JP6418127B2 - 画像形成装置 - Google Patents

Description

本発明は、シート供給トレイに装着されるシート保持具およびそれを含む画像形成装置に関する。

一般に、画像形成装置は、画像形成部を内包する本体部から外側へ倒して使用可能なシート供給トレイを備える。このシート供給トレイは、手差しトレイなどと称される。

前記シート供給トレイは、前記本体部の側面に沿う収納位置と前記本体部から外側へ倒された利用位置との間で回動可能に支持されている。画像形成の媒体として前記本体部内へ供給されるシートは、前記利用位置の前記シート供給トレイ上に装着される。

また、前記シートが、例えば、幅２９７ｍｍ、長さ１２００ｍｍの用紙のように供給方向に長い長尺シートである場合がある。

前記本体部に前記長尺シートが供給される場合に、前記シート供給トレイ上に、前記長尺シートの後端側の一部をループを形成する状態に保持する用具が装着されることが知られている（例えば、特許文献１参照）。以下、前記用具のことをシート保持具と称する。

特開２０１３−１１２５２３号公報

ところで、前記シート保持具によって保持された残り１枚の前記長尺シートが前記本体部へ供給され、前記ループが解消される際に、前記長尺シートの後端部が、前記本体部内へ進行する先端側の部分とともに重送される場合がある。この場合、前記長尺シートの後端部が前記本体部のシート供給口に詰まるおそれがある。

本発明の目的は、画像形成装置のシート供給トレイから本体部へ供給される長尺シートの後端部が、先端側の部分とともに本体部へ重送されることを防止できるシート保持具および画像形成装置を提供することにある。

本発明の一の局面に係るシート保持具は、画像形成装置が備えるシート供給トレイ上に装着され、先端からの一部が前記シート供給トレイ上に載置された長尺シートにおける第１中間部から後端までの部分を、ループを形成する状態で保持する用具である。前記シート保持具は、枠体と、第１支持部と、第２支持部と、第３支持部と、を備える。前記枠体は、第１枠部および第２枠部を有する。前記第１枠部は、前記画像形成装置への前記長尺シートの供給方向の下流側において前記供給方向に交差する幅方向に延びて形成されている。前記第２枠部は、前記供給方向の上流側において前記幅方向に延びて形成されている。前記第１支持部は、前記第２枠部から前記供給方向の上流側の斜め上方へ向けて延びて形成され、前記ループを形成する前記長尺シートの前記第１中間部を支持する。前記第２支持部は、前記第１枠部から前記供給方向の下流側の斜め上方へ向けて延びて形成され、前記ループを形成する前記長尺シートにおける前記第１中間部と後端との間の第２中間部を支持する。前記第３支持部は、前記第１枠部から前記供給方向の上流側の斜め上方へ延びて形成され、前記ループを形成する前記長尺シートの後端からの一部を支持する。前記第２支持部は、前記長尺シートが前記画像形成装置内へ供給されることによって前記ループが解消される際に、前記長尺シートの後端の移動をガイドする。

本発明の他の局面に係る画像形成装置は、シート供給トレイと、前記シート保持具とを備える。前記シート供給トレイは、画像形成部を内包する本体部の側面に沿う収納位置と前記本体部から外側へ倒された利用位置との間で回動可能に支持されている。前記シート供給トレイは、前記利用位置において前記本体部内へ供給されるシートが載置される部分である。前記シート保持具は、前記本体部に長尺シートが供給される場合に前記シート供給トレイ上に装着される。

本発明によれば、画像形成装置のシート供給トレイから本体部へ供給される長尺シートの後端部が、先端側の部分とともに本体部へ重送されることを防止できるシート保持具および画像形成装置を提供することが可能になる。

図１は、実施形態に係るシート保持具を備える画像形成装置の構成図である。 図２は、シート供給トレイにセットされたシート保持具の斜視図である。 図３は、実施形態に係るシート保持具の斜視図である。 図４は、シート供給トレイにセットされたシート保持具の側面図である。 図５は、１枚の長尺シートを保持するシート保持具の側面図である。 図６は、供給途中の長尺シートを保持するシート保持具の側面図である。 図７は、１枚の長尺シートを保持する従来のシート保持具の側面図である。 図８は、供給途中の長尺シートを保持する保持する従来のシート保持具の側面図である。

