JP6412766B2 - 載荷試験装置ユニット、崩落防止パイプ及び載荷試験方法 - Google Patents

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本発明は、例えば、場所打ち杭を築造する杭先端を受ける掘削孔など、掘削孔の孔底の地盤の支持力を計測するための載荷試験装置に好適に使用される載荷試験装置ユニット、崩落防止パイプ及び載荷試験方法に関する。

構造物の基礎となる杭の打設においては、一定の支持力を確保できる地盤の深さまで掘削を行なう。掘削孔の掘削工法としては、旋回圧入機を用いて先端に掘削刃を有するケーシングを軸中心に回転させながら地盤に挿入し、掘削孔の全高にわたって存在するケーシングの内側の土砂を外部に排出することで掘削するオールケーシング工法と、掘削孔の上側に部分的に円筒状のスタンドパイプを挿入することで掘削孔上部の孔壁の崩落を防止しつつ、スタンドパイプにドリルを挿入し、スタンドパイプより下側の領域の孔壁の崩落防止のために安定液を注入しながらドリルで掘削するアースドリル工法がある。ここで、掘削孔の掘削時には孔壁面の崩落を防止するために、掘削孔の崩落防止パイプが使用され、オールケーシング工法におけるケーシングと、アースドリル工法におけるスタンドパイプは、崩落防止パイプとしても機能するものである。
これらの工法により掘削された掘削孔は、杭支持力を確保できているかを確認するために孔底の地盤支持力を調査する必要があり、この支持力調査の手段として、従来から各種の載荷試験が行われている。この試験方法の一つとして、地盤に所定の大きさの載荷板を載置し、この載荷板に一定の荷重をかけて沈下量を測定する平板載荷試験法(土質工学基準JSF規格 JGS 1521)などが広く用いられている。
この平板載荷試験法は、地盤上に例えば直径30cm、板厚25mm以上の鋼板で形成された載荷板を置き、この載荷板から垂直に立設された支柱の上に、例えば、重量物を載置して載荷板に所定の荷重をかけ、所定の時間が経過する間の地盤の沈下量を測定するものである。
この平板載荷試験法に基づいて地盤の支持力を測定する装置としては、例えば、特許文献1(特開2001−64954号公報)や特許文献2(特開2008−174958号公報)等に開示されているものが知られている。これらの装置は、いずれも載荷板に接続された支柱をジャッキに接続し、ジャッキから所定の荷重を加えることによって地盤と共に沈下する載荷板あるいは支柱の変位量を計測する。
これらの装置はいずれも、5000kN/m2以上、ときには9000kN/m2もの地盤反力の確認を行なうもので、直径30cmの載荷板での実載荷荷重は600kN/m2を超える荷重となる。これらの試験方法においては、ジャッキを崩落防止パイプの外部に固定しているため、荷重に対する反力は崩落防止パイプが受ける構成であり、掘削孔に挿入された崩落防止パイプの重量、崩落防止パイプ周面摩擦力、反力ウェイトなどで崩落防止パイプの固定を維持している。
特開2001−64954号公報 特開2008−174958号公報
しかし、各特許文献1,2に記載の載荷試験装置において、崩落防止パイプの重量及び周面摩擦力のみでは、反力が崩落防止パイプの固定力を上回り、固定維持できない場合がある。特に掘削孔の上部にのみスタンドパイプを用いるアースドリル工法や、オールケーシング工法においても掘削孔の深さが浅い場合などにおいては、崩落防止パイプの周面摩擦力が十分ではないため、載荷試験の実施中に崩落防止パイプの位置ずれを起こし、試験の結果の精度が劣化するという問題があった。
このため、特にアースドリル工法を用いた場合は、スタンドパイプに載荷荷重の反力が加わらないように、掘削孔の上にやぐらを組み、当該やぐらにジャッキを設けることにより、スタンドパイプに反力が加わらないようにする試験方法なども知られている。
しかし、この方法では、掘削孔の周囲にやぐらを別途設置する必要があることから、装置のセッティングに長時間を必要とし、調査のための手間が大きく、さらに、やぐら設置のための設置スペースも必要となることから、無駄が多いという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする技術的課題は、設置スペースが小さくて済み、試験のための装置のセッティング時間を短縮することができる平板載荷試験法に好適に使用される載荷試験装置ユニット、崩落防止パイプ及び載荷試験方法を提供することである。

本発明は、上記技術的課題を解決するために、以下の構成の載荷試験装置ユニット、削孔崩落防止パイプを提供する。

本発明は、掘削孔の孔底の支持力を測定するための載荷試験装置に好適に使用される崩落防止パイプであり、例えば、オールケーシング工法におけるケーシングやアースドリル工法におけるスタンドパイプ等に例示される。
本発明は、地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成する筒状の削孔崩落防止パイプと、前記削孔崩落防止パイプに固定可能な載荷試験装置を有する載荷試験装置ユニットであって、
前記載荷試験装置は、前記掘削孔内の所定位置に摩擦固定可能な固定部を有する装置本体と、前記装置本体に対し伸縮可能に構成され、前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷する載荷ロッドを有する載荷ジャッキと、前記載荷ロッドの位置を測定する計測手段とを有し、前記削孔崩落防止パイプ内に収容された状態で、前記固定部が接離自在に内壁に当接することで前記削孔崩落防止パイプの内壁に摩擦固定可能であり、
前記削孔崩落防止パイプは、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材を備えることを特徴とする、載荷試験装置ユニットである。
また、本発明は、地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成し、
前記掘削孔内の所定位置に摩擦固定可能な固定部を有する装置本体と、前記装置本体に対し伸縮可能に構成され、前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷する載荷ロッドを有する載荷ジャッキと、前記載荷ロッドの位置を測定する計測手段とを有する載荷試験装置の前記固定部が接離自在に内壁に当接することで前記載荷試験装置を内部に収納した状態に支持する削孔崩落防止パイプであって、
前記削孔崩落防止パイプは、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材を備え、
前記移動規制部材は、
パイプの外表面に放射状に突出して取り付けられた複数の突状部と、
パイプを挿通可能な挿通孔が設けられ、前記挿通孔の周縁で前記複数の突状部に上側から係合し、地盤上に沿って配置され、上面に荷重が加えられる板状の抵抗部材とを備えることを特徴とする、削孔崩落防止パイプである。
さらに、本発明は、地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成し、
前記掘削孔内の所定位置に摩擦固定可能な固定部を有する装置本体と、前記装置本体に対し伸縮可能に構成され、前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷する載荷ロッドを有する載荷ジャッキと、前記載荷ロッドの位置を測定する計測手段とを有する載荷試験装置の前記固定部が接離自在に内壁に当接することで前記載荷試験装置を内部に収納した状態に支持する削孔崩落防止パイプであって、
前記削孔崩落防止パイプは、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材を備え、
前記移動規制部材は、
