JP6413997B2 - ワークのトリム工法及びトリム金型 - Google Patents
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Description
本発明の目的は、凹凸形状部を有するワークをトリム加工した際に、トリムされた切断部位の切断面形状を安定化できるとともに型コストを抑制できる凹凸形状を有するワークのトリム工法及びトリム型を提供することにある。
また、本発明のトリム金型は、複数の凹凸形状部を有するワークをトリムするトリム金型において、外縁部に直線刃であるトリム刃を有するとともに、前記ワークが載置される下型と、前記下型に対して相対的に接近離間配置されたパッドであって、前記下型側へ相対移動して、前記下型上に載置された前記ワークを押圧するとともに、前記ワークに対して、縁部にある凹凸形状部を潰した潰し部位を形成して、前記潰し部位を間にして残りの前記凹凸形状部が保持された非潰し部位と切断予定部位とを区画するパッドと、前記下型側へ相対移動したとき、前記下型の前記トリム刃と協働して、前記潰し部位から前記切断予定部位を切断する直線刃のトリム刃を有する上型とを備え、前記パッド及び前記下型の少なくともいずれか一方には、前記潰し部位を形成する際に、前記非潰し部位を収納する収納凹部を有するものである。
本実施形態のワークWは、燃料電池の電極となる金属製のセパレータであって、全体を平面視した場合、長方形に形成されている。図1に示すように、ワークWには、凹凸形状部としての凹部Wa及び凹凸形状部としての凸部Wbとが一方向において交互に繰返して配置されることにより全体が波板状に形成されている。本実施形態では、凹凸形状部は、上記のように複数回繰返して形成されていることにより、複数個有している。なお、凹凸形状部は、前記構成に限定するものではなく、ワークWの表裏面に凹凸の形状を有するものであればよい。
図2に示すように、トリム金型は、下型としてのパンチ10、上型としての一対のダイ20及びパッド30を有する。
一対のダイ20は、後述するパッド30を挟む位置においてプレス機のスライド40にそれぞれ固定されている。ダイ20の下端面において、内側縁には、直線刃であるトリム刃22が紙面と直交方向にそれぞれ延出して形成されている。トリム刃22は、パンチ10のトリム刃14と協働して、パンチ10上に載置されたワークWをトリミングすることが可能である。
(ワークのトリム工法)
次に、ワークのトリム工法について説明する。
次に、図4に示すように、第3工程では、さらに、スライド40をパンチ側へ相対移動(すなわち、降下)させて、ダイ20のトリム刃22と、パンチ10のトリム刃14とにより、ワークWの切断予定部位pを潰し部位q1からトリム(切断)する。図6(b)は、ワークに潰し部位を形成し、切断予定部位pを切断後の状態を示している。
このようにして、ワークWは、潰し部位q1と切断予定部位p間がトリム(切断)されることにより、切断部位となる潰し部位q1の切断面形状は何ら変わることがなく、すなわち、安定化できる。この結果、トリム刃(切刃)14、22の形状は、直線刃になっており、トリム刃14,22の切断時のワークWに対する摺動距離を短くできるため、トリム刃の摩耗を抑制できる。
また、トリム金型から取出されたワークWは、図7(a)図7(b)、図7(c)及び図8(a)に示す通りとなり、図7(b)に示すように潰し部位q1の表面は、凸部Wbの頂面と面一となる。
(1)本実施形態のワークのトリム工法は、複数の凹部Wa、凸部Wb(凹凸形状部)を有するワークWをパンチ10(下型)上に載置する。続く第2工程では、パッド30をパンチ10側へ相対移動して、相対移動したパッド30とパンチ10とにより、複数の凹凸形状部のうちワークWの一部の凹凸形状部を潰して潰し部位q1を形成するとともに、潰し部位q1を間にして残りの凹凸形状部が保持された非潰し部位rと切断予定部位pとを区画形成する。次の第3工程では、ダイ20をパンチ10側へ相対移動することにより、パンチ10の外縁部に設けられた直線刃であるトリム刃14と、ダイ20に設けられた直線刃であるトリム刃14とにより、潰し部位q1から切断予定部位pを切断する。
