JP6413791B2 - 画像形成装置および定着装置 - Google Patents

画像形成装置および定着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6413791B2
JP6413791B2 JP2015010204A JP2015010204A JP6413791B2 JP 6413791 B2 JP6413791 B2 JP 6413791B2 JP 2015010204 A JP2015010204 A JP 2015010204A JP 2015010204 A JP2015010204 A JP 2015010204A JP 6413791 B2 JP6413791 B2 JP 6413791B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
pressure
toner
fixing
toner image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015010204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016133766A (ja
JP2016133766A5 (ja
Inventor
ゆき子 宮越
ゆき子 宮越
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Fujifilm Business Innovation Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd, Fujifilm Business Innovation Corp filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP2015010204A priority Critical patent/JP6413791B2/ja
Priority to US14/809,369 priority patent/US9389570B1/en
Publication of JP2016133766A publication Critical patent/JP2016133766A/ja
Publication of JP2016133766A5 publication Critical patent/JP2016133766A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6413791B2 publication Critical patent/JP6413791B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/65Apparatus which relate to the handling of copy material
    • G03G15/6582Special processing for irreversibly adding or changing the sheet copy material characteristics or its appearance, e.g. stamping, annotation printing, punching
    • G03G15/6585Special processing for irreversibly adding or changing the sheet copy material characteristics or its appearance, e.g. stamping, annotation printing, punching by using non-standard toners, e.g. transparent toner, gloss adding devices
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2064Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat combined with pressure

Description

本発明は、画像形成装置および定着装置に関する。
従来技術として、トナー像が形成された記録材に対して、定着部材と加圧部材とにより形成される加圧部において熱および圧力を加えて、トナー像を記録材に定着させる定着装置、およびこのような定着装置が知られている。このような画像形成装置では、例えば加圧部において記録材に加える圧力等を異ならせることで、記録材に形成される画像のグロスを制御することが行われる。
特許文献1には、低グロスモードと中グロスモードと高グロスモードとのいずれかを選択的に実行して定着処理を行う定着装置が開示されている。具体的には、低グロスモードの場合には、通常の定着スピード、加圧ローラの加圧値を所定値として出力し、中グロスモードの場合には、低グロスモードよりも定着スピードを遅くし、高グロスモードの場合には、中グロスモードと同様の出力条件の他に加圧ローラの加圧値を高くして出力する定着装置が開示されている。
また、特許文献2には、定着ニップ部の上流側と下流側とにおける面圧、幅等を異ならせることで、得られる画像のグロスを制御する定着装置が開示されている。
特開2001−255764号公報 特開2004−184476号公報
ところで、定着条件やトナー像の形成に用いるトナーの種類によっては、グロスが低い画像を得ることが困難になる場合がある。例えば、グロスが低い画像を得るために定着部材と加圧部材との圧力を低くした場合に、定着不良やトナーのオフセット等が生じる場合がある。また、一般に、トナーには写真等のカラー画像を形成するためのカラー画像用トナーと白黒画像等の単色画像を形成するための単色画像用トナーとが存在するが、カラー画像用トナーを画像の形成に用いた場合には、画像のグロスを低くすることが困難になる場合がある。
本発明は、加圧部での圧力を下げ且つ記録材の通過時間を長くしない場合と比較して、定着不良の発生を抑制しながらグロスが低い画像を得ることを目的とする。