以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格を有さない。

［画像形成装置１０］
まず、図１を参照しつつ、実施形態に係るシート保持具１を備える画像形成装置１０の構成について説明する。画像形成装置１０は、シート９に画像を形成する電子写真方式の画像形成装置である。シート９は、紙、コート紙、ハガキ、封筒、およびＯＨＰシートなどのシート状の画像形成の媒体である。

画像形成装置１０は、本体部１００の下部にシート供給部２を備える。さらに、画像形成装置１０は、シート搬送機構３および画像形成部４を備える。本体部１００は、シート搬送機構３および画像形成部４を内包する。さらに、画像形成装置１０は、本体部１００の上方に、画像読取装置５を備える。

シート供給部２は、シートカセット２１およびシート送出部２２を備える。シートカセット２１は、シート９を収容する。シート送出部２２は、シート９をシートカセット２１からシート搬送路３００へ送り出す。

シート搬送機構３において、搬送ローラー３１がシート９をシート搬送路３００に沿って搬送する。

画像形成部４は、感光体４１、帯電部４２、現像部４３、転写部４５、クリーニング部４７、光走査部４８および定着部４９などを備える。ドラム状の感光体４１が回転し、帯電部４２が感光体４１の表面を一様に帯電させる。

光走査部４８が、レーザー光の出射によって感光体４１の表面に静電潜像を書き込む。現像部４３は、前記静電潜像をトナーによって現像する。これにより、トナー像が感光体４１の表面に形成される。

転写部４５が、感光体４１表面の前記トナー像を、シート搬送路３００を移動中のシート９に転写する。クリーニング部４７は、感光体４１表面に残存する前記トナーを除去する。定着部４９は、画像形成後のシート９を加熱し、前記トナー像をシート９に定着させる。搬送ローラー３１は、画像形成後のシート９を排出トレイ１０１へ排出する。

画像形成装置１０は、さらにシート供給トレイ２０を備える。シート供給トレイ２０は、本体部１００の側面に沿う収納位置と本体部１００から外側へ倒された利用位置との間で回動可能に支持されている。

シート供給トレイ２０が前記利用位置に存在するときに、本体部１００内へ供給されるシート９がシート供給トレイ２０上に載置される。シート供給トレイ２０には、シート９が載置されるシート載置面２００が形成されている。シート供給トレイ２０は、いわゆる手差しトレイである。

シート送出部２３が、本体部１００におけるシート供給口１０２の部分に設けられている。シート供給口１０２は、シート供給トレイ２０の根本部分に形成されている。シート送出部２３が、シート供給トレイ２０に載置されたシート９をシート搬送路３００へ送り出す。

図１において、前記収納位置のシート供給トレイ２０が２点鎖線で示され、前記利用位置のシート供給トレイ２０が実線で示されている。

シート供給トレイ２０に載置されるシート９が、長尺シート９Ｌである場合がある。長尺シート９Ｌは、例えば、幅２９７ｍｍ、長さ１２００ｍｍの用紙のように供給方向に長いシートである。

各図において、第１方向Ｄ１は、シート供給トレイ２０から本体部１００内へ供給されるシート９の供給方向である。即ち、長尺シート９Ｌなどのシート９は、シート供給トレイ２０から第１方向Ｄ１へ向けて本体部１００内に供給される。

シート供給トレイ２０の根本部分に設けられたシート送出部２２が、シート供給トレイ２０上のシート９を本体部１００のシート供給口１０２を通じてシート搬送路３００へ送り出す。

各図において、第２方向Ｄ２は、第１方向Ｄ１の反対方向である。以下の説明において、第２方向Ｄ側とは、第１方向Ｄ１の上流側と同じことを意味する。また、各図において、第１方向Ｄ１および第２方向Ｄ２に交差し、かつ、水平な方向が、幅方向Ｄ３として示されている。例えば、幅方向Ｄ３は、第１方向Ｄ１および第２方向Ｄ２に直交する方向である。

