JPH11319048A - 消臭剤および消臭方法 - Google Patents

消臭剤および消臭方法

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JPH11319048A
JPH11319048A JP10131863A JP13186398A JPH11319048A JP H11319048 A JPH11319048 A JP H11319048A JP 10131863 A JP10131863 A JP 10131863A JP 13186398 A JP13186398 A JP 13186398A JP H11319048 A JPH11319048 A JP H11319048A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本願発明は、各種の臭い、悪臭を除去するた
めの消臭材料または消臭材、およびこれを使用した消臭
方法を提供する。 【解決手段】主成分として無機材料Aの粉末および副成
分として無機材料Bの粉末よりなる組成を有し、低温で
一定の形状に焼き固めたものであることを特徴とする消
臭剤であって、ここで、無機材料Aは、主成分がシリ
カ、副成分が酸化ナトリウム、アルミナ、酸化カリウ
ム、酸化カルシウムおよび酸化鉄よりなる無機材料であ
り、無機材料Bは、主成分が酸化鉄、副成分が酸化ナト
リウム、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化マ
ンガン、酸化コバルト、酸化銅、酸化亜鉛および酸化バ
リウムよりなる無機材料である。これらの消臭材はファ
ンと組み合わせることによりさらに消臭効果が高められ
る。また、この消臭剤を使用した消臭方法、消臭カート
リッジおよび消臭装置に関するものである。このような
構成をとることにより、室内を始めいろいろな場所での
各種の臭気・悪臭が消臭できる効果を奏する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、消臭剤、それを
使用した消臭方法、消臭カートリッジおよび消臭装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】人間が生活する居住空間あるいは生活環
境、あるいは工場、作業場、事務室などの執務環境、さ
らに多くの人が集まる劇場、公会堂、ホール、駅舎、交
通機関などの公共施設、およびホテル、デパート、店舗
などの商業施設においては、臭気の問題に悩まされ、良
好な環境状態を維持しようとするためには、これらの環
境から臭気ないし悪臭を一時的にではなく、永続的に除
去し続けることが必要となってくる。このような事情か
ら大気汚染防止の技術とか工場内の臭気除去技術などの
工業的な除去技術をはじめ、家庭におけるトイレなどの
臭気除去技術が研究され、その結果に基づいていくつか
の消臭剤が開発され、商品として販売されている。そし
て、消臭剤とか脱臭剤などと呼ばれているものは、どの
ような原理・メカニズムによって悪臭などの物質を除去
しているのかを列挙すると、一般的につぎのようになる
ものと思われる。
【0003】 感覚的脱臭:芳香系消臭剤とか木酢液
などにおいの強い調合香料や天然産物によって感覚をマ
スキングする方法、および、しょう脳油、針葉油、ユー
カリ油などの樹油を用途に応じてブレンドして臭いを感
覚的に中和して脱臭する方法。 化学的脱臭:硫酸第2鉄などの硫酸鉄および塩化鉄
の有する脱硫作用を利用して硫化水素などの悪臭の原因
物質を除去する方法、酸剤、アルカリ剤、酸化剤、還元
剤を悪臭の原因物質に化学反応させて原因物質を除去す
る方法、ラウリルメタアクリレート、フマール酸エステ
ルなどの物質を原因物質に付加あるいは重合させて原因
物質を除去する方法、および、スルフォン化石炭など極
性のあるイオン交換の能力を有する化学物質のイオン交
換作用を利用して原因物質を除去する方法。 物理的・化学的脱臭:酸・アルカリ剤などで表面処
理した脱臭用樹脂および活性炭の有する薬剤添加吸着作
用を利用して原因物質を除去する方法。 物理的脱臭:活性炭、ゼオライト、シリカゲルなど
の多孔質表面上に原因物質を物理吸着させることにより
除去する方法、および、界面活性剤などの物質により原
因物質を吸収させて原因物質を除去する方法。 生物的脱臭:消化酵素や細菌および酵母の有する酵
素の作用を利用して、し尿などの有機物を分解し、脱臭
する方法、および、逆性石けん、両性活性剤、エチレン
グリコール、G−11などの有する殺菌作用を利用して
臭気の原因物質を発生させる微生物を除去する方法。 その他の上記原理に基づかない脱臭。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来より食肉加工、パ
ルプ工業、医薬品工場、脂肪の精製プラントなどの産業
施設は、悪臭の大きな発生源として認識されているの
で、これらの施設においては工業的な除去装置を設置し
て臭気・悪臭を除去するとともに、施設内に残留する臭
気を施設外に漏れないようにする工夫がなされている。
しかし、この臭気のの除去と漏れを防止することは事実
上きわめて困難である。また、家庭・ビル・ホテル・航
空機・鉄道車両などのトイレにおける臭気、病院などの
医療施設で発生する悪臭および病棟内で発生する病人に
由来する悪臭、写真現像室での臭気、冷蔵庫での臭気、
自動車・鉄道車両などの乗り物でのタバコ・ペットなど
による臭気は、一時的には除去することは可能であるこ
とが多いが、すぐにつぎの臭気が発生してしまい、臭気
・悪臭を持続的に除去することは不可能であることは日
常経験することである。つまり、実際上何らの手当もさ
れずそのままとなっており、これらの臭気を除去するこ
とが課題となっている。さらに、商品陳列ケース、とく
に食料品とかケーキなどの陳列ケースの中においては、
ケースに臭気がしみつきやすいので、たとえば、ケーキ
などの商品では他のケーキ商品の香りがしみつくことを
防止しなければならない。しかし、実際上は特定の商品
などの香りの商品ケースへのしみつきを除去することは
困難であって、これらの臭気ないし香りの除去が課題と
なっている。
【0005】工業的な施設の場合には洗浄処理、吸着処
