JP2003241561A - 画像形成方法および画像形成装置 - Google Patents

画像形成方法および画像形成装置

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JP2003241561A
JP2003241561A JP2002038579A JP2002038579A JP2003241561A JP 2003241561 A JP2003241561 A JP 2003241561A JP 2002038579 A JP2002038579 A JP 2002038579A JP 2002038579 A JP2002038579 A JP 2002038579A JP 2003241561 A JP2003241561 A JP 2003241561A
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JP2002038579A
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English (en)
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Keiichi Adachi
圭一 足立
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間で安定に被記録材全面均一に定着がで
き、したがって従来のような被記録材中央部での定着不
良による文字の欠け・ハイライトのトビ等の画像欠陥が
発生することのない高画質を得ることができ且つ寿命の
長いコンパクトな画像形成方法を得る。 【解決手段】 少なくとも、被記録材上に画像を付加す
る画像付与工程と、該画像を付加された被記録材に加熱
定着を行う工程とを有し、該加熱定着工程が、該画像を
付与された記録材を非接触で加熱する第一定着工程と、
加熱と同時に圧力を加える第二定着工程の2つの工程よ
りなる被記録材上に画像を形成する画像形成方法におい
て、第二定着工程時の圧力が0.01〜250MPa且
つ該被記録媒体の中心部と両端部の圧力差を20倍以内
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真、静電記
録、インクジェット、トナージェット等の画像形成装置
において、紙、樹脂、布等でできた被記録材もしくは印
刷版等の被記録材上に形成された画像を被記録材のサイ
ズに係わらず皺の発生や蛇行せしめる事無く高速かつ均
一に定着させる長寿命な定着方法並びに定着装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】加熱定着技術は、被記録材料に画像を外
部から付加する電子写真、イオノグラフィー、インクジ
ェット等の技術を用いたプリンタ、ファクシミリ、製版
機等に広く用いられている。例えば、電子写真式の複写
機では、ドラム状の感光体を帯電・露光して静電潜像を
つくり、この静電潜像を乾式あるいは湿式のトナーによ
り現像し、記録紙に転写した後、加熱定着を行うことに
より、画像が形成される。また、イオノグラフィーでは
電荷保持能を有する被記録材上に、イオン放射ヘット゛を用
いて画像様に静電潜像を形成し、この静電潜像を乾式あ
るいは湿式のトナーにより現像した後、加熱定着を行う
ことにより、画像が形成される。一方、インクジェット
では、記録ヘッドから被記録材上にインクを噴射させ、
これを自然乾燥させて画像を形成し、通常、定着は行わ
ない。しかし、ワックスインクを用いるインクシ゛ェットでは被
記録材へインクがしみ込み難いため、被記録材への画像
密着性を確保するため加熱定着を行っている。また近年
では、インクシ゛ェット技術の印刷速度の向上により、インク乾燥
の促進が必要となり、UVインキで描画後にUV光照射を行
う、あるいは加熱装置等によりインク溶媒の乾燥を促進
する等の対策が行われるようになった。一方、耐光性あ
るいは色相の要求を満足するためインク中の色剤微粒子
を樹脂等で被覆することも行われ、その場合には、電子
写真と同様の画像定着が必要となり、加熱定着が好適に
使用される。さらに、上記の様にプリンタ・ファクシミ
リ等の被記録材に直接印刷を行う場合以外に、オフセッ
ト印刷機に使用する印刷版を作るシステムにおいても、
耐刷性を向上させる目的で、加熱定着技術は用いられて
いる。
【0003】上記加熱定着装置には、熱源を有するヒー
トローラが多用され、外部から付加された被記録材上の
画像の定着を行っていた。しかし、ヒートローラが被記
録材をニッフ゜している短い時間で充分な定着性を得るため
に、ヒートローラを高温に保持し、定着を行う必要があ
った。このため、ヒートローラの劣化が著しく、その寿
命は短かった。また、近年、画像形成の高速化の要求か
ら、加熱定着装置においても、さらに短時間で定着を行
なう事が必要となってきており、その場合にはヒートロ
ーラに対する上記要求は更に厳しいものになる。これら
問題に対して、ヒートローラで定着を行う前に、事前に
記録媒体の温度を上げておくことにより、ヒートローラ
の定着温度を低下させて寿命を延ばすと共に、短時間定
着を行う方法が知られている。事前に記録媒体の温度を
上げる手段としては、ランプヒータなどが使用される。
【0004】ここで用いられるヒートローラは、通常、
アルミニウムやSUSの肉薄パイプにシリコンゴム等を
巻きつけた構成である。ヒートローラの弾性体が厚すぎ
ると被記録材との接触によりローラ表面温度が低下した
際に、設定温度に対する追随性が低下し、被記録材の搬
送方向に沿って定着不良が発生する。また弾性体が薄す
ぎると被記録材やパイプローラの凹凸等の影響を受け