画像形成装置１０において、シート供給トレイ２０のシート載置面２００は、水平面に対して鋭角を成して傾斜している。そのため、第１方向Ｄ１は、本体部１００側の斜め下方である。

シート保持具１は、本体部１００に長尺シート９Ｌが供給される場合に、シート供給トレイ２０上に装着される。シート保持具１は、シート供給トレイ２０上において、長尺シート９Ｌの後端側の一部をループ状に保持する用具である。

ところで、図７，８に示されるように、従来のシート保持具９０も、長尺シート９Ｌの後端９ｅ側の一部を、ループを形成する状態に保持する。図７，８に示される例において、シート保持具９０は、長尺シート９Ｌの一部を下方から支える２つのアーム部９１，９２を備える。

２つのアーム部９１，９２は、いずれも第２方向Ｄ２側の斜め上方に延びて形成されている。従来のシート保持具９０が用いられる場合、シート保持具９０によって保持された残り１枚の長尺シート９Ｌが本体部１００へ供給され、前記ループが解消される際に、長尺シート９Ｌの後端９ｅが、本体部１００内へ進行する先端９ｆ側の部分とともに重送される場合がある（図８参照）。この場合、長尺シート９Ｌの後端９ｅが本体部１００のシート供給口１０２に詰まるおそれがある。

一方、本実施形態に係るシート保持具１が採用されれば、シート供給トレイ２０から本体部１００へ供給される長尺シート９Ｌの後端９ｅが、先端９ｆ側の部分とともに本体部１００へ重送されることを防止できる。

［シート保持具１］
以下、図２〜６を参照しつつ、シート保持具１について説明する。シート保持具１は、枠体６と、第１シート支持部８１と、第２シート支持部８２と、第３シート支持部８３とを備える。さらに、本実施形態において、シート保持具１は、さらに２つのスライド制限具７も備える。

枠体６は、シート供給トレイ２０における第２方向Ｄ２側の部分の上に装着される部材である。例えば、枠体６は合成樹脂の成形部材である。

シート供給トレイ２０は、一対の軸部２４と、一対の側壁部２５と、一対のスライドガイド２６とを備える。一対の軸部２４は、本体部１００に回転可能に支持される部分である。これにより、シート供給トレイ２０は、軸部２４を中心にして回動可能である。

一対の側壁部２５は、シート供給トレイ２０のシート載置面２００の両側において起立して形成された部分である。一対の側壁部２５は、シート供給トレイ２０に載置されたシート保持具１を支持する部分である。

一対のスライドガイド２６は、シート載置面２００に対して起立して形成され、幅方向Ｄ３に沿ってスライド移動可能に支持されている。一対のスライドガイド２６は、ユーザーの操作により、シート載置面２００に載置された長尺シート９Ｌなどのシート９の幅方向Ｄ３の両端に沿う位置に止められる。これにより、一対のスライドガイド２６は、シート載置面２００に載置されたシート９の幅方向Ｄ３の移動を制限する。即ち、一対のスライドガイド２６は、シート９を幅方向Ｄ３において位置決めする機能を有する。

シート保持具１は、シート供給トレイ２０に装着されることにより、シート供給トレイ２０とともに長尺シート９Ｌを支持する。

枠体６には、開口６０が形成されている。長尺シート９Ｌにおける先端９ｆからの一部が、シート供給トレイ２０のシート載置面２００に沿って開口６０に挿入される。その際、長尺シート９Ｌの先端９ｆが、シート載置面２００上の予め定められた供給開始位置にセットされる。

枠体６は、開口６０の四方を囲む枠部を有する。前記枠部は、第１枠部６１、第２枠部６２および一対の第３枠部６３を含む。第１枠部６１および第２枠部６２は、それぞれ幅方向Ｄ３に沿って延びて形成されている。

