JP6413393B2 - カラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化膜を備えるカラーフィルター - Google Patents
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Description
A成分:(a)炭素−炭素不飽和結合及びエポキシ基を有するモノマー10.0〜90.0重量部と、(b)(a)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマー90.0〜10.0重量部とからなり、(a)及び(b)の合計が100.0重量部である重量平均分子量3,000〜50,000のエポキシ基含有重合体
B成分:下記の式(1)又は式(2)で表されるカルボン酸誘導体化合物
(式中のR1、R2及びR3は炭素数1〜6のアルキル基である。)
(式中のR4、R5及びR6は炭素数1〜6のアルキル基である。)
C成分:下記の式(3)で表されるエポキシ基を有するアルコキシシラン及び下記の式(4)で表されるテトラアルコキシシランを反応させて得られるシラン化合物
(式中のR7、R8、及びR9は炭素数1又は2のアルキル基である。)
(式中のR10、R11、R12、及びR13は炭素数1又は2のアルキル基である。)
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物は、(A)エポキシ基含有重合体、(B)カルボン酸誘導体化合物、及び(C)シラン化合物を含む。
A成分は、(a)炭素−炭素不飽和結合及びエポキシ基を有するモノマー10.0〜90.0重量部と、(b)(a)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマー90.0〜10.0重量部とからなり、(a)及び(b)の合計が100.0重量部である重量平均分子量3,000〜50,000であるエポキシ基含有重合体である。
(式中、R13は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、mは1〜5の整数を示す。)
(式中、R14は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、nは1〜8の整数を示す。)
(式中、R15は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R16は炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、ポリアルキレングリコール残基、又は主環構成炭素数3〜12の脂環式炭素水素基を示す。)
(式中、R17は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R18は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、ヒドロキシル基、シロキシアルキル基、または芳香族炭化水素基を示す。)
(式中、R19は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、または芳香族炭化水素基を示す。)
(式中、R20は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、pは1〜5の整数、R21、R22、R23はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基を示す。)
B成分のカルボン酸誘導体化合物は、下記の式(1)又は(2)で表されるカルボン酸誘導体化合物である。
(式中のR1、R2及びR3は炭素数1〜6のアルキル基である。また、R1、R2及びR3は互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。)
(式中のR4、R5及びR6は炭素数1〜6のアルキル基である。R4、R5及びR6は、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。)
C成分は、下記の式(3)で表されるエポキシ基を有するアルコキシシラン及び下記の式(4)で表されるテトラアルコキシシランを反応させて得られるシラン化合物である。
(式中のR7、R8、及びR9は炭素数1又は2のアルキル基である。R7、R8、及びR9は、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。)
(式中のR10、R11、R12、及びR13は炭素数1又は2のアルキル基である。R10、R11、R12、及びR13は、互いに同一であっても良いし、異なっていても良い。)
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物は、A成分100重量部に対して、B成分を10〜130重量部、C成分を1.0〜4.4重量部含有する。B成分が10重量部未満であると、組成物の硬化物からなる保護膜の硬度が低下し、130重量部を超えると保護膜の密着性を損なう恐れがある。一方、C成分が1.0重量部未満であると保護膜の密着性を十分に向上できず、4.4重量部を超えると硬化膜の濡れ性や膜表面の平滑性が悪くなる。また、A成分100重量部に対して、C成分は1.5〜3.0重量部であることが更に好ましい。C成分の含有量が1.5〜3.0重量部であると、硬化膜の密着性、濡れ性、及び膜表面の平滑性を更に向上することができる。なお、樹脂組成物の混合方法は特に限定されず、全成分を同時に混合しても、各成分を順次混合しても良い。
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物には、耐熱性、硬度、耐溶剤性を向上させる目的で本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて、A成分およびC成分以外のエポキシ樹脂を含有していても良い。例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジフェニルエーテル型エポキシ樹脂、ハイドロキノン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、トリスヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂、3官能型エポキシ樹脂、テトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエンフェノール型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA含核ポリオール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、グリオキザール型エポキシ樹脂、脂環式型エポキシ樹脂、複素環型エポキシ樹脂等が挙げられる。また、これらのエポキシ樹脂は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。前記のエポキシ樹脂を添加して使用する場合、A成分100重量部に対して、D成分は通常0.01〜175重量部の割合で配合される。