理、化学反応処理などの相当大がかりな設備や装置を組
み合わせたプラント類を用いて悪臭の除去が行われてお
り、これらの方法による除去は、ある程度の効果をあげ
ているようである。
【0006】しかしながら、上述のトイレとか現像室や
動物臭などの臭気を除去しようとする場合、各種各様の
工夫とか提案がなされているものの、効率のよい、ある
いは強力な脱臭剤がないなどの理由から脱臭の効果が上
がらず、また、実質上何も対策がとられていない場合が
多い。
【0007】たとえば、冷蔵庫の場合には、脱臭剤とし
ていろいろなものが市販されているが、これらは活性炭
を主体とするものであり、効果としてはいまいちであっ
たり、効果が持続しないとか、ひんぱんに開閉が行われ
るため、十分な効果が発揮されないなどの問題がある。
トイレの場合には、液体の薬剤が市販されているが、一
日に何度となく散布しなければならないし、またエアゾ
ールタイフのものはその都度ごとに散布するとかしなけ
ればならないし、エアゾール成分が問題とされる場合も
あっていまいちであるし、家庭のトイレ以外の場合には
このようなことは実質上困難である。たとえば、航空機
の場合にはいろいろな制約があるところから、消臭剤を
あまり使用することはできないし、いろいろ工夫を凝ら
すこともできない。さらに、いったん臭気が空間に拡散
してしまうと、その除去は困難を極めるものであり、実
際上不可能となる場合がほとんどである。
【0008】また、病院とか病棟の場合、とくに老人が
患者のときには、尿臭・便臭・体臭などに由来する悪臭
が病室に発生しやすく、またこもりがちで、衛生上必ず
しもいいとはいえず、患者本人ばかりでなく、看護する
人を始めとして医療従事者の頭痛の種となっているもの
の有効な処置手段がとれていないのが現状である。写真
の現像室では、写真の現像処理に伴いいろいろな薬剤の
臭気が発生し、現像処理機械から漏れ出すもののこの臭
気を処理できないとか、現像室内にこの薬剤臭気が充満
するとともに暗室下に保たなければならないという制約
もあって、臭気がこもりやすく、有効な臭気除去手段が
見つかっていないのが現状である。食料品やケーキなど
の商品陳列ケースでは、他の商品のにおいが移っては困
るし、食品衛生上問題となるような脱臭剤とか、商品イ
メージを損なうおそれがあるような脱臭剤を使用するこ
とはできない。
【0009】加えて、動物をペットとして飼う家庭ばか
りではなく、動物を飼育するようなところでは動物に由
来する強烈なにおいが発生するとともに立ちこめ、その
除去は実現していない。たとえば、鶏舎では鶏自体と鶏
糞などに由来するにおいは強烈であって、せいぜい鶏舎
を清潔に保つのがせいぜいであるし、猿の飼育にいたっ
てはそのにおいはきわめて強力でとりにくく、そのにお
いを低減することはもちろん消臭することは実際上不可
能であるといわれている。
【0010】一方、脱臭剤に使用されている材料自体に
ついてみてみると、一般的に広く使われているものは活
性炭である。たとえば、建物中の空気から、人間の体
臭、タバコや調理のにおい、生産工程で発生する臭気や
刺激物などを除去するための空調システムばかりでな
く、冷蔵庫の脱臭剤などに使用されている。この活性炭
は、たとえば、原料炭素を薬品処理して賦活することに
より、また、ガスにより賦活することにより製造されて
いる。そして、活性炭の形態は、ほとんどが粒状の形態
であるが、場合によって、粒状の活性炭と繊維状のもの
とをあわせたものである。しかしながら、活性炭は基本
的に臭気を吸着により除去するため、臭気除去の点から
みると吸着現象と吸着量の限界からその除去が現実問題
としてあまり有効に行われていないということは日常生
活でよく経験していることである。
【0011】また、脱臭と殺菌の観点からオゾンが用い
られることもある。しかし、オゾンは、オゾン臭を伴う
とともに、人体に対して有害であるところから、消臭剤
として必ずしも良好なものとはいえないものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような観点から、従
来より有効な消臭剤を探求していたところ、偶然にも従
来のタイプとはまったく異なる消臭剤となる材料を発見
するとともに、これらを組み合わせることによって、従
来にはない優れた消臭効果を達成することができること
を発見し、本願発明にいたったものである。
【0013】本願発明は、主成分の無機材料Aの粉末お
よび副成分の無機材料Bの粉末よりなる組成を有し、一
定の形状に焼き固めたものであることを特徴とする消臭
剤に関するものであり、ここで、無機材料Aは、主成分
がシリカ、副成分が酸化ナトリウム、アルミナ、酸化カ
リウム、酸化カルシウムおよび酸化鉄よりなる無機材料
であり、無機材料Bは、主成分が酸化鉄、副成分が酸化
ナトリウム、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸
化マンガン、酸化コバルト、酸化銅、酸化亜鉛および酸
化バリウムよりなる無機材料である。この粉末状の無機
材料Aと無機材料Bの混合物は、そのままでは一定の形
状にすることは困難であるので、一定の形状にするのに
は、高圧で一定の形状にプレスすることも考えられる
が、取り扱う上で容易に粉末化しやすいので、本願発明
では、これを焼き固めることによって容易に粉末化しな
いようにしてある。このようにすることにより、保形性
に優れ、粉末化しにくく、取り扱い上も便利である。ま
た、上述の二種類の粉末状材料を水中で混合して一定の
形状にして乾燥し、これを焼き固めることによっても製
造することができる。焼き固める温度は、高温である必
要はなく、600〜700℃程度の低温で十分である。
【0014】本願発明で使用する無機材料Aおよび無機
材料Bは、製造する際にはどうしても不純物が入り込む
ため、消臭作用ないし脱臭作用に影響のない限度で不純
物を含むことができる。
【0015】本願発明は上記のような構成をとることに
より従来にはない優れた消臭効果を達成することができ
るものであって、この消臭がどのような原理に基づいて
なされるのかまったく不明であるが、従来の消臭の原理
の区分からするとその他の上記原理に基づかない脱臭
に属するものであろう。そして、無機材料Aと無機材料
Bをそれぞれ別々に円柱状などに成型したものを本願発