請求項1に係る発明は、体積平均粒径が6μm以下のトナーにより記録材上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、着部材とともにトナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、当該定着部材を加熱する加熱部材とを有する定着装置と、予め定めたグロスの画像を得る第1状態では、トナー像を保持した記録材を前記加圧部にて第1圧力で加圧しながら当該加圧部を第1通過時間で通過させ、当該第1状態と比較してグロスが低い画像を得る第2状態では、トナー像を保持した記録材を当該加圧部にて当該第1圧力より低い第2圧力で加圧しながら当該加圧部を当該第1通過時間より長い第2通過時間で通過させる制御手段とを備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、前記制御手段は、前記第1状態では前記定着部材を第1温度に加熱し、前記第2状態では当該定着部材を当該第1温度より高い第2温度に加熱することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、前記第2状態では、記録材上に形成されたトナー像が前記加圧部において溶融し、当該加圧部から記録材が排出される際に溶融したトナー像の一部が前記定着部材の表面に付着することにより、前記第1状態と比較して画像のグロスが低下することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、前記制御手段は、前記トナー像形成手段においてカラー画像を形成する場合に前記第1状態を設定し、当該トナー像形成手段において単色画像を形成する場合に前記第2状態を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、体積平均粒径が6μm以下のトナーにより記録材上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、着部材に対して予め定めた圧力で押圧され当該定着部材との間にトナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、当該定着部材を加熱する加熱部材とを有する定着装置と、予め定めたグロス値よりもグロスが低い画像を形成する場合に、前記加圧部における前記定着部材と前記加圧部材との間の圧力を下げ、且つ、トナー像を保持した記録材が当該加圧部を通過する通過時間を長くする制御手段とを備える画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、前記制御手段は、前記グロス値よりもグロスが低い画像を形成する場合に、前記加熱部材による前記定着部材の加熱温度を高くすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、着部材とともに体積平均粒径が6μm以下のトナーにより形成されたトナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱部材とを備え、トナー像を保持した記録材が第1圧力で加圧されながら第1通過時間で前記加圧部を通過する第1状態と、トナー像を保持した記録材が当該第1圧力より低い第2圧力で加圧されながら当該第1通過時間より長い第2通過時間で当該加圧部を通過し当該第1状態と比較してグロスが低い画像を得る第2状態とに切り替えられる定着装置である。
請求項1に係る発明によれば、加圧部での圧力を下げ且つ記録材の通過時間を長くしない場合と比較して、定着不良の発生を抑制しながらグロスが低い画像を得ることができる。
請求項2に係る発明によれば、定着部材の加熱温度を高くしない場合と比較して、よりグロスが低い画像を得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、平均粒径の小さいトナーを用いた場合であっても、グロスが低い画像を得ることができる。
請求項4に係る発明によれば、単色画像の視認性を向上させることができる。
請求項5に係る発明によれば、加圧部での圧力を下げ且つ記録材の通過時間を長くしない場合と比較して、定着不良の発生を抑制しながらグロスが低い画像を得ることができる。
請求項6に係る発明によれば、定着部材の加熱温度を高くしない場合と比較して、よりグロスが低い画像を得ることができる。
請求項7に係る発明によれば、加圧部での圧力を下げ且つ記録材の通過時間を長くしない場合と比較して、定着不良の発生を抑制しながらグロスが低い画像を得ることができる。
本実施の形態が適用される画像形成装置の全体構成を示す図である。 本実施の形態が適用される定着装置の構成を示した図である。 実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例4のそれぞれについて、トナーの粒径、定着条件および評価結果を示した表である。 実施例2の定着温度に対して付加した付加温度と、得られた画像のグロスとの関係を示した図である。
<画像形成装置の全体構成の説明>
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置1の全体構成を示す図である。
画像形成装置1は、一般にタンデム型と呼ばれる画像形成装置である。画像形成装置1は、各色の画像データに対応して画像形成を行う画像形成部10、画像形成装置1全体の動作を制御する制御手段の一例としての制御部5、画像形成装置1に対して供給される用紙を保持する用紙保持部40を備える。また、画像形成装置1は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)2や画像読取装置3等から受信された画像データに対し予め定めた画像処理を施す画像処理部6を備えている。
画像形成部10は、一定の間隔をおいて並列的に配置されるトナー像形成手段の一例である4つの画像形成ユニット11Y、11M、11C、11K(「画像形成ユニット11」とも総称する)を備えている。各画像形成ユニット11は、静電潜像を形成してトナー像を保持する感光体ドラム12、感光体ドラム12の表面を予め定めた電位で帯電する帯電器13、帯電器13によって帯電された感光体ドラム12を各色画像データに基づき露光するLED(Light Emitting Diode)プリントヘッド14、感光体ドラム12上に形成された静電潜像を現像する現像器15、転写後の感光体ドラム12表面を清掃するドラムクリーナ16を備えている。
画像形成ユニット11各々は、現像器15に収納されるトナーを除いて同様に構成され、それぞれがイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のトナー像を形成する。
また、画像形成部10は、各画像形成ユニット11の感光体ドラム12にて形成された各色トナー像が多重転写される中間転写ベルト20、各画像形成ユニット11にて形成された各色トナー像を中間転写ベルト20上に順次転写(一次転写)する一次転写ロール21を備えている。さらに、中間転写ベルト20上に重畳して転写された各色トナー像を記録材(記録紙)である用紙に一括転写(二次転写)する二次転写ロール22、二次転写後の中間転写ベルト20表面を清掃するベルトクリーナ25、二次転写された各色トナー像を用紙P上に定着させる定着装置30を備えている。なお、本実施の形態の画像形成装置1では、中間転写ベルト20、一次転写ロール21および二次転写ロール22により転写手段が構成される。
本実施の形態の画像形成装置1では、制御部5による動作制御の下で、次のようなプロセスによる画像形成処理が行われる。すなわち、PC2や画像読取装置3からの画像データは、画像処理部6により予め定めた画像処理が施された後、各色の画像データとなって各画像形成ユニット11に送られる。そして、例えば黒(K)色トナー像を形成する画像形成ユニット11Kでは、感光体ドラム12が矢印A方向に回転しながら帯電器13により予め定めた電位で帯電され、画像処理部6から送信された黒(K)色画像データに基づきLEDプリントヘッド14が感光体ドラム12を走査露光する。それにより、感光体ドラム12上には黒(K)色画像に関する静電潜像が形成される。感光体ドラム12上に形成された黒(K)色静電潜像は現像器15により現像され、感光体ドラム12上に黒(K)色トナー像が形成される。同様に、画像形成ユニット11Y、11M、11Cにおいても、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色トナー像が形成される。
