敷材の一例を示す斜視断面図である。図1に示すように、本発明に係る下敷材1は、立体構造編物7を下敷材の中材とし、該立体構造編物7(中材)を縁部カバー材3で被覆した構成を有している。前記立体構造編物7は、表裏地組織と、該表地組織と該裏地組織とを連結する連結糸2から構成される。そして本発明では、前記立体構造編物7として、1.5〜50mmの厚みを有する材料を用い、前記縁部カバー材3として、0.5〜6mmの厚みを有するパイル編物を使用する点に特徴を有する。このように、立体構造編物として、所定の厚みを有する材料を用いることで、圧縮弾性に優れる下敷材を製造することが可能となる。また、立体構造編物を適度な厚みを有するパイル編物からなる縁部カバー材で縁取れば、剛性の高いモノフィラメント糸を立体構造編物7の連結糸2として使用した場合であっても、該モノフィラメント糸が、外周縁部を突き抜けて外部へ飛び出すことを抑制できる。特に、パイル編物は柔らかな風合いを有するため、地部の柔らかな立体構造編物を使用した場合でも、縁部カバー材と地部の硬さのバランスを保つことができ、使用感のよい下敷材となる。
本発明の下敷材に供する立体構造編物は、表編地面から垂直に圧縮したときに、柔らかく沈み込み、且つ、戻りの反発も少ない、低反発性の圧縮弾性を有する編物である。そして、この立体構造編物は、表裏の地組織と、その両組織を連結する連結糸から構成されている。
縁部カバー材は、地組織を構成する地糸と、ループパイル及び/又は毛羽状パイルを構成するパイル糸から構成されるパイル編物を使用する。縁部カバー材の表面にはループパイル及び/又は毛羽状パイルが存在するため、本発明に係る下敷材は、圧縮弾性に優れ、柔らかな風合いを有している。また、ループパイル及び/又は毛羽状パイルは、適度な厚さを有していることから、地部からはみ出た連結糸のモノフィラメント糸が外部に突き抜けることを防ぐことができる。また、比較的高密度である地部の存在により、縁部カバー材のモノフィラメント糸突き抜け防止効果を発揮することができると共に、必要な強度を付与することが可能となる。また編地が柔軟になりすぎず、しっかりした保形性を与えることができる。ループパイル編物の例として、編機にシンカー部品を使ってパイルを作るシンカーパイル編地、パイルを形成するフロント糸のアンダーラップ(浮き糸)を長くしたハーフ編やサテントリコット編等の組織を用いて、染色加工でフロント糸を引き出す処理をしてパイルを形成した編地、更には、ダブルラッシェルを表裏を切り離したりして用いられるが、製編した後に起毛処理してパイルを引き出したり、製編で作ったパイルを引き出す処理を行うことが好ましい。このような編地の特に好ましい例としては、フロント糸のアンダーラップ(浮き糸)を長くしたサテントリコット編やハーフトリコット編のフレンチパイル等が挙げられる。
直線率LC;図6に示す{(a+bの面積)/(三角形ABCの面積)}
圧縮仕事量WC;図6に示す(a+bの面積)
圧縮レジリエンスRC;図6に示す{(bの面積)/(a+bの面積)×100}
下敷材の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、縁部カバー材を帯状にカットしておき、立体構造編物の縁部に沿って縫製するとよい。このとき、カットした縁部カバー材に予め糊付けしておき、縁部カバー材を立体構造編物に一次的に固定しておくとよい。糊付けに使用する樹脂としては、例えば、ポバール系、ウレタン系、アクリル系の合成樹脂が挙げられる。また糊付けの方法としては、前記合成樹脂をコーティングやディッピングする方法が好ましい。また、縁部カバー材をカットする方向は、ストレートカット、バイアスカット等、使用目的に応じて適宜調整するとよい。
モノフィラ混率は、立体構造編物全体100質量%に対して含まれるモノフィラメント糸の質量比率として定義する。モノフィラ混率の測定方法は、出来上がった立体構造編物を分解して、480コース当りに編地に含まれるモノフィラメント糸の質量を測定し、モノフィラメント糸質量/全体質量×100で算出した。
JIS L1096(2012)8.6.1 A法及び8.6.2により、織物と編物の密度を測定した。
JIS L1096(2012)8.3.2 A法に準じて測定した。n=3で測定して、その平均値を採用した。