明の使用割合に相当する割合で使用してもあまり消臭効
果が期待できない。しかし、無機材料Aと無機材料Bの
それぞれを粉末化したものを混合して焼き固めたもの
は、消臭ないし脱臭効果が非常に高く、実用に供するこ
とができることを発見し、本願発明にいたったものであ
るが、どのようなことからこのように効果上差がでてく
るのかまったく不明である。
【0016】また、本願発明は、消臭剤をカートリッジ
に充填した消臭剤カートリッジに関するものである。上
述のように消臭剤は、粒状、円柱状などの一定の形状を
有するものであるが、消臭装置に装着するにはカートリ
ッジ形態のほうが、交換も容易であるなどの点からきわ
めて便利である。カートリッジは、円筒形、中空の円錐
台などの形状の容器の上面と底面あるいは下面に空気の
通過しやすい部材の保持部材を設け、その中に本願発明
の消臭剤を充填するものである。空気の通過しやすい部
材としては、たとえばプラスチック製のネットとかメッ
シュ、あるいは金属製のネットとかメッシュ、あるいは
不織布とか目の粗い布状物などの部材があげられる。こ
の部材は消臭すべき空気を通過させるとともに、内容物
である消臭剤をカートリッジ内に保持するものであれば
よい。あるいは、金属製のネットと不織布を組み合わせ
るなどの異なる材料を使用することもできる。
【0017】カートリッジ本体の形状としては、いろい
ろなものが考えられるが、通常は、消臭装置の形状にあ
わせたものが使用される。たとえば消臭装置が円錐形状
のものであれば、円錐台形状の物が、円筒状形状のもの
であれば、円筒状のものがあげられるが、設計との関係
でいろいろな形状のものが利用できる。乗用車などの車
の場合には、消臭装置を部品化してフロントパネルに組
み込むなどの方策が考えられるが、このような場合に
は、四角柱形状なども用いられる。そして、その材料と
しては、プラスチックが一番便利で加工しやすいもので
あるが、使用する用途によってはアルミ合金などの金属
とか、セラミック部材なども用いられる。
【0018】このようにした消臭剤カートリッジは、消
臭能力が低下したような場合には、新しいものと交換す
ればよく、消臭装置に組み込んで使用する場合には、き
わめて便利である。
【0019】また、本願発明は、消臭剤を使用した消臭
装置に関するものである。
【0020】消臭装置は、消臭剤とファンを組み合わせ
たもので、消臭剤は、カートリッジにつめたものでも、
あるいはネットなどの袋状物に詰めたものであってもよ
い。後述するように、本願発明の消臭剤は静置しただけ
でもかなりの消臭効果が期待できるが、ファンと組み合
わせると室内などの消臭に抜群の効果を与えるものであ
る。消臭装置の形状には、いろいろなものが考えられ
る。室内におくには円錐形状とか円柱形状など、置きも
のとして美装なものがよい。一方自動車、飛行機などに
おいては、部品として壁に組み込むとか、フロントパネ
ルに組み込みやすいような形状にすることが好ましい。
強力に消臭しなければならないようなところに使用する
には多少とも強力なファンと使用する消臭剤の量を多く
するなどすることにより対処することができる。しか
し、一般には6V程度の電圧で駆動するモーターであれ
ば十分であり、電気も電池を装置内に内蔵させることも
できるし、また外部からの電源を使用してもよい。そし
て、消臭剤をパックしたカートリッジなどの後方からフ
ァンにより消臭すべき空気を送り込んで消臭するばかり
でなく、消臭剤からファンにより空気を吸引するように
して消臭装置から消臭された空気を放出してもよい。
【0021】これらの消臭剤、消臭方法、消臭剤カート
リッジおよび消臭装置は、自動車などの車両の室内、車
両および航空機を含めたトイレ、冷蔵庫・冷凍庫、写真
現像室、動物飼育室、病院・病棟などの臭気や悪臭の除
去に特に有効である。においの成分からみると、NH
3 、ホルマリン、H2S に由来するものをはじめ、魚
類、動物、鶏糞、トイレ、現像室、および血のにおい、
各種の腐敗臭、病棟での老人患者からのにおいなどの消
臭に有効である。本願発明に係る消臭剤は、空気中に拡
散している悪臭ないし臭気の消臭・脱臭に特に有効であ
る。
【0022】本願発明で使用する成分について説明す
る。
【0023】無機材料Aは、主成分がシリカ(Si
2)、副成分が酸化ナトリウム(Na2O)、アルミナ
(Al23 )、酸化カリウム(K2O)、酸化カルシウ
ム(CaO)および酸化鉄(Fe23 )よりなり、白
色のセラミックスである。
【0024】その組成割合は、好ましくは、シリカ;7
0ないし80重量%、より好ましくは72ないし77重
量%、酸化ナトリウム;1ないし5重量%、より好まし
くは1ないし3重量%、アルミナ;10ないし20重量
%、より好ましくは14ないし19重量%、酸化カリウ
ム;1ないし5重量%、より好ましくは1.5ないし4
重量%、酸化カルシウム;0.5ないし2重量%、より
好ましくは1ないし2重量%、酸化鉄;1ないし2重量
%、より好ましくは1.1ないし1.7重量%である。
【0025】ただし、製造過程で不純物が混入するよう
な場合にも、不純物を含めて上記の好ましい組成の割合
の範囲内にあればよい。
【0026】この無機材料Aを製造する方法の1例は、
合成ゼオライト、ホウフッ石、シャバサイト、クリノプ
チロライトーキフッ石、エリオナイト、フェリエライ
ト、ダクフッ石、モルデナイト(モルデンフッ石)、カ
イジュウジフッ石、ホウ素鉱物、ホウ砂、ホウ酸、クレ
ー、カオリン、ベントナイト、酸性白土、活性白土、ア
タパルジャイト(パリゴルスカイト)、セピオライト、
けい藻土、絹雲母、アルミナ、亜鉛、軽石、骨灰、炭酸
カルシウム、殺菌能力をもつセラミックス、炭素材から
なる原材料(アルカリ土類金属を含む珪酸塩はビタミン
を吸蔵しておいたものを使用する。)の群から選ばれた
原材料を適宜組み合わせて混練、成型、乾燥、焼成して
製造すればよいものである。
【0027】このようにして製造した無機材料Aの組成
分析の1例は、重量比で、つぎのとおりである。
【0028】SiO2 :76.99%、Al23 :1
4.42%,Fe23 :1.27%、CaO:1.4
0%、K2O:1.95%、Na2O:1.15%、Ti
2 :0.01%、MnO:0.01%、B23:0.
