JP6417597B2 - 脱臭装置および脱臭方法 - Google Patents

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Description

本発明は、脱臭装置および脱臭方法に関する。
日々の暮らしの中では様々な臭いがする。例えば、汗臭や足の臭い等の人体に起因する臭い、揚げ物、炒め物、煮物、魚、肉の等の料理に起因する臭い、タバコ等の嗜好品に起因する臭い、犬、猫等のペットに起因する臭い、トイレや排水口等の水回りにおける臭い等が挙げられる。そして、これらの臭いが単独または複雑に混ざり合って、人に不快さを与える。
また、特定の環境下、例えば、病院や介護施設では、薬品等の特殊な成分や濃度により、日常では感じられない臭いがすることが多い。
臭いに対する対策として、部屋やトイレ等に置いて使用する、マスキング効果を利用した芳香剤が知られている。芳香剤は、安価でスペースも取らないため手軽であるが、臭い成分を除去するものではないため、臭いに対する根本的な解決策になっていない。
一方、臭いに対して根本的に解決するため、最近では、臭い成分を除去する装置が開発されている。
例えば、特許文献1には、まず、活性炭と銅イオンが脱臭機能の主体をなすハニカム構造やコルゲート構造の活性炭フィルターで一部の特定の臭い成分を除去し、次いで、金属触媒と吸着剤が脱臭機能の主体をなすハニカム構造やコルゲート構造の常温触媒フィルターで他の特定の臭い成分を除去する脱臭装置が開示されている。
特開2005−218636号公報
しかしながら、特許文献1の脱臭装置は、臭い成分の吸収速度が充分でなく、依然、脱臭性能に改善の余地がある。
そこで本発明は、臭い成分を素早く除去し、快適な環境を作り出すことができる脱臭装置および脱臭方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討を行った結果、特定の脱臭材を組合せて用いることにより、上記課題を解決し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の態様(1)〜(8)を有する。
(1)脱臭材を含む1個または2個以上の脱臭フィルターを備える脱臭装置であって、前記脱臭材が、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、脱臭装置。
(2)さらに、筐体と、前記筐体内に配置された送風機とを備え、前記筐体には吸気口および吹出し口が形成され、前記脱臭フィルターが、前記送風機により生じる空気の流れの方向において前記吸気口と前記吹出し口との間に配置されている、(1)に記載の脱臭装置。
(3)前記脱臭材が粒状物であることを特徴とする、(1)または(2)に記載の脱臭装置。
(4)前記金属触媒が、白金、パラジウムおよび二酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、(1)〜(3)のいずれかに記載の脱臭装置。
(5)前記多孔質セラミックスに、酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が担持されていることを特徴とする、(1)〜(4)のいずれかに記載の脱臭装置。
(6)前記脱臭フィルターとして、少なくとも前記金属触媒を主に含むフィルター、前記多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、前記活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターを備えることを特徴とする、(1)〜(5)のいずれかに記載の脱臭装置。
(7)前記金属触媒を主に含むフィルター、前記多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、前記活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターが、前記送風機により生じる空気の流れの方向においてこの順で配置されていることを特徴とする、(6)に記載の脱臭装置。
(8)臭い成分を含む空気を、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種に接触させることを特徴とする脱臭方法。
本発明の脱臭装置および脱臭方法は、脱臭材として、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を組合せて用いているため、臭い成分を素早く除去し、快適な環境を作り出すことができる。
一実施形態の脱臭装置1の外観を示す斜視図である。 一実施形態の脱臭装置1の筐体71の一面を取り外した状態の正面図である。 一実施形態の脱臭フィルターを引き出した状態を示す斜視図である。
本発明の脱臭装置は、脱臭材を含む1個または2個以上の脱臭フィルターを備える脱臭装置であって、前記脱臭材が、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含むものである。また、該脱臭装置は、脱臭性能をさらに高める点から、さらに、筐体と、前記筐体内に配置された送風機とを備え、前記筐体には吸気口および吹出し口が形成され、前記脱臭フィルターが、前記送風機により生じる空気の流れの方向において前記吸気口と前記吹出し口との間に配置されていることが好ましい。
本明細書において「脱臭フィルター」とは、空気を通過させた場合に、該空気中から臭い成分を除去する機能を有するフィルターである。
以下、本発明の脱臭装置の一実施形態を、図1、図2および図3を参照しながら説明する。なお、本発明の脱臭装置は、本実施形態に限定されるものではない。
<脱臭装置>
図1は、本実施形態の脱臭装置1の外観を示す斜視図である。
脱臭装置1は、筐体71に形成された吸気口11と吹出し口61とを備えている。脱臭装置1を使用する際には、空気は、吸気口11から脱臭装置1内に吸込まれ、脱臭装置1内を通過し、吹出し口61から脱臭装置1外へと排出される。
図2は、本実施形態の脱臭装置1の筐体71の一面を取り外した状態の正面図である。
脱臭装置1は、内部に、金属触媒を主に含むフィルター21と、多孔質セラミックスを主に含むフィルター31a,31bと、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルター41と、送風機51とを備える。吸気口11および吹出し口61は、筐体71に形成される開口部である。金属触媒を主に含むフィルター21、多孔質セラミックスを主に含むフィルター31a,31b、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルター41は、それぞれ脱臭フィルターの1つである。
送風機51により生じる空気の流れは、吸気口11から吹出し口61の方向へと生じる。脱臭フィルターは、送風機51により生じる空気の流れの方向において吸気口11と吹出し口61との間に配置されている。本実施形態においては、該脱臭フィルターとして、金属触媒を主に含むフィルター21、多孔質セラミックスを主に含むフィルター31a、多孔質セラミックスを主に含むフィルター31b、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルター41が、送風機51により生じる空気の流れの方向においてこの順で配置されている。
したがって、脱臭装置1を使用する際には、吸気口11から吸気された空気は、金属触媒を主に含むフィルター21、多孔質セラミックスを主に含むフィルター31a、多孔質セラミックスを主に含むフィルター31b、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルター41、ならびに送風機51の順で通過し、吹出し口61から排出される。
図3は、本実施形態の脱臭フィルターを引き出した状態を示す斜視図である。
本実施形態においては、金属触媒を主に含むフィルター21には、脱臭材として、金属触媒を含有する粒状物22が充填されている。多孔質セラミックスを主に含むフィルター31aには、脱臭材として、多孔質セラミックスを含有する粒状物32aが充填されている。多孔質セラミックスを主に含むフィルター31bは、脱臭材として、多孔質セラミックスを含有する粒状物32bが充填されている。活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルター41には、脱臭材として、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物42が充填されている。
以下、本実施形態の各構成について詳述する。
(筐体)
本実施形態の脱臭装置1は、筐体71を備える。筐体71は縦長の直方体であり(図1参照)、樹脂製の基材板を組立てて形成される。筐体71は、脱臭フィルターを交換可能にするため一部が開閉可能に設計されている(図2参照)。
