JP2003293428A - トイレ脱臭装置 - Google Patents

トイレ脱臭装置

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JP2003293428A
JP2003293428A JP2002102327A JP2002102327A JP2003293428A JP 2003293428 A JP2003293428 A JP 2003293428A JP 2002102327 A JP2002102327 A JP 2002102327A JP 2002102327 A JP2002102327 A JP 2002102327A JP 2003293428 A JP2003293428 A JP 2003293428A
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Japan
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adsorbent
catalyst
toilet
deodorizing device
toilet deodorizing
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JP2002102327A
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Kunikazu Kuchino
邦和 口野
Junichi Nawama
潤一 縄間
Yoshifumi Moriya
好文 守屋
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便臭を完全に除去するとともにトイレ内での
リラックス感覚を増大させるトイレ脱臭装置を提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 筐体11の内部に、触媒を担持した触媒
体12と、吸着剤を担持した吸着体13と、マイナス粒
子を発生するマイナス粒子発生装置14と、通風手段1
5を有し、便臭を入口7から通風路16へ通過させるも
のであり、便臭が前段の触媒体12を通過することで、
触媒体12の吸着作用及び触媒作用により無臭物質に変
化させるか、または後段の吸着体13で吸着できる物質
に変化させることによって、便臭を完全除去することが
でき、さらに後段のマイナス粒子発生装置14から発生
するマイナス粒子により、リラックス効果も付与するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレ内の悪臭で
ある便臭を除去すると同時にマイナス粒子を付加するト
イレ脱臭装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のトイレ脱臭装置は、吸着剤だけを
用いた簡易的なものも含めて多数存在する。さらに金属
酸化物で構成された触媒だけを用いたものも知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のトイレ脱臭装置では、すべての便臭を吸着するよう
な吸着剤は存在しないため、完全に便臭を除去すること
はできない。また、金属酸化物で構成された触媒だけを
使用すれば、例えば、硫化水素は除去されるが、メチル
メルカプタンは二硫化ジメチルに変化し、悪臭としては
完全に除去できないという課題を有している。
【0004】さらに、前記従来のトイレ脱臭装置はいず
れも臭いを除去するためだけのものであり、トイレ内で
のリラックス感覚を増大させる効果は期待できないとい
う課題も有している。
【0005】本発明は、前記従来の課題を解決するもの
で、トイレ内の悪臭である便臭を除去すると同時にマイ
ナス粒子を付加するトイレ脱臭装置を提供することを目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明のトイレ脱臭装置は、便器に接続した通風路
に、触媒を担持した触媒体と、吸着剤を担持した吸着体
と、マイナス粒子を発生するマイナス粒子発生装置とを
順次設けたものである。
【0007】これにより、通常の吸着剤で吸着しにくい
便臭が前段の触媒体を通過することで、触媒体の吸着作
用及び触媒作用により無臭物質に変化させるか、または
後段の吸着剤で吸着できる物質に変化させることによっ
て、後段の吸着体で完全除去し、さらに後段のマイナス
粒子発生装置から発生するマイナス粒子により、リラッ
