JP6464769B2 - 熱硬化性樹脂組成物及びその硬化膜を備えるカラーフィルター - Google Patents

熱硬化性樹脂組成物及びその硬化膜を備えるカラーフィルター Download PDF

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Description

本発明は、液晶表示装置などに用いられるカラーフィルター保護膜用として好適な熱硬化性樹脂組成物、及びその組成物を硬化してなる、UV吸収性に優れる保護膜を有するカラーフィルターに関する。
近年、液晶表示装置が急速に普及したことに伴い、液晶表示装置に用いられる高品質なカラーフィルターの需要も高まっている。カラーフィルターは、透明基板上に、所定パターンに形成されたブラックマトリックス層や赤、緑、青などの複数の色が所定順序に配列された着色層と、保護膜とを重ねた構造であり、着色層の通過光を赤、緑、青の3つの基本色にし、それらの光を加法混合することにより中間色や白色を含む映像の色を作り出す役割を有している。その保護膜は、液晶表示装置の製造時又は使用時においてカラーフィルターを物理的及び化学的に保護する役割を担っており、硬度や密着性に優れることが求められる。また、保護膜は、着色層の色彩に悪影響を及ぼさないように、透明性や平坦性と言った性能にも優れることが求められる。さらに、保護膜用塗工液に粘度変化(特に粘度上昇)が生じると、当該塗工膜を均一な膜厚で塗工することが困難となるため、カラーフィルター保護膜用の塗工液には、充分な保存安定性が求められる。そこで、この種の保護膜において、これらの性能を高めることが従来から行われてきた(特許文献1参照)。
特開2001−350010号公報
ところで、カラーフィルターは複数の材料を層状に重ねた構造であり、保護膜上には、さらにフォトスペーサーや配向膜が形成される。当該フォトスペーサーや配向膜は、塗工液の状態で保護膜上に塗布されるが、その際、塗布性(リコート性)向上のため、保護膜表面に対し塗布前洗浄が行われる。この塗布前洗浄にはUVオゾン洗浄が広く使用されており、保護膜はフォトスペーサーや配向膜の塗布前洗浄時に光源である低圧水銀灯から発せられる、主に185nmと254nmのUV光に曝される。このとき、254nmの光は185nmの光と比較して強度が強く、且つ吸収されにくいため、保護膜のUV吸収性が不十分だと、保護膜の下層(RGB画素)に254nmの光が到達してRGB画素の劣化を招く恐れがある。
さらに、近年ではRGB画素の薄膜化が進んでおり、従来の発色を維持するために、RGB画素の顔料・染料の配合割合が増加し、アクリル樹脂等のバインダーの割合が少なくなってきている。ここで、顔料・染料はバインダー成分と比較してUVを吸収し易く劣化し易い。そのため、RGB画素自体も、従来より劣化し易い組成となってきている。また、近年では配向膜の配向処理方法として、従来のラビング法に代わり、UV照射による光配向が採用され始めており、製造プロセス上でもUV照射の負荷が増大しつつある。
このような背景から、保護膜に高いUV吸収性を持たせることでRGB画素の劣化を防止することが出来るため、従来にも増して保護膜に高いUV吸収性が求められるようになってきている。一方、可視光域の透過率に関しては、高い画像視認性を確保するため従来通り高いことが望まれている。つまり、短波長(254nm)では高いUV吸収性を有し、可視光域では、透過率の高い組成物が望まれている。
そこで、本発明の目的とするところは、従来より求められている透明性や硬度等の物性を維持したまま、UV吸収性に優れるカラーフィルター保護膜を形成可能な熱硬化性樹脂組成物と、これを硬化させてなる保護膜を備えるカラーフィルターを提供することにある。
そのための手段として、本発明は、下記の(A)成分及び(B)成分と、(C)エポキシ化合物とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、前記(A)成分〜前記(C)成分の合計100重量部中に、前記(A)成分を20〜80重量部、前記(B)成分を5〜45重量部、及び前記(C)成分として、少なくとも(C1)下記一般式(1)の構造を有するナフチル基含有フルオレン型エポキシ化合物を2〜35重量部含むことを特徴とする。
(A)成分:(a1)炭素−炭素不飽和結合とエポキシ基又はオキセタニル基を有するモノマーと、(a2)(a1)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマーとからなる、重量平均分子量3,000〜100,000の、エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体
(B)成分:多価カルボン酸化合物のカルボキシル基が、ビニルエーテル化合物によりヘミアセタールエステルとしてブロック化された、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル
Figure 0006464769

(Aは炭素数が2〜3のアルキレン基を示し、nは0〜1の整数である。)
