JP6428560B2 - 電子装置及び固定補助部材 - Google Patents

電子装置及び固定補助部材 Download PDF

Info

Publication number
JP6428560B2
JP6428560B2 JP2015204910A JP2015204910A JP6428560B2 JP 6428560 B2 JP6428560 B2 JP 6428560B2 JP 2015204910 A JP2015204910 A JP 2015204910A JP 2015204910 A JP2015204910 A JP 2015204910A JP 6428560 B2 JP6428560 B2 JP 6428560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
circuit board
contact member
fixing
contact
electronic device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015204910A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017076756A (ja
Inventor
輔 村瀬
輔 村瀬
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015204910A priority Critical patent/JP6428560B2/ja
Publication of JP2017076756A publication Critical patent/JP2017076756A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6428560B2 publication Critical patent/JP6428560B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mounting Of Printed Circuit Boards And The Like (AREA)

Description

本発明は、電子装置及び固定補助部材に関するものである。
従来より、電子部品が実装される回路基板を、筐体内に固定して収容する電子装置が知られている。このような電子装置では、温度負荷時に筐体と回路基板との線膨張係数の違いに起因して、回路基板の固定部分付近に過大な応力が発生してしまう。この場合、回路基板に対する電子部品の接合に用いるはんだの接続信頼性が低下するという問題がある。特に、エンジンECUなど、エンジンルーム内に配置される場合や、エンジンに直接搭載される場合がある電子装置は、過酷な温度環境で使用されることになり、はんだの接続信頼性の低下が顕著に生じることになる。
このような問題を解消するために、例えば、特許文献1に開示される車両用電子機器の構成が考えられる。特許文献1に開示される車両用電子機器は、電源制御ICとして構成される半導体パッケージがはんだ付けされて搭載されるプリント配線基板と、このプリント配線基板が基板に形成される貫通孔を介してねじ止めされるフレームと、を備える構成となっている。そして、プリント配線基板における貫通孔と半導体パッケージとの間に、貫通孔周辺の歪みを抑制するスリットが形成されている。
特開2014−212240号公報
しかしながら、特許文献1のように、プリント配線基板にスリットを形成するための加工を行う構成では、基板上の部品配置の変更や、配線パターンの変更のたびにスリットの設計変更が必要となってしまう。そのため、設計変更ごとに基板に生じる応力のシミュレーション等も行う必要があり、製造コストの増大を招いてしまう虞がある。また、プリント配線基板にスリットを設けることで、プリント配線基板の剛性が低下し、耐振性が悪化することが懸念される。特に、電子機器が車両などに搭載されて、振動面等において過酷な条件下で使用される場合には、剛性の低下による耐久性の悪化が顕著に生じてしまう。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、筐体に収容されて固定される回路基板において、筐体の変形の影響が回路基板へ及ぶことなくひずみの発生を抑制し得る構成を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1の発明に関する電子装置(10)は、
回路基板(20)と、
前記回路基板が収容される筐体(30)と、
前記回路基板を前記筐体に固定する固定部材(40)と、
前記回路基板と前記筐体との間、前記回路基板と前記固定部材との間の少なくとも一方に配置される固定補助部材(50)と、
を備え、
前記固定補助部材は、