立体構造編物3cm角(3×3=9cm2)の試料を、編物の表編地面から1〜10倍の倍率で撮影した。撮影した写真の開口部に相当する箇所を黒く塗りつぶしてから、写真をイメージスキャナでコンピュータに読み込んだ。画像解析ソフト(例えば、フリーウエアLIA32 for Win32 ver.376β1)を用いて二値化処理することにより、個々の開口部の面積、及び開口部の合計の面積(開口面積)を計測した。上記測定を、立体構造編物の任意の3箇所で行い、これらを平均した値を結果として使用した。
尚、開口部の面積の判定には、写真端部で分断された開口部を除き、立体構造編物に存在する全ての開口部(開口部全体が写っているもの)を測定の対象とした。
「開口部一個あたりの面積」は、各開口部の面積の平均として求めた。また、「10cm角の試料中の開口面積」は、立体構造編物100cm2当たりの面積に比例計算することにより求めた。
本発明の立体構造編物と縁部カバー材で、タテ200cm×ヨコ100cmの敷パッドを作製して、敷き布団の上に取り付けて、7時間就寝したときの寝心地を、下敷材のクッション性として、下記の4段階で評価した。
「◎」:非常にクッション性が良く、とても寝心地がよかった場合。
「○」:若干底付きや、強い反発を感じるが、寝心地は良好であった場合。
「△」:底付きを感じる、又は、反発を強く感じて、寝心地が良好でない場合。
「×」:反発性が強すぎたり、逆に反発性が弱かったり、厚みが薄すぎて強く底付き感を感じた場合。
JIS K6400−2(2012)6.8E法を準用し、試験片(150mm×150mm)を、100mm/分の速度で、初めの厚さの50%まで加圧し、同じ速度で加圧板を戻した。このとき、力−たわみ曲線を作図しておき、得られたグラフより、25%圧縮時の力(N)を往復の両方を求め、これを圧縮硬さとして評価した。
前述した方法により往復それぞれの圧縮硬さを求めた。圧縮硬さ比率は、復路25%圧縮時の応力/往路25%圧縮時の応力×100として算出した。
起毛後の縁部カバー材の厚みは、JIS L1096(2012) 8.4 A法にて測定した。圧力は0.3kPa(一定)とした。
またパイル部分の厚みは、生地のタテ方向に沿って裁断して、その裁断面を倍率50倍で撮影し、写真を用いてパイル部分の厚みを測定した。試料は異なる5箇所を撮影して測定したものを用い、パイル部分の厚みは、その平均値として求めた。
縁部カバー材の圧縮特性は、カトーテック株式会社製の圧縮試験機KES−G5を用いて評価した。測定は、室温(摂氏20度)、湿度64%RHの環境下で行った。測定には、圧縮面積2cm2の圧縮板を用い、50mm/secの速度で最大荷重50g/cm2まで圧縮した後、同速度で荷重を取り除いた。測定中の試料の厚みを横軸に、抵抗値を縦軸としてチャートにプロットした。図6に基づき説明すると、A点は最大荷重点(最大荷重時厚さ,50g/cm2)、B点は測定開始点(測定開始時厚さ,荷重0g/cm2)、C点はA点からx軸に降ろした垂線との交点である。また、面積aは試料圧縮時に測定されるグラフ及び除荷時に測定されるグラフに囲まれる面積を表す。さらに、面積bは除荷時に測定されるグラフ、x軸、及びA−C線に囲まれる面積を表す。作成した図を用いて、LC、WC、RCを求めた。それぞれの定義は以下の通りである。
直線率LC;図6に示す{(a+bの面積)/(三角形ABCの面積)}
圧縮仕事量WC;図6に示す(a+bの面積)
圧縮レジリエンスRC;図6に示す{(bの面積)/(a+bの面積)×100}
縁部カバー材の柔らかさは、カトーテック株式会社製の圧縮試験機KES−G5を用いて評価した。評価は以下の基準に基づいて行った。
「◎」:柔らかく、ふくらみのある手触りが感じられる。
「○」:柔らかいが、ふくらみが感じられない。
「△」:柔らかさが若干劣って、ふくらみもない。
「×」:硬くてふくらみがなく、ぺらぺらな風合である。
カトーテック株式会社製の通気度試験機(KES−F8−AP1)を用いて、縁部カバー材の通気抵抗(kPa・sec/m)を測定した。尚、通気抵抗は、縁部カバー材の3箇所を測定し、これを平均して求めた。
(1)評価用のサンプルとして、立体構造編物を30cm×30cmの大きさにカットし、四方縁部を縁部カバー材で縫製した座布団を5枚準備した。
(2)(1)で作製した評価用のサンプルの1枚を事務用椅子の上にのせ、被験者にその座布団の上に着座−起立する動作を200回繰り返し行ってもらった。試験後、座布団の縁部カバー材を貫通している連結糸(モノフィラメント糸)の有無を観察した。
