JP6422102B2 - はんだ付け装置およびはんだ付け吹き口体の清掃方法 - Google Patents

はんだ付け装置およびはんだ付け吹き口体の清掃方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子部品が搭載されたプリント配線板のような板状の被はんだ付けワークの被はんだ付け部にはんだ吹き口体から溶融はんだを供給してはんだ付けを行う装置において、溶融はんだをはんだ槽からはんだ付け部に供給するためのはんだ付け吹き口体の清掃装置を有するはんだ付け装置およびはんだ付け吹き口体の清掃方法に関する。
プリント配線板の被はんだ付け部に溶融はんだを供給してはんだ付けを行うはんだ付け実装の際に、はんだ付け吹き口体が用いられる。この吹き口体からプリント配線板の被はんだ付け部へ溶融はんだを供給する方法としては大別して2通りある。
第1は、この吹き口体の吹き口上に溶融はんだの静止した液面を形成しておいて、これにプリント配線板の被はんだ付け部を接触させる方法である。第2は、この吹き口体の吹き口上に溶融はんだの流れを形成しておいて、これにプリント配線板の被はんだ付け部を接触させる方法である。
なお、溶融はんだの接触方法には、被はんだ付け部を有するプリント配線板の被はんだ付け面の全面に接触させて溶融はんだを供給する一括はんだ付け方法と、被はんだ付け部を含む特定の領域にのみ溶融はんだを接触させて供給する部分はんだ付け方法とがある。
一方で、溶融はんだはその温度が高いために酸化の進行速度が速く、酸化物を発生する。また、プリント配線板の被はんだ付け部にはフラックスが予め塗布され、はんだ濡れ性を向上させているが、はんだ付け中に失活性して機能を終了したフラックスの一部が溶融はんだの表面へ流れ出し、やがて炭化する。
そのため、これらの酸化物や炭化物がはんだ付け装置を汚し、定期的に清掃を行う必要がある。特許文献1の技術には、「油脂」によって「噴流半田槽」内の酸化物を流し出して清掃を行う構成が開示され、特許文献2の技術には、「ロボット」に「ブラシ」を把持させて清掃作業を行う構成が開示されている。
特開平5−63349号 特開2003−136231号
被はんだ付け部を含む特定の領域にのみ溶融はんだを供給する部分はんだ付け方式のはんだ付け装置では、吹き口体の吹き口の大きさが例えば直径2mm〜20mm程度と小さい場合が多く、わずかな汚れが吹き口体に付着しただけでも溶融はんだの流れる状態が変化し、長時間にわたって再現性の高いはんだ付け作業が行えないという問題がある。
また、この汚れは吹き口体に固着している場合が多く、特許文献1の技術のような「油脂」を使用しても除去することができない。また、特許文献2の技術のような「ロボット」を用いることは、はんだ付け装置の価格を著しく高めるために実用的ではなく、さらにブラシだけでは吹き口体自体の表面に発生した酸化物を除去することはできない。
そこで、本発明の目的は、はんだ付け吹き口体の清掃を容易に行うことが可能であり、さらに吹き口体に発生した酸化物の除去も可能にして、溶融はんだの安定した液面や溶融はんだの安定した流れを維持できるようにすることによって、再現性が高く品質の高いはんだ付け作業を実現することにある。
本発明は、はんだ付け吹き口体の吹き口上にあるはんだ内部でフラックス剤を活性化させるように構成したところに特徴がある。
本発明の方法は、溶融はんだに対して濡れ性を有する部材で形成された吹き口体を備えたはんだ付け装置のはんだ付け吹き口体の清掃方法であって、前記吹き口体の吹き口上に溶融はんだの液面又は溶融はんだの流れを形成し、その内部に洗浄剤を有する固体はんだを前記吹き口上の溶融はんだに供給して、前記溶融はんだの液内部において前記洗浄剤を活性化させることを特徴とする。
なお、前記洗浄剤としてはロジン系や蟻酸系、塩素系などのフラックス剤が利用できる。また、この場合に用いる前記の固体はんだの組成は錫のみであっても良い。