第１枠部６１は、開口６０に対し第１方向Ｄ１側の部分である。第２枠部６２は、開口６０に対し第２方向Ｄ２側の部分である。一対の第３枠部６３は、開口６０の両側方の部分である。即ち、一対の第３枠部６３は、開口６０に対し、幅方向Ｄ３の一端側および他端側の部分である。

図２，３に示されるように、一対の第３枠部６３には、シート供給トレイ２０の一対の側壁部２５に支持される被支持部６４が形成されている。

第１枠部６１は、シート載置面２００の上方において、幅方向Ｄ３に沿って一対の第３枠部６３の一方から他方へ亘って形成されている。即ち、第１枠部６１は、シート載置面２００に対し、長尺シート９Ｌの通路を成す隙間６００を隔てて幅方向Ｄ３に沿って形成されている。

開口６０から第１枠部６１の下方の隙間６００に亘る空間は、長尺シート９Ｌの通路を成している。長尺シート９Ｌにおける先端９ｆからの一部分は、枠体６の開口６０から隙間６００へ挿入され、シート供給トレイ２０のシート載置面２００上に載置される。長尺シート９Ｌは、その先端９ｆが前記供給開始位置に揃う状態でシート載置面２００上に載置される。

２つのスライド制限具７は、枠体６に取り付けられることにより、一対のスライドガイド２６の幅方向Ｄ３の外側への移動を制限する。なお、一対のスライドガイド２６の幅方向Ｄ３の内側への移動は、シート９によって制限される。

スライド制限具７各々は、規制片７１と固定具７２とを含む。規制片７１は、シート９の側端に接する位置で枠体６に固定される。これにより、規制片７１は、スライドガイド２６の幅方向Ｄ３の外側への移動を防ぐ。固定具７２は、規制片７１を幅方向Ｄ３における所定範囲内の任意の位置で第１枠部６１に固定する。枠体６の第１枠部６１には、幅方向Ｄ３に沿う一対の長孔６１０が形成されている。

固定具７２は、規制片７１を貫通し、さらに、長孔６１０に挿入されている。固定具７２は、第１枠部６１における長孔６１０に沿う任意の位置に規制片７１を固定する。固定具７２は、一方に回転されることによってロック状態となり、他方に回転されることによってロック解除状態となる。

前記ロック状態は、規制片７１を第１枠部６１に固定する状態である。前記ロック解除状態は、第１枠部６１に対する規制片７１の固定を解除する状態である。固定具７２は、前記ロック解除状態において、長孔６１０に沿って移動可能である。

規制片７１には、下方へ張り出した制限部７１０が形成されている。一対の規制片７１において、制限部７１０は、一対のスライドガイド２６各々に対して幅方向Ｄ３の外側から接する部分である。

２つの規制片７１は、制限部７１０が一対のスライドガイド２６における幅方向Ｄ３の外側の面に接する位置において、固定具７２によって第１枠部６１に固定される。

シート保持具１において、第１シート支持部８１は、枠体６に支持されている。本実施形態において、第１シート支持部８１は、第２枠部６２に固定された２箇所の第１被支持部８１０を有する。

図２，４，５などに示されるように、第１シート支持部８１は、長尺シート９Ｌの一部を下方から支える第１支持部８１１をさらに有する。第１支持部８１１は、枠体６における開口６０よりも第２方向Ｄ２側の第１位置８ａから第２方向Ｄ２側の斜め上方へ延びて形成されている。第１支持部８１１は、ループを形成する長尺シート９Ｌの第１中間部９ｍａを支持する（図５参照）。第１中間部９ｍａは、長尺シート９Ｌにおける、枠体６の開口６０から第２方向Ｄ２側の斜め上方へ延び出た部分である。

