JP6429004B2 - 小便器装置および小便器ユニット - Google Patents

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Description

本発明の態様は、一般的に、小便器装置および小便器ユニットに関する。
ボウル面に付着した尿や体毛等の異物を洗い流し、トラップ内の封水を新たに供給された水によって置換するために、小便器のボウル部に水を流すことがある。異物を洗い流したり、封水を置換することを目的として小便器のボウル部に水を流すためには、ボウル面に沿って多量の水を流す必要がある。ボウル面に沿って水が流れるので、ボウル部の外部に水が飛び散ることは少ない。また、ボウル洗浄中に使用者が小便器前に立位している場合でも使用者が濡れることは少なく、ボウル洗浄時の洗浄音は小さい。
しかし、小便器のボウル部を水で洗い流すだけでは、小便器の臭いを十分には除去できないことがある。そこで、小便器の臭いを除去するいくつかの消臭技術が提案されている。そのような消臭技術の一つとして、水が便鉢の立面に沿う如く流下せず、給水管を介して射水孔から直接的に噴き出される小便器がある(特許文献1)。特許文献1に記載された小便器では、洗浄水が小便器のボウル部内の空間に散水される。
洗浄水は、例えば散水装置の散水孔を介して小便器のボウル部内の空間に散水される。水の圧力上昇と、空間の圧力解放と、によって、洗浄水の流速は、散水孔付近で大幅に変化する。洗浄水は、小径の散水孔から一定の圧力で散水されるので、洗浄水の流速が散水孔付近で大幅に変化する。洗浄水の流速の変化によって、いわゆるシャワー音や、洗浄水の水滴がボウル部に接触する際の落下音を誘発することがある。
特許文献1に記載された小便器において、小便器装置の利用者が排尿行為を行う前や排尿行為を行っている最中に洗浄水が散水されると、シャワー音や落下音が利用者に聞こえる場合がある。これにより、排尿行為を行う前に、小便器装置への接近を止め排尿意向行為を中止する、もしくは、排尿最中に、目標が定まらず尿がボウル部以外に飛び散る等、使用者にとって不快状態を与えるという問題がある。
実開昭62−94173号公報
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、使用者にとって不快状態を与えることを抑制する小便器装置および小便器ユニットを提供することを目的とする。
第1の発明は、小便器のボウル部に水を供給する洗浄水供給手段と、前記ボウル部の内部の空間に水を散水する散水孔を有する洗浄水散水手段と、前記小便器の使用を検知する人体検知手段と、を備え、前記人体検知手段は、第一の検知距離以内の人体の有無を検知する小便器立位検知と、前記第一の検知距離よりも長い第二の検知距離以内の人体の有無を検知する小便器周囲検知を有し、前記人体検知手段が前記小便器立位検知により人体検知状態から人体非検知状態へ移行すると、前記洗浄水供給手段は前記水を供給し、前記人体検知手段が前記小便器周囲検知により人体検知状態である間は、前記洗浄水散水手段は、前記散水孔から前記水の散水を禁止することを特徴とする小便器装置である。
この小便器装置によれば、排尿行為を行う前および排尿最中に、小便器装置への接近を止め排尿意向行為を中止する、もしくは、排尿最中に、目標が定まらず尿がボウル部以外に飛び散る等、使用者にとって不快状態を与えることを抑制することができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記人体検知手段が前記人体検知状態から前記人体非検知状態へ移行し、前記洗浄水供給手段が前記ボウル部に前記水を供給した後に、前記洗浄水散水手段が前記空間に前記水を散水することを特徴とする小便器装置である。
この小便器装置によれば、使用者が排尿行為を終了した後に、洗浄水散水手段が散水孔からボウル部に真水を散水することで、ボウル部の内部空間の臭いを消臭することができる。これにより、次の使用者がボウル部の内部空間の臭いによって不快感を感ずることを抑制することができる。
第3の発明は、第1または2の発明において、前記洗浄水散水手段は、前記散水孔から前記水を一定の周期で散水することを特徴とする小便器装置である。
小便器のトラップ配管に残った尿の菌が活性化するには、所定の時間がかかる。菌が活性化すると、小便器のトラップが汚れ、尿石が蓄積し、トラップ配管から臭いが発生する。この小便器装置によれば、トラップ配管からの尿が洗浄水で、一定濃度以上に希釈された状態を維持できる。これにより、トラップ配管からの臭いを抑制することができる。
第4の発明は、第1〜3のいずれか1つの発明において、前記洗浄水散水手段の上流の側に設けられ、殺菌水を生成する殺菌水生成手段をさらに備え、前記洗浄水散水手段は、前記殺菌水生成手段により生成され液滴化された前記殺菌水を前記ボウル部の内部の空間に散水することを特徴とする小便器装置である。
この小便器装置によれば、菌が殺菌されるので、散水した洗浄水が乾燥して、洗浄水中に溶解したアンモニア濃度が高まることで、再度、臭い始めるといったことを抑制することができる。これにより、長時間の間、少ない洗浄水量で、臭いが抑制された小便器装置を提供することができる。
第5の発明は、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記洗浄水供給手段は、前記ボウル部に水を散水する孔を有し、前記洗浄水供給手段が1回の動作で前記ボウル部に散水する水量は、前記洗浄水散水手段が1回の動作で前記空間に散水する水量よりも多いことを特徴とする小便器装置である。
この小便器装置によれば、従来のボウル洗浄より節水が可能となり、洗浄水散水手段の洗浄より多くの洗浄水を散水することができる。これにより、洗浄水散水手段では、除去できないような体毛も、トラップまで流すことができる。
