JP6427431B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関するものである。
従来、プリンタ、複写機、ファクシミリ、複合機(MFP)等の画像形成装置、例えば、電子写真式のカラーのプリンタにおいては、ホワイト、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各画像形成ユニット、該各画像形成ユニットに対応させて配設されたLEDヘッド、転写ユニット、定着器等が配設されるようになっている。前記各画像形成ユニットは、感光体ドラム、帯電ローラ、現像器、クリーニングブレード、トナーカートリッジ等を備える。また、前記現像器は、現像ローラ、現像ブレード、トナー供給ローラ、トナー収容部等を備え、トナー収容部に収容されたトナーがトナー供給ローラに供給される。
前記各画像形成ユニットにおいては、帯電ローラによって一様に帯電させられた感光体ドラムの表面がLEDヘッドによって露光されて、静電潜像が形成される。また、前記トナー収容部から供給されたトナーがトナー供給ローラによって現像ローラに供給され、現像ブレードによって現像ローラ上にトナー層が形成される。そして、前記現像ローラ上のトナーが感光体ドラム上の静電潜像に付着させられ、該静電潜像が現像されて、感光体ドラム上にトナー像が形成される。
続いて、各色のトナー像が転写ユニットにおいて順次重ねて用紙に転写されてカラーのトナー像が形成され、該カラーのトナー像が定着器において用紙に定着させられて、カラーの画像が形成される。
ところで、中間転写方式を採用したプリンタにおいて、転写ユニットは、駆動ローラ、従動ローラ及びバックアップローラ間に張設させて配設され、前記各画像形成ユニットの感光体ドラムに沿って走行させられる転写媒体としての中間転写ベルト、該中間転写ベルトを介して各感光体ドラムと対向させて配設され、中間転写ベルトに各色のトナー像を順次重ねて転写(一次転写)し、中間転写ベルト上にカラーのトナー像を形成する一次転写ローラ、用紙及び中間転写ベルトを介して前記バックアップローラと対向させて配設され、前記中間転写ベルト上のカラーのトナー像を用紙に転写(二次転写)する二次転写ローラ、前記中間転写ベルトを介して前記従動ローラと対向させて配設されたクリーニング装置等を備える。
そして、用紙上に画像を形成する際に位置ずれが生じるのを防止するために、前記中間転写ベルトの走行方向におけるバックアップローラより下流側に、中間転写ベルトに圧接させて逆屈曲部材としての逆屈曲ローラが配設されるようなっている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2012−145900号公報
しかしながら、前記従来のプリンタにおいては、二次転写ローラによって二次転写が行われた後に中間転写ベルトに残留した現像剤、すなわち、残留トナーが逆屈曲ローラに付着することがあり、その場合、印刷が繰り返し行われると、逆屈曲ローラに付着した残留トナーが用紙に落下して画像品位を低下させたり、付着した残留トナーが凝固し、中間転写ベルトを傷つけて劣化させたりしてしまう。
本発明は、前記従来のプリンタの問題点を解決して、画像品位が低下するのを防止することができるだけでなく、転写媒体が劣化するのを防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
そのために、本発明の画像形成装置においては、複数の画像形成部に沿って走行自在に配設された転写媒体と、前記各画像形成部において形成された現像剤像を前記転写媒体に重ねて転写する第1の転写部材と、前記転写媒体に転写された現像剤像を媒体に転写する第2の転写部材と、前記転写媒体の走行方向における前記第2の転写部材より下流側において、前記転写媒体の外面側から転写媒体に圧接させて回転自在に配設され、転写媒体の走行に伴って回転させられる逆屈曲部材と、前記転写媒体を介して逆屈曲部材と対向させて回転自在に配設されたバックアップローラと、前記逆屈曲部材とバックアップローラとの間に正の極性の電流及び負の極性の電流を交互に流すバックアップローラ制御部とを有する。
そして、前記逆屈曲部材の抵抗値R〔LogΩ〕と十点平均粗さRz〔μm〕との関係が、
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5
にされる。
本発明によれば、画像形成装置においては、複数の画像形成部に沿って走行自在に配設された転写媒体と、前記各画像形成部において形成された現像剤像を前記転写媒体に重ねて転写する第1の転写部材と、前記転写媒体に転写された現像剤像を媒体に転写する第2の転写部材と、前記転写媒体の走行方向における前記第2の転写部材より下流側において、前記転写媒体の外面側から転写媒体に圧接させて回転自在に配設され、転写媒体の走行に伴って回転させられる逆屈曲部材と、前記転写媒体を介して逆屈曲部材と対向させて回転自在に配設されたバックアップローラと、前記逆屈曲部材とバックアップローラとの間に正の極性の電流及び負の極性の電流を交互に流すバックアップローラ制御部とを有する。
そして、前記逆屈曲部材の抵抗値R〔LogΩ〕と十点平均粗さRz〔μm〕との関係が、
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5
にされる。
この場合、転写媒体の走行方向における第2の転写部材より下流側に逆屈曲部材が配設され、逆屈曲部材の抵抗値R〔LogΩ〕と十点平均粗さRz〔μm〕との関係が、
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5
にされるので、逆屈曲部材のクリーニングを十分に行うことができる。したがって、逆屈曲部材に付着した残留現像剤が媒体上に落下して画像品位が低下するのを防止することができる。また、付着した残留現像剤が凝固し、転写媒体を傷つけて転写媒体を劣化させるのを防止することができる。