なお、前記(C)成分として前記(C1)成分を少なくとも必須成分として含有している限り、その他の任意成分として(C2)(C1)以外の多官能エポキシ化合物を含有させることもできる。
当該熱硬化性樹脂組成物は、さらにレベリング剤(D成分)を含有することが好ましく、カラーフィルター保護膜用として好適である。
また、前記熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる保護膜を有するカラーフィルターも提供することができる。
なお、本発明において数値範囲を示す「○○〜××」とは、特に明示しない限り「○○以上××以下」を意味する。
本発明の熱硬化性樹脂組成物によれば、(C)成分として少なくとも上記一般式(1)で示される所定の構造を有するナフチル基含有フルオレン型エポキシ化合物を適量使用していることで、従来より求められている可視光域における透明性や硬度等の物性を維持したまま、UV吸収性に優れるカラーフィルター用の保護膜を形成することができる。
≪カラーフィルター保護膜用熱硬化性樹脂組成物≫
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、カラーフィルターの保護膜として好適に使用できるものであって、(A)エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体、(B)多価カルボン酸ヘミアセタールエステル、及び(C)エポキシ樹脂を必須成分として含む。特に、(C)成分の中でも(C1)特定構造のナフチル基含有フルオレン型エポキシ化合物を少なくとも必須成分として含み、さらに、必要に応じて(C2)(C1)成分以外の多官能エポキシ樹脂を任意成分として含んでもよい。すなわち、(C)成分として(C1)成分のみを含有する場合と、(C1)成分と(C2)成分の双方を含有する場合がある。
<(A)エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体>
(A)成分は、エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体であって、(a1)炭素−炭素不飽和結合とエポキシ基又はオキセタニル基を有するモノマーと、(a2)(a1)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマーとからなる重合体である。
(a1)炭素−炭素不飽和結合とエポキシ基又はオキセタニル基を有するモノマーは、炭素−炭素不飽和結合と、エポキシ基又はオキセタニル基とを有していれば良く、このような用途に周知のいかなるモノマーも利用することができる。エポキシ基を有するモノマーとしては、例えば下記の一般式(2)〜(4)で表されるモノマーが好ましい例として挙げられる。
Figure 0006464769
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、kは1〜5の整数を示す。)
Figure 0006464769
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、Rは−CHO−基または−CH−基、Rは水素原子または炭素数1〜2のアルキル基、mは1〜7の整数を示す。)
Figure 0006464769
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、nは1〜8の整数を示す。)
また、オキセタニル基を有するモノマーとしては、例えば下記の一般式(5)で表されるモノマーが好ましい例として挙げられる。
Figure 0006464769
(式中、R、R、およびRは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、jは1〜8の整数を示す。)
(a2)(a1)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマーは、炭素−炭素不飽和結合を有し、上記(a1)に該当しない化合物であれば良く、このような用途に周知のいかなるモノマーも利用することができる。例えば、下記の一般式(6)〜(9)で表されるモノマーが挙げられる。
Figure 0006464769
(式中、Rは水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R10は炭素数1〜12のアルキル基、アリール基、アリールオキシ基、またはポリアルキレングリコール残基、もしくは主環構成炭素数3〜12の脂環式炭素水素基を示す。)
Figure 0006464769
(式中、R11は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、R12は水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、アルコキシ基、ヒドロキシアルキル基、シロキシアルキル基、または芳香族炭化水素基を示す。)
