JP6416507B2 - ポテトサラダの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダの製造方法に関する。
特に、ひねいも等の水分の影響を受けやすいじゃがいも原料を使用したとしても、同様の効果を奏するポテトサラダの製造方法に関する。
ポテトサラダは、数あるサラダの種類の中で最もポピュラーなものの一つである。またスーパーマーケット、コンビニエンスストアーの他にもファミリーレストラン、ファーストフード店、持ち帰り弁当店等の外食産業の目覚しい発展に伴い、その販売数量が増えている。
このような工業的に製造されるポテトサラダは、家庭で作る場合と異なり惣菜加工メーカーで一度に多量に製造される。
その製造方法は、例えば、特許文献1(特開昭58−63360号公報)、特許文献2(特開平5−76321号公報)、特許文献3(特開平5−328948号公報)に開示されているように、通常、蒸煮し破砕したじゃがいもを10〜15℃に冷却し、これに予め準備していた具材とマヨネーズを加えて和えている。
ところで、秋頃に収穫された後に数ヶ月保存され、翌年に喫食される長期保存したじゃがいもは、「ひねいも」と呼ばれている。このようなひねいもは、保存中にじゃがいも中の澱粉が分解されて糖度が高くなることから、好ましい食味が得られやすく、加工食品の原料として優れている。
しかしながら、このようなひねいもを用いてポテトサラダを製し、冷蔵にて数日間保存した場合には、サラダ自体がベチャベチャとした水っぽい状態となり、好ましくない場合があった。
したがって、水分の影響を受けやすいじゃがいも原料を使用したとしても、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、さらに、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダの製造方法が、強く要望されている。
特開昭58−63360号公報 特開平5−76321号公報 特開平5−328948号公報
そこで、本発明の目的は、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダの製造方法を提供する。
特に、ひねいも等の水分の影響を受けやすいじゃがいも原料を使用したとしても、同様の効果を奏するポテトサラダの製造方法を提供する。
本発明者等は、蒸煮し破砕したじゃがいもをキサンタンガム等の増粘剤で前処理するならば、冷蔵保存後のベチャベチャとした食感が低減され、合わせて口どけも改善することを期待し検討した。
しかしながら、前記方法で製したポテトサラダは、保存後のベチャベチャとした食感は低減されるものの、口どけが依然として改善されないものであった。
本発明者等は、上記目的を達成すべく配合原料や製造工程等について鋭意研究を重ねた。その結果、蒸煮し破砕したじゃがいもに、特定のゲル化剤を温度コントロールしながら含浸させる前処理を行うならば、意外にも水分の影響を受けやすいじゃがいも原料を使用したとしても、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダが得られることを見出し、遂に本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)蒸煮し破砕した品温60〜95℃のじゃがいも破砕物に、
液温が40〜95℃のゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させた後、
酸性調味料と和える、
ポテトサラダの製造方法、
(2)(1)記載のポテトサラダの製造方法において、
じゃがいも破砕物100部に対するゼラチン又は寒天の含浸量が0.1〜5部である、
ポテトサラダの製造方法、
である。
本発明によれば、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダの製造方法を提供できる。
特に、ひねいも等の水分の影響を受けやすいじゃがいも原料を使用したとしても、同様の効果を奏するポテトサラダの製造方法を提供できる。
したがって、惣菜売場などの販売形態における冷蔵保存中の品位向上が実現し、その結果、ポテトサラダの更なる需要の拡大が期待される。
以下本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を、「部」は「質量部」を意味する。
<本発明の特徴>
本発明のポテトサラダの製造方法は、蒸煮し破砕した品温60〜95℃のじゃがいも破砕物に、液温が40〜95℃のゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させた後、酸性調味料と和えることを特徴とする。
これにより、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダを提供することができる。