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて、レベリング剤を含有しても良い。例えば、メガファックF−410(DIC(株))、同F−430(同)、同F−444(同)、同F−472SF(同)、同F−477(同)、同F−552(同)、同F−553(同)、同F−554(同)、同F−555(同)、同F−556(同)、同F−558(同)、同F−559(同)、同F−561(同)、同R−94(同)、同RS−72−K(同)、同RS−75(同)、ノベックFC−4430(住友スリーエム(株))、FC−4432(同)、サーフロンS−611(AGCセイミケミカル(株))、同S−651(同)、S−386(同)、フタージェント208G(ネオス(株))、同209F(同)、同212P(同)、同220P(同)、同222F(同)、同228P(同)、同240G(同)、同602A(同)、同650A(同)、同710FL(同)、同710FM(同)、FTX−218(同)、BYK―302(ビックケミー・ジャパン(株))、BYK−307(同)、BYK−315(同)、BYK−320(同)、BYK−322(同)、BYK−323(同)、BYK−325(同)、BYK−330(同)、BYK−331(同)、BYK−337(同)、BYK−347(同)、BYK−370(同)、BYK−UV3500(同)、BYK−UV3510(同)、BYK−350(同)、BYK−354(同)、BYK−392(同)、ポリフローKL−400HF(共栄社化学(株))、同KL−401(同)、同KL−402(同)、同KL−403(同)、同KL−404(同)、同KL−100(同)、同KL−600(同)、同KL−700(同)、同WS−30(同)、同No.75(同)、同No.77(同)、同No.90(同)、同No.95(同)、同LE−604(同)等のレベリング剤が挙げられる。また、これらのレベリング剤は、単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。前記のレベリング剤を添加して使用する場合、A成分100重量部に対して、E成分は通常0.01〜3重量部の割合で配合される。
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて、触媒を含有しても良い。例えば、ベンジルジメチルアミントリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物;テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類;オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、オクチル酸ジルコニウム、アルミニウムアセチルアセトネート錯体等の有機金属化合物等の触媒が挙げられる。これらの触媒を添加して使用する場合、A成分100重量部に対して、F成分は通常0.01〜3重量部の割合で配合される。
本発明のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物には、本発明の効果を阻害しない範囲で必要に応じて、溶剤を含有しても良い。例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、モノメチルエーテル、酢酸メトキシブチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート等のエステルおよびエーテルエステル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルメチルエーテル、ジエチレングリコールイソプロピルメチルエーテル、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn-ブチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコールフェニルエーテル等のグリコール誘導体等の溶剤が挙げられる。また、これらの溶剤は単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いても良い。前記の溶剤を添加して使用する場合、A成分100重量部に対して、G成分は通常0.01〜4500重量部の割合で配合される。
本発明のカラーフィルターは、上記カラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物の層を有する。カラーフィルター保護膜用熱硬化性組成物を硬化させてなる硬化物の層は、保護膜と呼ばれている層であることが一般的であるが、当該保護膜に限定されず、カラーフィルターの他の層として構成されていてもよい。
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた容量300mLの4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、PGMEA)78.5重量部を仕込み、攪拌しながら加熱して80℃に昇温した。次いで、80℃の温度で3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(以下、M−100)71.1重量部、シクロヘキシルメタクリレート(以下、CHMA)28.9重量部、日油(株)製の過酸化物系重合開始剤「パーヘキシルO(以下、PHO)」3.5重量部、及びPGMEA25重量部を予め均一混合したもの(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。滴下終了後、80℃の温度を5時間維持した後、反応を終了して、エポキシ基含有重合体(A−1)の50%PGMEA溶液を得た。得られたエポキシ基含有重合体(A−1)の重量平均分子量(Mw)を下記方法で測定したところ、50,000であった。
下記表1に示した原料、仕込み比、及び滴下・反応温度とした以外は、合成例1−1と同様の方法でA−2〜11の重合体を得た。得られたエポキシ基含有重合体(A2〜11)の重量平均分子量を表1に示す。
表1中の略号は次の通りである。
M−100:3,4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート
GMA:グリシジルメタクリレート
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
