JP6418042B2 - 発光装置及び光源装置 - Google Patents
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Description
昨今、普及が進んでいるLED電球を例にとれば、十分な光源の配光性制御が施されることなく、多数のLEDを同心円状に平面実装させたものが多い。このようなLED電球は、光の照射角度、照射範囲などはLEDチップ自体の配光特性に依存するため、従来の白熱電球と比較して、例えば、口金側への光が乏しいものが多かった。
また、特許文献2には、多角錐又は多角錐台形状の凸座の表面にLEDモジュールを貼付して、立体的な実装基板とすることで配光特性を改善するLED電球が記載されている。また、特許文献3には、正多面体の各面にLEDを設けることで配光特性を改善するLED電球が記載されている。また、特許文献4には、正五角形及び正六角形の面で構成される略球体状の多面体の各面にLEDパッケージを設けることで配光特性を改善するLED電球が記載されている。
また、特許文献2〜特許文献4に記載されたLED電球は、多面体の各面についてLEDチップが平面実装されるため、発光に寄与しない基板面積が大きい。このため、従来の白熱電球と比べると、配光特性の改善が不十分である。
なお、以下の説明において参照する図面は、実施形態を概略的に示したものであるため、各部材のスケールや間隔、位置関係などが誇張、あるいは、部材の一部の図示が省略されている場合がある。また、例えば平面図とその断面図において、各部材のスケールや間隔が一致しない場合もある。また、以下の説明では、同一の名称及び符号については原則として同一又は同質の部材を示しており、詳細な説明を適宜省略することとする。
[照明装置の構成]
まず、第1実施形態に係る光源装置を用いた照明装置の構成について、図1〜図3Bを参照して説明する。
図1は、第1実施形態に係る光源装置を用いた照明装置の構成を模式的に示す正面図である。図2Aは、第1実施形態に係る光源装置の外形の多面体の例である正多面体を示す図である。図2Bは、第1実施形態に係る光源装置の外形の多面体の他の例である半正多面体を示す図である。図3Aは、第1実施形態に係る光源装置の構成を模式的に示す、下方から見た斜視図である。図3Bは、第1実施形態に係る光源装置に用いられる発光装置及び実装基板を模式的に示す斜視図である。
なお、図3Aにおいて、発光装置100は発光素子1とパッケージ2の外形形状のみを簡略化して示している。また、図3Aにおいて、光源装置200の支持部材310との接続面である接続部200aを、斜線によるハッチングで示している。
なお、光源装置200の外形形状は正十二面体に限定されるものではなく、二面角の全てが180°未満である凸多面体とすることができる。また、当該外形形状は、全方向に対して、より均等に配光されるように、正多面体(図2A参照)又は半正多面体(図2B参照)が好ましい。特に、頂点の数が多い多面体ほど球形に近いため、均等性の高い配光特性、すなわち等方性の高い配光特性を得るために好ましい。このように、球面に近い多面体を形成することで、実質的に、多面体の中心から放射状に光を発する点光源を実現することができる。
また、光源装置200は、配光すべき範囲に応じて、正多面体や半正多面体などの略球形の多面体の全面ではなく、例えば上半分や左半分などのように、略球形の多面体の一部が発光面となるように構成してもよい。
更にまた、支持部材310は、光源装置200が発する熱を放熱する経路としても機能する。このため、支持部材310は、熱伝導性及び耐熱性の良好なセラミックスや金属などを用いることが好ましい。また、作動液体が封入されたヒートパイプ311(図3B参照)を設けるようにしてもよい。なお、ヒートパイプ311の形状や機構は、特に限定されるものではない。
また、支持部材310の外側面(がいそくめん)は、光源装置200からの光を良好に反射できる光反射面とすることが好ましい。
ケース320は、支持部材310を介して光源装置200から伝達される熱を効率的に放熱できるように、熱伝導性及び耐熱性の良好なセラミックスや金属などを用いることが好ましい。また、ケース320は、放熱性を高められるように、例えば、外側面(がいそくめん)にヒートシンクや放熱フィンを設けてもよい。
また、ケース320の上面は、光源装置200からの光を良好に反射できる光反射面とすることが好ましい。また、本実施形態におけるケース320の上面は平坦面であるが、これに限定されず光取り出し効率を高めるため、凸面又は凹面としてもよい。
なお、光源装置200の保護や配光性向上の機能が不要な場合は、グローブ340を設けないようにしてもよい。
