JP6426231B1 - 複合膜 - Google Patents
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Description
(2)有機繊維布帛が、織物、編物、編状物およびハニカム状物から選ばれた少なくとも1種の組織で構成されたものである、前記(1)に記載の複合膜。
(3)不燃性もしくは難燃性の樹脂被覆層が、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種以上からなるものである、前記(1)または(2)に記載の複合膜。
(4)高強度繊維がアラミド繊維である、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の複合膜。
(5)フッ素系樹脂被覆層が、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレン、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、四フッ化エチレン・エチレン共重合体、フッ化ビニリデン・四フッ化エチレン共重合体から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂を含む、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の複合膜。
(6)複合膜の引張強さが、タテ・ヨコ方向ともに1,000N/インチ以上である、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の複合膜。
図1に、好ましい積層構成例を示す。1は複合膜、11は有機繊維布帛(基布)、12は不燃性もしくは難燃性の樹脂被覆層、20はフッ素系樹脂被覆層である。
JIS K 6404−2−2:1999「ゴム引布・プラスチック引布試験方法」に基づいて、1m2当たりの複合膜の質量を測定した。
JIS K 6404−2−3:1999「ゴム引布・プラスチック引布試験方法」に基づいて、複合膜の厚さを測定した。
JIS K 6404−3:1999 A−1法(ストリップ法)に基づいて、複合膜のタテ方向とヨコ方向の引張強さを測定し、以下の基準で評価した。
○;1,500N/インチ超
△;1,000N〜1,500N/インチ
×;1,000N/インチ未満
放射線照射は室温(空気中)にてγ線(Co60)を照射し、累積吸収線量1MGyで照射完了とした。
耐放射線性は、シート状の複合膜に放射線を照射した後、上記と同様の引張試験を行って放射線照射前後の引張強さを比較し、以下の基準で評価した。
○;照射後の引張強さが照射前の引張強さの70%以上
△;照射後の引張強さが照射前の引張強さの50%〜70%
×;照射後の引張強さが照射前の引張強さの50%未満
JIS K 6404−3:1999 A−1法「ゴム引布・プラスチック引布試験方法」に基づいて、もみ試験を実施し屈曲疲労性を比較した。もみ回数1,000回後の試料を観察し、以下の基準で評価した
○;異常なし。
△;樹脂層の剥離が見られる。
×;樹脂部の剥離及び繊維のほつれが認められる。
JIS K 6404−17:1999「ゴム引布・プラスチック引布試験方法」に基づいて、耐光試験を実施し耐光性を比較した。紫外線カーボンアーク灯に450時間暴露後の試料を観察し、変退色グレースケールを用いて以下の基準で評価した。
○;3級以上
△;2級
×;1級
有機繊維布帛(基布)として、KEVLAR(R)繊維織物の品番710(繊維:KEVLAR29、繊度:1,670dtex、織り密度:24本/インチ×24本/インチ、目付:319g/m2、厚さ:0.43mm)を用いた。
この基布の両面に、ペースト塩ビ組成物ゾル(ペースト塩ビ:100質量部、フタル酸エステル系可塑剤:60質量部、Ba−Zn系複合安定剤:2質量部、エポキシ大豆油:3重量部、Ca系充填剤:10質量部、架橋剤:2質量部、白顔料:2質量部)を均一にナイフコーティングし、これを170℃で加熱することでゲル化して両面樹脂被覆した有機繊維布帛(目付:770g/m2、厚さ:0.55mm)を得た。
得られた複合膜は、目付は826g/m2、厚さは0.57mmで、引張強さは、タテ方向が4,900N/インチ、ヨコ方向が5,300N/インチであった。
有機繊維布帛として、KEVLAR(R)繊維織物の品番732(繊維:KEVLAR29、繊度:440dtex、織り密度:32本/インチ×32本/インチ、目付:109g/m2、厚さ:0.15mm)を用いた。この有機繊維布帛の両面を、実施例1と同様の条件で樹脂被覆し、両面樹脂被覆した有機繊維布帛を得た。目付は560g/m2、厚さは0.39mmであった。次いで、実施例1と同様にして、TEDLAR(R)フィルムを熱圧接して複合膜を作製した。