・パッド30をパンチ10側へ相対移動する例として、前記実施形態では、パンチ10を固定して、ダイ20を可動としたが、パッド30をパンチ10側へ相対移動する例として、ダイ20を固定し、パンチ10を可動してもよい。また、前記相対移動にはダイ20及びパンチの両方を相対移動することも含む。
・もちろん、図7(b)、図9(c)及び図10(c)で示す実施形態において、潰し部位q1のワークWの厚さ方向における位置は例示であって、ワークWの厚さ方向における位置はこれ以外の位置であってもよい。
14…パンチ10のトリム刃、15…収納凹部(第1収納凹部)、
20…ダイ(上型)、22…ダイ20のトリム刃、
30…パッド、33…押圧部位(第2押圧部位)、35…収納凹部(第2収納凹部)、
40…スライド、50…弾性支持部、
L…トリムライン、W…ワーク、
Wa…凹部(凹凸形状部)、Wb…凸部(凹凸形状部)、
p…切断予定部位、q…潰し部位となる予定の部位、q1…潰し部位、
r…非潰し部位。
Claims (6)
- 複数の凹凸形状部を有するワークを下型上に載置する第1工程と、
パッドを前記下型側へ相対移動して、相対移動した前記パッドと前記下型とにより、前記複数の凹凸形状部のうち前記ワークの一部の凹凸形状部を潰して潰し部位を形成するとともに、前記潰し部位を間にして残りの前記凹凸形状部が保持された非潰し部位と切断予定部位とを区画形成する第2工程と、
直線刃であるトリム刃を有する上型を前記下型側へ相対移動することにより、前記下型の外縁部に設けられた直線刃であるトリム刃と、前記上型のトリム刃とにより、前記潰し部位から前記切断予定部位を切断する第3工程、
を含むワークのトリム工法。 - 請求項1のワークのトリム工法において、
前記下型には、前記パッドと協働して前記潰し部位を形成する押圧部位と、前記押圧部位に隣接した収納凹部を有し、
前記パッドの下型側の面は平面を有していて、
前記第2工程では、前記パッドの前記平面により前記ワークが押圧されて、前記収納凹部内に前記非潰し部位を移動させる、ワークのトリム工法。 - 請求項1のワークのトリム工法において、
前記パッドには、前記下型と協働して前記ワークの前記潰し部位を形成する押圧部位と、前記押圧部位に隣接した収納凹部を有し、
前記第2工程では、前記下型により押圧されて前記収納凹部内に前記非潰し部位を移動させる、ワークのトリム工法。 - 請求項1のワークのトリム工法において、
前記下型及び前記パッドには、前記ワークの前記潰し部位を協働して形成する第1押圧部位及び第2押圧部位とをそれぞれ有するとともに、前記下型及び前記パッドには、前記第1押圧部位に隣接する第1収納凹部及び前記第2押圧部位に隣接する第2収納凹部をそれぞれ有し、
前記第2工程では、前記非潰し部位が前記パッド及び前記下型により押圧されて、前記第1収納凹部及び第2収納凹部内の両方に収納される、ワークのトリム工法。 - 前記第2工程では、前記潰し部位が、前記ワークの少なくとも両端に形成されるものである、請求項1乃至請求項4のうちいずれか1項に記載のワークのトリム工法。
- 複数の凹凸形状部を有するワークをトリムするトリム金型において、
外縁部に直線刃であるトリム刃を有するとともに、前記ワークが載置される下型と、
前記下型に対して相対的に接近離間配置されたパッドであって、前記下型側へ相対移動して、前記下型上に載置された前記ワークを押圧するとともに、前記ワークに対して、縁部にある凹凸形状部を潰した潰し部位を形成して、前記潰し部位を間にして残りの前記凹凸形状部が保持された非潰し部位と切断予定部位とを区画するパッドと、
下型側へ相対移動したとき、前記下型の前記トリム刃と協働して、前記潰し部位から前記切断予定部位を切断する直線刃のトリム刃を有する上型とを備え、
前記パッド及び前記下型の少なくともいずれか一方には、前記潰し部位を形成する際に、前記非潰し部位を収納する収納凹部を有するトリム金型。
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