各画像形成ユニット11の感光体ドラム12上に形成された各色トナー像は、一次転写ロール21により矢印B方向に移動する中間転写ベルト20上に順次静電転写(一次転写)され、各色トナー像が重畳された重畳トナー像が形成される。中間転写ベルト20上の重畳トナー像は、中間転写ベルト20の移動に伴って二次転写ロール22が配置された領域(二次転写部T)に搬送される。重畳トナー像が二次転写部Tに搬送されると、そのタイミングに合わせて用紙保持部40から用紙が二次転写部Tに供給される。そして、重畳トナー像は、二次転写部Tにて二次転写ロール22が形成する転写電界により、搬送されてきた用紙上に一括して静電転写(二次転写)される。
その後、重畳トナー像が静電転写された用紙は、定着装置30まで搬送される。定着装置30に搬送された用紙上のトナー像は、定着装置30によって熱および圧力を受け、用紙上に定着される。そして、定着画像が形成された用紙は、画像形成装置1の外部に排出される。
一方、一次転写後に感光体ドラム12に付着しているトナー(一次転写残トナー)、および二次転写後に中間転写ベルト20に付着しているトナー(二次転写残トナー)は、それぞれドラムクリーナ16、およびベルトクリーナ25によって除去される。
このようにして、画像形成装置1での画像形成処理がプリント枚数分のサイクルだけ繰り返し実行される。
なお、詳細については後述するが、本実施の形態の画像形成装置1では、用紙に対し画像を形成する画像形成動作のモードとして、通常モードと、通常モードと比較してグロス(光沢)が低い画像を形成する低グロスモードとを有している。
通常モードは、例えば写真等をはじめとするフルカラー画像や多色画像のように画像に高いグロスが要求される場合に設定されるモードである。一方、低グロスモードは、例えば原稿画像等の白黒画像をはじめとする単色画像等のように画像に低いグロスが要求される場合に設定されるモードである。なお、多色画像とは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のうち2色以上を用いて形成される画像をいい、フルカラー画像とは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の全てを用いて形成される画像をいう。フルカラー画像と多色画像とを合わせて単にカラー画像と称する場合がある。単色画像とは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)のうちいずれか1色を用いて形成される画像をいう。
<定着装置の構成の説明>
続いて、本実施の形態が適用される定着装置30の構成について説明する。図2は、本実施の形態が適用される定着装置30の構成を示した図である。
図2に示すように、本実施の形態の定着装置30は、円筒状の形状を有する定着部材の一例としての定着ロール31と、定着ロール31に対向して設けられる円筒状の形状を有する加圧部材の一例としての加圧ロール32とを備えている。
また、定着装置30は、定着ロール31および加圧ロール32それぞれの表面に接触し、定着ロール31および加圧ロール32のそれぞれに付着したトナー等を除去するためのクリーニングウェブ35a、35bを備えている。
さらに、定着装置30は、後述する定着ニップ部Nにて定着処理が施された用紙Pを、定着ロール31および加圧ロール32のそれぞれから剥離するための剥離爪36a、36bを備えている。
さらにまた、定着装置30は、定着ロール31および加圧ロール32それぞれの表面に接触し、定着ロール31および加圧ロール32のそれぞれの温度を測定する温度センサ37a、37bを備えている。温度センサ37a、37bは、例えば温度の変化により抵抗値が変化するサーミスタにより構成される。
定着ロール31は、図2に示すように、ステンレスや鉄等の金属から構成される円筒形状の芯金31aと、芯金31aの外周面に被覆されシリコーンゴム等の耐熱性を有する弾性体からなる弾性層31bとを備えている。
また、定着ロール31の芯金31aの内周部には、定着ロール31を加熱する加熱部材の一例としてのヒータ33が設けられている。
加圧ロール32は、図2に示すように、ステンレスや鉄等の金属から構成される円筒形状の芯金32aと、芯金32aの外周面に被覆されシリコーンゴム等の耐熱性を有する弾性体からなる弾性層32bとを備えている。
また、加圧ロール32の芯金32aの内周部には、加圧ロール32を加熱するヒータ34が設けられている。
定着装置30では、定着ロール31の芯金31aの長手方向両端部は、軸受部材(図示せず)により回転可能に支持されている。同様に、加圧ロール32の芯金32aの長手方向両端部は、軸受部材(図示せず)により回転可能に支持されている。
また、加圧ロール32の芯金32aの長手方向両端部に設けられた軸受部材は、コイルスプリング(図示せず)により定着ロール31側に向けて付勢されている。これにより、図2に示すように、定着ロール31と加圧ロール32との間には、定着ロール31と加圧ロール32とが押圧された加圧部の一例としての定着ニップ部Nが形成される。
詳細については後述するが、本実施の形態では、画像形成装置1に設定される画像形成動作のモード(通常モード、低グロスモード)等に応じて、定着ニップ部Nにおける定着ロール31と加圧ロール32との押圧力(ニップ圧力)が変更される。
本実施の形態では、定着ロール31が、軸受部材を介して駆動モータ(図示せず)による駆動力を受けて、定着ロール31の長手方向を回転軸として予め定められた速度で一方向(図2における反時計方向)に回転駆動される。また、定着ロール31に接して設けられる加圧ロール32は、定着ロール31の回転に伴い定着ロール31に追従して一方向(図2における時計方向)に従動回転する。すなわち、加圧ロール32は、定着ロール31から回転駆動力を受けることで、定着ロール31に連動して回転する。
定着ロール31および加圧ロール32の回転速度は、制御部5による制御に基づいて、例えば50mm/sec〜300mm/secの範囲から選択される。
詳細については後述するが、本実施の形態の画像形成装置1では、設定される画像形成動作のモード(通常モード、低グロスモード)等に応じて、定着ロール31の回転速度または定着ニップ部Nの長さ(ニップ幅)を変更している。これにより、本実施の形態では、定着ニップ部Nを用紙Pが通過するのに要する通過時間、言い換えると定着ニップ部Nにおいて用紙Pが加熱される時間(以下、単に加熱時間と称する場合がある)を異ならせている。
