JP6415851B2 - 自動車教習システム - Google Patents
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Description
本発明は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、教習生が客観的に自分の運転技能を把握することで、運転技能の向上に役立てること等が可能な自動車教習システムを提供することである。
また、前記各観察ポイントについては、最も客観的に観察を行える方向にあるカメラと、その観察ポイントを撮影すべき大きさとが予めデータベース化されていることが好ましい。
また、前記タブレット型端末は、各運転指導者が専用して使用するように1対1で割り当てられ、各タブレット型端末に端末IDが割り振られていると共に、タブレット型端末が前記コンピュータとの間で無線通信を確立すると、その運転指導者が行っている教習に関するデータがデータベースに記録されるように設定されることが好ましい。
また、前記コンピュータには、特定の位置において運転見本となる見本動画データを記録した第5データ記録部が設けられており、前記自動車教習用ソフトウエアには、教習段階に応じて所定の前記見本動画データを特定可能な状態で表示すると共に所定の見本動画を特定することにより前記タブレット型端末に見本動画を表示する表示見本動画指定画面が設けられていることが好ましい。
本発明において、撮影とは、動画データ又は停止画データのいずれか一方又は両方を写してもよい。自動車とは、四輪車(四輪以上の特殊車を含む)、二輪車、などが含まれる。
第1データ記録部〜第5データ記録部は、一つの記録装置内に設けることもできるし、複数の記録装置内に設けることもできる。
<ハード構成>
図1には、私有地において自動車教習を行う教習所1の平面図を示した。教習所1の所定個所には、自動車(二輪車、四輪車等を含む)を撮影可能なカメラ2が設けられている。カメラ2は、鉛直方向に立てられたポール7に取り付けられており、コンピュータ4からの信号により、所定の方向に向かって変位(回転)すると共に、画像データをコンピュータ4に送信するようになっている。カメラ2には、所定の方向と位置に対して、適当な大きさと角度で撮影するための望遠(拡大)・広角(引き)の機能が備えられている。後述する各観察ポイントについては、どの方向から、どの程度の大きさで撮影することが最も好ましいかについて、予めデータベース化されている。例えば、S字カーブの出口においては、脱輪する車輪とその位置とが、教習の経験から概ね理解されている。このため、その位置については、真上から観察する位置にあるカメラよりも、車輪を斜め上方(或いは真横に近い位置)から観察する方が、客観的に脱輪状態を理解できる。このように、最も近い位置にあるカメラが、その観察ポイントを撮影するのではなく、最も客観的に理解しやすい方向から撮影できるカメラが、その観察ポイントを撮影するようにデータベース化されている。
タブレット型端末6は、教習所1に設けられている各自動車、各運転指導者について設けられており、複数のものが同じ教習時間内にコンピュータ4に対して、無線LANを経由して接続できる。タブレット型端末6には、図3に示すように、表示装置兼入力装置となる画面8と、記憶装置9(例えば、SSD)と、後述の自動車教習用ソフトウエアの制御を行うCPU10と、無線LAN装置5とが設けられている。
次に、自動車教習用ソフトウエアのフローチャートについて説明する。自動車教習用ソフトウエアは、親機となるコンピュータ4において実行されるものと、子機となるタブレット型端末6において実行されるものとが存在する。本発明においては、特にタブレット型端末6において実行されるものが重要である。
図4には、コンピュータ4側において実行される初期入力のフローチャートを示した。このフローチャートでは、新規入校した教習生に関し、データファイルを作成し、必要な情報(例えば、教習生の住所、氏名、生年月日、既に所持している運転免許、取得目標とする運転免許など)、ID(例えば、5桁の数字)及び初期の教習段階データを入力する(S100)。なお、初期の教習段階データは、一般的には最初から全ての教習工程を実施することになるが、別の免許を持っている場合(例えば、自動二輪免許を所持している者が、普通免許を取得しようとする場合)には、一定の教習項目が免除されるので、教習段階データが最初のものではなくなる。このデータは、第2データ記録部D2に記録される。
