JP6418887B2 - 樋部材 - Google Patents

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本発明は雨水を上方から下方に流す樋部材に関するものである。
従来の雨樋に設けられた樋部材は、竪樋の下端部に連結され、雨水を上方から下方に流す円管状の主管部と、主管部の内部において雨水と共に流れる固形物を捕捉可能な網部と、網部の上方であって主管部から斜め上方に分岐した分岐管部と、分岐管部の端部に設けられた閉口栓とを備えている。
この雨樋は、竪桶を通じて主管部に雨水が流入し、雨水に含まれるゴミ等の固形物が網部に溜まった場合には、閉口栓を開き、分岐管部の端部から網部に溜まったゴミを外部に排出することができるようになっていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2014−15712号公報
竪樋は、一般に、建造物の屋根に設けられた軒樋に集水器を介して接続されており、上記樋部材は竪樋の下部に設けられている。そして、樋部材には網部が内蔵されていることから、雨水に含まれるゴミ等の固形物は、全て網部において捕集することができる。このため、軒樋や集水器にゴミを捕集する手段を設ける必要がなくなり、屋根などの高所において、軒樋や集水器に溜まったゴミを除去する作業を不要とすることが可能である。
しかしながら、歩道や鉄道駅のホーム等の人の往来が多い場所や密集地に設けられた上屋に設けられた雨樋に上記従来の樋部材を設置すると、主管部から斜め上方に分岐した分岐管部が通行の邪魔になるおそれがあった。
本発明は、周囲の邪魔になることなく設置可能な樋部材を提供することをその目的とする。
請求項1記載の発明は、
上下に分離した上側の竪樋と下側の竪樋との間に設けられる樋部材であって、
前記上側の竪樋の下端部に連結された上側直管と、
前記下側の竪樋の上端部に連結された下側直管と、
前記下側直管の内部に設けられ、通過する雨水に含まれる固形物を捕捉する捕捉部材とを備え、
前記上側直管又は前記下側直管は、連結される前記竪樋に対して上下に摺動可能とされ、
前記上側直管の下端部と前記下側直管の上端部とが互いに連結と分離が可能であって、
前記上側直管と前記下側直管を連結すると、これらが一本の直管状となり、
前記上側の竪樋の下端部から前記下側の竪樋の上端部までの間隔よりも、前記上側直管と前記下側直管の上下の長さがいずれも短く、
前記上側の竪樋の下端部から前記下側の竪樋の上端部までの間隔よりも、前記連結された前記上側直管と前記下側直管の上下の長さは長いことを特徴とする。
本発明の樋部材は、竪樋に設けられ、その内部に雨水に混じる固形物を捕捉する捕捉部材を備えるので、竪樋が高所の軒樋などに接続されている場合に、軒樋側に捕捉部材を設ける必要がなくなり、高所における溜まった固形物の除去作業を不要とすることができる。そして、低所で固形物の除去作業を可能とし、作業性の向上を図ることが可能となる。
さらに、上記樋部材は、上側直管と下側直管の連結時には一本の直管状となり、捕捉部材により捕捉されたゴミ等の固形物が溜まった場合には、上側直管又は下側直管を上方又は下方に摺動させて溜まった固形物を取り出すことができる。
このため、樋部材の周囲に突出する構成を設ける必要がなく、人の混み合う場所や往来の激しい場所にも邪魔になることなく設置することが可能である。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の樋部材において、
前記上側直管は、前記上側の竪樋に対して上下に摺動可能とされ、
前記上側直管の上端部の外周にはフランジ部が形成されていることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の樋部材において、
前記上側直管と前記下側直管の少なくともいずれか一方は、その一部又は全部が透明化されていることを特徴とする。
上記構成では、上側直管と下側直管の少なくともいずれか一方の一部又は全部が透明化されていることにより、捕捉部材による固形物の捕捉状況を観察することができ、容易に固形物の排出時期を判断することが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の樋部材において、