前記回路基板に接する第1接触部材(52)と、
前記第1接触部材に対向し、前記筐体及び前記固定部材の少なくとも一方に接する第2接触部材(54)と、
前記第1接触部材と前記第2接触部材とを相対移動可能に保持する保持部材(56)と、
を備え
前記保持部材は、前記第1接触部材と前記第2接触部材との間において、前記第1接触部材及び前記第2接触部材に接触しながら回動する複数の回動部材(56a,156a)を備え、
全ての前記回動部材の回動軸(A1,A2)は、平行であり、かつ前記回路基板の板面に平行であることを特徴とする。
また、請求項9の発明に関する固定補助部材(50)は、
第1部材(20)を第2部材(30)に固定部材(40)によって固定する際に、前記第1部材と前記第2部材との間、及び前記第1部材と前記固定部材との間の少なくとも一方に配置される固定補助部材(50)であって、
前記第1部材に接触可能な第1接触部材(52)と、
前記第1接触部材に対向し、前記第2部材及び前記固定部材の少なくとも一方に接触可能な第2接触部材(54)と、
前記第1接触部材と前記第2接触部材とを相対移動可能に保持する保持部材(56)と、
を備え
前記保持部材は、前記第1接触部材と前記第2接触部材との間において、前記第1接触部材及び前記第2接触部材に接触しながら回動する複数の回動部材(56a,156a)を備え、
全ての前記回動部材の回動軸(A1,A2)が平行であることを特徴とする。
請求項1の発明では、電子装置が、回路基板を筐体に固定する固定部材と、回路基板と筐体との間、回路基板と固定部材との間の少なくとも一方に配置される固定補助部材と、を備えている。そして、固定補助部材は、回路基板に接する第1接触部材と、第1接触部材に対向し、筐体及び固定部材の少なくとも一方に接する第2接触部材と、を相対移動可能に保持する保持部材と、を備えている。このような構成によって、温度負荷等によって筐体に変形が生じて第2接触部材に変位が加わる場合に、第2接触部材が第1接触部材に対して相対移動することになる。そのため、第2接触部材から第1接触部材に対して筐体の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材に接触する回路基板に対しても変位が伝わり難くなるため、当該回路基板にひずみが発生することを抑制することができる。このように、固定補助部材によって筐体の変形により生じる変位を吸収することができ、筐体の変形の影響が回路基板に及ぶことを防ぐことができる。特に、回路基板に加工等を施す必要がなく、回路基板の剛性の低下を抑制しつつひずみの発生を抑制することができる。
また、請求項9の発明では、固定補助部材が、第1部材に接触可能な第1接触部材と、第1接触部材に対向し、第2部材に接触可能な第2接触部材と、第1接触部材と第2接触部材とを相対移動可能に保持する保持部材と、を備えている。このような構成によって、温度負荷等によって第1部材に変形が生じて第1接触部材に変位が加わる場合に、第1接触部材が第2接触部材に対して相対移動することになる。そのため、第2接触部材から第1接触部材に対して第2部材の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材に接触する第1部材に対しても変位が伝わり難くなるため、当該第1部材にひずみが発生することを抑制することができる。このように、固定補助部材によって第2部材の変形により生じる変位を吸収することができ、第2部材の変形の影響が第1部材に及ぶことを防ぐことができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る電子装置を概略的に説明する斜視図である。 図2(A)は、下ケースに回路基板が取り付けられた状態を概略的に説明する斜視図であり、図2(B)は、図2(A)の一部(E1)を拡大し、回路基板を透過して示す拡大図である。 図3は、第2接触部材(54)を透過して示す図1の固定補助部材の斜視図である。 図4は、図1の固定補助部材の平面図である。 図5(A)は、図1の固定補助部材を概略的に説明する正面図であり、図5(B)は、図1の固定補助部材を概略的に説明する側面図である。 図6(A)は、図4のA−A断面を示す断面図であり、図6(B)は、図4のB−B断面を示す断面図である。 図7は、回路基板に対する固定補助部材の配置状態を概略的に説明する平面図である。 図8(A)〜(D)は、図7におけるそれぞれ紙面左上、右上、左下、右下の固定補助部材及びそれら周辺(それぞれE2〜E5)を拡大して示す拡大図である。 図9は、図1の電子装置の平面図である。 図10は、図9のC−C断面を示す断面図である。 図11は、図10の一部(E6)を拡大して示す拡大図である。 図12は、図1の電子装置において、筐体が膨張するときの固定補助部材の作用を概略的に説明する説明図である。 図13は、図1の電子装置において、筐体が収縮するときの固定補助部材の作用を概略的に説明する説明図である。 図14(A)は、本発明のその他の実施形態に係る電子装置を構成する固定補助部材の平面図であり、図14(B)は、図14(A)のD−D断面を示す断面図であり、図14(C)は、図14(A)のE−E断面を示す断面図である。