DCPMA:ジシクロペンタニルメタクリレート
St:スチレン
CHMI:シクロヘキシルマレイミド
MPS:メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
PHO:過酸化物系重合開始剤(商品名:「パーヘキシルO」)
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)26.9重量部、トリメリット酸(以下、TMA)26.9重量部、n-プロピルビニルエーテル(以下、nPr−VE)46.3重量部を仕込み、攪拌しながら加熱し80℃に昇温した。次いで、温度を保ちながら攪拌し続け、一定間隔で混合物の酸価を下記方法で測定した。混合物の酸価が2.0mgKOH/g以下になったことを確認した後、加温・混合を終了し、空冷することで、多価カルボン酸誘導体化合物の60%PGMEA溶液(B−1)を得た。得られた多価カルボン酸誘導体化合物溶液の酸価を測定したところ、空冷中に反応が進行し、0.6mgKOH/gであった。
下記表2に示した原料及び仕込み比とした以外は、合成例2−1と同様の方法でB−2、B−3の化合物を得た。得られた多価カルボン酸誘導体化合物溶液(B−2、B−3)の酸価を表2に示す。
表2中の略号は次の通りである。
TMA:トリメリット酸
CHTA:1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸
nPr−VE:n−プロピルビニルエーテル
iPr−VE:i−プロピルビニルエーテル
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた4つ口フラスコに、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(以下、GPTM)236.0重量部、テトラメトキシシラン(以下、TMOS)152.0重量部、メタノール(以下、MeOH)320.0重量部及びフッ化カリウム(以下、KF)0.06重量部を仕込み、攪拌しながら室温でH2O28.8重量部を滴下ロートよりゆっくり滴下した。滴下終了後、室温で3時間維持した後、メタノール還流下で2時間攪拌した。この後、低沸分を減圧留去、濾過して、無色透明の液体であるシラン化合物を得た。得られたシラン化合物のエポキシ当量及び重量平均分子量をそれぞれ下記方法によって測定したところ、エポキシ当量が319g/mol、重量平均分子量(Mw)が1,600であった。
下記表3に示した原料及び仕込み比とした以外は、合成例3−1と同様の方法でC−2〜14の化合物を得た。得られたシラン化合物(C−2〜C−14)のエポキシ当量及び重量平均分子量を表3に示す。
表3中の略号は次の通りである。
GPTM:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
GPTE:3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
ECETM:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン
ECETE:2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン
GPMDM:3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン
GPMDE:3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン
NGA:N−グリシジルーN,N−ビス[3−(メチルジメトキシシリル)プロピル]アミン
EOMTM:(3−エチルオキセタン−3−イル)プロピルトリエトキシシラン
MPTM:3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン
TMOS:テトラメトキシシラン
TEOS:テトラエトキシシラン
MTMS:メチルトリメトキシシラン
PhTMS:フェニルトリメトキシシラン
KF:フッ化カリウム
MeOH:メタノール
下記表4、表5に示す成分及び配合量で溶解混合した混合物を、メンブレンフィルター(材質:PE、孔径:0.2μm)で濾過した後、更に中空系フィルター(材質:PP、孔径:0.02μm)で濾過して、実施例1〜9及び比較例1〜18のカラーフィルター保護膜用樹脂組成物を得た。各カラーフィルター保護膜用樹脂組成物を、スピンコーター(型式1H−DX−2、ミカサ(株)製)により10cm角のガラス基板上に回転塗布した。カラーフィルター保護膜用樹脂組成物を塗布したガラス基板を90℃のクリーンオーブン中にて2分間乾燥処理した後、230℃のクリーンオーブン中にて30分間加熱することにより膜厚1.5μmの硬化膜を得た。得られたカラーフィルター保護膜用樹脂組成物及び硬化膜について、下記方法によって、密着性(クロスカット試験、ピンプル試験)、濡れ性(UV照射後の水接触角)、平滑性(表面粗さ)、及び保存安定性の物性評価を行った。各成分の配合割合及び物性評価の結果を表4及び表5に示す。
表4及び表5中の略号は次の通りである。
TMA:トリメリット酸
TMA−An:無水トリメリット酸
X−41−1053:シラン化合物(信越化学(株)製、商品名:「X−41−1053」、エポキシ当量830g/eq)
X−41−1059A:シラン化合物(信越化学(株)製、商品名:「X−41−1059A」、エポキシ当量350g/eq)
GPTM:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
TMOS:テトラメトキシシラン
X−41−1056:シラン化合物(信越化学(株)製、商品名:「X−41−1056」、エポキシ当量280g/eq)
Ep−828:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、商品名:「Ep−828」、エポキシ当量189g/eq)
Ep−157:ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂(三菱化学(株)製、商品名:「jER157S70」、エポキシ当量210g/eq)
GT−401:ブタンテトラカルボン酸テトラ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)修飾ε−カプロラクトン((株)ダイセル製、商品名:「エポリードGT−410」、エポキシ当量220g/eq)
Cel−2021p:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート((株)ダイセル製、商品名:「セロキサイド2021P」、エポキシ当量130g/eq)