クス効果を与えるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】請求項1に記載した発明は、便器
に接続した通風路に、触媒を担持した触媒体と、吸着剤
を担持した吸着体と、マイナス粒子を発生するマイナス
粒子発生装置とを順次設けたトイレ脱臭装置とすること
により、トイレ内で用を足したときに、便器内の便臭を
直接通風路に通風させ、触媒を担持した触媒体に通過さ
せると、便臭の一部は触媒体に吸着され、一部は無臭物
質かまたは別の物質に変化させることができる。この変
化した物質と残りの便臭を後段の吸着剤を担持した吸着
体で除去することができる。さらに後段に配置されたマ
イナス粒子発生装置からマイナス粒子を発生することが
できる。そのため、便器内の便臭をトイレ内に拡散させ
ることなく脱臭することができ、なおかつマイナス粒子
によりリラックス感覚を増大させる効果を得ることがで
きる。
【0009】請求項2に記載した発明は、便器に接続し
た通風路に、触媒と吸着剤を混合して担持した触媒一体
型吸着体と、マイナス粒子を発生するマイナス粒子発生
装置とを順次設けたトイレ脱臭装置とすることにより、
トイレ内で用を足したときに、便器内の便臭を直接通風
路に通風させ、触媒と吸着剤を混合して担持した触媒一
体型吸着体に通過させると、大部分の便臭は触媒や吸着
剤で吸着されるが、一部の触媒や吸着剤で吸着できない
物質は触媒によって吸着剤に吸着可能な物質に変化させ
ることができる。このため便臭をすべて除去することが
できる。さらに後段に配置されたマイナス粒子発生装置
からマイナス粒子を発生することができる。そのため、
便器内の便臭をトイレ内に拡散させることなく脱臭する
ことができ、なおかつマイナス粒子によりリラックス感
覚を増大させる効果を得ることができる。
【0010】請求項3に記載した発明は、触媒として
は、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛の酸化物の中から選ばれた少なくとも1種
以上からなるトイレ脱臭装置とすることにより、触媒の
活性が大きいため、触媒体または触媒一体型吸着体に便
臭を通過させると、無臭物質かまたは別の物質に速く変
化させることができる。この変化した物質を後段の吸着
体、または触媒と混合された吸着剤で除去することがで
きる。
【0011】請求項4に記載した発明は、触媒として
は、チタン、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケ
ル、銅、亜鉛の酸化物の中から選ばれた少なくとも2種
以上で、かつそれらが複合酸化物を形成するトイレ脱臭
装置とすることにより、触媒の活性が大きいため、触媒
体または触媒一体型吸着体に便臭を通過させると、無臭
物質かまたは別の物質に速く変化させることができる。
この変化した物質を後段の吸着体、または触媒と混合さ
れた吸着剤で除去することができる。
【0012】請求項5に記載した発明は、吸着剤として
は、ゼオライト、活性炭、シリカゲル、酸化珪素の中か
ら選ばれた少なくとも1種以上であるトイレ脱臭装置と
することにより、吸着能力が高いため、通過する便臭を
速く確実に吸着させ除去することができる。
【0013】請求項6に記載した発明は、触媒体及び吸
着体、または触媒一体型吸着体は、セラミックハニカム
であるトイレ脱臭装置とすることにより、耐食性が高い
ため、腐食性が大きい便臭や水分が多く含まれた便臭を
通過させても、触媒体及び吸着体、または触媒一体型吸
着体を劣化させることなく、除去することができる。
【0014】請求項7に記載した発明は、マイナス粒子
発生装置は、電気的に接地した導電性基材と、前記導電
性基材に担持した光電子発生材と、前記光電子発生材に
紫外線を照射するための光源とからなるトイレ脱臭装置
とすることにより、紫外線照射による光電効果により光
電子が放出され、光電子発生材は、光電子の放出箇所に
正孔ができるが、光電子発生材を担持した導電性基材を
電気的に接地することにより、すぐに正孔には電子が補
充される。このため、放出された光電子が正孔に戻りに
くく、発生するマイナス粒子量を減少させることなく安
定して空気中に放出することができる。
【0015】請求項8に記載した発明は、導電性基材
は、銅、アルミニウム、ステンレスの中から選ばれた1
種類以上からなるトイレ脱臭装置とすることにより、導
電性基材の電気抵抗が小さく、光電子発生材を電気的に
接地して光電子発生材から光電子が抜け出た跡である正
孔を速やかに電気的に中和することができる。
