JP6407265B2 - 二次電池用のリチウムイオンセル - Google Patents

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Description

本発明は、電極を備えた二次電池用のリチウムイオンセルに関する。このリチウムイオンセルは活性材料層を有しており、この活性材料層内には、非水系電解質および粒子状多孔性添加剤と接触して、活性材料粒子が含まれている。
携帯型エネルギー蓄積デバイスが発展していくにつれて、再充電可能なバッテリー(「アキュムレータ」または「二次電池」)の需要が高まってきている。その際に根底を成している要求とは、重量エネルギー密度および体積エネルギー密度をできるかぎり高くすることである。しかも、特に商業的な用途のためであるならば、電極材料を安価にすべきであるし、かつ毒性および起爆性ではなく、また、容易に加工処理できるものでなければならない。
二次電池は、一次電池と同様、1つまたは複数のセルによって構成されており、それらのセルにおいて、それぞれ1つのカソード(正極)がセパレータを介して、アノード(負極)と空間的かつ電気的に互いに分離されている。蓄積されている化学エネルギーから電気エネルギーへの変換は、電気化学的な酸化還元反応と、この反応に付随して生じる電極間のイオン輸送とに基づくものである。これらのイオンに対し、セパレータは透過性でなければならない。
リチウム二次電池を利用することが多くなっている。リチウム二次電池の場合、アノードは例えば多孔性の炭素から成る骨格によって形成されており、このような多孔性炭素骨格はリチウムイオンの可逆的な挿入および分離(インターカレーションおよびデインターカレーション)に適している。カソードは通常、金属酸化物から成り、これも放電プロセスにおいてリチウム+イオンを取り込むのに適している。アノードにもカソードにも、活性材料を含む層と接触した集電体もしく電流導出部材として、金属製の電流端子が含まれている。なお、活性材料を含む層のことを、本願では活性材料層とも称する。
セパレータの材料として、プラスチック(ポリエチレンPEまたはポリプロピレンPP)或いはセラミックから成るミクロ多孔性の膜が用いられることが多い。
また、セパレータにおいても電極内部自体においても、イオン輸送媒体として電解質が用いられる。金属リチウムの標準電位(−3.04V)は、水素(0V)よりも低いので、非水系電解質を使用する必要がある。一般的には、ポリマー電解質または非プロトンの電解質溶液が用いられ、例えばエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとが1:1である混合物中の約1モルのLiPF6溶液などが用いられる。ただし基本的に、この種の電解質の導電率は水系電解質よりも低く、その結果、セルの出力が小さくなる。
この欠点を解消し、かつイオン輸送経路を短くし、内部抵抗を小さく維持する目的で、リチウムイオンセルに、比較的薄い活性材料層とセパレータとが装備される。1つのセルの層厚全体は、一般に300μmよりも薄い。ただしこれに付随して、セルのエネルギー密度が低下する。
体積エネルギー密度および重量エネルギー密度は、活性材料の割合を増やすことによって高めることができる。したがってリチウムイオンセルの場合、活性材料粒子によって占有されていない中空の体積は、体積全体の約15〜25%程度にすぎない。このように空隙率が比較的低いことに付随して、イオンの移動度も低くなってしまう。
電極を製造するために、個々の電極材料から成る粉体またはペーストが、薄い単一の層として金属箔上に塗布される。この場合、個々の電極の電流端子として金属が用いられる。電極材料は金属箔とともに、加熱されたカレンダーロールに供給され、それによってプレスされる。このような「カレンダープロセス」によって、活性材料層の密度が高められる。カレンダープロセスによって、体積エネルギー密度が最適化されるけれども、このプロセスは、局所的に一定な電極の厚さおよび機械的強度を再現可能に保証するためにも必要である。電極材料層は乾燥され、ついで個々に所定の寸法にされ、セパレータとともに処理されてセルが形成され、或いは、相応の箔がアノード−セパレータ−カソードの積層体としてローラによってラミネートされ、その後ではじめて裁断されて打ち抜かれる。最後に、電解質が添加されて封止される。
従来技術
