JP6425928B2 - 加熱調理用液体調味料 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱調理用液体調味料に関する。更に詳しくは、本発明は、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料に関する。
近年における食生活の多様化に伴って、液体調味料の使用方法や、液体調味料を用いた料理等も変化してきている。
そして、液体調味料を用いた料理を喫食する際には、良好な風味が求められることが多く、料理の種類等によって、液体調味料の改良が検討されている。例えば、甲殻類や貝類のエキスを混合した製品においては、生臭みが強調されやすく、甲殻類や貝類の風味が不十分となりやすいため、味の調和がとれず、香味バランスが悪くなりがちとなる問題があった。特に、具材とともに加熱調理される鍋用調味料等の加熱調理用液体調味料においては、この問題が一層顕著であった。
そのため、甲殻類や貝類の風味が強調された香味バランスの良好な液体調味料の改良が検討されている。具体的には、例えば、甲殻類や貝類を原料とした液体調味料に酒類や酒精を配合したり、ひじき又はひじき抽出物等を配合したりして、甲殻類等の風味の劣化を抑制し、味の調和をはかる技術が開示されている(例えば、特許文献1及び2を参照)。
特開平10−42823号公報 特開2006−262851号公報
しかしながら、加熱調理用液体調味料における、甲殻類や貝類の風味及び味のびの強化や、生臭みの低減化は未だ十分に満足できるものではなく、更なる改善が求められているのが現状である。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料を提供することを目的とする。
本発明は以下のとおりである。
[1]甲殻類及び貝類のうちの少なくとも一方に由来する粉末と、油脂と、を含有する原料を用いて得られた加熱調理用液体調味料であって、
前記粉末に含まれる窒素分の含有量は、加熱調理用液体調味料中において、10〜50000ppm(wt/wt)であり、
前記油脂の含有量は、加熱調理用液体調味料を100質量%とした場合に、0.1〜4.0質量%であり、
粘度(20℃)は、5〜1000cPであることを特徴とする加熱調理用液体調味料。
[2]前記甲殻類は、エビ及びカニのうちの少なくとも1種であり、前記貝類は、ホタテである前記[1]に記載の加熱調理用液体調味料。
[3]前記原料は増粘剤を更に含有しており、
前記増粘剤は、キサンタンガム、でんぷん、加工でんぷん、タマリンドガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タラガム、カラギーナン、ペクチン、グルテン、カルボキシメチルセルロース、及びゼラチンのうちの少なくとも1種である前記[1]又は[2]に記載の加熱調理用液体調味料。
[4]前記原料は酵母エキスを更に含有する前記[1]乃至[3]のいずれかに記載の加熱調理用液体調味料。
本発明の加熱調理用液体調味料は、甲殻類及び貝類のうちの少なくとも一方に由来する粉末、及び油脂を各々特定量含有しており、且つ粘度が特定の範囲となっているため、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れている。
更に、上記原料が特定の増粘剤を含有している場合、甲殻類・貝類の味のびを更に強化することができる。
また、上記原料が、酵母エキスを更に含有している場合、甲殻類・貝類の味のびを更に強化することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の加熱調理用液体調味料は、甲殻類及び貝類のうちの少なくとも一方に由来する粉末と、油脂と、を含有する原料を用いて得られたものである。
上記加熱調理用液体調味料(原液)は、希釈せずに使用するストレートタイプのものであってもよいし、適宜希釈して使用する希釈タイプのものであってもよい。尚、希釈タイプである場合、希釈倍率は15倍以下(特に3〜12倍、更には5〜11倍)とすることができる。
原料成分である上記粉末は、甲殻類及び貝類のうちの少なくとも一方に由来するものである。
上記粉末としては、通常、甲殻類や貝類を破砕して得られた粉末が用いられる。尚、破砕される甲殻類等は、乾燥物であってもよいし、未乾燥物であってもよい。また、破砕に用いられる部位は特に限定されず、単独の部位のみが用いられていてもよいし、全体又は複数の部位が用いられていてもよい。