得られた複合膜は、目付は616g/m2、厚さは0.44mmで、引張強さは、タテ方向が2,000N/インチ、ヨコ方向が2,000N/インチであった。
有機繊維布帛として、KEVLAR(R)繊維織物の品番740(繊維:KEVLAR29、繊度:440dtex、織り密度:40本/インチ×40本/インチ、目付:71g/m2、厚さ:0.13mm)を用いる以外は、実施例1と同様にして複合膜を作製した。
塩ビ組成物を両面に被覆した段階での有機繊維布帛の目付は370g/m2、厚さは0.26mmであった。次いで、実施例1と同様にして、TEDLAR(R)フィルムを熱圧接して複合膜を作製した。
得られた複合膜は、目付は426g/m2、厚さは0.28mmで、引張強さは、タテ方向が1,400N/インチ、ヨコ方向が1,500N/インチであった。
有機繊維布帛として、ポリエステル(PET)フィラメント使いの織物(繊度:1660dtex、織り密度:タテ21本/インチ、ヨコ19本/インチ、目付:215g/m2)を用いる以外は、実施例1と同様にして複合膜を作製した。
塩ビ組成物を両面に被覆した段階での有機繊維布帛の目付は670g/m2、厚さは0.5mmであり、複合膜の目付は726g/m2、厚さは0.52mmであり、引張強さは、タテ方向が2,370N/インチ、ヨコ方向が2,120N/インチであった。
有機繊維布帛として、ポリエステル(PET)フィラメント使いの織物(繊度:1660dtex、織り密度:タテ21本/インチ、ヨコ19本/インチ、目付:215g/m2)を用いた。この基布の両面に、ペースト塩ビ組成物ゾル(ペースト塩ビ:100質量部、フタル酸エステル系可塑剤:60質量部、Ba−Zn系複合安定剤:2質量部、エポキシ大豆油:3重量部、Ca系充填剤:10質量部、架橋剤:2質量部、白顔料:2質量部)を均一にナイフコーティングし、これを170℃で加熱することでゲル化して両面樹脂被覆した有機繊維布帛を得た。複合膜の目付は670g/m2、厚さは0.50mmであり、引張強さは、タテ方向が2,270N/インチ、ヨコ方向が2,020N/インチであった。
繊維布帛として、ガラス繊維使いの織物(繊度:960dtex、織り密度:タテ19本/インチ、ヨコ18本/インチ、目付:203g/m2)を用いる以外は、実施例1と同様にして複合膜を作製した。塩ビ組成物を両面に被覆した段階での有機繊維布帛の目付は660g/m2、厚さは0.5mmであり、複合膜の目付は716g/m2、厚さは0.52mmであり、引張強さは、タテ方向が853N/インチ、ヨコ方向が810N/インチであった。
耐放射線性の評価は、放射線照射前後の引張強さの値から評価する前記の方法に加えて、放射線照射後の複合膜の外観(亀裂、破損、硬化等)についても評価に加えた。評価結果を表1に示す。
11 有機繊維布帛(基布)
12 不燃性もしくは難燃性の樹脂被覆層
20 フッ素系樹脂被覆層
Claims (6)
- 限界酸素指数(LOI)が25以上で、引張強さが15cN/dtex以上の高強度繊維で、かつ、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンズビスオキサゾール繊維および全芳香族ポリエステル繊維から選ばれた少なくとも1種の有機繊維布帛を基布として用い、その両面に不燃性もしくは難燃性の樹脂被覆層が形成され、かつ、該樹脂被覆層の少なくとも片面にフッ素系樹脂被覆層が形成されていることを特徴とする放射性物質の飛散防止を目的とする養生用複合膜。
- 有機繊維布帛が、織物、編物、編状物およびハニカム状物から選ばれた少なくとも1種の組織で構成されたものである、請求項1に記載の複合膜。
- 不燃性もしくは難燃性の樹脂被覆層が、塩化ビニル樹脂、塩化ビニリデン樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル・塩化ビニリデン共重合体、塩化ビニル・アクリル酸エステル共重合体から選ばれた少なくとも1種以上からなるものである、請求項1または2に記載の複合膜。
- 高強度繊維がアラミド繊維である、請求項1〜3のいずれかに記載の複合膜。
- フッ素系樹脂被覆層が、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、三フッ化塩化エチレン、四フッ化エチレン、四フッ化エチレン・パーフルオロアルコキシエチレン共重合体、四フッ化エチレン・エチレン共重合体、フッ化ビニリデン・四フッ化エチレン共重合体から選ばれた少なくとも1種以上の樹脂を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の複合膜。
- 複合膜の引張強さが、タテ・ヨコ方向ともに1,000N/インチ以上である、請求項1〜5のいずれかに記載の複合膜。
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