Figure 0006464769
(式中、R13は水素原子または炭素数1〜12のアルキル基、シクロアルキル基、または芳香族炭化水素基を示す。)
Figure 0006464769
(式中、R14は水素原子または炭素数1〜5のアルキル基、pは1〜5の整数、R15、R16、R17はそれぞれ独立にメチル基またはエチル基を示す。)
(A)エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体は、(a1)成分と(a2)成分とを共重合することによって得ることができ、その重合態様としては直鎖状であっても分岐していても良く、ランダム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体等のいずれであっても良い。なお、(a1)成分及び(a2)成分は、それぞれ1種のみを単独で重合してもよく、2種以上を併用しても良い。
(a1)成分と(a2)成分との重合方法は特に限定されず、ラジカル重合、イオン重合等の重合法を用いることができる。より具体的には、重合開始剤の存在下において、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法などの重合法を用いることができる。また、必要に応じて触媒や溶媒などの添加物を重合反応系に添加しても良い。
(A)エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体の重量平均分子量(Mw)は3,000〜100,000であり、好ましくは3,000〜80,000である。重量平均分子量が3,000未満であると、保護膜の硬度が低下し、100,000を超えると塗布硬化後の外観が悪化する恐れがある。当該(A)成分は、1種のみを単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
<(B)多価カルボン酸ヘミアセタールエステル>
(B)成分は、多価カルボン酸ヘミアセタールエステルであって、多価カルボン酸化合物のカルボキシル基がビニルエーテル化合物によりヘミアセタールエステルとして潜在化、すなわちブロック化されたビニルエーテルブロック多価カルボン酸である。
(B)多価カルボン酸ヘミアセタールエステルの多価カルボン酸としては、炭素数4〜20で2〜8価のカルボン酸であることが好ましい。好ましい例としては、例えばイタコン酸、マレイン酸、コハク酸、シトラコン酸等の直鎖または分岐を有する脂肪族多価カルボン酸;テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロフタル酸、シクロヘキサンジカルボン酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸等の脂環式多価カルボン酸;フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、メリット酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の芳香族多価カルボン酸が挙げられる。また、多価カルボン酸としては、アルコール化合物と酸無水物との反応によって得られるハーフエステル体も利用できる。
一方、ビニルエーテル化合物の具体例としては、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等の脂肪族ビニルエーテル化合物が挙げられる。それらの中でも、入手性および硬化温度が保護膜のプロセスに適合する点から、n−プロピルビニルエーテルおよびi−プロピルビニルエーテルが好ましく挙げられる。なお、ビニルエーテル化合物は、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)多価カルボン酸ヘミアセタールエステルは、多価カルボン酸とビニルエーテル化合物とを室温ないし150℃の範囲の温度で反応させることによって得ることができる。ブロック化反応は平衡反応であるため、多価カルボン酸に対してビニルエーテル化合物を若干多くすると反応が促進され、収率を向上させることができる。なお、多価カルボン酸とビニルエーテル化合物との反応には、目的に応じて触媒や溶媒を添加することもできる。
触媒としては、3級アミン類、イミダゾール類、有機リン系化合物、4級ホスホニウム塩類、ジアザビシクロアルケン類、有機金属化合物類、4級アンモニウム塩類、ホウ素化合物、金属ハロゲン化物等が挙げられる。
溶媒としては、芳香族炭化水素、エーテル類、エステルおよびエーテルエステル類、ケトン類、リン酸エステル類、ニトリル類、非プロトン性極性溶媒、プロピレングリコールアルキルエーテルアセテート類等が挙げられる。
<(C)エポキシ化合物>
(C)エポキシ化合物は構成元素がC、H、Oからなる化合物を使用することができる。必須成分である(C1)ナフチル基含有フルオレン型エポキシ化合物としては、下記一般式(1)の構造を有するものを使用する。これにより、保護膜のUV吸収性が大きく向上する。
Figure 0006464769