本発明の実施の形態におけるプリンタの要部概念図である。 本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。 本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの断面図である。 本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの側面図である。 本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。 本発明の実施の形態におけるベタ画像の例を示す図である。 本発明の実施の形態における逆屈曲バックアップローラに電圧を印加するときの等価回路を示す図である。 本発明の実施の形態におけるベタ画像形成時の逆屈曲ローラと逆屈曲バックアップローラとの間のトナー移動モデルを示す図である。 本発明の実施の形態におけるクリーニング電流の波形を示す図である。 本発明の実施の形態におけるクリーニング時の逆屈曲ローラと逆屈曲バックアップローラとの間のトナー移動モデルを示す第1の図である。 本発明の実施の形態におけるクリーニング時の逆屈曲ローラと逆屈曲バックアップローラとの間のトナー移動モデルを示す第2の図である。 本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの各サンプルの十点平均粗さ及び抵抗値を示す第1の図である。 本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの各サンプルの十点平均粗さ及び抵抗値を示す第2の図である。 本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの抵抗値を測定するための抵抗値測定装置を示す図である。 本発明の実施の形態におけるクリーニング方法によるクリーニング効果を示す第1の図である。 本発明の実施の形態におけるクリーニング方法によるクリーニング効果を示す第2の図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。この場合、中間転写方式を採用した画像形成装置としての電子写真式のカラーのプリンタ、すなわち、カラープリンタについて説明する。
図1は本発明の実施の形態におけるプリンタの要部概念図、図2は本発明の実施の形態におけるプリンタの概念図である。
図において、10はプリンタ、Csは該プリンタ10の筐体である。前記プリンタ10の本体、すなわち、装置本体の下部に媒体収容部としての用紙カセット11が配設され、該用紙カセット11に媒体としての用紙Pが収容される。そして、前記用紙カセット11の前端に隣接させて給紙機構が配設され、該給紙機構は、図における、反時計回り方向(矢印方向)に向けて回転させられ、用紙カセット11から用紙Pを繰り出すためのピックアップローラ31、繰り出された用紙Pを媒体搬送路Rt1に送るためのフィードローラ32、及び該フィードローラ32と当接させて配設され、用紙Pを1枚ずつ分離させるためのリタードローラ33を備える。給紙機構によって給紙された用紙Pは、給紙機構の上方に配設された第1〜第3の搬送部材としての搬送ローラ対34〜36によって媒体搬送路Rt1を搬送される。
なお、用紙Pとしては、例えば、普通紙、転写紙、色紙(白色ではない黒色、青色、赤色等の色のついた紙)、合成紙、厚紙、特殊用紙等を使用することができる。また、前記媒体としては、用紙Pのほかに、プラスチックフィルム、布等のシート状のものを使用することができる。前記転写紙は、例えば、Tシャツ等の衣類に現像剤像としてのトナー像を転写するために使用され、プリンタ10において転写紙上にトナー像が定着させられた後に、衣類上でアイロン等によって加熱することにより、転写紙上のトナー像が衣類に転写されるようになっている。
前記装置本体の上部には、ホワイト、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの各色の画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkが用紙Pの搬送方向における下流側から上流側にかけて並べて配設され、各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkに配設された像担持体としての各感光体ドラム21より上方に、感光体ドラム21と対向させて、露光装置(露光部)としてのLEDヘッド24が配設される。該LEDヘッド24は、印刷データに対応するパターンの光を感光体ドラム21の表面に照射し、潜像としての静電潜像を形成する。なお、前記画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bk及びLEDヘッド24によって、各色のトナー像を形成するための画像形成部が構成される。
そして、前記画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkの下方には転写ユニットu1が配設される。