本発明のはんだ付け装置は、溶融はんだに対して濡れ性を有する部材で形成されたはんだ付け吹き口体と、前記吹き口体の吹き口上に溶融はんだの液面または溶融はんだの流れを形成する溶融はんだの供給手段と、その内部に洗浄剤を有する固体はんだを前記吹き口上の溶融はんだに供給する手段と、を備えて成ることを特徴とする。
なお、洗浄剤としてはロジン系や蟻酸系、塩素系などのフラックス剤が利用できる。また、この場合に用いる前記の固体はんだの組成は錫のみであっても良い。
これにより、固体はんだが吹き口体内部の溶融はんだ内で溶融し、併せてこの溶融はんだ内で固体はんだ内に在った洗浄剤が溶融はんだに接触して温度上昇することで活性化し、続いて洗浄剤が吹き口体の表面を濡らしまた吹き口体の表面を流れ、その汚れを除去すると同時に吹き口体の酸化物を還元し、吹き口体が溶融はんだに濡れて溶融はんだの液面や流れる形状を、安定した状態に維持することができるようになる。
本発明によれば、はんだ付け吹き口体の吹き口上からその内部に洗浄剤を有する固体はんだを供給することで、はんだ付け吹き口体から汚れを除去し、吹き口体の酸化を還元できるので、極めて容易に清掃作業を行うことが可能になる。また、この吹き口体の清掃作業は吹き口体に物理的な損傷を与えることなく極めて均一に行われるので、溶融はんだの均一な流れを安定して維持することが可能になり、高品質のはんだ付け実装を実現することができるようになる。
また、はんだの主成分は錫であるので、前記の固体はんだの組成を錫のみで構成することにより、あらゆる種類のはんだに対して使用できるようになる。
プリント配線板のはんだ付け装置を説明する図 その内部に洗浄剤例えばフラックス剤を有する固体はんだの例を説明する図 吹き口体の清掃がどのよう行われるのかを説明する図
次に、本発明のはんだ付け吹き口体の清掃装置を備えたはんだ付け装置およびはんだ付け吹き口体の清掃方法を実際上どのように実施できるかを形態例を用いて説明する。
(1)はんだ付け装置とその吹き口体の清掃装置
図1は、プリント配線板のはんだ付け装置を説明する図で、(a)はその縦断面を示す図、(b)は吹き口体の吹き口上に溶融はんだの流れすなわちフロー波を形成した状態を説明するところの縦断面を示す図、(c)は吹き口体の吹き口上に溶融はんだの盛り上がりを形成した状態を説明するところの縦断面を示す図、である。なお、図1においては、制御系(電気系)およびガス供給系をシンボル図で描いてある。
すなわち、はんだ槽101内にはヒータ106により加熱されて溶融状態のはんだ103が収容されていて、この溶融はんだ103をポンプ124により吹き口体11へ供給してその吹き口12から溶融はんだ103を溢流・噴流させて吹き口12上にフロー波13を形成する。なお、ポンプ124と吹き口体11との間に設けたチャンバ体120は溶融はんだの流れを安定化する役割を有している。一方で、吹き口体11をチャンバ体120にねじ部123で螺合し固定する構成により、吹き口体11の交換を可能にしている。
溶融はんだ103の温度は、温度センサ108の温度検出結果を温度制御装置107が参照し、この温度制御装置107がヒータ106に供給する電力を調節することにより予め決めた所定の温度に維持される。また、ポンプの種類としては、遠心力型の回転ポンプやスパイラル羽根を用いた回転ポンプ、さらには誘導型電磁ポンプ、等々がある。
そして、図1の例では、回転ポンプ124をモータ130により回転駆動する例を示しており、モータ軸129に設けたプーリ127とポンプ軸125に設けたプーリ126とにベルト128を掛け渡して伝動する例を示していて、モータ130の回転速度はインバータ等の速度制御装置すなわちモータドライバ131により制御する仕組みである。また、サーボモータにあってはサーボドライバにより制御される。
すなわち、溶融はんだ103はポンプ124の吸い込み口121から吸い込まれ、吐出口122から吐出した溶融はんだ103はチャンバ体120を介して吹き口体11に送給される。そして、吹き口体11の吹き口12から溶融はんだが溢流して吹き口上にフロー波13を形成する。フロー波を形成した後の溶融はんだははんだ槽内へ還流し、ポンプにより循環送給される(矢印A)。