(3)(2)の評価を、座布団をかえ、成人男性の被験者5人(n=5)で実施した。被験者は、体重が70±5kgの範囲内となるように選定した。
(4)総合評価として、被験者10人の内、連結糸(モノフィラメント糸)の突き抜けが2人以上で認められる場合には「突き抜け有(×)」、1人だけあった場合には「突き抜け有り(○)」、1人もなかった場合は「突き抜け無(◎)」として評価した。
立体構造編物:ダブルラッセル機RD6DPLM−77E−22G(カールマイヤー社製)を使用して、筬L1、L2は表編地面に開口部(メッシュ組織)を有する地組織(編糸:ナイロン6繊維、110dtex、48フィラメント、扁平断面、ブライト)を用い、筬L5、L6は裏編地面の地組織(編糸:ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、110dtex、48フィラメント、丸断面、セミダル)を編成し、連結糸として、筬L3には、56dtex、1フィラメントのモノフィラメント糸であるPET繊維を用いた。また、筬L4には、PET繊維(110dtex、12フィラメント、丸断面、セミダル)を用いて、図2に示す組織1で立体構造編物を編成した。
筬L3の連結糸の連結は、表裏の地組織に対して1〜3針間にアンダーラップして、直交と斜交の繰り返しをして表裏の地組織に編成し、筬L4の連結糸は、1〜4針間にアンダーラップして直交と斜交の繰り返しをして、打ち込み32コース/22ウェル/2.54cmに設定して編成し、生機を作製した。
得られた生機を、テンターを用いて190℃でプレセットを行い、ビーム染色機を用いてナイロン6を酸性染料でサックス色に染色した。その後、ポリエステル系親水加工剤、柔軟剤をパッディングした後、ファイナルセットして仕上げた。得られた立体構造編物のメッシュ部の形状は、開口部一個あたりの面積が3.0mm2であり、10cm角の試料中の開口面積は18cm2であった。
縁部カバー材:HKS−2編機(カールマイヤー社製)を用いて、筬L1にバック糸としてPET長繊維(33dtex、18フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長130cmに設定して用いた。また、筬L2にフロント糸としてPET長繊維(33dtex、18フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長200cmに設定して用いた。そして図4に示す組織3のフレンチパイルを製編した。できあがった生機を針布起毛機を用いて表編地面に起毛処理を行ってフロント糸を引き出し、ルーフパイルを作った。その後、精錬した後、プレセットを行った。その後、分散染料を用いて130℃の条件下でサックス色に高圧染色した。平滑剤と帯電防止剤をパッディングにて付与した後、ファイナルセットを行って仕上げた。
この仕上がった編地の密度は、48コース/42ウェル/2.54cm、目付は95g/m2であり、膨らみに富み、ソフトな風合いを持っていた。このルーフパイル編物に糊付けして、帯状に裁断して縁部カバー材とした。連結糸突き抜けの評価を行ったところ、モノフィラメント糸の突き抜けは見られなかった。
立体構造編物;実施例1と同じものを使用した。
縁部カバー材;HKS−2編機(カールマイヤー社製)を用いて、筬L1にバック糸としてPET長繊維(33dtex、18フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長160cmに設定して用いた。また、筬L2にフロント糸としてPET長繊維(84dtex、24フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長330cmに設定して用いた。そして図5に示す組織4のフレンチパイルを製編した。
できあがった生機を実施例1と同様に染色加工して、ルーフパイル編地を作製した。
この編地の目付は155g/m2であり、ふくらみに富み、ソフトな風合いを持っていた。このルーフパイル編物をのり付けして、帯状に裁断して縁部カバー材とした。また、連結糸突き抜けの評価では、モノフィラメント糸の突き抜けは見られなかった。
立体構造編物;ダブルラッセル機RD6DPLM−77E−22G(カールマイヤー社製)を使用して、筬L1、L2は表編地面に開口部(メッシュ組織)を有する地組織(編糸:PET繊維、84dtex、36フィラメント、丸断面、セミダル)を用い、筬L5、L6は裏編地面の地組織(編糸:PET繊維、330dtex、96フィラメント、丸断面、セミダル)を編成し、連結糸として、筬L3には、170dtexのモノフィラメント糸であるPET繊維(丸断面、セミダル)を用いた。また、筬L4には、PET繊維(110dtex、12フィラメント、丸断面、セミダル)を用いて、組織1でダブルラッセルの立体構造編物を編成した。