[第1実施形態]
以下、本発明の電子装置を具現化した第1実施形態について、図面を参照して説明する。
本第1実施形態の電子装置10は、例えば車両のエンジンルームに配置され、運転者による運転操作などに応じて、エンジンの制御を実行する機能を有する装置である。また、電子装置10は、図1に示すように、回路基板20と、回路基板20が収容される筐体30と、回路基板20を筐体30に固定する固定部材40と、固定部材40に組み付けられて使用される固定補助部材50と、を備えている。そして、固定補助部材50は、図2に示すように、回路基板20と筐体30との間、及び回路基板20と固定部材40との間に配置され、これら部材間の接触状態を調整可能に構成されている。
回路基板20は、例えばガラス含有エポキシ樹脂などによって構成され、図1、図2に示すように、矩形板状に形成されており、その両面には、多数の電子部品(図示略)が実装されている。また、回路基板20の一側端部には、多数のピンを有するコネクタ24が取り付けられている。このコネクタ24は、回路基板20の各種の電子部品や回路を駆動させるための電力を供給するとともに、外部装置と各種信号の送受信を行うために、外部コネクタ(図示略)が接続可能に構成されるものである。このように構成される回路基板20は、後述する下ケース32に対して、板面の四隅に形成された孔22を貫通する固定部材40によるねじ止めによって固定されている(図2(A)(B)参照)。
なお、本構成では、回路基板20は、「第1部材」の一例に相当し、筐体30は、「第2部材」の一例に相当し得る。
筐体30は、下ケース32及びカバー34をシール部材(図示略)を介して接合することで構成され、回路基板20のほぼ全体が、下ケース32及びカバー34の内側に構成されたスペースに収容されている。また、筐体30は、下ケース32とカバー34とを組み合わせた状態でコネクタ24の前方側の一部が外部に露出するコネクタ用開口部36が形成される構成である。また、これら下ケース32及びカバー34は、例えばアルミダイカスト成形により形成されている。また、下ケース32は、開口部分を有して回路基板20を収容する箱状形態となっている。そして、下ケース32の内側の隅部には、回路基板20を下方から支持するための4つの台座32a(図2(B)参照)が設けられており、この台座32aの上面には、回路基板20を締結するための固定部材40が螺合するねじ孔32b(図11参照)がそれぞれ形成されている。
固定部材40は、例えば、ねじとして構成され、図2,図10,図11に示すように、長手形状に形成される軸部42と、軸部の一端から軸部の長手方向と直交する方向に延出する頭部44と、を備えている。また、軸部42には、ねじ山(図示略)が形成され、下ケース32の台座32aにおいて同様にねじ山が形成されたねじ孔(図示略)に螺合する。頭部44は、回路基板20に形成された孔22や、下ケース32の台座32aに形成されたねじ孔32bよりも径が大きな略円板形状となっている。
次に、回路基板20を筐体30に固定する際に用いる固定補助部材50について、図面を用いて説明する。
固定補助部材50は、図3に示すように、一方面に他部材が接触可能な円板形状の第1接触部材52と、当該第1接触部材52と同様の形状であり一方面に他部材が接触可能な第2接触部材54と、第1接触部材52と第2接触部材54とを相対移動可能に保持する保持部材56と、を備えている。なお、これら第1接触部材52、第2接触部材54、及び保持部材56は、例えば、金属材料によって構成されている。また、第1接触部材52は、板面の中心部分に貫通孔52aが形成されたリング形状になっている。同様に、第2接触部材54は、板面の中心部分に貫通孔54aが形成されたリング形状になっている。
保持部材56は、複数(本実施形態では10個)の円柱形状のころ56aと、これらころ56aを回動自在に支持する支持部材56bと、を備えている。この支持部材56bは、全体が円板形状であり、板面の中心に平面視円形状の貫通孔56cが形成され、この貫通孔の周囲にころ56aが組み付けられる平面視長形状の貫通孔56dが形成されている。また、全てのころ56aは、図5(A)(B)、図6(A)(B)に示すように、第1接触部材52及び第2接触部材54に接触しながら回動するように支持部材56bに支持されている。また、各ころ56aが支持部材56bから抜け落ちないように、支持部材56bに形成された貫通孔56dの側面が、ころ56aの側面(曲面部分)の一部を覆うように湾曲して近接する構成となっている。また、全てのころ56aの回動軸(円柱の各底面の中心を通る回動軸)が平行となるように構成されている。さらに、保持部材56の各ころ56aは、図4に示すように、貫通孔の中心Cを中心とした点対称となり、且つ、一点鎖線A−A、B−Bを軸とした線対称となるように配置されている。なお、ころ56aは、例えば、金属材料によって構成されており、第1接触部材52及び第2接触部材54からの押圧力に対して強度を高く保つことができる。
