JPH07116234A - 空気浄化剤及び空気浄化装置 - Google Patents

空気浄化剤及び空気浄化装置

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JPH07116234A
JPH07116234A JP5285818A JP28581893A JPH07116234A JP H07116234 A JPH07116234 A JP H07116234A JP 5285818 A JP5285818 A JP 5285818A JP 28581893 A JP28581893 A JP 28581893A JP H07116234 A JPH07116234 A JP H07116234A
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activated carbon
air
metal oxide
air purifying
purifying agent
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JP5285818A
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English (en)
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Tetsuya Hanamoto
哲也 花本
Yukito Ota
幸人 太田
Eiji Tanaka
栄治 田中
Shogi Ko
尚 義 洪
Eimin Boku
栄 民 朴
Yofuku Sai
用 福 崔
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Kuraray Chemical Co Ltd
LG Electronics Inc
Original Assignee
Kuraray Chemical Co Ltd
Gold Star Co Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくとも1種の金属酸化物を添着した多孔性
物質と、活性炭を混合せしめてなる空気浄化剤である。
またこれらの浄化剤の中、金属酸化物添着量が、多孔性
物質100 部に対し金属酸化物が0.5 〜30部である場合、
更に多孔性物質が活性炭である場合がより好ましい。 【効果】本発明の空気浄化剤は、空気中の悪臭の最も大
きな原因の一つである、タバコの煙等に含まれている低
級脂肪族アミン類、特に低濃度のトリメチルアミンの吸
着・除去性に優れている。また、本浄化剤は初期活性が
高いのみならず、吸着時間の経過によるメチルメルカプ
タン分解能の低下が少なく、長期間その効果を持続出来
る。更に、生活空間に含まれているメチルメルカプタン
以外の悪臭成分の除去性も優れているため、空気浄化剤
またはこの浄化剤を組み込んだ空気浄化剤装置として優
れた性能を持っている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気浄化剤及び空気浄化
装置に関するもので、更に詳しく述べると、特に気相中
の低濃度のアミン、メルカプタンの除去性に優れている
他、その他生活空間に含まれている殆どの悪臭成分の吸
着性にも優れた吸着剤及び空気浄化装置で、オフィス、
家庭等の室内空気の浄化に適している。
【0002】
【従来の技術】近年、生活環境の変化に伴い生活空間に
存在する微量な硫化水素、アンモニア、メルカプタン、
アミン及びアルデヒド等の悪臭ガスに対する関心が高ま
っている。これらの悪臭ガスを除去して快適な生活環境
を維持するために、脱臭剤が要求され、家庭生活にも様
々な悪臭ガス吸着剤が使用されている。
【0003】これらの悪臭ガス吸着剤は日常生活で使用
されるものであるから、次のような条件を満たすもので
あることが要求される。
【0004】(1)日常の生活空間に存在する微量な硫
化水素、アンモニア、メルカプタン、アミン及びアルデ
ヒド等の各種悪臭ガスに対して優れた脱臭性能を有する
ものであること。(2)安全性が高いものであること。
(3)取扱いが容易なものであること。(4)安価なも
のであること。
【0005】従来から空気浄化剤として活性炭が広く利
用されている。活性炭は無極性吸着剤として極めて優れ
た吸着性を有する特異な材質で、殆どすべてのガス状物