筐体71には、上部側面に吸気口11が、下部側面に吹出し口61が形成されている(図1,2参照)。吸気口11は、外部の空気を脱臭装置1内に吸込むための開口部である。吹出し口61は、脱臭装置1内に吸込んだ空気を外部に排出するための開口部である。
(送風機)
送風機51は、脱臭装置1の外部の空気を吸気口11から吸込み、後述する脱臭フィルターを通過させ、吹出し口61から排出させるための送風圧を発生させる装置である。
脱臭装置1においては、送風機51は、該送風機51により生じる空気の流れの方向において、すべての脱臭フィルターの下流に位置している(図2参照)。
送風機51の種類は、特に限定されないが、本実施形態では、静音性の観点からシロッコファンが用いられている。本実施形態では、送風機51は1台設置されている。
(脱臭フィルター)
脱臭装置1に備えられる脱臭フィルターは、それぞれ脱臭材を含んでいる。脱臭フィルターに用いる容器は、樹脂製の直方体状であり、上部と下部に通気性がある。上部は開放されている。下部(容器の底)は、不織布が設けられている。該不織布は、空気を通すが、脱臭材を通過させない。
本実施形態における脱臭材は、粒状物である(図3参照)。粒状物であれば、製造効率を上げられ、また、製造コストが抑えられる。
粒状物の粒子径の下限は、1mm以上であることが好ましく、5mm以上がより好ましく、10mm以上がさらに好ましい。前記下限値以上であれば、空気が脱臭フィルターを通過する際の抵抗がさらに小さくなり、送風圧の圧力損失をさらに抑えることができる。
一方、粒状物の粒子径の上限は、10cm以下であることが好ましく、5cm以下であることがより好ましく、2cm以下であることがさらに好ましい。前記上限値以下であれば、脱臭材と臭い成分との接触機会をより多くでき、脱臭性能をさらに向上させることができる。
また、粒状物は、様々な大きさの粒状物を任意の割合で混合したものでもよい。
なお、本明細書において、粒状物の「粒子径」とは、篩分けにより測定される値である。例えば、粒子径が5mm超10mm以下の粒状物とは、目開き10mmの篩を通過し、目開き5mmの篩を通過できないものを意味する。粒状物が大きすぎ、篩の入手が困難な場合は、粒状物の長辺をノギス等で測定し、粒子径としてもよい。
粒状物は、乾燥したものでもよく、水等で湿らせたものでもよい。特に後述する多孔質セラミックスを含有する粒状物である場合は、臭い成分をより吸着させやすくするため、水等で湿らせたものが好ましい。
脱臭材の湿らせ方としては、スプレーで、水、または、酸性物質、塩基性物質もしくは界面活性剤を含む水等を、脱臭材に吹きかける方法や、水、または、酸性物質、塩基性物質もしくは界面活性剤を含む水等に、脱臭材を浸漬する方法等が挙げられる。脱臭材を浸漬する方法の場合、脱臭材は、浸漬後水分を軽く切ってからフィルターに含ませて用いることができる。脱臭材を湿らせる操作は、脱臭装置の使用時に、任意のタイミングで行われてもよい。
本実施形態では、脱臭材として、金属触媒を含有する粒状物、多孔質セラミックスを含有する粒状物、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物が用いられている(図3参照)。
以下、これらの粒状物について説明する。
金属触媒を含有する粒状物:
金属触媒の種類は、特に限定されないが、白金、パラジウム、銀、鉄、コバルト、銅等の金属、二酸化マンガン、酸化チタン、酸化亜鉛、酸価ニッケル、酸化銅等の金属酸化物等が挙げられる。中でも、製造効率を上げる点および製造コストを抑える点からは、金属酸化物が好ましく、脱臭性能を向上させる点からは、白金、パラジウムおよび二酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。製造効率を上げる点および製造コストを抑える点と、脱臭性能を向上させる点等の総合的な面から、二酸化マンガンが特に好ましい。
光触媒である酸化チタンを用いる場合には、部屋に設置される一般的な蛍光灯などの光でも触媒活性が得られる点から、可視光線で触媒活性を示す可視光型酸化チタン光触媒が好ましい。なお、光触媒を用いる場合には、脱臭装置1内に光源を設置するか、または、外部の光が光触媒に届くように筺体71の少なくとも一部に開口部を設けたり透明にしたりする必要がある。
金属触媒を含有する粒状物は、脱臭性能をさらに高める点から、ゼオライトや珪藻土等の多孔質物質をさらに含むことが好ましく、さらに前記金属触媒が前記多孔質物質に担持されていることが好ましい。金属触媒が多孔質物質に担持されたものとしては、例えば、白金担持ゼオライト触媒が挙げられる。
金属触媒を含有する粒状物は、特に酸性の臭い成分に対して脱臭効果を高めるため、アルカリ土類金属をさらに含むことが好ましい。アルカリ土類金属の中でも、カルシウム化合物が好ましい。カルシウム化合物の中でも、水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウムが好ましい。
アルカリ土類金属は、金属触媒を含有する粒状物の形状を安定させることができる。粒状物の形状が安定しているため、アルカリ性化合物の飛散を抑えると共に、万が一飛散しても、アルカリ金属化合物に比べて、アルカリ性化合物による筺体71や送風機51等の劣化が抑えられる。また、アルカリ土類金属は吸湿性を有していることから、触媒反応による臭い成分の酸化分解、還元分解、加水分解等が進みやすくなり、金属触媒による脱臭効果がより向上する。
金属触媒を含有する粒状物は、粘土をさらに含んでいてもよい。特に金属触媒を含有する粒状物が上述のアルカリ土類金属を含まない場合、粒状物を成形しやすくする点から、該金属触媒を含有する粒状物は、粘土をさらに含むことが好ましい。
また、金属触媒を含有する粒状物は、本発明による効果を損なわない範囲で、他の任意成分を含んでいてもよい。
粒状物中の金属触媒の量の下限は、脱臭性能をさらに高める点から、0.05質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、10質量%以上が最も好ましい。なお、粒状物中の金属触媒の量の上限は、コストを抑える点から、50質量%以下が好ましい。
金属触媒を含有する粒状物中の多孔質物質の含有量の下限は、金属触媒の含有量を抑えることでコストを抑える点、脱臭性能をさらに高める点から、5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。なお、粒状物中の多孔質物質の含有量の上限は、金属触媒の含有量を高くして脱臭性能をさらに高める点、脱臭材を粒状物とした場合の形状安定性を高める点から、80質量%以下が好ましい。
金属触媒を含有する粒状物中のアルカリ土類金属の含有量は、粒状物の成形性を高める点から、10質量%以上が好ましく、30質量%以上がより好ましく、50質量%以上がさらに好ましい。
金属触媒を含有する粒状物中の粘土の含有量は、上述のアルカリ土類金属の含有量にもよるが、粒状物の成形性を高める点から、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましい。
以下、金属触媒を含有する粒状物の製造方法の一例を説明する。ただし、金属触媒を含有する粒状物の製造方法は、本例の製造方法に限定されるものではない。
本例の金属触媒を含有する粒状物の製造方法は、金属触媒または金属触媒を担持した多孔質物質と、必要により他の成分を混合して混合物を得る混合工程Aと、該混合物を成形して成形体を得る成形工程Aと、を有する。本例の金属触媒を含有する粒状物の製造方法は、必要に応じて、成形工程Aで得られた成形体を加熱する加熱工程と、該成形体を粉砕して粒状物を得る粉砕工程Aと、を有していてもよい。
以下、各工程について説明する。
混合工程Aは、金属触媒等の原料を混合して混合物を得る工程である。
具体的には、一般に用いられる混合装置を用いて、金属触媒または金属触媒を担持した多孔質物質と、他の成分、例えば、粘土や水酸化カルシウムとを混合する。この際、水を加えてもよい。
成形工程Aは、混合工程Aで得られた混合物を成形して成形体を得る工程である。
成形方法は、混合物の性状や所望する成形体の形状を勘案して決定することができる。具体的には、成形機を用いて、押し出し成形し、ペレット等を含めた板状、粒状もしくは柱状等の成形体を得る方法、混合物を任意の形状の型枠に充填して成形体を得る方法、または、混合物を押し出し、延伸もしくは圧延した後、任意の寸法に切断する方法等が挙げられる。
成形機としては、真空土練成形機、平板プレス成形機、平板押出し成形機等が挙げられ、中でも、真空土練成形機が好ましい。
プレス成形の場合、圧力は10MPa〜30MPa程度で行われることが好ましい。
加熱工程は、必要に応じて、成形工程Aで得られた成形体を加熱する工程である。