【0016】請求項9に記載した発明は、光電子発生材
は、金、白金、銀、銅、ステンレス、窒化チタンの中か
ら選ばれた1種類以上からなるトイレ脱臭装置とするこ
とにより、光電子が発生しやすく、光電子発生材から光
電子が抜け出た跡である正孔を速やかに電気的に中和す
ることができる。
【0017】なお、光電子発生材が満たすべき特性は、
1.仕事関数が比較的小さいこと、2.電気抵抗が小さ
いこと、3.表面の経時劣化がないこと、の3点であ
る。ここで仕事関数とは、光電子が光電子発生材から真
空中に飛び出すために必要なエネルギーのことで、その
値が小さいほど光電子は発生し易い。また、電気抵抗が
小さいことは、光電子発生材から光電子が抜け出た跡で
ある正孔を速やかに電気的に中和するために必要であ
る。また、表面の経時劣化があれば、通常は、より仕事
関数が大きくなってしまい、光電子が発生しにくくな
る。しかし、請求項8に記載した発明は、これら3点の
要求を満たしている。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0019】(実施例1)図1は本発明の実施例1にお
けるトイレ脱臭装置を示したもので、洋式の便器1は便
座2と、蓋3とを有するもので、この便器1には吸気口
4を接続し、その接続部5を通してトイレ脱臭装置本体
6が接続されている。便器1から出る便臭は、吸気口4
より接続部5を通って入口7からトイレ脱臭装置本体6
に入り、脱臭処理をされた後、トイレ脱臭装置本体6か
ら外部に放出される。
【0020】図2はトイレ脱臭装置本体6の構成を示し
たもので、筐体11の内部、すなわち、通風路16に
は、触媒を担持した触媒体12と、吸着剤を担持した吸
着体13と、マイナス粒子を発生するマイナス粒子発生
装置14とを順次設けるとともに、通風手段15をも有
している。通風路16には入口7から矢印の通風方向で
便臭が通過するものである。
【0021】図3はマイナス粒子発生装置14の構成を
示したもので、光電子発生材21を担持した導電性基材
22が筐体11の内部に設置されており、導電性基材2
2には電気的な接地24が取り付けられ、光源23から
の紫外線によって光電子発生材21から光電子が発生
し、便臭が除去された空気に含まれる水や酸素等の分
子、または埃等の微粒子が、光電子発生材21の表面を
通り、光電子が捕獲されてマイナス粒子を含む空気とし
てトイレ脱臭装置本体6から外部に放出される。
【0022】前記便臭の代表例としては、本実施例では
硫化水素、アンモニア、メチルメルカプタンの混合ガス
とし、触媒としては、大日精化株式会社製のダイピロキ
サイト#7810(成分はマンガン、銅、コバルトの複
合酸化物)、吸着剤としては、ユニオン昭和株式会社販
売の疎水性ゼオライト、アブセンツ#2000(成分は
二酸化珪素が100重量部未満、酸化アルミニウムが3
5重量部未満、水が10重量部未満、酸化ナトリウムが
5重量部未満で、4種類の合計が100重量部である)
を使用しており、担体としてセラミック材のハニカム構
造体を使用し、触媒体12及び吸着体13としている。
【0023】次に、実施例1の動作について説明する。
筐体11内部を通過する便臭としての硫化水素、アンモ
ニア、メチルメルカプタンは、前段の触媒体12で硫化
水素が全て吸着され、アンモニアは大部分が通過する。
さらにメチルメルカプタンは、前段の触媒作用により全
て二硫化ジメチルへと変化する。そして後段の吸着体1
3でアンモニアが完全に吸着され、さらにメチルメルカ
プタンから変化した二硫化ジメチルが、完全に吸着され
るため、便臭は全て除去される。さらに、便臭が全て除
去された後の空気は、マイナス粒子発生装置14を通過
することによって、マイナス粒子が空気に付加されるわ
けである。
【0024】以下、実施例1の効果を検証する実験の結
果について説明する。第1の実験は、前記した触媒体1
2と、吸着体13と、マイナス粒子発生装置14を用い
たトイレ脱臭装置と、従来例として吸着体のみを用いた
トイレ脱臭装置と、触媒体のみを用いたトイレ脱臭装置
を使用して、便臭として硫化水素、アンモニア、メチル
メルカプタンの混合物をそれぞれ50ppmの濃度で混
合し、空間速度SV=10000h-1で流して、それぞ
れのトイレ脱臭装置を通過した後の硫化水素、アンモニ
ア、メチルメルカプタン及びメチルメルカプタンから変
化した二硫化ジメチルの混合ガスの濃度を測定し、除去
率を測定しているものである。この実験の結果を図4に
示している。
【0025】図4に示しているように、実施例1のトイ
レ用脱臭機を用いれば、混合した便臭が10時間は完全