また、本実施の形態では、ヒータ33は、定着ロール31の芯金31aの内部を貫通するように支持されている。また、ヒータ33は、定着ロール31の芯金31aの内周面から離間した状態で配置されている。この例では、ヒータ33は、定着ロール31の芯金31aに直接対向するように配置されており、定着ロール31は、ヒータ33により直接加熱されるようになっている。同様に、ヒータ34は、加圧ロール32の芯金32aの内部を貫通するように支持されている。また、ヒータ34は、加圧ロール32の芯金32aの内周面から離間した状態で配置されている。この例では、ヒータ34は、加圧ロール32の芯金32aに直接対向するように配置されており、加圧ロール32は、ヒータ34により直接加熱されるようになっている。
ヒータ33およびヒータ34は、例えば、タングステン線が螺旋状に巻かれたフィラメントがハロゲンガスとともに封入管に封入された構造を有するハロゲンヒータにより構成される。
そして、本実施の形態では、制御部5による制御に基づいて、ヒータ33およびヒータ34に電力が供給されることにより、ヒータ33およびヒータ34が発熱し、定着ロール31および加圧ロール32が予め定めた温度に加熱される。具体的には、温度センサ37aおよび温度センサ37bによる検知結果に基づいて、定着ロール31および加圧ロール32の表面温度(以下、定着温度と称する場合がある)が予め定めた温度となるように、制御部5によりヒータ33およびヒータ34に対する電力の供給がオン・オフ制御される。この例では、定着温度は、例えば140℃〜200℃の範囲から選択される。
また、詳細については後述するが、本実施の形態の画像形成装置1では、設定される画像形成動作のモード(通常モード、低グロスモード)等に応じて定着温度を異ならせている。
<定着装置での定着動作の説明>
続いて、本実施の形態の定着装置30において行われる定着動作について説明する。
画像形成装置1(図1参照)においてトナー像が形成される動作が開始されると、制御部5による制御に基づいて、定着装置30においてヒータ33、34および定着ロール31を駆動する駆動モータに電力が供給される。これにより、ヒータ33およびヒータ34が発熱し、定着ロール31および加圧ロール32が予め定められた温度に加熱される。また、定着ロール31が予め定められた速度で回転し、定着ロール31の回転に従動して加圧ロール32が回転する。
次に、定着ロール31および加圧ロール32の表面が予め定められた温度に加熱された状態で、未定着トナー像(図2中T1で示す)が形成された用紙Pが、矢印C方向に搬送され、定着ロール31と加圧ロール32との間に形成された定着ニップ部Nに送り込まれる。そして、定着ニップ部Nにおいて、用紙Pおよび用紙P上に形成された未定着トナー像が、定着ロール31および加圧ロール32により加熱されるとともに、定着ロール31と加圧ロール32とにより押圧されることで、用紙P上に定着され、用紙P上に定着トナー像(図2中T2で示す)が形成される。
具体的には、定着ニップ部Nにおいて、用紙P上に形成された未定着トナー像が、定着ロール31および加圧ロール32からの熱により加熱軟化・溶融される。さらに、溶融したトナー像が、定着ロール31と加圧ロール32とによって用紙Pとともに加圧されることで、トナー像を構成するトナーの少なくとも一部が、用紙Pの表面層に浸透する。そして、浸透したトナーが冷却固化することによるアンカー効果によって、用紙Pに対するトナー像の粘着・固着力が増大し、用紙P上にトナー像が定着される。
なお、定着ニップ部Nにおいて用紙P上に形成されたトナー像を構成するトナーの温度は、定着ニップ部Nにおける入口側から出口側に向かうに従い上昇を続け、定着ニップ部Nの出口で最高温度となる。定着ニップ部Nでのトナーの温度は、一般に100℃〜150℃の範囲である。
その後、トナー像が定着された用紙Pは、剥離爪36a、36bにより定着ロール31および加圧ロール32から剥離されて、画像形成装置1の外部に搬送される。
<画像形成装置にて用いられるトナーの説明>
本実施の形態の画像形成装置1では、それぞれの画像形成ユニット11において、粒径(体積平均粒径)が6μm以下のトナーを用いている。粒径がこのような範囲のトナーを用いることで、例えば粒径が6μmよりも大きいトナーを用いる場合と比較して、定着装置30におけるトナー像の定着不良やオフセットの発生が抑制される。また、通常、トナーの粒径は3μm以上である。
なお、後述するように、画像形成装置1に使用されるトナーには、一般に、フルカラー画像または多色画像を形成するためのカラー画像用トナーと、単色画像を形成するための単色画像用トナーとが存在する。本実施の形態の画像形成装置1では、フルカラー画像または多色画像を形成する場合と、単色画像を形成する場合とでトナーの種類を共通化し、双方でカラー画像用トナーを用いている。
本実施の形態の画像形成装置1で用いる粒径が6μm以下のトナーの構成としては、特に制限されず、一般的な構成のトナーを用いることができる。すなわち、例えば結着樹脂(結晶性樹脂および非結晶性樹脂のいずれでもよい)および着色剤(主として顔料)を成分とし、必要に応じて離型剤(オイル)、帯電制御剤、発泡剤、流動化剤、磁性粒子等を内添し、無機あるいは有機微粒子を外添することにより得られるトナーを用いることができる。
<従来の画像形成装置において生じる課題について>
ところで、上述したように、画像形成装置1にて形成される画像には、フルカラー画像または多色画像をはじめとしたカラー画像と、白黒画像をはじめとした単色画像とが存在する。ここで、カラー画像は、写真や図表等の画像が多く、画質の向上を図るために、画像に高いグロス(光沢)が要求されることが多い。一方、単色画像の場合には、例えばベタ画像の中での中抜き画像や、文字・文書をはじめとする原稿画像等が多い。このため、単色画像では、画像中の文字等の視認性の向上を図るため、カラー画像と比較して、画像に低いグロスが要求されることが多い。
従来、画像形成装置1では、要求されるグロスの違い等の理由から、カラー画像を形成する場合と、白黒画像等の単色画像を形成する場合とでは、異なる種類のトナーを用いる場合があった。これに対し、近年、低コスト化等の観点から、カラー画像を形成する場合と、単色画像を形成する場合とで、共通のトナーを使用したいという要請がある。
しかしながら、例えばカラー画像を形成する際に用いていたカラー画像用トナーを使用して単色画像等の低グロスが要求される画像を形成しようとした場合、グロスを低くすることが難しいという問題が存在する。
一般に、用紙に形成される画像のグロス(光沢)は、定着ニップ部Nを用紙が通過する通過時間(ニップ部Nでの用紙の加熱時間)、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力等の定着条件を制御し、用紙に保持されるトナー像に与える熱量や圧力を変えることにより、調整される。
具体的に説明すると、例えば定着ニップ部Nでの加熱時間の制御による画像のグロス調整は、以下のように行われる。すなわち、通常モードでは、低グロスモードと比較して定着速度を低速にしてトナー像の加熱時間を長くし、トナー像に与える熱量を多くすることで、低グロスモードと比較して高グロスの画像を得る。一方、通常モードと比較してグロスが低い画像を形成する低グロスモードでは、通常モードと比較して定着速度を高速にしてトナー像の加熱時間を短くし、トナー像に与える熱量を少量として、トナー像においてトナー粒子に起因する表面構造を残存させることで、通常モードと比較して低グロスの画像を得る。