そして、モータドライバ131によりモータ130の回転速度を調節し制御することによって、ポンプ124から吹き口体11へ送給する溶融はんだの圧力と流量を調節できるので、吹き口体11の吹き口12上に溶融はんだを溢流させてフロー波13を形成し、さらにその波高を調節することができる。一方で、吹き口体11の吹き口12から溶融はんだが溢流しない程度にモータ130ひいてはポンプ124の回転速度を調節し制御すれば、吹き口体11の吹き口12上に溶融はんだの盛り上がり14を形成することができる。
吹き口体11の形状はパイプ状で、通常は開口の大きさが直径2mm〜20mm程度のパイプが用いられる。吹き口体の横断面形状としては円形のものが使用される場合が多いが、楕円形であったり四角形であったり多角形や不定形の場合もある。
本発明においては、この吹き口体11の素材としては溶融はんだに濡れる素材を使用する。具体的には銅材,真鍮材,鉄材,などであるが、耐エロージョン性の見地からは鉄材が適している。これにより、溶融はんだが吹き口体の表面を滑らかに安定して流れ、安定したフロー波が形成される。または、安定したはんだの盛り上がりが形成される。
なお、図1に例示する形態例では、はんだ槽101の開口部すなわち溶融はんだ103の液面側に蓋体102を設けてあり、この蓋体102と溶融はんだ103液面との間に窒素ガス105を供給することによって、この領域に低酸素濃度の不活性ガス雰囲気を形成し、溶融はんだ103の酸化速度を低減させている。
窒素ガス105はガス発生装置やボンベなどの窒素ガス供給手段109から流量調節弁110と流量計111を介して供給され、目的とする流量の窒素ガスを供給する。供給された窒素ガス105は、吹き口体11周囲の開口から吹き口体11に沿って放出され、フロー波の周囲にも低酸素濃度の不活性ガス雰囲気を形成する。
他方で、はんだ付けが行われる板状の被はんだ付けワーク例えばプリント配線板140には、リード型電子部品141等が搭載され、そのリード端子145とプリント配線板140のはんだ付けランド144との間に被はんだ付け部143を形成している。また、被はんだ付け部143が複数隣接して存在する場合にはそれらが被はんだ付け領域142を形成する。
そして、図示はしないが、プリント配線板もしくははんだ槽の何れかの空間位置を3軸ロボット等用いることで制御して相対位置を制御し、フロー波もしくははんだ盛り上がりを被はんだ付け部あるいは被はんだ付け領域に接触させ、溶融はんだを供給し、はんだ付けが行われることが通常である。
吹き口体11の清掃装置10は、吹き口体11に溶融はんだに濡れる素材を使用する技術的事項を必要条件として吹き口体11と一体に構成される。すなわち、この吹き口体11とその内部に洗浄剤を有する固体はんだ、および前記吹き口体の上部に設置されて前記固体はんだを吹き口上の溶融はんだに供給する手段とにより構成される。
なお、洗浄剤としては、はんだ付けに利用されるロジン系,蟻酸系,塩素系(ハロゲン系)などのフラックス剤や還元剤が利用できる。
図1に説明する例では、その芯部にロジン系フラックス剤を有する糸はんだ21が巻かれたリール22から、この糸はんだ21を吹き口12上の溶融はんだに供給する構成例を示していて、糸はんだ21の供給はモータ24に回転駆動された送りローラ23により行われる。なお、送り長さ(量),送り速度は、モータの回転角度および回転速度を制御することで行われ、モータドライバ25と制御装置(コンピュータシステム)26から構成される。
図2は、その内部に洗浄剤例えばフラックス剤を有する固体はんだの例を説明する図で、(a)は糸はんだの例で断面拡大図を含む、(b)はボールはんだの例で一部をカットした図、を示している。(a)の糸はんだ21の例では、筒状の固体はんだ211の芯部にフラックス剤212を有している。(b)のボールはんだ27の例では、球形の固体はんだ213の中心核部分にフラックス剤214を有している。このボールはんだは必ずしも正しい球形でなくても、その芯部にフラックス剤を包含できる塊状であってもよい。このフラックス剤212、214の性状は固形物,粉末物の他に、粘性状であることが適している。液状のものは溶融はんだに接触した際に激しく沸騰し、吹き口12上の溶融はんだを周囲に飛散させ汚染するので好ましくない。