て、画像の定着が不安定になるという問題がある。更に
弾性体のヒートローラに形成されたゴムの硬度が小さい
即ち柔らか過ぎる場合は、画像が熱定着時にずれ方向の
力を受けて損傷し、逆に余りに硬い場合は画像との密着
にムラを生じて部分的な定着ムラが起こり易くなる。ま
たローラ表面の離型性によっては画像のホットオフセッ
トを生じ、そのいずれの結果も画像が著しく損なわれ、
画像定着に支障をきたしてしまう。また、ヒートローラ
の加圧機構は、軸両端をベアリング等で保持して加圧す
る方式であり、ローラの僅かなたわみにより被記録材に
接触する両端部分の圧力がもっとも高く、中央部に向か
うに従って低くなり易い。そのため、高速で定着を行う
場合に、画像の定着が不十分になったり、定着後の被記
録材に皺が発生したり、蛇行によるジャムが起きる場合
もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は高速で安定に
被記録材全面均一に定着が可能で、且つ寿命の長い定着
方法及び定着装置に関すもので、以下に、ランプヒータ
と熱源を有するヒートローラを併用した場合を例とし
て、本発明が解決しようとする課題について説明する。
被記録材上に外部から画像が付加されると、被記録材は
定着部へと搬送される。定着部では、被記録材がランプ
ヒータで加熱されると共にヒートローラによって加圧か
つ加熱され、画像が定着される。被記録材が加熱され始
めると、例えばローラの僅かなたわみにより被記録材に
接触する両端部分の圧力がもっとも高く、中央部に向か
うに従って低くなる。このような圧力分布のため第二定
着工程が充分に行われず、被記録材の皺の発生、蛇行に
よるジャムが起き易くなる。更にまた被記録材の中央部
(正確には、定着方向に対して直角方向に見た中央部)
では圧力不足となり定着不良が発生する。そして、圧力
不足に基づく定着不良が発生すると、電子写真複写機、
インクジェットプリンタ等の技術を用いた印刷を行った
場合には接触圧力の低い被記録材部分は、文字の欠け・
ハイライトのトビ・彩度の低下等の画像不良が生ずる。
この他、電子写真、インクジェット等の技術を用いた製
版機に本定着技術を用いた場合にも、被記録材中央部分
での定着不良が発生し、文字の欠け・ハイライトのトビ
等の画像欠陥、耐刷性の低下、被記録材の皺の発生によ
る画像不良、蛇行によるジャム等の問題が生じ易い。こ
れらの故障を無くすために定着圧力を上げると、逆に被
記録材両端部では定着圧力が上昇し過ぎ、定着過多によ
り画像欠陥、被記録材の変形が生ずるほか、装置が故障
しやすくなる。
【0006】上述した課題を解決するために、鋭意検討
した結果、被記録材の定着圧力値及びその分布を制御す
ることによって顕著な効果が見られ、特に高速に定着を
行う際に有効であることを見いだした。本発明は、高画
質な画像形成を、高速且つ安定に行うことを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の画像形成方法では、少なくとも、被
記録材上に画像を付加する画像付与工程と、該画像を付
加された被記録材に加熱定着を行う工程とを有し、該加
熱定着工程が、該画像を付与された記録材を非接触で加
熱する第一定着工程と、加熱と同時に圧力を加える第二
定着工程の2つの工程よりなる被記録材上に画像を形成
する画像形成方法において、第二定着工程時の圧力が
0.01〜250MPa且つ該被記録媒体の中央部と両
端部の圧力差を20倍以内とする事を特徴とする。そし
て圧力の0.01〜250MPaのうち、さらに0.0
5〜50MPaがより望ましく、また、中央部と両端部
の圧力差も10倍以内であることがより好ましい。
【0008】請求項2記載の画像形成装置では、被記録
材上に画像を付加する画像付与手段と、該画像付与手段
により画像が付与された被記録材に加熱定着を行う手段
を有し、該加熱定着手段が該画像を付与された記録材を
非接触で加熱する第一定着手段と、該第一定着手段によ
り加熱された被記録材に更に加熱と同時に圧力を加える
第二定着手段を有する画像形成装置において、第二定着
を行う時の圧力を0.01〜250MPa且つ該被記録
媒体の中心部と両端部の圧力差を20倍以内とする事を
特徴とする。ここでも、圧力の0.01〜250MPa
のうち、さらに0.05〜50MPaがより望ましく、
また、中央部と両端部の圧力差も10倍以内であること
がより好ましい。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について図
面に基づいて詳細に説明する。本発明は被記録材に画像
を付加し、加熱定着を行う事を特徴とする。本発明にか
かる画像形成方法としては、電子写真、静電記録、イオ
ノグラフィー、インクジェット等の被記録材に画像を外
部から付加する画像形成方法であれば方式を問わず使用
でき、以上の方式を応用したり、組み合わせた方式にも
好適に使用する事ができる。このように、本発明によれ
ば、鮮明で高画質な画像を高速かつ安定に得ることが可
能となる。
【0010】次に、本発明の画像形成方法を実施するの
に用いられる画像形成装置の構成例を示す。図1は本発
明を電子写真複写機に応用した例、図2はインクジェッ
トプリンタに応用した例、図3は転写型インクジェット
プリンタに応用した例、図4はインクジェット製版機に
応用した例、図5はトナージェットに応用した例であ
る。
【0011】まず、電子写真複写機に応用した図1につ
いて説明する。図1には、電子写真複写機の断面図で、
電子写真複写機の画像形成装置1は、一般の電子写真複
写機の場合と同様に、装置本体2の上にプラテン4を配
置している。前記プラテン4にセットした原稿の画像を
走査装置3によって読み取り、原稿画像に応じた画像パ