01%、MgO:0.26%、ZnO:0.98%、Z
rO3 :0.02%、Ig.Loss:0.32%,
C:0.39%,H2O:0.7%で、pHは7.4〜
8.0 である。ただし、これには不純物が含まれてい
る。
【0029】無機材料Bは、主成分が酸化鉄(Fe
23)、副成分が酸化ナトリウム(Na2O)、アルミ
ナ(Al23)、シリカ(SiO2)、酸化マグネシウ
ム(MgO)、酸化マンガン(MnO)、酸化コバルト
(Co23)、酸化銅(CuO)、酸化亜鉛(ZnO)
および酸化バリウム(BaO)よりなり、黒色のセラミ
ックスである。
【0030】無機材料Bの組成割合は、好ましくは、酸
化鉄;50ないし65重量%、より好ましくは55ない
し60重量%、酸化ナトリウム;0.5ないし1.5重
量%、より好ましくは1ないし1.4重量%、アルミ
ナ;3.5ないし4.5重量%、より好ましくは3.8
ないし4.3重量%、シリカ;5ないし6.5重量%、
より好ましくは5.6ないし6.1重量%、酸化マグネ
シウム;5.5ないし7重量%、より好ましくは6ない
し6.5重量%、酸化マンガン;4.5ないし6重量
%、より好ましくは5ないし5.5重量%、酸化コバル
ト;2ないし3.5重量%、より好ましくは2.5ない
し3重量%、酸化銅;4ないし5.5重量%、より好ま
しくは4.5ないし4.9重量%、酸化亜鉛;5ないし
6重量%、より好ましくは5.4ないし5.8重量%、
および酸化バリウム;6ないし7.5重量%、より好ま
しくは6.8ないし7.2重量%である。
【0031】ただし、製造過程で不純物が混入するよう
な場合にも、不純物を含めて上記の好ましい組成の割合
の範囲内にあればよい。
【0032】無機材料Aと無機材料Bの使用比率は、好
ましくは7;3ないし9;1、より好ましくは8;2で
ある。
【0033】さらに、本願発明の消臭剤に、アルミナ、
シリカゲル、シリカ、マグネシア、モレキュラーシー
ブ、ボーンチャー、白土などの従来より公知の充填剤な
いし吸着剤などをさらに添加して使用してもよい。ある
いは、プラスチック粉末ないし粉末状物を充填剤あるい
は増量剤として混合して使用してもよい。
【0034】消臭剤として一定の形状に成型する場合の
形状としては、球状、ペレット状、ラシヒリング状、タ
イル状、円柱状、角柱状、円錐状、角錐状、板状、ハニ
カム状などの形状があげられる。
【0035】本願発明による消臭剤を使用して、アンモ
ニアおよび硫化水素の消臭効果の試験を行った。
【0036】実施例を含めて使用した無機材料Aおよび
無機材料Bの成分は、以下のとおりである。
【0037】 無機材料A: シリカ;76.99重量%、 酸化ナトリウム;1.15重量%、 アルミナ;14.42重量%、 酸化カリウム;1.95重量%、 酸化カルシウム;1.40重量%、 酸化鉄;1.27重量%、 その他成分;2.82重量%
【0038】 無機材料B: 酸化鉄;57.99重量%、 酸化ナトリウム;1.26重量%、 アルミナ;3.80重量%、 シリカ;5.63重量%、 酸化マグネシウム;6.02重量%、酸化マンガン;5.42重量%、 酸化コバルト;2.87重量%、 酸化銅;4.54重量%、 酸化亜鉛;5.64重量%、 酸化バリウム;6.83重量%
【0039】そして、無機材料Aと無機材料Bをそれぞ
れ粉末化し、これを水の存在下で混合し(無機材料Aと
無機材料Bの使用割合はA:B=8:2)、円柱状に成
型して乾燥し、これを700℃前後で焼き固めて、直径
4mm、長さ9mm程度の消臭剤を製造し、これを使用
した。
【0040】アンモニアに対する消臭効果は、以下に示
す第1表のとおりである。
【表1】 注:濃度は、ppm、消臭率は、%を示す。
【0041】試験方法:5リットル容量のテドラーバッ
クに消臭剤15gおよび測定しようとする所定濃度のガ
ス(空気に所定濃度のガスを添加したものを用いた。)
を封入し、室温で所定時間放置して検知管を用いてバッ
ク内のガスの濃度を測定した。測定時間は、上記表に示
すとおりである。また対照として、バック内にガスのみ
を封入し、同様に測定を行った。
【0042】硫化水素に対する消臭効果は、以下に示す
第2表のとおりである。
【表2】 注1:濃度は、ppmを、消臭率は、%をそれぞれ示
す。 注2:試験方法は、第1表と同じである。
【0043】上述のように、このセラミックスの消臭剤
は、非常にすぐれた消臭効果を奏するものである。これ
らの試験では、アンモニアなどのガスに含まれる雰囲気
中に消臭剤を静置しただけのものであるが、上述したよ
うに、臭気がセラミックス消臭剤に活性炭のように吸着
されたり、吸収されたりするものではないことがわかっ
ており、その消臭される原因は今のところはっきりしな
い。そして、本願発明の消臭セラミックスを、たとえば
カートリッジ中に充填し、この充填した層にファンを用
いて強制的に通風させるようにすると、さらに高い消臭
効果を達成することができ、このようにすることによ
り、室内などの空間に充満した臭気・悪臭を除去するこ
とができる。たとえば、犬などのペットを室内で飼って
いるような場合に非常にすぐれた効果を奏するものであ
る。
【0044】さらに、無機材料Aと無機材料Bを併用す
ることにより免疫力が強くなり、健康によいものとな
る。
【0045】つぎに、消臭方法について説明する。
【0046】本願発明の消臭剤は、消臭したい箇所にそ
のまま設置しても第1表、第2表に示すように効果があ
るが、多少時間がかかるため、ファンと組み合わせるこ
とにより効果的に消臭することができる。ファンとの組
合せは、ファンー消臭剤、ファンー消臭剤ーファンの2
つの場合が考えられる。消臭剤の前後にファンを配置し
た構造は、においがひどいような雰囲気下で特に有効で
ある。また、においがひどくても消臭剤の使用量を増加
させることによってファンー消臭剤の構造でも消臭効果
を高めることができ、有効である。このような構造を採
用して消臭装置を建築部材・車両部材自動車部材などの