コンピュータ4は、サーバ型であり常時稼働しており、自動車学校全体のデータを保守点検する他に、無線LAN設備3を介して、タブレット型端末6からの接続を管理している。図5には、タブレット型端末6を立ち上げ、自動車教習用ソフトウエアを実行したときのフローチャートを示した。自動車教習用ソフトウエアを実行すると、タブレット型端末6の無線LAN装置5と、無線LAN設備3とを介して、コンピュータ4との間で無線通信を確立する。次いで、タブレット型端末6の端末IDをコンピュータ4に送信する(S110)。同時に図7に示すように、コンピュータ4側では、タブレット型端末6からの端末IDを受信する(S310)。ここでタブレット型端末6は、各運転指導者が専用して使用するように1対1で割り当てられ、各タブレット型端末6に端末IDが割り振られている。このため、特定のタブレット型端末6がコンピュータ4との間で無線通信を確立すると、どの運転指導者が、その教習を行っているかに関するデータがデータベースに記録される。
一方、タブレット型端末6では、タブレット型端末6を用いて教習可能な内容一覧を表示する(S130)。図10には、その内容が表示されているときの画面8を示した。画面8の右上には、教習を途中で終了するための教習終了ボタン21が表示されており、やむを得ない突発的な事情(例えば、入力した教習生IDが間違っていたとか、教習生・運転教習車の急用によって中止せざるを得ないなどの事情)によって、教習を途中で終了することができる。その下方には、適当な教習工程に従って、一括りとされた教習項目を選択する教習選択ボタン22が表示されている。自動車教習用ソフトウエアには、教習用資料画像と、その教習用資料画像が含まれ得る教習段階とがリンクしてデータベース化されており、必要に応じて、教習用資料画像のうちから所定のものを表示するようになっている。教習選択ボタン22は、全ての項目(例えば、教習所1の内部で実施される第1段階の全てと、第2段階の一部)を表示しても良いし、今回教習する段階の前後の項目を選択して表示しても良い。
タブレット型端末6において、適当な教習選択ボタン22をタッチすると、その入力信号がコンピュータ4に送信され、コンピュータ4側では、教習項目一覧に関するデータを送信する(S340)。すると、タブレット型端末6の画面には、教習項目一覧が表示される(S140)。図11及び図12には、教習項目一覧を表示した画面8の例を示した。図11及び図12は、画面8を上下方向に移動させるタッチ操作によって、表示切り替えされる教習項目一覧である(図中の矢印A,Bを参照(矢印の意味は、図14及び図15においても同じ))。最上部には、現在のカメラ2によって撮影されているカメラ画像23が表示され、その下方には、カメラ切換ボタン24、写真撮影ボタン25及び動画撮影ボタン26が設けられている。
このように、教習項目一覧を表示する画面では、タッチスイッチの選択に応じて、タブレット型端末6及びコンピュータ4との間のデータの送受信によって、カメラ位置切り換え及び表示(S180,S380)、見本動画の表示(S190,S390)、失敗例写真・動画の表示(S200,S400)及び教習用資料画像の表示(S210,S410)が行われる。なお、結果記入画面の表示(S220,S420)については、図14及び図15の内容と合わせて後述する。
図11において、表示見本動画指定画面32に表示されている動画開始ボタン27A,27Bのいずれかをタッチすることにより、見本動画データが画面8に表示される。この見本動画データは、表示中の教習段階に応じて、特に重要となる特定の位置において、予め運転見本となる動画データが、第5データ記録部D5に記録されていたものである。この見本動画データが、コンピュータ4の制御によって、無線LAN3,5を通じて、第5データ記録部D5から電送され、画面8に動画表示される。
また、図11において、教習用資料画像指定用画面33に記載されている画像ボタン29A,29Bのいずれかをタッチすることにより、関連する教習用画像拡大表示される。これにより、教習内容を直ぐに参照できるので、教本を開く手間が省ける。
図10,11及び13に示す画面中に示す教習終了ボタン21をタッチすると、画面8には、結果記入画面34が表示及び結果データが送受信される(S220,S420)。図14及び図15には、結果記入画面34を示した。ここでは、教習段階毎に教習生の教習結果を選択して特定・入力する。結果記入画面34においては、運転指導者が教習段階を達成したか否かに関する達成データを含む結果を特定して入力した後に教習結果データとしてコンピュータ4に送信される。より詳細には、図15に示すように、教習結果は、幾つかの選択スイッチ53(図中では5段階の選択式)が設けられている。最下段の選択スイッチ55は、認定不可スイッチとなっており、これが選択されていると、教習生は次の段階に進むことができない。