パイプを挿通可能な挿通孔が設けられ、地盤上に沿って配置され、上面に荷重が加えられる板状の抵抗部材と、
前記抵抗部材の上方の位置に前記パイプの外周面に締め付け固定される締め付け部材と、を備える
ことを特徴とする、削孔崩落防止パイプである。
前記移動規制部材は、前記地盤中に埋設されることにより、移動規制部材の上面に荷重をかけることで、載荷試験装置の動作に伴う、削孔崩落防止パイプに加わる上向きの力によるパイプの移動を容易に規制することができる。
前記移動規制部材は、パイプの外表面に設けられた突状部と、前記突状部に係合し、上面に荷重が加えられる抵抗部材で構成されることにより、移動規制部材を複数の部材に分けて使用時に組み合わせることにより、不使用時の削孔崩落防止パイプをコンパクトにすることができる。よって、掘削時の取り扱いを容易にすることができる。
また、本発明に用いられる載荷試験装置は、前記固定部は、先端に前記ケーシングの内壁に当接するグリッパを有し、それぞれ中心から放射状に伸びるように構成され、前記掘削孔の内壁に前記グリッパが押圧されることで摩擦固定するように構成されていることが好ましい。
また、固定部は、前記載荷ジャッキの荷重の反力が前記装置本体に負荷されたときに、摩擦固定力を増幅する増締機構を有することが好ましい。
本発明において、前記増締機構は、下側に向かって外側に広がるようにくさび形に構成されたガイドベースと、前記ガイドベースの斜面に設けられ前記グリッパを案内するガイドレールを備えることで、上向きに装置本体に加わる反力により、ガイドベースが、固定部のグリッパを押し広げるように機能するため、摩擦固定力を増幅させることができる。
また、本発明は、前記増締機構として、前記装置本体の軸に交差する方向に設けられた連結軸によって下端側が前記装置本体に、上端側が前記グリッパにそれぞれ枢着された複数の連結部材を備え、前記連結部材と前記押圧部とで、4節リンク機構を構成する。この構成により、同様に反力により上向きに力が加わる装置本体により連結部材下端が上向きに付勢されることになるため、固定部のグリッパを押し広げるように機能するため、摩擦固定力を増幅させることができる。
また、本発明は、地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成する筒状の削孔崩落防止パイプの内壁に摩擦固定可能な載荷試験装置を用いた載荷試験方法であって、
前記掘削孔内に挿入された前記削孔崩落防止パイプの周囲に張り出すように設けられた移動規制部材上面に荷重を加えて前記削孔崩落防止パイプを固定し、
前記削孔崩落防止パイプの内壁に前記載荷試験装置を摩擦固定させ、
前記装置本体に対し載荷ロッドを伸張させて前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷させ、
前記装置本体の前記負荷の反力を前記削孔崩落防止パイプの摩擦力及び移動規制部材に加えられる荷重で支持することで前記載荷試験装置と前記孔底との相対距離を維持し、
前記荷重による載荷ロッドの移動量を計測することで前記孔底の地盤支持力を測定することを特徴とする、載荷試験方法を提供する。
また、前記削孔崩落防止パイプは、前記移動規制部材を前記地盤中に埋設することで前記地盤に固定されることが好ましい。
本発明の削孔崩落防止パイプ及び載荷試験方法によれば、掘削孔内に配置された削孔崩落防止パイプに載荷試験装置を固定するため地上に機材を設置することなく装置を設置するスペースを小さくすることができる。また、削孔崩落防止パイプには、移動規制部材が設けられているため、試験装置に内蔵されている載荷ジャッキが孔底に荷重を負荷することによって削孔崩落防止パイプに加わる反力に抵抗可能な十分な支持力を確保することができるため、削孔崩落防止パイプの位置ずれなどの問題を防止することができ、試験結果の測定結果を劣化させることがない。
本発明の第1実施形態にかかる載荷試験方法に使用される載荷試験装置及びケーシングの掘削孔内への設置状態を模式的に示す説明図である。 図1の載荷試験装置の構成を示す断面図である。 図1の載荷試験装置の要部構成を示す断面図である。 図2のIV−IV線における断面図である。図1の載荷試験装置の構成を示す断面図である。 図2のV−V線における断面図である。 図2のVI−VI線における断面図である。 可動側加圧部グリッパの構成を示す図である。 本発明の第2実施形態にかかる載荷試験方法に使用される載荷試験装置の構成を示す断面図である。 図8のIX−IX線における断面図である。 図8のX−X線における断面図である。 図10のXI−XI線における断面図である。 本発明の第3実施形態にかかる載荷試験方法に使用される載荷試験装置及びスタンドパイプ掘削孔内への設置状態を模式的に示す説明図である。 図12の載荷試験装置の構成を示す部分拡大図である。 図10のXIV-XIV線における断面図である。 図12の移動規制部材の構成を示す平面図である。 図12の移動規制部材の変形例の構成を示す平面図である。 パイプから脱着可能に構成された移動規制部材の実施形態を例示する模式図である。 パイプから脱着可能に構成された移動規制部材の変形例を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態に係る載荷試験装置を用いた載荷試験方法について、図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる載荷試験方法に使用される載荷試験装置の掘削孔内への設置状態を模式的に示す説明図である。
本実施形態にかかる載荷試験装置1は、場所打杭築造のための掘削孔71における孔底71aの支持力を測定するために用いられる。掘削孔71には、場所打杭を築造するにあたって地盤Gを掘削掘孔するために地盤G中に全高にわたって円筒形状のケーシング72が貫入されている。ケーシング72は、孔壁の崩落を防止すると供に、地盤G中に残置したままの状態でその引き抜き抵抗を利用して載荷試験装置の反力支持(反力受け)手段として使用される。
ケーシング72は、オールケーシング工法において用いられる円筒状の部材であり、本発明にかかる削孔崩落防止パイプの一例である。ケーシング72は、図示しない旋回圧入機によって地盤G中に回転しながら圧入される。旋回圧入機によりケーシング72の全体が挿入されると、別のパイプを上端に継ぎ足し、所定の深さとなるまで圧入される。
ケーシング72の圧入圧力は数10トンにも達し、後述するように載荷試験装置1の押圧力に対抗するための反力支持手段としては十分な抵抗を有しているが、例えば、掘削孔が浅い場合などは、後述する載荷試験の反力保持が不十分である場合もあるため、反力支持力を向上させるために、最上部分のパイプに移動規制部材75が溶接等の手段により設けられている。
移動規制部材75は、周囲に張り出すように外表面に設けられており、上面にウェイトWなどを載置して荷重が加えられることによって、載荷試験装置により孔底に加えられる力の上向きの反力によって、ケーシング72が移動又は傾きなどの位置ずれを生じないようにケーシングの支持力を補完する反力支持の手段である。
載荷試験装置1は、クレーン73からワイヤー74で吊り下げられて掘削孔71内に挿入され、載荷試験装置1の初期状態で下端に位置する載荷板53が孔底71aに当接する位置においてケーシング72内部に固定配置される。
載荷試験装置1は、図2に示すように、それぞれ略円柱状の筐体20,40を有する測定部ユニット2と加圧部ユニット4とで主に構成される。測定部ユニット2は加圧部ユニット4の上方に固定した状態に配置される。
加圧部ユニット4は、固定部の一例としての下部固定部41を有しており、下部固定部41によって掘削孔71内でケーシング72に摩擦固定することができる。下部固定部41は、その外周面から円周方向に放射状に配置された伸縮自在の部材41a,41bを備えており、それぞれケーシング72の内壁に当接して固定することで、装置と掘削孔の中心合わせを行うことができる。