(Aは炭素数が2〜3のアルキレン基を示し、nは0〜1の整数である。)
任意成分(含有していても含有していなくても成り立つ成分)である(C2)多官能エポキシ化合物としては、この種のカラーフィルター用保護膜において従来から一般的に使用されている、(C1)成分とは異なる多官能エポキシ化合物を使用できる。例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ジフェニルエーテル型、ハイドロキノン型、ナフタレン型、ビフェニル型、ナフチル基非含有フルオレン型、ビスフェノールAノボラック型、フェノールノボラック型、オルソクレゾールノボラック型、トリスヒドロキシフェニルメタン型、3官能型、テトラフェニロールエタン型、ジシクロペンタジエンフェノール型、水添ビスフェノールA型、ビスフェノールA含核ポリオール型、ポリプロピレングリコール型、グリシジルエステル型、グリシジルエーテル型、グリオキザール型、脂環式型、複素環型などのエポキシ化合物が挙げられる。当該(C2)多官能エポキシ樹脂は、1種のみを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いても良い。脂環式型エポキシ化合物として好ましくは、セロキサイド2021P((株)ダイセル)、EHPE−3150(同)、グリシジルエーテル型エポキシ化合物として好ましくは、テクモアVG3101L((株)プリンテック)、ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物として好ましくは、jER157S70(三菱化学(株))が挙げられる。
熱硬化性樹脂組成物は、さらに(D)レベリング剤を含有することが好ましい。
<(D)レベリング剤>
レベリング剤は得られる塗膜の外観を向上させる目的で配合されるものであって、この種のカラーフィルター用保護膜において従来から一般的に使用されている、シリコン系、フッ素系、アクリル系等を特に制限無く使用することができる。レベリング剤の市販品としては、例えばメガファックF−410(DIC(株))、同F−430(同)、同F−444(同)、同F−472SF(同)、同F−477(同)、同F−552(同)、同F−553(同)、同F−554(同)、同F−555(同)、同F−556(同)、同F−558(同)、同F−559(同)、同F−561(同)、同R−94(同)、同RS−72−K(同)、同RS−75(同)、ノベックFC−4430(住友スリーエム(株))、FC−4432(同)、サーフロンS−611(AGCセイミケミカル(株))、同S−651(同)、S−386(同)、フタージェント208G(ネオス(株))、同209F(同)、同212P(同)、同220P(同)、同222F(同)、同228P(同)、同240G(同)、同602A(同)、同650A(同)、同710FL(同)、同710FM(同)、FTX−218(同)、BYK―302(ビックケミー・ジャパン(株))、BYK−307(同)、BYK−315(同)、BYK−320(同)、BYK−322(同)、BYK−323(同)、BYK−325(同)、BYK−330(同)、BYK−331(同)、BYK−337(同)、BYK−347(同)、BYK−370(同)、BYK−UV3500(同)、BYK−UV3510(同)、BYK−350(同)、BYK−354(同)、BYK−392(同)、ポリフローKL−400HF(共栄社化学(株))、同KL−401(同)、同KL−402(同)、同KL−403(同)、同KL−404(同)、同KL−100(同)、同KL−600(同)、同KL−700(同)、同WS−30(同)、同No.75(同)、同No.77(同)、同No.90(同)、同No.95(同)、同LE−604(同)等を使用できる。
(熱硬化性樹脂組成物の製造)
熱硬化性樹脂組成物は、(A)成分〜(C)成分の合計100重量部中に、少なくとも(C1)成分を2〜35重量部、好ましくは3〜30重量部含有する。(C1)成分が2重量部未満であると保護膜のUV吸収性が不十分となり、35重量部を超えると保護膜の透明性が低下する。
その他の成分の含有量としては、(A)成分〜(C)成分の合計100重量部中に、(A)成分は20〜80重量部、好ましくは25〜70重量部、(B)成分は5〜45重量部、好ましくは10〜40重量部であればよい。(A)成分が20重量部未満であると、保護膜の硬度が低下し、80重量部を超えると保護膜の密着性を損なう可能性がある。また、(B)成分が5重量部未満であると保護膜の耐熱性が低下し、45重量部を超えると保護膜の透明性を損なう可能性がある。
一方、(C2)成分は任意成分なので、その含有量は、(A)成分〜(C)成分の合計100重量部に対し、0〜50重量部、好ましくは5〜45重量部であればよい。(C1)成分と(C2)成分を併用する場合、(C)成分全体(C1+C2)の含有量は、(A)成分〜(C)成分の合計100重量部に対し70重量部以下、好ましくは65重量部以下とする。(C1+C2)の含有量が(A)成分〜(C)成分の合計100重量部に対して70重量部を超えると、保護膜の透明性が大きく低下する。