なお、図示はしないが、ボールはんだを吹き口上の溶融はんだに供給する手段としては、ボールを傾斜した通路に1列あるいは数列に整列させ、その通路の出口が吹き口上に位置するように構成すれば良い。そして、通路の出口にアクチュエータに駆動された開閉扉や送給スプロケットを設け、必要量を通過させるように構成すれば良い。送給スプロケットはギアポンプと同様の構造であり、その凹部にボールはんだを嵌め込んで送り出せるので、ボールはんだの送給速度と送給量の調節をスプロケットの回転速度と回転角度制御することができる。
ちなみに、その内部にフラックス剤を有する固体はんだのその他の形態例としては、棒はんだやブロックはんだ,チップはんだ,クリームはんだ等がある。ここでクリームはんだは、微細なボールはんだとフラックス剤やチクソトロピック剤などを練り合わせたものであるが、多数のボールはんだ間の空間にフラックス剤やチクソ剤などが保持/固定されている。したがって、本発明においてはこのクリームはんだも内部に洗浄剤例えばフラックス剤を有する固体はんだに含まれる。
なお、このクリームはんだはディスペンサによって吐出が可能であり、その吐出量や吐出速度もディスペンサによって制御可能である。また、クリームはんだを球状等に成形して乾燥させ固化させることで、図2(b)のようなボールはんだと同じように使用できる。
また、以上の例に上げた固体はんだの組成としては、はんだ付けに使用しているはんだ、つまりはんだ槽内のはんだと同一組成であることが望ましいが、はんだの主成分は錫であるので、この清掃装置に使用するはんだの組成としては錫のみであっても良い。その場合は、多くの種類のはんだに対して使用できるようになる。
ただし、錫のみと言っても、JIS等でも無視されている微量の不純物を含有することは許容される。
(2)清掃装置の作動
図3は、吹き口体の清掃がどのよう行われるのかを説明する図で、(a)はフロー波を形成している場合を説明する縦断面を示す図、(b)は溶融はんだの盛り上がりを形成している場合を説明する縦断面を示す図、である。
吹き口体11は溶融はんだに対して濡れ性を有する素材(例えば鉄材)で構成されているので、溶融はんだは吹き口体11の表面に貼り付くように流れ(矢印A)、安定したフロー波13を形成する。または安定した溶融はんだの盛り上がり14を形成する。
しかし、この吹き口体11に汚れが付着したり、その表面に酸化物が発生すると、溶融はんだの流れが吹き口体11の表面に貼り付いて流れなくなり、フロー波13やはんだの盛り上がり14の形状が変化したり、はんだの流れ方向(フローベクトル)が変化して、プリント配線板の被はんだ付け部への溶融はんだ供給条件が変化し、はんだ付け品質も低下する。甚だしくははんだブリッジやアイスクルなどのはんだ付け不良を発生し,また、フィレット形状不良やフィレットのはんだ量不足,フローアップ不足,などのはんだ付け信頼性の低下を生じる。
したがって、はんだ付け実装に際して、このようなはんだ付け不良やはんだ付け信頼性の低下を生じさせてはならない。
このような状態に至った場合あるいは至る前にその原因を除去すなわち清掃すれば、安定した高品質,高信頼のはんだ付けを持続することができる。すなわち、図1において、清掃装置10の送りローラ用モータ24を制御装置26により予め決めた回転速度,回転角度で駆動し、目的とする量の糸はんだ21を予め決めた経過時間において吹き口12上の溶融はんだに供給する(矢印B)。
この糸はんだ21(あるいはボールはんだ)が吹き口12上の溶融はんだに供給されると、この糸はんだ21(あるいはボールはんだ)が溶融はんだの液内部へまで進入してから外殻の固体はんだ211が溶融する(矢印C)。すなわち、吹き口12上の溶融はんだから固体はんだ211へ熱エネルギー(熱量)が供給され、固体はんだ211が溶融するために必要な熱量供給が完了してから固体はんだ211が溶融するので、この溶融までに要する時間にわたって糸はんだ21(あるいはボールはんだ)が溶融はんだの液内部へ進入する。