なお、ころ56aは、本発明の「回動部材」の一例に相当し、回動軸を回転の軸とした回転体として構成される。
また、図3、図5(A)(B)、図6(A)(B)に示すように、第2接触部材54、保持部材56、第1接触部材52の順に重ねられて、固定補助部材50が構成される。また、図3、図6(A)(B)に示すように、第1接触部材52、第2接触部材54、及び保持部材56は、平面視でそれぞれの中心に形成された貫通孔及び外縁が重なるようになっている。
次に、電子装置10における固定補助部材50の組み付け構成について、図面を参照して説明する。
固定補助部材50は、回路基板20の板面上の四隅に設けられる固定部材40が貫通する構成で電子装置10に組み付けられる。具体的には、図11に示すように、回路基板20と、下ケース32における台座32aとの間に固定補助部材50が配置されている。そして、第1接触部材52が回路基板20の板面に面接触し、第2接触部材54が下ケース32の台座32aに面接触する。
また、固定補助部材50において、第1接触部材52と第2接触部材54とは、回路基板20の板面上の対角線に沿った方向(図8の矢印Zで示す方向)とは異なる方向への相対移動が規制されるようになっている。すなわち、固定補助部材50は、全てのころ56aの回動軸が、回路基板20の板面に平行であり、かつ対角線に直交するように組み付けられている。例えば、図7の紙面左上に配置される固定補助部材50は、図8(A)に示すように、ころ56aの回動軸A1が対角線L1に直交するようになっている。同様に、図7の紙面右下に配置される固定補助部材50も、図8(D)に示すように、ころ56aの回動軸A1が対角線L1に直交するようになっている。一方で、図7の紙面右上及び左下に配置される固定補助部材50は、図8(B)(C)に示すように、ころ56aの回動軸A1が対角線L2に直交するようになっている。
また、固定補助部材50は、図11に示すように、回路基板20と、固定部材40の頭部44との間にも配置されている。そして、第1接触部材52が回路基板20の板面に面接触し、第2接触部材54が固定部材40の頭部44に面接触する。この固定補助部材50においても、第1接触部材52と第2接触部材54とは、回路基板20の板面上の対角線に沿った方向とは異なる方向への相対移動が規制されるように組み付けられている。すなわち、固定補助部材50は、全てのころ56aの回動軸が、回路基板20の板面に平行であり、かつ対角線に直交するように組み付けられている。以上のように、同一の固定部材40が貫通する一対の固定補助部材50は、同じ方向への相対移動が規制されるように組み付けられている(図8(A)〜(D)参照)。
次に、固定補助部材50の作用について、図面を参照して説明する。
まず、図9に示す紙面右上に設けられる固定部材40が貫通する固定補助部材50であって、図11に示す紙面下側に設けられる固定補助部材50の作用について説明する。電子装置10が高温雰囲気に曝され、回路基板20よりも下ケース32の線膨張係数が大きいために、回路基板20に対して下ケース32が相対的に膨張する場合を考える。下ケース32(より具体的には台座32a)が、図12に示すように、矢印方向に膨張したとき、第2接触部材54は、台座32aから矢印方向への移動を促すような摩擦力を受ける。このとき、ころ56aは、回動自在の状態で第1接触部材52及び第2接触部材54と接触しているため、ころ56aが図12の矢印方向に回動しつつ、第2接触部材54は第1接触部材52に対して相対的に矢印方向に移動することになる。具体的には、静止状態の第1接触部材52に対して第2接触部材54は図12の矢印方向に移動する。そのため、第2接触部材54から第1接触部材52に対して下ケース32の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材52に接触する回路基板20に対しても変位が伝わり難くなるため、当該回路基板20にひずみが発生することを抑制することができる。