得られた生機を、テンターを用いて190℃でプレセットを行い、ビーム染色機を用いてポリエステルを分散染料でサックス色に高圧染色した。柔軟剤をパッディングした後、ファイナルセットして仕上げた。得られた立体構造編物のメッシュ部の形状は、開口部一個あたりの面積が5.2mm2であり、10cm角の試料中の開口面積は10.5cm2であった。
縁部カバー材;実施例1と同じものを使用した。
立体構造編物;ダブルラッセル機RD6DPLM−77E−22G(カールマイヤー社製)を使用して、筬L1、L2は表編地面の開口部(メッシュ組織)を有する地組織(編糸:PET繊維、167dtex、48フィラメント、丸断面、セミダル)を用い、筬L5、L6は裏編地面の地組織(編糸:PET繊維、110dtex、48フィラメント、丸断面、セミダル)を編成し、連結糸として、筬L3、L4ともにPET繊維56dtexモノフィラメント糸(丸断面、ブライト)を用いて、図3に示す組織2でダブルラッセルの立体構造編物を編成した。
得られた生機を、テンターを用いて190℃でプレセットを行い、ビーム染色機を用いてポリエステルを分散染料でサックス色に高圧染色した。柔軟剤をパッディングした後、ファイナルセットして仕上げた。得られた立体構造編物のメッシュ部の形状は、開口部一個あたりの面積が0.51mm2であり、10cm角の試料中の開口面積は13.8cm2であった。
縁部カバー材;実施例1と同じものを使用した。
立体構造編物;連結糸として、筬L3には、22dtex、1フィラメントのモノフィラメント糸であるPET繊維を用いた。また、筬L4には、PET繊維(33dtex、12フィラメント、丸断面、セミダル)を用いて、組織1で立体構造編物を編成した。筬L3の連結糸の連結は、表裏地組織に対して1〜3針間にアンダーラップして、直交と斜交の繰り返しをして表裏地組織に編成し、筬L4の連結糸は、1〜4針間にアンダーラップして直交と斜交の繰り返しをして、打ち込み32コース/22ウェル/2.54cmに設定して編成し、生機を作製した。他の筬の糸は実施例1と同じ条件で編成した。得られた立体構造編物のメッシュ部の形状は、開口部一個あたりの面積が4.0mm2であり、10cm角の試料中の開口面積は12.6cm2であった。
縁部カバー材;実施例1と同じものを使用した。連結糸突き抜けの評価では、連結糸が細いためか、10名の被験者のうち1名に縁部カバー材からのモノフィラメント糸の突抜が見つかったものの、概ね突き抜けは防止されていた。
立体構造編物;筬L1〜L6には表に示す糸を用いて、組織1で立体構造編物を編成した。筬L3の連結糸の連結は、表裏地組織に対して1〜3針間にアンダーラップして、直交と斜交の繰り返しをして表裏地組織に編成し、筬L4の連結糸は、1〜4針間にアンダーラップして直交と斜交の繰り返しをして、打ち込み34コース/16ウェル/2.54cmに設定して編成し、生機を作製した。得られた立体構造編物のメッシュ部の形状は、開口部一個あたりの面積が6.7mm2であり、10cm角の試料中の開口面積は31.7cm2であった。
縁部カバー材;実施例1と同じものを使用した。
立体構造編物;実施例1と同じものを使用した。
縁部カバー材:HKS−2編機(カールマイヤー社製)を用いて、筬L1にバック糸としてPET長繊維(110dtex、48フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長190cmに設定して用いた。また、筬L2にフロント糸としてPET長繊維(167dtex、72フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長320cmに設定して用いた。そして表に示す構成で組織3のフレンチパイルを製編した。
立体構造編物:実施例1と同じものを使用した。
縁部カバー材:HKS−2編機(カールマイヤー社製)を用いて、筬L1にバック糸としてPET長繊維(22dtex、12フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長130cmに設定して用いた。また、筬L2にフロント糸としてPET長繊維(22dtex、12フィラメント、丸断面、セミダル)をランナー長200cmに設定して用いた。そして表に示す構成で組織3のフレンチパイルを製編した。