空隙率を高めてイオン移動度を向上させ、それによって充電時間を短縮し、しかも局所的な加熱が防止されることを目的として、これまでに多数のコンセプトが提案されてきた。
この場合、大量生産に適した単層プロセスによって実現可能な均質の層厚が、さしあたり経済的に実現可能であるとみなされ、それらの最適化が個々の用途ごとに推進されてきた(Venkat Srinivasan, John Newman著による"Design and Optimization of a Natural Graphite/Iron Phosphate Lithium-Ion Cell"、機関誌"Electrochemical Society" (09/2004); 151 (10); A1530-A1538)。ようやく最近になって、多層化による幾何学的に非均一な多孔性の形成についても刊行物で論じられるようになってきており、その際、それぞれ異なる強さのカレンダープロセスが利用されるか(Ramadesigan, Venkatasailanathan等による"Optimal Porosity Distribution for Minimized Ohmic Drop Across a Porous Electrode."、機関誌"Electrochemical Society" (2010); 157 (12) A1328-A1334)、または、薄膜技術が3D構造化されたカレンダー方式とともに利用される(国際公開第2013/009457号)。
米国特許出願公開第2004/0131934号明細書によれば、実質的にまたはもっぱらナノ粒子として存在する活性材料粒子から成るメソ多孔性凝集体を、活性材料層に形成することが推奨される。これによって、広い表面と高い電気化学的キネティクスを有する三次元のネットワーク状の骨格が得られる、というものである。
これと類似した提案は、米国特許第2008/0038638号明細書にも開示されている。これによれば、アノードの活性材料粒子を多孔性の導電性マトリックス内にカプセル化することによって、いっそう高い空隙率を達成しようというものである。さらに多孔性のマトリックスは、充電プロセス中のリチウムイオンのインターカレーションによる著しい体積増加を補償するためにも用いられる。
同じ理由から、米国特許出願公開第2008/0096110号明細書によれば、体積変化に極めて敏感なアノードの活性材料を、導電性材料から成る多孔性基板の細孔に充填することが提案されている。この基板は例えば、ニッケル、銅またはチタンから成る発泡体もしくは炭素含浸のクロスまたはペーパである。
この場合、活性材料層に設けられた構造は、程度の差こそあれ線条構造であり、機能を制限することによってしかカレンダー処理には耐えられない。しかしながら、望まれる高い体積エネルギー密度と、電極製造時の予め定められた著しく僅かな製造公差を遵守できるようにするためには、カレンダー処理を省くことができない。
米国特許出願公開第2010/0035141号明細書には、活性材料層の別の実施形態について開示されており、これによれば本発明の上位概念に記載されたリチウムイオンセルが公知である。この場合、活性材料層内には、活性材料粒子と電解質のほかにさらに別の成分も含まれており、それら別の成分とは特に、中空で球形または縦長の粒子であり、その最大寸法は20μmよりも小さい。それら中空の粒子は、「パーコレーション添加剤」と呼ばれる。それらの粒子は、ガラス、セラミックまたはプラスチックから成る中空のミクロ球体または中空繊維によって構成されている。さらに活性材料層には、導電性を向上させるため、小さい炭素粒子いわゆる導電性カーボンブラックが含まれている。
パーコレーション添加剤として加えられる粒子によって、活性材料粒子の粒子サイズが小さくても、それら活性材料粒子の密なパッキングが緩和される。しかもこの粒子の中空を、熱貯蔵体として用いることもできる。したがって、活性材料層においてこの種の拡散性添加剤を使用することで、活性材料の割合が多いとしても、高いイオン移動度を維持することができ、かつ、良好な熱の吸収を保証することができる。