該転写ユニットu1は、画像形成ユニット20Bkの近傍において回転自在に配設され、駆動部としての図示されないモータと連結され、該モータからの回転を受けて矢印方向に回転させられる第1のローラとしての駆動ローラ41、画像形成ユニット20Wの近傍において回転自在に配設され、前記駆動ローラ41の回転に伴って矢印方向に回転させられる第2のローラとしての従動ローラ42、駆動ローラ41及び従動ローラ42より下方において回転自在に配設され、駆動ローラ41及び従動ローラ42の回転に伴って矢印方向に回転させられる第3のローラとしての、かつ、第1のバックアップローラとしての二次転写バックアップローラ43、前記駆動ローラ41、従動ローラ42及び二次転写バックアップローラ43間に走行自在に張設され、駆動ローラ41、従動ローラ42及び二次転写バックアップローラ43の回転に伴って各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkに沿って矢印方向に走行させられる転写媒体としての中間転写ベルト44、該中間転写ベルト44を介して各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkの感光体ドラム21とそれぞれ対向させて配設された第1の転写部材としての一次転写ローラ45、用紙P及び中間転写ベルト44を介して前記二次転写バックアップローラ43と対向させて配設された第2の転写部材としての二次転写ローラ46、前記中間転写ベルト44を介して前記従動ローラ42と対向させて配設されたクリーニング装置48、前記中間転写ベルト44の走行方向における二次転写バックアップローラ43より下流側で、かつ、従動ローラ42より上流側において、中間転写ベルト44の外面側から中間転写ベルト44に圧接させて回転自在に配設され、中間転写ベルト44の走行に伴って矢印方向(図における反時計回り方向)に連れ回りで(順方向に)回転させられる逆屈曲部材としての逆屈曲ローラ53、前記中間転写ベルト44を介して前記逆屈曲ローラ53と対向させて配設され、中間転写ベルト44の走行に伴って矢印方向(図において時計回り方向)に連れ回りで(順方向に)回転させられる第2のバックアップローラとしての逆屈曲バックアップローラ54等を備える。該逆屈曲バックアップローラ54は、導電性を有する金属製、例えば、ステンレス鋼(SUS)製のローラから成る。
なお、前記画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkは、中間転写ベルト44の走行方向における上流側から下流側にかけて並べて配設され、画像形成ユニット20Wが最も上流側に、画像形成ユニット20Bkが最も下流側に置かれる。
前記中間転写ベルト44は、ポリイミド樹脂等の樹脂材料から成り、弾性を有する無端ベルトである。
前記各一次転写ローラ45は、各感光体ドラム21上に形成された各色のトナー像を順次重ねて中間転写ベルト44に転写(一次転写)し、中間転写ベルト44上にカラーのトナー像を形成する。また、各一次転写ローラ45は、弾性を有する図示されない第1の付勢部材によって各感光体ドラム21に向けて付勢される。そして、各一次転写ローラ45と各感光体ドラム21との間に一次転写部が構成される。
前記二次転写ローラ46は、中間転写ベルト44上に形成されたカラーのトナー像を用紙Pに転写(二次転写)し、用紙Pにカラーのトナー像を形成する。また、二次転写ローラ46は、弾性を有する図示されない第2の付勢部材によって二次転写バックアップローラ43に向けて付勢される。そして、二次転写ローラ46と二次転写バックアップローラ43との間に二次転写部が構成される。なお、二次転写ローラ46は、金属製の芯金、及び発泡ゴム層等から成り、前記芯金の外周面を被覆する弾性層を備える。
前記クリーニング装置48は、一定の圧力で先端を中間転写ベルト44に押し付けて配設されたクリーニング部材としてのクリーニングブレード49を備える。該クリーニングブレード49は、二次転写後に中間転写ベルト44上に残留した現像剤、すなわち、残留現像剤としての残留トナーを掻き取ることによって除去し、中間転写ベルト44をクリーニングする。
また、前記逆屈曲ローラ53及び逆屈曲バックアップローラ54は、用紙P上に画像を形成する際に位置ずれが生じるのを防止するために配設される。
そして、前記媒体搬送路Rt1における二次転写部より下流側に、定着装置(定着ユニット)としての定着器50が配設される。該定着器50は、内部にハロゲンランプ等の熱源としての図示されないヒータを備え、矢印方向(図において時計回り方向)に回転させられる第1の定着部材としての加熱ローラ51、及び該加熱ローラ51と当接させて配設され、矢印方向(図において反時計回り方向)に回転させられる第2の定着部材としての加圧ローラ52を備え、二次転写部から送られた用紙P上のカラーのトナー像を加熱し、加圧することによって用紙Pに定着させ、カラーの画像を形成する。
また、前記媒体搬送路Rt1における定着器50より下流側に、第4、第5の搬送部材としての搬送ローラ対37、38が配設され、搬送ローラ対38より下流側に排出部材としての排出ローラ対39が配設される。カラーの画像が形成された用紙Pは、搬送ローラ対37、38によって搬送された後、排出ローラ対39によって排出口mtから装置本体外に形成された媒体載置部としての排出トレイ(スタッカ)12上に排出され、積載される。前記搬送ローラ対37、38及び排出ローラ対39は、排出用の駆動部としての図示されないステッピングモータを駆動することによって回転させられる。
なお、60はプリンタ10の全体の制御を行う制御部、71は、液晶表示パネル、有機EL表示パネル等の画像表示デバイスから成り、プリンタ10についての各種の設定用の画面、プリンタ10の動作状態を表示する画面等を形成するための表示部、72は、入力ボタン、入力キー等を備え、操作者(ユーザ)が操作することによって各種の情報を入力するための操作部である。
次に、各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkについて説明する。
各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkは、トナーを収容する現像剤収容部としてのトナーカートリッジ22、前記感光体ドラム21と当接させて回転自在に配設され、感光体ドラム21の回転に対して連れ回りで回転させられ、感光体ドラム21の表面を一様に帯電させる帯電装置としての帯電ローラ23、前記感光体ドラム21と当接させて回転自在に配設され、静電潜像を現像してトナー像を形成する現像剤担持体としての現像ローラ26、トナーカートリッジ22内のトナーを現像ローラ26に供給する現像剤供給部材としてのトナー供給ローラ25、現像ローラ26上のトナーを薄層化して現像剤層としてのトナー層を形成する現像剤層規制部材としての現像ブレード27、一次転写が行われた後の感光体ドラム21上の残留トナーを掻き取ることによって除去し、感光体ドラム21をクリーニングするクリーニング部材としてのクリーニングブレード28等を備える。