加熱は、二酸化炭素の存在下で行うことで、水酸化カルシウムの少なくとも一部を炭酸カルシウムに変換することが好ましい。水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変換すれば、金属触媒を含有する粒状物の形状が安定するため、該粒状物が微粉砕化したり、粉立ちしたりすることが抑えられ、また、アルカリ性化合物による筐体71や送風機51の劣化が抑えられる。
加熱温度は、600℃未満で行うことが好ましい。加熱温度が600℃未満であれば、カルシウム性化合物が酸化カルシウムになりにくく、該酸化カルシウムが吸湿して発熱することを防げ、また、原料として珪藻土を用いた場合、粒状物が融解し、細孔が閉塞し、空気と金属触媒との接触機会が低下することを防げる。
粉砕工程Aは、必要に応じて、成形工程Aで得られた成形体を粉砕し、粒状物を得る工程である。
粉砕機は、特に限定されず、例えば、ハンマーミル、二軸回転式破砕、ジェットミル、ボールミル、エッジランナーミル等が挙げられる。
得られた粒状物は、必要に応じて、任意の粒子径になるように篩分けする。
成形工程Aで得られた成形体が、すでに所望の粒状物である場合には、粉砕工程Aを行う必要はない。
多孔質セラミックスを含有する粒状物:
多孔質セラミックスは、マイクロメートルオーダーの気孔またはナノメートルオーダーの気孔を有するものである。
多孔質セラミックスとしては、具体的には、孔径1nm以上1000nm未満のナノメートルオーダーの気孔または孔径1μm以上1000μm未満のマイクロメートルオーダーの気孔を有するものが挙げられる。また、多孔質セラミックスは、さらに、孔径1mm以上100mm未満のミリメートルオーダーの気孔やこれら以外の孔径の気孔を有していてもよい。
なお、本明細書で気孔の「孔径」とは、気孔の長径を意味する。
多孔質セラミックスの気孔の孔径は、多孔質セラミックスの原料の種類や焼成条件を変えることにより調節できる。ミリメートルオーダーの気孔の孔径は、多孔質セラミックスをカット(板状物の場合はその厚さ方向に沿ってカット)し、その断面に見える気孔についてスケールを用いて計測することにより求められる。ナノメートルオーダーの気孔の孔径およびマイクロメートルオーダーの気孔の孔径は、多孔質セラミックスをカット(板状物の場合はその厚さ方向に沿ってカット)または粉砕し、その断面を電子顕微鏡により撮像し、その像に見える気孔について計測することにより求められる。
多孔質セラミックスがナノメートルオーダーの気孔またはマイクロメートルオーダーの気孔を有すると、多孔質セラミックスの空気と接触できる表面積がより広くなる。表面積が広いと、多孔質セラミックスと臭い成分との接触機会がより多くなり、脱臭速度や脱臭量等の脱臭性能がさらに向上する。
さらに、これらの気孔は、気孔間が連通していることが好ましい。連通していることにより多孔質セラミックスの空気と接触できる表面積がさらに広がり、多孔質セラミックスと臭い成分との接触機会がさらに増し、脱臭速度や脱臭量等の脱臭性能がさらに向上する。
さらにミリメートルオーダーの気孔を有し、該ミリメートルオーダーの気孔とナノメートルオーダーの気孔またはマイクロメートルオーダーの気孔とが連通していれば、空気中の臭い成分が、該ナノメートルオーダーの気孔または該マイクロメートルオーダーの気孔に入り込みやすくなり、脱臭性能がさらに向上する。
脱臭性能をさらに高める点から、多孔質セラミックスは、ナノメートルオーダーの気孔、マイクロメートルオーダーの気孔およびミリメートルオーダーの気孔のすべてを有することが好ましい。
多孔質セラミックスは、多孔質セラミックス用の原料を混合した後、乾燥せずに焼成して得たものであることが好ましい。ここでいう「乾燥」とは、含水率を1質量%以下にする操作のことである。
乾燥せずに焼成することにより、焼成時に、混合物に含まれる水分が短時間に大量に蒸発し、多孔質セラミックスに亀裂が入りやすくなる。この亀裂により、多孔質セラミックスの内芯部まで焼成の熱が伝わり、ナノメートルサイズの気孔やマイクロメートルオーダーの気孔が形成されやすくなる。また、多孔質セラミックスに後述する酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種を担持させる場合、製造の際、酸性物質等がこの亀裂から多孔質セラミックスの内部に浸透しやすくなるため、多孔質セラミックスに酸性物質等を充分に担持させやすくなる。さらに、脱臭の際、臭い成分がこの亀裂から多孔質セラミックスの内部に入り込みやすくなり、除去性能をさらに向上できる。
多孔質セラミックスは、見かけ密度が0.3〜1.5g/mLであることが好ましい。さらに、該見かけ密度の上限は、1.1g/mL以下であることがより好ましく、0.8g/mL以下であることがさらに好ましい。
見かけ密度が前記範囲内であれば、多孔質セラミックス内の気孔が多くなり、多孔質セラミックスの表面積がより広がる。そのため、多孔質セラミックスと臭い成分との接触機会がさらに増え、脱臭速度や脱臭量等の脱臭性能がさらに向上する。
見かけ密度は、「土壌標準分析・測定法」(博友社)の中の三相分布・容積重(実容積法)にて測定される乾土質量(g)から求められる容積重(仮比重、g/mL)である。
なお、多孔質セラミックスが大きい場合の見かけ密度の単位は、「g/cm」として算出される。この場合の見かけ密度は、まず粒状物を切断して直方体とし、次いで、該直方体の重さを計り、さらに該直方体のタテ、ヨコ、高さの長さをスケールやノギスで測定し体積を求め、該重さを該体積で除して算出する。
多孔質セラミックスは、後述する多孔質セラミックスの製造方法の一例における混合工程Bで用いられた原料が、該混合工程Bで混合され、成形工程Bで成形され、焼成工程で焼成された結果得られる。すなわち、多孔質セラミックスは、混合工程Bで用いられる原料に由来する物質を含んでいる。混合工程Bで用いられる原料については、後述する多孔質セラミックスの製造方法の一例で説明する。
多孔質セラミックスを含有する粒状物は、多孔質セラミックスに、種々の臭い成分を除去できる点から、酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が担持されたものであることが好ましい。該「酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種」は、後述する多孔質セラミックスの製造方法の一例における焼成工程後に、多孔質セラミックスに担持される。
酸性物質としては、酸化チタン、二酸化ケイ素、硫酸アルミニウム、塩化アンモニウムおよび塩化亜鉛等の無機化合物;リンゴ酸、クエン酸等の常温で揮発性が低い酸やアクリル酸等のカルボキシル基含有化合物、スルホン酸基含有化合物およびリン酸基含有化合物等の有機化合物が挙げられる。これらの酸性物質は、1種を単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
塩基性物質としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、酸化マグネシウムおよび酸化バリウム等の無機化合物;ポリアミン系化合物、ジシアンジアミド系化合物および第四級アンモニウム系化合物等の有機化合物が挙げられる。これらの塩基性物質は、1種を単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
なお、酸化亜鉛や酸化アルミニウム等の両性物質は、処理の対象物質が酸性物質である場合には塩基性物質となり、処理の対象物質が塩基性物質の場合には酸性物質となる。したがって、本発明においては、両性物質は、酸性物質又は塩基性物質に包含される。
界面活性剤としては、カルボン酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン界面活性剤、アミン塩型、第4級アンモニウム塩型等のカチオン系界面活性剤、脂肪酸エチレンオキサイド付加物等のポリエチレングリコール型の非イオン界面活性剤、グリセロールの脂肪酸エステル等の多価アルコール型の非イオン界面活性剤、ベタイン型、アミノ酸型、イミダゾリン型両性界面活性剤が挙げられる。これらの界面活性剤は、1種を単独で又は2種以上を組合せて使用することができる。
酸性物質、塩基性物質および界面活性剤は臭いを有しないものが好ましく、例えば、両性界面活性剤ではアルキル部の炭素数が10以上で、純度の高いものが好ましい。
酸性物質、塩基性物質および界面活性剤は、複数のものを組合せて使用してもよいが、酸性物質と塩基性物質を併用する場合にはこれらが結合しないようにすることが好ましい。
多孔質セラミックスには、キレート剤を担持させてもよい。
キレート剤としては、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸、ウラミルニ酢酸、エチレンジアミン、ビピリジン、フェナントリン、ポルフィンおよびクラウンエーテル、ならびに、これらの金属塩等が挙げられる。
多孔質セラミックスには、芳香剤を担持させていてもよい。