ターンを感光体ドラム5に露光パターンとして付与する
機構となっている。感光体ドラム5の周囲には、一般の
電子写真方式を用いた画像形成機構が配置されている。
すなわち、まず、帯電コロトロン6により感光体ドラム
5の表面を一様に帯電させ、原稿から読みとったパター
ンに基づき感光体ドラム5を走査露光して静電潜像を形
成する。次に現像装置7からトナーを供給して、静電潜
像にトナーを付着させ、静電潜像に応じたトナー画像を
形成する。ここでは、乾式現像を行なう場合について記
述するが、現像の方法は勿論これに限らず、湿式現像で
も構わない。この感光体ドラム上に形成されたトナー画
像は、転写装置8によって感光体ドラム5上のトナー像
は電界の力によって被記録材P上に転写される。ここ
で、図1では被記録材Pはシート状であり給紙部15から
枚葉されて供給されるが、これに限らず、例えば、ロー
ル状の被記録材を適宜被記録材カッター機構と併用して
使用しても良い。トナー画像の転写後、感光体ドラム5
上表面に残存したトナー等はクリーニング装置9により
除去される。
【0012】画像転写部の直前部では、被記録材搬送路
12の端部に被記録材Pを合わせるための整合装置13
を具備している。すなわち、給紙部15から供給される
被記録材Pの整合動作を行い、感光体ドラム5上に形成
されるトナー画像に合わせて、所定のタイミングで、被
記録材Pを画像転写部に向けて送り出すようにしてい
る。トナー画像が転写された被記録材Pは、定着装置1
1へ搬送され、定着部にはいる。
【0013】定着装置11には、近赤外線ランプヒータ
17と、被記録材Pを加圧かつ加熱するヒートローラ2
0が具備されている。ランプヒータ17は赤外線ヒータ
19と集光性反射板18からなる。また、ここで用いら
れるヒートローラ20はその材質にもよるが、設定温度
を上げると、ヒートローラを構成するゴム材質が加速度
的に劣化し、ゴム材質であるモノマー成分や添加剤が溶
出するいわゆる'泣き出し'が生じる易くなる傾向にあ
る。これに対し、ランプヒータ17を併用する事により
ヒートローラ20を高温に設定する必要がなくなり、ヒ
ートローラ20の耐久性が向上し、'泣き出し'の問題が
無くなる。また、ヒートローラ20が高温時にはローラ
の軸受けが劣化する事もある。ここでランプヒータ17
を併用すると、被記録材P上のトナーを軟化又は溶融さ
せた状態で被記録材Pに押し込んで浸透させ定着性を促
進させることにより、ヒートローラ20の設定温度を下
げ、軸受けの劣化を防ぐことができる。尚、ヒートロー
ラ20の温度としては30℃〜250℃であることが好
ましく、より好ましくは60℃〜200℃である。また
ヒートローラ21の構成は、熱源を有するパイプローラ
に耐熱性及び離型性を有する弾性体を被覆した構造であ
り、該弾性体の厚みは0.5〜50mmより好ましくは
1〜30mmであり、ローラ上に形成した状態でのゴム
硬度がアスカーC硬度計測定値において10〜95度よ
り好ましくは15〜90度で加熱と加圧を行い得る定着
機構を有することが好ましい。また最適な圧力範囲の具
現には、ローラの芯金の肉厚を表面温度調節の妨げにな
らない範囲で厚くする事、芯金自体の剛性の高い素材を
使う事、あるいは中心より両端部にかけて直径が緩やか
に小さくなるクラウンローラを用いる事などの方法があ
る。
【0014】ランプヒータ17からヒートローラ20に
よる定着までの時間は、ランプヒータ17による加熱の
影響がヒートローラ20定着時にも残っている様に規定
する事が望ましく、ランプヒータ加熱とヒートローラ加
熱による時間差は7秒以内である事が望ましい。ここで
は、第1定着工程としてランプヒータ17、第2定着工
程としてヒートローラを20用いたが、第1定着工程で
は被記録材を非接触で加熱するものであれば、何でも適
用することができる。例えば、上述した近赤外線ランプ
ヒータや遠赤外線ランプヒータ等の各種ランプヒータ、
セラミックヒータ等の放射及び輻射ヒータを適用する事
ができる。第2定着工程では、加熱と同時に圧力を加え
られるものであれば適用する事ができ、例えば、パネル
ヒーターやヘ゛ルト定着装置等も好適に使用する事ができ
る。更に、第1定着手段、第2定着手段以外にも、加熱
や圧力を加えられる定着手段を適宜設ける事も可能であ
る。例えば、加熱手段を増やし、ヒートローラ、ランプ
ヒータを2本以上用いても良い。
【0015】以下に、さらに詳細に本発明に掛かる定着
例について説明する。ヒートローラ20は厚さ1〜4m
m程度のアルミニュームのストレートパイプ(芯金)表
面に、トナーのオフセット防止のために10〜1000
μmの厚みでポリテトラフルオロエチレン焼付けもしく
は1〜10mmの厚みのシリコーンゴム、フッ素系ゴ
ム、NBR系ゴム等が熱融着して巻かれている。更にこ
のゴム表面にポリテトラフルオロエチレン−パーフルオ
ロアルキルビニルエーテル共重合体(PFE)、テトラ
フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、(FEP)あるいは外側がPTFE内側がFPEの
2層構造の熱収縮チューブが5〜1000ミクロンの厚
さに被覆されていても良い。芯金と表層部を含めた全体
の直径が中央部より両端部にかけて50〜1000μm
細くなるよう設計されたクラウンローラあるいは太鼓ロ
ーラと呼ばれるローラ形状を用いる事も有効である。そ
の場合には被記録材を挟む少なくとも2本のヒートロー
ラ21の一方をクラウン形状としても良いし、また両方
をクラウン形状としても良い。芯金は中空でありこの内
部にハロゲンランプ等の熱源を擁し、表面温度を適当な
手段で一定温度範囲に保つよう自動調節される。この温
度は通常被記録材の材質、厚み、搬送速度、それに加え