前記捕捉部材は、平板状の網又は格子であって、前記下側直管の中心線に対して傾斜した状態で設けられていることを特徴とする。
上記構成では、捕捉部材を傾斜した状態にすることにより、捕捉された固形物が捕捉部材の傾斜によって下側となる端部に集まることから、上側となる端部で雨水を通過させることができ、固形物を捕捉しつつも雨水を下流側に良好に送ることが可能となる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の樋部材において、
前記捕捉部材は、傾斜によって上側となる端部に開口を有することを特徴とする。
上記構成では、傾斜した捕捉部材の上側となる端部に開口を有することにより、より効果的に雨水を下流側に送ることができる。また、固形物は捕捉部材の下側となる端部に溜まるので、固形物を上側の開口から下流側に流してしまうことを回避することができる。
請求項5記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の樋部材において、
前記上側直管と前記下側直管の対応する部位には、前記上側直管と前記下側直管の相対的な回転操作により重合し開口する排水口が設けられていることを特徴とする。
上記構成では、捕捉部材によって雨水の流れが滞った場合でも、上側直管又は下側直管に回転操作を加えるだけに排水口から外部に排水することが可能となる。
請求項6記載の発明は、請求項1から4のいずれか一項に記載の樋部材において、
前記捕捉部材の上側に溜まった雨水を当該捕捉部材の下側に逃がすバイパス管を備えることを特徴とする。
上記構成では、捕捉部材によって雨水の流れが滞った場合でも、バイパス管により捕捉部材を回避して下流側に排水することが可能となる。
請求項7記載の発明は、請求項1から6のいずれか一項に記載の樋部材において、
前記上側の竪樋に対して上下に摺動可能に連結された前記上側直管又は前記下側の竪樋に対して上下に摺動可能に連結された前記下側直管は、盗難防止ワイヤーに繋がれていることを特徴とする。
上記構成では、上下の摺動により上側直管又は下側直管が竪樋から外れた場合であっても盗難防止ワイヤーに繋がれていることから、上側直管又は下側直管の盗難を防止することが可能となる。
以上のように本発明によれば、周囲の邪魔になることなく設置可能な樋部材を提供することが可能となる。
本発明の第一の実施形態である樋部材が駅のホームに設置された状態を示す全体図である。 樋部材の断面図である。 図3(A)は第一の排水口と第二の排水口とにより排水を行う状態を示す説明図、図3(B)は上側直管を下側直管に対して上方に移動させた状態を示す説明図である。 図4(A)は本発明の第二の実施形態である樋部材の断面図、図4(B)は支持壁に開口部を設けた例を示す断面図、図4(C)は捕捉部材に開口部を設けた例を示す断面図である。 図5(A)は捕捉部材の他の例を示す斜視図、図5(B)はバイパス管を設けた樋部材の一部分を示す説明図である。
[第一の実施形態]
本発明の第一の実施形態である樋部材10について図1〜図3に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、駅のホームHに樋部材10が設置された場合を例示している。このホームHには支柱H1が立設されており、当該支柱H1は上屋H2を支持している。そして、上屋H2の軒先には雨水を集める軒樋101が設けられ、当該軒樋101には鉛直上下方向に沿った管路と斜め方向に沿った管路とからなる呼び樋102が接続されている。さらに、呼び樋102の下方には鉛直上下方向に沿った円管状の竪樋103,104が同心で上下に配設されている。
上側の竪樋103はその上端部が呼び樋102の下端部に連結されており、下側の竪樋104はその上端部が樋部材10を介して上側の竪樋103の下端部に連結されている。また、下側の竪樋104は、その下端部が雨水ますにつながる図示しない排水管に接続されている。
また、上下の竪樋103,104は、いずれも外径が等しく、H形鋼からなる支柱H1の凹部内に幾分入り込んだ状態で当該支柱H1に固定されたつかみ金具105によって支持されている。
なお、以下の説明では、上下の竪樋103,104の中心線に沿った方向を上下方向又は高さ方向というものとする。