<原料じゃがいも>
本発明のポテトサラダの製造方法において、原料のじゃがいもは、ポテトサラダの原料として用いられているものであれば、いずれのものでも良い。このようなじゃがいもとしては例えば、男爵、トヨシロ、さやか等が挙げられる。
じゃがいもは、一般的に春作と秋作のものがあり、春作は6月下旬頃から、秋作は11月下旬頃から収穫される。また、多く流通している北海道産のじゃがいもの場合には、9月上旬頃から収穫される。
<ひねいも>
収穫後3ヶ月以上、さらには5ヶ月以上長期保存されたじゃがいもや、冬を越したじゃがいもは「ひねいも」と称されている。品種にもよるが、一般的に新じゃがや通常のじゃがいもの糖度が3〜6度程度であるのに対し、「ひねいも」は保管中に糖化が進むことから、糖度が概ね7〜12度と高い値を示す。
このような長期保存された「ひねいも」は糖化が進んでいるため、これを用いたポテトサラダは、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感となり易い。
一方、本発明の製造方法を用いるならば、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダが得られるので、本発明は、糖度が高い「ひねいも」に好適であり、「ひねいも」を原料のじゃがいもとして用いることが出来る。
<じゃがいもの蒸煮>
じゃがいもの蒸煮は、洗浄した原料じゃがいもを皮付きのまま、あるいは皮を剥いたものを例えば、蒸煮機で30〜90分間蒸煮する方法等が挙げられる。
皮付きのまま蒸煮したものは、熱いうちに皮を剥ぐとよい。また、皮を剥いたものを蒸煮する場合は、蒸煮前に適当な大きさにカットしてもよく、具体的には例えば、1〜4cmのダイスカット等とするとよい。
<蒸煮したじゃがいもの破砕>
じゃがいもを破砕する方法としては、任意の方法を用いることができる。
例えば、蒸煮したじゃがいもを目開き10〜40mm程度のメッシュに押圧し破砕するとよい。破砕したじゃがいもは、1〜4cmの大きさの塊状物を少なくとも20%以上含有させるとよく、さらに、30%以上含有させるとよい。なお、本発明は、破砕したじゃがいもの全てが前記大きさの塊状物であってもよい。
カット後、蒸煮したじゃがいもは、その後のポテトサラダの製造工程中に多少破砕が行われることから、本発明の「蒸煮し破砕したじゃがいも破砕物」に含まれる。
<じゃがいも破砕物の品温>
本発明において、ゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させる際のじゃがいも破砕物の品温は、60〜95℃であり、さらに、75〜90℃であるとよい。
じゃがいも破砕物の品温が前記範囲よりも低い場合には、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じ、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダを製造することができない。また、じゃがいも破砕物の品温を前記範囲よりも高くする場合には、品温維持に大規模な設備を要し、連続的に処理を施すことが難しく生産性に劣る場合がある。
<含浸時の溶解液の液温>
本発明において、じゃがいも破砕物にゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させる際の溶解液の液温は、40〜95℃であり、40〜80℃であるとよい。ゼラチン又は寒天の溶解液の液温が前記範囲より低い場合には、溶解液がゲル化し、じゃがいも破砕物に対して溶解液が均一に含浸されない場合があり、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じ、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダが得られない。また、ゼラチン又は寒天の溶解液の液温が前記範囲より高い場合には、ゼラチンが加熱変性する場合や、温度管理に大規模な設備を要し、連続的に処理を施すことが難しく生産性に劣る場合がある。
<溶解液の含浸方法>
本発明の製造方法における溶解液の含浸は、蒸煮し破砕した熱い状態のじゃがいも破砕物に溶解液がほぼ完全にじゃがいも破砕物に吸収されている状態である。含浸方法としては具体的には、例えば、ゼラチン又は寒天の溶解液を噴霧、または添加混合することで含浸させるとよい。
<ゼラチン又は寒天の含浸量>
本発明において、じゃがいも破砕物に対するゼラチン又は寒天の含浸量は、じゃがいも破砕物100部に対し、固形分換算で0.1〜5部であるとよく、0.3〜5部であるとよく、さらに、0.3〜3部であるとよい。
じゃがいも破砕物に含浸させるゼラチン又は寒天の含浸量が前記範囲内であると、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダが得られやすい。