てトナーの熱物性等により決定される。ここで、ヒート
ローラのニップ圧としては充分な定着性を得るため、第
二定着工程時の圧力が0.01〜250MPaより望ま
しくは0.05〜50MPaであり、被記録媒体の中心
部と両端部の圧力差が20倍以内,より好ましくは10
倍以内である事が望ましい。
【0016】定着部11内では、ランプヒータ17によ
る加熱、ヒートローラ20による加熱と加圧が行われる
が、図示しないランプヒータ出力制御手段によってラン
プヒータ17の出力が被記録材の定着中に変調できる構
造となっている。ここで、ランプヒータの出力は、被記
録材が定着装置に挿入された直後に最も大きくなるよう
に設定されている。変調させるランプヒータ17の出力
は、装置の構造によって異なる。先頭部でのランプヒー
タ17の出力は、定着時の平均出力の103〜300%
が好ましく、より好ましくは105〜200%である。
また、後端部でのランプヒータ17の出力は、定着時の
平均出力の15〜97%が好ましく、より好ましくは2
5〜95%である。ランプヒータ17の出力を変調する
回数は、少なくとも1回であるが、変調させる回数は被
記録材のサイズ、使用する材料の温度ラティチュードに
よって決定される。ここで、被記録材サイズがA5、B
5等のように小さい場合あるいは出力速度が小さい場合
には、ランプヒータ17の出力の変調は1回程度で良い
が、B4以上の大サイズの場合には、変調回数を増やす
必要がでる場合もある。また、使用する被記録材、外部
から被記録材に付着させるトナー等の樹脂を含有する材
料の定着温度に対して使用できる温度範囲が狭い場合、
変調の回数を増やし、より精密に温度を均一にする必要
がある。精密に温度を制御する方法としては、上述した
ようにステップ的に回数を増やして行う方法もあるが、
連続的にランプヒータ17の出力を変化させても良い。
更に、被記録材上の温度に相当する量を検出しながら、
出力制御を行ってもかまわない。
【0017】ヒートローラ20は表面温度が一定になる
構成になっており、図示しない表面温度を検知する手段
によって得た表面温度によって、出力を制御して表面温
度を一定に保っている。出力の制御は、電圧を印加する
時間により行っているが、制御の方法はこれに限られた
ことではなく、発熱体に印加する電圧値を変調させる手
段もある。また、ここでは表面温度を検知して、温度制
御を行うように記述したが、予め必要な電圧の供給量を
算出した上で、温度検出なしで供給量を変調して温度制
御を行ってもよい。
【0018】定着処理が行われた被記録材Pは、その
後、排出トレイ14に排出される。尚、本定着技術は、
被記録材のサイズを問わず有効であり、大サイズのほ
か、ハガキ、封筒印刷にも有効である。また、材質とし
ては、紙、プラスチックフィルム、布等種々の物が使用
可能で、オフセット印刷用のマスターも適用できる。ま
た、以上の画像形成方法は乾式トナー現像、湿式トナー
現像の双方に適用できるが、湿式現像に適用した場合
は、機内で蒸発した溶剤を取り除くために機内の密閉性
を上げ、溶媒を除去する機構を設ける。溶媒回収の方法
は、例えば、溶媒を含んだ機内の空気を吸引し、これを
冷却することによって液化させる機構が設けられている
が、溶媒回収方法は、これに限らず、溶媒吸着材を用い
て溶媒を吸着する方法など、溶媒を分離できる方法であ
れば何れも適用できる。
【0019】上述した実施態様では、電子写真の画像付
与手段として適用した例について記述したが、電子写真
方式以外にも、イオノグラフィー、インクジェット、ト
ナージェット等の技術を用いたプリンタ、ファクシミ
リ、製版機等に適用することが可能である。特に、イン
クジェット技術では、インクの吐出方法、インキの種類
を問わず使用可能であり、例えば、吐出の方法が、熱、
ピエゾ、静電式等、何れにも使用可能であり、これらを
適宜組み合わせた方法についても使用可能である。
【0020】<実施形態1>次に、上述した複写機に本
発明を適用した実施形態1について説明する。被記録材
上を約120℃で加熱できるように、ランプヒータ・ヒ
ートローラの配置、仕様等を調整し、加熱定着を行っ
た。ヒートローラ(日立金属(株)製)定着に先立ち、近
赤外ランプヒータにより被記録材の温度を100℃まで
加熱昇温した。実施例1では、ヒートローラは、肉厚2
mmのアルミニウムに3mmのシリコンゴムを巻いた最
外径40mmで、中心の外径が両端部より500ミクロ
ン大きいクラウンローラ2本をヒートローラとして用い
(アスカーC硬度30度)、表面温度150℃、記録材
の搬送速度を15〜200mm/secに変え、ヒート
ローラの被記録材への印加圧力(ニップ圧)は中心部で
0.8MPa、両端部で0.7MPaとした。
【0021】以下表1に基づいて、被記録材の画像再現
性を検証する。その結果、どの搬送速度条件においても
被記録材上の定着温度の分布はほぼ均一で、良好な画像
再現が得られた。この他、被記録材の皺や蛇行も発生せ
ず装置上のトラブルも発生しなかった。
【0022】一方、実施例2では、クラウンローラの外
径差を125μmとし、その他は実施例1と同じ条件で
印刷を行った。その結果、被記録材中央部の定着圧力は
0.6MPa、両端部の圧力は1.3MPaとなり、実
施例1の場合よりも、被記録材上の定着温度分布の均一
性はやや劣るが、良好な画像再現が得られた。この他、
被記録材の皺や、蛇行などの装置上のトラブルも発生し
なかった。これに対して、比較例1では、ストレートタ
イプのヒートローラ2本を用い、その他の構成は実施例
1と同様として印刷を行った。その結果、両端部が12
3℃で有るのに対し、中央部が87℃となった。これは
被記録材上の定着圧力が、中央部が0.08MPaに対
して、両端部は中心部の約38倍の3MPaとなった為