米国特許出願公開第2012/0094173号明細書には、リチウムイオン二次電池のためのマクロ多孔性グラファイト電極材について記載されている。全表面のうちミクロ孔の割合は、0〜0.74の間にある。しかもこの場合、2つの特定のラマン吸収バンド相互間の面積比が規定されており、この面積比がグラファイト化率を表す、というものである。マクロ多孔性グラファイトの製造は、SiO2の鋳型を用いた熱処理プロセスによって行われる。この鋳型は、湿式化学的に生成されたSiO2粒子のプレスによって成形される。グラファイト化温度は比較的低く、900℃〜1500℃である。リチウムイオン二次電池の負極を製造するために、マクロ多孔性グラファイトが、活性材料と結着剤と導電剤とともに銅箔に圧着される。
国際公開第2013/009457号 米国特許出願公開第2004/0131934号明細書 米国特許第2008/0038638号明細書 米国特許出願公開第2008/0096110号明細書 米国特許出願公開第2010/0035141号明細書 米国特許出願公開第2012/0094173号明細書
Venkat Srinivasan, John Newman著による"Design and Optimization of a Natural Graphite/Iron Phosphate Lithium-Ion Cell"、機関誌"Electrochemical Society" (09/2004); 151 (10); A1530-A1538 Ramadesigan, Venkatasailanathan等による"Optimal Porosity Distribution for Minimized Ohmic Drop Across a Porous Electrode"、機関誌"Electrochemical Society" (2010); 157 (12) A1328-A1334
パーコレーション添加剤として加えられる多孔性粒子は、活性材料を「薄める」ような作用を及ぼし、これによって基本的に体積エネルギー密度が低下する。それらの粒子は、(例えばガラスまたはセラミックから成る中空体などのように)カレンダー処理における押圧力に容易に耐えられるほど硬いか、または(例えばプラスチックから成る中空体のように)柔らかく可塑性があり変形可能であるが、それらの空隙率はプレスによって低減する。
リチウムイオンセルに対する改善要求は常に存在し続け、それらの改善要求とは特に、重量エネルギー密度および体積エネルギー密度と、低コストかつ再現可能な製造に関するものである。その際に保証しなければならないのは、活性材料層の望ましい特性が、カレンダー処理による圧縮によって許容しがたいほど変えられてしまわないことである。
本発明によればこの課題は、以下のようなリチウムイオンセルによって解決される。即ちこのリチウムイオンセルによれば、冒頭で述べたセルから出発して、以下のような多孔性炭素粒子が添加剤として使用され、この多孔性炭素粒子の空隙率は50%〜95%の範囲にあり、相互に流体連通されているマクロ孔を備えており、それらのマクロ孔は、5〜500nmの範囲の平均壁厚を有する炭素壁によって仕切られている。
従来技術のパーコレーション添加剤に対し本発明により使用される炭素粒子が異なっている点は、それらの化学的組成、導電率、およびそれらの多孔体のタイプである。炭素粒子の体積の大部分は、またはそれどころかほとんどは、相互に流体連通されているマクロ孔によって形成される。それらの炭素粒子は開放された多孔体を有し、それらの内部を細孔と細孔ダクトがネットワーク状に三次元的に貫通しており、それによって細孔空間が無数の個所で開放されて粒子表面のところで終端している。
ミクロ孔またはメソ孔と比較してマクロ孔は、イオンの移動を阻止する幾何学的作用の度合いが少ない。これに属する特性として、いわゆる「曲路率」および「収斂率」が挙げられる。
「曲路率」とは、輸送経路の曲がりくねりの度合いのことである。これは、マクロ孔の割合およびマクロ孔を相互に連通するダクト系によって求められる。
同様に、マクロ孔の割合が多いことも局所的な収斂率に作用を及ぼし、この収斂率によって、拡散プロセスに対する細孔の抵抗が表され、これは拡散する粒子のサイズと孔直径の比に依存する。収斂率は、マクロ孔の割合が多いと高まり、それによってイオン移動度が改善される。
したがって、ここで達成しようとしている拡散改善作用を得るためには、活性材料層内で所定の度合いのマクロ孔率が必要とされる。これは、その中に分布している炭素粒子によって局所的に提供される。