形態にすると、室内とか車両・航空機などの目的とする
箇所に設置することが容易となるので、このような形態
で使用することが最も好ましい。さらに、置き時計のよ
うに、いろいろな装飾を施した、あるいはいろいろな形
の置物タイプとして使用しても非常に便利で、このよう
にすることによって非常にすぐれた効果を奏するもので
ある。
【0047】本願発明の消臭材料を使用した消臭・脱臭
は、使用する消臭材の量および室内などの空間に漂う臭
気の種類にもよるが、おおよそ面積3.3平米あたり1
時間ないし2時間程度以内で消臭する効果を奏する。
【0048】図を用いて、本願発明の消臭材を使用した
消臭器を説明する。
【0049】図において、図1は、外観円錐形状の消臭
装置1の斜視図を、図2は、消臭装置1の断面図を、図
3は、消臭装置1に装着される消臭剤カートリッジ2の
斜視図を、図4は消臭剤カートリッジ2の断面図をそれ
ぞれ示す。また図5は、外観円柱状の消臭装置2の斜視
図を、図6は、消臭装置2の断面図を、図7は消臭装置
2に装着される消臭剤カートリッジ4の斜視図を、図8
は消臭剤カートリッジ4の断面図をそれぞれ示す。
【0050】図1ないし図4により、本願発明の消臭剤
を使用した消臭装置の1例を説明する。
【0051】消臭装置1は、図1の斜視図に示すよう
に、円錐形状のものであって、その構造は、図2の断面
図に示すように、ファン6を下部に備えた円錐形状の中
空の消臭装置本体8と消臭剤カートリッジ3とよりなる
ものである。消臭装置本体8は、円錐形状の中空のプラ
スチックにより構成され、底部13を有するとともに、
円錐下方部周面部には多数の空気流入口12が穿設され
るとともに上方部周面部には多数の空気流出口11が穿
設されている。そして、消臭剤カートリッジ3が交換容
易なようにこの消臭装置本体5は中間部で上下に分割さ
れ(図示せず)、螺合されている。底部13上に設置さ
れたファン6には、外部から通電可能なように、消臭装
置の下部に端子(図示せず)が設けられ、この端子とフ
ァンとが配線(図示せず)により接続されている。
【0052】消臭装置本体5内に装着される消臭剤カー
トリッジ3は、図3の斜視図に示すように、円錐台形状
であって、その構造は、上端部および下端部が開放され
た円錐台形状の中空のカートリッジ本体7と、上端部に
設けられた支持対9および下端部に設けられた支持体1
0とよりなり、内部には消臭剤8が充填されている。支
持体9および支持体10は、空気の通過しやすい部材、
たとえばプラスチック製や金属製のネット、メッシュあ
るいは格子状部材、または不織布よりなるものであっ
て、空気を通過させるとともに消臭剤8をカートリッジ
内に保持している。
【0053】図1には、空気流入口12および空気流出
口11の形状としてスリット状に穿設された形状のもの
が示されているが、その他の形状としては、円形状、四
角形状など空気が通過しやすいものであればどのような
ものであってもよい。また、ファン6は、強力な吸引力
のあるものである必要はなく、通常6V程度の電圧で駆
動するモーターをそなえたものであればよい。消臭され
るべき空気は、ファン6により空気流入口12より吸引
され、ファン6による送風力により消臭剤カートリッジ
3の中の消臭剤8の間隔を通過する際に消臭され、カー
トリッジ3を通過したあと、空気流出口11を経て消臭
された空気が消臭装置1外へ放出される。消臭剤の消臭
能力が低下した場合には、消臭剤カートリッジ自体を交
換すればよいものである。
【0054】つぎに、図5ないし図8により、本願発明
の消臭剤を使用した消臭装置の他の例を説明する。
【0055】消臭装置は2は、図5の斜視図に示すよう
に、円柱状の形状であって、その構造は、図6の断面図
に示すように、ファン22を下部に備えた円筒形状の消
臭装置本体14と消臭剤カートリッジ4とよりなるもの
である。消臭装置本体14は、円筒形状のプラスチック
により構成され、上端部に上蓋体21が設けられ、下端
部に底部23を有するとともに、下方部の周面部には多
数の空気流入口12が穿設されている。そして、消臭剤
カートリッジ4を交換容易なように消臭装置本体14
は、中間部で上下に分割され(図示せず)、螺合されて
いる。底部23上に設置されたファン22には、外部か
ら通電可能なように、消臭装置の下部に端子(図示せ
ず)が設けられ、この端子とファンとが配線(図示せ
ず)により接続されている。上蓋体21は、空気が容易
に通過できるように格子状の構造の部材によって構成さ
れ、消臭された空気はこの上蓋体21を通って消臭装置
2より放出され、空気流出口19を形成している。
【0056】消臭装置本体14内に装着される消臭剤カ
ートリッジ4は、図7の斜視図に示すように円柱状の形
状であって、その構造は、図8の断面図に示すように、
上端部および下端部が開放された円筒形状のカートリッ
ジ本体15と、上端部に設けられた支持体17と下端部
に設けられた支持体18とを有し、内部には消臭剤16
が充填されている。支持体17および支持体18は、空
気の通過しやすい部材、たとえはプラスチック製や金属
製のネット、メッシュあるいは格子状部材、または不織
布よりなるものであって、空気を通過させるとともに消
臭剤16をカートリッジ内に保持している。
【0057】以下に、本願発明の消臭剤を使用した消臭
効果の確認の実施例を示すが、本願発明がこの実施例の
みに限定されるものでない。
【0058】
【実施例】実施例1 本願発明の消臭剤をポリプロピレン繊維よりなる不織布
製の袋に充填し、これを容器に詰め、容器の前後に小型
のファンを装着して小型の消臭装置を組み立て、ファン
を回転させて写真現像室内で消臭処理を行った。消臭を
開始してほどなく効果が現れはじめ、2時間程度で室内
の臭気がなくなった。これを1カ月以上続けても消臭効
果は持続した。通常、現像室内の消臭はきわめて難しい
にもかかわらず、きわめて効果的に消臭を行うことがで
き、それも相当長期間持続するものである。また、現像