図2に示すように、加圧部ユニット4は、その上面の測定部ユニット2の側方位置にクレーン73から伸びるワイヤー74と連結する連結部22が設けられており、クレーン73から吊り下げられる。筐体20は、内部に収納される部材を保護するためのものであり、その内部には測定部ユニット4中の載荷ロッド49との相対距離を測定する計測手段の一例としての測距センサ30が設けられている。
本発明の計測手段の一例としての測距センサ30は、磁歪式リニア変位センサが用いられている。磁歪式リニア変位センサは、図3、図4に示すように、磁石で構成された環状のセンサスライダ30aがプローブ30bに外挿された構成であり、プローブ30bが鉛直方向に立設されている。センサスライダ30aは、後述するように載荷ロッド49から伸びるセンサ連結棹51に固定されており、載荷ロッド49の変位に応じてプローブ30bとの相対位置が矢印93に示すように変化する。プローブ30bは、センサスライダ30aの磁力を検出することで、プローブ30bにおけるセンサスライダ30aの位置を測定する。
なお、測距センサ30としては、本実施形態に例示した磁歪式リニア変位センサに限定されるものではなく、変位する2つの部材の距離を測定することができるものであれば広く利用することができ、例えば、各種エンコーダ等を利用することもできる。
測定部ユニット2の下側に一体的に設けられた加圧部ユニット4は、円筒形の筐体40を有する。筐体40は、外側筐体40aと内側筐体40bとの二重に構成されている。内側筐体40bは外側筐体40aに較べて長く構成されており、外側筐体40aは、内側筐体40b内に設けられる載荷ジャッキの駆動機構を保護するためのものである。本実施形態では、内側筐体40bの外周面に下部固定部41が固定され、内側筐体40bの内部に載荷ジャッキ42が収納されている。
筐体40は、その上面が載荷ジャッキ42と連結したジャッキフレーム48eとして構成されている。ジャッキフレーム48eには、上述の連結部22が備えられている。筐体40とジャッキフレーム48eは、本発明の装置本体に相当する。
下部固定部41は、図5に示すように、6本の加圧部グリッパ41a,41bが略60度ごとに放射状に配置されて構成されている。
加圧部グリッパ41a,41bは、放射方向に対して一側方に設けられた3本が可動側加圧部グリッパ41aで3本が固定側加圧部グリッパ41bとなっている。
下部固定部41の可動側加圧部グリッパ41aは、図6,図7に示すように、グリッパ用油圧シリンダ44、グリッパガイド45及びスライドグリッパ46で構成されている。グリッパ用油圧シリンダ44は、内側筐体40bの上端側外周面に設けられたシリンダ取り付けリブ44aとスライドグリッパ46とを連結する。グリッパガイド45は、下方へ向かうにつれて広がるようにくさび形に構成されており、斜辺にガイドレール45aが設けられている。スライドグリッパ46がガイドレール45aに沿って移動することで、スライドグリッパ46が外側へ広がるように移動する。
グリッパ用油圧シリンダ44は、3つの可動側加圧部グリッパ41aそれぞれに独立して設けられており、それぞれ伸縮することで、スライドグリッパ46を矢印92に示すようにガイドレール45aに沿って移動させる。グリッパ用油圧シリンダ44が伸張して、スライドグリッパ46が下側外向きに広がることで、図2及び図5に示すようにケーシング72の内壁に当接し、加圧部ユニット4をケーシング72に摩擦固定する。
なお、下部固定部41は、図5に示すように、スライドグリッパ46の先端にアタッチメント46aを装着することで大径のケーシング72Lにも用いることができる。
固定側加圧部グリッパ41bは、内側筐体40bの下端側外周面に脱着可能に設けられている押圧部材47を備える。押圧部材47は、挿入されるケーシング72の内径に応じて内側筐体40bからの突出幅を変えて使用する。なお、図5に示すように、押圧部材47の先端にアタッチメント47aを装着することで、大径のケーシング72Lにも用いることができ、装置と掘削孔の中心合わせを行うことができる。
載荷ジャッキ42は、加圧シリンダ48とこれに接続される載荷ロッド49とを備える。加圧シリンダ48は油圧式のシリンダであり、これを動作させるためのアキュムレータ50が外側筐体40a内部に設けられている。加圧用シリンダ48のストロークは本実施形態においては概ね30cmに構成されている。
加圧シリンダ48は、図2,図3に示すように、外筒であるシリンダ48a内にピストン48bが挿入され、アキュムレータ50から伸張用ホース48c及び縮小用ホース48dを通して油圧により伸縮可能に構成されている。ピストン48bは、図2、図3に示すように、中空に構成されており、上面に載荷ロッド49に接続されているセンサ連結棹51が挿通される。センサ連結棹51は中空部材で構成されており、シリンダ48aの上面及びジャッキフレーム48eのそれぞれ中央部分を貫通して上方に伸び、先端部分に測距センサ30のセンサスライダ30aが接続される。
センサスライダ30aは、上記のように、ジャッキフレーム48e上にプローブ30bが固定されており、プローブ30bからセンサスライダ30aのプローブ30bに対する位置情報を出力する。したがって、ピストン48bが移動することにより、ジャッキフレーム48eに接続されているプローブ30bに対するセンサスライダ30aの位置が矢印93に示すように上下に移動することとなる。すなわち、測距センサ30の出力値は、筐体40のジャッキフレーム48eに対するピストン48b(すなわち、載荷ロッド49)の相対位置と等価となる。
載荷ロッド49は、ピストン48bの先端に連結され、中間部分に本発明の押圧力測定手段の一例としてのロードセル52を備える。載荷ロッド49のロードセル52よりも上側に位置する上部部材49aは、中空の筒状に構成されており、内部にロードセル52からの信号線52aが挿通されるように構成される。ロードセル52の信号線52aは、載荷ロッド49の上部部材49a、ピストン48b、センサ連結棹51内を通り、測定部ユニット2の筐体20の上面から外部に取り出される。
ロードセル52は、上部部材49aと下部部材49bとの間に設けられたロードセルケース52b内に設けられており、上部部材49aと下部部材49bとの間に生じる圧力を測定する。載荷ロッド49の下部部材49bの下端には載荷板53が設けられており、載荷ロッド52が伸張することにより、載荷板53が孔底71aに所定の圧力で押圧される。
載置板53は、直径が30cmで厚みが5cm程度の円盤で構成されている。なお、本実施形態においては、載置板53に与えられる載荷ジャッキ42は100tジャッキが用いられており、載荷板53に与えられる押圧力は、最大で約7500kN/m2以上とすることができる。
以下、本実施形態にかかる載荷試験装置1による掘削孔の載荷試験の手順について説明する。本実施形態にかかる載荷試験装置1は、クレーン73からワイヤー74で吊り下げられて掘削孔71内に挿入され、載荷試験装置1の下端に位置する載荷板53を孔底71aに当接させる。載荷板53が孔底71aに当接したか否かは、例えば、クレーン73に設けられた吊り下げ重量の測定値を測定することで検出することができる。
載荷板53が孔底71aに当接すると、下部固定部41の可動側加圧部グリッパ41aを動作させて、測定部ユニット2と加圧部ユニット4とを掘削孔71内の配置位置に固定する。なお、予め下部固定部41の固定側加圧部グリッパ41bについては、ケーシング72の内径に応じてその長さを設定しておき、固定時に載荷ロッド52が掘削孔71の中心軸に配置されるようにしておくことが好ましい。