であると考えられる。従って、得られた印刷物上では、
中央部で定着不良による文字の欠け、画像のカスレが見
られた。また、特に搬送速度を上げた条件において、被
記録材に皺の発生が見られた。比較例2では、クラウン
ローラの外径差を50μmとし、その他の構成は実施例
1と同様にして印刷を行った。その結果、被記録材上の
定着圧力は中心部が0.2MPa、両端部は中心部の約
21倍の4.1MPaとなり、定着温度はほぼ一定の値
が得られたが、搬送速度を100mm/sec以上に上げた
条件において、被記録材に皺の発生が見られた。
【0023】比較例3では、ストレートタイプのヒート
ローラを用い、かつランプヒータの両端部の出力を記録
材温度がほぼ同等になるように発熱体の巻き線密度を上
げて調整して印刷を行った。その結果、被記録材上の定
着温度分布はほぼ均一とする事ができ、定着不良は改善
された。しかしながら、ストレートタイプのヒートロー
ラであるため軸方向の圧力差は変わらず、被記録材(用
紙)に皺が見られた。比較例4では、比較例3の構成で
中央部の圧力がほぼ0.8MPaとなる様、全体の圧力
を増強した。この時両端部の圧力は280MPaであ
り、皺の発生が著しくまた実験直後に軸受部の破損が発
生した。
【0024】
【表1】
【0025】以上の例からも解るように、第二定着工程
時の圧力が0.01〜250MPaとし、より望ましく
は0.05〜50MPaとし、中心部と両端部の圧力差
が20倍以内,より好ましくは10倍以内にする事によ
り、高速で被記録材全面に均一に定着が可能であり、皺
等も発生も無く、装置に悪影響を与え無い事が確認でき
た。
【0026】<実施形態2>次に、本発明をインクジェ
ットプリンタに応用した実施形態2を図2に示す。図2
には、インクジェット記録装置21を画像付与手段とし
て有する画像記録装置の断面を示している。インクジェ
ット記録装置底部には被記録材Pが入ったカセット22
が装填されている。被記録材P搬送方向の下流側には搬
送ローラ対16と、記録ヘッド23を搭載したキャリッ
ジ24が配置されている。前記記録ヘッド23として
は、シェアモードの512チャンネルピエゾインクジェ
ット装置(Xaar社製XaarJet500S)を使
用し、油性インク(同社製)を用いた。描画解像力は7
20dpiとし、ドットは8段階で大きさを変えて、階
調を制御した。被記録材Pは搬送ローラ16により描画
位置へ搬送され、インクジェット記録装置による画像付
与に先立ち、被記録材P上の粉塵の除去が行われる。こ
こでは搬送ローラ16に粘着性を与えておくことによ
り、粉塵除去しているが、搬送ローラ16とは別に粉塵
除去用の粘着ローラを設けても良い。また、粉塵除去の
方法は、粘着ローラによって表面の粉塵を吸着する方法
をとっているが、方法はこれに限らず、例えば空気流な
どで除去する方法もある。
【0027】被記録材Pは次に記録ヘッド23の下へ搬
送され、描画が行われる。一方、描画工程の前後にある
排出ローラ対25と搬送ローラ対16とは連動してお
り、排出ローラ対25は搬送ローラ対16よりも若干回
転速度を大きくしてあり、被記録材Pに適切な張力を持
たせている。記録ヘッド23はキャリッジ24により紙
面に対して直角方向に移動しながら、インクを吐出し、
画像信号に応じた画像を描画する。この時、被記録材P
上では一定幅の画像描画が行われる。すなわち、被記録
材P上では一定幅の描画が終了するごとに搬送ローラ対
16及び排出ローラ対25により、被記録材Pは搬送さ
れ、次の描画を行う。このような動作を繰り返し行い、
順次、排紙ローラ対25によって加熱定着部11の方へ
搬送される。描画が終了すると加熱定着部で、ランプヒ
ータ17、ヒートローラ20による定着が行われる。
【0028】加熱定着搬送路29は滑らかな表面形状に
なっており、定着時の搬送がスムースに行われることに
なっている。記録部から排出されてきた被記録材Pは、
スムースに加熱定着装置11に搬入される。定着部では
ヒートローラ20での加熱・加圧定着に先立ち、ランプ
ヒータ17による加熱が施される。ランプヒータ17は
図示しない出力制御機構によって、安定した定着性を付
与することができる。描画及び定着動作によりインク中
の溶媒が気化し、機内に充満する。そこで定着機構を囲
って内部の密閉性をあげ、これと通じる溶媒回収機構2
6を設けて機内の気化した溶媒を回収している。回収方
法は、機内の空気を溶媒回収機構26に送り,これを冷
媒冷却部27で冷やすことによって、溶媒を液化して溶
媒回収部28に集め、溶媒分離後の空気を機内に送り返
している。これにより、機内で発生した、溶媒蒸気はと
りのぞかれ、機内は汚染されることなく、且つ溶媒蒸気
が機外に拡散した際の異臭の原因となることもない。こ
こでは、溶媒蒸気の密閉を加熱定着部で行ったが、加熱
定着部を含んでいれば良く、密閉される範囲はこれに限
ることはない。例えば、加熱定着部11と描画部(記録
ヘッド)を含めた範囲を密閉し、溶媒を除去する構成に
しても良い。
【0029】実施形態2では、図2の画像記録装置にお
いて、実施例1と同様のヒートローラゴムの表面にポリ
テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニル
エーテル共重合体(PFE)を50ミクロンの厚さに被
覆したヒートローラ(日立金属(株)製)を用いて定着に
よる加熱により画像を強固にし、また、ヒートローラ定
着に先立ち、近赤外線ランプヒータにより被記録材の温
度を70℃まで加熱した。定着条件はヒートローラ温度
145℃、記録材の搬送速度180mm/sec、ヒー
トローラの軸方向の被記録材への印加圧力(ニップ圧)
を0.7MPa±0.3MPaに調整した。その結果、