電解質およびその中に溶解している活性材料イオンは、活性材材料層をそれらの粒子を通って局所的に比較的容易かつ迅速に通過することができる。シミュレーション計算によって示されたのは、このような炭素粒子の通過は、活性材料層の他の領域の通過よりも10倍速く行われることである。したがって炭素粒子のこの種の多孔性により、活性材料層内部のイオン移動度が全体として高められることになり、つまり充放電過程がいっそう高速になる。このため、同じ電気化学的なパフォーマンスにおいて、本発明によるリチウムイオンセルの場合には、活性材料層を通常よりも厚く実装することができ、例えば70μmあるいはそれ以上の厚さで実装することができる。それによってセル製造が簡単になり、製造コストが削減される。
この観点で適切なマクロ孔は、0.05μm以上の細孔サイズを有する。0.05μmよりも小さい細孔が形成されてしまうのは阻止しにくく、それらは既述の壁の作用の度合いを高めるけれども、イオン移動度にはほとんど影響を及ぼさない。場合によっては、ある程度の割合で5μmよりも大きい最大細孔寸法の孔が生じる可能性があり、このような孔の発生も一般的にはほとんど阻止しにくいが、これによって活性材料層に対する機械的な整合が難しくなる。
炭素粒子のさらに別の特性は、カレンダー処理におけるその機械的な挙動である。炭素粒子は、薄い脆性の壁を有する線条の炭素骨格から成り、この壁は実質的に500nmの領域の平均壁厚を超えず、有利には10〜100nmの範囲にある。それらは局所的な圧力に簡単に屈し、その際に押圧され、または簡単に粉砕される。炭素粒子を細孔の空間が貫通しているので、押圧された粒子および分離された断片はそれらの多孔性を維持する。活性材料層のカレンダー処理の際に、他の粒子との接触により炭素構造に局所的に高い力が及ぼされるので、炭素構造はそれに応じて表面が押圧され、粉砕され、または切断分離される。それによって生じた変形された粒子および断片が、他の粒子間に残された中空空間を充填する。互いに接し合う炭素粒子の断片は、圧力を受けて部分的に再結合し、多孔性の充填質量体を成すことができる。このようにして「脆性の変形」により、即ち著しい可塑性または弾性の変形が生じることなく、炭素粒子が活性材料層の他の粒子と整合し、存在している空きスペースを充填する。このようにして、多孔性の炭素質量体による活性材料層の最適な充填が達成され、これは他の公知の充填材料によっても達成することができない。
脆性の変形により得られる格別な利点は、炭素粒子の初期の細孔容積がほとんど減少しないことである。このため、貫通速度の加速および導電率に関してこれに伴って生じる基本的な機能は失われない。
炭素粒子がプレスされてそれらが変形することによって、たとえ多孔性の充填質量体であっても、活性材料層の高い充填密度が達成される。高い充填密度の結果、以下の利点が得られる:
1.高い充填密度は、プレスされた層の機械的強度の増加に寄与する。特にこのことにより、引張に対する強度が高まり、活性材料層と電流端子との固着が向上する。
2.炭素粒子は導電性である。このことは、活性材料層の導電性に寄与し、したがって導電性のカーボンブラックの添加が不要となり、或いは他の添加すべき材料の量を減らすことができる。炭素粒子はプレスによりそれらの形状が活性材料粒子の形状に整合されることから、著しく良好な電気的接触が得られるようになる。
したがって多孔性炭素粒子は、いくつもの観点において活性材料層の特性に有利に作用する。多孔性炭素粒子によってイオン移動度が向上し、それによって導電性が高められ、さらに機械的強度が高められる。
多孔性炭素粒子の全細孔容積は、有利には0.5〜3.5cm3/gの範囲にある。この場合、細孔容積はマクロ孔が大半を占めており、このことは有利な実施形態によれば以下の点で表されている。即ち、多孔性炭素粒子が50nm〜5μmのサイズ範囲の細孔を有し、多孔性炭素粒子の細孔全容積のうちが、このサイズ範囲の細孔が占める割合は少なくとも70%であり、特に有利には少なくとも80%である。
有利には多孔性炭素粒子の硬度は、プレスにより活性材粒子と接触して局所的に作用する圧力に基づき表面が変形し、砕けて断片となることが保証される程度の硬度である。したがって多孔性炭素粒子の硬度は、活性材料粒子よりも低く、したがってそれらが変形することで、活性材料粒子間の隙間を充填することができ、それらと最適に電気的に接触することができる。
その際に重要であるのは、炭素粒子の局所的な圧力耐性である。
炭素粒子の多孔性に関してマクロ孔に基づく割合が増えるにつれて、上述の特性に関していっそう有利になる。この点に関して炭素粒子は、有利には70〜90%のできるかぎり高い空隙率を有している。