この状態で、測距センサ30のセンサスライダ30a及びプローブ30bの位置関係を基準とするために、測距センサ30の出力値をリセットする。次いで、載荷ジャッキ42を操作して加圧シリンダ48を伸張させ、載荷ロッド52を介して載荷板53を孔底71aに所定の荷重を加える。載荷板に加えられる押圧力は上記の通り、最大で約7500kN/m2以上とすることができ、押圧力はロードセルによって測定することができる。ロードセルからの出力値を計測しながら、所望の載荷重となるように載荷ジャッキ42の押圧力を制御する。
なお、載荷試験装置1は下部固定部41によりケーシング72に固定されており、載荷ジャッキにより地盤に与えられる押圧力の反力は、ケーシング72により支えられる。ケーシング72には旋回圧入機に固定されており、旋回圧入機によって載荷ジャッキ42の反力を支持することができるが、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材75をクレーン73などの下方に敷設させることにより、クレーン73の自重も反力の抵抗に用いることができる。
また、このとき、載荷ジャッキにより地盤に与えられる押圧力の反力によって、筐体40は上方向の力が加わり、装置の固定位置からの位置ずれの原因となる。上記のように、グリッパガイド45は、下方へ向かうにつれて広がるようにくさび形に構成されているため、グリッパガイド45が上方向へ押し上げられることにより、ケーシング72に摩擦固定しているスライドグリッパ46が外側へ広がるような力が加わり、より強力にケーシング72に押しつけられ、摩擦固定力が増幅する。このため、載荷ジャッキの反力により載荷試験装置1が上方向へ位置ずれが抑制又は防止され、載荷試験の測定結果の誤差の発生を抑えることができる。
載荷板53に与えられる加重により孔底71aが沈降し、載荷板53が下方向に移動した場合、載荷ロッド49を介してピストン48bが、シリンダ48aすなわちジャッキフレーム48eに対して移動することとなる。この移動量は、測距センサ30の各部材の位置関係の変位として認識され、載荷板53の沈降量が測定できる。このときのロードセルの測定値と移動量を関連づけて記録することにより、掘削孔の孔底の支持力を測定することができる。
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態にかかる載荷試験方法に使用される載荷試験装置の構成を示す断面図である。本実施形態にかかる載荷試験装置1aは、第1実施形態の載荷試験装置1と一部の構成を共通とし、場所打杭築造のための掘削孔71における孔底71aの支持力を測定するために用いられる。
載荷試験装置1aは、クレーン73からワイヤー74で吊り下げられて掘削孔71内に挿入され、載荷試験装置1の下端に位置する載荷板53が孔底71aに当接するように配置される。
載荷試験装置1aは、それぞれ略円柱状の筐体20,40を有する測定部ユニット2と加圧部ユニット4とで主に構成される。測定部ユニット2中の測定基準フレーム23は加圧部ユニット4の上方に上下移動可能に配置される。
測定部ユニット2と加圧部ユニット4は、それぞれ、固定部の一例としての上部固定部21及び下部固定部41を有しており、それぞれ、掘削孔71内でケーシング72に摩擦固定する。なお、ケーシング75は、第1実施形態に用いられているものと略同じ構成であり、最上部分のパイプに移動規制部75を備えている。
上部固定部21及び下部固定部41は、その外周面から円周方向に放射状に配置された部材21a,21b,41a,41bを備えており、それぞれケーシング72の内壁に当接して固定することで、上部固定部21及び下部固定部41の芯出しを行うことができる。
図8に示すように、測定部ユニット2は、円筒形状の筐体20の上面にクレーン73から伸びるワイヤー74と連結する連結部22が設けられており、クレーン73から吊り下げられる。筐体20の内部には、測定基準フレーム23が設けられており、後述する載荷板53の沈下量の測定基準となる。後述のように、測定基準フレーム23は、測定時における基準位置を決定するものであり、筐体20内において、筐体20など他の部材に対し、上下方向に相対的に移動可能に構成されている。
測定基準フレーム23には、上部固定部21としての測定部グリッパ21a,21bが設けられている。上部固定部21は、図9に示すように、4本の測定部グリッパ21a,21bが略90度ごとに放射状に配置されている。
測定部グリッパ21a,21bは、2本が可動側測定部グリッパ21aで2本が固定側測定部グリッパ21bとなっている。可動側測定部グリッパ21aは油圧シリンダを備えており、伸縮ロッド24で伸縮自在であり、図9に示すように伸縮してケーシング72の内壁に当接することで、測定部ユニット2を摩擦固定する。
固定側測定部グリッパ21bは、ロックピン25によって手動で長さを調整可能である。固定側測定部グリッパ21bの長さは、挿入されるケーシング72の内径に応じて、載荷試験装置を掘削孔に固定したときに、筐体20が掘削孔の中心軸に配置されるように長さ調整する。なお、図9に示すように、大径のケーシング72Lを用いる場合は、固定側測定部グリッパ21bの先端26にアタッチメント27を装着することで、使用可能となる。
また、測定基準フレーム23には、後述するガイドロッド43に外装されるスライダ28が設けられている。スライダ28はガイドロッド43に沿って摺動可能に構成されており、スライダ28とガイドロッド43の上端との間にはバネシリンダ29が設けられている。バネシリンダ29は、後述するように測定基準フレーム23を上方に付勢し、ガイドロッド43に設けられているストッパ43bにスライダ28が接触することで、加圧部ユニット4に対する測定基準フレーム23の位置が一様に決定する。なお、後述するように当該測定基準フレーム23のスライダ28がストッパ43bに当接する位置を測定時における測定基準位置とすることが好ましい。
後述するように測定基準フレーム23には、測定部ユニット4の載荷ロッド49との相対距離を測定する計測手段の一例としての測距センサ30が設けられている。
本実施形態において用いられる測距センサ30は、磁歪式リニア変位センサが用いられている。磁歪式リニア変位センサは、図10、図11に示すように、磁石で構成された環状のセンサスライダ30aがプローブ30bに外挿された構成であり、プローブ30bが鉛直方向に立設されている。センサスライダ30aは、後述するように載荷ロッド49から伸びるセンサ連結棹51に固定されており、載荷ロッド49の変位に応じてプローブ30bとの相対位置が変化する。プローブ30bは、センサスライダ30aの磁力を検出することで、プローブ30bにおけるセンサスライダ30aの位置を測定する。
なお、測距センサ30としては、磁歪式リニア変位センサに限定されるものではなく、変位する2つの部材の距離を測定することができるものであれば広く利用することができ、例えば、光学式のエンコーダ等を利用することもできる。
加圧部ユニット4は、測定部ユニット2の筐体20の下側に連続して設けられた円筒形の筐体40を有する。筐体40は、外側筐体40aと内側筐体40bとの二重に構成されている。内側筐体40bは外側筐体40aに較べて長く構成されており、外側筐体は、内側筐体40b内に設けられる載荷ジャッキの駆動機構を保護するためのものである。本実施形態では、内側筐体40bの外周面に下部固定部41が固定され、内側筐体40bの内部に載荷ジャッキ42が収納されている。
筐体40の上側には、載荷ジャッキ42と連結したジャッキフレーム48eが設けられており、ジャッキフレーム48eから4本のガイドロッド43が上方に伸びている。ガイドロッド43は、上述のように、測定基準フレーム23のスライダ28が摺動して、測定基準フレーム23を上下方向に案内する。また、上述のようにガイドロッド43の上端は、上部連結板43aが設けられており、上部連結板43aに連結部22とバネシリンダ29が設けられている。なお、上部連結板43aは、連結ビス20aにより、筐体20の上面と連結されている。