また、例えば定着ニップ部Nにおけるニップ圧力の制御による画像のグロス調整は、以下のように行われる。すなわち、通常モードでは、低グロスモードと比較してニップ圧力を高圧にし、トナー像の平滑性を向上させることで、低グロスモードと比較して高グロスの画像を得る。一方、低グロスモードでは、通常モードと比較してニップ圧力を低圧にし、トナー像においてトナー粒子に起因する表面構造を残存させることで、通常モードと比較して低グロスの画像を得る。
しかしながら、例えばカラー画像を形成する際に用いていたカラー画像用トナーを使用して単色画像等の低グロスが要求される画像を形成すると、上述したような制御を行った場合でも、画像のグロスを低くすることが困難になる場合がある。
また、画像のグロスを低くするために例えば上述した制御を組み合わせて行った場合、すなわち、通常モードと比較して定着速度を低速にし且つ定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を低圧にした場合には、用紙に対してトナー像が正常に定着されずに定着不良が生じたりオフセットが生じたりする場合がある。オフセットとは、例えばトナーが過剰に溶融し、本来用紙に定着されるべきトナーが定着ロール31表面に残留し、次に定着ロール31が1周した後にトナーが用紙に転写して残像として出てくることをいう。
<画像形成装置1にて設定される画像形成動作のモードについて>
これに対し、本実施の形態の画像形成装置1では、通常モードまたは低グロスモードが設定された場合に、定着装置30において以下のような制御を行うことにより、用紙に形成される画像のグロスを調整している。
(通常モード)
画像形成装置1において第1状態の一例としての通常モードが設定されている場合には、制御部5による制御に基づき、定着装置30において以下のように定着条件が設定される。
すなわち、通常モードが設定されている場合、制御部5により、定着ニップ部Nにおける定着ロール31と加圧ロール32との間の圧力(ニップ圧力)が予め定められた第1圧力に設定される。これにより、定着ロール31に対する加圧ロール32の押圧力が変更され、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力が、後述する低グロスモードと比較して高圧の第1圧力になる。ここで、通常モードにおけるニップ圧力(第1圧力)は、例えば6kgf/cm2とすることができる。
さらに、画像形成装置1において通常モードが設定されている場合、制御部5により、定着ロール31の回転速度が予め定められた第1回転速度に設定される。定着ロール31の第1回転速度は、例えば50mm/sec〜300mm/secの範囲から選択される。
そして定着ロール31が第1回転速度で回転駆動されることで、定着ロール31に従動する加圧ロール32が第1回転速度にて回転される。この結果、トナー像を保持した用紙Pが定着ニップ部Nを通過するのに要する時間、言い換えると、トナー像を保持した用紙Pが定着ニップ部Nにおいて加熱される加熱時間が、後述する低グロスモードと比較して短い第1加熱時間(第1通過時間)となる。通常モードにおける第1加熱時間は、例えば0.02秒とすることができる。
なお、加熱時間は、例えば、定着ニップ部Nの長さ(mm)/用紙Pの搬送速度(mm/s)から算出される。
さらにまた、画像形成装置1において通常モードが設定されている場合、制御部5により、定着ロール31および加圧ロール32の表面温度の目標値が、予め定めた第1温度に設定される。これに基づき、ヒータ33およびヒータ34に予め定めた電力が供給され、ヒータ33およびヒータ34の発熱により、定着ニップ部Nにおける定着ロール31および加圧ロール32の表面温度(定着温度)が第1温度に加熱される。
ここで、通常モードにおいて設定される定着温度(第1温度)は、例えば140℃〜200℃の範囲から選択される。
(低グロスモード)
一方、画像形成装置1において第2状態の一例としての低グロスモードが設定されている場合には、定着装置30は、通常モードが設定されている場合と比較して、定着ニップ部Nにおけるニップ圧が低く、且つ、定着ニップ部Nにおける加熱時間が長く設定される。
具体的には、低グロスモードが設定されている場合、制御部5により、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力が、第1圧力よりも低圧の第2圧力に設定される。これにより、定着ロール31に対する加圧ロール32の押圧力が変更され、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力が、通常モードと比較して低圧の第2圧力になる。ここで、低グロスモードにおけるニップ圧力(第2圧力)は、例えば1kgf/cm2とすることができる。
さらに、画像形成装置1において低グロスモードが設定されている場合、制御部5により、定着ロール31の回転速度が、通常モードにおける第1回転速度と比較して低速の第2回転速度に設定される。これにより、定着ロール31、および定着ロール31に従動する加圧ロール32が第2回転速度にて回転される。この結果、トナー像を保持した用紙Pが定着ニップ部Nにおいて加熱される加熱時間が、通常モードと比較して長い第2加熱時間(第2通過時間)となる。ここで、低グロスモードにおける第2加熱時間は、例えば0.04秒とすることができる。
さらにまた、画像形成装置1において低グロスモードが設定されている場合、定着ニップ部Nにおける定着ロール31および加圧ロール32の表面温度(定着温度)が、通常モードにて設定される第1温度よりも高いことが好ましい。
この例では、低グロスモードが設定されている場合、制御部5により、定着ロール31および加圧ロール32の表面温度の目標値が、第1温度よりも高い第2温度に設定される。これに基づき、ヒータ33およびヒータ34に予め定めた電力が供給され、ヒータ33およびヒータ34の発熱により、定着ニップ部Nにおける定着ロール31および加圧ロール32の表面温度(定着温度)が、通常モードよりも高温の第2温度に加熱される。
このように、本実施の形態の画像形成装置1では、粒径(体積平均粒径)が6μm以下のトナーを用いた場合に、定着装置30において、通常モードと比較して定着ニップ部Nにおける加熱時間を短くするとともに定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を低圧とすることで、通常モードと比較してグロスが低い画像を得ることができる。
以下、その理由について説明する。
一般に、用紙P上に形成されるトナー像では、トナーの粒径が大きくなるほど、トナー像の単位面積当たりのトナー重量が増加し、トナー像を構成するトナー層の厚さが増す。画像形成に用いるトナー量を削減する観点等から、用紙P上に形成されるトナー層の厚さは、トナー粒子が1層程度積層される厚さに設定されることが多い。このため、用紙P上に形成されるトナー層の厚さは、トナーの粒径に依存し、トナーの粒径が大きいほどトナー層が厚くなり、トナーの粒径が小さいほどトナー層が薄くなる。