装置を設置してある部屋では、現像装置からどうしても
酢酸などの臭気が漏れ、作業環境が悪くなるが、本願発
明の消臭材を使用して消臭したところ現像室と同様に容
易に臭気がなくなった。
【0059】実施例2 老人が患者の病室で消臭のテストを行った、老人の場合
には、室内用トイレとか、便器などを使用するために、
尿臭とか便臭が発生しやすく、さらに老人特有の病人臭
などが発生するため、看護する人は、長時間付き添いす
るためこの悪臭に悩まされるとか、鼻についていたたま
れなくなってしまうことが多い。さらに、医療に従事す
る人も相当悩まされているのが現状である。そして、こ
のような病棟内での消臭をする手段は今まで存在せず、
たまに窓をあける程度の換気に依存していることがおお
いものである。そこで、図5に示す小型の消臭処理装置
を使用して室内の消臭を行った。消臭を開始して数時間
ほどで病室内の臭気が消えて、看護する人は臭気を気に
することがなくなった。このテストを1月ほど続けた
後、この消臭材を取り去ったところ、数時間ほどで元の
ような臭気のある状態に戻ってしまった。このテストで
は、小さな消臭装置を病室の小さな机の上においてファ
ンにより病室内の空気を消臭装置を通過させたようなこ
とを行っただけであるが、このような優れた効果を発揮
した。
【0060】実施例3 実施例2で使用したのと同様の消臭装置を使用して鶏舎
の消臭を行った。鶏舎では鶏が多数飼育されており、鶏
舎内ばかりでなく鶏舎に近づくと強烈なにおいがするた
め、養鶏する人や鶏舎の維持管理をする人にとってこの
ような強烈なにおいの中で作業することは非常にきつい
ものであり、このにおいを少なくとも低下させることが
大きな課題である。この養鶏場でのにおいはそう簡単に
は除去できないものである。鶏舎では、本願発明の消臭
剤を使用して消臭を行ったところ、2ないし3時間で消
臭効果を発揮した。また家畜場のにおいの消臭にも同様
の効果を発揮した。
【0061】実施例4 実施例2で使用したのと同様の消臭装置を使用して犬、
猫を飼育している部屋の動物からでる特有の臭気の消臭
テストを行った。これらの場合には、大体30分ほどで
消臭する効果を発揮した。
【0062】実施例5 消臭剤を図3に示す円錐台形状のカートリッジに充填し
て消臭剤カートリッジをつくり、これを図1に示す円錐
形状の消臭装置に充填し、消臭テストを行なった。この
消臭装置を用いて犬を飼っている大型の洋風室内で消臭
試験を行った。ファンを回転しはじめて数時間で効果が
現れ始め、数カ月消臭を続けたが消臭効果は持続した。
消臭材がほこりで汚れた場合には、ネットのままで水で
洗浄して乾かして使用しても、消臭効果に変化はみられ
なかった。
【0063】実施例6 図1に示す本願発明の消臭装置を使用して、喫茶店およ
び食堂内の特にタバコ臭に着目して消臭テストを行っ
た。喫茶店ではどうしても客が商談をはじめ、リラック
スするためなどに相当の人が喫煙する。そのため喫茶店
内にはタバコ臭がたちこめ、店内の環境が低下するもの
の除去することはきわめて困難であり、客が少なくなっ
たときに外の空気を入れるなどするしか方法がなく、ま
た壁や天井ににおいがしみつき、必ずしも外の空気を入
れる方法が有効ではない。また食堂では、食後の一服と
いって喫煙する人が多くおり、このため、食堂内には、
喫煙席と非喫煙席に分けたとしてもある程度タバコ臭は
室内に拡散してしまうことになる。そこで、いずれも室
内の片隅に消臭装置を放置して消臭したところ1ないし
2時間で室内のタバコ臭が消失し、数ケ月間続けても室
内のタバコ臭の消失が持続した。
【0064】実施例7 ここでは、いろいろなケースについてまとめて消臭テス
トの結果を示す。魚の干物など乾物を保存する戸棚、保
存庫は、臭気が壁などにしみついてきわめて除去しにく
いものであるが、図1に示す消臭装置を使用して消臭す
ると、1晩ほどで完全に消臭した。また、新建材ではホ
ルマリン臭がなかなかとれず、いろいろ問題となってい
るが、新建材を室内におき、消臭装置を使用して消臭す
ると、1〜2時間で消臭した。このことからすると、ホ
ルマリン臭の除去にも効果があることが判明した。さら
に、冷蔵庫には、いろいろなものを入れるため、それか
らの臭いが冷蔵庫内に発生するとともに、庫内にどうし
てもしみついてしまうが、図1に示す消臭装置を冷蔵庫
内におき、消臭するとすみやかに消臭され、庫内にしみ
ついているにおいも除去された。そして、本願発明の消
臭剤はセラミックスであるため、害がなく、特に食品な
どを取り扱う場所では好適である。さらにまた、台所の
片隅において消臭効果をテストした。台所では、調味料
をはじめ、野菜くずとかゴミ箱などから悪臭が発生しや
すいものである。消臭装置を作動させはじめると間もな
く効果があらわれはじめ、調理後のにおいなどが1ない
し2時間で消臭した。
【0065】
【発明の効果】本願発明の消臭剤は、自動車などの車両
の室内、車両および航空機を含めたトイレ、冷蔵庫・冷
凍庫、写真現像室、動物飼育室、病院・病棟などの臭気
や悪臭の除去に有効で、とくに、猿の飼育室は従来より
消臭するのが不可能であったが、この消臭剤は効果が抜
群であり、また、老人の病棟室内の消臭も実現すること
ができるものであった。さらに、食品とかケーキなどの
ショーケースでは消臭効果ばかりではなく殺菌効果も期
待でき、食品衛生上もきわめて効果の高いものである。
そして、この消臭剤は、ファンと組み合わせることによ
りさらに効果が発揮するので、消臭装置としてきわめて
有用であり、家庭、店舗、会議場、展示場などで広く使
用することができる。本願発明の消臭剤は、どのくらい
効果が持続するのかはっきりしないが、数カ月以上にわ
たる効果の確認作業中でも、その効果が持続しており、
通常の消臭剤では考えられない長寿命の消臭剤であるこ
とがわかっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の消臭装置の1例を説明するためのも