<溶解液に含有するゼラチン又は寒天>
本発明の溶解液に含有するゼラチンは、通常食品素材として利用されているものであれば特に限定されず、例えば、アルカリ処理ゼラチンや酸処理ゼラチン等、製造方法や原料の由来によって各種のものがあるが、いずれを使用しても構わない。
また、本発明の溶解液に含有する寒天は、通常食品素材として利用されているものであれば特に限定されず、一般に紅藻類から抽出して得られるアガロースとアガロペクチンを含有する多糖類であればいずれを使用しても構わない。
<溶解液のゼラチン又は寒天含有量、じゃがいも破砕物への溶解液含浸量>
本発明に用いる溶解液のゼラチン又は寒天の含有量は、固形分換算で1〜30%であるとよく、さらに、3〜20%であるとよい。
また、本発明に用いるゼラチン又は寒天の溶解液は、前記蒸煮し破砕したじゃがいも100部に対し、4部以上であるとよく、さらに、4〜20部であるとよい。
溶解液中のゼラチン又は寒天の含有量、及び、じゃがいも破砕物に対する溶解液の含浸量が前記範囲内であると、冷蔵保存後にベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダが得られやすい。
<ゼラチン又は寒天の溶解液の調製方法>
ゼラチン又は寒天の溶解液は、常法により調製することができる。
例えば、ゼラチン又は寒天と、清水とを撹拌混合し、次いで90℃前後に達温するまで加熱し撹拌混合することにより、ゼラチン又は寒天を溶解状態で含有する、ゼラチン又は寒天の溶解液を調製することができる。
<溶解液に配合する、その他原料>
本発明に用いるゼラチン又は寒天の溶解液には、上述したゼラチンまたは寒天、清水の他、本発明の効果を損なわない範囲で、各種原料等を配合して用いてもよい。例えば、食用油脂、卵黄、食塩、砂糖、醸造酢などが挙げられる。特に、食用油脂や卵黄を配合して製造したポテトサラダであると、口どけの良い作り立ての美味しさが得られやすい。
<ゼラチン又は寒天の溶解液の粘度>
本発明に用いるゼラチン又は寒天の溶解液の粘度は、溶解液の液温が40〜95℃の状態で10Pa・s未満であるとよく、さらに5Pa・s以下であるとよい。ゼラチン又は寒天の溶解液の粘度が前記範囲内であると、蒸煮し破砕したじゃがいも破砕物に対して溶解液が含浸しやすく、冷蔵保存後にべちゃべちゃとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有するポテトサラダが得られやすい。
本実施形態に係るゼラチン又は寒天の溶解液の粘度は、液温40〜95℃の溶解液をBH型粘度計にて、ローターNo.2、回転数10rpmの条件で測定した1分後の示度により算出することで測定できる。
<じゃがいも破砕物の冷却>
なお、熱い状態でゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させた前記含浸済みじゃがいも破砕物は、酸性調味料との混合前に、必要に応じて冷却処理を施してもよい。冷却処理の条件としては、細菌面、製造面を考慮し20℃以下にするとよく、さらに、15℃以下にするとよい。
<酸性調味料と和える工程>
上述のようにして得られた溶解液含浸後のじゃがいも破砕物は、次いで酸性調味料と和えることで、ポテトサラダを製することができる。ここで、酸性調味料としては、通常マヨネーズと称されるものは勿論のこと、サラダドレッシングと称されるもの等も含まれる。また、前記混合工程においては食材と混合することができる。食材とは、ポテトサラダに用いられているものであれば、特に制限はなく、例えば、にんじん、きゅうり、キャベツ、レタス、玉ねぎ、コーン、ハム、コンビーフ、ツナ肉、キクラゲ等が挙げられる。
<その他の原料>
また、その他の原料については、ポテトサラダの風味を損なうものでなければ特に制限はなく、例えば、食塩水、食酢、卵黄、糖液、ブイヨン、アミノ酸溶液等の1種又は2種以上の混合調味液などが挙げられる。また、必要に応じて酸性調味料ににグリシン、酢酸ナトリウム、卵白リゾチーム、プロタミン、ポリリジン等の静菌剤を含有させても良い。
<容器詰めの形態>
以上の方法により製されたポテトサラダは、プラスチック製の蓋付トレイ容器やポリ袋等の容器に充填し、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等で販売される、業務用のポテトサラダとして供給することができる。
以下、本発明のポテトサラダの製造方法について、実施例、及び試験例に基づき具体的に説明する。なお、本発明は、これらに限定するものではない。
[実施例1]
(溶解液の調製)
二重釜に下記[表1]記載の配合割合の原料を入れ、均一になるように混合しながら90℃まで加熱することにより、ゼラチン溶解液を調製した。