尚、この粉末の定義には、甲殻類や貝類を用いて得られた液体抽出物に由来する粉末(例えば、抽出エキスの濃縮物や乾燥物)は含まれないものとする。
また、この粉末の粒径は特に限定されないが、その平均粒子径(D50)は、0.001〜5000μmであることが好ましく、より好ましくは0.005〜2500μm、更に好ましくは0.01〜1000μmである。この平均粒子径が上記範囲内である場合、甲殻類・貝類の風味や味のびに対する効果が強化されるため好ましい。
上記甲殻類としては、エビ、カニ、オキアミ、フジツボ、シャコ、ザリガニ等が挙げられる。これらのなかでも、エビ及びカニのうちの少なくとも1種であることが好ましい。
上記貝類としては、ホタテ、アサリ、シジミ、カキ等が挙げられる。これらのなかでも、ホタテであることが好ましい。
本発明において、上記粉末に含まれる窒素分の含有量(即ち、上記粉末に由来する窒素分の総量)は、加熱調理用液体調味料中(原液中)において、10〜50000ppm(wt/wt)であり、好ましくは25〜20000ppm、より好ましくは50〜10000ppmである。この含有量が上記範囲内である場合、使用形態がストレートタイプであっても、希釈タイプであっても取り扱い易く、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料とすることができる。
また、本発明の加熱調理用液体調味料が希釈タイプである場合、喫食時における上記窒素分の含有量は、希釈後の調味料中において、8〜30000ppm(wt/wt)であることが好ましく、より好ましくは10〜25000ppm、更に好ましくは10〜15000ppmである。この含有量が上記範囲内である場合、喫食時において、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料を得ることができる。
原料成分である上記油脂としては、例えば、植物系油脂や動物系油脂が挙げられる。
上記植物系油脂としては、例えば、ナタネ油、ごま油、米油、大豆油、コーン油、ヤシ油、パーム油、綿実油、ひまわり油、紅花油、亜麻仁油、シソ油、オリーブ油、落花生油、ブドウ種子油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、カボチャ種子油、クルミ油、椿油、茶実油、エゴマ油、ボラージ油、米糠油、小麦胚芽油、香味食用油(焙煎ゴマ油、焙煎大豆油、焙煎菜種油、ハーブオイル、ガーリックオイル、オニオンオイル、葱油等)、これらの油脂の分別油、これらの油脂の硬化油、及びこれらの油脂のエステル交換油等が挙げられる。
上記動物系油脂としては、バター、牛脂、豚油、ラード、鶏油、魚油等が挙げられる。
尚、これらの油脂は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本発明においては、これらの油脂のなかでも、ラード、鶏油、植物系油脂を用いることが好ましく、植物系油脂を用いることがより好ましく、ナタネ油及びごま油のうちの少なくとも一方を用いることが特に好ましい。
上記油脂が、ラード、鶏油、及び植物系油脂(特に、ナタネ油、ごま油)のうちの少なくとも1種である場合、甲殻類・貝類の風味を更に強化し、生臭みの度合いを更に低減することができる。
上記油脂の含有量は、加熱調理用液体調味料(原液)を100質量%とした場合に、0.1〜4.0質量%であり、好ましくは0.1〜3.0質量%、より好ましくは0.15〜3.0質量%である。この含有量が上記範囲内である場合、使用形態がストレートタイプであっても、希釈タイプであっても取り扱い易く、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料とすることができる。
また、本発明の加熱調理用液体調味料が希釈タイプである場合、喫食時における上記油脂の含有量は、希釈後の調味料を100質量%とした場合に、0.1〜2.2質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜1.75質量%、更に好ましくは0.15〜1.75質量%である。この含有量が上記範囲内である場合、喫食時において、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料を得ることができる。
本発明における加熱調理用液体調味料では、原料成分として、増粘剤を更に含有していてもよい。
