JP6410352B2 - 刺激感緩和剤 - Google Patents

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Description

本発明は、TRPA1活性抑制剤及び刺激感緩和剤に関する。
感覚は、外部から受けた刺激が電気信号に変換され、神経細胞を通じて脳に伝達されることで生じる。外部刺激を電気信号に変換するには、その外部刺激を感知する受容体の存在が必要である。
TRPA1は、一過性受容器電位(TRP)イオンチャネルのスーパーファミリーに属する非選択性陽イオンチャネルであり、侵害受容ニューロンにおいて低温受容器(17℃)として見出された(非特許文献1)。その後、TRPA1は、マスタードオイルやそれに含まれるアリルイソチオシアネート(AITC)、シナモン、ガーリック、メチルサリチレート、オイゲノール、アルコール類等に反応する化学受容体であること、更には低温と機械刺激、化学刺激に応答する痛み受容体であることが報告されている(非特許文献2、3、4及び5)。
また、最近では、パラベン類やアルカリ剤がTRPA1に応答し、TRPA1で形質転換させた細胞を用いてパラベン類やアルカリ剤の刺激を抑制する物質をスクリーニングできること(特許文献1及び2)が報告されている。
斯様に、TRPA1は皮膚や粘膜の侵害受容器であり、様々な刺激によって活性化されることから、TRPA1の活性を抑制することは、刺激による痛みの軽減に有効であると考えられ、これまでに、被験物質とAITCを、TRPA1を発現する細胞に接触させて、AITCによりTRPA1を介して引き起こされる細胞内カルシウムイオン濃度の変化を測定することにより、刺激(痛み)抑制物質の探索・評価がなされ、刺激抑制物質が見出されている(非特許文献6)。本出願人においても、特定のフェニルペンタノール誘導体にTRPA1活性抑制作用があることを見出している(特許文献4)。
特開2008−79528号公報 特開2009−82053号公報 特開2011−205975号公報 国際特許公開第2013/103155号
Story et al. 2003, Cell 112, 819-829 Kwan et al. 2006, Neuron 50, 277-289 日本薬理学雑誌、第124巻、第219頁−第227頁、2004年、社団法人 日本薬理学会発行 Fijita et al. 2010, IFSCC Congress 2010 Komatsu et al. 2012, Eur J Physio 463, 549-559 Molecular Pain 2008, 4:48
本発明は、皮膚や粘膜に対する感覚刺激を緩和できるTRPA1活性抑制剤、及び皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤を提供することに関する。
本発明者らは、TRPA1の活性を抑制する素材について検討したところ、下記式(1)で表される化合物に、極めて優れたTRPA1活性抑制作用があり、刺激感原因物質による皮膚や粘膜に対する刺激感の緩和に有効であること、さらに当該化合物はそれ自体には匂いが殆どなく、化粧品等の香粧品に配合しやすいことを見出した。
すなわち本発明は、以下の1)〜3)に係るものである。
1)下記式(1)で表される化合物を有効成分とするTRPA1活性抑制剤。
2)下記式(1)で表される化合物を有効成分とする皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤。
3)下記式(1)で表される化合物を皮膚又は粘膜に適用する、皮膚又は粘膜の刺激感緩和方法。
〔式中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、点線と実線の二重線は単結合又は二重結合を示す。〕
本発明の式(1)で表される化合物は、TRPA1の活性化を効果的に抑制するという作用を有する。したがって、本発明のTRPA1活性抑制剤、皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤を、防腐剤、防腐助剤等の刺激感原因物質を含有する各種組成物と共に、或いは当該組成物の使用前後に使用することにより、当該刺激感原因物質による刺激感や痛みを緩和することができる。また、本発明の化合物はそれ自体には匂いが殆どないことから、化粧品等の香粧品にも容易に配合できる。
本発明化合物のTRPA1活性抑制効果(用量依存性)を示すグラフ。 本発明化合物のTRPA1活性抑制効果を示すグラフ。
本発明の式(1)において、R、R、R及びRで示される炭素数1〜3のアルキル基としては、直鎖又は分岐の何れでもよく、具体的にはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基が挙げられるが、このうちメチル基が好ましい。
及びRは、少なとも一方は水素原子であるのが好ましく、共に水素原子であるのがより好ましい。