下部固定部41は、第1実施形態と同様に構成されており、図5に示すように、6本の加圧部グリッパ41a,41bが略60度ごとに放射状に配置されて構成されている。
加圧部グリッパ41a,41bは、3本が可動側加圧部グリッパ41aで3本が固定側加圧部グリッパ41bとなっている。可動側加圧部グリッパ41aは、グリッパ用油圧シリンダ44、グリッパガイド45及びスライドグリッパ46で構成されている。グリッパ用油圧シリンダ44は、内側筐体40bの上端側外周面に設けられたシリンダ取り付けリブ44aとスライドグリッパ46とを連結する。グリッパガイド45は、下方へ向かうにつれて広がるようにくさび形に構成されており、斜辺にガイドレール45aが設けられている。スライドグリッパ46がガイドレール45aに沿って移動することで、スライドグリッパ46が外側へ広がるように移動する。
グリッパ用油圧シリンダ44は、3つの可動側加圧部グリッパ41aそれぞれに独立して設けられており、伸縮することで、スライドグリッパ46を矢印92に示すようにガイドレール45aに沿って移動させる。グリッパ用油圧シリンダ44が伸張して、スライドグリッパ46が下側外向きに広がることで、ケーシング72の内壁に当接し、加圧部ユニット4をケーシング72に摩擦固定する。
なお、スライドグリッパ46の先端にアタッチメント46aを装着することで大径のケーシング72Lにも用いることができる。
固定側加圧部グリッパ41bは、内側筐体40bの下端側外周面に脱着可能に設けられている押圧部材47を備える。押圧部材47は、挿入されるケーシング72の内径に応じて内側筐体40bからの突出幅を変えて使用する。
載荷ジャッキ42は、第1実施形態と同様に構成されており、加圧シリンダ48とこれに接続される載荷ロッド49とを備える。加圧シリンダ48は油圧式のシリンダであり、これを動作させるためのアキュムレータ50が外側筐体40a内部に設けられている。加圧用シリンダ48のストロークは概ね30cmに構成されている。
加圧シリンダ48は、外筒であるシリンダ48a内にピストン48bが挿入され、アキュムレータ50から伸張用ホース48c及び縮小用ホース48dを通して油圧により伸縮可能に構成されている。ピストン48bは、図8、図11に示すように、中空に構成されており、中心軸に載荷ロッド49に接続されているセンサ連結棹51が挿通される。センサ連結棹51は中空部材で構成されており、シリンダ48aの上面、ジャッキフレーム48e、測定部ユニット2の測定基準フレーム23のそれぞれ中央部分を貫通して上方に伸び、先端部分に測距センサ30のセンサスライダ30aが接続される。
センサスライダ30aは、上記のように、基準フレーム23側にプローブ30bが固定されており、プローブ30bからセンサスライダ30aのプローブ30bに対する位置情報を出力する。したがって、ピストン48bが移動することにより、基準フレーム23に接続されているプローブ30bに対するセンサスライダ30aの位置が矢印93に示すように上下に移動するため、測距センサ30の出力値は、基準フレーム23に対するピストン48b(すなわち、載荷ロッド49)の相対位置と等価となる。
載荷ロッド49は、ピストン48bの先端に連結され、中間部分にロードセル52を備える。載荷ロッド49のロードセル52よりも上側に位置する上部部材49aは、中空の筒状に構成されており、内部にロードセル52の信号線52aが挿通されるように構成される。ロードセル52の信号線52aは、載荷ロッド49の上部部材49a、ピストン48b、センサ連結棹51内を通り、測定部ユニット2の筐体20の上面から外部に取り出される。
ロードセル52は、上部部材49aと下部部材49bとの間に設けられたロードセルケース52b内に設けられており、上部部材49aと下部部材49bとの間に設けられたロードセルケース52b内に設けられており、上部部材49aと下部部材49bとの間に生じる圧力を測定する。載荷ロッド49の下部部材49bの下端には載荷板53が設けられており、載荷ロッド52が伸張することにより、載荷板53が孔底71aに所定の圧力で押圧される。
載置板53は、直径が30cmで厚みが5cm程度の円盤で構成されている。なお、本実施形態においては、載置板53に与えられる載荷ジャッキ42は100tジャッキが用いられており、載荷板53に与えられる押圧力は、最大で約7500kN/m2以上とすることができる。
以下、本実施形態にかかる載荷試験装置1aによる掘削孔の載荷試験の手順について説明する。本実施形態にかかる載荷試験装置1aは、クレーン73からワイヤー74で吊り下げられて掘削孔71内に挿入され、載荷試験装置1の下端に位置する載荷板53が孔底71aに当接するように配置される。
クレーン73で吊り下げられている状態では、バネシリンダ29により測定基準フレーム23と加圧部ユニット4との相対位置は、バネの張力に応じて上方へ付勢されており、スライダの上端がストッパに接触する当該位置を測定時における両者の基準位置とすることができる。
載荷板53が孔底71aに当接すると、上部固定部21の可動側測定部グリッパ21a及び下部固定部41の可動側加圧部グリッパ41aを動作させて、測定部ユニット2の測定基準フレームと加圧部ユニット4とを掘削孔71内の配置位置に固定する。なお、予め上部固定部21及び下部固定部41の固定側測定部グリッパ21bと固定側加圧部グリッパ41bについては、ケーシング72の内径に応じてその長さを設定しておき、固定時に載荷ロッド52が掘削孔71の中心軸に配置されるようにしておくことが好ましい。
この状態で、測距センサ30のセンサスライダ30a及びプローブ30bの位置関係を基準とするために、測距センサ30の出力値をリセットする。次いで、載荷ジャッキ42を操作して加圧シリンダ48を伸張させ、載荷ロッド49を介して載荷板53を所定の荷重で孔底71aに押圧する。
上記のように、グリッパガイド45は、下方へ向かうにつれて広がるようにくさび形に構成されているため、グリッパガイド45が上方向へ押し上げられることにより、ケーシング72に摩擦固定しているスライドグリッパ46が外側へ広がるような力が加わり、より強力にケーシング72に押しつけられ、摩擦固定力が増幅する。
上記の構成であっても、載荷ジャッキ42の押圧力が大きい場合や、ケーシングの表面の状態によっては、筐体40の位置がずれる可能性がある。すなわち、下部固定部41による筐体40の固定が不十分であった場合、載荷ジャッキ42の押圧力の反力により、筐体20,40が上方へ移動する。この場合、測定基準フレーム23が加圧部ユニット4に対して変位可能に設けられているため、載荷ジャッキ42が設けられている加圧部ユニット4が筐体40と一体に測定基準フレーム23に対して上方にずれることとなる。なお、この位置ずれは、ピストン48bとシリンダ48aとの位置ずれとして吸収されることとなり、測定基準フレーム23の位置は変化しない。よって、ピストン48bと上部固定部21に連結する測定基準フレーム23に連結する測距センサ30の各部材の位置関係はこの位置ずれによって影響を受けることがなく、測定中における誤差となることがない。
また、載荷板53に与えられる加重により孔底71aが沈降し、載荷板53が下方向に移動した場合、載荷ロッド49を介してピストン48bが、測定基準フレーム23に対して移動することとなる。この移動量は、測距センサ30の各部材の位置関係の変位として認識され、載荷板53の沈降量が測定できる。