ここで、本実施の形態のようにトナーの粒径(体積平均粒径)が6μm以下の場合には、トナーの粒径が6μmよりも大きい場合と比較して、用紙P上に形成されるトナー像において、単位面積当たりのトナー重量・トナー層の厚さが小さくなる。このため、トナー像の熱容量が低下し、定着ニップ部Nにおいてトナー像に熱が伝導しやすくなる。これにより、例えばトナーの粒径が6μmよりも大きい場合と比較して、定着ニップ部Nにおいて、トナー像の表面側から用紙Pの表面側の全体に亘ってトナーが溶融しやくなる。
したがって、通常モードでは、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を低グロスモードと比較して高圧の第1圧力とすることで、溶融したトナー像の表面が定着ロール31に押圧されることにより平滑化される。この結果、通常モードでは、低グロスモードと比較してグロスが高い画像が得られる。
一方、低グロスモードでは、定着ニップ部Nにおける加熱時間を通常モードと比較して長い第2加熱時間とするとともに、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を通常モードと比較して低圧の第2圧力としている。これにより、定着ニップ部Nにおいて、通常モードと比較してトナーがより溶融しやすくなる。そして、定着ニップ部Nの出口において用紙Pが定着ロール31から剥離される際に、トナー像の表面の微量のトナーが定着ロール31に付着し、トナー像の表面において目視で確認できない程度の軽微なオフセット(ノンビジュアルオフセット)が生じる。この結果、用紙Pに定着されたトナー像の表面の平滑性が低くなり、低グロスモードでは、通常モードと比較してグロスが低い画像が得られる。
なお、トナーの粒径が6μmよりも大きい場合には、用紙P上に形成されるトナー像において、単位面積当たりのトナー重量・トナー層の厚さが大きくなる。このため、トナー像の熱容量が増加し、定着ニップ部Nにおいてトナー層における用紙Pの表面付近まで熱が伝導しにくくなる。
したがって、トナーの粒径が6μmよりも大きい場合に、用紙Pに対するトナー像の定着性を維持するためには、トナー層における用紙Pの表面付近まで熱が伝導するように、定着ニップ部Nにおける加熱温度や加熱時間を大きくする必要がある。
ここで、トナーの粒径が6μmよりも大きい場合に、トナー層における用紙Pの表面付近まで熱が伝導するように定着ニップ部Nにおける加熱温度や加熱時間を大きくした場合には、トナー層のうち定着ロール31に対向する表面においてトナーが過剰に溶融しやすくなる。
定着装置30では、定着ニップ部Nにおいて定着ロール31の弾性層31bが変形し、定着ニップ部Nの出口付近で弾性層31bが復元する際のずれ力(マイクロスリップ)を利用して、定着ロール31の表面から用紙Pを剥離している。そして、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を大きくした場合には、定着ニップ部Nにおける定着ロール31(弾性層31b)の変形量が大きくなるため、定着ニップ部Nの出口付近で生じるマイクロスリップが大きくなり、用紙Pがより剥離されやすくなる。言い換えると、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力が低い場合、定着ロール31からの用紙Pの剥離性が低くなりやすく、オフセットが発生しやすい。
特に、用紙P上に形成されたトナー像のうち定着ロール31に対向する表面においてトナーが過剰に溶融している場合には、定着ロール31にトナーが付着しやすくなるため、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力が低いとオフセットが生じやすい。
したがって、トナーの粒径が6μmよりも大きい場合において、定着性を維持するために定着ニップ部Nにおける加熱温度や加熱時間を高く設定した状態で、低グロスの画像を得ようとしてニップ圧力を低くした場合には、オフセットが生じやすくなる。
言い換えると、トナーの粒径が6μmよりも大きい場合、トナー像の定着性の維持およびオフセットの抑制を両立した状態で、低グロスの画像を得ることは難しい。
以上説明したように、本実施の形態の画像形成装置1では、低グロスモードが設定されている場合に、通常モードが設定されている場合と比較して定着ニップ部Nにおけるニップ圧を低く且つ加熱時間を長くすることで、定着不良およびオフセットの発生を抑制しながら通常モードと比較してグロスが低い画像を得ることができる。
なお、本実施の形態では、画像のグロスが異なる画像形成のモードとして、通常モードと低グロスモードとの2つのモードが設定される例について説明した。しかし、画像形成装置1において、3つ以上のモードが設定されてもよい。すなわち、画像形成装置1において、例えば、グロスが高い画像を得る高グロスモードと、グロスが低い画像を得る低グロスモードと、高グロスモードと低グロスモードとの間のグロスの画像を得る中グロスモードの3つのモードが設定されるようにしてもよい。
この場合、中グロスモードにおいて、高グロスモードと比較して定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を低く且つ加熱時間を長くするとともに、低グロスモードにおいて、高グロスモードおよび中グロスモードと比較してニップ圧力を低く且つ加熱時間を長くすればよい。
続いて、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例4)
本発明者らは、粒径(体積平均粒径)が3μm、4μm、6μm、7μmのトナーを用い、定着ニップ部Nにおける定着ロール31と加圧ロール32との押圧力を、6kgf/cm2(通常モード)または1kgf/cm2(低グロスモード)とし、定着ニップ部Nにおける用紙の加熱時間を変化させ、定着性およびオフセットの評価、形成された画像のグロスの測定を行った。
用紙としては、富士ゼロックスインターフィールド社製のOSコート紙(坪量127gsm、平滑度4783秒)を用いた。
用紙に対するトナー像の定着性の評価は、JIS K5400に基づく鉛筆引っかき試験により行った。具体的には、各トナーを用い、上記のそれぞれの条件で形成したベタ画像を、鉛筆硬度4H〜6Bの鉛筆を用いて引っかき、画像が削れるか否かで評価した。評価基準は、以下の通りである。
A:鉛筆硬度HB以上(定着性に問題がない)
B:鉛筆硬度HB未満(定着性が満たされていない)
また、オフセットの評価は以下の方法で行った。まず、定着装置30において定着ロール31の表面を清掃するクリーニングウェブ35aを外した状態で、後述する図3に示すそれぞれの条件で画像を定着した。そして、定着終了後、画像が形成していない白紙の用紙を、定着ニップ部Nを通過させた場合に、白紙の用紙にトナーが付着するか否かで評価した。評価基準は、以下の通りである。
A:用紙にトナーが付着しない(オフセットが生じていない)
B:用紙にトナーが付着する(オフセットが生じている)
また、用紙に定着された後のグロスは、bykガードナー社製マイクログロス測定器を用い、上記のそれぞれの条件で定着したベタ画像における75度グロスを測定した。