本実施形態の脱臭装置1は臭い成分を高度に除去できるが、ヒトの嗅覚は敏感なため、除去しきれなかった極わずかな臭い成分や触媒等による分解生成物に起因する臭いをも感じる場合がある。そのような場合、多孔質セラミックに芳香剤を担持させておけば、脱臭装置1から排出される空気に香りを付与して、そのような臭いをマスキングすることができる。さらには、芳香剤として、リラックス効果、癒し効果、鎮静効果等を奏する香料やオイルを多孔質セラミックスに担持させれば、マスキングと共に、これらの効果を得ることができる。
多孔質セラミックスは、乾いた状態のものでも、水等で濡れた状態であってもよい。また、プロピレングリコール、塩化カルシウム等の吸湿剤を付与してもよい。
以下、多孔質セラミックスを含有する粒状物の製造方法の一例について説明する。ただし、多孔質セラミックスを含有する粒状物の製造方法は、本例の製造方法に限定されるものではない。
本例の多孔質セラミックスを含有する粒状物の製造方法は、多孔質セラミックス用の原料としての粘土と、適宜他の成分を混合して混合物を得る混合工程Bと、該混合物を成形して成形体を得る成形工程Bと、該成形体を焼成して多孔質セラミックスを得る焼成工程と、を有する。本例の多孔質セラミックスを含有する粒状物の製造方法は、必要に応じて、焼成後の成形体を粉砕して粒状物を得る粉砕工程Bと、担持物質を該粒状物に担持させる担持工程と、を有していてもよい。
以下、各工程について説明する。
混合工程Bは、多孔質セラミックス用の原料としての粘土と、適宜他の成分を混合して混合物を得る工程である。
他の成分としては、発泡剤、有機汚泥、珪藻土、水、ガラスや瓦等の破砕物、フライアッシュ、クリンカーアッシュおよびこれら以外の任意成分等が挙げられる。
混合工程Bに用いられる混合装置は特に限定されず、公知の混合装置を用いることができる。混合装置としては、例えば、ミックスマラー(東新工業(株)製)等の混練機や、ニーダー((株)モリヤマ製)、混合機(日陶科学(株)製)等が挙げられる。
以下、混合物中に含ませる各成分について説明する。
粘土は、一般的に窯業原料として用いられる粘土状の性状を示す鉱物材料である。
粘土は、セラミックスに用いられる公知のものを用いることができ、石英、長石、粘土系等の鉱物組成で構成され、構成鉱物はカオリナイトを主とし、ハロイサイト、モンモリロナイト、イライト、ベントナイトまたはパイロフィライト等を含むものが好ましい。このような粘土としては、例えば、蛙目粘土等が挙げられる。粘土は、1種単独で又は2種以上を適宜組合せて配合できる。
混合物中の粘土の含有量は、多孔質セラミックスに求める強度や成形性等を勘案して決定でき、例えば、5〜60質量%が好ましく、5〜50質量%がより好ましく、10〜40質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば混合物の成形性を損なわず、かつ円滑に成形できると共に、多孔質セラミックスの強度を充分なものにできる。
発泡剤と粘土を用いることで大きなミリメートルオーダーの気孔やマイクロメートルオーダーの気孔を形成することができる。
発泡剤は、焼成時に発泡するものであり、例えば、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、炭酸マグネシウム、スラグ等の公知のセラミックス用の発泡剤を用いることができる。これらの発泡剤の中でも、スラグが好ましい。スラグは、特に限定されず、例えば、金属精錬時に発生する高炉スラグ、都市ゴミの溶融時に発生する都市ゴミ溶融スラグ、下水汚泥の溶融時に発生する下水汚泥溶融スラグ、ダクタイル鋳鉄等の鋳鉄時に発生する鋳鉄スラグ等のガラス質スラグ等が挙げられ、中でも、組成が安定しているため安定した発泡状態が得られると共に、他のスラグに比べ1.5〜2倍程度の発泡率である鋳鉄スラグがより好ましい。
また、鋳鉄スラグは、SiO、Al、CaO、Fe、FeO、MgO、MnO、KO、NaO等の成分を含み、得られる多孔質セラミックスは、酸性物質除去性を有している。
配合物中のスラグの配合量は、混合物の成形性を勘案して決定することができ、例えば、80質量%以下が好ましく、20〜75質量%がより好ましく、30〜65質量%がさらに好ましい。上記範囲内であれば、混合物の成形性を損なわず、かつ円滑に成形できると共に、多孔質セラミックスの見かけ密度を好適な範囲にすることができる。
有機汚泥は、主成分として有機物を含有する汚泥である。有機汚泥を混合物に含ませることにより、多孔質セラミックスに、マイクロメートルオーダーの気孔と、さらに小さなナノメートルオーダーの気孔をより多く形成させることができ、さらに、これら気孔間が連通した気孔を形成させることができる。
また、珪藻土を加えても、多孔質セラミックスに、珪藻土由来のナノメートルオーダーの気孔やマイクロメートルオーダーの気孔を形成させることができる。
有機汚泥は、任意のものを用いることができ、下水や工場等の排水処理に由来する活性汚泥が特に好ましい。活性汚泥は、活性汚泥法を用いた排水処理設備から、凝集・脱水工程を経て排出される。また、乾燥工程を経たものであってもよい。このような有機汚泥を用いることで、マイクロメートルオーダーの気孔を効率的に形成でき、さらに、ナノメートルオーダーの気孔を形成できる。ナノメートルオーダーの気孔が形成されることで、多孔質セラミックスの見かけ密度を小さくでき、また、気孔率(飽和含水率)をより高めることができ、さらに、臭い成分との接触機会を増加させることができる。また、廃棄物である排水処理由来の活性汚泥を原料として利用することができる。
有機汚泥の含水率は、例えば、5〜90質量%が好ましく、65〜85質量%がより好ましい。上記範囲内であれば、均質な混合物が得られると共に、後述する成形工程Bにおいて、成形性が良好になる。
なお、有機汚泥の含水率は、「産業廃棄物に含まれる金属等の検定方法」、公布日:昭和48年02月17日、環境庁告示13号、第一の表の備考の規定に準じて、下式(1)により求められる。
含水率(%)=(乾燥前の質量(g)−乾燥後の質量(g))/乾燥前の質量(g)×100 ・・・(1)
有機汚泥中の有機物の含有量は、特に限定されないが、例えば、有機汚泥の固形分中の有機物の含有量(有機物含有量)として70質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。前記有機物含有量が多いほど、マイクロメートルオーダーの気孔を容易に形成でき、さらに、ナノメートルオーダーの気孔を形成できる。
なお、有機汚泥中の有機物含有量は、乾燥後の汚泥について、JIS M8812−1993に準じて、炭化温度700℃で灰分の割合(質量%)を測定し、下式(2)により求められる。
有機物含有量(質量%)=100(質量%)−灰分の割合(質量%) ・・・(2)
有機汚泥の平均粒子径は、1〜5μmであることが好ましく、1〜3μmがより好ましい。有機汚泥は後述する焼成工程で焼失し、有機汚泥が焼失した部分に気孔が形成される。そのため、平均粒子径が小さいほど、マイクロメートルオーダーの気孔を容易に形成でき、さらに、ナノメートルオーダーの気孔を形成できる。
なお、ここでの平均粒子径は、粒度分布測定装置(LA−920、(株)堀場製作所製)により測定される体積基準のメディアン径(体積50%径)である。
混合物中の有機汚泥の含有量は、混合物の成形性等を勘案して決定することができ、例えば、0.1〜60質量%が好ましく、0.3〜40質量%がより好ましく、0.5〜30質量%がさらに好ましい。有機汚泥の含水量が65質量%以上の場合では、上記範囲内であれば混合物に適度な流動性と可塑性とを与え、成形性が向上し、成形装置を閉塞することなく円滑に成形できる。
なお、有機汚泥の含有量とは、混合物の質量に対する、該混合物に配合された有機汚泥の質量の割合のことである。例えば、有機汚泥として下水や工場等の排水処理に由来する活性汚泥を用いる場合は、混合物の質量に対する、該混合物に配合された凝集・脱水工程を経て排出された活性汚泥の質量の割合である。
混合物に流動性を付与し、粒状物の成形性を向上させるために、混合物に水を含ませてもよいが、有機汚泥中の水により、混合物に所望の流動性がすでに付与されている場合には、水は不要である。
一方、有機汚泥中の水により、混合物中に過剰な水分が存在する場合には、例えば、ガラスや瓦等の破砕物や、フライアッシュ、クリンカーアッシュ等を混合物中に含ませることが好ましい。特に瓦の破砕物を含ませることにより、過剰な水分が吸収され、混合物の流動性を調整でき、後述する成形工程Bにおいて良好な成形性が得られる。
クリンカーアッシュやフライアッシュは、火力発電所から排出されるものであって、廃棄物の有効活用の観点より好ましい。
高融点ガラスの粒子やフライアッシュは、多孔質セラミックスに対する強度向上剤としても有用である。
ガラスの破砕物を用いる場合には、好ましくは、溶融温度が900℃以上の高融点ガラスの粒子がより好ましい。高融点ガラスの粒子を用いることで、多孔質セラミックスに形成される気孔を維持しながら水分調整が可能である。