第6の発明は、第5の発明において、前記ボウル部に、一定の周期で水を供給する設備保護洗浄動作が実行可能とされ、1回の前記設備保護洗浄動作で前記ボウル部に前記水を供給する水量は、前記洗浄水供給手段が1回の動作で前記ボウル部に散水する水量、または、前記洗浄水散水手段が1回の動作で前記空間に散水する水量よりも多いことを特徴とする小便器装置である。
この小便器装置によれば、小便器の下流に配設される排水管を洗浄することができる。また、洗浄水供給手段や洗浄水散水手段では残ってしまったトラップ内の尿を、洗浄水に置換することができる。
また、この小便器装置によれば、目的に合わして、洗浄形態、洗浄量を換えることで、トータルの洗浄水の量を節水化することができる。
第7の発明は、小便器と、第1〜6のいずれか1つの発明の小便器装置と、を備えたことを特徴とする小便器ユニットである。
この小便器ユニットによれば、排尿行為を行う前および排尿最中に、小便器装置への接近を止め排尿意向行為を中止する、もしくは、排尿最中に、目標が定まらず尿がボウル部以外に飛び散る等、使用者にとって不快状態を与えることを抑制することができる。
本発明の態様によれば、使用者にとって不快状態を与えることを抑制することができる小便器装置および小便器ユニットが提供される。
本発明の実施の形態にかかる小便器装置および小便器ユニットの要部構成を表すブロック図である。 本実施形態の変形例にかかる小便器装置および小便器ユニットの要部構成を表すブロック図である。 本実施形態の変形例にかかる殺菌水生成手段の具体例を例示する模式的平面図である。 本実施形態の洗浄水散水手段の設置形態を例示する模式的斜視図である。 本実施形態の洗浄水供給手段および洗浄水散水手段の具体例を例示する模式図である。 本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットの動作を例示するタイミングチャート図である。 本実施形態の人体検知手段の一例を例示する模式図である。 本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットの他の動作を例示するタイミングチャート図である。 本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットのさらに他の動作を例示するタイミングチャート図である。 本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットのさらに他の動作を例示するタイミングチャート図である。 本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットのさらに他の動作を例示するタイミングチャート図である。 アンモニアが発生するメカニズムを説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる小便器装置および小便器ユニットの要部構成を表すブロック図である。
なお、図1は、水路系と電気系との要部構成を併せて表している。
本実施形態にかかる小便器ユニット10は、小便器装置100と、小便器210と、を備える。小便器装置100は、洗浄水供給手段140と、洗浄水散水手段160と、を有する。本実施形態にかかる小便器装置100は、制御部110と、人体検知手段120と、流路切替弁130と、を有していてもよい。
小便器210は、男子用小便器である。小便器210は、ボウル部211(図4参照)と、トラップ部213(図4(b)参照)と、を有する。トラップ部213は、ボウル部211の下部に設けられ、トラップ部213自身の内部において封水を形成する。これにより、トラップ部213は、小便器装置100の後方に設けられた図示しない横引排水配管などから悪臭や害虫類などがトイレ室などに侵入することを防止することができる。トラップ部213には、尿および水が流れ込む。
流路切替弁130は、制御部110から送信された信号に基づいて、図示しない給水源(例えば水道あるいはタンクなど)から供給された水(この水を「真水」と称する。)が洗浄水供給手段140へ導かれる状態と、給水源から供給された水が洗浄水散水手段160へ導かれる状態と、を切り替える。真水は、給水源から供給される水道水や雑用水である。流路切替弁130を設けずに、異なる給水源から、洗浄水供給手段140と、洗浄水散水手段160と、に水を供給しても良い。
洗浄水供給手段140は、スプレッダ141を有し、流路切替弁130を介して真水を小便器210のボウル部211に供給する。
洗浄水散水手段160は、散水部161を有する。散水部161には、散水孔161aが設けられている。散水孔161aの数は、図1に表したように1つには限定されない。洗浄水散水手段160は、液滴化された真水を散水部161の散水孔161aから小便器210のボウル部211の内部空間に供給する。洗浄水散水手段160が散水する液滴化された真水の径は、例えば約10マイクロメートル(μm)以上1200μm以下程度である。
洗浄水供給手段140が1回の動作でボウル部211に供給する水の量(水量)は、洗浄水散水手段160が1回の動作でボウル部211に供給する水の量よりも多い。例えば、洗浄水供給手段140が1回の動作でボウル部211に供給する水の量は、約0.4リットル(L)以上1.5L以下程度である。例えば、洗浄水散水手段160が1回の動作でボウル部211に供給する水の量は、例えば約20ミリリットル(mL)以上100mL以下程度である。
洗浄水供給手段140は、洗浄水散水手段160のように、液滴化された真水を散水する洗浄形態を有しても良い。例えば、洗浄水供給手段140は、ボウル部211に水を散水する孔を有する。このような場合、洗浄水供給手段140の散水する範囲は、ボウル部211のボウル面に向かって散水する範囲である。これにより、従来のボウル洗浄より節水が可能となり、洗浄水散水手段160の洗浄より多くの洗浄水を散水することができる。また、洗浄水散水手段160では、除去できないような体毛も、トラップ部213まで流すことができる。