質に対して高い吸着性を示す。しかしながら、通常の活
性炭は種々の悪臭の中で低級脂肪族アルデヒドや、アン
モニア、低級アミンに対する吸着性は比較的低く、活性
炭のみでこれらの臭気を充分に除去することが困難であ
る。
【0006】上記欠点を解決する方法としては、活性炭
に酸性成分を添着した吸着剤や、硫酸鉄にアスコルビン
酸を加えた製品も市販されている。これらの脱臭剤はア
ンモニア、アミン類等の塩基性の悪臭ガスに対する脱臭
効果は良好であるが、硫化水素、メルカプタン等に対す
る脱臭効果は殆どなく、また水に濡れると添着した酸性
成分が溶出して脱臭機能が失われるため、湿潤ガスの脱
臭には使用出来ない欠点がある。
【0007】その他の化学脱臭剤も多数開示されている
が、酸性やアルカリ性の強いものが多く除去できるガス
の種類も限られており、吸湿または乾燥時その機能が低
下し易い欠点を有するものが多い。
【0008】特開昭60-43373号公報にはベントナイトに
無機の多塩基酸を添着した吸着剤、特開昭61-164556 号
公報にはビタミンB12 の触媒作用を利用した脱臭剤、特
開昭62-131514 号公報には金属フタロシアニンを使用し
た脱臭剤が開示されている。その他、有機系脱臭剤も種
々開示されているが一般に耐熱性が低く、加工も困難で
また高価である。
【0009】しかして、前述の種々の多孔体及び活性炭
等を多数混合すれば、生活空間の悪臭は殆ど除去するこ
とは可能である。しかしこれらの中、添着活性炭にはそ
の添着物が脱落する場合があり、有害な物質が使用され
ている場合は、家庭用に使用するのは危険である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は日常の生活空
間に存在する微量の悪臭成分の除去を目的としたもの
で、特に問題となるメチルメルカプタン及びトリメチル
アミン等の悪臭に対して優れた脱臭効果を有し、更にこ
れら以外の悪臭成分に対しても脱臭効果があり、且つ安
全性が高く取扱いも容易な、新しい組成の悪臭ガス吸着
剤を有する空気浄化剤を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、活性炭の
みによる脱臭効果は持続期間が短い点に注目した。それ
は活性炭のトリメチルアミンやメチルメルカプタン等の
悪臭物質の吸着保持力が弱いため、例えば熱が加わると
脱着し易く、そのため性能が低下する欠点が認められ
た。この課題を解決するためメルカプタンやトリメチル
アミン、アンモニア等に対して充分な分解力を有し、且
つ耐久性に優れている他、他の悪臭成分も除去出来る空
気浄化剤を得ることを目的として、種々の組成の吸着剤
について検討した。
【0012】その結果、メチルメルカプタンの様な酸性
ガスや、トリメチルアミンの様なアルカリ性ガスの両方
に対して吸着性及び分解触媒性が優れた金属酸化物を添
着させた多孔性物質により、これらのメチルメルカプタ
ン等の酸性ガスやトリメチルアミン等のアルカリ性ガス
の両方の悪臭成分に対しても優れた分解・除去性を有す
る触媒が得られることを見出し、これに基づいて本発明
に到達した。
【0013】すなわち、少なくとも1種の金属酸化物を
添着した多孔性物質と、活性炭を混合せしめてなる空気
浄化剤である。またこれらの浄化剤の中、金属酸化物添
着量が、多孔性物質100 部に対し金属酸化物が0.5 〜30
部である場合、更に多孔性物質が活性炭である場合がよ
り好ましい。
【0014】以下本発明について詳しく説明する。
【0015】本発明の吸着剤の特徴は金属酸化物触媒を
添着させた多孔性物質を空気浄化剤として使用すること
にある。ここで金属酸化物としては鉄、クロム、ニッケ
ル、コバルト、マンガン、銅、マグネシウム及びカルシ
ウム等の金属の一種または二種以上の酸化物が使用可能
である。
【0016】更に本発明の吸着剤は、前述の様に金属酸
化物すなわち鉄、クロム、ニッケル、コバルト、マンガ
ン、銅、マグネシウム及びカルシウム等の一種以上の金
属からなる金属酸化物を添着した多孔性物質と、活性炭
を混合することにより得られる。尚ここで多孔性物質と
しては、例えば活性炭、活性アルミナ、シリカゲル、ゼ
オライト等が使用可能である。
【0017】本発明において担体または吸着剤の1成分
として使用される活性炭は、通常1gあたり数100 m2或い
はそれ以上の大きな表面積を有し、高い吸着性を示す炭