また、(D)成分の含有量は、(A)成分〜(C)成分の合計100重量部に対して0.05〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部程度とすればよい。(D)成分が0.05重量部未満であると、保護膜の外観が損なわれる場合があり、5重量部を超えると保護膜の濡れ性が劣ることでリコート性が低下する可能性がある。
熱硬化性樹脂組成物の混合方法は特に限定されず、全成分を同時に混合しても良いし、各成分を順次溶解しても良いが、(B)成分の多価カルボン酸ヘミアセタールエステルは熱により脱ブロック反応が進行するため、多価カルボン酸ヘミアセタールエステルを含有する組成物を取り扱う際には、80℃以下とすることが好ましい。
(その他の添加剤)
熱硬化性樹脂組成物は、(D)レベリング剤以外にも、本発明の効果を阻害しない範囲で、シランカップリング剤、酸化防止剤、触媒、安定剤、有機溶剤、炭酸ガス発生防止剤、可撓性付与剤、可塑剤、滑剤、表面処理剤、難燃剤、帯電防止剤、着色剤、イオントラップ剤、摺動性改良剤、耐衝撃性改良剤、揺変性付与剤、界面活性剤、表面張力低下剤、消泡剤、沈降防止剤、光拡散剤、紫外線吸収剤、抗酸化剤、離型剤、蛍光剤、導電性充填材など、種々の添加剤を配合することができる。
<(E)シランカップリング剤>
シランカップリング剤は、シランを利用して有機材料と無機材料とを結合する連結剤であり、有機材料と反応結合する官能基として一般にビニル基、エポキシ基、アミノ基などを有する。具体的には、ビニルトリアセトキシシラン、ビニルトリス(メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリイソプロポキシシラン、アリルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)ジスルフィド、ビス(3−(トリエトキシシリル)プロピル)テトラスルフィド、スルフィドシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン等が挙げられる。これらシランカップリング剤は、単独でも2種以上を併用しても良い。
<(F)酸化防止剤>
酸化防止剤としては、IRGANOX1010(BASF)、IRGANOX1035(同)、IRGANOX1076(同)、IRGANOX1098(同)、IRGANOX1135(同)、IRGANOX1330(同)、IRGANOX1726(同)、IRGANOX1425WL(同)、IRGANOX1520L(同)、IRGANOX245(同)、IRGANOX259(同)、IRGANOX3114(同)、IRGANOX5057(同)、IRGANOX565(同)、IRGAMOD295(同)等のヒンダードフェノール系酸化防止剤などが挙げられる。
<(G)触媒>
触媒としては、ベンジルジメチルアミントリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、ジメチルシクロヘキシルアミン等の3級アミン類;1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類;トリフェニルホスフィン、亜リン酸トリフェニル等の有機リン系化合物;テトラフェニルホスホニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルホスホニウムブロマイド等の4級ホスホニウム塩類;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7等やその有機酸塩等のジアザビシクロアルケン類;オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、オクチル酸ジルコニウム、アルミニウムアセチルアセトネート錯体等の有機金属化合物類などが挙げられる。
<(H)安定剤>
安定剤は、[0024]に記載の過剰のビニルエーテルのことを指し、(B)多価カルボン酸ヘミアセタールエステルの収率向上の目的で添加される。具体的には、[0023]に記載のビニルエーテルが挙げられる。
<(I)有機溶剤>
有機溶剤は、熱硬化性樹脂組成物の粘度等を調整する目的で添加される。具体的には、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油ナフサ、テトラリン、テレビン油、ソルベッソ#100(エクソン化学(株)登録商標)ソルベッソ#150(エクソン化学(株)登録商標)等の芳香族炭化水素;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸第二ブチル、酢酸アミル、モノメチルエーテル、酢酸メトキシブチル、エチルエトキシプロピオネート、3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート等のエステルおよびエーテルエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン、メシチルオキサイド、メチルイソアミルケトン、エチルブチルケトン、エチルアミルケトン、ジイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン、ジイソプロピルケトン等のケトン類;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド等の非プロトン性極性溶剤;トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール−2−エチルヘキシルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコール誘導体が挙げられる。