のであって、消臭装置1の斜視図である。
【図2】本願発明の消臭装置の1例を説明するためのも
のであって、消臭装置1の断面図である。
【図3】本願発明の消臭装置の1例を説明するためのも
のであって、消臭装置1に使用する消臭剤のカートリッ
ジ3の斜視図である。
【図4】本願発明の消臭装置の1例を説明するためのも
のであって、カートリッジ3の断面図である。
【図5】本願発明の消臭装置の他の例を説明するための
ものであって、消臭装置2の斜視図である。
【図6】本願発明の消臭装置の他の例を説明するための
ものであって、消臭装置2の断面図である。
【図7】本願発明の消臭装置の他の例を説明するための
ものであって、消臭装置2に使用する消臭剤のカートリ
ッジ4の斜視図である。
【図8】本願発明の消臭装置の他の例を説明するための
ものであって、カートリッジ4の断面図である。
【符号の説明】
1 消臭装置 3 消臭剤のカートリッジ 5 消臭装置本体 6 ファン 7 消臭剤カートリッジの本体 8 消臭剤 9 カートリッジ3の上部支持体 10 カートリッジ3の下部支持体 11 空気の流出口 12 空気の流入口 2 消臭装置 4 消臭剤のカートリッジ 13 消臭装置2の本体 14 カートリッジ4の本体 15 消臭剤 16 カートリッジ4の上部支持体 17 カートリッジ4の下部支持体 18 空気の流出口 19 空気の流入口 20 消臭装置2の上蓋体
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本願発明は、主成分の無機材料Aの粉末お
よび副成分の無機材料Bの粉末よりなる組成を有し、一
定の形状に焼き固めたものであることを特徴とする消臭
剤に関するものであり、ここで、無機材料Aは、主成分
がシリカ、副成分が酸化ナトリウム、アルミナ、酸化カ
リウム、酸化カルシウムおよび酸化鉄よりなる無機材料
であり、無機材料Bは、主成分が酸化鉄、副成分が酸化
ナトリウム、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸
化マンガン、酸化コバルト、酸化銅、酸化亜鉛および酸
化バリウムよりなる無機材料である。すなわち、無機材
料Aおよび無機材料Bは、以下の組成と使用割合を有す
るものである。 無機材料A:シリカ;70ないし80重量%、酸化ナト
リウム;1ないし5重量%、アルミナ;10ないし20
重量%、酸化カリウム;1ないし5重量%、酸化カルシ
ウム;0.5ないし2重量%、酸化鉄;1ないし2重量
%、 無機材料B:酸化鉄;50ないし65重量%、酸化ナト
リウム;0.5ないし1.5重量%、アルミナ;3.5
ないし4.5重量%、シリカ;5ないし6.5重量%、
酸化マグネシウム;5.5ないし7重量%、酸化マンガ
ン;4.5ないし6重量%、酸化コバルト;2ないし
3.5重量%、酸化銅;4ないし5.5重量%、酸化亜
鉛;5ないし6重量%および酸化バリウム;6ないし
7.5重量%、 無機材料Aと無機材料Bの使用割合;7:3ないし9:
1。この粉末状の無機材料Aと無機材料Bの混合物は、
そのままでは一定の形状にすることは困難であるので、
一定の形状にするのには、高圧で一定の形状にプレスす
ることも考えられるが、取り扱う上で容易に粉末化しや
すいので、本願発明では、これを焼き固めることによっ
て容易に粉末化しないようにしてある。このようにする
ことにより、保形性に優れ、粉末化しにくく、取り扱い
上も便利である。また、上述の二種類の粉末状材料を水
中で混合して一定の形状にして乾燥し、これを焼き固め
ることによっても製造することができる。焼き固める温
度は、高温である必要はなく、600〜700℃程度の
低温で十分である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本願発明は上記のような構成をとることに
より従来にはない優れた消臭効果を達成することができ
るものであって、この消臭がどのような原理に基づいて
なされるのかまったく不明であるが、従来の消臭の原理
の区分からするとその他の上記原理に基づかない脱臭
に属するものであろう。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】無機材料Aは、以下に記載するように、主
成分がシリカ(SiO2 )、副成分が酸化ナトリウム
(Na2O)、アルミナ(Al23)、酸化カリウム
(K2O)、酸化カルシウム(CaO)および酸化鉄
(Fe23)よりなり、白色のセラミックスである。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】すなわち、その組成は、シリカ;70ない
し80重量%、好ましくは72ないし77重量%、酸化
ナトリウム;1ないし5重量%、好ましくは1ないし3
重量%、アルミナ;10ないし20重量%、好ましくは
14ないし19重量%、酸化カリウム;1ないし5重量
%、好ましくは1.5ないし4重量%、酸化カルシウ
ム;0.5ないし2重量%、好ましくは1ないし2重量
%、酸化鉄;1ないし2重量%、好ましくは1.1ない
し1.7重量%である。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】無機材料Bは、以下に記載するように、主
成分が酸化鉄(Fe23)、副成分が酸化ナトリウム
(Na2O)、アルミナ(Al23)、シリカ(Si
2)、酸化マグネシウム(MgO)、酸化マンガン
(MnO)、酸化コバルト(Co23)、酸化銅(Cu
O)、酸化亜鉛(ZnO)および酸化バリウム(Ba
O)よりなり、黒色のセラミックスである。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0030
【補正方法】変更
【補正内容】
【0030】すなわち、無機材料Bの組成は、酸化鉄;
50ないし65重量%、好ましくは55ないし60重量
%、酸化ナトリウム;0.5ないし1.5重量%、好ま