VG3101L:グリシジルエーテル型エポキシ樹脂(プリンテック(株)製、商品名:「テクモアVG3101L」、エポキシ当量210g/eq)
EHPE−3150:2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物((株)ダイセル製、商品名:「EHPE3150」、エポキシ当量180g/eq)
CG−500:フルオレン系エポキシ樹脂(大阪ガスケミカル(株)製、商品名:「CG−500」、エポキシ当量311g/eq)
F−477:フッ素系レベリング剤(DIC(株)製、商品名:「メガファックF−477」)
602A:フッ素系レベリング剤((株)ネオス製、商品名:「フタージェント602A」)
FTX−218:フッ素系レベリング剤((株)ネオス製、商品名:「FTX−218」)
LCAT−1:オクチル酸亜鉛とN−メチルモルホリンの反応物
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MMBA:3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
EEP:エチルエトキシプロピオネート
尚、X−41−1053およびX−41−1059Aは本願のC成分に該当するシラン化合物である。
<重量平均分子量>
重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置(型式HLC−8820GPC、東ソー(株)製)を用いて、カラム(型式SHODEX K−801、昭和電工(株)製)を用い、THFを溶離液とし、RI検出器により測定してポリスチレン換算により求めた。
酸価は、JIS K 0070:1992「化学製品の酸価、けん化価、エステル価、よう素価、水酸基価及び不けん化物の試験方法」の加水分解酸価測定によって測定した。
過剰の0.2N・塩酸ジオキサン溶液でエポキシ基の開環反応を行った後、未反応の塩酸を0.1N・KOHエタノール溶液にて逆滴定し、エポキシ当量を算出した。
硬化膜を作製したガラス基板をプレッシャークッカー試験(以下、PCT)の処理を行った後に、JIS K 5600−5−6:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」に準拠し密着性の評価を行った。尚、PCTの条件は、「温度120℃、相対湿度100%、気圧2気圧、試験時間6時間」とした。本願の目的に供するには、評価は100/100が必要である。
硬化膜を作製したガラス基板を1cm角に断裁し、硬化膜上にエポキシ樹脂付きスタッドピン(品番:P/N901106、QUAD GROUP(株)製)を立てた後、マウントクリップ(QUAD GROUP(株)製)で固定したまま150℃のオーブン中で1時間加熱した。その後、50℃以下になるまでオーブン内で徐冷し、マウントクリップを取り外して評価用サンプルを得た。この評価用サンプルについてプレッシャークッカー試験(PCT)後の密着力を測定することで密着性の評価とした。PCTの条件は、「温度120℃、相対湿度100%、気圧2気圧、試験時間2時間」とした。密着力(MPa)の測定は、オートグラフ(型番:AG−I、(株)島津製作所製)を用いて、引張速度10mm/分にて行った。本願の目的に供するには、密着力は40MPa以上が必要である。
硬化膜を作製したガラス基板を、UV洗浄装置(型式アイ UV−オゾン洗浄装置、岩崎電気(株)製)を用いて照射量1000mJ/cm2となるよう、UV−オゾン洗浄を行って評価用サンプルを得た。この評価用サンプル表面に対する水1μlの接触角(°)を接触角測定装置(型式DropMasterR500、協和界面化学(株)製)で測定した。本願の目的に供するには、接触角は60°以下が必要である。
硬化膜を作製したガラス基板の表面粗さ(nm)を、表面粗度計(型式ET4000、(株)小坂研究所製)を用いて測定した。本願の目的に供するには、表面粗さは10nm以下が必要である。
カラーフィルター保護膜用樹脂組成物の初期粘度を測定した後、当該組成物を密閉容器中に5℃で放置し、粘度変化を評価することで粘度が初期粘度の2倍になるまでの期間(日)を測定した。なお、最長で180日間放置しており、180日後に粘度が初期粘度の2倍に到達していない場合は、便宜的に「180日」と示す。本願の目的に供するには、180日が必要である。
Claims (2)
- 下記のA成分〜C成分を含むカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物であって、A成分100重量部に対して、B成分は10〜130重量部であり、C成分は1.0〜4.4重量部であるカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物。
A成分:(a)炭素−炭素不飽和結合及びエポキシ基を有するモノマー10.0〜90.0重量部と、(b)(a)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマー90.0〜10.0重量部とからなり、(a)及び(b)の合計が100.0重量部である重量平均分子量3,000〜50,000のエポキシ基含有重合体
B成分:下記の式(1)又は式(2)で表されるカルボン酸誘導体化合物
(式中のR1、R2及びR3は炭素数1〜6のアルキル基である。)
(式中のR4、R5及びR6は炭素数1〜6のアルキル基である。)
C成分:下記の式(3)で表されるエポキシ基を有するアルコキシシラン及び下記の式(4)で表されるテトラアルコキシシランを反応させて得られるシラン化合物
(式中のR7、R8、及びR9は炭素数1又は2のアルキル基である。)
(式中のR10、R11、R12、及びR13は炭素数1又は2のアルキル基である。) - 請求項1に記載のカラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる保護膜を有する、カラーフィルター。
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JP2014133809A JP6413393B2 (ja) | 2014-06-30 | 2014-06-30 | カラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化膜を備えるカラーフィルター |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2014133809A JP6413393B2 (ja) | 2014-06-30 | 2014-06-30 | カラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物、及びその硬化膜を備えるカラーフィルター |
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