上記増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、でんぷん、加工でんぷん、タマリンドガム、グアーガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、タラガム、カラギーナン、ペクチン、グルテン、カルボキシメチルセルロース、及びゼラチン等が挙げられる。
尚、これらの増粘剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記増粘剤を含有する場合、その含有量は後述の粘度とすることができる限り特に限定されない。例えば、この含有量は、加熱調理用液体調味料(原液)を100質量%とした場合に、0.03〜0.70質量%(特に0.03〜0.50質量%、更には0.03〜0.30質量%)とすることができる。
本発明における加熱調理用液体調味料(原液)の粘度(20℃)は、5.0〜1000cPであり、好ましくは5.0〜800cP、より好ましくは5.0〜600cPである。この粘度が上記範囲内である場合には、使用形態がストレートタイプであっても、希釈タイプであっても取り扱い易く、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料とすることができる。
また、本発明の加熱調理用液体調味料が希釈タイプである場合、喫食時における上記粘度(20℃)は、3.0〜600cPであることが好ましく、より好ましくは5.0〜500cPである。この粘度が上記範囲内である場合、喫食時において、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れた嗜好性の高い加熱調理用液体調味料を得ることができる。
尚、上記粘度は、通常、原料の組み合わせ及びそれらの配合量、上記増粘剤等により調整することができる。また、この粘度は、B型粘度計等の粘度測定装置により測定することができる。
本発明における加熱調理用液体調味料では、原料成分として、酵母エキスを更に含有していてもよい。
上記酵母エキスとしては、例えば、ビール酵母、パン酵母、及びトルラ酵母から選ばれた少なくとも1種の酵母を、自己消化、酵素分解、熱水処理、酸若しくはアルカリを用いた加水分解、細胞膜破壊処理等に供して得られた物(固液混合物)、あるいは、必要により脱臭処理を施した後、この固液混合物から液体部分を除いた物を用いることができる。
尚、これらの酵母エキスは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記酵母エキスを含有する場合、その含有量は、加熱調理用液体調味料(原液)を100質量%とした場合に、0.0075〜1.2質量%であることが好ましく、より好ましくは0.075〜0.8質量%、更に好ましくは0.075〜0.4質量%である。この含有量が上記範囲内である場合には、甲殻類・貝類の味のびを更に強化することができるため好ましい。
また、本発明の加熱調理用液体調味料が希釈タイプである場合、喫食時における上記酵母エキスの含有量は、希釈後の調味料を100質量%とした場合に、0.005〜1.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜0.75質量%、更に好ましくは0.075〜0.75質量%である。この含有量が上記範囲内である場合、喫食時において、甲殻類・貝類の味のびを更に強化することができるため好ましい。
本発明における加熱調理用液体調味料では、上述の原料成分以外にも、原料として、調味料、具材及び添加剤等の他の原料成分が配合されていてもよい。具体的には、例えば、甘味糖類(砂糖、果糖、ブドウ糖、水飴等)、甘味料(グリチルリチン、ステビオサイド、アスパルテーム、スクラロース等)、食塩、味噌、酢、みりん、醤油等の調味料、アミノ酸系調味料(グリシン、アラニン、グルタミン酸ナトリウム等)、核酸系調味料(イノシン酸ナトリウム、グアニル酸ナトリウム等)、有機酸系調味料(コハク酸ナトリウム等)、畜産物、農産物、水産物等から得られる天然調味料、畜産物、農産物、水産物等から得られる具材、コラーゲンペプチド、水、アルコール、旨味調味料、香辛料、品質改良剤、香料、保存料、安定剤、着色剤、酸化防止剤等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