得られたゼラチン溶解液は、液温60℃で保存した。
(ポテトサラダの製造)
皮を剥き芽取り済みのじゃがいも(秋に収穫され、6ヵ月間保管したひねいも、糖度約8度)120kgを、100℃で60分間蒸煮した。この蒸煮したじゃがいもを目開き30mmのメッシュに押圧して破砕し、1〜4cmの破砕物を約50%含有するじゃがいも破砕物を得た。
次いで、熱い状態(品温90℃)のじゃがいも破砕物100kgをミキサーに移し、塊状物が崩れない速度でゆっくり撹拌させながら、上述の方法で製造したゼラチン溶解液10kg(液温60℃)を全体に添加し全体が均一となるように撹拌させて、含浸済みじゃがいも破砕物を得た。ゼラチン溶解液は、ほぼ完全にじゃがいも破砕物に均一に吸収されていた。
なお、じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は固形分換算で1部、ゼラチン溶解液の含浸量は10部であり、ゼラチン溶解液中のゼラチン含有量は10%であった。また、じゃがいも破砕物へ添加時のゼラチン溶解液の粘度(液温60℃)は5Pa・s以下であった。
[表1]
<溶解液の配合>
ゼラチン 10%(固形分換算)
清水 90%
――――――――――――――――――――――――――
計 100%
ゼラチン溶解液含浸後の前記じゃがいも破砕物は、ステンレス製のバットに高さが10cmとなるように充填後、品温15℃まで冷却した。
次に、この冷却処理済みじゃがいも70kgをミキサーに移し、撹拌させながら市販のマヨネーズ(キユーピー(株)製)15kg、水煮した1cm大の薄切りのにんじん6kg、薄切りの玉ねぎ3kg及び軽く塩もみした輪切りのきゅうり6kg、食塩0.5kgを順次添加してほぼ均一となるまで和えることにより、ポテトサラダを得た。得られたポテトサラダは、200gをプラスチック製のトレー容器に充填し、10℃で冷蔵保存した。
[比較例1]
実施例1において、じゃがいも破砕物に[表1]記載のゼラチン溶解液を含浸しない以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。
[比較例2]
実施例1において、じゃがいも破砕物に溶解液を含浸せず、ポテトサラダ製造工程で用いる酸性調味料(マヨネーズ)中にゼラチンを配合した以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。つまり、酸性調味料中に水溶性ゼラチン0.7部(固形分換算)を撹拌混合し、得られた酸性調味料をポテトサラダに配合した。
なお、じゃがいも破砕物100部に対するゼラチン添加量は、実施例1と同様に固形分換算で1部であった。
[比較例3]
実施例1において、溶解液に含有するゼラチンをキサンタンガムに変更し、溶解液中のキサンタンガム含有量を1%に変更して調製した溶解液を用いる以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。
[実施例2]
実施例1において、溶解液中のゼラチン含有量を固形分換算で1%に変更し、混合時のじゃがいも破砕物の品温を60℃、溶解液の液温を45℃に変更する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。
じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は0.1部、溶解液中のゼラチン含有量は1%であり、溶解液の粘度(液温45℃)は5Pa・s以下であった。
[実施例3]
実施例1において、溶解液中のゼラチン含有量を固形分換算で3%に変更し、混合時のじゃがいも破砕物の品温を75℃、溶解液の液温を80℃に変更する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は0.3部、溶解液中のゼラチン含有量は3%であり、溶解液の粘度(液温80℃)は5Pa・s以下であった。
[実施例4]
実施例1において、溶解液中のゼラチン含有量を固形分換算で5%に変更し、混合時のじゃがいも破砕物の品温を80℃、溶解液の液温を50℃に変更する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は0.5部、溶解液中のゼラチン含有量は5%であり、溶解液の粘度(液温50℃)は5Pa・s以下であった。
[実施例5]
実施例1において、溶解液中のゼラチン含有量を固形分換算で15%に変更し、混合時のじゃがいも破砕物の品温を85℃、溶解液の液温を70℃に変更する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は1.5部、溶解液中のゼラチン含有量は15%であり、溶解液の粘度(液温70℃)は5Pa・s以下であった。
[実施例6]