すると、溶融はんだの液内部で固体はんだ211の溶融に伴って内部にあるフラックス剤212が溶融はんだに接触して加熱されることで活性化し、図3のように溶融はんだの流れに沿ってその内部を活性化したフラックス剤が流れ(点線矢印D)、吹き口体11の表面を流れながらフラックス作用を発揮する。
フラックス剤には、表面の汚れや酸化物を化学的に除去する表面洗浄作用,酸化を防止し還元する酸化防止/還元作用,溶融はんだの表面張力を低下させて流動性を高める流動性向上作用,の3つの作用が主にある。
すなわち、その内部にフラックス剤212を有する固体のはんだである糸はんだ21やボールはんだ等が吹き口12上の溶融はんだに供給されたことにより、フロー波13の表面下側の溶融はんだ内を活性化したフラックス剤が流れることになり、これにより吹き口体11の表面をフラックス剤が流れ、吹き口体11の汚れや酸化物が除去され、清掃が行われる。
この清掃は、固体はんだやその内部の洗浄剤を直接物理的に吹き口体に接触・当接させるものではないので、吹き口体を傷つけることが無く、しかも吹き口体の各部へ洗浄剤が均一に流れるので、フロー波形成において最も重要な吹き口体の表面状態を維持したままで、清掃が均一に行われる。
したがって、吹き口体11の各部の状態が均一に維持されるので、吹き口体11の表面を溶融はんだが均一に流れ、均一な流れのフロー波を維持できるようになる。
吹き口12上に溶融はんだの盛り上がり14を形成している場合においても同様に、この盛り上がった溶融はんだの内部で固体はんだ211が溶融し(矢印C)、これにともない固体はんだ211の内部にあるフラックス剤212が溶融はんだに接触して加熱されることで活性化して流出し(矢印D)、吹き口体11に対して溶融はんだが接触している部分および吹き口体11の外周側の汚れや酸化物が除去され、清掃が行われる。
なお、被はんだ付け領域142のフローはんだ付けを行う際に、はんだ槽101ひいてはフロー波13の空間位置を3軸ロボット等で制御してはんだ付けを行う構成である場合は、吹き口体11と共に清掃装置10を構成する糸はんだの供給手段21〜26の位置を予め決めた所定の位置に固定しておいて、この糸はんだの供給手段21〜26の下方位置にはんだ槽101ひいては吹き口体11を移動させ、糸はんだ21(あるいはボールはんだ)を吹き口12上の溶融はんだに供給すればよい。
その内部に洗浄剤例えばフラックス剤を有する糸はんだ等の固体のはんだを吹き口上の溶融はんだに供給する速度は、直径0.3mm〜0.8mmの糸はんだでは、約4cm/sec以上の速度が必要であり、直径1mm〜2mmの糸はんだでは、約2cm/sec以上の速度が必要である。この速度よりも遅いと、この固体のはんだが十分に溶融はんだの液内部へまで進入できなくなり、フラックス剤が十分にフロー波の表面下側を流れなくなって、吹き口体の表面に対する清掃作用が低下する。また、同様にボールはんだでは直径が1mm〜2mm以上の場合においては、約10個/sec以上の供給速度が必要である。
また、その供給量としては、吹き口体の開口の大きさが直径2mm〜20mm程度の場合において、直径0.3mm〜0.8mmの糸はんだでは最小で5cm〜10cm程度で十分な作用を発揮し、直径1mm〜2mmの糸はんだでは最小で約2cm〜5cm程度で十分な作用を発揮する。一方、ボールはんだの場合においては、直径が1mm〜2mmの場合で最小数10個〜20個程度で十分な作用を発揮する。したがって、これ以上の供給量があれば目的とする清掃作用が得られる。
さらに、この方法による清掃方法には、吹き口体外周の下部領域すなわち吹き口体11とはんだ槽内の溶融はんだ103とが接する部分に滞留する酸化物104を減少させる作用がある。
この領域に滞留する酸化物104はシャーベット状であり、はんだの完全な酸化物と酸化していないはんだとが混ざり合っている。そこにフラックス剤を含んだ溶融はんだが流下してくると、これらを分離して酸化していないはんだをはんだ槽内のはんだに戻し、完全な酸化物も還元しつつ減少させるからである。