人体検知手段120は、小便器210の前方にいる使用者、すなわち小便器210から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知することができる。言い換えれば、人体検知手段120は、小便器210の使用を検知することができる。人体検知手段120は、小便器210の使用を検知すると、人体非検知状態から人体検知状態へ移行する。このような人体検知手段120としては、例えば、赤外線投受光式センサ(赤外線センサ)や、焦電方式センサ(焦電センサ)や、電波によるドップラ効果を利用したセンサ(マイクロ波センサ)などを用いることができる。ここで、本願明細書において「人体非検知状態」とは、人体検知手段120が人体を検知しない状態だけではなく、人体検知手段120が人体を検知していてもその人体が所定の距離以上離れていることで非検知と判断する状態を含む。
人体検知手段120は、小便器210から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知している場合、洗浄水散水手段160は、散水孔161aから液滴化された真水を散水しない。例えば、人体検知手段120は、小便器210 の使用を検知すると、制御部110は、人体検知手段120の検知に基づいて、洗浄水散水手段160が散水する動作を禁止するように洗浄水散水手段160を制御する。
ここで、洗浄水が、洗浄水散水手段の散水孔を介して小便器のボウル部内の空間に洗浄水が散水される場合、洗浄水は、小径の散水孔から一定の圧力で散水されるので、水の圧力上昇と、空間の圧力解放と、によって、流速が、散水孔付近で大幅に変化する。洗浄水は、小径の散水孔から一定の圧力で散水されるので、流速の変化によって、いわゆるシャワー音や、洗浄水の水滴がボウル部に接触する際の落下音を誘発する。
小便器において洗浄水を散水すると、排尿行為を行う前や、排尿最中に、小便器装置の利用者に、シャワー音や落下音が聞こえる場合がある。これにより、排尿行為を行う前および排尿最中に、小便器装置への接近を止め排尿意向行為を中止したりする、もしくは、排尿最中であれば、目標が定まらず尿がボウル部以外に飛び散る等、使用者にとって不快状態を与える。
これに対して、本実施形態の洗浄水散水手段160は、小便器210から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知している場合、散水孔161aから液滴化された真水を散水しない。そのため、使用者にとって不快状態を与えることを抑制することができる。
洗浄水供給手段140は、小便器210のボウル部211に水を供給し、小便器210に付着した尿を除去し、例えば体毛などの異物を除去することができる。また、洗浄水供給手段140は、小便器210のトラップ部213に水を供給し、トラップ部213の内部の封水を新たに供給された水で置換することができる。
前述したように、洗浄水散水手段160が散水する液滴化された水の径は、約10μm以上である。これにより、洗浄水散水手段160から散水された液滴が空間を浮遊し続ける程度が低くなり、意図しない空間まで飛散することを抑制することができる。そのため、洗浄水散水手段160から散水された液滴により、使用者が濡れたり、小便器210の周りが濡れることを抑制することができる。また、洗浄水散水手段160が散水する液滴化された水の径は、約1200μm以下である。これにより、洗浄水散水手段160から散水された液滴が比較的早く落下し、アンモニアを溶解する効果が低下することを抑制することができる。
ここで、水の径の数値の定義について述べる。洗浄水散水手段160から散水される水の径は、一般的に一定の範囲を持っている。粒径の積算%の分布曲線が50%の横軸と交差するポイントの粒子径(50%径:一般的にメディアン径と呼ばれる)を、水の径とする。
また、本実施形態にかかる小便器装置100において、ボウル部211に、一定の周期で真水が供給されても良い。小便器装置100が設備保護洗浄を実行する手段を有すると、小便器210の下流に配設される排水管を洗浄することができる。また、洗浄水供給手段140や洗浄水散水手段160では残ってしまったトラップ部213内の尿を、真水に置換することができる。目的に合わして、洗浄形態、洗浄量を換えることで、トータルの洗浄水の量を節水化することができる。
設備保護洗浄が実行される場合、1回の動作でボウル部211に供給される水量は、洗浄水供給手段140が1回の動作でボウル部211に供給する水量、または、洗浄水散水手段160が1回の動作で空間に散水する水量よりも多い。
図2は、本実施形態の変形例にかかる小便器装置および小便器ユニットの要部構成を表すブロック図である。
図3は、本実施形態の変形例にかかる殺菌水生成手段の具体例を例示する模式的平面図である。
なお、図2は、水路系と電気系との要部構成を併せて表している。
本変形例では、殺菌水生成手段150は、洗浄水散水手段160の上流の側に設けられている。より具体的には、殺菌水生成手段150が、流路切替弁130と、洗浄水散水手段160と、の間に設けられている。
殺菌水生成手段150は、制御部110から送信された信号に基づいて、流路切替弁130を介して給水源から供給された水により殺菌水を生成することができる。殺菌水は、アンモニアを溶解および分解することができる。アンモニアは、使用者の排尿等によって発生する(図9参照)。
図3に表したように、例えば、殺菌水生成手段150は、電解槽151を有する。電解槽151の内部には、陽極板153および陰極板155が設けられている。殺菌水生成手段150は、制御部110から送信される信号に基づいて、電解槽151の内部を流れる水道水や雑用水を電気分解できる。ここで、水道水は、塩化物イオンを含んでいる。塩化物イオンは、水源(例えば、地下水や、ダムの水や、河川などの水)に例えば食塩(NaCl)や塩化カルシウム(CaCl2)などとして含まれている。そのため、塩化物イオンを電気分解することにより次亜塩素酸が生成される。その結果、殺菌水生成手段150において電気分解された水(電解水)は、次亜塩素酸を含む液(殺菌水)に変化する。