に除去することができるものである。これは通常のトイ
レ空間内の便臭濃度はそれぞれの物質で多少の誤差はあ
るが、約0.05ppmとされており、本実施例では1
000倍の加速試験ということになり、10000時間
の寿命があるというわけである。これは、1日3時間の
使用とすれば、9年相当の寿命がある。
【0026】第2の実験は、触媒体12として使用する
触媒の種類を変えて第1の実験と同様の実験を行ったと
きに、便臭の5時間後の除去率と、除去率が90%にな
るまでの時間を測定したものである。この実験の結果を
(表1)に示している。
【0027】
【表1】
【0028】この実験の結果、触媒としては、酸化マン
ガンや酸化銅を用いれば最も長時間除去率が高く、次い
で酸化亜鉛の効果が高く、さらに酸化チタン、酸化クロ
ム、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケルの効果が高い
ということが判明した。
【0029】第3の実験は、触媒体12として使用する
触媒の種類を2種類にし、それらから複合酸化物を調製
して、第1の実験と同様の実験を行ったときに、便臭の
5時間後の除去率と、除去率が90%になるまでの時間
を測定したものである。この実験の結果を(表2)に示
している。
【0030】
【表2】
【0031】この実験の結果、触媒に利用する金属の複
合酸化物としては、マンガンと銅、マンガンとコバル
ト、マンガンと亜鉛、マンガンと鉄を代表として、それ
らは全て長時間除去率が高く、さらに他の複合酸化物で
も効果が高いということが判明した。
【0032】第4の実験は、吸着体13に担持された吸
着剤の種類を変えて第1の実験と同様の実験を行ったと
きに、便臭の5時間後の除去率と、除去率が90%にな
るまでの時間を測定したものである。この実験の結果を
(表3)に示している。
【0033】
【表3】
【0034】この実験の結果、吸着剤としては、ゼオラ
イトや活性炭を用いれば最も長時間除去率が高く、シリ
カゲル、酸化珪素の効果が高いということが判明した。
【0035】(実施例2)図5は、実施例2におけるト
イレ脱臭装置のトイレ脱臭装置本体構成を示したもの
で、筐体11の内部、すなわち、通風路16には、触媒
と吸着剤を混合して担持した触媒一体型吸着体31と、
マイナス粒子を発生するマイナス粒子発生装置14とを
順次設けられ、通風手段15をも有している。通風路1
6には入口7から矢印の通風方向で便臭が通過するもの
である。
【0036】前記便臭としては、実施例2では硫化水
素、アンモニア、メチルメルカプタンの混合ガスとし、
触媒一体型吸着体31としては、マンガン、銅、コバル
トの複合酸化物と疎水性ゼオライトを1:1で混合して
おり、触媒一体型吸着体31の担体としては、セラミッ
クハニカムを使用している。
【0037】実施例2の動作について説明する。筐体1
1内部を通過する便臭としての硫化水素、アンモニア、
メチルメルカプタンは、触媒一体型吸着体31内部の触
媒部分では硫化水素が全て吸着され、アンモニアは大部
分が吸着されない。さらにメチルメルカプタンは、触媒
の効果により全て二硫化ジメチルへと変化する。そして
吸着剤部分ではアンモニアが完全に吸着され、さらにメ
チルメルカプタンから変化した二硫化ジメチルが、完全
に吸着されるため、便臭は全て除去されるわけである。
【0038】実施例2は、前記した触媒一体型吸着体3
1を用いた脱臭装置を用いて、実施例1と同様の方法で
実験を行った。この実験の結果を先の図4に示してい
る。
【0039】図4に示しているように、実施例2の脱臭
装置を用いれば、便臭としての硫化水素、アンモニア、
メチルメルカプタンが7時間は完全に除去することがで
きるものである。これは通常のトイレ空間内の便臭濃度
はそれぞれの物質で多少の誤差はあるが、約0.05p
pmとされており、本実施例では1000倍の加速試験
ということになり、7000時間の寿命があるというわ
けである。これは、1日3時間の使用とすれば、7年相
当の寿命がある。
【0040】(実施例3)実施例3のトイレ脱臭装置
は、実施例1と外観上同一構成である。
【0041】実施例3における光電子発生材21は、
金、白金、銀、銅、ステンレス、窒化チタンの中から選
ばれた1種類以上であるものを使用している。これらの
光電子発生材21は仕事関数が小さく、紫外線を照射し
たときに金属表面から効率よく光電子が発生するため、
マイナス粒子を効率よく発生させるのに適している。ま
た、本実施例3では、前記導電性基材22は、銅、アル