図3は、実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例4のそれぞれについて、トナーの粒径、定着条件および評価結果を示した表である。
図3の実施例1〜実施例3に示すように、粒径が6μm以下のトナーを用い、押圧力を1kgf/cm2とした低グロスモードにおいて、押圧力を6kgf/cm2とした通常モードと比較して加熱時間を長くした場合には、通常モードと比較してグロスが低い画像が得られるとともに、定着不良およびオフセットの発生が抑制されることが確認された。
これに対し、図3の比較例1〜比較例3に示すように、粒径が6μm以下のトナーを用いた場合であっても、押圧力を6kgf/cm2とした通常モードと押圧力を1kgf/cm2とした低グロスモードとで、加熱時間をともに0.02秒とした場合には、低グロスモードにおいて定着不良が発生し、定着性が満たされないことが確認された。
また、図3の比較例4に示すように、粒径が7μmのトナーを用いた場合には、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を1kgf/cm2とした場合にオフセットが生じることが確認された。この場合、オフセットの発生を抑制するためには、定着ニップ部Nにおけるニップ圧力を高める必要があるが、ニップ圧力を高めた場合には、上述したように得られる画像のグロスが高くなりやすい。
すなわち、粒径が7μmのトナーを用いた場合には、オフセットの抑制と画像の低グロス化との両立を図ることが困難であることが確認された。
また、詳細については省略するが、用紙としてOS紙の代わりにP紙を用いた場合にも、低グロスモードにおいて、通常モードと比較してグロスが低い画像が得られるとともに、定着不良およびオフセットの発生が抑制されることが確認された。
(加熱温度)
続いて、定着温度以外は実施例2と同様の要件で画像の形成を行い、得られた画像のグロスを測定した。具体的には、定着温度を、実施例2における定着温度に予め定めた温度を付加した状態に設定し、画像の形成を行った。
図4は、実施例2の定着温度に対して付加した付加温度と、得られた画像のグロスとの関係を示した図である。
図4に示すように、実施例2における定着温度に付加した温度が高いほど、すなわち、定着装置30における定着温度が高いほど、得られる画像のグロスが低くなることが確認された。したがって、画像形成装置1においてよりグロスの低い画像を得たい場合には、低グロスモードにおいて、通常モードと比較して定着温度を高くすることが好ましいことが確認された。
1…画像形成装置、5…制御部、10…画像形成部、11…画像形成ユニット、30…定着装置、31…定着ロール、32…加圧ロール、33,34…ヒータ

Claims (7)

  1. 体積平均粒径が6μm以下のトナーにより記録材上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    着部材とともにトナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、当該定着部材を加熱する加熱部材とを有する定着装置と、
    予め定めたグロスの画像を得る第1状態では、トナー像を保持した記録材を前記加圧部にて第1圧力で加圧しながら当該加圧部を第1通過時間で通過させ、当該第1状態と比較してグロスが低い画像を得る第2状態では、トナー像を保持した記録材を当該加圧部にて当該第1圧力より低い第2圧力で加圧しながら当該加圧部を当該第1通過時間より長い第2通過時間で通過させる制御手段と
    を備える画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第1状態では前記定着部材を第1温度に加熱し、前記第2状態では当該定着部材を当該第1温度より高い第2温度に加熱することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第2状態では、記録材上に形成されたトナー像が前記加圧部において溶融し、当該加圧部から記録材が排出される際に溶融したトナー像の一部が前記定着部材の表面に付着することにより、前記第1状態と比較して画像のグロスが低下することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記トナー像形成手段においてカラー画像を形成する場合に前記第1状態を設定し、当該トナー像形成手段において単色画像を形成する場合に前記第2状態を設定することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 体積平均粒径が6μm以下のトナーにより記録材上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    着部材に対して予め定めた圧力で押圧され当該定着部材との間にトナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、当該定着部材を加熱する加熱部材とを有する定着装置と、
    予め定めたグロス値よりもグロスが低い画像を形成する場合に、前記加圧部における前記定着部材と前記加圧部材との間の圧力を下げ、且つ、トナー像を保持した記録材が当該加圧部を通過する通過時間を長くする制御手段と
    を備える画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記グロス値よりもグロスが低い画像を形成する場合に、前記加熱部材による前記定着部材の加熱温度を高くすることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 着部材とともに体積平均粒径が6μm以下のトナーにより形成されたトナー像を保持した記録材が通過する加圧部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱部材とを備え、
    トナー像を保持した記録材が第1圧力で加圧されながら第1通過時間で前記加圧部を通過する第1状態と、トナー像を保持した記録材が当該第1圧力より低い第2圧力で加圧されながら当該第1通過時間より長い第2通過時間で当該加圧部を通過し当該第1状態と比較してグロスが低い画像を得る第2状態とに切り替えられる定着装置。
JP2015010204A 2015-01-22 2015-01-22 画像形成装置および定着装置 Active JP6413791B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010204A JP6413791B2 (ja) 2015-01-22 2015-01-22 画像形成装置および定着装置
US14/809,369 US9389570B1 (en) 2015-01-22 2015-07-27 Image forming apparatus and fixing device including a pressing member that applies pressure to a toner image