次亜塩素酸は、消臭成分あるいは殺菌成分として機能する。次亜塩素酸を含む液は、アンモニアを溶解したり、分解したり、あるいは一般細菌などを殺菌したりすることができる。
なお、本実施形態の殺菌水生成手段150は、次亜塩素酸を含む液を生成することに限定されるわけではない。殺菌水生成手段150において生成される殺菌水は、銀イオンや銅イオンなどの金属イオンを含む液であってもよい。あるいは、殺菌水生成手段150において生成される殺菌水は、電解塩素やオゾンなどを含む液であってもよい。あるいは、殺菌水生成手段150において生成される殺菌水は、酸性水やアルカリ水であってもよい。これらの中でも、次亜塩素酸を含む液は、アンモニアをより溶解および分解することができる。また、殺菌水生成手段150は、電解槽と、陽極板と、陰極板と、を有する電解槽ユニットに限定されるわけではない。
殺菌水生成手段150が殺菌水を生成するときには、陽極板153と陰極板155との間に所定電圧(例えば24ボルト(V)程度)が印加される。本発明者の得た知見によれば、陽極板153および陰極板155の少なくともいずれかが劣化した場合でも、陽極板153と陰極板155との間に印加される電圧は、所定電圧に維持される。
殺菌水生成手段150が制御部110から送信される信号に基づいて殺菌水を生成すると、洗浄水散水手段160は、殺菌水生成手段150において生成された殺菌水であって液滴化された殺菌水を散水孔161aからボウル部211の内部空間に供給する。
洗浄水散水手段160から散水された殺菌水は、ボウル部211の内部に生成されたアンモニアおよびボウル部211の周辺に存在するアンモニアの少なくともいずれかを溶解し分解する。ボウル部211の周辺に存在するアンモニアとは、例えば、ボウル部211の周辺に漂うアンモニアあるいはボウル部211の周辺に浮遊しているアンモニアをいう。これにより、洗浄水散水手段160は、小便器210から発生するアンモニアによる臭いを抑制することができる。また、洗浄水散水手段160が殺菌水を散水すると、例えばアンモニアを溶解した水が小便器210の周りに付着し蒸発しても、アンモニアによる臭いが再び発生することを抑制することができる。
また、散水部161が液滴化された殺菌水を散水することにより、ボウル部211の表面にあるアンモニア発生源付近のアンモニアによる臭いを抑制することができることに加え、液滴が空間を通過する際に、空間中に存在するアンモニアによる臭いをも抑制することができる。さらに、単位水量あたりの水の表面積については、洗浄水供給手段140から供給されるボウル部211の表面を伝う水の状態よりも、液滴化された水において著しく広くすることができる。結果、殺菌水がアンモニアと接触する面積を増やし、効率的に臭いを抑制することができる。空間中に存在する臭いは、尿を起因とするアンモニアのみならず、使用者が排尿した後の尿そのものの臭い(例えばコーヒー臭などのような摂取した食物由来の臭い)もある。その臭いについても、液滴化された殺菌水の散水により臭いを抑制することが可能である。
本変形例にかかる小便器装置100および小便器ユニット10の他の構造は、図1に関して前述した小便器装置100および小便器ユニット10の構造と同様である。
本変形例および図1に関して前述した実施形態によれば、洗浄水散水手段160は、殺菌水生成手段150において生成された殺菌水であって液滴化された殺菌水を散水孔161aからボウル部211の内部空間に散水する。これにより、小便器210から発生するアンモニアによる臭いを抑制することができる。そのため、小便器装置100において、長時間の間、少ない洗浄水量を用いて、臭いの発生を抑制することができる。
図1に関して前述したように、洗浄水供給手段140が1回の動作で供給する水量は、洗浄水散水手段160が1回の動作で供給する水量よりも多い。そのため、洗浄水供給手段140が供給する水として殺菌水を利用すると、殺菌水生成手段150が大型化する。また、洗浄水供給手段140が供給する水として殺菌水を利用する場合には、洗浄水供給手段140が供給する水として殺菌水を利用しない場合と比較すると、殺菌水生成手段150の寿命が短くなり、定期的なメンテナンスが必要となる。これに対して、本変形例および図1に関して前述した実施形態によれば、殺菌水生成手段150が大型化することや、殺菌水生成手段150の寿命が短くなることや、定期的なメンテナンスが必要となることを抑えることができる。
図4は、本実施形態の洗浄水散水手段の設置形態を例示する模式的斜視図である。
図4(a)は、本実施形態にかかる小便器ユニットを表す模式的平面図である。図4(b)は、図4(a)に表した切断面A5−A5における模式的断面図である。
図4(a)および図4(b)に表したように、例えば、洗浄水散水手段160の散水部161は、小便器210のボウル部211の上部に設けられている。散水部161は、ボウル部211の下方へ液滴化された真水を散水する。ここでいう「下方」とは、鉛直方向の下向きに限定されず、水平方向から下側の方向を含む。つまり、ここでいう「下方」とは、水平方向および水平方向よりも上側の方向を除く方向をいう。
これによれば、散水部161がボウル部211の上部から下方へ液滴化された真水を散水するため、ボウル部211の内部には、散水部161から下方へ向かう気流が発生する。そのため、ボウル部211の内部で発生した気流は、アンモニアの上昇を抑えることができる。これにより、使用者は、小便器装置100から発生するアンモニアによる臭いを感じにくくなる。