さらに、多孔性炭素粒子の少なくとも一部がグラファイト化されていれば、好適であることが判明した。
グラファイト化のために、炭素粒子はいっそう長い時間にわたり(例えば数時間)、高い温度まで加熱される(例えば2000℃を超える温度)。これによって構造は結晶性のグラファイトに変換され、そのことで以前に存在していたミクロ孔およびメソ孔の大部分が消滅する。この場合、ダクトを介して連通されたマクロ孔だけが残されたままとなる。
高いイオン移動度によって、いっそう高速な充放電プロセスが可能となり、或いは活性材料層を拡大することができる。活性材料層の厚さが75μm以上であると有利である。
カレンダー処理後、比較的大きい層厚となる。
上述のように、活性材料層における多孔性炭素材料の使用が著しく有利であるのが顕著になるのは、炭素粒子が圧力および活性材料粒子との接触により変形されたときである。この点に関して、活性材料層がプレスされるようにした、本発明によるリチウムイオンセルの1つの実施形態が特に有利である。
活性材料層のプレスは、最も簡単なケースではカレンダー処理により行われる。
イオン移動度、導電性、活性材料層の機械的強度に関して、多孔性炭素粒子の上述の有利な作用を最適に発展させるために好ましいのは、炭素粒子と活性材料粒子を均質に分布させることである。
この点に関して、活性材料粒子が平均直径ΦAを有し、炭素粒子が平均直径ΦKを有し、比ΦA/ΦKが0.25〜4の範囲にあると、有利であることが判明した。
活性材料層における炭素粒子の割合は、例えば2体積%〜40体積%の範囲にある。本発明によるリチウムイオンセルは、拡散添加剤として多孔性炭素粒子を使用していない他の同様のリチウムイオンセルと比べて、いっそう高い重量エネルギー密度と体積エネルギー密度を有する。
次に、実施例および図面に基づき本発明について詳しく説明する。
アノードとカソードとセパレータとを備えたリチウムイオンセルを示す概略図 炭素粒子の走査型電子顕微鏡写真を示す図 カレンダー処理後の活性材料層の一部分の走査型電子顕微鏡写真を示す図 マクロ多孔性炭素粒子を含む活性材料層内の拡散に関するシミュレーション計算結果を示す図 活性材料層の厚さがそれぞれ異なる本発明によるリチウムイオンセルのC−充電曲線を、標準セルの充電曲線と比較して示すグラフ 多孔性炭素粒子の細孔サイズ分布を示すグラフ
図1には、リチウムイオン電池の電池セルが略示されている。実際に一般的に利用されている二次電池の場合、複数のこの種の電池セルを電気的に直列または並列に接続することができる。
この電池セルは、最も簡単な事例では、2つのハーフセルが相互接続されて形成されている。この場合、正極1をカソードと称する。この正極には、活性材料を有する活性材料層2が含まれており、活性材料はリチウム−層状酸化物つまり1:1:1のニッケル−マンガン−コバルト(NMC)から成り、これはセル放電時に還元される。活性材料層2は70μmの厚さを有する。
さらにこの場合、負極3をアノードと称する。負極には、活性材料層4が含まれており、これはリチウムインターカレーションされたグラファイトが含まれ、これはセルの放電時に酸化される。活性材料層4は50μmの厚さを有する。
電極1,3各々には集電体5が属しており、これはカソードであれば一般にアルミニウムから成り、アノードであれば銅から成る。
両方の電極1,3の間にセパレータ6が配置されており、その目的は、正の活性材料と負の活性材料とを電気的かつ空間的に分離することである。セパレータ6は、厚さ25μmの延伸された多孔性のポリマーシートから成る。
活性材料層2,4およびセパレータ6は、電解質によって充填されている。これはリチウムイオンセルのために一般的に市販されている電解質であり、つまりエチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)の1:1の混合物にビニルカーボネートが添加されたものである。
両方の電極1,3の活性材料層2,4には、活性材料粒子および多孔性炭素粒子が含まれており、さらに結着剤としてフッ素化ポリマーが含まれている。