現像ローラ26及びトナー供給ローラ25の長手方向における一端には図示されないギヤが配設され、各ギヤと、感光体ドラム21の長手方向における一端に配設された図示されないギヤとが噛合させられ、これにより、現像ローラ26及びトナー供給ローラ25が、感光体ドラム21の回転速度と同期した速度で同方向に回転させられる。
前記感光体ドラム21は、アルミニウム等から成る導電性支持体、及び該導電性支持体の外周に形成された有機感光体(OPC:Organic Photoconductor)等から成る感光層を備える。
前記LEDヘッド24は、感光体ドラム21の長手方向(軸方向)に沿って配設された複数の発光要素としての図示されないLED素子(発光ダイオード)、各LED素子を駆動する発光要素駆動部としての図示されないLED駆動部、各LED素子によって発生させられた光を感光体ドラム21の表面に導く光学装置としての図示されないレンズアレイ等を備える。
また、前記現像ローラ26は、金属製の芯金、及び弾性体から成り、前記芯金の外周を被覆する弾性層を備える。前記弾性体としては、例えば、硬度が76〔°〕(アスカーC)の半導電性のウレタンゴムが使用される。
そして、前記トナー供給ローラ25は、金属製の芯金、及び発泡体から成り、前記芯金の外周を被覆する発泡体層を備える。前記発泡体としては、例えば、硬度が63〔°〕(アスカーF)のシリコーンゴムの発泡体が使用される。
ホワイト、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックのトナーとしては、粉砕法によって製造された非磁性一成分の粉砕トナーが使用される。なお、重合法等によって製造されたトナーを使用することもできる。非磁性一成分の粉砕トナーは、例えば、まず、結着樹脂、着色剤、離型剤、帯電制御剤等から成るトナー原料を溶融・混練し、冷却して溶融・混練物を生成し、続いて、該溶融・混練物を粉砕し、分級することによって平均粒径が約8〔μm〕のトナー母粒子を生成し、生成したトナー母粒子に疎水性シリカ等の外添剤を添加することによって製造される。結着樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂が使用される。また、ホワイトの着色剤としては、金属系の顔料、例えば、二酸化チタンから成る不透明な顔料が使用される。そして、イエロー、シアン、マゼンタ及びブラックの着色剤としては、有機系の顔料、例えば、ピグメントイエロー、ピグメントシアン、ピグメントマゼンタ、カーボンブラック等が使用される。なお、各顔料としては、混ぜて使用されることから、ある程度透明な顔料が好ましい。
次に、各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bk及び転写ユニットu1の動作について説明する。
各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bkにおいて、帯電ローラ23が感光体ドラム21の表面を一様に帯電させると、LEDヘッド24は、印刷データに対応するパターンの光を感光体ドラム21の表面に照射し、静電潜像を形成する。
一方、トナーカートリッジ22から供給され、トナー供給ローラ25によって保持されたトナーは、現像ローラ26に供給され、感光体ドラム21の表面の静電潜像が形成された部分が現像ローラ26に到達すると、感光体ドラム21上の静電潜像と現像ローラ26との電位差によって感光体ドラム21に付着させられ、これにより、感光体ドラム21上にトナー像が形成される。
そして、転写ユニットu1において、中間転写ベルト44が走行させられ、一次転写部において一次転写ローラ45によって各色のトナー像が順次重ねて中間転写ベルト44に転写され、中間転写ベルト44上にカラーのトナー像が形成され、二次転写部において二次転写ローラ46によってカラーのトナー像が用紙Pに転写され、用紙P上にカラーの画像が形成される。
次に、逆屈曲ローラ53について説明する。
図3は本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの断面図、図4は本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの側面図である。
図において、53は逆屈曲ローラであり、該逆屈曲ローラ53は、芯金53a、該芯金53aに被覆された弾性ゴム層53b、及び該弾性ゴム層53bに被覆された処理層53cを備える。本実施の形態において、逆屈曲ローラ53の硬度は、JIS−A(JIS K6301)で72〔°〕程度にされる。
前記芯金53aは、3〜6〔μm〕の無電解ニッケルメッキが施されたステンレス鋼(SUM材)から成る。また、弾性ゴム層53bは、例えば、導電性アクリロニトリルブタヂエンゴム及びエピクロルヒドリンエチレンオキシドゴムの混合ゴムから成る。そして、処理層53cは、弾性ゴム層53bにイソシアネート等を塗布することによって形成される。
図4に示されるように、逆屈曲ローラ53は、両端部から中央部にかけて径が大きくなるクラウン形状を有し、本実施の形態においては、弾性ゴム層53b及び処理層53cの部分、すなわち、逆屈曲ローラ本体部の両端の外径tdが18〔mm〕にされ、中央部の外径cdが外径tdの1.014倍(18.252〔mm〕)程度にされる。
次に、プリンタ10の制御装置について説明する。
図5は本発明の実施の形態におけるプリンタの制御ブロック図である。