実施例1において、溶解液中のゼラチン含有量を固形分換算で20%に変更し、混合時のじゃがいも破砕物の品温を85℃、溶解液の液温を85℃に変更する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は2部、溶解液中のゼラチン含有量は20%であり、溶解液の粘度(液温85℃)は5Pa・s以下であった。
[実施例7]
実施例1において、溶解液中のゼラチン含有量を固形分換算で30%に変更し、混合時のじゃがいも破砕物の品温を70℃、溶解液の液温を85℃に変更する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。じゃがいも破砕物100部に対するゼラチンの含浸量は3部、溶解液中のゼラチン含有量は30%であり、溶解液の粘度(液温85℃)は5Pa・s以下であった。
[実施例8]
実施例1において、ゼラチンの代わりに同量の寒天を溶解液に配合する以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。なお、じゃがいも破砕物に溶解液を含浸させる際の溶解液の液温は80℃であり、溶解液の粘度(液温80℃)は5Pa・s以下であった。
[試験例1]
実施例1〜8、並びに比較例1〜3のポテトサラダを10℃で72時間保存し、保存後の見た目及び食味を、パネラー7名が下記の評価基準により評価した。結果を表1に示す。
≪評価基準≫
ポテトサラダの見た目の評価
<離水>
○:離水が確認されず、好ましい。
△:やや離水が確認されるが、問題のない程度であり好ましい。
×:離水が発生しており、好ましくない。
ポテトサラダの食味の評価
<水っぽさ>
○:ベチャベチャとした食味が感じられず好ましい。
△:やや水っぽい食味が感じられるが、問題のない程度であり好ましい。
×:ベチャベチャとした食味であり、好ましくない。
<口どけ>
○:口どけが良く好ましい。
△:やや口どけが不足するものの、問題のない程度であり好ましい。
×:口どけが悪く、べたつきが感じられ好ましくない。
<総合評価>
A:離水、水っぽさ、口どけの全ての評価が○である。
B:離水、水っぽさ、口どけのいずれか1つの評価が△であり、その他の評価が○である。
C:離水、水っぽさ、口どけの1つ以上の評価が×である。
[表1]
Figure 0006416507
表1より、蒸煮し破砕した品温60〜95℃のじゃがいも破砕物に、液温が40〜95℃のゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させた後、酸性調味料と和えることにより製造した実施例1〜8のポテトサラダは、比較例1により得られたポテトサラダと比較して、冷蔵保存後においてもベチャベチャとした食感を感じにくく、口どけの良い作り立ての美味しさを有していた。
特に、じゃがいも破砕物100部に対するゼラチン又は寒天の含浸量が0.3〜3部である場合には、見た目の離水、及び食味の水っぽさの評価で特に優れていることがわかった。
一方、じゃがいも破砕物に溶解液を含浸させていない比較例1のポテトサラダは、冷蔵保存後にベチャベチャとした状態を有するものであり、好ましくなかった。
また、じゃがいも破砕物に溶解液を含浸させず、代わりにポテトサラダ製造時に配合する酸性調味料中に同量のゼラチンを配合した比較例2のポテトサラダは、製造工程において、じゃがいもや食材が均等に混合されにくく、喫食時にべたつきを感じ、口どけが悪く好ましくなかった。
さらに、ゼラチン又は寒天でなくキサンタンガムを用いて製造した比較例3のポテトサラダは、冷蔵保存後の外観は優れていたものの、喫食時にべたつきを感じ、口どけが悪く好ましくなかった。
[実施例9]
実施例1において、ポテトサラダの原料として用いるじゃがいも原料として、ひねいもに代えて通常のじゃがいも(収穫後3ヶ月保管、糖度6度)を用いる以外は、実施例1と同様に製造することにより、容器詰めポテトサラダを得た。
得られたポテトサラダを、通常のじゃがいも(収穫後3ヶ月保管、糖度6度)を用いる以外は比較例1と同様に製造したポテトサラダと比較したところ、冷蔵保存後においてもベチャベチャとした食感を感じにくく、作り立ての美味しさを有しており好ましかった。

Claims (2)

  1. 蒸煮し
    目開き10〜40mm程度のメッシュに押圧して破砕し、
    1〜4cmの大きさの塊状物を少なくとも20%以上含有した品温60〜95℃のじゃがいも破砕物に、
    液温が40〜95℃のゼラチン又は寒天の溶解液を含浸させた後、
    酸性調味料と和える、
    ポテトサラダの製造方法。
  2. 請求項1記載のポテトサラダの製造方法において、
    じゃがいも粉砕物100部に対するゼラチン又は寒天の含浸量が0.1〜5部である、
    ポテトサラダの製造方法。
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