及びRは、少なとも一方はメチル基であるのが好ましく、共にメチル基であるのがより好ましい。
Xで示されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられ、このうちフッ素原子、塩素原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
本発明の式(1)で表される化合物において、点線と実線の二重線が二重結合である場合には、シス体(Z体)及びトランス体(E体)が存在するが、トランス体であるのが好ましい。また、置換基の種類や組み合わせによって、d体−、l体−等の光学異性体及び回転異性体等の異性体が存在し得る。
本発明においては、当該各異性体の混合物や単離されたものの何れをも包含する。
本発明の式(1)で表される化合物は、公知の方法(例えば、J. Org. Chem. 2005, 70, 1281-1290)に準じて化学合成することができる。例えば、下記反応式に示すように、塩基の存在下、Aで示されるカルボニル化合物とホスホノカルボン酸トリエステル等を縮合させてα、β不飽和エステル体Bとし、これをLiAlH等を用いた還元反応に付してアルコール体Cとすること、更にはこれを水素化して飽和のアルコール体Dとすること、更にはこれをTEMPOとヨードベンゼンジアセテート等を用いた酸化反応に付してアルデヒド体Eとし、グリニャール試薬等のアルキル化剤を用いてアルキル基を導入して化合物Fとすることにより合成することができる。
〔式中、R〜R及びXは前記したものと同じ〕
本発明の式(1)で表される化合物のうち好ましくは、R1及びRが共に水素原子であり、R及びRが共にメチル基であり、Xがフッ素原子である化合物が挙げられ、より好適な化合物としては、後記表1に記載の、(E)−4−(p−フルオロフェニル)−2,3−ジメチル−2−ブテン−1−オール(化合物1)、及び4−(p−フルオロフェニル)−2,3−ジメチル−1−ブタノール(化合物2)を例示することができる。
本発明の式(1)で表される化合物は、後記実施例に示すように、種々のTRPA1刺激物質と共に、TRPA1を形質導入した細胞(TRPA1発現細胞)に接触させた場合に、刺激物質による細胞内の陽イオン量の流入を抑制するというTRPA1活性抑制作用を有する(試験例1及び2)。
したがって、本発明の式(1)で表される化合物はTRPA1活性抑制剤、及びTRPA1を介して引き起こされる刺激や痛みの緩和に有効な刺激感緩和剤、例えば皮膚や粘膜に対する刺激感や痛みの緩和に有効な、皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤となり得る。
ここで、「TRPA1の活性抑制」とは、受容体であるTRPA1の活性を抑制すること、具体的にはTRPA1刺激物質(アゴニスト)がTRPA1に結合することによって発現する活性、例えばイオン流束の調節能(例えば、細胞外から細胞内へのカルシウムイオン、ナトリウムイオンなどの陽イオンの輸送能など)、膜電位の調節能(例えば、電流の発生能など)を抑制或いは阻害することを云う。
ここで、TRPA1刺激物質としては、例えば、アリルイソチオシアネート(AITC)、アンモニア、ブラジキニン、シンナムアルデヒド、4−ヒドロキシノネナール、アリシン、アクロレイン、メントール、メチルサリチレート、オイゲノール、パラベン類、フェノキシエタノール、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)、トリクロサン、ベンジルアルコールなどが挙げられる。
尚、本発明の式(1)で表される化合物によるTRPA1の活性の抑制効果は、例えば、TRPA1発現細胞を用い、式(1)で表される化合物の存在下にTRPA1刺激物質(例えばAITC)と接触させたTRPA1発現細胞内におけるカルシウムイオン濃度と、式(1)で表される化合物の非存在下でTRPA1刺激物質と接触させたTRPA1発現細胞内におけるカルシウムイオン濃度との差異を比較すること等によって評価することができる。
また、「皮膚又は粘膜の刺激感緩和」とは、TRPA1を介して引き起こされる皮膚や粘膜に対する刺激感や痛みを抑制又は低減することを意味し、より具体的には、上述したTRPA1刺激物質とされる化学物質によって引き起こされる、感覚刺激を抑制又は低減することが挙げられる。ここでいう好適なTRPA1刺激物質としては、皮膚や粘膜に対して刺激感を与える可能性がある化学物質(「刺激感原因物質」という)、例えば、パラベン類、フェノキシエタノール、ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル(IPBC)、トリクロサン等の防腐剤、ベンジルアルコール等の防腐助剤、アンモニア、アクロレイン、メントール、メチルサリチレート、オイゲノール、一価アルコール、多価アルコール等のアルコール類等が挙げられる。ここで、一価アルコールとしては、例えば、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコールなどの炭素数2〜10の直鎖または分岐鎖の脂肪族一価アルコールなどが挙げられ、多価アルコールとしては、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ペンチレングリコール、ヘキシレングリコールなどの炭素数2〜6の脂肪族二価アルコールなどが挙げられる。