図において、60は制御部であり、該制御部60は、主制御部61、各画像形成ユニット20W、20Y、20C、20M、20Bk(図1)の帯電ローラ23に帯電電圧を印加する帯電電圧制御部81、現像ローラ26に現像電圧を印加する現像電圧制御部82、トナー供給ローラ25に供給電圧を印加する供給電圧制御部83、現像ブレード27に現像ブレード電圧を印加する現像ブレード電圧制御部85、一次転写ローラ45に一次転写電圧を印加する一次転写電圧制御部86、二次転写ローラ46に二次転写電圧を印加する二次転写電圧制御部87、印刷データに応じてLEDヘッド24を発光させるLED発光制御部88、定着器50のヒータを制御する定着制御部89、各モータMiの駆動を制御するモータ制御部90、逆屈曲バックアップローラ54にクリーニング電圧を印加するバックアップローラ制御部としての逆屈曲バックアップローラ制御部91等を備える。制御部60は、操作者による操作部72の操作に基づいて制御される。
次に、逆屈曲ローラ53に付着した残留トナー及びそのクリーニング方法、並びにクリーニング結果について説明する。
図6は本発明の実施の形態におけるベタ画像の例を示す図、図7は本発明の実施の形態における逆屈曲バックアップローラに電圧を印加するときの等価回路を示す図、図8は本発明の実施の形態におけるベタ画像形成時の逆屈曲ローラと逆屈曲バックアップローラとの間のトナー移動モデルを示す図、図9は本発明の実施の形態におけるクリーニング電流の波形を示す図、図10は本発明の実施の形態におけるクリーニング時の逆屈曲ローラと逆屈曲バックアップローラとの間のトナー移動モデルを示す第1の図、図11は本発明の実施の形態におけるクリーニング時の逆屈曲ローラと逆屈曲バックアップローラとの間のトナー移動モデルを示す第2の図である。
まず、意図的に逆屈曲ローラ53にトナーを付着させるために、気温が10〔℃〕、湿度が20〔%〕の印刷環境下で、20枚のA3判ノビ(329×483〔mm〕)の用紙Pに対して、図6に示されるようなベタ画像を形成した。
この場合、プリンタ10として、「MICROLINE VINCH C911dn」(沖データ社製)を使用した。そして、45〔ppm〕の印刷速度で、普通紙(坪量68〜75〔g/cm2 〕)を使用して片面印刷を行った。
なお、イエローの画像形成ユニット20Yだけを使用してベタ画像を形成したが、他の画像形成ユニットを使用してベタ画像を形成することができる。
そして、各ローラには、以下の値の(直流)電圧を印加した。
帯電ローラ23:−1100〔V〕
現像ローラ26:−200〔V〕
トナー供給ローラ25:−300〔V〕
現像ブレード27:−300〔V〕
一次転写ローラ45:+1500〔V〕
二次転写ローラ46:+5000〔V〕
この場合、正の極性の残留トナーを中間転写ベルト44に付着しやすくするために、二次転写ローラ46に印加する電圧をある程度高く設定した。
また、中間転写ベルト44から逆屈曲ローラ53に正の極性の残留トナーを付着しやすくするために、図7の等価回路に示されるように、逆屈曲バックアップローラ54に正の極性の電圧を印加し、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間に30〔μA〕の電流Ignを流しながらベタ画像を形成した。
図7において、44は中間転写ベルト、53は逆屈曲ローラ、53aは芯金、54は逆屈曲バックアップローラ、64は逆屈曲バックアップローラ54に電圧を印加するための電源、tnは中間転写ベルト44に付着した残留トナーである。なお、逆屈曲ローラ53は接地される。
また、逆屈曲バックアップローラ54に印加される電圧を制御することによって、中間転写ベルト44から逆屈曲ローラ53への正の極性の残留トナーの移動量を調整することができる。ベタ画像の形成時は、図8に示されるように、中間転写ベルト44から逆屈曲ローラ53に正の極性の残留トナーが移動する。
逆屈曲ローラ53の電位をVrとし、逆屈曲バックアップローラ54の電位をVbとしたとき、二次転写ローラ46に高く設定された電圧が印加されるので、中間転写ベルト44上に多くの正の極性の残留トナーが存在するが、図8に示されるように、逆屈曲バックアップローラ54の電位Vbが逆屈曲ローラ53の電位Vr(0〔V〕)より高いので、中間転写ベルト44上の正の極性の残留トナーは逆屈曲ローラ53に多く移動する。
なお、逆屈曲バックアップローラ54に正の極性の電圧を印加したときに、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を電流Igpが流れ、逆屈曲バックアップローラ54に負の極性の電圧を印加したときに、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間に電流Ignが流れる。
ところで、一次転写後の中間転写ベルト44上には、正の極性及び負の極性のトナーがある程度混在して付着し、二次転写において正の極性の高い電圧が二次転写ローラ46に印加されると、中間転写ベルト44上の多くの負の極性のトナーが用紙Pに付着させられ、中間転写ベルト44上には正の極性のトナーが多く残留する。この状態で、用紙Pにベタ画像を形成すると、逆屈曲ローラ53の表面に多くの正の極性の残留トナーが付着する。実際に、逆屈曲ローラ53の表面を目視によって確認すると、多くの残留トナーが付着していることが分かる。そして、残留トナーが除去されずに重ねて付着させられると、残留トナーが逆屈曲ローラ53から剥がれて二次転写後の用紙P上に落下して画像品位を低下させたり、付着したトナーが凝固して強度を持ち、中間転写ベルト44を傷つけて劣化させたりしてしまう。
そこで、本実施の形態においては、逆屈曲ローラ53上の残留トナーを除去するために、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との電位差を、逆屈曲ローラ53から残留トナーを剥離させやすいように調整しながら、プリンタ10を15〔秒〕間空回転させた(用紙Pを搬送することなく、前記各ローラに前記電圧を印加した。)。