ガラスや瓦等の破砕物の粒子径は、0.1〜5mmであることが好ましい。該粒子径が0.1mm以上であれば、多孔質セラミックスにおける気孔の形成が充分になるため、空気中に含まれる臭い成分の除去性能、多孔質セラミックスの耐久性がより向上する。一方、該粒子径が5mm以下であれば、後述する成形工程Bにおいて成形性が良好になり、成形時における押出し口の金具の破損を防げる。
混合物中のガラスや瓦等の破砕物や、フライアッシュ、クリンカーアッシュの含有量は、本発明の目的を逸脱しない範囲で混合物の流動性にあわせて適宜選択すればよいが、高融点ガラスや瓦、フライアッシュ、クリンカーアッシュ以外の原料の合計100質量部に対し、3〜40質量部が好ましく、10〜30質量部がより好ましい。
混合物には、本発明の効果を阻害しない範囲で、上述の発泡剤、有機汚泥、珪藻土、水、ガラスや瓦等の破砕物、フライアッシュおよびクリンカーアッシュ以外の任意成分を含ませてもよい。
任意成分としては、例えば、マイティ(登録商標)2000WH(商品名、花王(株)製)等のナフタリン系の流動化剤、メルメントF−10(商品名、昭和電工(株)製)等のメラミン系の流動化剤、ダーレックス(登録商標)スーパー100pH(商品名、グレースケミカルズ(株)製)等のポリカルボン酸系の流動化剤、銀、銅、亜鉛等の抗菌剤、塩化アンモニウム、塩化亜鉛等の消臭剤、ゼオライト、アパタイト等の吸着剤、長さが1mm〜5cmの炭素繊維、バサルト繊維、ロックウール等の強度向上剤、また、金属アルミニウム等が挙げられる。
混合物に任意成分を配合する場合、任意成分の配合量は、例えば、0.01〜10質量%の範囲で決定することが好ましい。
成形工程Bは、混合工程Bで得られた混合物を成形して成形体を得る工程である。
成形方法は、公知の成形方法を用いることができ、混合物の性状や所望の粒状物の粒子径を勘案して適宜設定することができる。具体的な成形方法としては、成形機を用いて、押し出し成形し、ペレット等を含めた板状、粒状又は柱状等の成形体を得る方法、混合物を任意の形状の型枠に充填して成形体を得る方法が挙げられる。また、ミリメートルオーダーの気孔を形成させる場合には、混合物を押し出し、延伸又は圧延した後、任意の寸法に切断する方法で成形してもよい。
成形機としては、真空土練成形機、平板プレス成形機、平板押出し成形機等が挙げられ、中でも、真空土練成形機が好ましい。
焼成前の混合物の含水率の下限は、1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、20質量%以上が特に好ましい。焼成前の混合物の含水率が前記下限値以上であれば、多孔質セラミックスの内部に臭い成分が入り込みやすくなり、脱臭性能がより向上する。
一方、焼成前の混合物の含水率の上限は、45質量%以下であることが好ましく、30質量%以下がより好ましい。焼成前の混合物の含水率が前記上限値以下であれば、本工程Bにおいて、成形性が良好になる。
焼成工程は、成形工程Bで得られた成形体を焼成して多孔質セラミックスを得る工程である。
上述したように、成形体は乾燥せずに焼成することが好ましい。混合工程B後、乾燥せずに焼成した場合、多孔質セラミックスに亀裂が生じ、臭い成分が該亀裂を通じて多孔質セラミックスの内部に入り込みやすくなり、臭い成分の除去性能がより高くなる。また、乾燥しない場合には、多孔質セラミックスの生産効率が向上する。多孔質セラミックスの亀裂の大きさは、混合物の組成、焼成速度、焼成時間等により調整できる。
一方、成形体を乾燥する場合には、成形体を自然乾燥してもよいし、50〜220℃の熱風乾燥炉で任意の時間処理して乾燥してもよい。乾燥により、成形体の含水率を1質量%以下としてもよい。なお、形成体の含水率は、上述の有機汚泥の含水率と同様の方法で求めることができる。
焼成方法は、特に限定されず、公知の方法を用いることができる。例えば、ローラーハースキルン等の連続式焼結炉、シャトルキルン等の回分式焼結炉を用い、任意の温度で焼成する方法が挙げられる。中でも、焼成操作には、乾燥処理の効率の観点から連続式焼結炉を用いることが好ましい。
焼成温度(最高到達温度)は、混合物の性状等に応じて決定でき、850℃〜1200℃であることが好ましい。焼成温度が前記下限値以上であれば、有機汚泥中の有機物の大部分を焼失させることができ、多孔質セラミックスを軽くすることができる。一方、前記上限値以下であれば、多孔質セラミックスの組織全体のガラス化を抑えることができ、気孔の閉塞を防げる。
上述した混合工程B、成形工程Bおよび焼成工程により、マイクロメートルオーダーの気孔およびナノメートルオーダーの気孔を有する多孔質セラミックスが得られる。
粉砕工程Bは、必要に応じて、焼成後の成形体を粉砕して粒状物を得る工程である。
粉砕は、任意の方法で行うことができ、例えば、焼成工程後の成形体を、ハンマーミル、二軸回転式破砕、ジェットミル、ボールミル、エッジランナーミル等で破砕、粉砕し、多孔質セラミックスを含有する粒状物を得ることができる。
得られた粒状物は、必要に応じて、任意の粒子径になるように篩分けする。
焼成工程後の多孔質セラミックスが、すでに所望の粒状物である場合には、粉砕工程Bを行う必要はない。
担持工程は、必要により、酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種、キレート剤、芳香剤、湿剤等の担持物質を、焼成工程または粉砕工程Bで得られた多孔質セラミックスからなる粒状物に担持させる工程である。
担持方法は、特に限定されず、例えば、担持物質を含む溶液や分散液に、多孔質セラミックスを浸漬して、乾燥する方法、担持物質を含む溶液や分散液をスプレー法で噴霧し、乾燥する方法等が挙げられる。いずれの方法においても、多孔質セラミックスは、乾燥せずに濡れたまま脱臭材として使用してもよい。溶液や分散液の溶媒は水が好ましい。
多孔質セラミックスを製造する際に原料として用いられる粘土またはスラグには、金属酸化物等が含まれていることがある。多孔質セラミックスにおいて、該金属酸化物は酸性物質又は塩基性物質としての機能を有する場合がある。多孔質セラミックス中の金属酸化物が酸性物質としての機能を有していれば、該金属酸化物は塩基性の臭い成分を吸着することができ、多孔質セラミックス中の金属酸化物が塩基性物質としての機能を有していれば、該金属酸化物は酸性の臭い成分を吸着することができる。
活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物:
本実施形態で用いられる活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種は、一般に脱臭材として用いられるものであれば特に限定されない。
活性炭は、活性化処理により、内部に無数の小さい孔を発達させた炭素であり、種々の化学物質を吸着する能力を有するものであり、例えば、木材、褐炭、泥炭等を塩化亜鉛やリン酸で処理し、乾留したもの、木炭、ヤシ炭等を水蒸気で活性化したもの等が挙げられる。
ゼオライトは、天然ゼオライト、合成ゼオライトのいずれも用いることができる。ゼオライトとしては、例えば、A型ゼオライト、X型ゼオライト、Y型ゼオライト、T型ゼオライト、高シリカゼオライト、ソーダライト、モルデナイト、アナルサイム、クリノブチロライト、チャバサイト、エリオナイト等が挙げられる。
珪藻土は、珪藻の遺骸からなる堆積物であり、マイクロメートルオーダーの気孔を有する多孔質物質である。珪藻土としては、例えば、耐火断熱煉瓦、濾過材等に使用されているものと同様のもの等を用いることができる。また、珪藻土を用いて得られた瓦等を粉砕して用いることもできる。
活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を粒状物とする方法は、公知の方法により行われればよく、例えば、破砕法、造粒法等が挙げられる。
(他の実施形態)
筐体の形状は、特に限定されず、直方体の他、例えば、立方体、円柱状、ドーム状等が挙げられる。筐体の基材板の材質は、特に限定されず、樹脂製の他、例えば、金属製、ガラス製等が挙げられる。
筐体における吸気口と吹出し口の位置は、特に限定されず、該吸気口から吸込んだ空気が、脱臭装置内の脱臭フィルターを通過し、吹出し口から外部に排出できる限りにおいて、任意に設計される。
筐体において、吸気口の数は、1つでもよく、2つ以上でもよい。吸気口の形状は、特に限定されないが、埃や虫を吸い込まないようにするため、スリット状やメッシュ状にしたり、ネット等を設置したりすることが好ましい。
筐体において、吹出し口の数は、1つでもよく、2つ以上でもよい。吹出し口の形状は、特に限定されないが、排出される空気の風切音が大きくならない程度の大きさの開口とするのが好ましい。
送風機の設置箇所は、脱臭装置の外部の空気を吸気口から吸込み、後述する脱臭フィルターを通過させ、吹出し口から排出させるための送風圧を発生できれば、すべての脱臭フィルターの下流である必要はなく、吸気口と吹出し口の間の任意の場所でよい。