なお、洗浄水散水手段160の設置形態は、図4(a)および図4(b)に表した例には限定されない。例えば、洗浄水散水手段160の散水部161は、小便器210のボウル部211の下部に設けられていてもよい。この場合には、散水部161は、ボウル部211の上方へ液滴化された水を散水する。ここでいう「上方」とは、鉛直方向の上向きに限定されず、水平方向から上側の方向を含む。つまり、ここでいう「上方」とは、水平方向および水平方向よりも下側の方向を除く方向をいう。
図5は、本実施形態の洗浄水供給手段および洗浄水散水手段の具体例を例示する模式図である。
図5(a)は、洗浄水供給手段および洗浄水散水手段の具体例を例示する模式的斜視図である。図5(b)は、図5(a)に表した切断面A1−A1における模式的断面図である。図5(c)は、図5(a)に表した切断面A2−A2における模式的断面図である。
図5(a)〜図5(c)に表した具体例では、洗浄水供給手段140および洗浄水散水手段160は、互いに一体化されている。図5(b)に表したように、洗浄水供給手段140は、スプレッダ141を有する。スプレッダ141の内部には、スプレッダ流路143が設けられている。図5(b)および図5(c)に表したように、スプレッダ流路143の一端には、吐水口145が形成されている。スプレッダ流路143を通して導かれた水は、吐水口145から吐出し小便器210のボウル部211に供給される。
洗浄水散水手段160は、散水部161と、チューブ163と、を有する。散水部161は、例えばノズルなどを有し、チューブ163の一端に接続されている。散水部161は、散水孔161aを有する。散水部161は、液滴化された水を散水孔161aから散水する。例えば、散水孔161aは、散水部161の内部から外部へ向かって径が広がった形状を有する。例えば、散水孔161aの第1の直径D1は、約0.5mm以上0.8mm以下程度である。例えば、散水孔161aの第2の直径D2は、約2.7mm以上3.0mm以下程度である。チューブ163を通して導かれた真水は、液滴化された真水として散水部161から散水され小便器210のボウル部211に供給される。
図5(a)および図5(b)に表したように、本具体例の洗浄水供給手段140および洗浄水散水手段160の内部には、人体検知手段120が設けられている。人体検知手段120については、図1に関して前述した通りである。
なお、本実施形態では、洗浄水供給手段140および洗浄水散水手段160は、互いに一体化されていることに限定されるわけではない。
図6は、本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットの動作を例示するタイミングチャート図である。
まず、人体検知手段120が小便器210の前方において使用者を検知する(タイミングt1)。
続いて、使用者が排尿行為を終了し、人体検知手段120が小便器210の前方から遠ざかる使用者を検知すると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、洗浄水供給手段140のスプレッダ141からボウル部211に水を供給する(タイミングt2)。所定の量の水がボウル部211に供給されると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、スプレッダ141から供給される水を停止する(タイミングt3)。
図6に表した洗浄水供給手段140に関する「オン」は、洗浄水供給手段140がボウル部211に水を供給する動作あるいは状態を表す。図6に表した洗浄水供給手段140に関する「オフ」は、洗浄水供給手段140がボウル部211に水を供給しない動作あるいは状態を表す。洗浄水供給手段140に関する「オン」および「オフ」は、図8〜図11に表したタイミングチャート図においても同様である。
続いて、使用者が小便器210の前方に存在しなくなったことを人体検知手段120が検知すると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、洗浄水散水手段160の散水孔161aからボウル部211に真水を供給する(タイミングt4)。所定の量の真水がボウル部211に供給されると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、散水孔161aから散水される真水を停止する(タイミングt5)。
図6に表した洗浄水散水手段160に関する「オン」は、洗浄水散水手段160がボウル部211に水を供給する動作あるいは状態を表す。図6に表した洗浄水散水手段160に関する「オフ」は、洗浄水散水手段160がボウル部211に水を供給しない動作あるいは状態を表す。洗浄水散水手段160に関する「オン」および「オフ」は、図8〜図11に表したタイミングチャート図においても同様である。
このように、本具体例では、人体検知手段120が人体検知状態から人体非検知状態へ移行し、洗浄水供給手段140がスプレッダ141からボウル部211に水を供給した後に、洗浄水散水手段160が散水孔161aからボウル部211に真水を供給する。
本具体例によれば、 小便器210から前方へ離間した位置に存在する使用者を検知している場合、散水孔161aから液滴化された真水を散水しない。そのため、使用者にとって不快状態を与えることを抑制することができる。
本実施形態の人体検知手段について、さらに説明する。
図7は、本実施形態の人体検知手段の一例を例示する模式図である。
図7(a)は、本実施形態の人体検知手段の一例を説明する模式的平面図である。図7(b)は、図7(a)に表した人体検知手段が出力した信号の一例を例示するグラフ図である。
本実施形態の人体検知手段120が行う検知には、小便器立位検知と、小便器周囲検知と、が含まれる。
小便器立位検知では、例えば検知距離50センチメートル(cm)以内の人体の有無が検知される。例えば、小便器立位検知では、小便器210が使用されたか否かが検知される。