素材料であれば広範囲に使用可能である。活性炭の原料
は通常ヤシ殻または木材等の炭化物或いは石炭が使用さ
れるがいずれでもよい。また賦活法も水蒸気或いは二酸
化炭素により高温で賦活する方法、或いは塩化亜鉛、リ
ン酸、濃硫酸等の化学薬品で処理する方法等、いづれの
方法によって得られたものでもよい。
【0018】また形状は破砕炭、造粒炭或いは顆粒炭の
何れでも効果は認められるが、圧損失及び入替等、取扱
い上造粒炭または活性炭を添着したシート状吸着層が便
利である。造粒炭は常法に従って炭素材料100 部に30〜
60部の石油ピッチ或いは、コールタール等をバインダー
として加え混和成型後賦活して調製される。
【0019】尚、活性炭以外の多孔性物質としてはゼオ
ライト、活性アルミナ、シリカゲル、軽石、ウレタンフ
ォ−ム、繊維、紙、布等多孔性を有する材質であれば広
範囲に使用出来る。
【0020】これらの多孔性物質の形状は特に限定しな
いが、例えば、粒状、粉末状の他に、繊維状、ハニカム
状、シ−ト状、布状、フェルト状或いは、粉末状多孔性
物質をウレタンフォーム等に添着したもの、粉末状多孔
性物質をコ−ティングした紙をコルゲ−トしてハニカム
構造としたもの等が使用できる。
【0021】金属酸化物の多孔性物質への添着量は、好
ましくは0.5 〜20.0重量%、より好ましくは1〜5重量
%である。添着量が0.5 重量%より少ないと酸化触媒と
しての効果が乏しく、また添着量が20.0重量%を越える
と多孔性物質の吸着性が阻害されるため却って脱臭性が
低下する傾向を示すためである。
【0022】本発明において空気浄化剤として使用され
る金属酸化物添着活性炭の製法は、予め多孔性物質に金
属の塩類を所定量添着し、その後200 ℃程度の温度に加
熱して金属塩を熱分解することにより得られる。これら
の吸着性物質及び更に未添着活性炭を混合することによ
り、本発明の吸着剤が得られる。
【0023】この際金属塩としては、塩酸塩、硝酸塩、
炭酸塩等の無機酸塩や、酢酸塩、蟻酸塩、プロピオン酸
塩等の一塩基酸塩、蓚酸塩、マロン酸塩、琥珀酸塩等の
二塩基酸塩の他、三塩基酸塩以上の多塩基酸塩、或いは
水酸化物も使用可能でこれらの塩の混合物等加熱により
金属酸化物となる金属塩が広く使用可能である。
【0024】いづれの方法によって添着した多孔性物質
も、メチルメルカプタンの様な酸性ガスや、トリメチル
アミンの様なアルカリ性ガスの両方の悪臭物質に対して
充分な吸着性能を示す。
【0025】
【作用】金属酸化物を添着した多孔性物質を使用した場
合は、メチルメルカプタンの様な酸性ガスや、トリメチ
ルアミンの様なアルカリ性ガスの両方に対して時間経過
による吸着性の低下が少ないのみならず、金属酸化物を
添着させた直後の吸着性も高い。すなわち、空気浄化剤
として触媒的に悪臭ガスを分解する性能を有し且つ、初
期活性も高い優れた特徴を持っている。また、この空気
浄化剤の脱臭メカニズムは明らかでないが、悪臭成分を
酸化し、沸点の高い化合物に変換してしまうためではな
いかと考えられる。
【0026】更に、金属酸化物は多孔体のマクロポア、
割れ目あるいは表面部分に添着されるため、ミクロポア
の活性の低下が少なく炭化水素の吸着性も比較的優れて
いる。金属酸化物の添着量が20重量%を越えると悪臭ガ
スの吸着速度が徐々に低下し、また30%を越えると酸性
になって硫化水素、メチルメルカプタンの吸着性及び分
解触媒性が低下する。従って、悪臭ガスの吸着能力を更
に高めるためには、活性炭を新たに加える必要がある。
一方、硫化水素の吸着性或いは分解触媒性や、炭化水素
の吸着性を更に高めるためには、無添着活性炭の混合比
率を高める必要がある。
【0027】オフィス、家庭等の室内の生活環境では通
常タバコの臭気が強く感じられる。この様な空気中に含
まれている悪臭成分としてはアセトアルデヒドの他、ア
ンモニア、低級アミン、炭化水素及び硫化水素及び微量
のメチルメルカプタン、トリメチルアミン等がある。こ
れらの成分の中、本発明の浄化剤はメチルメルカプタ
ン、アンモニア、低級アミンの分解性だけでなく、未添
着活性炭も加えているため、炭化水素、硫化水素等の成
分に対する吸着除去性も高く、空気浄化剤として優れた
機能を持っている。
【0028】本発明の吸着剤はオフィス、車内、家庭等
生活空間に含まれている殆ど全ての悪臭成分の吸着性に
優れ、また吸着速度も早いため、フィルター、微小なセ
ル、邪魔板等種々な形態で空気と接触し得る様に組み込