炭素粒子は球状の形態を有しており、平均直径は25μmである。図2の走査型電子鏡写真には、この種の炭素粒子が高い拡大率で示されている。炭素粒子は、開放された多孔性であることを特徴としており、この場合、マクロ孔21は複数のダクト22から成る三次元ネットワークで互いに結合されている。マクロ孔21のサイズは0.1〜10μmの範囲にあり、約10nmの薄い壁厚を有する線条構造の壁23によって区切られている。ダクト22は、約1μmの開口幅を有している。この場合、炭素粒子の体積の80%よりも僅かに多くの部分が細孔空間である。BET法による内側の比表面積の測定によれば、約50m2/gという測定値が得られた。したがって、塑性的にみて炭素構造の僅かな曲路率を識別することができ、つまりガスカーボンブラックに比べて、輸送経路の曲がり具合が僅かであることがわかる。
細孔の骨格は脆く、局所的に圧力が作用すると、例えば活性材料層のカレンダー処理において他の粒子と接触すると、簡単に撓む。その際に剪断や断片化が発生する可能性もある。それによって生成された変形した脆性の粒子および断片は、元の粒子と同じ空隙率を有する。それらは活性材料層の残された空きスペースに分散され、炭素粒子の量および加えられる圧力に応じて程度の差こそあれ、その空きスペースを充填する。
このことは例えば、図3の走査型電子顕微鏡写真に、カレンダー処理後の活性材料層を上から見た図として示されている。ここでは活性材料粒子31は、明るいグレーの平面として識別可能である。これらの活性材料粒子は、上述のリチウム−層状酸化物(1:1:1のニッケル−マンガン−コバルト(MMC))から成り、実質的に球状の形態で約15μmの平均粒子サイズを有する。
炭素粒子32は、暗いグレーの平面として識別可能である。これらの粒子は活性材料粒子よりも大きいが、この図にはどちらかといえば形態が不揃いであることが示されている。これらの粒子は活性材料粒子31と接し合い、粒子間に存在する空きスペースを、程度の差があるにしても全体的に充填している。セクションAでは充填はほぼ完全に行われており、セクションBではまだ隙間が存在している。
このような構造は、炭素粒子の脆性の変形によって実現される。この場合、活性材料層のプレスにより脆性の炭素粒子32は、その表面が変形しまたは破断し、したがってそれよりも硬い粒子間に存在する隙間に入り込んで接し合うようになる。それによっても、炭素粒子の空隙率およびそれらの断片は著しくは変化せず、つまりそれらの粒子は脆性である。それらによって、活性材料内部のイオン移動度を局所的に高めながら、小さい活性材料粒子31が完全に密にパッキングされてしまうのが回避される。さらにそれらの粒子は、層の機械的強度および導電性にも寄与する。このようにしてマクロ孔の三次元のネットワークによって、電荷輸送に際してイオンが活性材料層を極めて容易かつ迅速に通り抜けることができるようになる。
多孔性材料における粒子の実効拡散係数Deffは特に、細孔空間のサイズと細孔の分布とに依存し、数学的には次式で記述される。
Figure 0006407265
ただし、D0は電解質の比拡散係数、
εは空隙率(この値は1より小さい)、
δは細孔構造のいわゆる収斂率(この値も1より小さい)、
τは細孔構造のいわゆる曲路率を表す(この値は一般に2〜5)。
空隙率を推定することのできる実効拡散係数の成分は、係数(ε×δ/τ)によって記述される。これらの係数のすべてのパラメータは通常、活性材料層2,4のカレンダー処理によって影響を受け、この場合には圧縮方向ひいてはDeffの低下する方向で影響を受ける。ただし上述のように、本発明に従って使用される炭素粒子内部の空隙率および細孔分布は変化せず、またはほとんど変化しない。断片状態においてもそれらの脆性およびマクロ孔の三次元ネットワークの結合性によって、圧縮後に空きスペースが充填されたとしても、電荷輸送時に著しく容易かつ迅速にイオンが活性材料層2,4を通り抜けることが保証される。
表1には、本発明による活性材料層と、一般に市販されている活性材料層とについて、空隙率ε、曲路率τ、収斂率δのパラメータと、それらのパラメータから上述の式に従って算出された拡散係数Deff/Doの比較が示されている。
Figure 0006407265
この比較によれば、本発明による活性材料層は、空隙率と曲路率と収斂率の値がいっそう高いことから、活性材料層の拡散係数は27.8倍高くなっている。
シミュレーション計算の結果から、多孔性炭素粒子32のこの作用がわかる。図4には、活性材料層内部の多孔性粒子による拡散速度の局所的な変化と、拡散速度に対するその作用をまとめて説明するためのグラフが示されている。