小便器周囲検知では、例えば検知距離100cm以内の人体の有無や、小便器210への人体の接近あるいは小便器210からの人体の離遠が検知される。例えば、小便器周囲検知では、小便器210の使用前の状態および小便器210の使用後の状態、ならびに小便器210の周辺を通過する人体が検知される。
小便器立位検知において人体がいることの検知状態から、洗浄水供給手段140は、小便器210のボウル部211に水を供給し、小便器210に付着した尿を除去し、例えば体毛などの異物を除去する。また、洗浄水供給手段140は、小便器210のトラップ部213に水を供給し、トラップ部213の内部の封水を新たに供給された水で置換する。つまり、小便器立位検知の結果は、ボウル部211の洗浄のトリガの1つとなる。
小便器周囲検知において人体がいることの検知状態や、小便器210への人体の接近の検知状態から、洗浄水散水手段160は、殺菌水生成手段150において生成された殺菌水であって液滴化された殺菌水を散水部161の散水孔161aから小便器210のボウル部211の内部空間に供給する。つまり、小便器周囲検知の結果は、殺菌水の供給のトリガの1つとなる。
例えば、人体検知手段120は、互いに異なるセンサにより小便器立位検知および小便器周囲検知を行う。
例えば、人体検知手段120は、第1の赤外線センサと、第2の赤外線センサと、を有する。この場合には、例えば、第1の赤外線センサは、第1の検知距離以内の人体の有無を検知し、小便器立位検知を行う。例えば、第2の赤外線センサは、第1の検知距離とは異なる第2の検知距離以内の人体の有無を検知し、小便器周囲検知を行う。
あるいは、例えば、人体検知手段120は、赤外線センサと、マイクロ波センサと、を有する。この場合には、例えば、赤外線センサは、小便器立位検知を行う。例えば、マイクロ波センサは、小便器周囲検知を行う。マイクロ波センサは、赤外線センサと比較すると、小便器210への人体の接近の検知および小便器210からの人体の離遠の検知により適している。
人体検知手段120は、複数のセンサを有することには限定されず、1つのセンサにより小便器立位検知および小便器周囲検知を行ってもよい。
例えば、図7(a)に表したように、人体検知手段120は、1つの赤外線センサ121を有する。赤外線センサ121は、赤外線発光ダイオード121aと、投光レンズ121bと、受光レンズ121cと、受光素子121dと、を有する。
赤外線発光ダイオード121aは、一軸の赤外線を照射する。赤外線発光ダイオード121aから照射された赤外線は、投光レンズ121bを透過し、第1の物体311あるいは第2の物体312において反射する。赤外線発光ダイオード121aと第1の物体311との間の距離は、赤外線発光ダイオード121aと第2の物体312との間の距離とは異なる。第1の物体311あるいは第2の物体312において反射した赤外線は、受光レンズ121cを透過し、受光素子121dに到達する。
このとき、図7(a)に表したように、第1の物体311において反射した赤外線が受光素子121dに到達する第1の受光位置123aは、第2の物体312において反射した赤外線が受光素子121dに到達する第2受光位置123bとは異なる。赤外線センサ121は、第1の受光位置123aと第2の受光位置123bとの間の距離D5に基づいて、赤外線発光ダイオード121aと第1の物体311との間の距離と、赤外線発光ダイオード121aと第2の物体312との間の距離と、を算出する。
図7(b)に表したように、赤外線センサ121は、赤外線発光ダイオード121aと検知対象の物体との間の距離に応じた信号を出力する。例えば、赤外線発光ダイオード121aと検知対象の物体との間の距離が相対的に短い場合には、赤外線センサ121は、相対的に高い信号を出力する。一方で、赤外線発光ダイオード121aと検知対象の物体との間の距離が相対的に短い場合には、赤外線センサ121は、相対的に低い信号を出力する。このように、赤外線センサ121は、アナログ値による距離検出を行うことができる。
図8は、本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットの他の動作を例示するタイミングチャート図である。
まず、人体検知手段120は、小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知する(タイミングt11)。続いて、人体検知手段120は、小便器立位検知により所定の検知距離(例えば50cm程度)以内に人体が存在することを検知する(タイミングt12)。続いて、使用者が排尿行為を終了し、人体検知手段120が所定の検知距離(例えば50cm程度)以内に人体が存在しなくなったことを検知する(タイミングt13)。
すると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、洗浄水供給手段140のスプレッダ141からボウル部211に水を供給する(タイミングt14)。所定の量の水がボウル部211に供給されると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、スプレッダ141から供給される水を停止する(タイミングt15)。
続いて、人体検知手段120は、小便器周囲検知により人体が小便器210から離遠したことを検知する(タイミングt16)。すると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、洗浄水散水手段160の散水孔161aからボウル部211に真水を供給する(タイミングt17)。所定の量の真水がボウル部211に供給されると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、散水孔161aから散水される真水を停止する(タイミングt18)。