被記録材上の定着温度の軸方向分布は両端部および中央
部がほぼ均一となり、良好な画像再現が得られた。この
他、被記録材の蛇行もなく装置上のトラブルも発生しな
かった。
【0030】<実施形態3>実施形態2では、被記録材
Pに直接描画を行い、定着する方式について説明した
が、画像形成の方法はこれに限らず、図3に示すように
転写ドラム31を用いた転写ドラム型画像記録装置30
にも適用できる。描画ドラム32上にできた画像を被記
録材Pに転写しても良い。図3において、転写ドラム型
画像記録装置30は、その底部に被記録材Pが入ったカ
セット22が装填されており、被記録材搬送方向の下流
側には搬送ローラ16を介して転写ドラム31の上へ搬
送・担持される。一方、描画ドラム32の近傍に記録ヘ
ッド23がキャリッジ24によって配置されている。記
録ヘッド23によって画像を形成した描画ドラム32は
回転して、描画ドラム32上に画像様に形成されたインク
が転写ドラム31との押圧接触部へ移動し、押圧接触部
で被記録材Pに転写される。このようにして画像が転写
された被記録材Pは加熱定着部11のほうへ搬送され、
加熱定着部11ではヒートローラ20での加熱・加圧定
着に先立ち、ランプヒータ17による予備加熱が行われ
る。これにより定着温度を安定化させ、安定した定着性
を版材に付与する事が出来る。また、被記録材Pの供給
はカセット以外でもよく、例えばロールで供給しても良
い。
【0031】実施形態3では図3に示す転写ドラム型画
像記録装置30に本発明を適用したもので、ピエゾ式イ
ンクジェット装置(Epson社製カラリオPM750C)、Xaar社製
油性インクを用い、版材に、描画をおこない、オフセッ
ト印刷用の印刷版を作製した。尚、版材には以下に示す
親水性の画像受理層を設けた紙版材を用いた。
【0032】紙版材には上質紙(100g/m2)の両
面にポリビニルアルコール、SBRラテックス、カオリ
ン、メラミン樹脂主成分とする耐水性層を設けた。更
に、この支持体上に以下のように作成した分散液を乾燥
後塗布量として5g/m2となるように画像受理層を設
けて紙版材とした。
【0033】 ・分散液A ゼラチン(和光純薬一級品) 2g コロイダルシリカ(日産化学製;スノーテックスC、20%水溶液)13g シリカゲル(宮士シリシア化学製:サイリシア#310) 5g 硬膜剤 0.3g 蒸留水 67g 作成方法 ガラスビーズを添加しペイントシェーカーでl0分間分散 ヘッドと版材間のキ゛ャッフ゜を1.5mmに調整し、画像データ
を演算制御部に伝送し、32チャンネルを使用して、ド
ラムを回転させ、吐出ヘッドを移動し、描画ドラム上に
装填された紙版にインクを吐出描画させた。(描画解像
力720dpi)さらに、本発明により実施例1と同様のヒー
トローラ(日立金属(株)製)定着による加熱により画像
を強固にし、印刷版を作成した。尚、ヒートローラ定着
に先立ち、近赤外ランプヒータにより被記録材の温度を
80℃まで加熱した。定着条件はヒートローラ温度15
5℃、記録材の搬送速度150mm/sec、ヒートロ
ーラの被記録材の軸方向の印加圧力(ニップ圧)を0.
3MPa±0.1に調整し、被記録材上温度がおよそ9
5℃になるように、ランプヒータ、ヒートローラの出力
調整を行った。その結果、被記録材上の定着温度の分布
は均一で、良好な画像再現の印刷版が得られた。この
他、装置上のトラブルも発生しなかった。
【0034】その後、得られた印刷版を印刷機にセット
し、印刷インキおよび湿し水を与え、印刷インキ画像を
版胴と共に回転しているブランケット胴上に転写し、ブ
ランケット胴と圧胴との間を通過する印刷用コート紙上
にブランケット胴上の印刷インキ画像を転移させ、印刷
を行った。その結果、良好な画像の印刷物が多数枚得ら
れた。
【0035】<実施形態4>実施形態4は本発明にかか
る熱定着装置を図4に示す直接描画型製版装置33に適
用したもので、その他の条件は実施形態3と同様にし
て、製版をおこなった。図4の装置は、何れも図示され
ないインク循環系及び定着系の動作チェック機構を有
し、それら動作チェックがなされたのち、版材34が供
給される。図4ではロール状版材34の供給例を示す
が、まず版ドラム35表面は図示されない粘着ローラの
接触や、排吸引により除塵動作を受ける。この時、版材
先端は前回製版終了時のカッター36位置にある。カッ
ター36手前にある搬送ローラ16により、パンチ穴穿
孔部37まで送られて一旦停止し、版材先端部にドラム
35にある図示されないレジストピンに合わせて穿孔を
行う。次いで搬送ローラ16及び16'により版材を搬
送し、ドラム35のレジストピン位置に版材先端部が到
達した信号をうけて、押さえローラ38を適宜使用して
版材34の先端をドラム35に咥える。その後、ドラム
35が回転し、版材34はドラム円周上に巻き付けられ
る。同時に版材裏面はドラム35に吸引され、版材34
のドラム表面からの浮きを防止する。版材34は必要に
応じて任意の長さに後端をカットされる。必要に応じて
後端部にも例えば版材取付時の平行精度確認用のパンチ
穴乃至はパンチ溝が開けられた後、版材全体がドラム3
5に巻きつけられ、設定通り版材34がドラム35にセ
ットされているかのチェックを行った(図示されていな
いが例えば光学的手段等が使用できる)。
【0036】次いで版材表面の除塵を例えばエア吸引
(図示せず)、離接可能に配置された粘着ローラ39接
触等により行う。除塵は描画中であっても行い得る。描
画に先立ちノズルの詰まり確認及び排除のために、イン
クの空打ちがなされたのち、吐出ヘッドが所定の描画位
置にセットされ、画像描画に支障のない、版材の縁面を
使い、インクのカラーバランスの調整が予めセットされ