[樋部材]
樋部材10は、図2に示すように、上側の竪樋103の下端部に連結された上側直管20と、下側の竪樋104の上端部に連結された下側直管30と、下側直管30の内部に設けられ、通過する雨水に含まれる固形物を捕捉する捕捉部材40とを備えている。
[上側直管]
上側直管20は、その全体が透明な樹脂によって形成された円筒であり、その上端部から下端部近傍にかけて、その内径は上側の竪樋103の外径とほぼ等しいか又は幾分大きくなっている。そして、上側直管20の上端部から上側の竪樋103の下端部を挿入し、当該上側の竪樋103に対して上側直管20を上下方向に沿って摺動させることが可能となっている。
また、上側直管20の上端部の外周にはフランジ部21が形成されており、上側直管20を上下方向に摺動させる場合に取手として利用することができる。
また、フランジ部21には、止め穴が形成され、上側直管20の盗難防止用のワイヤー11の一端部が連結されている。このワイヤー11の他端部は上側の竪樋103のつかみ金具105に連結され、万が一に上側直管20が上側の竪樋103から外れた場合でも、持ち去ることができないようになっている。
一方、上側直管20の下端部は、他の部位と比較してその外径が縮径された挿入部22が形成されている。この挿入部22の外径は下側直管30の上端部の内径とほぼ等しく、当該挿入部22を下側直管30の上端部に挿入することができる。即ち、上側直管20の下端部と下側直管30の上端部とは互いに連結と分離が可能となっている。
また、挿入部22には、管内から外側に貫通した第一の排水口23が形成されている。この第一の排水口23の利用方法については後述する。
[下側直管]
下側直管30は、その全体が透明な樹脂によって形成された円筒であり、その上端部から下端部の全長に渡って、その内径は下側の竪樋104の外径とほぼ等しくなっている。また、下側直管30の内側であって下端部近傍には、当該下側直管30の内周面を一周して第一の凸条部31が形成されている。この第一の凸条部31は、下側直管30の下端部から下側の竪樋104の上端部が挿入されると当接し、必要以上に挿入されないようにするためのストッパーとして機能する。
上述のように、下側直管30の下端部に下側の竪樋104の上端部が挿入されて相互に連結される。このとき、下側直管30と下側の竪樋104とは、接着や溶着等により隙間なく分離不能となるように連結しても良いし、下側直管30と下側の竪樋104とを一体化された一部材から形成しても良い。また、下側直管30と下側の竪樋104との間にはOリングやパッキング等の水密構造を設けても良い。
また、下側直管30の下端部の外径を下側の竪樋104の内径とほぼ等しくして、下側直管30の下端部を下側の竪樋104の上端部に挿入して連結しても良い。
また、下側直管30の内側であって上端部近傍には、当該下側直管30の内周面を一周して第二の凸条部32が形成されている。この第二の凸条部32は、内部に設置される捕捉部材40が落下しないように載置保持するための支持部として機能する。
なお、この第二の凸条部32は、下側直管30の上端部から挿入された上側直管20の下端部が捕捉部材40に届かないように高さが定められており、上側直管20の挿入を妨げないようになっている。
下側直管30の上端部には、管内から外側に貫通した第二の排水口33が形成されている。この第二の排水口33は、前述した上側直管20の第一の排水口23と内径が一致しており、下側直管30の上端部に上側直管20の下端部を挿入して連結した場合に、上側直管20の第一の排水口23と高さ方向について合致する位置に形成されている。
そして、図3(A)に示すように、下側直管30に対して上側直管20を相対的に適宜回転させると、第一の排水口23と第二の排水口33とが完全に重合し上側直管20の内部空間が外部に開放される。例えば、上側の竪樋103から上側直管20に多量の雨水が流入した場合や捕捉部材40が捕捉したゴミ等の固形物によって塞がれている場合、捕捉部材40の上側では雨水の通過が滞り、溜まってしまう。そのような場合に、上側直管20を回して第一の排水口23と第二の排水口33を重合させることにより開口し、溜まっている雨水を外部に排水することができる。