尚、ここでいう、「粘膜」としては、口腔、咽喉、鼻腔、耳腔、結膜嚢等が挙げられる。
刺激感緩和効果は、後記実施例に示すような官能評価により測定してもよく、又は上記のTRPA1発現細胞を用いた細胞内カルシウムイオン濃度の変化を以て評価することもできる。
TRPA1活性抑制剤及び皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤は、本発明の式(1)で表される化合物を単独で用いたものであってもよく、あるいは油分、色素、香料、防腐剤、キレート剤、顔料、酸化防止剤、ビタミン、ミネラル、甘味料、調味料、保存料、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、被膜剤、担体、希釈剤等の、医薬品、化粧品、香粧品、医薬部外品、生活用品等の各種製剤に用いられる添加剤や賦形剤等と組み合わせた組成物であってもよい。またそれらの形態も特に限定されず、例えば溶液、エマルジョン、サスペンジョン、ゲル、固形、粉体、粒体、エアゾールなど、任意の形態に調製できる。
当該組成物における式(1)で表される化合物の配合量は、製剤全質量の0.001質量%以上、好ましくは0.01質量%以上であり、そして、10質量%以下、好ましくは1質量%以下である。例えば、0.001〜10質量%、好ましくは0.01〜1質量%が挙げられる。
本発明のTRPA1活性抑制剤及び皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤は、例えば、上述した刺激感原因物質を含有する組成物(皮膚洗浄剤、頭髪洗浄剤、メイクアップ剤、入浴剤、パーマネントウェーブ用剤、染毛剤、石鹸類、台所用洗剤、洗濯用洗剤、歯磨類等の化粧品、香粧品、医薬部外品、医薬品、生活用品等)に配合して使用すること、或いは刺激感原因物質を含有する組成物とは別個の組成物として調製し、前記組成物と同時或いは前記組成物の使用前後に使用することにより、当該刺激感原因物質により引き起こされる感覚刺激を緩和できる。
本発明のTRPA1活性抑制剤及び皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤を、刺激感原因物質を含有する組成物と共に用いる場合、TRPA1活性抑制剤及び皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤の使用量は、刺激感緩和効果を有する限り特に限定されないが、例えば、刺激感原因物質1質量部に対し、本発明の式(1)で表される化合物を好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、そして好ましくは10質量部以下、より好ましくは1質量部以下の割合とすることができる。例えば、刺激感原因物質1質量部に対し、好ましくは0.01〜10質量部、より好ましくは0.1〜1質量部の割合とすることができる。
上述した実施形態に関し、本発明においてはさらに以下の態様が開示される。
<1>下記式(1)で表される化合物を有効成分とするTRPA1活性抑制剤。
<2>下記式(1)で表される化合物を有効成分とする皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤。
<3>TRPA1活性抑制剤を製造するための下記式(1)で表される化合物の使用。
<4>皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤を製造するための下記式(1)で表される化合物の使用。
<5>TRPA1活性抑制に使用するための下記式(1)で表される化合物。
<6>皮膚又は粘膜の刺激感緩和に使用するための下記式(1)で表される化合物。
<7>下記式(1)で表される化合物を皮膚又は粘膜に適用する、TRPA1活性抑制方法。
<8>下記式(1)で表される化合物を皮膚又は粘膜に適用する、皮膚又は粘膜の刺激感緩和方法。
<9>上記<2>、<4>、<6>又は<8>において、感覚刺激の緩和は、例えば防腐剤、防腐助剤、アルコール類及びアンモニアから選ばれる刺激感原因物質による皮膚又は粘膜の感覚刺激の緩和である。
<10>上記<5>、<6>、<7>又は<8>において、下記式(1)で表される化合物は、刺激感原因物質を含有する組成物に配合して使用するか、或いは当該組成物とは別個の組成物として調製し、前記組成物と同時又は前記組成物の使用前後に使用するものである。
<11>上記<10>において、下記式(1)で表される化合物を、刺激感原因物質1質量部に対し、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、そして好ましくは10質量部以下、より好ましくは1質量部以下の割合で使用するものである。