このように、本具体例では、人体検知手段120が小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知してから人体が小便器210から離遠したことを検知するまでの間には、制御部110は、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給することを禁止する。これにより、排尿行為を行う前および排尿最中に、小便器装置100への接近を止め排尿意向行為を中止する、もしくは、排尿最中に、目標が定まらず尿がボウル部211以外に飛び散る等、使用者にとって不快状態を与えることを抑制することができる。
図9は、本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットのさらに他の動作を例示するタイミングチャート図である。
図7に関して前述したように、人体検知手段120は、1つのセンサにより小便器立位検知および小便器周囲検知を行ってもよい。図9は、人体検知手段120が1つのセンサにより小便器立位検知と小便器周囲検知とを兼ねる場合を表すタイミングチャート図である。
まず、人体検知手段120は、小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知する(タイミングt21)。続いて、人体検知手段120は、小便器周囲検知により人体が小便器210から離遠したことを検知する(タイミングt22)。すると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、洗浄水供給手段140のスプレッダ141からボウル部211に水を供給する(タイミングt23)。所定の量の水がボウル部211に供給されると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、スプレッダ141から供給される水を停止する(タイミングt24)。
続いて、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、洗浄水散水手段160の散水孔161aからボウル部211に真水を供給する(タイミングt25)。所定の量の真水がボウル部211に供給されると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、散水孔161aから散水される真水を停止する(タイミングt26)。
このように、本具体例では、人体検知手段120が1つのセンサにより小便器立位検知と小便器周囲検知とを兼ねる場合でも、人体検知手段120が小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知してから人体が小便器210から離遠したことを検知するまでの間には、制御部110は、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給することを禁止する。これにより、図8に関して前述した効果と同様の効果が得られる。
図10は、本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットのさらに他の動作を例示するタイミングチャート図である。
図10は、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給しているときに人体が小便器210に接近した場合を表すタイミングチャート図である。
タイミングt31〜t37における動作は、図8に関して前述したタイミングt11〜t17における動作と同様である。
続いて、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給しているときに、人体検知手段120が小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知すると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、散水孔161aから散水される真水を停止する(タイミングt38)。
本具体例によれば、人体検知手段120が小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知すると、制御部110は、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給していても、その真水の供給を停止する。これにより、図8に関して前述した効果と同様の効果が得られる。
図11は、本実施形態にかかる小便器装置および小便器ユニットのさらに他の動作を例示するタイミングチャート図である。
図11は、人体が人体検知手段120の検知範囲の外から内へ突然に進入した場合を表すタイミングチャート図である。人体が人体検知手段120の検知範囲の外から内へ突然に進入した場合としては、例えば、小便器210の真横から小便器210の前方へ移動した場合などが挙げられる。
本具体例では、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給している場合を想定する(タイミングt41)。このとき、人体検知手段120が小便器立位検知により所定の検知距離(例えば50cm程度)以内に人体が存在することを検知すると、制御部110は、洗浄水散水手段160の動作を制御し、散水孔161aから散水される真水を停止する(タイミングt42)。
続いて、人体検知手段120は、小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知する(タイミングt43)。続いて、使用者が排尿行為を終了し、人体検知手段120が所定の検知距離(例えば50cm程度)以内に人体が存在しなくなったことを検知する(タイミングt44)。続いて、人体検知手段120は、小便器周囲検知により人体が小便器210から離遠したことを検知する(タイミングt45)。
すると、制御部110は、洗浄水供給手段140の動作を制御し、洗浄水供給手段140のスプレッダ141からボウル部211に水を供給する(タイミングt46)。