また、点灯回路350を、光源装置200の発光装置100で囲まれた多面体の内部空間に収納して、光源装置200が点灯回路350を備えるように構成してもよい。
次に、本実施形態に係る光源装置200の構成について、図3A〜図3Cを参照して詳細に説明する。
図3Cは、第1実施形態の変形例に係る光源装置の構成を模式的に示す斜視図である。
また、光源装置200は、その外形形状である正十二面体と相似形でサイズの小さい外形を有する実装基板210を備えており、当該実装基板210の各面のそれぞれに、発光装置100が下面2cで接合されるように設けられている。
実装基板210は、セラミックスや樹脂などの絶縁性の材料からなる基体、又はCu,Alなどのように良好な熱伝導性を有する金属材料からなり表面に絶縁層が設けられた基体などを用いて、このような基体の表面に、Cuなどの金属を用いた配線パターンを設けることで形成することができる。
なお、光源装置200の放熱性を向上させるために、実装基板210の周囲や内部空間に冷却機構を設けることが好ましい。例えば、ヒートパイプ311へ効率的に熱伝導させるために、実装基板210の配線パターンと連結するように熱伝導部材を設けることが好ましい。
また、実装基板210と支持部材310とを一体的に形成するようにしてもよい。
また、実装基板210の11個の各実装面には、発光装置100の下面2cに露出した正極側の電極22及び負極側の電極23に適合するように、正極側の電極(接合部)214及び負極側の電極(接合部)215(斜線によるハッチング)が、配線パターンとして設けられている。
更に、実装基板210の表面には、電極212,213、214,215間を接続する配線(配線部)216(ドットによるハッチング)が、配線パターンとして設けられている。本実施形態では、配線216は、11個の発光装置100が、電源供給用の電極212,213間に直列に接続されるように設けられている。
また、実装基板210への発光装置100の実装は、例えば、両者の対応する電極間に半田ペーストを配置し、リフロー装置を用いて半田付けすることで行うことができる。また、実装基板210への発光装置100の実装は、異方性導電接着剤などの他の導電性接合部材を用いて行うこともできる。
例えば、本実施形態の変形例に係る光源装置200Aは、正六面体の1つの頂点を切り欠くことでできる三角形の面を接続部200Aaとして、支持部材310Aと接続するように構成したものである。このために、切り欠きが設けられていない3つの発光面を構成する発光装置100A1は正四角錐台形状に構成され、切り欠きが設けられている3つの発光面を構成する発光装置100A2は五角錐台形状に構成される。特に、頂点が少ない多面体、例えば、正四面体や正六面体、正八面体などでは、頂点に切り欠きを設けて接続部200Aaとすることで、光源装置200Aの発光面数を多く確保できるため、均等性の良好な配光特性とすることができて好ましい。
また、多面体の1面又は1つの頂点を切り欠いて形成される面などに設けられる接続部200aとして、放熱性及び光反射性が良好で、放熱用及び配線用の貫通孔を有するパネル(板状部材)を設けるようにしてもよい。
次に、発光装置100の構成について、図3B及び図4A〜図4Cを参照して詳細に説明する。
図4Aは、第1実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す平面図である。図4Bは、第1実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す底面図である。図4Cは、第1実施形態に係る発光装置の構成を模式的に示す断面図であり、図4AのIVC−IVC線における断面を示す。
なお、図4Aにおいて、封止部材3が設けられた領域をドットによるハッチングで示している。また、図4Bにおいて、電極が配置された領域を斜線によるハッチングにより示している。
また、図4Cにおいて、光源装置200において複数個の発光装置100が配置される際に、1個の発光装置100の左側の外側面2eに隣接して配置される他の発光装置100を点線で仮想的に示している。
また、発光素子1の外形形状は、多角形、円形など他の形状でもよく、発光強度や配光特性向上などの目的に応じて1個のパッケージ2に発光素子1を2個以上実装するようにしてもよい。また、基板上に複数の発光素子を直接配置して実装するCOB(Chip On Board)型であってもよい。
このように凹部2aを構成することで、発光素子1からの光を発光面の方向に反射して、発光装置100の光取り出し効率及び配光特性の均等性を向上させることができる。
傾斜角θ = 二面角φ/2 ・・・(1)
正四面体 : 70°32′
正六面体 : 90°
正八面体 :109°28′
正十二面体:116°34′
正二十面体:138°11′