なお、載荷試験装置1は上部固定部21及び下部固定部41によりケーシング72に固定されており、載荷ジャッキにより地盤に与えられる押圧力の反力は、ケーシング72により支えられる。ケーシング72には旋回圧入機に固定されており、旋回圧入機によって載荷ジャッキ42の反力を支持することができるが、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材75をクレーン73などの下方に敷設させることにより、クレーン73の自重も反力の抵抗に用いることができる。
以上説明したように載荷試験装置は、ケーシング72内に固定されるので、地上に装置をセットするスペースは必要ない。したがって、装置全体がコンパクトとなるため、試験準備に要する時間が一段と短縮される。試験準備の短縮は、試験装置の再セットに要する時間の短縮につながるため、一日に複数個所の試験を実施することができる。
また、載荷ジャッキ42やロードセル52、載荷ロッド49が一体的に内蔵されているなど構造がさらに簡易なため、装置としての取り扱いが一段と容易となる。
さらに、測定基準フレーム23は上部固定部21と接続しており、これにより試験中に反力による筐体20,40の位置ずれが測距センサ30の誤差として認識されないように、基準フレーム23と下部固定部41(すなわち筐体40)との位置ずれを吸収可能に構成されており、測定結果を高精度とすることができる。
(第3実施形態)
図12は、本発明の第3実施形態にかかる載荷試験装置の構成を示す断面図である。本実施形態にかかる載荷試験装置1bは、第1実施形態にかかる載荷試験装置1と一部の構成を共通とし、場所打杭築造のための掘削孔71における孔底71aの支持力を測定するために用いられる。
掘削孔71には、場所打杭を築造するにあたって地盤Gを掘削掘孔するために地盤G中に所定深さまで円筒形状のスタンドパイプ72sが貫入されている。本実施形態におけるスタンドパイプ72sは、アースドリル工法において使用される削孔崩落防止パイプの一例であり、引き抜き抵抗を利用して載荷試験装置の反力支持(反力受け)手段として使用される。
スタンドパイプ72sは、概ね数メートル程度の長さを有し、上記のように削孔の崩落を防止するために地盤G中に配置される。スタンドパイプ72sの挿入深さは、内部摩擦角θを考慮して決定されるが、十分な深さまで挿入されない場合は、スタンドパイプ72sに固定される載荷試験装置の押圧力に対抗するための反力支持手段としては十分な抵抗を有しない場合がある。よって、本実施形態では、スタンドパイプに反力支持手段としての抵抗力を持たせるために、後述の抜け止め機構としての移動規制部材75aを有している。
スタンドパイプ72sは、設置する地盤Gを掘り起こし、当該掘り起こした地盤底面G1に立てた状態に配置する。スタンドパイプ72sの外周面の任意の高さ位置には、突状部76aが溶接などの手段で設けられており、当該突状部76aが掘り起こした地盤底面G1と略一致するまでスタンドパイプ72sを地盤に嵌入させる。
その後、抵抗板76bを地盤底面G1上に設置した後、地盤掘り起こし部分78に土を戻してスタンドパイプ72sを埋設する。抵抗板76bは、図12,図15に示すように中央にスタンドパイプ72sの外径寸法に相当する径の貫通孔77が設けられており、スタンドパイプ72sの上側から外挿することで、突状部76aが貫通孔77の周縁部分に係止される。このように構成することにより、スタンドパイプ72sの地盤との摩擦抵抗に加え、抵抗板76b上に存在する掘り起こし部分78の土の重量によってスタンドパイプ72sに反力支持手段としての十分な抵抗力を持たせることができる。
なお、突状部76aを設ける位置は、スタンドパイプ72sの高さ方向位置に任意に変更してもよいし、放射方向位置を異ならせて複数の突状部76aを設けてもよい。また、突状部76aと抵抗板76bとの係合の手段は、特に限定されるものではなく、スタンドパイプ72sに上方向に加わる反力を、抵抗板76b上に加わる荷重で支持することができるものであればよい。抵抗板76b上に加わる荷重は、掘り起こし部分78の土の重さのほかに抵抗板76b上に配置される器材などの重量を利用することができる。
さらに、スタンドパイプ72sに設けられる移動規制部材75aの抵抗板76bの構成としては、図16に示すように、複数枚の板状部材79を組み合わせ、それぞれの板状部材79をブルマン79aなどで固定するようにしてもよい。なお、使用する板状部材79の枚数及び大きさは、上面に加えられる荷重によりスタンドパイプ72sのズレを防止できるものであれば特に制限されるものではない。
載荷試験装置1bは、クレーン73からワイヤー74で吊り下げられて掘削孔71内に挿入され、載荷試験装置1bの初期状態で下端に位置する載荷板53が孔底71aに当接する位置においてスタンドパイプ72sに固定配置される。アースドリル工法においては、掘削孔71は数十メートルの深さにまで及ぶことがあり、当該場合においては、後述するように載荷試験装置1bの載荷ロッド49を長尺に構成することで、スタンドパイプ72sに装置を固定することが可能となる。
載荷試験装置1bは、図12に示すように、それぞれ略円柱状の筐体20c,40cを有する測定部ユニット2bと加圧部ユニット4bとで主に構成される。測定部ユニット2bは加圧部ユニット4bの上方に固定した状態に配置される。
加圧部ユニット4bは、固定部の一例としての下部固定部41を有しており、下部固定部41によって掘削孔71内でスタンドパイプ72sに摩擦固定することができる。下部固定部41は、その外周面から円周方向に放射状に配置された4節リンク機構を有するグリッパユニット41cを備えており、それぞれスタンドパイプ72sの内壁に当接して固定することで、装置と掘削孔の中心合わせを行うことができる。
測定部ユニット2bと加圧部ユニット4bは、それぞれ、上部固定部21及び下部固定部41を有しており、それぞれ、掘削孔71内でスタンドパイプ72sに摩擦固定する。下部固定部41は、固定部の一例として機能する。上部固定部21及び下部固定部41は、その外周面から円周方向に放射状に配置された伸縮自在の部材を有しており、それぞれスタンドパイプ72sの内壁に当接して固定する。
図12に示すように、測定部ユニット2bは、その上面にクレーン73から伸びるワイヤー74と連結する連結部22bが設けられており、クレーン73から吊り下げられる。筐体20cは、内部に収納される部材を保護するためのものであり、その内部には測定部ユニット2b中の載荷ロッド49との相対距離を測定する計測手段の一例としての測距センサ30が設けられている。
筐体20cの内部には、測定基準フレーム23bが設けられており、油圧シリンダ55によって、通常時は上方に持ち上げられている。測定基準フレーム23bは、筐体20cの周囲に外装されており、筐体20cをガイドとして上下移動可能に構成されている。測定基準フレーム23bは、後述する載荷板53の沈下量の測定基準となる。後述のように、測定基準フレーム23bは、測定時における基準位置を決定するものである。
測定基準フレーム23には、上部固定部21が設けられている。上部固定部21は、図14に示すように、3つのユニットが略120度ごとに放射状に配置された十字状に構成されている。
上部固定部21は、油圧シリンダ56より伸縮可能に構成されており、図13に示すように伸縮してスタンドパイプ72sの内壁にグリッパ57を当接することで、測定基準フレーム23bを摩擦固定する。
また、測定基準フレーム23bは、筐体20cに設けられているスリット20dを通して筐体20c内部に設けられている測距センサ30のセンサスライダ30aと連結する。基準フレーム23bを持ち上げる油圧シリンダ55は、後述するように測定基準フレーム23bを上方に付勢し、測定基準フレーム23bを加圧部ユニット4bに対して位置決めする。
本発明の計測手段の一例としての測距センサ30は、第1実施形態で使用されているものと同じ構成の磁歪式リニア変位センサを使用することができる。