ミニウム、ステンレスの中から選ばれた1種類以上であ
るものを使用している。これらの導電性基材22は電気
抵抗が小さく、光電子発生材21を電気的に接地して光
電子発生材21から光電子が抜け出た跡である正孔を速
やかに電気的に中和するのに適している。
【0042】なお、光電効果により光電子が放出された
光電子発生材21は、光電子の放出箇所に正孔ができ、
光電子と正孔との間に電気的引力が働き、発生した光電
子が光電子発生材21に吸着される。そこで光電子発生
材21を担持した導電性基材22を電気的に接地24し
ていることにより、正孔には電子が補充されるため、放
出された光電子が正孔に戻ることがないので、マイナス
粒子を減少させることなく発生させるのに適している。
【0043】以下、実施例3の効果を検証する実験の結
果について報告する。
【0044】第1の実験は、導電性基材22として厚さ
0.1mmのステンレスを用い、これに光電子発生材2
1として金メッキを行った。また、光源23として3W
の紫外線殺菌ランプを用いた。
【0045】導電性基材22に電気的な接地24を取り
付けたマイナス粒子発生装置14を組み込み、トイレ脱
臭装置から発生するマイナス粒子を評価するための実験
を行った。光源23の紫外線殺菌ランプを点灯し、マイ
ナス粒子を発生させた。測定はトイレ脱臭装置本体6の
出口から1cmの位置と、トイレ空間の便器1から高さ
1mの位置で行い、装置作動後から2分毎に10分間、
単位体積当たりのマイナス粒子の数をイオンテスターで
測定した。試験結果を図6に示す。
【0046】図6の結果から明らかなように、本実施例
のトイレ脱臭装置によれば、常に安定したマイナス粒子
の発生が見られ、トイレ空間内のマイナス粒子を増加さ
せることができた。このことから、本実施例はマイナス
粒子の発生を減少させることなく、常に一定に空気中へ
のマイナス粒子の供給を実現し、トイレ空間にリラック
ス効果の付与を実現することができた。
【0047】第2の実験は、導電性基材22として、
銅、アルミニウム、ステンレスからなるマイナス粒子発
生装置14を組み込んだトイレ脱臭装置用いて、第1の
実験と同様の方法で、マイナス粒子の測定を行った。な
お、測定はトイレ脱臭装置本体6の出口から1cmの位
置と、トイレ空間の便器1から高さ1mの位置で行い、
装置作動後、2分後に単位体積当たりのマイナス粒子の
数をイオンテスターで測定した。測定結果を(表4)に
示す。
【0048】
【表4】
【0049】この実験の結果、本実施例のトイレ脱臭装
置を用いて、導電性基材22として、銅、アルミニウ
ム、ステンレスを用いれば、多くのマイナス粒子が発生
することが判明した。その中でも特に銅を用いた場合に
大量のマイナス粒子が発生することがわかった。
【0050】第3の実験は、光電子発生材21として、
金、白金、銀、銅、ステンレス、窒化チタンからなるマ
イナス粒子発生装置14を組み込んだトイレ脱臭装置を
用いて、第1の実験と同様の方法で、マイナス粒子の測
定を行った。なお、測定はトイレ脱臭装置本体6の出口
から1cmの位置と、トイレ空間の便器1から高さ1m
の位置で行い、装置作動後、2分後に単位体積当たりの
マイナス粒子の数をイオンテスターで測定した。測定結
果を(表5)に示す。
【0051】
【表5】
【0052】この実験の結果、本実施例のトイレ脱臭装
置を用いて、光電子発生材21として、金、白金、銀、
銅、ステンレス、窒化チタンを用いれば、多くのマイナ
ス粒子が発生することが判明した。その中でも特に金、
白金を用いた場合に大量のマイナス粒子が発生すること
がわかった。また、これらの材料は比較的安価なもので
あり、コスト面で有利である。
【0053】なお、実施例1〜3では、筐体11として
の限定は全くない。つまり筐体11は、形状、大きさ、
厚さ、種類が限定されるものではなく、トイレ脱臭装置
として適用できる形状や大きさや厚さや種類であれば、
どのようなものでも構わない。
【0054】また、マイナス粒子発生装置14は、紫外
線を用いて金属を励起させる手法を用いたが、例えば放
電を利用した方式や、水を破砕する方式や、天然鉱物を
利用する方式などを利用してマイナス粒子を発生させる
方法もあり、これらのようにマイナス粒子を発生させる
手法であれば、どのようなものでも構わない。
【0055】また、実施例3では、導電性基材22とし
て厚さ0.1mmのステンレスを用いたが、厚さ、種類
は限定されるものではなく、導電性でありなおかつ光電
子発生材21が担持できれば、どのようなものでも構わ
ない。
【0056】さらに、実施例1〜3では、便器に取り付