〔式中、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、点線と実線の二重線は単結合又は二重結合を示す。〕
製造例1
以下に、下記表1に示す化合物(化合物1〜2)の製造例を示す。
H−NMRスペクトルは、CHCl(7.24)を内部標準物質として用いて、Bruker社製Avance−600により測定し、13CNMRスペクトルは、CHCl(77.0)を内部標準物質として用いて、Bruker社製Avance−600により測定した。
(1)水素化ナトリウム(純度55%、245mg)をテトラヒドロフラン(10mL)に懸濁し、2−ホスホノプロピオン酸トリエチル(1.46mL)を加え、室温・窒素雰囲気下、30分撹拌した。反応液に、1−(4−フルオロフェニル)−2−プロパノン(335mg)をテトラヒドロフラン(5mL)に溶解したものを加え、さらに17時間撹拌した。反応液に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルを加え、酢酸エチル層を減圧乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、(Z)-α,β不飽和エステル体(111mg)および(E)- α,β不飽和エステル体(151mg)を得た。
(2)LiAlH(63.9mg)をテトラヒドロフラン(4mL)に懸濁し、(1)で得られた(E)-α,β不飽和エステル体(132.6mg)をテトラヒドロフラン(1mL)に溶解したものを加え、0℃で30分撹拌した。反応液に水(100μL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(100μL)、水(300μL)の順で加え、1日撹拌し、不溶物を濾過した。濾液を減圧乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、(E)-2,3ジメチル−4−(4−フルオロフェニル)−2−ブテン−1−オール(化合物1、99.6mg)を得た。
化合物1のNMRスペクトルを以下に示す。
1H NMR (600 MHz, CDCl3) d 7.10-7.05 (m, 2H), 6.96-6.91 (m, 2H), 4.18 (s, 2H), 3.36 (s, 2H), 1.87 (s, 3H), 1.64 (s, 3H); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) d 162.1-160.5 (d), 135.5 (d), 131.4, 129.7 (d), 129.6, 115.1-115.0 (d), 63.9, 39.5, 17.7, 16.7.
(3)(2)で得られた化合物1(79.2mg)を酢酸エチル(5mL)に溶解し、窒素雰囲気下でPd/C(10%、79mg)を加えた後、系内を水素ガスで置換して室温で14時間撹拌した。反応液をセライト濾過し、濾液を減圧乾燥後、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、2,3−ジメチル−4−(4−フルオロフェニル)−1−ブタノール(dr=57:43、化合物2、11.7mg)を得た。
化合物2のNMRスペクトルを以下に示す。
1H NMR (600 MHz, CDCl3) d 7.10-7.06 (m, 2H-m,M), 6.96-6.91 (m, 2H-m,M), 3.66 (dd, J = 10.5, 5.8 Hz, 1H-m), 3.55-3.54 (m, 1H-m, 2H-M), 2.73 (dd, J= 13.5, 4.6 Hz, 1H-m), 2.60 (dd, J = 13.6, 6.6 Hz, 1H-M), 2.40 (dd, J = 13.6, 8.6 Hz, 1H-M), 2.22 (dd, J = 13.5, 9.9 Hz, 1H-m), 1.93 (m, 1H-M), 1.81 (m, 1H-m), 1.69-1.60 (m, 1H-m,M), 0.95 (d, J = 6.9 Hz, 3H-m), 0.85 (d, J = 7.1 Hz, 3H-M), 0.79 (d, J = 6.9 Hz, 3H-m), 0.75 (d, J = 7.0 Hz, 3H-M); 13C NMR (150 MHz, CDCl3) d 162.0-160.4 (d-m,M), 137.2 (d-m), 137.0 (d-M), 130.3 (d-m), 130.3-130.2 (d-M), 115.0-114.8 (d-M), 114.9-114.8 (d-m), 66.7 (M), 65.8 (m), 40.5 (M), 40.2 (m), 38.7 (M), 38.5 (m), 37.0 (m), 35.5 (M), 16.4 (m), 13.8 (M), 13.7 (m), 11.0 (M).