測定部ユニット2の下側に一体的に設けられた加圧部ユニット4bは、円筒形の筐体40cを有する。筐体40cの内部には、載荷ジャッキ42が収納されている。筐体40cは、その上面が載荷ジャッキ42と連結したジャッキフレーム48eとして構成されている。筐体40cとジャッキフレーム48は、本発明の装置本体に相当する。
下部固定部41は、6個のグリッパユニット41cが略60度ごとに放射状に配置されて構成されている。
それぞれのグリッパユニット41cは、図12に示すように、グリッパ用油圧シリンダ44、スライドグリッパ46及び一対の連結部材54で構成されている。グリッパ用油圧シリンダ44は、筐体40cの外周面に設けられたシリンダ取り付けリブ44aとスライドグリッパ46とを連結する。グリッパ用油圧シリンダ44は上端がシリンダ取り付けリブ44aに下端がスライドグリッパ46に連結されている。
一対の連結部材54は、下端側が前記装置本体上端側が前記グリッパにそれぞれ枢着されており、連結部材54とスライドグリッパ46で4節リンク機構を構成する。グリッパ用油圧シリンダ44の伸縮により、鉛直方向に対する連結部材54の角度が異なり、スライドグリッパ46が筐体40cの径方向に対して伸縮する。
グリッパ用油圧シリンダ44は、それぞれのグリッパユニット41cに独立して設けられており、それぞれ伸縮することで、スライドグリッパ46を移動させる。グリッパ用油圧シリンダ44が伸張して、スライドグリッパ46が下側外向きに広がることで、スタンドパイプ72sの内壁に当接し、加圧部ユニット4bをスタンドパイプ72sに摩擦固定する。
載荷ジャッキ42は、加圧シリンダ48とこれに接続される載荷ロッド49とを備える。加圧用シリンダ48のストロークは本実施形態においては概ね30cmに構成されている。加圧シリンダ48は、図6に示す第1実施形態と同様のものが使用され、油圧により伸縮可能に構成されている。
載荷ロッド49は、ピストン48bの先端に連結され、中間部分に本発明の押圧力測定手段の一例としてのロードセル52を備える。ロードセル52は、上部部材49aと下部部材49bとの間に設けられたロードセルケース52b内に設けられており、上部部材49aと下部部材49bとの間に生じる圧力を測定する。載荷ロッド49の下部部材49bの下端には載荷板53が設けられており、載荷ロッド52が伸縮することにより、載荷板53が孔底71aに所定の圧力で押圧される。載置板53は、直径が30cmで厚みが5cm程度の円盤で構成されている。
なお、本実施形態においては、載荷ロッド49に長尺のものを用いるため、ロードセル52の取り付け位置によっては、載荷ロッド49自体の自重の影響が大きくなる。このため、載荷ロッド49の下方部分と上方部分の複数箇所にロードセル52を設け、両者の出力値に基づいて荷重を測定することで、載荷ロッド自体の自重の影響を軽減させることもできる。
以下、載荷試験装置1bを用いた本実施形態にかかる掘削孔の載荷試験方法の手順について説明する。本実施形態にかかる載荷試験装置1bは、クレーン73からワイヤー74で吊り下げられて掘削孔71内に挿入され、載荷試験装置1bの下端に位置する載荷板53を孔底71aに当接させる。載荷板53が孔底71aに当接したか否かは、例えば、クレーン73に設けられた吊り下げ重量の測定値を測定することで検出することができる。
載荷板53が孔底71aに当接すると、上部固定部21のグリッパ57及び下部固定部41のグリッパユニット41cを動作させて、測定基準フレーム23bと加圧部ユニット4bとを掘削孔71内の配置位置に固定する。その後、測定基準フレーム23bを持ち上げる上部固定部21の油圧シリンダ55を開放し、当該油圧シリンダ55と測定基準フレーム23bとのロックを解放して、測定基準フレーム23bが自由に移動できる状態とする。
この状態で、測距センサ30のセンサスライダ30a及びプローブ30bの位置関係を基準とするために、測距センサ30の出力値をリセットする。次いで、載荷ジャッキ42を操作して加圧シリンダ48を伸張させ、載荷ロッド49を介して載荷板53を所定の荷重で孔底71aに押圧する。載荷板に加えられる押圧力は上記の通り、ロードセル52によって測定することができる。ロードセルからの出力値を計測しながら、所望の載荷重となるように載荷ジャッキ42の押圧力を制御する。
上記のように、グリッパユニット41cは、一対の連結部材54と供に4節リンク機構を構成し、外側に開く場合に連結部材を鉛直方向に対する角度が大きくなるように作動させるため、筐体40cが上方向に力が加わると、スタンドパイプ72sに摩擦固定しているスライドグリッパ46が外側へ広がるような力が加わり、より強力にスタンドパイプ72sに押しつけられ、摩擦固定力が増幅する。
上記の構成であっても、載荷ジャッキ42の押圧力が大きい場合や、スタンドパイプ72sの表面の状態によっては、筐体40cが位置ずれする可能性がある。すなわち、下部固定部41による筐体40cの固定が不十分であった場合、載荷ジャッキ42の押圧力の反力により、筐体20,40が上方へ移動する。この場合、測定基準フレーム23bが加圧部ユニット4bに対して変位可能に構成されているため、載荷ジャッキ42が設けられている加圧部ユニット4bが筐体40cと一体に測定基準フレーム23bに対して上方にずれることとなる。なお、この位置ずれは、ピストン48bとシリンダ48aとの位置ずれとして吸収されることとなり、測定基準フレーム23bの位置は変化しない。よって、ピストン48bと上部固定部21に連結する測定基準フレーム23bに連結する測距センサ30の各部材の位置関係はこの位置ずれによって影響を受けることがなく、測定中における誤差となることがない。
また、載荷板53に与えられる加重により孔底71aが沈降し、載荷板53が下方向に移動した場合、載荷ロッド49を介してピストン48bが、測定基準フレーム23bに対して移動することとなる。この移動量は、測距センサ30の各部材の位置関係の変位として認識され、載荷板53の沈降量が測定できる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施可能である。例えば、移動規制部材は、削孔崩落防止パイプ72のパイプに突状部76a又は板状の部材が直接連結された例の他、パイプと脱着可能に構成することもできる。この場合、移動規制部材は、パイプに載荷試験装置により地盤に加えられる荷重の反力として加えられる上向きの力に抵抗できるように構成された接続部を備えており、例えば、図17に示すようにスタンドパイプ72sの上縁72uに係合可能な係合爪76cを備えることもできる。係合爪76cは、係合部材の一例であり、パイプの外側で地盤G上に設置された荷重積載部76dと連結され、荷重積載部76dの上側にウェイトWを載置することで、スタンドパイプ72sの位置ずれを防止することができる。
また、図18に示すように、接続部の他の例として、スタンドパイプ72sの外周面にボルトなどで締め付け固定される締め付け部材76eで構成してもよく、当該締め付け部材76eに荷重積載部76dを連結することで、スタンドパイプ72sの位置ずれを防止することができる。
さらに、移動規制部材としては、パイプに載荷試験装置により地盤に加えられる荷重の反力として加えられる上向きの力に抵抗できるものであって、パイプの周囲に張り出されるように設けられていれば、地盤上に配置されていなくてもよく、さらに、ワイヤーロープなどで固定してスタンドパイプ72sの位置ずれを防止できるようなものであってもよい。
本発明の載荷試験方法によれば、例えば、場所打杭においてコンクリート打設前に支持層を直接試験することができる。
1,1a,1b 載荷試験装置
2,2b 測定部ユニット
4,4b 加圧部ユニット
20,20c,40,40c 筐体
20a 連結ビス
21 上部固定部
21a 可動側測定部グリッパ
21b 固定側測定部グリッパ
22,22b 連結部
23,23b 測定基準フレーム