けることで便臭を脱臭すると同時にマイナス粒子を添加
するトイレ脱臭装置を得ることができた。そのためトイ
レ空間で利用できる脱臭装置や、便器内部に組み込んだ
脱臭装置にも応用可能であることは言うまでもない。
【0057】
【発明の効果】以上のように請求項1〜9に記載の発明
によれば、脱臭とマイナス粒子の添加を同時に行うこと
ができるトイレ脱臭装置としているもので、便器内の便
臭をトイレ空間内に拡散させることなく脱臭ができ、な
おかつマイナス粒子によりリラックス感覚を増大させる
効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1〜3におけるトイレ脱臭装置
の構成を示す図
【図2】同実施例1、3におけるトイレ脱臭装置本体の
構成を示す要部断面図
【図3】同実施例1〜3におけるマイナス粒子発生装置
の構成を示す要部断面図
【図4】同実施例1、2におけるトイレ脱臭装置の便臭
の除去率を示すグラフ
【図5】同実施例2におけるトイレ脱臭装置本体の構成
を示す要部断面図
【図6】同実施例3におけるトイレ脱臭装置のマイナス
粒子発生量を示すグラフ
【符号の説明】
1 便器 6 トイレ脱臭装置本体 11 筐体 12 触媒体 13 吸着体 14 マイナス粒子発生装置 15 通風手段 16 通風路 21 光電子発生材 22 導電性基材 23 光源 24 接地 31 触媒一体型吸着体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61L 9/22 A61L 9/22 B03C 3/38 B03C 3/38 E03D 9/00 E03D 9/00 B (72)発明者 守屋 好文 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2D038 BB18 BB22 BC01 4C080 AA05 AA07 BB02 CC13 HH02 HH05 JJ04 JJ10 KK02 KK08 MM02 MM04 MM05 MM06 MM40 QQ17 4D054 AA11 AA20 BA17 EA01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器に接続した通風路に、触媒を担持し
    た触媒体と、吸着剤を担持した吸着体と、マイナス粒子
    を発生するマイナス粒子発生装置とを順次設けたトイレ
    脱臭装置。
  2. 【請求項2】 便器に接続した通風路に、触媒と吸着剤
    を混合して担持した触媒一体型吸着体と、マイナス粒子
    を発生するマイナス粒子発生装置とを順次設けたトイレ
    脱臭装置。
  3. 【請求項3】 触媒としては、チタン、クロム、マンガ
    ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の酸化物の中か
    ら選ばれた少なくとも1種以上である請求項1または2
    に記載のトイレ脱臭装置。
  4. 【請求項4】 触媒としては、チタン、クロム、マンガ
    ン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛の酸化物の中か
    ら選ばれた少なくとも2種以上で、かつそれらが複合酸
    化物を形成する請求項1または2に記載のトイレ脱臭装
    置。
  5. 【請求項5】 吸着剤としては、ゼオライト、活性炭、
    シリカゲル、酸化珪素の中から選ばれた少なくとも1種
    以上である請求項1または2に記載のトイレ脱臭装置。
  6. 【請求項6】 触媒体及び吸着体、または触媒一体型吸
    着体は、セラミックハニカムである請求項1または2に
    記載のトイレ脱臭装置。
  7. 【請求項7】 マイナス粒子発生装置は、電気的に接地
    した導電性基材と、前記導電性基材に担持した光電子発
    生材と、前記光電子発生材に紫外線を照射するための光
    源とからなる請求項1〜6のいずれか1項に記載のトイ
    レ脱臭装置。
  8. 【請求項8】 導電性基材は、銅、アルミニウム、ステ
    ンレスの中から選ばれた1種類以上からなる請求項7に
    記載のトイレ脱臭装置。
  9. 【請求項9】 光電子発生材は、金、白金、銀、銅、ス
    テンレス、窒化チタンの中から選ばれた1種類以上から
    なる請求項7または8に記載のトイレ脱臭装置。
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