しくは1ないし1.4重量%、アルミナ;3.5ないし
4.5重量%、好ましくは3.8ないし4.3重量%、
シリカ;5ないし6.5重量%、好ましくは5.6ない
し6.1重量%、酸化マグネシウム;5.5ないし7重
量%、好ましくは6ないし6.5重量%、酸化マンガ
ン;4.5ないし6重量%、好ましくは5ないし5.5
重量%、酸化コバルト;2ないし3.5重量%、好まし
くは2.5ないし3重量%、酸化銅;4ないし5.5重
量%、好ましくは4.5ないし4.9重量%、酸化亜
鉛;5ないし6重量%、好ましくは5.4ないし5.8
重量%、および酸化バリウム;6ないし7.5重量%、
好ましくは6.8ないし7.2重量%である。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】消臭装置1は、第1図の斜視図に示すよう
に、円錐形状のものであって、その構造は、第2図の断
面図に示すように、ファン6を下部に備えた円錐形状の
中空の消臭装置本体5と消臭剤カートリッジ3とよりな
るものである。消臭装置本体5は、円錐形状の中空のプ
ラスチックにより構成され、底部13を有するととも
に、円錐下方部周面部には多数の空気流入口12が穿設
されるとともに上方部周面部には多数の空気流出口11
が穿設されている。そして、消臭剤カートリッジ3が交
換容易なようにこの消臭装置本体5は中間部で上下に分
割され(図示せず)、螺合されている。底部13上に設
置されたファン6には、外部から通電可能なように、消
臭装置の下部に端子(図示せず)が設けられ、この端子
とファンとが配線(図示せず)により接続されている。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主成分として下記の無機材料Aの粉末、
    および副成分として下記の無機材料Bの粉末よりなる組
    成を有し、一定の形状に焼き固めたものであることを特
    徴とする消臭剤。 無機材料A;主成分がシリカ、副成分が酸化ナトリウ
    ム、アルミナ、酸化カリウム、酸化カルシウムおよび酸
    化鉄よりなる無機材料、 無機材料B;主成分が酸化鉄、副成分が酸化ナトリウ
    ム、アルミナ、シリカ、酸化マグネシウム、酸化マンガ
    ン、酸化コバルト、酸化銅、酸化亜鉛および酸化バリウ
    ムよりなる無機材料。
  2. 【請求項2】 無機材料Aが、シリカ;70ないし80
    重量%、酸化ナトリウム;1ないし5重量%、アルミ
    ナ;10ないし20重量%、酸化カリウム;1ないし5
    重量%、酸化カルシウム;0.5ないし2重量%、酸化
    鉄;1ないし2重量%の組成を有することを特徴とする
    請求項1に記載の消臭剤。
  3. 【請求項3】 無機材料Bが、酸化鉄;50ないし65
    重量%、酸化ナトリウム;0.5ないし1.5重量%、
    アルミナ;3.5ないし4.5重量%、シリカ;5ない
    し6.5重量%、酸化マグネシウム;5.5ないし7重
    量%、酸化マンガン;4.5ないし6重量%、酸化コバ
    ルト;2ないし3.5重量%、酸化銅;4ないし5.5
    重量%、酸化亜鉛;5ないし6重量%および酸化バリウ
    ム;6ないし7.5重量%の組成を有することを特徴と
    する請求項1ないし2のいずれかに記載の消臭剤。
  4. 【請求項4】 無機材料Aと無機材料Bの使用割合が
    7;3ないし9:1であることを特徴とする請求項1な
    いし3のいずれかに記載された消臭剤。
  5. 【請求項5】 無機材料Aと無機材料Bの使用割合が
    8;2であることを特徴とする請求項4に記載された消
    臭剤。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載され
    た消臭剤がカートリッジに充填されたものであることを
    特徴とする消臭剤カートリッジ。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5のいずれかに記載され
    た消臭剤とファンとを組み合わせたことを特徴とする消
    臭装置。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載された消臭剤カートリッ
    ジとファンとを組み合わせたことを特徴とする消臭装
    置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし5のいずれかに記載され
    た消臭剤を使用して消臭することを特徴とする消臭方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項7ないし請求項8のいずれかに
    記載された消臭装置を使用して消臭することを特徴とす
    る消臭方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002213000A (ja) * 2001-01-19 2002-07-31 Matsushita Electric Ind Co Ltd トイレ洗浄装置
JP2002348776A (ja) * 2001-05-25 2002-12-04 Nippon Cerapure Kk 保温特性等にすぐれた布帛材料
WO2011053531A3 (en) * 2009-10-30 2011-11-03 Munchkin, Inc. Powder dispensing assembly for a waste container
US8690017B2 (en) 2009-10-30 2014-04-08 Munchkin, Inc. Powder dispensing assembly for a waste container

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