第２シート支持部８２も、枠体６に支持されている。本実施形態において、第２シート支持部８２は、第１枠部６１に固定された２箇所の第２被支持部８２０を有する。

図２，４，５などに示されるように、第２シート支持部８２は、長尺シート９Ｌの一部を下方から支える第２支持部８２１をさらに有する。第２支持部８２１は、枠体６における開口６０よりも第１方向Ｄ１側の第２位置８ｂから第１方向Ｄ１側の斜め上方へ延びて形成されている。第２支持部８２１は、ループを形成する長尺シート９Ｌの第２中間部９ｍｂを支持する（図５参照）。第２中間部９ｍｂは、長尺シート９Ｌにおける、第１中間部９ｍａと後端９ｅとの間の部分である。

第３シート支持部８３も、枠体６に支持されている。本実施形態において、第３シート支持部８３は、一対の第３枠部６３に固定された２箇所の第３被支持部８３０を有する。なお、２箇所の第３被支持部８３０が、第１枠部６１に支持されることも考えられる。

図２，４，５などに示されるように、第３シート支持部８３は、長尺シート９Ｌの一部を下方から支える第３支持部８３１を有する。第３支持部８３１は、枠体６における第１位置８ａと第２位置８ｂとの間における第２位置８ｂ寄りの第３位置８ｃから第２方向Ｄ２側の斜め上方へ延びて形成されている。第３支持部８３１には、長尺シート９Ｌの後端を押さえるストッパー８３２が形成されている。第３支持部８３１は、ループを形成する長尺シート９Ｌの後端９ｅからの一部を支持する（図５参照）。

図５に示される例において、第１支持部８１１は、第２支持部８２１および第３支持部８３１よりも高い位置から斜め上方へ延びて形成されている。また、第２支持部８２１および第３支持部８３１は、同等の高さの位置からそれぞれ反対側の斜め上方へ延びて形成されている。

図５に示されるように、長尺シート９Ｌにおける先端９ｆからの一部は、枠体６の開口６０から挿入され、シート供給トレイ２０上に載置され、長尺シート９Ｌの残りの部分がシート保持具１によって保持される。第１支持部８１１、第２支持部８２１および第３支持部８３１は、長尺シート９Ｌにおける枠体６の開口６０を貫通する部分９ｍよりも後端９ｅ側の部分を、ループを形成する状態に保持する。

前記ループの経路は、第１支持部８１１の上を経由して第１方向Ｄ１側へ反転し、さらに第２方向Ｄ２側へ反転して第２支持部８２１の上を経由し、第３支持部８３１の上へ至る経路である。

第１支持部８１１は、長尺シート９Ｌにおける、枠体６の開口６０を貫通する部分９ｍと第２方向Ｄ２から第１方向Ｄ１へ反転する部分の間の部分を下方から支える。第３支持部８３１は、長尺シート９Ｌにおける後端９ｅからの一部を下方から支える。そのため、前記湾曲経路に沿って湾曲した長尺シート９Ｌの後端９ｅは、第２方向Ｄ２側の斜め上方を向いている。

ストッパー８３２は、第３支持部８３１の末端部から第１方向Ｄ１側の斜め上方へ向けて張り出して形成されている。ストッパー８３２は、長尺シート９Ｌの後端９ｅに接し、その後端９ｅが第３支持部８３１から第２方向Ｄ２側へはみ出すことを防ぐ。

本実施形態において、第１シート支持部８１、第２シート支持部８２および第３シート支持部８３は、金属製の屈曲した棒状の部材である。第１被支持部８１０、第２被支持部８２０および第３被支持部８３０の各々は、前記棒状の部材の両末端部であり、枠体６に形成された孔に嵌め入れられることによって枠体６に固定されている。

また、第１支持部８１１、第２支持部８２１および第３支持部８３１の各々は、前記棒状の部材の中間部分である。

２箇所の第１被支持部８１０の間隔、２箇所の第２被支持部８２０の間隔、および２箇所の第３被支持部８３０の間隔は、それぞれ異なる。これにより、シート保持具１が組み立てられる際に、第１シート支持部８１、第２シート支持部８２および第３シート支持部８３の取り付け位置の間違いが防止される。