たプログラムにより行われる(カラー濃度計や色彩色度
計、あるいは単なる反射濃度-電圧若しくは電流変換素
子が好適に使われるが図示はしていない)。このとき目
詰まりのノズルの描画をカバーするため、他の代用可能
ノズルの選定が組み込まれたソフトプログラムによって
自動的になされ、正常な描画を行うようにする。
【0037】描画は予め設定された解像度、色調、彩度
等の情報に基づいて版材になされる。描画中において
も、各色のインクは成分調整や温度調整が設定に従って
必要時に自動的になされる。これら一切の情報は、図示
されないコンピューターやディスプレイに随時若しくは
必要時に表示、ブザー等により確認され、異常時はアラ
ーム等により認知される。描画が終了した後は、ヘッド
が設定位置まで退避され、必要に応じて、カバー等の防
護措置やインク乾燥防止措置がとられる。
【0038】次いで画像は定着部11で定着される。版
材上を約120℃で加熱できるように、ランプヒータ・
ヒートローラの配置、仕様等を調整し、加熱定着を行っ
た。ヒートローラ定着に先立ち、近赤外ランプヒータに
より被記録材の温度を90℃まで加熱昇温した。ヒート
ローラは、肉厚2mmのアルミニウムに3mmのシリコ
ンゴムを巻いた最外径40mmで、中心の外径が両端部
より500ミクロン大きいクラウンローラの表面にPT
FEの内側がFPEである2層構造の熱収縮チューブ
(厚さ60ミクロン)を被覆して用い(アスカーC硬度
40度)、表面温度145℃、版材の搬送速度を200
mm/secとし、ヒートローラの版材への印加圧力
(ニップ圧)は中心部で1.0MPa、両端部で1.2
MPaとした。定着後、版材先端部はドラム35の咥え
装置から開放され、順次版材はパネル上を移動し裏面接
触により次第に冷却され、版材後端部が開放された後、
版材は製版機から排出される。この時排出確認をオペレ
ーターが認知できる信号で行えるようにしておいても良
い。その結果、被記録材上の定着温度の分布は均一で、
良好な画像再現の印刷版が得られた。この他、装置上の
トラブルも発生しなかった。
【0039】その後、得られた印刷版を印刷機にセット
し、印刷インキおよび湿し水を与え、印刷インキ画像を
版胴と共に回転しているブランケット胴上に転写し、ブ
ランケット胴と圧胴との間を通過する印刷用コート紙上
にブランケット胴上の印刷インキ画像を転移させ、印刷
を行った。その結果、良好な画像の印刷物が多数枚得ら
れた。1版目の製版を終了した後、2版目の動作は1版
目の描画終了から排出の間に開始されても良い。以上の
一連の製版動作を行う事により、安定して高品質な印刷
版を長期間に渡り得る事ができる。
【0040】なお、ここでは図4に示す製版装置で製版
を行い、通常のオフセット印刷機で製版した印刷版を使
って印刷する例について説明したが、本発明は、印刷機
上で製版を行い、そのまま印刷を行う、いわゆる機上描
画印刷機にも適用できる。
【0041】<実施形態5>図5に示すトナージェット
記録装置41は、記録部42と、本発明にかかる熱定着
部11とから構成される。このトナージェット記録装置
には、被記録材Pを装填するためのカセット22と、記
録済みの被記録材Pを取り出すための排出トレイ14と
が設けられている。記録部42においては、カセット2
2から挿入され、一対の搬送ローラ16により搬送され
た被記録材Pに画像が記録される。そして、熱定着部1
1において、この被記録材Pに記録された画像が定着さ
れる。更に、被記録材Pは、搬送ローラ25を経由し
て、トレイ14へと送られる。記録部42は、トナーT
を帯電させるためのブラシを備え回転可能なブラシロー
ラ43と、アパーチャ電極44と、アパーチャ電極44
と所定の間隔をおいて対向して設けられた対向電極の機
能を持った描画ドラム32とから構成される。この描画
ドラム32は電源E2(マイナス極性)に接続される。
熱定着部11は、熱源を有するランプヒータ17とヒー
トローラ20から構成される。被記録材Pは描画ドラム
32に装着され、描画が終わると、ランプヒータ17、
ヒートローラ20の下を通過し、定着できるように配置
されている。ブラシローラ43の周囲には、ブラシロー
ラ43の回転方向に従って回転可能でありトナーTをブ
ラシローラ43へ供給するための供給ローラ45と、ブ
ラシローラ43のブラシに付着したトナーTをはじくた
めの掻き部材46とがそれぞれブラシローラ43に接触
して設けられる。また、供給ローラ45には、トナーT
を均一な厚さで供給ローラ45へ供給するための供給ブ
レード47が接触して設けられる。この供給ブレード4
7の上にはトナーTが貯蔵されている。供給ローラ45
及び供給ブレード47は、ケースKによって覆われてい
る。
【0042】図示しない外部機器から周知の画像形成信
号及び画像データが入力されると、カセット22から挿
入された被記録材Pは搬送ローラ16により記録部42
へ搬送される。記録部42においては、供給ブレード4
7によりトナーTが供給ローラ45に押しつけられ、供
給ローラ45の表面に担持せしめられる。供給ローラ4
5の回転により、トナーTがブラシローラ43に供給さ
れる。このとき、トナーTは供給ローラ45及びブラシ
ローラ43と接触しつつ、ブラシとの摩擦により、例え
ばプラス(+)に帯電する。プラス(+)に帯電したト
ナーTは、ブラシローラ43に担持される。
【0043】アパーチャ電極44付近においては、ブラ
シローラ43の回転に伴って、掻き部材46がブラシロ
ーラ43のブラシを掻く。すると、弾性によってブラシ
が元に戻るときに、ブラシに適量に担持されたトナーT
が跳ね上がり、クラウド状となってアパーチャ電極44
に供給される。このとき、入力された画像信号に応じて
信号ソースSからアパーチャ電極44の各制御電極層に