また、雨水が溜まっていない場合には、図2のように、第一の排水口23と第二の排水口33とが全く重合しない位置に合わせておくとにより、これらの排水口23,33からの雨水の漏洩を防止することができる。
[捕捉部材]
捕捉部材40は、例えば、ステンレス,アルミニウム合金等の耐食性に優れる金属からなる円形の平板状の部材であり、上面から下面に貫通する雨水の通過孔が無数に形成されている。なお、通過孔の形状は円形、スリット状、多角形状等いずれの形状でも良い。また、各通過孔の目の粗さは捕捉すべき固形物のサイズに応じて適宜選択すべきである。
捕捉部材40の外径は、下側直管30の内径にほぼ等しくその内側に収容可能な大きさである。そして、捕捉部材40は、下側直管30の上端部から内部に収容し、第二の凸条部32の上に配置することができる。
捕捉部材40は、第二の凸条部32の上に設置した状態で接着、ネジ止め等により固定しても良いし、固定せずに適宜取り出し可能としても良い。取り出し可能とする場合には、捕捉部材40の上面には取手などを設けることが望ましい。
[使用方法]
上記樋部材10の使用方法について説明する。
樋部材10は、通常は、図2に示すように、下側直管30の下端部からは下側の竪樋104の上端部が挿入され、上側直管20の上端部からは上側の竪樋103の下端部が挿入されて、下側直管30の内部に捕捉部材40を配置して上側直管20と下側直管30とが連結された状態で、上側の竪樋103と下側の竪樋104との間に設置される。
そして、樋部材10の内部を雨水が通過して、捕捉部材40によりゴミ等の固形物が捕捉されると、上側直管20及び下側直管30はいずれも透明な樹脂で形成されているので、樋部材10の管理者は、外側から容易に固形物の捕捉を認識することができる。
この場合、管理者は、捕捉された固形物を除去する必要があるが、捕捉部材40の上側で既に雨水が溜まっている場合には、先に水抜きを行う必要がある。つまり、前述したように図3(A)のように、第一の排水口23と第二の排水口33とが重合するように上側直管20を回転させる。これにより、溜まっている雨水は第一と第二の排水口23,33を通じて外部に排出される。なお、外部に排出される雨水は、バケツなどの容器で受けても良いし、漏斗とホースで受けて雨水ますに流しても良い。
そして、捕捉部材40の上側に雨水が溜まっていない状態で、図3(B)に示すように、上側直管20の挿入部22を下側直管30から引き抜くと共に上側直管20を上方に引き上げる。これにより、下側直管30の上端部が開放され、捕捉部材40に捕捉された固形物(図3(B)において符号D)を下側直管30の上端部から容易に取り出すことができる。
また、固形物Dの除去後は、上側直管20を下ろして挿入部22を下側直管30の上端部に挿入すると共に、上側直管20を回転させて、第一の排水口23と第二の排水口33とが重合しない状態とする。
[第一の実施形態の技術的効果]
上記樋部材10は、下側直管30の内部に捕捉部材40を備えることから、軒樋101側で固形物を捕捉する必要がなく、これによって、軒樋101に溜まった固形物の除去のような高所作業を不要とすることが可能となる。
さらに、樋部材10は、上側直管20と下側直管30とがいずれも円筒状であって、その中心線方向に交差する方向に突出する部位を有しておらず、また、同方向に突出する部材も装着されない。そして、上側直管20と下側直管30とを連結した状態で、一本の直管状となることから、上側の竪樋103と下側の竪樋104とが直接連結されている場合とほぼ同じ設置スペースしか必要とせず、歩道や鉄道駅のホーム等の人の往来が多い場所や人の密集地等であっても邪魔になることなく設置することが可能となる。
また、樋部材10は、上側直管20が上側の竪樋103を挿入した状態で摺動しながら上下に移動可能であって、当該上側直管20の下端部を下側直管30の上端部に挿入して連結することが可能である。このため、捕捉部材40により捕捉された固定物の除去作業において、上側直管20を上方に移動する場合にも、上側直管20の移動スペースを確保する必要がなく、人の往来が多い場所や人の密集地等であっても邪魔になることなく固形物の除去作業を行うことが可能である。