したがって、吹き口体11の周辺におけるシャーベット状酸化物に対する清掃作業の作用も有しており、はんだ槽のメンテナンス作業が極めて容易になる。
(3)その他の形態について
棒はんだの場合は図1と同様の送出機構が利用できる。また、ブロックはんだ,チップはんだでは、ボールはんだと同等の送出機構が利用できる。クリームはんだについては前記の通りディスペンサが利用できる。
棒はんだの場合は図3と同じ態様で洗浄剤が溶融はんだ内部へ供給され、ブロックはんだやチップはんだ,クリームはんだでは、そのかたまりや多数集合体を吹き口体の吹き口上の溶融はんだに供給することによって、その内部に洗浄剤を有する固体はんだが溶融はんだ液面に浮かび、概ねその半分が溶融はんだ液面の内部に侵漬され、残りの半分が溶融はんだ液面上に位置する。
したがって、ブロックはんだ,チップはんだ,クリームはんだの場合にも、吹き口上の溶融はんだ液面からその内部へ固体はんだが進入し、溶融はんだから熱エネルギーが供給され、溶融に必要な熱量を受け取った時点で溶融を開始する。
すると固体はんだ内部の洗浄剤が吹き口上の溶融はんだ内部に流れ出し、加熱されて活性化し、図3の例と同様に洗浄剤が流れ、吹き口体の汚れや酸化物が除去され、清掃が行われる。
本発明のはんだ付け吹き口体の清掃方法および清掃装置は、電子装置のはんだ付け実装においてメンテナンス性を著しく向上させ、安定で高品質の半田付け実装を可能にする。
10 清掃装置
11 吹き口体
12 吹き口
13 フロー波
14 はんだ盛り上がり
21 糸はんだ
22 リール
23 送りローラ
24,130 モータ
27 ボールはんだ
101 はんだ槽
102 蓋体
103 溶融はんだ
104 滞留酸化物
105 窒素ガス
106 ヒータ
107 温度制御装置
108 温度センサ
110 流量調節弁
111 流量計
120 チャンバ体
121 吸い込み口
122 吐出口
123 ねじ部
124 ポンプ
125 ポンプ軸
126,127 プーリ
128 ベルト
129 モータ軸
140 プリント配線板
141 リード型電子部品
142 被はんだ付け領域
143 被はんだ付け部
144 ランド
145 リード端子
211,213 固体はんだ
212,214 フラックス剤

Claims (6)

  1. 溶融はんだに対して濡れ性を有する部材で形成された吹き口体を備えたはんだ付け装置のはんだ付け吹き口体の清掃方法であって、
    前記吹き口体の吹き口上に溶融はんだの液面又は溶融はんだの流れを形成し、
    その内部に洗浄剤を有する固体はんだを前記吹き口上の溶融はんだに供給して、前記溶融はんだの液内部において前記洗浄剤を活性化させること、
    を特徴とするはんだ付け吹き口体の清掃方法。
  2. 前記洗浄剤がフラックス剤であること、
    を特徴とする請求項1に記載のはんだ付け吹き口体の清掃方法。
  3. その内部に洗浄剤を有する前記固体はんだは錫で構成されること、
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載のはんだ付け吹き口体の清掃方法。
  4. 溶融はんだに対して濡れ性を有する部材で形成されたはんだ付け吹き口体と、
    前記吹き口体の吹き口上に溶融はんだの液面または溶融はんだの流れを形成する溶融はんだの供給手段と、
    その内部に洗浄剤を有する固体はんだを前記吹き口上の溶融はんだに供給する手段と、
    を備えて成ることを特徴とするはんだ付け装置。
  5. 前記洗浄剤がフラックス剤であること、
    を特徴とする請求項4に記載のはんだ付け装置。
  6. その内部に洗浄剤を有する前記固体はんだは錫で構成されること、
    を特徴とする請求項4または請求項5に記載のはんだ付け装置。
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