例えば、サッカーボール型の半正多面体である接頭二十面体(図2B参照)は、正五角形と正六角形とが組み合わされて構成されている。この半正多面体は、正五角錐台の外形形状を有する発光装置と、正六角錐台の外形形状を有する発光装置とを組み合わせて構成することができる。
更にまた、発光装置100の発光色の要求に応じて、支持部21を、有色顔料や蛍光体などの波長変換物質を含有した材料を用いて形成したり、支持部21の表面にこれらの物質を含有する層を形成したりしてもよい。
更にまた、発光装置100の発光強度や配光特性を向上させるために、発光面である上面2b側にレンズを設けるようにしてもよい。このようなレンズは、封止部材3が、凹部2aの開口部から盛り上がるように設けてもよく、封止部材3上に金型を用いた樹脂成形法などにより封止部材3とは別個に形成してもよい。
次に、本実施形態における照明装置300の動作について、図1及び図3Bを参照して説明する。
照明装置300は、口金330を介して外部電源から電力が供給されると、点灯回路350で光源装置200の点灯に適した電力に変換される。変換された電力は、支持部材310を介して光源装置200に供給される。光源装置200に供給された電力は、実装基板210を介して各発光装置100に供給される。更に、発光装置100に供給された電力は、電極22,23及びワイヤ4を介して発光素子1に供給され、発光素子1が発光する。
[照明装置の構成]
次に、第2実施形態に係る光源装置を用いた照明装置の構成について、図5を参照して説明する。
図5は、第2実施形態に係る光源装置を用いた照明装置の構成を模式的に示す斜視図である。なお、図5において、光源装置200Bの1つを拡大して示している。また、当該拡大図において、発光装置100Bは発光素子1とパッケージ2の外形形状のみを簡略化して示している。
なお、光源装置200Bを点灯させるために電力変換する点灯回路が必要な場合は、支持部材310B上に、好ましくは下面側に、配置するようにしてもよいし、各光源装置200Bの多面体の内部空間に収納するようにしてもよい。
また、複数の光源装置200Bを、支持部材310B上に適宜な間隔で配置することにより、照明装置300Bは、均等な配光特性の面発型の照明光を得ることができる。
次に、第2実施形態に係る光源装置の構成について、図6Aを参照して詳細に説明する。
図6Aは、第2実施形態に係る光源装置に用いられる発光装置及び実装基板の構成を模式的に示す斜視図である。
なお、図6Aにおいて、封止部材3が設けられた領域をドットによるハッチングで示し、各種の電極が配置された領域を斜線、格子又はドットによるハッチングにより示している。また、図6Aには、光源装置200Bの取り付け方を示すために、支持部材310Bを記載している。
なお、光源装置200Bの外形形状は、正五角錐に限定されず、好ましくは正多面体又は半正多面体のような、略球形の凸多面体の一部を切り出した半球状の外形形状を有するものとすることができる。ここで半球状とは、光源装置200Bが配置された平面に対して、当該平面よりも上方の空間に、当該半球状の発光面から均等に配光されるように光を放射することができる形状をいうものである。従って、正多面体や半正多面体の丁度半分の形状を有するものに限定されず、半分より少なく切り出してもよいし、半分より多く切り出してもよい。
また、光源装置200Bは、その外形形状である正五角錐と相似形でサイズの小さい外形を有する実装基板210Bを備えており、当該実装基板210Bの正三角形の各側面のそれぞれに、発光装置100Bが下面2cで接合するように設けられている。ここで、発光装置100Bは、外形形状である正三角錐台の狭い方の底面を下底、すなわち下面2cとしている。
なお、実装基板210Bと支持部材310Bとを一体的に形成するようにしてもよい。
また、支持部材310Bの上面には、光源装置200Bとコネクタ314(図5参照)とを電気的に接続するための配線パターンである電極312B,313Bが設けられており、実装基板210Bの側面には、電極(接合部)214B,215B同士、及び電極214B,215Bと電極312B,313Bとを接続する配線(配線部)216B(ドットによるハッチング)が設けられている。本実施形態では、配線216Bは、5個の発光装置100Bが、電極312B,313B間に直列に接続されるように設けられている。
なお、電極312B,313Bは、支持部材310Bの上面に限らず、必要に応じて、下面側に設けたり、スルーホールを設けたりして、上面側と下面側の配線を接続するようにしてもよい。
次に、第2実施形態に係る発光装置100Bの構成について、図6A〜図6Cを参照して詳細に説明する。