このように、本具体例では、人体検知手段120が小便器周囲検知により人体が小便器210に接近したことを検知するよりも先に小便器立位検知により所定の検知距離(例えば50cm程度)以内に人体が存在することを検知すると、制御部110は、洗浄水散水手段160がボウル部211に真水を供給していても、その真水の供給を停止する。これにより、図8に関して前述した効果と同様の効果が得られる。
図12は、アンモニアが発生するメカニズムを説明する図である。
アンモニアの発生のメカニズムは、例えば次の通りである。
すなわち、便器に排尿がなされると、尿は、便器の表面に付着したり、トラップ部の封水(滞留水)に滞留する。滞留した尿に、空気中や便器表面等に存在する一般細菌が付着する。一般細菌は尿から栄養を吸収し、ウレアーゼ酵素を出す活動が活性化され、ウレアーゼ酵素より尿素の分解抑制が促進される。尿素はアンモニアと二酸化炭素に分解され、そのアンモニアが悪臭の一因となる。また、発生したアンモニアにより、分解物の水素イオン濃度(pH)がアルカリ性に偏り、pHが8.0から8.5を超えてアルカリ性に偏ると、尿中に溶解していたカルシウムイオンが、難溶性のカルシウム化合物(リン酸カルシウム等、また一般的に尿石と呼ばれる)になる。この尿石が菌の温床となり、加速度的にこれまでの過程を繰り返し、一層のアンモニアを発生させることとなる。
便器の表面に付着した尿やトラップ部の封水に滞留した尿の菌が活性化するには、所定の時間がかかる。「所定の時間」とは、例えば約2時間以上である。そのため、尿が便器の表面に付着したり、トラップ部の封水に滞留してから2時間未満であれば、pHの上昇を抑え、臭いや尿石(汚れ)の発生を抑制することができる。
アンモニアの発生のメカニズムを考慮すると、洗浄水散水手段160は、散水孔161aから真水を一定の周期で散水することが望ましい。小便器210のトラップ部213に残った尿の菌が活性化するには、所定の時間がかかる。菌が活性化すると、小便器210のトラップ部213が汚れ、尿石が蓄積し、トラップ部213から臭いが発生する。洗浄水散水手段160が一定の周期で駆動されると、トラップ部213からの尿が真水で、一定濃度以上に希釈された状態を維持できる。これにより、トラップ部213からの臭いを抑制することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、洗浄水供給手段140および洗浄水散水手段160などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや洗浄水供給手段140、洗浄水散水手段160および人体検知手段120の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 小便器ユニット、 100 小便器装置、 110 制御部、 120 人体検知手段、 130 流路切替弁、 140 洗浄水供給手段、 141 スプレッダ、 143 スプレッダ流路、 145 吐水口、 150 殺菌水生成手段、 151 電解槽、 153 陽極板、 155 陰極板、 160 洗浄水散水手段、 161 散水部、 161a 散水孔、 163 チューブ、 210 小便器、 211 ボウル部、 213 トラップ部、 215 立壁部、 301 壁面

Claims (7)

  1. 小便器のボウル部に水を供給する洗浄水供給手段と、
    前記ボウル部の内部の空間に水を散水する散水孔を有する洗浄水散水手段と、
    前記小便器の使用を検知する人体検知手段と、
    を備え、
    前記人体検知手段は、第一の検知距離以内の人体の有無を検知する小便器立位検知と、前記第一の検知距離よりも長い第二の検知距離以内の人体の有無を検知する小便器周囲検知を有し、
    前記人体検知手段が前記小便器立位検知により人体検知状態から人体非検知状態へ移行すると、前記洗浄水供給手段は前記水を供給し、
    前記人体検知手段が前記小便器周囲検知により人体検知状態である間は、前記洗浄水散水手段は、前記散水孔から前記水の散水を禁止することを特徴とする小便器装置。
  2. 前記人体検知手段が前記人体検知状態から前記人体非検知状態へ移行し、前記洗浄水供給手段が前記ボウル部に前記水を供給した後に、前記洗浄水散水手段が前記空間に前記水を散水することを特徴とする請求項1記載の小便器装置。
  3. 前記洗浄水散水手段は、前記散水孔から前記水を一定の周期で散水することを特徴とする請求項1または2に記載の小便器装置。
  4. 前記洗浄水散水手段の上流の側に設けられ、殺菌水を生成する殺菌水生成手段をさらに備え、
    前記洗浄水散水手段は、前記殺菌水生成手段により生成され液滴化された前記殺菌水を前記ボウル部の内部の空間に散水することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の小便器装置。
  5. 前記洗浄水供給手段は、前記ボウル部に水を散水する孔を有し、
    前記洗浄水供給手段が1回の動作で前記ボウル部に散水する水量は、前記洗浄水散水手段が1回の動作で前記空間に散水する水量よりも多いことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の小便器装置。
  6. 前記ボウル部に、一定の周期で水を供給する設備保護洗浄動作が実行可能とされ、
    1回の前記設備保護洗浄動作で前記ボウル部に前記水を供給する水量は、前記洗浄水供給手段が1回の動作で前記ボウル部に散水する水量、または、前記洗浄水散水手段が1回の動作で前記空間に散水する水量よりも多いことを特徴とする請求項5記載の小便器装置。
  7. 小便器と、
    請求項1〜6のいずれか1つに記載の小便器装置と、
    を備えたことを特徴とする小便器ユニット。
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