図４に示されるように、シート供給トレイ２０のシート載置面２００は、水平面に対して角度θ０を成して第２方向Ｄ２の斜め上方へ傾斜している。

枠体６がシート供給トレイ２０上に装着された状態において、第１支持部８１１および第３支持部８３１は、水平面に対して同じ第１角度θ１を成して枠体６から斜め上方へ延びて形成されている。また、枠体６がシート供給トレイ２０上に装着された状態において、第２支持部８２１は、水平面に対して第１角度θ１よりも小さい第２角度θ２を成して枠体６から斜め上方へ延びて形成されている。

角度θ０，θ１およびθ２は、それぞれ鋭角である。例えば、θ１が２０度ないし３０度程度であることが考えられる。また、θ２が、５度ないし１５度程度であることが考えられる。また、θ０が５度ないし１０度程度であることが考えられる。なお、第１角度θ１および第２角度θ２は、それぞれ第１鋭角および第２鋭角の一例である。

なお、本実施形態において、第１支持部８１１、第２支持部８２１および第３支持部８３１の各々は、シート載置面２００に対して同じ鋭角を成して形成されている。即ち、（θ１−θ０）＝（θ２＋θ０）である。

第１支持部８１１、第２支持部８２１および第３支持部８３１が、水平面に対して上記のような角度で傾斜して形成されることにより、長尺シート９Ｌが安定した状態でシート保持具１上に支持される。

また、図３に示されるように、第２支持部８２１における幅方向Ｄ３の幅Ｗ２が、第１支持部８１１の同方向の幅Ｗ１および第３支持部８３１の同方向の幅Ｗ３よりも大きい。これにより、第１支持部８１１および第３支持部８３１から受ける力によって第１方向Ｄ１側に偏る長尺シート９Ｌの荷重が、幅の広い第２支持部８２１によって安定的に受け止められる。

また、図４に示されるように、第１支持部８１１の延びだし長さＬ１および第２支持部８２１の延び出し長さＬ２は、第３支持部８３１の延び出し長さＬ３よりも長い。各延び出し長さＬ１，Ｌ２，Ｌ３は、枠体６から斜め上方へ延び出た部分の長さである。これにより、様々な長さの長尺シート９Ｌが、３つの支持部８１１，８２１，８３１によって安定的に湾曲状に保持される。

なお、図５は、シート保持具１が１枚の長尺シート９Ｌを保持する状態を示す。しかしながら、複数枚の長尺シート９Ｌが本体部１００に連続供給される場合、シート保持具１は、重なった複数枚の長尺シート９Ｌを前記湾曲経路に沿う状態に保持する。

また、図６に示されるように、シート保持具１によって保持された残り１枚の長尺シート９Ｌが本体部１００へ供給される際に、長尺シート９Ｌの後端９ｅが、第３支持部８３１から外れて第１方向Ｄ１へ移動する。そして、長尺シート９Ｌが画像形成装置１０内へ供給されることによって前記ループが解消される際に、第２支持部８２１は、長尺シート９Ｌの後端９ｅの移動をガイドする。これにより、第２支持部８２１は、長尺シート９Ｌの後端９ｅが先端９ｆ側の部分に接触することを防ぐ。即ち、第２支持部８２１は、長尺シート９Ｌの後端９ｅが本体部１００内へ進行する先端９ｆ側の部分とともに重送されることを防ぐ。

[応用例]
シート保持具１において、枠体６、第１支持部８１１、第２支持部８２１および第３支持部８３１が、合成樹脂の一体成形部材であることも考えられる。この場合、第１支持部８１１、第２支持部８２１および第３支持部８３１が、傾斜した板状に形成された部分であることが考えられる。

なお、本発明に係るシート保持具および画像形成部は、各請求項に記載された発明の範囲において、以上に示された実施形態及び応用例を自由に組み合わせること、或いは実施形態及び応用例を適宜、変形する又は一部を省略することによって構成されることも可能である。