24 伸縮ロッド
25 ロックピン
26 固定側測定部グリッパ先端
27 アタッチメント
28 スライダ
29 バネシリンダ
30 測距センサ
30a センサスライダ
30b プローブ
40a 外側筐体
40b 内側筐体
41 下部固定部
41a 可動側加圧部グリッパ
41b 固定側加圧部グリッパ
41c グリッパユニット
42 載荷ジャッキ
43 ガイドロッド
43a 上部連結板
44 グリッパ用油圧シリンダ
44a シリンダ取り付けリブ
45 グリッパガイド
45a ガイドレール
46 スライドグリッパ
46a,47a アタッチメント
47 押圧部材
48 加圧シリンダ
48a シリンダ
48b ピストン
48c 伸張用ホース
48d 縮小用ホース
48e ジャッキフレーム
49 載荷ロッド
50 アキュムレータ
51 センサ連結棹
52 ロードセル
52a 信号線
52b ロードセルケース
53 載荷板
54 連結部材
71 掘削孔
71a 孔底
72 ケーシング
72L 大径ケーシング
72s スタンドパイプ
73 クレーン
74 ワイヤー
75,75a,75b,75c 移動規制部材
76a 突状部
76b 抵抗板
76c 係合爪
76d 荷重積載部
76e 締め付け部材
77 貫通孔
78 地盤掘り起こし部分
79 板状体
G 地盤
G1 掘り起こし地盤底面
W ウェイト

Claims (13)

  1. 地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成する筒状の削孔崩落防止パイプと、前記削孔崩落防止パイプに固定可能な載荷試験装置を有する載荷試験装置ユニットであって、
    前記載荷試験装置は、前記掘削孔内の所定位置に摩擦固定可能な固定部を有する装置本体と、前記装置本体に対し伸縮可能に構成され、前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷する載荷ロッドを有する載荷ジャッキと、前記載荷ロッドの位置を測定する計測手段とを有し、前記削孔崩落防止パイプ内に収容された状態で、前記固定部が接離自在に内壁に当接することで前記削孔崩落防止パイプの内壁に摩擦固定可能であり、
    前記削孔崩落防止パイプは、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材を備えることを特徴とする、載荷試験装置ユニット。
  2. 前記移動規制部材は、前記地盤中に埋設されることを特徴とする、請求項に記載の載荷試験装置ユニット
  3. 前記抵抗部材は、複数枚の板状部材が連結されて構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の載荷試験装置ユニット。
  4. 前記削孔崩落防止パイプは、前記掘削孔の上側部位のみに設けられているスタンドパイプであることを特徴とする、請求項1から3のいずれか1つに記載の載荷試験装置ユニット
  5. 前記削孔崩落防止パイプは、前記掘削孔の全高にわたって設けられ、前記掘削孔の掘削を行うオールケーシングであることを特徴とする、とする請求項1から4のいずれか1つに記載の載荷試験装置ユニット
  6. 前記載荷試験装置の固定部は、内腔の内壁に当接するグリッパが先端に設けられ、それぞれ中心から放射状に伸びるように構成され、前記グリッパが前記内壁に押圧されることで摩擦固定するように構成されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか1つの載荷試験装置ユニット
  7. 前記固定部は、前記載荷ジャッキの荷重の反力が前記装置本体に負荷されたときに、摩擦固定力を増幅する増締機構を有することを特徴とする、請求項1からのいずれか1つに記載の載荷試験装置ユニット
  8. 前記増締機構は、下側に向かって外側に広がるようにくさび形に構成されたガイドベースと、前記ガイドベースの斜面に設けられ前記グリッパを案内するガイドレールを備えることを特徴とする、請求項に記載の載荷試験装置ユニット
  9. 前記増締機構は、前記装置本体の軸に交差する方向に設けられた連結軸によって下端側が前記装置本体に、上端側が前記グリッパにそれぞれ枢着された複数の連結部材を備え、前記連結部材と前記押圧部とで、4節リンク機構を構成することを特徴とする、請求項に記載の載荷試験装置ユニット
  10. 地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成し、
    前記掘削孔内の所定位置に摩擦固定可能な固定部を有する装置本体と、前記装置本体に対し伸縮可能に構成され、前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷する載荷ロッドを有する載荷ジャッキと、前記載荷ロッドの位置を測定する計測手段とを有する載荷試験装置の前記固定部が接離自在に内壁に当接することで前記載荷試験装置を内部に収納した状態に支持する削孔崩落防止パイプであって、
    前記削孔崩落防止パイプは、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材を備え、
    前記移動規制部材は、
    パイプの外表面に放射状に突出して取り付けられた複数の突状部と、
    パイプを挿通可能な挿通孔が設けられ、前記挿通孔の周縁で前記複数の突状部に上側から係合し、地盤上に沿って配置され、上面に荷重が加えられる板状の抵抗部材とを備えることを特徴とする、削孔崩落防止パイプ。
  11. 地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成し、
    前記掘削孔内の所定位置に摩擦固定可能な固定部を有する装置本体と、前記装置本体に対し伸縮可能に構成され、前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷する載荷ロッドを有する載荷ジャッキと、前記載荷ロッドの位置を測定する計測手段とを有する載荷試験装置の前記固定部が接離自在に内壁に当接することで前記載荷試験装置を内部に収納した状態に支持する削孔崩落防止パイプであって、
    前記削孔崩落防止パイプは、周囲に張り出すように外表面に設けられた移動規制部材を備え、
    前記移動規制部材は、
    パイプを挿通可能な挿通孔が設けられ、地盤上に沿って配置され、上面に荷重が加えられる板状の抵抗部材と、
    前記抵抗部材の上方の位置に前記パイプの外周面に締め付け固定される締め付け部材と、を備える
    ことを特徴とする、削孔崩落防止パイプ。
  12. 地盤を掘削した掘削孔内の少なくとも一部に挿入され前記掘削孔の壁面を形成する筒状の削孔崩落防止パイプの内壁に摩擦固定可能な載荷試験装置を用いた載荷試験方法であって、
    前記掘削孔内に挿入された前記削孔崩落防止パイプの周囲に張り出すように設けられた移動規制部材上面に荷重を加えて前記削孔崩落防止パイプを固定し、
    前記削孔崩落防止パイプの内壁に前記載荷試験装置を摩擦固定させ、
    前記装置本体に対し載荷ロッドを伸張させて前記掘削孔の孔底に所定の荷重を負荷させ、
    前記装置本体の前記負荷の反力を前記削孔崩落防止パイプの摩擦力及び移動規制部材に加えられる荷重で支持することで前記載荷試験装置と前記孔底との相対距離を維持し、
    前記荷重による載荷ロッドの移動量を計測することで前記孔底の地盤支持力を測定することを特徴とする、載荷試験方法。
  13. 前記削孔崩落防止パイプは、前記移動規制部材を前記地盤中に埋設することで前記地盤に固定されることを特徴とする、請求項12に記載の載荷試験方法。
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