また、電子装置10が低温雰囲気に曝され、回路基板20よりも下ケース32の線膨張係数が大きいために、回路基板20に対して下ケース32が相対的に収縮する場合も同様の効果が生じることになる。すなわち、下ケース32(より具体的には台座32a)が、図13に示す矢印方向に収縮したとき、ころ56aが図13の矢印方向に回動しつつ、第2接触部材54は第1接触部材52に対して相対的に矢印方向に移動することになる。そのため、第2接触部材54から第1接触部材52に対して下ケース32の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材52に接触する回路基板20に対しても変位が伝わり難くなるため、当該回路基板20にひずみが発生することを抑制することができる。
また、上述したように、固定補助部材50は、全てのころ56aの回動軸が、回路基板20の板面に平行であり、かつ対角線に直交するように組み付けられ、第2接触部材54は、第1接触部材52に対して対角線に沿った方向とは異なる方向への相対移動が規制されるようになっている。このような構成によって、第2接触部材54は、下ケース32(より具体的には台座32a)から回路基板20の対角線に沿った方向とは異なる方向に摩擦力を受けた場合であっても、ころ56aは回動することがなく、移動が規制されることになる。そのため、電子装置10が振動するような場合に、第2接触部材54が第1接触部材52に対して相対移動することを防ぐことができる。すなわち、固定補助部材50によって回路基板20の耐振性が低下することはない。
次に、図11に示す紙面上側の固定補助部材50の作用について説明する。電子装置10が高温雰囲気に曝され、回路基板20よりも下ケース32の線膨張係数が大きいために、回路基板20に対して下ケース32が相対的に膨張する場合を考える。下ケース32(より具体的には台座32a)が、図12に示すように、矢印方向に膨張したとき、第2接触部材54は、固定部材40から矢印方向への移動を促すような摩擦力を受ける。このとき、ころ56aは、回動自在の状態で第1接触部材52及び第2接触部材54と接触しているため、ころ56aが図12の矢印方向に回動しつつ、第2接触部材54は第1接触部材52に対して相対的に矢印方向に移動することになる。具体的には、静止状態の第1接触部材52に対して第2接触部材54は図12の矢印方向に移動する。そのため、第2接触部材54から第1接触部材52に対して下ケース32の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材52に接触する回路基板20に対しても変位が伝わり難くなるため、当該回路基板20にひずみが発生することを抑制することができる。
また、電子装置10が低温雰囲気に曝され、回路基板20よりも下ケース32の線膨張係数が大きいため、回路基板20に対して下ケース32が相対的に収縮する場合も同様の作用が生じることになる。すなわち、下ケース32(より具体的には台座32a)が、図13に示す矢印方向に収縮したとき、ころ56aが図13の矢印方向に回動しつつ、第2接触部材54は第1接触部材52に対して相対的に矢印方向に移動することになる。そのため、第2接触部材54から第1接触部材52に対して下ケース32の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材52に接触する回路基板20に対しても変位が伝わり難くなるため、当該回路基板20にひずみが発生することを抑制することができる。
また、上述したように、図11に示す紙面上側の固定補助部材50についても、第1接触部材52及び第2接触部材54は、対角線に沿った方向とは異なる方向への相対移動が規制されるようになっている。すなわち、固定補助部材50によって回路基板20の耐振性が低下することはない。
以上、図9に示す紙面右上に設けられる一対の固定補助部材50の作用について説明したが、図9の紙面左上、左下、右下に設けられる一対の各固定補助部材50の作用についても同様である。すなわち、第2接触部材54が第1接触部材52に対して相対移動することにより、第2接触部材54から第1接触部材52に対して下ケース32の変形に起因する変位が伝わり難く、回路基板20にひずみが発生することを抑制することができる。また、第2接触部材54は、第1接触部材52に対して対角線に沿った方向とは異なる方向への相対移動が規制されるため、固定補助部材50によって回路基板20の耐振性が低下することはない。
以上説明したように、本第1実施形態では、電子装置10が、回路基板20を筐体30に固定する固定部材40と、回路基板20と筐体30との間、及び回路基板20と固定部材40との間に配置される固定補助部材50と、を備えている。そして、固定補助部材50は、回路基板20に接する第1接触部材52と、第1接触部材52に対向し、筐体30及び固定部材40の少なくとも一方に接する第2接触部材54と、を相対移動可能に保持する保持部材56と、を備えている。