(m = minor diastereomer, M = Major diastereomer)
試験例1 TRPA1活性抑制作用
(1)ヒトTRPA1安定発現株の作製
ヒトTRPA1遺伝子は、その全長をOpen biosystems社よりpENTR223.1に挿入された状態で購入した。購入したエントリーベクターよりTRPA1遺伝子を発現用ベクターpcDNA3.2−V5/DEST(インビトロジェン社)へサブクローニングし、リポフェクトアミン2000(インビトロジェン社)によりHEK293細胞へ形質導入した。形質導入された細胞をG−418(450μg/mL;プロメガ社)を含有するDMEM培地中で増殖させることにより選抜した。なおHEK293細胞は内在性TRPA1を発現しないため、TRPA1形質導入株に対する対照(コントロール)として使用できる。
(2)カルシウムイメージング
蛍光カルシウムイメージング法を用いてHEK293細胞へ形質導入したTRPA1活性の測定を行った。まず培養したTRPA1発現細胞をポリ−D−リジンコートされた96ウェルプレート(BDファルコン社)に播種(30000細胞/ウェル)し、37℃で一晩、インキュベートした後、培養液を除去し、リンガー液に溶解させたFluo4−AM(2μg/mL;同仁化学社)を添加し、37℃で60分間インキュベートした。その後、Fluo4−AM液を除去し、ウェルにリンガー液を添加して蛍光プレートリーダー(FDSS3000;浜松ホトニクス社)にセットした。装置庫内温度24℃にした状態で励起波長480nmで励起させたときの蛍光イメージを検出波長520nmにてCCDカメラで検出した。測定は1秒毎に4分間行い、測定開始15秒後にFDSS3000内蔵の分注器によりTRPA1刺激物質であるアリルイソチオシアネート(AITC)およびエタノールにて適当濃度に希釈した試験素材を添加し、その後の蛍光強度の変化によりTRPA1活性を評価した。TRPA1活性は刺激物質添加後の蛍光強度のピーク(Fpeak)を刺激物質添加前の蛍光強度(F)で除算した蛍光強度比(Ratio;Fpeak/F)で表した。対照としてTRPA1を形質導入していないHEK293細胞に同様の物質を添加し、その際の蛍光強度比(Ratio293)を算出し、刺激物質による活性がTRPA1活性化に由来することを確認した。
(3)AITCに対するTRPA1活性抑制評価(1)
AITCによるTRPA1活性化に対する試験素材の効果を検証するため、AITC(5.0μM)を添加した際のTRPA1活性に対する試験素材の抑制作用(活性抑制率;%)を評価した。AITC(刺激物質)と試験素材を混合し、添加することによるTRPA1活性は下記の式により算出した。
〔数1〕
TRPA1活性(%)=((刺激物質+試験素材添加によるRatio)−(刺激物質+試験素材添加によるRatio293))/((刺激物質+エタノール添加によるRatio)−(刺激物質+エタノール添加によるRatio293)))×100
試験素材としては、上記化合物1及び2、並びに比較化合物1として国際特許公開WO2013/103155号(前記特許文献4)に記載された以下の2−メチル−4−フェニル−1−ペンタノールを用いた。
その結果、化合物1及び2によるTRPA1活性抑制効果に用量依存性が認められ、そのIC50値はそれぞれ、2.6、0.9μMであった(図1)。そして、当該TRPA1活性抑制効は、比較化合物1に比べて優れていることが認められた。
試験例2 AITCに対するTRPA1活性抑制評価(2)
試験例1と同様にして、AITC10μMによるTRPA1活性化に対する試験素材50μMの効果を測定した。
試験素材としては、上記化合物2、及び比較化合物2として国際特許公開第2013/103155号(前記特許文献4)に記載された以下の2,3−ジメチル−4−フェニル−1−ブタノールを同文献に記載の方法により合成し、使用した。
その結果、本発明の化合物2は、10μM AITCによるTRPA1活性化を完全に抑制し、パラ位にハロゲン原子を有さない比較化合物2と比較して、遥かに優れたTRPA1活性抑制効果が認められた(図2)。
試験例3 既存のTRPA1活性抑制作用を有する化合物との匂い比較
ガラス瓶に綿球を入れ、プロピレングリコール、及びプロピレングリコールで希釈した下記表4に示す各化合物 (5.0%w/w) を綿球に30μL滴下した。このガラス瓶を一晩室温で静置し、匂いをガラス瓶中に十分に揮発させた。官能評価は、パネラー4名で実施し、比較化合物1の匂いの強さを5.0とし、試験素材の匂いの強さを0−10(0.5刻み)の20段階で評価した。
その結果、比較化合物1と比して、化合物1及び2は匂いの強さが小さいことが認められた。(表4)

Claims (4)

  1. 下記式(1)
    〔式中、R1及びR4 は水素原子を示し、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、点線と実線の二重線は単結合又は二重結合を示す。〕
    で表される化合物を有効成分とするTRPA1活性抑制剤。
  2. 2 及びR 3 がメチル基を示す、請求項1記載のTRPA1活性抑制剤。
  3. 下記式(1)
    〔式中、R1及びR4 は水素原子を示し、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、点線と実線の二重線は単結合又は二重結合を示す。〕
    で表される化合物を有効成分とする皮膚又は粘膜の刺激感緩和剤。
  4. 2 及びR 3 がメチル基を示す、請求項3記載の刺激感緩和剤。
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