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015010204A JP6413791B2 (ja) 2015-01-22 2015-01-22 画像形成装置および定着装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2016133766A JP2016133766A (ja) 2016-07-25
JP2016133766A5 JP2016133766A5 (ja) 2018-02-15
JP6413791B2 true JP6413791B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=56321006

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015010204A Active JP6413791B2 (ja) 2015-01-22 2015-01-22 画像形成装置および定着装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US9389570B1 (ja)
JP (1) JP6413791B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7310376B2 (ja) 2019-07-04 2023-07-19 コニカミノルタ株式会社 定着装置、画像形成装置および定着方法

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10207283A (ja) * 1997-01-27 1998-08-07 Seiko Epson Corp 画像形成装置
JP2001255764A (ja) 2000-03-09 2001-09-21 Canon Inc 画像処理装置および方法
JP2003241561A (ja) * 2002-02-15 2003-08-29 Fuji Photo Film Co Ltd 画像形成方法および画像形成装置
JP2004184476A (ja) 2002-11-29 2004-07-02 Canon Inc 画像形成装置
JP3828872B2 (ja) * 2003-03-13 2006-10-04 三菱レイヨン株式会社 トナー用線状ポリエステル樹脂、トナー、及びトナー用線状ポリエステル樹脂の製造方法
JP2004286992A (ja) * 2003-03-20 2004-10-14 Fuji Xerox Co Ltd 定着装置および画像形成装置
US20070154230A1 (en) * 2006-01-04 2007-07-05 Samsung Electronics Co., Ltd. Method and apparatus for controlling fixing temperature of image forming device
JP4747013B2 (ja) * 2006-03-24 2011-08-10 京セラミタ株式会社 加熱ローラの温度制御装置
US8112009B2 (en) * 2008-10-18 2012-02-07 Xerox Corporation Electrophotographic apparatus having fuser temperature control and corresponding methods
KR101335989B1 (ko) * 2008-11-12 2013-12-04 삼성전자주식회사 정착유닛, 이의 제어방법 및 이를 채용한 화상형성장치
JP5445188B2 (ja) * 2010-02-07 2014-03-19 株式会社リコー 定着装置及び画像形成装置
JP2012013761A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Canon Inc 画像形成装置
JP5558953B2 (ja) * 2010-07-27 2014-07-23 キヤノン株式会社 画像形成装置
JP2013044838A (ja) 2011-08-23 2013-03-04 Canon Inc 画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016133766A (ja) 2016-07-25
US20160216675A1 (en) 2016-07-28
US9389570B1 (en) 2016-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7711301B2 (en) Image transfer device for image forming apparatus
JP4845367B2 (ja) 画像形成装置
JP4865244B2 (ja) 定着装置
JP5623236B2 (ja) 画像加熱装置
JP5241369B2 (ja) 画像形成装置
JP2005266304A (ja) 転写定着装置とそれを備えた画像形成装置及び転写定着方法
JP6311366B2 (ja) 定着装置、及び、画像形成装置
JP2011186468A (ja) 定着装置
JP2012013761A (ja) 画像形成装置
JP4528258B2 (ja) 画像形成装置
JP5495892B2 (ja) 定着装置
JP2007101861A (ja) 定着装置
JP6413791B2 (ja) 画像形成装置および定着装置
JP2005258035A (ja) 画像形成装置
JP6344926B2 (ja) 押圧ローラ、クリーニング装置、および画像加熱装置
JP2008257027A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2013088498A (ja) 像加熱装置
JP2009294453A (ja) 定着装置
JP5447057B2 (ja) 画像形成装置、画像形成装置の制御方法、および画像形成装置の制御プログラム
US8107870B2 (en) Fusing device and image forming apparatus using the same
JP2014164149A (ja) 定着装置
JP2017009946A (ja) 定着装置
JP4839135B2 (ja) 画像加熱装置
JP5799644B2 (ja) 定着装置及びそれを備えた画像形成装置
JP7056106B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171225

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20171225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180827

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6413791

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350