尚、これらの形態は特に限定されず、液体、ペースト状、粉末及び顆粒状等のいずれであってもよい。
本発明の加熱調理用液体調味料を製造する場合、すべての原料成分を含む原料は、混合された後、必要に応じて、加熱殺菌又はレトルト加熱処理に供される。
加熱殺菌の条件は特に限定されないが、その温度は60〜200℃であることが好ましく、より好ましくは65〜175℃、更に好ましくは70〜150℃である。また、殺菌時間は1〜60分間であることが好ましく、より好ましくは1〜45分間、更に好ましくは1〜30分間である。
レトルト加熱処理の条件は特に限定されないが、その温度は100℃以上であることが好ましく、より好ましくは100〜140℃、更に好ましくは110〜130℃である。また、加熱時間は1分間以上であることが好ましく、より好ましくは1〜60分間、更に好ましくは1〜45分間である。尚、レトルト加熱処理時の圧力条件は特に限定されないが、例えば、蒸気式のレトルト装置や熱水レトルト装置等を用いて、圧力0.05〜1.0MPaとすることが好ましく、より好ましくは0.05〜0.75MPa、更に好ましくは0.075〜0.75MPaである。
以下、例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。尚、本発明は以下の例に何ら限定されるものではない。
[1]加熱調理用液体調味料の調製(実験例1〜39)
表1〜表4に示す基本処方のように、各原料成分[甲殻類又は貝類(エビ、カニ、ホタテ)に由来する粉末、甲殻類又は貝類(エビ、カニ、ホタテ)の水抽出物、油脂(ナタネ油、ごま油、ラード、鶏油)、増粘剤(キサンタンガム、ペクチン)、酵母エキス、食塩、砂糖、グルタミン酸塩(グルタミン酸ナトリウム)、イノシン酸、水]を、各表の含有割合(質量%)となるように配合した原料を混合し、各表に記載した条件で殺菌した後、室温冷却することにより、実験例1〜39の加熱調理用液体調味料(原液)を調製した。尚、表中における各加熱調理用液体調味料の粘度は、以下のように測定した。
<粘度の測定方法>
各加熱調理用液体調味料を測定用容器に約150cc充填し、20℃に調整した後、測定用容器をB型粘度計(東機産業株式会社製、型名「BMII」)にセットし、ローターを用いて20秒間測定することで液体調味料の粘度を測定した。
また、各加熱調理用液体調味料の調製において用いられている、甲殻類又は貝類に由来する粉末、並びに、甲殻類又は貝類の水抽出物に関する詳細を以下に示す。
<甲殻類又は貝類に由来する粉末>
エビに由来する粉末;エビ(アキアミ)全体を乾燥機にて乾燥させ、パワーミルにて粉砕加工を行い、粉末を調製した。
カニに由来する粉末;カニ全体を乾燥機にて乾燥させ、パワーミルにて粉砕加工を行い、粉末を調製した。
ホタテに由来する粉末;ホタテ全体を乾燥機にて乾燥させ、パワーミルにて粉砕加工を行い、粉末を調製した。
<甲殻類又は貝類の水抽出物>
エビの水抽出物;エビ(干しむき身)を熱水抽出に供し、濃縮工程を経て、エキスを調製した。
カニの水抽出物;カニ(干しむき身)を熱水抽出に供し、濃縮工程を経て、エキスを調製した。
ホタテの水抽出物;ホタテ(干しむき身)を熱水抽出に供し、濃縮工程を経て、エキスを調製した。
[2]加熱調理用液体調味料の評価方法
実験例1〜39の各加熱調理用液体調味料を用いて下記のように調理した場合における、「甲殻類・貝類の風味の強さ」、「甲殻類・貝類の味のび」、「生臭み」及び「総合評価」について、専門のパネラーに、下記の各判断基準で評価してもらい、その結果を表1〜表4に併記した(尚、それぞれの評価は、「1」〜「5」の5段階評価であり、「5」が最も好ましく、「1」が1つでもある場合には、本発明の範囲外とする。
<調理方法>
各加熱調理用液体調味料をストレートタイプとして用い(即ち、原液を希釈せずに用い)、50℃に加熱保温したものを評価に供した。
<(a)甲殻類・貝類の風味の強さ>
「1」:弱い
「2」:やや弱い
「3」:やや強い
「4」:強い
「5」:非常に強い
<(b)甲殻類・貝類の味のび>
「1」:弱い
「2」:やや弱い
「3」:やや強い
「4」:強い
「5」:非常に強い
<(c)生臭みの度合い>
「1」:強い
「2」:やや強い
「3」:やや弱い
「4」:弱い
「5」:非常に弱い
<総合評価>
「1」:好ましくない[上記(a)〜(c)の評価結果に「1」が1つ以上ある場合]
「2」:やや好ましくない[上記(a)〜(c)の評価結果に「1」がなく、(a)〜(c)の評価結果の合計点数が7以下の場合]