また、樋部材10では、上側直管20及び下側直管30を透明樹脂で形成して透明化しているので、捕捉部材40に固形物が捕捉されているかを外部からように観察することができ、固形物の除去作業を適切な時期に行うことが可能となる。
また、上側直管20と下側直管30とにそれぞれ第一の排水口23と第二の排水口33とを設け、上側直管20の回転により第一の排水口23と第二の排水口33とを重合させて排水可能としたので、より簡単な操作で捕捉部材40の上側に溜まった雨水を排出することができ、雨水が溜まってあふれ出すことを回避でき、また、固形物の除去作業の際にも上側直管20を上方移動させたときに周囲に雨水があふれ出ることを回避することが可能となる。
また、上側直管20のフランジ部21にはワイヤー11が繋がれているので、上側の竪樋103の下端部から上側直管20を引き抜いて持ち去ることを防止でき、より効果的に紛失や盗難を抑止することが可能となる。
[第二の実施形態]
本発明の第二の実施形態である樋部材10Aについて図4に基づいて説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また、樋部材10Aにおいて前述した樋部材10と同一の構成は同一の符号を付して重複する説明は省略する。
この樋部材10Aは、図4(A)に示すように、上側の竪樋103と下側の竪樋104の間に配設される点は樋部材10と同一であり、捕捉部材40が下側直管30Aの中心線に対して傾斜した状態で支持される点が樋部材10と異なっている。
下側直管30Aの内部には、第二の凸条部32に替えて、捕捉部材40を支持する支持壁32Aが設けられている。この支持壁32Aは、下側直管30Aの中心線に対して傾斜しており、その中央部が広く開口すると共にその開口縁部には捕捉部材40が嵌合する凹状部が形成されている。
なお、下側直管30Aは上記支持壁32A以外の構造については前述した下側直管30と同一である。また、下側直管30Aも透明樹脂で形成されている。
樋部材10Aは、上述のように下側直管30Aに内部において捕捉部材40を傾斜した状態で支持している。これにより、樋部材10A内に雨水が流入すると、雨水に含まれる固形物は捕捉部材40の傾斜による低い部分に集中的に溜まるので、捕捉部材40の傾斜による高い部分では通過孔が固形物に塞がれなくなり、雨水を良好に通過させることができる。このため、樋部材10Aでは、樋部材10と同一の効果を奏すると共に、当該樋部材10に比べて、捕捉部材40の上側に雨水が溜まりにくく、下流側に良好に雨水を排水することが可能となる。
なお、捕捉部材40は、傾斜によって上側となる端部に開口を設けても良い。例えば、図4(B)に示すように、捕捉部材40の上側の端部に隣接して支持壁32Aに開口部321Aを形成しても良い。
また、図4(C)に示す捕捉部材40Aのように、一端部に開口部41Aを形成し、開口部41Aが上側となるように支持壁32Aに配置しても良い。
これらの開口部321A、41Aは、その開口面積がいずれも捕捉部材40,40Aに形成されている無数の通過孔の開口面積よりも十分に大きくすることが望ましい。
これらの開口部321A、41Aにより、雨水をさらに良好に通過させることができるようになる。また、前述したように、固形物は捕捉部材40,40Aに対して傾斜により低くなる方に溜まるので、傾斜により高くなる開口部321A、41A側には溜まらず、開口部321A、41Aからの固形物の通過を十分に抑えることが可能である。
[捕捉部材の他の例]
捕捉部材40に替わる他の例を図5(A)に示す。この捕捉部材40Bは、捕捉部材40と同様に、円形の平板からなる本体部41Bには上下に貫通する通過孔が無数に形成されており、当該本体部41Bの上面中心には円筒部42Bが垂直に設けられている。この円筒部42Bはその上端部から本体部41Bの下面側まで中心孔が貫通形成されており、さらに、その外周面から内周面まで複数の貫通孔が形成されている。
このような構造とした場合、捕捉部材40Bは、本体部41Bの上面に固形物が溜まり、本体部41Bの通過孔による雨水の通過が滞った場合でも、円筒部42Bの中心孔及び貫通孔により捕捉部材40Bの下側に雨水を良好に通すことができる。
なお、上記捕捉部材40Bの円筒部42Bは複数設けても良い。