より好ましくは、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが挙げられる。
(カラーフィルター保護膜の形成)
本発明のカラーフィルターは、上記熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる硬化物の層を、保護膜として備える。当該熱硬化性樹脂組成物は、基板上に配置された着色層やブラックマトリックスを覆うように塗布される。その塗布方法は特に限定されることは無く、インクジェット法、スピンコート法、ダイコート法等の従来公知の塗工方法を採用することができる。
得られた塗膜を乾燥し、さらに必要に応じて予備加熱(以下、プリベーク)を行った後、本硬化加熱(以下、ポストベーク)を経て樹脂硬化物の層を形成する。この際には、プリベーク条件として40〜140℃、0〜1時間、ポストベーク条件として150〜280℃、0.2〜2時間が好ましい条件として挙げられる。また、この際の加熱手法は特に限定されるものではなく、例えば、密閉式硬化炉や連続硬化が可能なトンネル炉等の硬化装置を採用することができる。加熱源は特に制約されることなく、熱風循環、赤外線加熱、高周波加熱等の方法で行うことができる。
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限られるものではない。
<重合例1:(A)エポキシ基またはオキセタニル基を有する重合体(A−1)の合成>
温度計、還流冷却器、攪拌機、滴下ロートを備えた容量500mLの4つ口フラスコに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を92.0重量部仕込み、攪拌しながら加熱して80℃に昇温した。次いで、80℃の温度で3、4−エポキシシクロヘキシルメチルメタクリレート(M−100)78.5重量部、スチレン(St)21.5重量部、日油(株)製の過酸化物系重合開始剤「パーヘキシルO(PHO)」3.2重量部、およびPGMEA4.8重量部を予め均一混合したもの(滴下成分)を、2時間かけて滴下ロートより等速滴下した。その後、80℃の温度を5時間維持し、重量平均分子量(Mw)50,800のエポキシ基を有する重合体(A−1)の50%PGMEA溶液を得た。
なお、重量平均分子量(Mw)は、東ソー(株)製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー装置HLC−8220GPCを用いて、カラムとして昭和電工(株)製SHODEXK−801を用い、THFを溶離液とし、RI検出器により測定してポリスチレン換算により求めた。
<重合例2〜8:エポキシ基またはオキセタニル基を有する重合体(A−2〜A−8)の合成>
表1に示す原料を表1に示す条件で混合し、重合例1と同様の方法でA−2〜A−8の重合体を得た。各原料の仕込み量、反応温度、重量平均分子量を表1に示す。なお、表1中の略号は次の通りである。
OXE−30:メタクリル酸3−メチル−3−オキセタン−イルメチルエステル
GMA:グリシジルメタクリレート
BMA:ブチルメタクリレート
BA: ブチルアクリレート
CHMI:シクロヘキシルマレイミド
MPS:メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
CHMA:シクロヘキシルメタクリレート
Figure 0006464769
<合成例1:(B)多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B−1)の合成>
温度計、還流冷却器、攪拌機を備えた4つ口フラスコに、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)26.8重量部、多価カルボン酸としてトリメリット酸(TMA)26.9重量部、ビニルエーテルとしてn−プロピルビニルエーテル(nPr−VE)46.3重量部を仕込み、攪拌しながら加熱し80℃に昇温した。次いで、温度を保ちながら攪拌し続け、混合物の酸価が2.0mgKOH/g以下になったところで反応を終了し、溶液の酸価0.6mgKOH/gの多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B−1)の60%PGMEA溶液を得た。