んだ空気浄化装置として有効である。
【0029】
【実施例】以下実施例を挙げて本発明を更に具体的に説
明する。
【0030】(実施例1〜3、比較例1、2)表1に示
した様に金属酸化物としてMnとCuの酸化物を添着した活
性炭及び無添着活性炭を混合した吸着剤(実施例1、
2、3)と、比較のため金属酸化物を添着した活性炭の
み(比較例1)及び、無添着活性炭のみの吸着剤(比較
例2)を調製した。空気浄化剤の組成、混合比率及び悪
臭成分の吸着性を表1に示す。
【0031】
【表1】
【0032】活性炭はヤシ殻炭化物を水蒸気賦活して得
られた、粒度6〜12メッシュの破砕状活性炭を使用し
た。Mn-Cu 酸化物添着活性炭は、硝酸マンガン及び硝酸
銅を所定量振りかけながら添着した後、200 ℃で熱分解
して調製した。
【0033】次に悪臭ガスの吸着量の測定方法について
述べる。表1の比率で配合した試料をそれぞれ2g取っ
て、容量3.97リットルのガラス瓶に入れた後、所定のメ
チルメルカプタンを注入し気化させる。次に25℃、RH60
%の恒温恒湿槽中に放置してメチルメルカプタン濃度を
検知管で測定した。平衡に達した場合のメチルメルカプ
タン吸着量とガス濃度を調べ、等温吸着線を測定した。
そして、ガス濃度10ppmの時の吸着量を平衡吸着量とし
た。同様にしてアンモニアは10ppm 、硫化水素は1ppm
、ベンゼンは5ppmの平衡吸着量を求めた。これらの結
果を表1に示す。
【0034】比較例に較べて実施例はメチルメルカプタ
ンの吸着性に優れ、悪臭物質全体に対してバランスが取
れた吸着性能を示している。また、それぞれの活性炭の
配合比率を少しずつ変えることによって、メチルメルカ
プタン、硫化水素、トリメチルアミンに対する吸着性能
を変えることが出来る。
【0035】例えばメルカプタンの含有率が高い台所室
内の空気や、またアミン類、アンモニア等の臭気が多い
魚臭、ペット臭、更に含硫黄化合物、炭化水素臭の多い
野菜などの生ゴミ臭、トイレ臭、皮革臭に対しては金属
酸化物添着活性炭の比率を高くした吸着剤が好ましい。
【0036】次に本発明の空気浄化剤を使った空気浄化
フィルター及び空気清浄装置について述べる。ここで使
用した空気浄化剤は実施例1、2及び比較例3である。
図1(a) は本発明の空気浄化フィルターの断面図であ
り、図1(b) はその一部の拡大図である。1は空気浄化
フィルター本体、2はクラフト紙のハニカム状基材でそ
のサイズは、セル寸法は25mm、厚み7mm 、面積0.120m2
で、空気浄化剤3の充填量は300gである。また、4は不
織布で、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレン、ポ
リエチレン等の熱可塑性樹脂繊維からなるエレクトレッ
ト不織布で、綿の様に幾分弾性を持っている。目付け重
量は10〜30g/m2、風速1m/sec の時の圧損失0.5mmAq 以
下に作られている。
【0037】ハニカム状基材2と不織布4を接合するた
めの接着シート5として、無溶剤型で熱融着型樹脂(ナ
イロン系、アクリル系などのポリマー)を繊維状にし、
且つ開口率の高い不織布、いわゆる、くもの巣状接着シ
ートにしたものを使用している。
【0038】空気浄化フィルターを組み立てるには、先
ずハニカム状基材2と不織布4をくもの巣状接着シート
5でホットプレス等により片面のみを接合し、次いで空
気浄化剤3をその上から均一に散布する。更にその上に
くもの巣状接着シート5を置き、ホットプレス等で加熱
することにより、フィルターが完成する。
【0039】このようにして得られた空気浄化フィルタ
ーは、図2に示す様に空気浄化装置6に組み込んで使用
する。7は空気吸入口、8は空気吹出口、9はコントロ
ールパネル、10はフィルター取付用治具である。図3に
空気浄化装置の水平断面図を示す。空気浄化フィルター
は治具10により図3の様にセットされる。11は空気中に
含まれる粗な粉塵を除去するための除塵フィルターであ
り、12はモーター、13はファン、14は空気流路を示す。
【0040】この様にして得られた空気浄化装置を、ア
クリル製の1m3ボックスに入れ、メチルメルカプタン、
トリメチルアミン、アンモニア及び硫化水素について初
期濃度をそれぞれ300ppm、100ppm、50ppm 及び100ppmに
調製し、アクリル樹脂製ボックスに導入した。その後空
気浄化装置を運転して運転時間と臭気残存率を測定し吸