また、図5(A)に示す捕捉部材40Bは、本体部41Bを下側直管30の中心線に対して垂直に配設することを前提としており、円筒部42Bは本体部41Bに対して垂直に設けられている。前述した図4(A)のように、捕捉部材40Bを傾斜して配置する場合には、円筒部42Bが下側直管30Aの中心線に対して平行になるように本体部41Bに対して円筒部42Bを傾斜して設けることが望ましい。
[バイパス管]
樋部材10には、図5(B)に示すように、捕捉部材40の上側に溜まった雨水を当該捕捉部材40の下側に逃がすバイパス管50Cを装備可能としても良い。
即ち、上側直管20の下端部近傍であって挿入部22よりも上側となる位置に内外に貫通する排水口としての排水プラグ24Cを設け、下側直管30の第二の凸条部32よりも下側となる位置に内外に貫通する入水口としての入水プラグ34Cを設ける。
これら排水プラグ24C及び入水プラグ34Cには、非使用時にはスクリューキャップからなる蓋部材25C、35Cが装着される。
そして、捕捉部材40の上側の雨水を下側により効率的に排水する必要がある場合には、蓋部材25C、35Cを外し、その両端部にスクリューキャップと同様の雌ネジが形成されたバイパス管50Cの両端部を排水プラグ24Cと入水プラグ34Cに個別に連結する。
これにより、捕捉部材40に固形物が溜まって雨水の通過が滞った場合でも、バイパス管50Cにより捕捉部材40の下側に雨水を良好に通すことができる。
なお、このバイパス管50Cは樋部材10に対して常に装着した状態としても良い。
また、このバイパス管50Cは前述した樋部材10Aに装着しても良い。
[その他]
なお、上記樋部材10,10Aでは上側直管20を上側の竪樋103に対して上下に摺動可能としている場合を例示したが、下側直管30,30Aを下側の竪樋104に対して上下に摺動可能に設け、固形物の除去の際には下側直管30,30Aを下降させても良い。
また、上側直管20と下側直管30,30Aの外径を等しくしているが、これらの外径は異なる寸法としても良い。
また、捕捉部材40は、雨水が通過可能であって固形物が捕捉可能であれば良く、平板に通過孔を貫通形成したものに限らず、例えば、円形の枠の内側に網を取り付けたものであっても良い。
また、上側直管20、下側直管30,30Aは全体を透明化している場合を例示したが、捕捉部材40の上側の領域に固形物が存在することが外部から確認可能であれば、上側直管20と下側直管30,30Aのいずれか一方のみを透明化しても良く、上側直管20又は下側直管30,30Aに透明な窓を設けるなど、その一部のみを透明化しても良い。
また、下側直管30の内側上端部近傍にその内周面の全周に渡って連続する形状で第二の凸条部32を形成し、その上に捕捉部材40を載置しているが、第二の凸条部32に替えて、第二の凸条部32と同じ高さに形成された複数(例えば三以上)の突起により捕捉部材40の外周を支持する構成としても良い。
また、この複数の突起を円周方向について同一の間隔で異なる複数の高さでそれぞれに形成し、捕捉部材40の外周には、円周方向について複数突起と同じ間隔で突起を通過可能とする切り欠きを形成しても良い。具体的には、例えば、下側直管30の内周面に、120°間隔の三つの突起を高中低のそれぞれの高さで形成し、捕捉部材40の外周には、突起が通過できる大きさの切り欠きを120°間隔で三つ形成する。この構成により、各突起と各切り欠きの円周方向の位置を合致させることにより、捕捉部材を上から下に落とし込むことができ(逆も可)、高中低のそれぞれの高さに捕捉部材40を配置することができる。
これにより、突起と切り欠きの位置を合わせることで異なる複数の高さで捕捉部材40を支持することができ、捕捉部材40の高さを調節することが可能となる。その結果、捕捉部材40をより高位置に配置することによって固形物の取り出しを容易にしたり、捕捉部材40をより低位置に配置することによって固形物の収容容積の拡大を図るなど、種々の目的に対応することが可能となる。
また、樋部材10,10Aの上側直管20の下端部と下側直管30,30Aの上端部とに、それぞれ貫通孔からなる第一と第二の排水口23,33を形成し、雨水を外部に排水可能としているが、第一と第二の排水口23,33は貫通孔に限られない。例えば、上側直管20の下端部の先端から上方に切り欠いた切り欠きから第一の排水口23を形成し、下側直管30,30Aの上端部の先端から下方に切り欠いた切り欠きから第二の排水口33を形成しても良い。