また、脱臭装置をエアコンや加湿器等と組合せて連続的に使用する場合には、吸気口の前や吹出し口の後ろに送風機を配置してもよい。さらに、エアコンや加湿器等の送風機が脱臭装置内にも空気を循環できる程度に充分な送風圧を発生する能力を有していれば、脱臭装置は送風機を備えていなくてもよい。また、脱臭装置とエアコンや加湿器等とを連結して一製品とする場合は、該エアコンや加湿器等が備える送風機を脱臭装置の送風機として代用してもよい。また、使用環境に、脱臭フィルターに空気を通すことができる程度の空気の循環があれば、脱臭装置は、送風機を設けず、据え置き型としてもよい。
脱臭装置において、送風機は1台のみでなくてよく、脱臭装置の大きさや重さ等を勘案して2台以上備えてもよい。
脱臭装置の脱臭フィルターの下部(容器の底)に設けられている不織布は、空気を通し、脱臭材を通過させなければ、網等であってもよい。容器や容器の底に設けられる不織布等の材質は、特に限定されず、樹脂製の他、例えば、金属製、ガラス製、天然繊維製等が挙げられる。
脱臭フィルターに用いる容器の形状は、特に限定されず、直方体状の他、例えば、円筒状等が挙げられる。
脱臭フィルターの上部は、開放されている必要はなく、下部と同様に、不織布等を設けてもよい。脱臭フィルターの上部にも不織布等を設ける場合、脱臭材の詰替えを容易にする点から、上部または下部の不織布等の少なくとも一部を開閉可能にすることが好ましい。
また、脱臭材が不織布等の袋の中に充填されていてもよい。
また、空気が脱臭フィルターを通過できればよいことから、脱臭装置の筺体の構造によっては、上部と下部に通気性をもたせるのではなく、側面に通気性をもたせる構造としてもよい。
脱臭フィルターの配置は、空気が脱臭フィルターを通過できるようにされていれば、任意に設計される。
脱臭材の形状は、送風圧の圧力損失が低い、脱臭性能がより高い、製造コストが低い、製造効率が高い等を総合的に勘案すれば粒状であることが好ましい。しかし、本発明の技術的特徴の一つとしては、脱臭材が、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を組合せて含む点が挙げられる。したがって、脱臭材が、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を組合せて含み、該脱臭材と臭い成分との接触機会を増やせるのであれば、その形状は粒状でなくてもよい。粒状以外の脱臭材の形状としては、例えば、ハニカム構造、コルゲート構造等が挙げられる。
脱臭材は、すべての脱臭材を同じ形状であってもよく、2種以上の形状の組合せであってもよい。2種以上の形状の組合せとする場合とは、例えば、金属触媒をハニカム構造とし、多孔質セラミックスを粒状物とし、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種をコルゲート構造とする組合せ等が挙げられる。
脱臭材として、金属触媒、多孔質セラミックス、活性炭、ならびに、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種とが組合せて用いられていれば、これらを混在させたり、これら以外の脱臭材を混在させたりしてもよい。また、脱臭材の形状が粒状物である場合、同じ粒状物の中に、金属触媒、多孔質セラミックス、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土のうち2種以上を含有させてもよい。
また、脱臭材として、金属触媒、多孔質セラミックス、活性炭、ならびに、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種とが組合せて用いられていれば、脱臭フィルターの数は1個のみでもよく、2個以上でもよい。一方、脱臭フィルターの数の上限は、脱臭装置1の大きさを抑える点、送風圧の圧力損失による脱臭性能の低下を抑える点から、10個以下が好ましい。
また、脱臭材の劣化速度は脱臭材の種類毎に異なる場合がある。そのため、脱臭材の種類毎に脱臭フィルターを交換可能にする観点から、図3に示すように、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を別々の脱臭フィルターに含ませることが好ましい。そして、脱臭装置は、脱臭フィルターとして、少なくとも金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターを備えることが好ましい。
脱臭装置が、脱臭フィルターとして、少なくとも金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターを備える場合、各脱臭フィルターの配置は、特に限定されない。
しかし、種々の臭い成分に対する脱臭効果およびその持続性をさらに高める観点から、金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターが、送風機51により生じる空気の流れの方向においてこの順で配置されていることが特に好ましい。この順で配置されることにより、吸気口11から吸込まれた臭い成分を含む空気は、金属触媒、多孔質セラミックス、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種の順に接触し、吹出し口61から排出される。
<脱臭方法>
以下、本発明の脱臭方法の一実施形態を説明する。なお、本発明の脱臭方法は、本実施形態に限定されるものではない。
本実施形態の脱臭方法は、臭い成分を含む空気を、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種に接触させることを特徴とする。ここで、該金属触媒、該多孔質セラミックスおよび該活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種は、いずれも脱臭材である。
したがって、該脱臭方法は、図1に示す脱臭装置1の筐体71のような1つの空間において、臭い成分を含む空気を、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種に接触させることにより、該臭い成分を該空気から除去する方法である。
本実施形態の脱臭方法で用いる脱臭材としての金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種は、粒状物であることが好ましい。金属触媒を含有する粒状物、多孔質セラミックスを含有する粒状物、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物については、上述の「脱臭装置」の説明で述べたのと同様である。
金属触媒を含有する粒状物、多孔質セラミックスを含有する粒状物、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物を、上述の「脱臭装置」で説明したのと同様に、脱臭フィルターに含ませる場合、金属触媒を含有する粒状物、多孔質セラミックスを含有する粒状物、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物は、それぞれ別々の脱臭フィルターに含ませることが好ましい。
臭い成分を含む空気を、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種に接触させる順序は、種々の臭い成分に対する脱臭効果およびその持続性をさらに高める観点から、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種の順であることが特に好ましい。
<作用効果>
以上に説明したとおり、本発明の脱臭装置および脱臭方法は、脱臭材として、金属触媒、多孔質セラミックス、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を組合せて用いているため、臭い成分を素早く除去し、快適な環境を作り出すことができる。
本発明の脱臭装置においては、種々の臭い成分に対する脱臭効果およびその持続性をさらに高める観点から、金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターが、送風機により生じる空気の流れの方向においてこの順で配置されていることが特に好ましい。また、本発明の脱臭方法においては、同様の観点から、臭い成分を含む空気を、金属触媒、多孔質セラミックスおよび活性炭の順に接触させることが特に好ましい。この理由は、以下のメカニズムによる。
まず、金属触媒で、空気中の種々の臭い成分を、吸着、分解する。金属触媒は、触媒作用が持続する限り、臭い成分を分解し続けることができるため、持続性に優れ、初期段階(送風機により生じる空気の流れの方向における最上流)における大量処理に適している。