印加される電圧が制御され、トナーTの流れが変調され
る。変調されプラス(+)帯電したトナーTは、対向電
極に接続されたマイナス(−)電源E2に誘引され、対
向電極の方向へ飛翔する。そして、このトナーは、描画
ドラム32上に装着された被記録材Pに吸引される。そ
の後、トナーTが付着した被記録材Pは熱定着部11へ
と搬送される。ヒートローラ定着に先立ち、近赤外ラン
プヒータにより被記録材の温度を110℃まで加熱し
た。ヒートローラは、肉厚1.5mmのステンレスに2
mmのシリコンゴムを巻いた最外径35mmで、中心の
外径が両端部より400ミクロン大きいクラウンローラ
の表面にテトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロ
ピレン共重合体(FEP)を30ミクロンの厚さに被覆
したものを用い、定着条件はヒートローラ温度175
℃、記録材の搬送速度12.5mm/sec、ヒートロ
ーラの被記録材への軸方向の印加圧力(ニップ圧)を
1.2MPa±0.5MPaに調整し、被記録材上温度
がおよそ130℃になるように、ランプヒータ17、ヒ
ートローラ20の出力調整を行った。定着の完了した被
記録材Pは排出ローラ25を経由して排紙トレイ14へ
と排出される。 その結果、被記録材上の定着温度の分
布は均一で、良好な画像再現が得られた。この他、装置
上のトラブルも発生しなかった。
【0044】上述した実施例では、被記録材を描画ドラ
ム32に装着し、画像の描画された被記録材を排出させ
たが、装置の構成はこれに限らず、転写ドラムを設け、
描画ドラムに描画を行なった後、画像を転写ドラム上の
被記録材に転写し、これを定着して排出しても良い。ま
た、被記録材の供給はカセットに限らず、例えばロール
で供給しても良い。
【0045】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、被記録
材上に画像を付加する画像付与工程と、該画像を付加さ
れた被記録材に加熱定着を行う工程とを有し、該加熱定
着工程が、該画像を付与された記録材を非接触で加熱す
る第一定着工程と、加熱と同時に圧力を加える第二定着
工程の2つの工程よりなる被記録材上に画像を形成する
画像形成方法において、第二定着工程時の圧力が0.0
1〜250MPa且つ該被記録媒体の中心部と両端部の
圧力差を20倍以内とすることにより、被記録材の定着
圧力値及びその分布を制御することができ、定着良好と
なり、文字の欠け・ハイライトのトビ等の画像欠陥が生
じず、耐刷性の低下、被記録材の皺の発生による画像不
良も生じなくなり、蛇行によるジャム等の問題も生じな
くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を電子写真複写機に応用した例を示す図
である。
【図2】本発明をインクジェットプリンタに応用した例
を示す図である。
【図3】本発明を転写型インクジェットプリンタに応用
した例を示す図である。
【図4】本発明をインクジェット製版機に応用した例を
示す図である。
【図5】本発明をトナージェットに応用した例を示す図
である。
【符号の説明】
1 画像形成装置 2 装置本体 3 走査装置 4 プラテン 5 感光体ドラム 6 帯電コロトロン 7 現像装置 8 転写装置 9 クリーニング装置 10 定着部搬入装置 11 定着装置 12 被記録材搬送路 13 整合装置 14 排出トレイ 15 給紙部 16 搬送ローラ 17 近赤外線ランプヒータ 18 集光性反射板 19 赤外線ヒータ 20 ヒートローラ 21 インクジェット記録装置 22 カセット 23 記録ヘッド 24 キャリッジ 25 排出ローラ 26 溶媒回収機構 27 冷媒冷却部 28 溶媒回収部 29 加熱定着搬送路 30 転写ドラム型画像記録装置 31 転写ドラム 32 描画ドラム 33 直接描画型製版装置 34 版材 35 版ドラム 36 カッター 37 パンチせん孔部 38 押さえローラ 39 粘着ローラ 40 インクタンク 41 トナージェット記録装置 42 記録部 43 ブラシローラ 44 アパーチャー電極 45 供給ローラ 46 掻き部材 47 供給ブレード P 被記録材 T トナー K ケース

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも、被記録材上に画像を付加する
    画像付与工程と、該画像を付加された被記録材に加熱定
    着を行う工程とを有し、該加熱定着工程が、該画像を付
    与された記録材を非接触で加熱する第一定着工程と、加
    熱と同時に圧力を加える第二定着工程の2つの工程より
    なる被記録材上に画像を形成する画像形成方法におい
    て、第二定着工程時の圧力が0.01〜250MPa且
    つ該被記録媒体の中心部と両端部の圧力差を20倍以内
    とすることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】被記録材上に画像を付加する画像付与手段
    と、該画像付与手段により画像が付与された被記録材に
    加熱定着を行う手段を有し、該加熱定着手段が該画像を
    付与された記録材を非接触で加熱する第一定着手段と、
    該第一定着手段により加熱された被記録材に更に加熱と
    同時に圧力を加える第二定着手段を有する画像形成装置
    において、第二定着を行う時の圧力が0.01〜250
    MPa且つ該被記録媒体の中心部と両端部の圧力差を2
    0倍以内とする加圧手段を有する事を特徴とする画像形
    成装置。
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