なお、通常、二次転写ローラ46には、+2500〜+4500〔V〕程度の電圧が印加されるので、電圧に応じて、逆屈曲ローラ53には正の極性及び負の極性の残留トナーが付着する。したがって、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間には、図9に示されるように、+30〔μA〕の正の極性の電流Igp及び−20〔μA〕の負の極性の電流がパルス電流として交互に流れるようにするのが好ましい。そこで、逆屈曲ローラ53が3〔回転〕するごとに、+30〔μA〕の正の極性の電流Igp及び−20〔μA〕の負の極性の電流Ignが交互に逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れるようにした。なお、図において、t1は逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる電流、すなわち、クリーニング電流の供給を開始するタイミング、t2はクリーニング電流の供給を終了するタイミング、Tiはタイミングt1からタイミングt2までの15〔秒〕の時間、Tはクリーニング電流の周期、τは逆屈曲ローラ53が3〔回転〕する時間である。
図10に示されるように、逆屈曲バックアップローラ54に正の極性の電位Vbが形成されたときは、逆屈曲ローラ53上の負の極性の残留トナーが除去され、図11に示されるように、逆屈曲バックアップローラ54に負の極性の電位Vbが形成されたときは、逆屈曲ローラ53上の正の極性の残留トナーが除去される。
なお、実機のプリンタ10は、図示されない電源が投入されると、イニシャライズが行われ、15〔秒〕間空回転させられる(用紙Pを搬送することなく、前記各ローラに前記電圧が印加される。)。そこで、イニシャライズが行われている間、逆屈曲ローラ53が3〔回転〕するごとに、前記逆屈曲バックアップローラ制御部91によって、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間に正の極性の電流Igp及び負の極性の電流Ignがパルス電流として交互に流れる。
また、前記逆屈曲バックアップローラ制御部91には内部抵抗があり、逆屈曲ローラ53の抵抗等を含めると、逆屈曲バックアップローラ制御部91と逆屈曲ローラ53との間の回路には、70〜130〔MΩ〕程度の抵抗が存在することになる。したがって、逆屈曲ローラ53に印加することができる電圧に制限があるので、逆屈曲ローラ53の抵抗値Rが大きいほど所望の電流値が得られにくい。なお、逆屈曲バックアップローラ54に印加される電圧は、前記正の極性の電流Igp及び負の極性の電流Ignが交互に供給されるように、電流値が監視され、随時調整される。
続いて、十点平均粗さRz及び抵抗値Rの異なる204個の逆屈曲ローラ53のサンプルを使用し、前記クリーニング方法によって逆屈曲ローラ53に付着した残留トナーを除去したときに、クリーニングが十分に行われたかどうかを判定した。
図12は本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの各サンプルの十点平均粗さ及び抵抗値を示す第1の図、図13は本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの各サンプルの十点平均粗さ及び抵抗値を示す第2の図、図14は本発明の実施の形態における逆屈曲ローラの抵抗値を測定するための抵抗値測定装置を示す図である。
この場合、逆屈曲ローラ53の表面の十点平均粗さRz(JIS B0601−1994)を4〔μm〕以上、かつ、20〔μm〕以下の範囲で、逆屈曲ローラ53の抵抗値Rを5.2〔LogΩ〕以上、かつ、7.4〔LogΩ〕以下の範囲で変化させて、十点平均粗さRz及び抵抗値Rの組み合せによる204個のサンプルを作成した。十点平均粗さRzは、表面の凹凸を調整した研磨ペーパを数種類使用し、研磨速度及び研磨押込み量を調整することによって変化させた。また、抵抗値Rは、弾性ゴム層53b(図3)における導電性アクリロニトリルブタヂエンゴム及びエピクロルヒドリンエチレンオキシドゴムの配合比、処理層53cにおけるイソシアネートの塗布濃度、及び弾性ゴム層53bに添加される導電剤の量を調整することによって変化させた。
そして、表面粗さ測定器「サーフコーダSEF3500」(小坂研究所社製)を使用し、触針の半径を2〔μm〕とし、触針圧を0.7〔mN〕とし、触針の送り速さを0.5〔mm/sec〕とし、触針を逆屈曲ローラ53の円周に沿って移動させることによって十点平均粗さRzを測定した。
また、逆屈曲ローラ53の抵抗値R〔LogΩ〕は、図14に示される抵抗値測定装置で測定した。
図において、53は逆屈曲ローラ、62は30〔mm〕の直径を有するステンレス鋼(SUS材)製の導電性円柱、101は抵抗値検出器「ハイレジスタンスメータ4339B」(アジレント・テクノロジー社製)である。
導電性円柱62に対して逆屈曲ローラ53を、長手方向において均等な荷重F
F=3000〔gf〕
で当接させ、導電性円柱62を矢印方向に回転させることによって逆屈曲ローラ53を連れ回りで矢印方向に回転させた。そして、抵抗値検出器101の端子を逆屈曲ローラ53の芯金53aに接続し、導電性円柱62の負の極性側に直流電圧−200〔V〕を印加し、温度が20〔℃〕、湿度が50〔%〕の環境下で抵抗値検出器101によって測定した抵抗値を逆屈曲ローラ53の抵抗値R〔LogΩ〕とした。
そして、前記クリーニング方法によるクリーニングが十分に行われたかどうかを判定するために、逆屈曲ローラ53の表面の残留トナーをメンディングテープで剥離した。該メンディングテープ(以下「トナー剥離テープ」という。)を白紙に貼り付け、メンディングテープ上の色差ΔEを測定することによって、クリーニングが十分に行われたかどうかを定量的に判定した。色差の測定位置は、特に規定せず、剥離した残留トナー内における色差の最大値を判定に使用した。なお、色差の測定には、分光濃度計「X−Rite500」(キヤノンアイテック社製)を使用した。