着減衰曲線を作成した。悪臭ガスの定量はメチルメルカ
プタン濃度はFID(flame ionization detector) 付き高
感度ガスクロマトグラフで、また、アンモニアはガス検
知管で、更に、硫化水素はFPD(flame photometric dete
ctor) 付き高感度ガスクロマトグラフで、またトリメチ
ルアミンはFTD(flame therionicdetector) 付きガスク
ロで測定した。空気浄化装置は風量2.8m3/min で運転し
た。これらの結果を図4、図5、図6及び図7に示す。
【0041】これらの結果によって明らかな様に、本発
明の実施例に示した組成を有する空気浄化剤は、他の臭
気成分の吸着量がほぼ維持されると共に、特にメチルメ
ルカプタン、トリメチルアミン、アンモニアの吸着能力
の持続性が高いことが分かる。
【0042】
【発明の効果】本発明の空気浄化剤は、空気中の悪臭の
最も大きな原因の一つである、タバコの煙等に含まれて
いる低級脂肪族アミン類、特に低濃度のトリメチルアミ
ンの吸着・除去性に優れている。また、本浄化剤は初期
活性が高いのみならず、吸着時間の経過によるメチルメ
ルカプタン分解能の低下が少なく、長期間その効果を持
続出来る。更に、生活空間に含まれているメチルメルカ
プタン以外の悪臭成分の除去性も優れているため、空気
浄化剤またはこの浄化剤を組み込んだ空気浄化剤装置と
して優れた性能を持っている。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) は本発明の空気浄化フィルターの一態様の
断面図であり、(b) はその一部の拡大図である。
【図2】本発明の空気浄化装置の一態様の斜視図を示
す。
【図3】図2に示した空気浄化装置の水平断面図を示
す。
【符号の説明】
1 フィルター本体 2 ハニカム状基材 3 空気浄化剤 4 不織布 5 接着シート 6 空気浄化装置本体 7 空気吸入口 8 空気吹出口 9 コントロールパネル 10 フィルター取付具 11 除塵フィルター 12 モーター 13 ファン 14 空気流通路
【図4】空気浄化装置の運転時間とメチルメルカプタン
残存率の関係を示す。
【図5】空気浄化装置の運転時間とトリメチルアミン残
存率の関係を示す。
【図6】空気浄化装置の運転時間とアンモニア残存率の
関係を示す。
【図7】空気浄化装置の運転時間と硫化水素残存率の関
係を示す。
【符号の説明】
15 実施例1の空気浄化剤 16 実施例2の空気浄化剤 17 比較例2の空気浄化剤
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年12月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は日常の生活空
間に存在する微量の悪臭成分の除去を目的としたもの
で、特に問題となるメチルメルカプタン及びトリメチル
アミン等の悪臭に対して優れた脱臭効果を有し、更にこ
れら以外の悪臭成分に対しても脱臭効果があり、且つ安
全性が高く取扱いも容易な、新しい組成の悪臭ガス吸着
を有する空気浄化剤を提供しようとするものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】金属酸化物の多孔性物質100部当たりの
添着量は、好ましくは0.5〜20.0、より好まし
くは1〜5である。添着量が0.5より少ないと酸
化触媒としての効果が乏しく、また添着量が20.0
を越えると多孔性物質の吸着性が阻害されるため却って
脱臭性が低下する傾向を示すためである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】本発明において空気浄化剤として使用され
る金属酸化物添着した多孔性物質の製法は、予め多孔
性物質に金属の塩類を所定量添着し、その後200℃程
度の温度に加熱して金属塩を熱分解することにより得ら
れる。これらの多孔性物質及び更に未添着活性炭を混合
することにより、本発明の吸着剤が得られる。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】更に、金属酸化物は多孔体のマクロポア、
割れ目あるいは表面部分に添着されるため、ミクロポア
の活性の低下が少なく炭化水素の吸着性も比較的優れて
いる。金属酸化物の添着量が多孔性物質100部に対し
20を越えると悪臭ガスの吸着速度が徐々に低下