なお、酸価は、0.1N・KOHエタノール溶液で滴定し、算出した。
<合成例2〜5:多価カルボン酸ヘミアセタールエステル(B−2〜B−5)の合成>
表2に示す原料を表2に示す条件で混合し、合成例1と同様の方法でB−2〜B−5の反応物を得た。各原料の仕込み量、反応温度、酸価を表2に示す。なお、表2中の略号は次の通りである。
CHTA:1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸
iPr−VE:i−プロピルビニルエーテル
MEK: メチルエチルケトン
Figure 0006464769
<実施例1〜3、実施例6,7、参考例4,5、比較例1〜8>
表3に示す配合量で溶解混合した実施例1〜3、実施例6,7、参考例4,5および表4に示す配合量で溶解混合した比較例1〜8のカラーフィルター保護膜用樹脂組成物は、メンブレンフィルター(材質:PE、孔径:0.2μm)で濾過した後、更に中空系フィルター(材質:PP、孔径:0.02μm)で濾過して得た。得られたカラーフィルター保護膜用樹脂組成物の塗工液を、スピンコーター(型式1H−DX−2、ミカサ(株)製)により10cm角の石英ガラスもしくは無アルカリガラス基板上に回転塗布した。塗布後、基板を90℃のクリーンオーブン中にて2分間乾燥処理後、230℃のクリーンオーブン中にて30分間加熱することにより膜厚1.5μmの硬化膜を得た。
各実施例で使用した(C1)成分及び比較例で使用したナフチル基非含有フルオレン型エポキシ化合物((C1’)成分)は、次の通りである。
(C1−1)
Figure 0006464769

(C1−2)
Figure 0006464769

(C1−3)
Figure 0006464769

(C1−4)
ナフチル基含有フルオレン型エポキシ化合物(大阪ガスケミカル(株)製、商品名:「OGSOL CG−500」、エポキシ当量311 g/eq)
(C1’−5)
Figure 0006464769

(C1’−6)
Figure 0006464769

(C1’−7)
ナフチル基非含有フルオレン型エポキシ化合物(新日鉄住金化学(株)製、商品名「ESF−300」、エポキシ当量 231 g/ep)
また、その他の成分として表3および表4に示すものは、次の通りである。
(C2成分)
CEL−2021P:3’,4’−エポキシシクロヘキシルメチル3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、脂環式型エポキシ化合物((株)ダイセル製、商品名:「セロキサイド2021P」、エポキシ当量130g/eq)
VG3101L:グリシジルエ−テル型エポキシ化合物((株)プリンテック製、商品名:「テクモアVG3101L」、エポキシ当量210g/eq)
EHPE−3150:2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−1−ブタノールの1,2−エポキシ−4−(2−オキシラニル)シクロヘキサン付加物、脂環式型エポキシ化合物((株)ダイセル製、商品名:「EHPE−3150」、エポキシ当量176g/eq)
Ep−157:ビスフェノールAノボラック型エポキシ化合物(三菱化学(株)製、商品名:「jER 157S70」、エポキシ当量210g/eq)
EOCN−1020:クレゾールノボラック型エポキシ化合物(日本化薬(株)製、商品名:「EOCN−1020」、エポキシ当量200g/eq)
HP−5000:ナフチル基含有エポキシ化合物(DIC(株)製、商品名「EPICRON HP−5000」、エポキシ当量250g/eq)
(D成分)
BYK−307:シリコーン系レベリング剤(ビックケミー・ジャパン(株)製、商品名:「BYK−307」)
F−559:フッ素系レベリング剤(DIC(株)製、商品名:「メガファックF−559」)
602A:フッ素系レベリング剤((株)ネオス製、商品名:「フタージェント602A」)
FTX−218:フッ素系レベリング剤((株)ネオス製、商品名:「FTX−218」)
F−554:フッ素系レベリング剤(DIC(株)製、商品名:「メガファックF−554」)
F−477:フッ素系レベリング剤(DIC(株)製、商品名:「メガファックF−477」)
(E成分)
Z−6040:3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(東レ・ダウコーニング(株)製、商品名:「Z−6040」)
X−41−1059A:シラン化合物(信越化学(株)製、商品名:「X−41−1059A」)
X−41−1053: シラン化合物(信越化学(株)製、商品名:「X−41−1053」)
(F成分)
IRGANOX−1010:ヒンダードフェノール系酸化防止剤(BASF製、商品名:「IRGANOX−1010」)
(G成分)
ZrOct:2−エチルヘキシル酸ジルコニル(日本化学産業(株)製、商品名「ニッカオクチックスジルコニウム10%(K)」
(H成分)
nPr−VE:n−プロピルビニルエーテル
iPr−VE:i−プロピルビニルエーテル