講習終了時には、タブレット端末8とコンピュータ4との間で、必要なデータを送受信し、互いの無線通信を切断する(S170,S370)。
このように本実施形態によれば、教習生が客観的に自分の運転技能を把握することで、運転技能の向上に役立てることが可能な自動車教習システムを提供できた。
<変形例>
本実施形態においては、カメラ2からの画像データは、有線を通じてコンピュータ4に送信されるようになっているが、本発明によれば、カメラとコンピュータとは、無線LANを用いて接続することもできる。
本実施形態においては、図示の都合上、各データ記録部D1〜D5を別々の構成として示したが、本発明によれば、各データベースは、一つの記録装置(例えば、コンピュータの内蔵HDD)に記録しても良い。
本実施形態においては、カメラ2は回転変位する構成としたが、本発明によれば、カメラはスライド移動可能(例えば、レール状の構造物に沿って、上下及び/又は左右方向にスライドする構成)又は、回転・スライド移動可能とすることもできる。
Claims (2)
- 私有地において自動車教習を行う教習所内の所定個所に設けられたカメラと、前記カメラからの画像データを受信して記録する第1データ記録部と、データの送受信可能な無線LAN設備と、前記第1データ記録部へのデータの読み書きと前記無線LAN設備のデータの送受信とを制御するコンピュータと、データの送受信可能な無線LAN装置と運転指導者が操作する自動車教習用ソフトウエアとを備えたタブレット型端末とを備えた自動車教習システムであって、
前記カメラは前記教習所内において所定の観察ポイントに向かって変位可能とされている共に、前記タブレット型端末の自動車教習用ソフトウエアに設けられた前記観察ポイントのいずれかを指定することにより、前記カメラの位置・方向を前記観察ポイントを観察可能なように変位させられると共に、前記コンピュータには、教習生を特定するIDとこの教習生の教習段階を記録する第2データ記録部とが備えられている一方、前記自動車教習用ソフトウエアには、教習段階に応じて所定の前記観察ポイントを特定可能な状態で表示する観察位置指定用マップが設けられており、前記タブレット型端末において前記教習生のIDを入力することにより、前記コンピュータから当該教習段階に応じて、前記観察位置指定用マップが表示され、この観察位置指定用マップ内の観察ポイントを特定することにより、前記カメラが当該観察ポイントを撮影して前記タブレット型端末に表示するようになっており、
前記コンピュータには、教習コースにおける所定の特定位置において、運転見本となる見本動画データを記録した第5データ記録部が設けられており、前記自動車教習用ソフトウエアには、教習段階に応じて所定の前記見本動画データを特定可能な状態で表示すると共に所定の見本動画を特定することにより前記タブレット型端末に見本動画を表示する表示見本動画指定画面と、教習段階毎に教習生の教習結果を特定する結果記入画面が設けられており、この結果記入画面には、当該教習段階を達成したときに選択することで特定される予め設定された複数の選択スイッチと当該教習段階が未達成であるときに特定することで入力される認定不可スイッチとが設けられており、これらのうちのいずれか一つのスイッチを特定して入力した後に教習結果データとして前記コンピュータに送信されるようになっていると共に、前記コンピュータには、前記教習結果データを記録する第4データ記録部が設けられており、この教習結果データ中の達成データが肯定的である場合には、前記第2データ記録部における当該教習生の教習段階が完了したことを記録するようになっていることを特徴とする自動車教習システム。 - 前記コンピュータには、教習生を特定するIDとこの教習生の教習段階を記録する第2データ記録部と、教習用資料画像を記録する第3データ記録部とがリンクして設けられている一方、前記自動車教習用ソフトウエアには、教習所における教習段階に応じて前記教習用資料画像から必要なものを特定可能な状態で表示する教習用資料画像指定用画面が設けられており、前記タブレット型端末において前記教習生のIDを入力することにより、前記コンピュータから当該教習段階に応じて、前記教習用資料画像指定用画面が表示され、この教習用資料画像指定用画面内の特定ポイントを特定することにより、所定の教習用資料画像が前記タブレット型端末に表示されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の自動車教習システム。
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