色差ΔEは次の式(1)で算出され、同じ白紙に貼り付けた無地の(残留トナーが付着していない)メンディングテープ(以下「無地テープ」という。)上の色差ΔEを基準値とした。
ΔE=((ΔL)2 +(Δa)2 +(Δb)2 1/2 …(1)
ΔL=トナー剥離テープのL−無地テープのL
Δa=トナー剥離テープのa−無地テープのa
Δb=トナー剥離テープのb−無地テープのb
図15は本発明の実施の形態におけるクリーニング方法によるクリーニング効果を示す第1の図、図16は本発明の実施の形態におけるクリーニング方法によるクリーニング効果を示す第2の図である。
クリーニング効果を判定する条件は以下のとおりとした。
・各ローラに印加される電圧
帯電ローラ23:−1100〔V〕
現像ローラ26:−200〔V〕
トナー供給ローラ25:−300〔V〕
現像ブレード27:−300〔V〕
一次転写ローラ45:+1500〔V〕
二次転写ローラ46:+5000〔V〕
・ベタ画像を20枚の用紙Pに形成するときに逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる電流
正の極性の電流Ign=+30〔μA〕
・ベタ画像を形成した後、プリンタ10が空回転させられるときに逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる電流
正の極性の電流Igp=+30〔μA〕
負の極性の電流Ign=−20〔μA〕
図15及び16において、×は、色差ΔEが35より大きく、逆屈曲ローラ53から用紙P上に残留トナーが落下したり、残留トナーによって中間転写ベルト44が傷ついたりしてしまう可能性があることを、△は、色差ΔEが25以上、かつ、35以下であり、逆屈曲ローラ53から用紙P上に残留トナーが落下したり、残留トナーによって中間転写ベルト44が傷ついたりする可能性が低く、印刷上問題がみられないことを、○は、色差ΔEが5以上、かつ、25より小さく、クリーニングが十分に行われ、逆屈曲ローラ53から用紙P上に残留トナーが落下したり、中間転写ベルト44が傷ついたりする可能性がないことを、●は、色差ΔEが5より小さく、逆屈曲ローラ53から残留トナーがほぼ完全に除去されていることを表す。
図15及び16から、逆屈曲ローラ53の十点平均粗さRzが小さくなるほど、又は抵抗値Rが小さくなるほどクリーニング効果が高いことが分かる。
なお、クリーニングが十分に行われたかどうかの判定は、二次転写電圧が高い条件下(+5000〔V〕)で行った。仮に、クリーニングが十分に行われたかどうかの判定を、二次転写電圧が低い条件下(例えば、+2000〔V〕)で行っても、二次転写電圧が低い場合には、負の極性の残留トナーが正の極性の残留トナーより多くなることはなく、逆屈曲ローラ53のクリーニング効果に大きく寄与する電流は、正の極性の残留トナーを除去するための負の極性の電流Ignであるので、二次転写電圧が低い場合の評価は省略する。
ところで、逆屈曲ローラ53に付着した残留トナーを十分に除去することができない原因として、表面粗さが考えられる。逆屈曲ローラ53の表面粗さが大きいと、凹部に残留トナーが詰まってしまい、電気的に除去することが困難となる。実際に、逆屈曲ローラ53の表面粗さが大きい場合においては、正の極性の電流Igpを+30〔μA〕供給したときと、負の極性の電流Ignを−20〔μA〕供給したときとでクリーニング効果はまったく同じであった。これは、物理的に逆屈曲ローラ53が残留トナーを保持する力が強いので電気的な力が作用しないことを示している。このことから、逆屈曲ローラ53の十点平均粗さRzを小さくすることによってクリーニングを十分に行うことができることが分かる。
ここで、抵抗値Rが所定の値より低くなると、逆屈曲ローラ53が放電する可能性があり、その場合、逆屈曲ローラ53の表面の全体に正の極性の残留トナーが付着してしまう。また、逆屈曲バックアップローラ54に印加することができる電圧には制限があり、2700〔V〕より高い電圧を印加することができない。さらに、抵抗値Rが高くなるほど逆屈曲ローラ53をクリーニングするのに必要な負の極性の電流Ignを確保することができない。したがって、抵抗値Rの範囲を、
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
とした。また、十点平均粗さRzは、小さくなりすぎると中間転写ベルト44との連れ回り性を確保することができなくなり、中間転写ベルト44が逆屈曲ローラ53に対してずれてしまう。そこで、十点平均粗さRzを、
4≦Rz〔μm〕
とした。
クリーニングを十分に行うことができるようにするために、抵抗値R及び十点平均粗さRzの範囲は、抵抗値Rの最小値及び最大値、十点平均粗さRzの最小値、並びに図12における直線L1の方程式から、次の式(2)及び(3)で規定される。
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4 …(2)
4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5 …(3)
抵抗値R及び十点平均粗さRzが前記式(2)及び(3)を満たした場合、逆屈曲ローラ53から用紙P上に残留トナーが落下したり、残留トナーによって中間転写ベルト44が傷ついたりする可能性はない。
また、クリーニングを更に十分に行うことができるようにするために、抵抗値R及び十点平均粗さRzの範囲は、前記抵抗値Rの最小値及び最大値、十点平均粗さRzの最小値、並びに図12における直線L2の方程式から、次の式(4)及び(5)で規定される。