し、また30を越えると酸性になって硫化水素、メチ
ルメルカプタンの吸着性及び分解触媒性が低下する。従
って、悪臭ガスの吸着能力を更に高めるためには、活性
炭を新たに加える必要がある。一方、硫化水素の吸着性
或いは分解触媒性や、炭化水素の吸着性を更に高めるた
めには、無添着活性炭の混合比率を高める必要がある。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】次に本発明の空気浄化剤を使った空気浄化
フィルター及び空気清浄装置について述べる。ここで使
用した空気浄化剤は実施例1、2及び比較例である。
図1(a)は本発明の空気浄化フィルターの断面図であ
り、図1(b)はその一部の拡大図である。1は空気浄
化フィルター本体、2はクラフト紙のハニカム状基材で
そのサイズは、セル寸法は25mm、厚み7mm、面積
0.120mで、空気浄化剤3の充填量は300gで
ある。また、4は不織布で、ポリエステル、アクリル、
ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂繊維か
らなるエレクトレット不織布で、綿の様に幾分弾性を持
っている。目付け重量は10〜30g/m、風速1m
/secの時の圧損失0.5mmAq以下に作られてい
る。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0042
【補正方法】変更
【補正内容】
【0042】
【発明の効果】本発明の空気浄化剤は、空気中の悪臭の
最も大きな原因の一つである、タバコの煙等に含まれて
いる低級脂肪族アミン類、特に低濃度のトリメチルアミ
ンの吸着・除去性に優れている。また、本浄化剤は初期
活性が高いのみならず、吸着時間の経過によるメチルメ
ルカプタン分解能の低下が少なく、長期間その効果を持
続出来る。更に、生活空間に含まれているメチルメルカ
プタン以外の悪臭成分の除去性も優れているため、空気
浄化剤またはこの浄化剤を組み込んだ空気浄化装置とし
て優れた性能を持っている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の空気浄化フィルターの一態様
の断面図であり、(b)はその一部の拡大図である。
【図2】本発明の空気浄化装置の一態様の斜視図を示
す。
【図3】図2に示した空気浄化装置の水平断面図を示
す。
【図4】空気浄化装置の運転時間とメチルメルカプタン
残存率の関係を示す。
【図5】空気浄化装置の運転時間とトリメチルアミン残
存率の関係を示す。
【図6】空気浄化装置の運転時間とアンモニア残存率の
関係を示す。
【図7】空気浄化装置の運転時間と硫化水素残存率の関
係を示す。
【符 号の説明】 1 フィルター本体 2 ハニカム状基材 3 空気浄化剤 4 不織布 5 接着シート 6 空気浄化装置本体 7 空気吸入口 8 空気吹出口 9 コントロールパネル 10 フィルター取付具 11 除塵フィルター 12 モーター 13 ファン 14 空気流通路 15 実施例1の空気浄化剤 16 実施例2の空気浄化剤 17 比較例2の空気浄化剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 栄治 岡山県岡山市西大寺上1−3−2−5 (72)発明者 洪 尚 義 慶南 昌原市盤林洞24 盤松住公アパート 151−304 (72)発明者 朴 栄 民 慶南 昌原市沙巴洞 無窮花アパート 8 −303 (72)発明者 崔 用 福 慶南 昌原市大方洞 晟源3次アパート 302−202

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1種の金属酸化物を添着した
    多孔性物質と、活性炭を混合せしめてなる空気浄化剤。
  2. 【請求項2】 金属酸化物を添着した多孔性物質の金属
    酸化物添着量が、多孔性物質100 部に対し金属酸化物が
    0.5 〜30部である請求項1記載の空気浄化剤。
  3. 【請求項3】 多孔性物質が活性炭である請求項1及び
    2記載の空気浄化剤。
  4. 【請求項4】 少なくとも1種の金属酸化物を添着した
    多孔性物質と、及び活性炭を混合した吸着剤を空気浄化
    剤として使用することを特徴とする空気浄化装置。
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