１ ：シート保持具
２ ：シート供給部
３ ：シート搬送機構
４ ：画像形成部
５ ：画像読取装置
６ ：シート保持具の枠体
７ ：スライド制限具
８ａ ：第１位置
８ｂ ：第２位置
８ｃ ：第３位置
９ ：シート
９Ｌ ：長尺シート
９ｅ ：長尺シートの後端
９ｆ ：長尺シートの先端
９ｍａ ：長尺シートの第１中間部
９ｍｂ ：長尺シートの第２中間部
１０ ：画像形成装置
２０ ：シート供給トレイ
２１ ：シートカセット
２２，２３：シート送出部
２４ ：シート供給トレイの被支持部
２５ ：シート供給トレイの側壁部
２６ ：シート供給トレイのスライドガイド
３１ ：搬送ローラー
４１ ：感光体
４２ ：帯電部
４３ ：現像部
４５ ：転写部
４７ ：クリーニング部
４８ ：光走査部
４９ ：定着部
６０ ：枠体の開口
６１ ：枠体の第１枠部
６２ ：枠体の第２枠部
６３ ：枠体の第３枠部
６４ ：枠体の被支持部
７１ ：規制片
７２ ：固定具
８１ ：第１シート支持部
８２ ：第２シート支持部
８３ ：第３シート支持部
１００ ：本体部
１０１ ：排出トレイ
１０２ ：シート供給口
２００ ：シート載置面
３００ ：シート搬送路
６００ ：隙間
６１０ ：長孔
７１０ ：制限部
８１０ ：第１被支持部
８１１ ：第１支持部
８２０ ：第２被支持部
８２１ ：第２支持部
８３０ ：第３被支持部
８３１ ：第３支持部
８３２ ：ストッパー

Claims (4)

1. 画像形成部を内包する本体部の側面に沿う収納位置と前記本体部から外側へ倒された利用位置との間で回動可能に支持され、前記利用位置において前記本体部内へ供給されるシートが載置されるシート載置面が形成されたシート供給トレイと、
   前記シート供給トレイ上に装着され、先端からの一部が前記シート供給トレイ上に載置された長尺シートにおける第１中間部から後端までの部分を、ループを形成する状態で保持するシート保持具と、を備え、
   前記シート供給トレイは、前記シート載置面に対して起立して形成され、前記本体部への前記長尺シートの供給方向に交差する幅方向に沿ってスライド移動可能に支持され、前記幅方向における前記シートの移動を制限するスライドガイドを備え、
   前記シート保持具は、
   前記スライドガイドの位置よりも前記供給方向の上流側において前記幅方向に延びて形成された第１枠部および前記第１枠部の位置よりも前記供給方向の上流側において前記幅方向に延びて形成された第２枠部を有する枠体と、
   前記第２枠部から前記供給方向の上流側の斜め上方へ向けて延びて形成され、前記ループを形成する前記長尺シートの前記第１中間部を支持する第１支持部と、
   前記第１枠部から前記スライドガイドの位置よりも前記供給方向の下流側の斜め上方へ向けて延びて形成され、前記ループを形成する前記長尺シートにおける前記第１中間部と後端との間の第２中間部を支持する第２支持部と、
   前記第１枠部から前記供給方向の上流側の斜め上方へ延びて形成され、前記ループを形成する前記長尺シートの後端からの一部を支持する第３支持部と、を備え、
   前記第２支持部は、前記長尺シートが前記画像形成装置内へ供給されることによって前記ループが解消される際に、前記長尺シートの後端の移動をガイドする、画像形成装置。
2. 前記シート保持具の前記枠体が前記シート供給トレイ上に装着された状態において、
   前記第１支持部および前記第３支持部は、水平面に対して同じ第１鋭角を成して斜め上方へ延びて形成されており、
   前記第２支持部は、水平面に対して前記第１鋭角よりも小さい第２鋭角を成して斜め上方へ延びて形成されている、請求項１に記載の画像形成装置。
3. 前記第２支持部における前記幅方向の寸法が、前記第１支持部および前記第３支持部の前記幅方向の寸法よりも大きい、請求項１または請求項２に記載の画像形成装置。
4. 前記第１支持部および前記第２支持部は、前記第３支持部よりも前記枠体から延び出た長さが長い、請求項１から請求項３のいずれか１項に記載の画像形成装置。

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