しかし、金属触媒による脱臭は、臭い成分と触媒との接触機会や触媒反応の速度に依存するため、金属触媒だけでは、金属触媒に接触せずに通過する臭い成分があったり、金属触媒によって生じた分解生成物に臭いがあったりする。
そこで、次いで、多孔質セラミックスで、金属触媒を通過した臭い成分や金属触媒によって生じた分解生成物を吸着する。多孔質セラミックスは、表面積が広いため、臭い成分や金属触媒によって生じた分解生成物を物理的に吸着する能力に優れている。特に、多孔質セラミックスに、酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が担持されていれば、臭い成分や金属触媒によって生じた分解生成物に含まれるイオン性を有する成分や油分を素早く吸着することができ、空気中の臭い成分の大部分を除去することができる。
次いで、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種で、分子量が大きい臭い成分や中性の臭い成分等の微量に残留したわずかな臭い成分を素早く吸着する。
特に活性炭は、臭い成分の吸着速度が速く、種々の臭い成分を吸着できる、という特性を有する。そのため、空気中に臭い成分が大量に存在する場合に活性炭をより初期段階に配置すると、活性炭中の臭い成分吸着部位がすぐに飽和し、脱臭性能が低下しやすい。
したがって、活性炭が有する上記特性をより長期に発揮させるためには、活性炭は、他の脱臭材でなるべく多くの量の臭い成分を除去した後のわずかに残留した臭い成分を除去する際に用いるのが適している。
本発明の脱臭装置および脱臭方法によれば、居間や寝室等の家庭における空間に加え、自動車、電車、飛行機等の乗り物における空間、さらには、トイレ、病院、介護施設、喫煙所、研究所、工場等の特に臭い成分が多い空間であっても、臭い成分を強力に除去でき、快適な空間を提供できる、また、脱臭効果の持続性に優れる。
また、上述の実施形態の脱臭装置1は、居間等の空間に設置し、任意に持ち運べるものであったが、本発明の脱臭装置は、エアコン等の吸引口や吹出し口に取付けたり、トイレの便座や便器に組込んだり、マットレスと接続したりなど、脱臭することが望まれる様々な機器、寝具または家具等と組合せて用いることもできる。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。また、例中の「部」は質量部である。
<使用原料>
金属触媒を含有する粒状物および多孔質セラミックスを含有する粒状物の製造には、以下の原料を用いた。
粘土:蛙目粘土(岐阜県産)
二酸化マンガン:活性二酸化マンガン(AMD)(日本重化学工業(株)製)
水酸化カルシウム:和光純薬工業(株)製
珪藻土:能登地区産の耐火煉瓦の原料であり、含水率が5重量%の粉末状の珪藻土
発泡剤:SiO、Al、CaO、Fe、FeO、MgO、MnO、KO、NaOを主成分とするダクタイル鋳鉄スラグ
有機汚泥:染色工場(小松精練(株))の活性汚泥法による排水処理設備から凝集・脱水工程を経て排出された活性汚泥(有機物含有量(対固形分)83質量%、含水率85質量%)
<金属触媒を含有する粒状物の製造>
まず、混練機(新東工業(株)製「ミックスマラー(登録商標)」)に、二酸化マンガン7質量部と、粘土8質量部と、珪藻土30質量部と、水酸化カルシウム55質量部とを投入し、さらに水20質量部をそとがけで添加して混合して、混合物を得た(混合工程A)。
次いで、真空土練成形機で上記混合物を練り、型に入れ、20Kpaで加圧成形して、成形体を得た(成形工程A)。
次いで、該成形体に二酸化炭素を接触させて、該成形体の少なくとも表面の水酸化カルシウムを炭酸カルシウムに変換した後、電気炉を用いて450℃で2時間加熱した(加熱工程)。
次いで、成形体をハンマーミルで粉砕して、粒状物を得た(粉砕工程A)。該粒状物を篩により5mm超20mm以下に篩分けして、脱臭材として用いる金属触媒(二酸化マンガン)を含有する粒状物(以下、「粒状物1」という。)を製造した。
<多孔質セラミックスを含有する粒状物の製造>
混練機(新東工業(株)製「ミックスマラー(登録商標)」)に、スラグ50質量部と、有機汚泥25質量部と、粘土25質量部とを投入し、混合して、可塑状態の混合物を得た(混合工程B)。
次いで、真空土練成形機で上記混合物を直径1.5cmの円柱状に押し出し、長さ3cmに切断して、柱状の成形体(含水率15質量%)を得た(成形工程B)。
次いで、該成形体を熱風乾燥炉により乾燥した後、ローラーハースキルン(連続式焼結炉、焼結炉の有効長:全長15m、焼結炉を各1.5mのゾーン1〜10に分割)を用いて、焼成温度1050℃、滞留時間7分間の条件で焼成した(焼成工程)。焼成後の多孔質セラミックスは、目視では細かな亀裂が入った長径が3〜10cm程度の粒状物と塊状物であった。
次いで、得られた粒状物と塊状物をハンマーミルで破砕して、粒状物を得た(粉砕工程B)。該粒状物を篩により1mm超30mm以下に篩分けして、多孔質セラミックスを含有する粒状物を得た。
得られた多孔質セラミックスを含有する粒状物について、孔径、見かけ密度および気孔同士の連通の有無を、以下の手順に従い確認した。
(孔径)
多孔質セラミックスのマイクロメートルオーダーの気孔およびナノメートルオーダーの気孔の孔径は、電子顕微鏡(日立サイエンスシステムズ(株)製「SEMEDX Type H形」)を用い、30倍〜10000倍で観察した。ミリメートルオーダーの気孔の孔径は、スケールを用いて測定した。
(見かけ密度)
多孔質セラミックスを含有する粒状物が測定容器を用いた測定が可能である場合、「土壌標準分析・測定法」(博友社)における「三相分布・容積重(実容積法)」により測定される乾土質量(g)から求められる容積重(仮比重、g/mL)を、見かけ密度とした。
多孔質セラミックスを含有する粒状物が測定容器と比べ大きい場合、サンプルを直方体にカットし、サンプルの外形寸法をノギスにより測定し体積を求めた。カットしたサンプルを絶乾状態にし、電子天秤にて質量を測定(絶乾状態質量)し、下式(3)により見かけ密度を算出した。
見かけ密度(g/cm)=絶乾状態質量(g)/体積(cm) ・・・(3)
(気孔同士の連通の有無)
多孔質セラミックスを含有する粒状物における気孔同士の連通の有無の確認は、まず、該粒状物を水に浸漬して充分に吸水させた後、切断又は潰して、断面を観察することにより行った。
粒状物の内部に、満遍なく水分が分布・保水されている場合、気孔同士が連通していると判断した。
多孔質セラミックス焼成体の内部に水分が行き渡っていない場合、個々の気孔又は孔隙が独立しており、気孔同士が連通していない又は連通が不充分であると判断した。
以上の評価の結果、得られた多孔質セラミックスを含有する粒状物には、マイクロメートルオーダーの気孔とナノメートルオーダーの気孔が確認された。特に孔径が1μm〜30μmおよび200nm〜500nmの気孔が多かった。
また、得られた多孔質セラミックスを含有する粒状物の見かけ密度は0.7g/mLであった。
また、得られた多孔質セラミックスを含有する粒状物には、気孔同士の連通も確認された。
次いで、得られた多孔質セラミックスを含有する粒状物を二つに分けた。
一方の粒状物を、酸性物質としての塩化亜鉛を0.5質量%含む水溶液に浸漬し、水を切った後50℃で1時間乾燥して、酸性物質(塩化亜鉛)を担持した多孔質セラミックスを含有する粒状物(以下、「粒状物2」という。)を製造した。
他方の粒状物を、両性界面活性剤としてのラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインを0.6質量%、公知の脱臭材である茶抽出物を0.1質量%、キレート剤としてのEDTAを0.1質量%含む水溶液に浸漬し、水を軽く切って、両性界面活性剤およびキレート剤を担持した多孔質セラミックスを含有する粒状物(以下、「粒状物3」という。)を得た。なお、該粒状物は乾燥せず用いた。
<活性炭を含有する粒状物>
活性炭を含有する粒状物は、一般に入手できる粒子径が2mm超10mm以下の粒状の活性炭を、リン酸で処理したもの(以下、「粒状物4」という。)を用いた。
<実施例1>
本実施例では、図1〜3に示すとおりに、脱臭装置(筐体:高さ1000mm×幅230mm×奥行230mm)を製造した。
吸気口の形状は横長のスリット状の開口を有し、吹出し口は長方形の開口を有している。
脱臭フィルターは、吸気口から吹出し口の方向に、上記粒状物1(金属触媒含有)を1kg含むフィルター(金属触媒を主に含むフィルター)、上記粒状物2(酸性物質担持多孔質セラミックス含有)を1kg含むフィルター(酸性物質担持多孔質セラミックスを主に含むフィルター)、上記粒状物3(両性界面活性剤およびキレート剤担持多孔質セラミックス含有)を1kg含むフィルター(両性界面活性剤およびキレート剤担持多孔質セラミックスを主に含むフィルター)、上記粒状物4(活性炭含有)を1kg含むフィルター(活性炭を主に含むフィルター)の順で配置した。
送風機はシロッコファンを用いた。
以上の脱臭装置を用い、以下の脱臭試験1,2を行った。
(脱臭試験1)