また、上側直管20は上側の竪樋103に対して上下に摺動可能だが、例えば、上側直管20の上端部に当接する位置に上側直管20の上方移動を規制するストッパーを設けても良い。当該ストッパーは所定の工具や鍵等によって上側直管20の上方の移動を規制した状態を解除可能とすることが望ましい。例えば、ストッパーとして、ボルトやネジの締結により上側の竪樋103の外周を締め付けて固定する金属ベルトを利用することができる。当該金属ベルトは、上側直管20の上端部が当接する位置に取り付けて固定することで上側直管20の上方移動を阻止し、工具によってボルトやネジを緩めることで金属ベルトが緩み又は外すことができ、上側直管20の上方移動を可能とする。これにより、公衆の場に設置した場合でも、上側直管20を勝手に開ける等のいたずらを防止することができる。
また、上記実施形態では、樋部材10,10Aを、駅のホームHの支柱H1に支持された上下の竪樋103,104の間に設ける場合を例示したが、これは一例に過ぎず、竪樋を有する建造物であれば種類を問わず樋部材10,10Aを設けることが可能である。
10,10A 樋部材
11 ワイヤー
20 上側直管
21 フランジ部
22 挿入部
23 排水口
30,30A 下側直管
33 排水口
40,40A,40B 捕捉部材
41A 開口部
50C バイパス管
103 上側の竪樋
104 下側の竪樋
321A 開口部
D 固形物
H ホーム
H1 支柱
H2 上屋

Claims (7)

  1. 上下に分離した上側の竪樋と下側の竪樋との間に設けられる樋部材であって、
    前記上側の竪樋の下端部に連結された上側直管と、
    前記下側の竪樋の上端部に連結された下側直管と、
    前記下側直管の内部に設けられ、通過する雨水に含まれる固形物を捕捉する捕捉部材とを備え、
    前記上側直管又は前記下側直管は、連結される前記竪樋に対して上下に摺動可能とされ、
    前記上側直管の下端部と前記下側直管の上端部とが互いに連結と分離が可能であって、
    前記上側直管と前記下側直管を連結すると、これらが一本の直管状となり、
    前記上側の竪樋の下端部から前記下側の竪樋の上端部までの間隔よりも、前記上側直管と前記下側直管の上下の長さがいずれも短く、
    前記上側の竪樋の下端部から前記下側の竪樋の上端部までの間隔よりも、前記連結された前記上側直管と前記下側直管の上下の長さは長いことを特徴とする樋部材。
  2. 前記上側直管は、前記上側の竪樋に対して上下に摺動可能とされ、
    前記上側直管の上端部の外周にはフランジ部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樋部材。
  3. 前記上側直管と前記下側直管の少なくともいずれか一方は、その一部又は全部が透明化されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の樋部材。
  4. 前記捕捉部材は、平板状の網又は格子であって、前記下側直管の垂直断面に対して傾斜した状態で設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の樋部材。
  5. 前記上側直管と前記下側直管の対応する部位には、前記上側直管と前記下側直管の相対的な回転操作により重合し開口する排水口が設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の樋部材。
  6. 前記捕捉部材の上側に溜まった雨水を当該捕捉部材の下側に逃がすバイパス管を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の樋部材。
  7. 前記上側の竪樋に対して上下に摺動可能に連結された前記上側直管又は前記下側の竪樋に対して上下に摺動可能に連結された前記下側直管は、盗難防止ワイヤーに繋がれていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の樋部材。
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