「3」:好ましい[上記(a)〜(c)の評価結果に「1」がなく、(a)〜(c)の評価結果の合計点数が8以上であり、且つこの総合評価における「4」及び「5」に該当しない場合]
「4」:十分に好ましい[上記(a)〜(c)の評価結果に「1」及び[2]がなく、(a)〜(c)の評価結果の合計点数が11以上であり、且つこの総合評価における「5」に該当しない場合]
「5」:非常に好ましい[上記(a)〜(c)の評価結果が「4」又は「5」であり、(a)〜(c)の評価結果の合計点数が13以上の場合]
Figure 0006425928
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Figure 0006425928
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[3]評価結果
表1〜表4より、以下のことが確認できた。
実験例1は、甲殻類又は貝類に由来する粉末、及び、甲殻類又は貝類の水抽出物を含有しない本発明の範囲外の例であり、甲殻類又は貝類に由来する原料が含まれていないため、各評価を行うことができなかった。
実験例5〜7は、甲殻類又は貝類に由来する粉末を含有せず、その代わりに甲殻類又は貝類の水抽出物を含有する本発明の範囲外の例であり、実験例5及び6では、「甲殻類・貝類の味のび」及び「生臭み」の項目において劣る結果であり、実験例7では、全項目において劣る結果であった。
実験例8は、甲殻類又は貝類に由来する粉末に含まれる窒素分の含有量が少なく、本発明の範囲外の例であり、「甲殻類・貝類の味のび」の項目において劣る結果であった。尚、この実験例8においては、甲殻類又は貝類に由来する粉末に含まれる窒素分の含有量が少ないため、「生臭み」に関する評価を行うことができなかった。
実験例14は、油脂の含有量が少なく、本発明の範囲外の例であり、「甲殻類・貝類の味のび」の項目において劣る結果であった。
実験例20は、油脂の含有量が多く、本発明の範囲外の例であり、「甲殻類・貝類の風味の強さ」の項目において劣る結果であった。
実験例24は、粘度が低く、本発明の範囲外の例であり、「甲殻類・貝類の味のび」の項目において劣る結果であった。
実験例30は、粘度が高く、本発明の範囲外の例であり、「甲殻類・貝類の風味の強さ」の項目において劣る結果であった。
一方、実験例2〜4、9〜13、15〜19、21〜23、25〜29、及び31〜39は、いずれも、本発明の範囲に含まれる例であり、全評価項目において良好な結果であった。特に、実験例2、4、10〜13、16、17、22、23、27、28、31〜37及び39では、総合評価が「4」又は「5」であり、甲殻類・貝類の風味及び味のびの両方に優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに特に優れたものであった。
また、実験例8〜13の結果から、甲殻類又は貝類に由来する粉末に含まれる窒素分の含有量が増加すると、甲殻類・貝類の風味や味のびが強化されることが分かった。
本発明の加熱調理用液体調味料は、甲殻類・貝類の風味や味のびに優れるとともに、生臭みの度合いが低く、香味バランスに優れているため、つゆ、鍋つゆ、だし調味料に代表される加熱調理用の液体調味料分野において好適に用いられる。

Claims (3)

  1. 甲殻類及び貝類のうちの少なくとも一方に由来する粉末と、油脂と、を含有する原料を用いて得られた加熱調理用液体調味料であって、
    更に、増粘剤を含有しており、
    前記増粘剤は、キサンタンガム及びペクチンから選ばれる少なくとも一種を含み、
    前記粉末に含まれる窒素分の含有量は、加熱調理用液体調味料中において、9025000ppm(wt/wt)であり、
    前記油脂の含有量は、加熱調理用液体調味料を100質量%とした場合に、0.1〜2.0質量%であり、
    前記増粘剤の含有量は、加熱調理用液体調味料を100質量%とした場合に、0.06〜0.35質量%であることを特徴とする加熱調理用液体調味料。
  2. 前記甲殻類は、エビ及びカニのうちの少なくとも1種であり、前記貝類は、ホタテである請求項1に記載の加熱調理用液体調味料。
  3. 前記原料は酵母エキスを更に含有する請求項1又は2に記載の加熱調理用液体調味料。
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