このような構成によって、温度負荷等によって筐体30に変形が生じて第2接触部材54に変位が加わる場合に、第2接触部材54が第1接触部材52に対して相対移動することになる。そのため、第2接触部材54から第1接触部材52に対して筐体30の変形に起因する変位が伝わり難く、第1接触部材52に接触する回路基板20に対しても変位が伝わり難くなるため、当該回路基板20にひずみが発生することを抑制することができる。このように、固定補助部材50によって筐体30の変形により生じる変位を吸収することができ、筐体30の変形の影響が回路基板20に及ぶことを防ぐことができる。特に、回路基板20に加工等を施す必要がなく、回路基板20の剛性の低下を抑制しつつひずみの発生を抑制することができる。
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
上記第1実施形態において、固定補助部材50が、回路基板20と筐体30との間、及び回路基板20と固定部材40との間に配置される構成を例示したが、固定補助部材50が、回路基板20と筐体30との間、及び回路基板20と固定部材40との間の一方に配置される構成であってもよい。例えば、回路基板20と固定部材40との間に固定補助部材50が配置される構成であってもよい。このような構成では、回路基板20上に固定補助部材50を配置する際、及び固定部材40を筐体30に取り付ける際に、固定補助部材50の向き(ころ56aの回動軸の向き)を目視で確認して調整することができ、電子装置10の製造を行い易くなる。
上記第1実施形態において、固定補助部材50が、回路基板20の板面上の四隅に設けられる構成を例示したが、固定補助部材50が、回路基板20の板面上の四隅以外の箇所に設けられる構成であってもよい。このような構成では、第1接触部材52と第2接触部材54とが、当該第2接触部材54が筐体30の変形に起因して受ける変位の方向とは異なる方向への相対移動が規制されるようにする。例えば、固定補助部材50が矩形板状の回路基板20の板面上における四辺の各中心に設けられる構成であってもよく、この場合、ころ56aの回動軸が回路基板20の板面の各辺に平行となるように固定補助部材50を設ける。このような構成によっても、固定補助部材50によって筐体30の変形により生じる変位を吸収することができ、筐体30の変形の影響が回路基板20に及ぶことを防ぐことができる。
また、上記第1実施形態において、固定補助部材50を構成する回動部材として円柱形状のころ56aを例示したが、第1接触部材52と第2接触部材54とが相対移動可能であれば、その他の構成の回動部材であってもよい。例えば、図14(A)〜(C)に示すように、球形状の球156aが「回動部材」の一例に相当する構成であってもよい。図14(A)〜(C)に示す構成では、球156aの転動方向に沿うように、第1接触部材52に長手状に切り欠いた長溝152bを形成し、第2接触部材54に長手状に切り欠いた長溝154bを形成する。このような構成によって、球156aは、第1接触部材52及び第2接触部材54に接触しながら、図14(B)に示す軸A2を中心として回動することになる。また、回動部材は、回転楕円体のような回動軸を中心に対称となる形状であってもよい。
また、上記第1実施形態において、ころ56aが支持部材56bから抜け落ちないように、ころ56aの側面(曲面部分)の一部を支持部材56bの貫通孔56dの側面によって覆う構成を示したが、ころ56aが回動自在に支持される構成であれば、その他の構成であってもよい。例えば、ころ56aの回動軸(円柱の各底面の中心を通る回動軸)として棒状の軸部を当該ころ56aの底面から延出するように設け、このような軸部を支持部材56bによって回動自在に支持する構成であってもよい。また、図14(A)〜(C)に示す球156aにおいても、同様の軸部を設け、軸部を支持部材56bによって回動自在に支持する構成であってもよい。
また、上記第1実施形態において、固定部材40がねじとして構成される例を示したが、固定部材40は、回路基板20を筐体30に固定する構成であればその他の構成であってもよい。例えば、固定部材40は、釘状に構成され、回路基板20及び固定補助部材50を貫通して、先端部が下ケース32に嵌め込まれる構成であってもよい。
また、上記第1実施形態において、ころ56aが金属材料によって形成される構成を例示したが、その他の材料によって形成されてもよい。例えば、ころ56aが樹脂材料によって形成されてもよい。このような構成によって、固定補助部材50の軽量化を図ることができる。また、図14(A)〜(C)に示す球156aも、金属材料によって形成される構成の他に、樹脂材料によって形成される構成であってもよい。
また、本発明による電子装置を、車両のエンジン以外の電子制御が行われる任意の制御対象の電子装置として用いてもよい。
10…電子装置
20…回路基板
30…筐体
40…固定部材
50…固定補助部材
52…第1接触部材
54…第2接触部材
56…保持部材
56a…ころ(回動部材)
56b…支持部材