5.2≦R〔LogΩ〕≦6.8 …(4)
4.0≦Rz〔μm〕≦−5.0・R+38.0 …(5)
抵抗値R及び十点平均粗さRzが式(4)及び(5)を満たした場合、逆屈曲ローラ53から残留トナーをほぼ完全に除去することができる。
なお、前記逆屈曲バックアップローラ54の電位Vbが逆屈曲ローラ53の電位Vrより小さい場合、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる負の極性の電流Ignの絶対値|Ign|が、13〔μA〕以上、かつ、30〔μA〕以下の範囲内にあり、抵抗値R及び十点平均粗さRzの範囲が前記式(2)〜(5)を満たすと、クリーニングを十分に行うことができるが、絶対値|Ign|が13〔μA〕より小さくなると、抵抗値R及び十点平均粗さRzの範囲が前記式(2)〜(5)を満たしたとしても、クリーニングを十分に行うことができない。また、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる負の極性の電流Ignは制限され、絶対値|Ign|を30〔μA〕より大きくすることができない。したがって、前記絶対値|Ign|の範囲を、
13≦|Ign|〔μA〕≦30
とした。
また、前記逆屈曲バックアップローラ54の電位Vbが逆屈曲ローラ53の電位Vrより大きい場合、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる正の極性の電流Igpは、前述されたように、逆屈曲ローラ53のクリーニング効果に大きく寄与する電流が正の極性の残留トナーを除去する負の極性の電流Ignであることから、0〔μA〕以上であればよいが、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間を流れる正の極性の電流Igpは制限され、30〔μA〕より大きくすることができない。したがって、正の極性の電流Igpの範囲を、
0≦Igp〔μA〕≦30
とした。
したがって、本実施の形態においては、プリンタ10においてカラーの画像を形成している間、常時、逆屈曲ローラ53と逆屈曲バックアップローラ54との間に正の極性の電流Igp及び負の極性の電流Ignが交互に流れるとともに、正の極性の電流Igp及び負の極性の電流Ignが、
0≦Igp〔μA〕≦30
13≦|Ign〔μA〕|≦30
の範囲に設定され、逆屈曲ローラ53の十点平均粗さRz〔μm〕及び抵抗値R〔LogΩ〕が、
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5
の範囲、好ましくは、
5.2≦R〔LogΩ〕≦6.8
4.0≦Rz〔μm〕≦−5.0・R+38.0
の範囲にされる。
このように、本実施の形態においては、逆屈曲ローラ53の抵抗値R〔LogΩ〕と十点平均粗さRz〔μm〕との関係が、
5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5
にされるので、逆屈曲ローラ53のクリーニングを十分に行うことができる。したがって、逆屈曲ローラ53から用紙P上に残留トナーが落下して画像品位を低下させたり、残留トナーによって中間転写ベルト44が傷ついて劣化したりするのを防止することができる。
本実施の形態においては、画像形成装置として、中間転写式のプリンタ10について説明したが、本発明を複合機、ファクシミリ、複写機等に適用することができる。
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
20W、20Y、20C、20M、20Bk 画像形成ユニット
24 LEDヘッド
44 中間転写ベルト
45 一次転写ローラ
46 二次転写ローラ
53 逆屈曲ローラ
54 逆屈曲バックアップローラ
P 用紙
u1 転写ユニット

Claims (4)

  1. (a)複数の画像形成部に沿って走行自在に配設された転写媒体と、
    (b)前記各画像形成部において形成された現像剤像を前記転写媒体に重ねて転写する第1の転写部材と、
    (c)前記転写媒体に転写された現像剤像を媒体に転写する第2の転写部材と、
    (d)前記転写媒体の走行方向における前記第2の転写部材より下流側において、前記転写媒体の外面側から転写媒体に圧接させて回転自在に配設され、転写媒体の走行に伴って回転させられる逆屈曲部材と、
    (e)前記転写媒体を介して逆屈曲部材と対向させて回転自在に配設されたバックアップローラと
    (f)前記逆屈曲部材とバックアップローラとの間に正の極性の電流及び負の極性の電流を交互に流すバックアップローラ制御部とを有するとともに、
    (g)前記逆屈曲部材の抵抗値R〔LogΩ〕と十点平均粗さRz〔μm〕との関係が、
    5.2≦R〔LogΩ〕≦7.4
    4.0≦Rz〔μm〕≦−2.5・R+30.5
    にされることを特徴とする画像形成装置
  2. 前記逆屈曲部材の抵抗値R〔LogΩ〕と十点平均粗さRz〔μm〕との関係が、
    5.2≦R〔LogΩ〕≦6.8
    4.0≦Rz〔μm〕≦−5.0・R+38.0
    にされる請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 記バックアップローラの電位が逆屈曲部材の電位より大きい場合に、前記逆屈曲部材とバックアップローラとの間を流れる電流Igpの絶対値は、
    0≦|Igp〔μA〕|≦30
    にされる請求項1又は2に記載の画像形成装置
  4. 前記バックアップローラの電位が逆屈曲部材の電位より小さい場合に、前記逆屈曲部材とバックアップローラとの間を流れる電流Ignの絶対値は、
    13≦|Ign|〔μA〕≦30
    にされる請求項1又は2に記載の画像形成装置
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