(I成分)
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート
MMBA:3−メトキシ−3−メチル−1−ブチルアセテート
EDM:ジエチレングリコールメチルエチルエーテル
EEP:エチルエトキシプロピオネート
PGDA:プロピレングリコールジアセテート
得られた硬化膜のUV吸収性、透明性、鉛筆硬度、密着性(クロスカット試験)および塗工液の保存安定性の物性評価を、次のようにして行った。その結果も表3および表4に示す。
<UV吸収性および透明性>
UV吸収性および透明性は透過率測定にて評価した。硬化膜を形成した石英ガラス基板を、紫外−可視光分光光度計(型式UV−3700、(株)島津製作所製)を用いて波長200〜800nmまでスキャンし、光線透過率を測定した。なお、両性能は下記波長の透過率から評価した。
UV吸収性:254nmの透過率
透明性:380〜500nmの平均透過率
本発明の目的に供するには、UV吸収性が1.00%未満、透明性が96.0%以上である必要がある。
<鉛筆硬度>
硬化膜を形成した無アルカリガラス基板をJISK5600−5−4:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第4節:引っかき硬度(鉛筆法)」に準拠した方法で評価した。本発明の目的に供するには、3H以上が必要である。
<密着性:クロスカット試験>
硬化膜を形成した無アルカリガラス基板をプレッシャークッカー試験(PCT)に通した後、JISK 5600−5−6:1999「塗料一般試験方法−第5部:塗膜の機械的性質−第6節:付着性(クロスカット法)」に準拠した方法で密着性を評価した。PCTは、温度120℃、相対湿度100%、気圧2気圧、試験時間6時間にて試験を行った。本発明の目的に供するには、100/100が必要である。
<保存安定性>
熱硬化性樹脂組成物の塗工液を密閉容器中に5℃で放置し、測定温度25℃での粘度が塗工液調製直後の粘度の2倍になるまでの期間(日)を計測した。本発明の目的に供するには、180日以上の必要がある。
Figure 0006464769
Figure 0006464769
表3の結果から、実施例1〜3、実施例6,7では、(A)成分、(B)成分、及び特定の(C1)成分を適量含有していることで、UV吸収性、透明性、鉛筆硬度、密着性、及び保存安定性に優れる保護膜となっていた。
一方、表4の結果から、比較例1〜4では、ナフチル基を含有しないフルオレン型エポキシ化合物を使用したため、UV吸収性が劣っていた。中でも、比較例2はナフチル基を含有しないフルオレン型エポキシ化合物の含有量が多すぎるため、透明性も劣っていた。また、比較例5〜6は、フルオレン骨格を有さないナフチル基含有エポキシ化合物を使用したため、UV吸収性が劣っていた。また、比較例7では(C1)成分の含有量が多すぎるため、透明性が劣っていた。逆に、比較例8は(C1)成分の含有量が少なすぎるため、UV吸収性が劣っていた。

Claims (4)

  1. 下記の(A)成分及び(B)成分と、(C)エポキシ化合物とを含む熱硬化性樹脂組成物であって、
    前記(A)成分〜前記(C)成分の合計100重量部中に、前記(A)成分を20〜80重量部、前記(B)成分を5〜45重量部、及び前記(C)成分として少なくとも(C1)下記一般式(1)の構造を有するナフチル基含有フルオレン型エポキシ化合物を2〜35重量部含む、熱硬化性樹脂組成物。
    (A)成分:(a1)炭素−炭素不飽和結合とエポキシ基又はオキセタニル基を有するモノマーと、(a2)(a1)以外の炭素−炭素不飽和結合を有するモノマーとからなる、重量平均分子量3,000〜100,000の、エポキシ基又はオキセタニル基含有重合体
    (B)成分:トリメリット酸のカルボキシル基が、n−プロピルビニルエーテル又はi−プロピルビニルエーテルによりヘミアセタールエステルとしてブロック化された、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル、又は1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸のカルボキシル基が、i−プロピルビニルエーテルによりヘミアセタールエステルとしてブロック化された、多価カルボン酸ヘミアセタールエステル
    Figure 0006464769

    (Aは炭素数が2〜3のアルキレン基を示し、nは0〜1の整数である。)
  2. レベリング剤(D成分)を含有する、請求項1に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. カラーフィルター保護膜用である、請求項1または請求項2に記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の熱硬化性樹脂組成物を硬化させてなる保護膜を有する、カラーフィルター。
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