立体構造編物;実施例1と同じものを使用した。
縁部カバー材;PET短繊維65質量%、木綿35質量%の混紡繊維45番手単糸を、経135本/2.54cm、緯65本/2.54cmの密度で経緯に打ち込んで、EC混平織物を製織した。この生機を連続法で毛焼・糊抜き・精錬・漂白を行った。
次に、連続染色にてサックス色に染色した。この際、ポリエステルはサーモゾール法で分散染料により、木綿は反応染料で染色した。仕上がった織物の密度は経135本/2.54cm、緯65本/2.54cmであり、生機とほぼ同じ密度となるように仕上げた。また、織物の目付は65g/m2であった。この織物をのり付け硬仕上げして、バイアスに帯状にカットして縁部カバー材とした。
立体構造編物;実施例1と同じものを使用した。
縁部カバー材;縁部カバー材として、次に示す綿100%の天竺を作製した。スーピマ綿を用いて英式番手40/1のコーマ糸を作製した。これを、福原製シングル丸編み機(口径30インチ、28G)を用いて、糸長275mm/100Wに設定して天竺を編み立てた。この生機を精錬したのち、直接染料によりサックス色に染色した。仕上がった編物は目付が130g/m2であった。この編物を糊付けして硬仕上げしたのち、帯状にカットして使用した。
立体構造編物:ダブルラッセル機RD6DPLM−77E−22G(カールマイヤー社製)を使用して、筬L1、L2は表編地面に開口部(メッシュ組織)を有する地組織(編糸:ナイロン6繊維、110dtex、48フィラメント、扁平断面、ブライト)を用い、筬L5、L6は裏編地面の地組織(編糸:ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維、56dtex、24フィラメント、丸断面、セミダル)を編成し、連結糸として、筬L3には、22dtex1フィラメントのモノフィラメント糸であるPET繊維を用いた。また、筬L4には、PET繊維(22dtex、12フィラメント、丸断面、セミダル)を用いて、組織1で立体構造編物を編成した。
筬L3の連結糸の連結は、表裏の地組織に対して1〜3針間にアンダーラップして、直交と斜交の繰り返しをして表裏地組織に編成し、筬L4の連結糸は、1〜4針間にアンダーラップして直交と斜交の繰り返しをして、打ち込み22コース/22ウェル/2.54cmに設定して編成し生機を作製した。加工工程は実施例1と同じにした。得られた立体構造編物のメッシュ部の形状は、開口部一個あたりの面積が7.8mm2であり、10cm角の試料中の開口面積は35.2cm2であった。
縁部カバー材;実施例1と同じものを使用した。
2 連結糸
3 縁部カバー材
4 開口部
5 表地組織(メッシュ編)
6 裏地組織
7 立体構造編物
Claims (5)
- 立体構造編物の縁部をカバー材で被覆してなる下敷材であって、
前記立体構造編物は、表地組織と裏地組織、及び該表地組織と該裏地組織とを連結する連結糸から構成され、該立体構造編物100質量%中に、前記連結糸の一部又は全部として繊度が10〜360dtexのモノフィラメント糸を1〜75質量%有し、該立体構造編物の厚みが1.5〜50mmであり、且つ、
前記縁部カバー材は、厚みが0.5〜6mmのパイル編物からなり、該縁部カバー材の通気抵抗が0.005〜0.07kPa・sec/mであることを特徴とする下敷材。 - 前記縁部カバー材のパイルを構成する糸のランナー長は、200〜380cmであり、ループ密度が1,140〜3,250個/(2.54cm)2である請求項1に記載の下敷材。
- 前記縁部カバー材における起毛されたパイル部分の厚みが0.1〜5mmであり、仕事量WCが0.2〜0.8gf・cm/cm2である請求項1又は2に記載の下敷材。
- 縁部カバー材のコース密度が20コース/2.54cm以上65コース/2.54cm以下であり、ウェル密度が28ウェル/2.54cm以上50ウェル/2.54cm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の下敷材。
- 前記パイル編物が、サテントリコット編またはハーフトリコット編のフレンチパイルである請求項1〜4のいずれか1項に記載の下敷材。
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