ポリエチレン製の容器(おおよそ幅150cm×高さ90cm×奥行50cmの大きさのポリエチレン製の容器(袋))の中に脱臭装置と空気を入れ容器を膨らまし、その中に、臭い成分を入れた後、直後の濃度(初期ppm)ならびに15分後、30分後および60分後の臭い成分の濃度(ppm)を、検知管式気体測定器((株)ガステック製「GV−100S」)を用いて測定した。なお、臭い成分は、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、ホルムアルデヒドとし、気体検知管はそれぞれ成分に応じ、アンモニアは、No.3M、3L、硫化水素は、No.4LB、4LT、メチルメルカプタンは、メルカプタン類用のNo.70L、ホルムアルデヒドは、No.91を用いて測定した。なお、気体吸引後の気体検知管に変色がないものは濃度0ppmとした。
(脱臭試験2(薬剤臭、臭気計))
脱臭試験1と同様の容器内に、臭い成分として、うがい薬(明治製菓(株)製「イソジン(登録商標)」)6mL、湿布薬(販売元:田辺三菱製薬(株)、製造販売元 (株)大石膏盛堂「タナベインドメタシンシップ(商品名)」)0.5枚、胃腸薬(大幸薬品(株)製「正露丸(登録商標)」)9粒を一緒に入れ、直後(初期)15分後、30分後、60分後にポータブル型ニオイセンサ(新コスモス電機(株)製「XP−329IIIR」)を用いて、容器内の臭気のレベル値を測定した。
<比較例1〜4>
比較例1では、脱臭フィルターとして、多孔質セラミックスを主に含むフィルターおよび活性炭を主に含むフィルターを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に脱臭装置を得た。また、比較例1の脱臭装置を用いて、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、薬剤臭について、脱臭試験を行った。
比較例2では、脱臭フィルターとして、金属触媒を主に含むフィルターおよび活性炭を主に含むフィルターを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に脱臭装置を得た。また、比較例2の脱臭装置を用いて、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、薬剤臭について、脱臭試験を行った。
比較例3では、脱臭フィルターとして、活性炭を主に含むフィルターを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に脱臭装置を得た。また、比較例3の脱臭装置を用いて、アンモニア、硫化水素、メチルメルカプタン、薬剤臭について、脱臭試験を行った。
比較例4では、脱臭フィルターとして、金属触媒を主に含むフィルターおよび多孔質セラミックスを主に含むフィルターを用いなかったこと以外は、実施例1と同様に脱臭装置を得た。また、比較例4の脱臭装置を用いて、薬剤臭について、脱臭試験を行った。
以上の実施例1および比較例1〜4の脱臭試験1,2の試験結果を、表1に示す。
Figure 0006417597
表1に示すように、金属触媒、多孔質セラミックスおよび活性炭を組合せて用いた実施例1の脱臭装置は、金属触媒のみを用いた比較例1、多孔質セラミックスのみを用いた比較例2、金属触媒および多孔質セラミックスのみを用いた比較例3、活性炭のみを用いた比較例4に比べ、空気中の臭い成分を高度に除去することができた。
1 脱臭装置
11 吸気口
21 金属触媒を主に含むフィルター
22 金属触媒を含有する粒状物
31a 多孔質セラミックスを主に含むフィルター
31b 多孔質セラミックスを主に含むフィルター
32a 多孔質セラミックスを含有する粒状物
32b 多孔質セラミックスを含有する粒状物
41 活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルター
42 活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を含有する粒状物
51 送風機
61 吹出し口
71 筐体

Claims (7)

  1. 脱臭材を含む3個以上の脱臭フィルターと、前記脱臭フィルターを収容する筐体と、前記筐体内に配置された送風機とを備える脱臭装置であって、
    前記筐体には吸気口および吹出し口が形成され、前記脱臭フィルターが、前記送風機により生じる空気の流れの方向において前記吸気口と前記吹出し口との間に配置され、
    前記脱臭フィルターとして、金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターからなる3種のフィルターを備え、前記金属触媒を主に含むフィルターは、それ以外の前記2種のフィルターに比べて金属触媒を多く含むものであり、前記多孔質セラミックスを主に含むフィルターは、それ以外の前記2種のフィルターに比べて多孔質セラミックスを多く含むものであり、前記活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターは、それ以外の前記2種のフィルターに比べて活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を多く含むものであり、
    前記金属触媒を主に含むフィルター、前記多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、前記活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターが、前記送風機により生じる空気の流れの方向においてこの順で配置されており、
    前記多孔質セラミックスが、ナノメートルオーダーの気孔、マイクロメートルオーダーの気孔及びミリメートルオーダーの気孔を有し、
    前記金属触媒を主に含むフィルターに含まれる脱臭材が金属触媒を含む粒状物であり、かつ前記金属触媒を含む粒状物が金属触媒と、多孔質物質と、アルカリ土類金属と、粘土とを含む、脱臭装置。
  2. 前記金属触媒が、白金、パラジウムおよび二酸化マンガンからなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする、請求項1に記載の脱臭装置。
  3. 前記多孔質セラミックスに、酸性物質、塩基性物質および界面活性剤からなる群から選ばれる少なくとも1種が担持されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の脱臭装置。
  4. 前記多孔質セラミックスが、発泡剤と粘土と有機汚泥とを含む混合物を焼成した粒状物であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の脱臭装置。
  5. 前記脱臭材の全てが粒状物であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の脱臭装置。
  6. 前記金属触媒を含む粒状物中の金属触媒の含有量が0.05質量%以上、50質量%以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の脱臭装置。
  7. 臭い成分を含む空気を脱臭フィルターに通過させる、脱臭方法であって、
    前記脱臭フィルターとして、金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターからなる3種のフィルターを使用し、
    前記金属触媒を主に含むフィルターを、それ以外の前記2種のフィルターに比べて金属触媒を多く含むものとし、前記多孔質セラミックスを主に含むフィルターを、それ以外の前記2種のフィルターに比べて多孔質セラミックスを多く含むものとし、前記活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターを、それ以外の前記2種のフィルターに比べて活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を多く含むものとし、
    臭い成分を含む空気を、金属触媒を主に含むフィルター、多孔質セラミックスを主に含むフィルター、ならびに、活性炭、ゼオライトおよび珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1種を主に含むフィルターの順に通過させ、
    前記多孔質セラミックスとして、ナノメートルオーダーの気孔、マイクロメートルオーダーの気孔およびミリメートルオーダーの気孔を有するセラミックスを用い
    前記金属触媒を主に含むフィルターに含まれる脱臭材を、金属触媒を含む粒状物とし、かつ前記金属触媒を含む粒状物を金属触媒と、多孔質物質と、アルカリ土類金属と、粘土とを含むものとする、脱臭方法。
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