Claims (12)

  1. 回路基板(20)と、
    前記回路基板が収容される筐体(30)と、
    前記回路基板を前記筐体に固定する固定部材(40)と、
    前記回路基板と前記筐体との間、及び前記回路基板と前記固定部材との間の少なくとも一方に配置される固定補助部材(50)と、
    を備え、
    前記固定補助部材は、
    前記回路基板に接する第1接触部材(52)と、
    前記第1接触部材に対向し、前記筐体及び前記固定部材の少なくとも一方に接する第2接触部材(54)と、
    前記第1接触部材と前記第2接触部材とを相対移動可能に保持する保持部材(56)と
    を備え、
    前記保持部材は、前記第1接触部材と前記第2接触部材との間において、前記第1接触部材及び前記第2接触部材に接触しながら回動する複数の回動部材(56a,156a)を備え、
    全ての前記回動部材の回動軸(A1,A2)は、平行であり、かつ前記回路基板の板面に平行であることを特徴とする電子装置(10)。
  2. 前記固定補助部材は、少なくとも前記筐体と前記固定部材との間に配置されることを特徴とする請求項1に記載の電子装置。
  3. 前記回路基板は矩形板状に構成され、
    前記固定部材及び前記固定補助部材は、前記回路基板の板面上の四隅の少なくとも1つに設けられ、
    前記回動部材の全ての回動軸は、前記回路基板の板面上における当該回動部材が設けられる四隅の1つを通る対角線(L1,L2)に直交することを特徴とする請求項に記載の電子装置。
  4. 前記回動部材は、前記回動軸を回転の軸とした回転体として構成されることを特徴する請求項又は請求項に記載の電子装置。
  5. 前記回動部材は、円柱形状に形成され、各底面の中心を通る回動軸(A1)を中心として回動する構成であることを特徴する請求項に記載の電子装置。
  6. 前記回動部材は、球形状に形成され、球の中心を通る回動軸(A2)を中心として回動することを特徴する請求項に記載の電子装置。
  7. 前記回動部材は、金属材料によって構成されることを特徴とする請求項又は請求項に記載の電子装置。
  8. 前記回動部材は、樹脂材料によって構成されることを特徴とする請求項又は請求項に記載の電子装置。
  9. 第1部材(20)を第2部材(30)に固定部材(40)によって固定する際に、前記第1部材と前記第2部材との間、及び前記第1部材と前記固定部材との間の少なくとも一方に配置される固定補助部材(50)であって、 前記第1部材に接触可能な第1接触部材(52)と、
    前記第1接触部材に対向し、前記第2部材及び前記固定部材の少なくとも一方に接触可能な第2接触部材(54)と、
    前記第1接触部材と前記第2接触部材とを相対移動可能に保持する保持部材(56)と、
    を備え
    前記保持部材は、前記第1接触部材と前記第2接触部材との間において、前記第1接触部材及び前記第2接触部材に接触しながら回動する複数の回動部材(56a,156a)を備え、
    全ての前記回動部材の回動軸(A1,A2)が平行であることを特徴する固定補助部材。
  10. 前記回動部材は、前記回動軸を回転の軸とした回転体として構成されることを特徴する請求項に記載の固定補助部材。
  11. 前記回動部材は、円柱形状に形成され、各底面の中心を通る回動軸(A1)を中心として回動する構成であることを特徴する請求項1に記載の固定補助部材。
  12. 前記回動部材は、球形状に形成され、球の中心を通る回動軸(A2)を中心として回動することを特徴する請求項1に記載の固定補助部材。
JP2015204910A 2015-10-16 2015-10-16 電子装置及び固定補助部材 Active JP6428560B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015204910A JP6428560B2 (ja) 2015-10-16 2015-10-16 電子装置及び固定補助部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015204910A JP6428560B2 (ja) 2015-10-16 2015-10-16 電子装置及び固定補助部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017076756A JP2017076756A (ja) 2017-04-20
JP6428560B2 true JP6428560B2 (ja) 2018-11-28