図6Bは、第2実施形態に係る光源装置に用いられる発光装置の構成を模式的に示す平面図である。図6Cは、第2実施形態に係る光源装置に用いられる発光装置の構成を模式的に示す底面図である。なお、図6Bにおいて、封止部材3が設けられた領域をドットによるハッチングで示している。また、図6Cにおいて、電極22,23が露出して配置された領域を斜線により示している。
また、発光装置100Bの外側面2eの下面2cに対する傾斜角は、正二十面体の二面角である138°11′の半分の角度となるように形成されている。このため、複数の発光装置100Bを、互いの外側面2eが対向して重なるように配置することで、発光面である上面2bが、正二十面体の一部である正五角錐を形成できるように構成されている。
なお、本実施形態に係る発光装置100Bは、第1実施形態に係る発光装置100とは外形形状が異なるだけであるから、各部の詳細な説明は省略する。
次に、本実施形態における照明装置300Bの動作について、図5及び図6Aを参照して説明する。
照明装置300Bはコネクタ314を介して外部電源から電力が供給されると、必要に応じて点灯回路で電力変換される。変換された電力は、支持部材310Bの配線パターンである電極312B,313Bを介して各光源装置200Bに供給される。光源装置200Bに供給された電力は、実装基板210Bを介して各発光装置100Bに供給される。更に、発光装置100Bに供給された電力は、電極22,23及びワイヤ4を介して発光素子1に供給され、発光素子1が発光する。
また、光源装置200Bからの光は広配光であるため、大面積の面発光体を形成する際には、複数の発光装置を平面基板上に表面実装したに場合と比較して、発光装置の数を減らすことができ、省電力化が可能である。
2 パッケージ
2a 凹部
2b 上面(上底)
2c 下面(下底)
2d 内側面
2e 外側面
21 支持部
22,23 電極
3 封止部材
4 ワイヤ
5 ダイボンド部材
100,100A1,100A2,100B 発光装置
200,200A,200B 光源装置
200a,200Aa 接続部
210,210B 実装基板
211 放熱口
212,213 電極
214,215 電極(接合部)
216 配線(配線部)
300,300B 照明装置
310,310A,310B 支持部材
311 ヒートパイプ
312,312B,313,313B 配線
314 コネクタ
320 ケース
330 口金
340 グローブ
350 点灯回路
Claims (8)
- 多角錐台の外形形状を有し、当該多角錐台の広い方の底面を上底、狭い方の底面を下底として、当該上底を発光面とする発光装置であって、
複数の前記発光装置を、前記多角錐台の互いに合同な側面同士が対向するように組み合わせることで、複数の前記上底によってできる二面角が全て180°未満であり、
前記上底側に開口する凹部を有するパッケージと、当該凹部内に実装された発光素子とを備え、
前記凹部の内側面は、前記上底側に向かって広がるように傾斜しており、前記凹部内に波長変換物質を備える多面体を構成可能な発光装置。 - 前記多面体は、正多面体又は半正多面体の全部又は一部からなる請求項1に記載の発光装置。
- 前記多角錐台の側面の前記下底に対する傾斜角が、当該側面と前記上底との交線を挟む前記多面体の二面角の2分の1である請求項1又は請求項2に記載の発光装置。
- 前記凹部の内側面、又は前記凹部の内側面及び前記凹部の底面が、光反射性を有する請求項1乃至請求項3の何れか一項に記載の発光装置。
- 外部と接続するための一対の電極が前記下底側に露出するように設けられている請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の発光装置。
- 複数の請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の発光装置を、前記多角錐台の互いに合同な側面同士が対向するように配置することで、前記複数の発光装置の前記上底によって前記多面体を構成する光源装置。
- 外形形状が正多角錐台である請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の発光装置を1種類乃至3種類を組み合わせ、前記正多角錐台の互いに合同な側面同士が対向するように配置することで、前記発光装置の前記上底によって正多面体又は半正多面体の全部又は一部からなる多面体を構成する光源装置。
- 複数の請求項5に記載の発光装置と、
前記多面体と相似形の実装基板とを備え、
前記実装基板の多面体の各面に、前記多角錐台の下底側に露出した電極と接合するための接合部と、複数の発光装置の間を電気的に接続するための配線部とを備える配線パターンを有する光源装置。
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