Family

ID=58551559

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015204910A Active JP6428560B2 (ja) 2015-10-16 2015-10-16 電子装置及び固定補助部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6428560B2 (ja)

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4196904B2 (ja) * 2004-08-26 2008-12-17 株式会社デンソー 電子制御装置
JP5196587B2 (ja) * 2009-10-29 2013-05-15 Necエンジニアリング株式会社 プリント配線基板用緩衝装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017076756A (ja) 2017-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10427294B2 (en) Parallel link robot and parallel link structure
JP6618923B2 (ja) モータ
JP6254707B2 (ja) 磁石を用いた振動低減装置
JP7110872B2 (ja) 電動アクチュエータ
US20180115224A1 (en) Motor
JP7059138B2 (ja) トルクセンサの取り付け構造
WO2018123879A1 (ja) モータ、および電動パワーステアリング装置
JP2018205141A (ja) 力覚センサ
JP6428560B2 (ja) 電子装置及び固定補助部材
JP2020005432A (ja) 電動アクチュエータ
JP6078486B2 (ja) 駆動装置のケース構造
US11781928B2 (en) Torque sensor attachment structure
WO2018062004A1 (ja) モータ制御装置、モータ、および電動パワーステアリング装置
TWI811360B (zh) 轉矩感測器之支撐裝置
EP2458689B1 (en) Socket for connection between a package and an electronic circuit board
JP2020125991A (ja) 多軸センサ
JP2020054121A (ja) 電動アクチュエータ
JP2018146507A (ja) 力覚センサ
JP7066560B2 (ja) トルクセンサの取り付け構造
JP2018146502A (ja) 力覚センサ
JP7468862B2 (ja) 基板、及び回路付きモータ
JP6513045B2 (ja) 旋回機構及び位置決め装置
JP6808707B2 (ja) コネクタユニットおよびコネクタ構造
JP2012064875A (ja) 電子制御装置
JP7062540B2 (ja) トルクセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180831

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181002

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181015

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6428560

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250