多孔性炭素粒子には参照符号32が付されており、活性材料層におけるそれ以外のマトリックスには参照符号33が付されている。炭素粒子32およびマトリックス33は、リチウムイオンに対しそれぞれ一定の拡散速度を有している。拡散速度は、炭素粒子32内では活性材料マトリックス33内よりも10倍速く、このことは方向矢印34および35の大きさが異なることで表されている。この図に書き込まれた線は、拡散が等しく進行するエリアを表す。この図から、炭素粒子32内部では、予期された通り、マトリックス内よりも拡散が速い、ということがわかる一方、マトリックス33内の拡散速度(35)も炭素粒子32によって高められ、結果として活性材料層を通過する拡散の進行が全体的に速められていることがわかる。
したがって炭素粒子32のこのような特性により、活性材料層内部のイオン移動度が全体として高められることになり、つまり充放電過程がいっそう高速になる。このため、電気化学的なパフォーマンスが同じままで、本発明によるリチウムイオンセルの場合には、活性材料層を通常よりも厚く実装することができ、例えば100μmあるいはそれ以上の厚さで実装することができる。それによってセル製造が簡単になり、製造コストが削減される。
このことは、図5のC充電曲線にもはっきりと示されている。このグラフによれば、充電サイクル数に対する1つのセルの比充電容量が、mA/gの単位でy軸に書き込まれている。この曲線には、5つの異なるセルに関する測定結果が示されており、それらのセルのうちの1つは、活性材料層に炭素粒子が含まれていない標準セルであり、残りの4つのセルは、個々の活性材料層の厚さがそれぞれ異なっている。凡例として未乾燥膜厚が記載されており、それらの厚さは、個々の層をドクターブレードで塗布した後に測定されたものである。ただし測定は、カレンダー処理された層において行われた。カレンダー処理によって、未乾燥膜の厚さは約3分の1程度に薄くなる。つまり例えば、ドクターブレードによる塗布後、350μm厚の層は、カレンダー処理後、100μmの乾燥膜厚になる。
充電レートは、それぞれ5サイクルごとに高められた。充電レートは単位「C」で表される。この場合、1Cは、1時間のうちにセルが完全に充電される充電レートであり、充電レート「2C」であれば、0.5時間のうちにセルが完全に充電される、という具合である。すべての二次電池セルの最大放電容量は、おおよそ160mA/gである。C/5という低い充電レートであれば、この値はすべてのセルによって達成される。ただし測定結果によって示されているのは、活性材料層内に所定の割合の炭素粒子が含まれている本発明によるセルは、「2C」という高い充電レートおよびさらにそれよりも高いレートであっても、標準セルと比べて著しく高い放電容量に達している、ということである。このことは特に、未乾燥膜厚が150μm〜200μmであるセルについてあてはまる。これよりも厚い層であると、5Cおよび10Cという著しく高い充電レートの場合に、層厚が増したことで達成される放電容量に制約が加わる。セルが適正な状態にあることを検証するため、測定終了後、30〜35サイクルで、「C/5」という最初の低い充電レートを再度、適用した。それによって判明したのは、ドクターブレードによる塗布後の層厚が250μmのセルを例外として、すべてのセルが本来の最大放電容量値を再びほぼ達成したことであり、この場合、例外としたセルの測定結果は、安定性に問題があるため、代表値ではないとみなせる。
活性材料層に使用するための多孔性炭素粒子の製造方法は、独国特許出願公開102010005954号明細書に記載されており、ここで参照したことによりこの文献に関する内容は本願に取り込まれたものとする。
この場合、第1のステップにおいて最初に、スート堆積プロセスを利用して出発化合物の加水分解または熱分解により、アグロメレートまたはアグリゲートされた金属酸化物ナノ粒子から成る多孔性金属酸化物鋳型が生成される。その際、細孔に炭素前駆体物質を浸潤させる。炭化後、鋳型がエッチングにより取り除かれる。それにより、小板状または薄片状の形態を有する階層状の細孔構造を備えた多孔性炭素生成物が残される。この材料は、Heraeus Quarzglas社の商品名"Porocarb"(登録商標)として知られている。
図6のグラフには、グラファイト化されたサンプルの細孔サイズ分布が示されている。この場合、多孔性炭素粒子は2000℃を超える温度まで加熱され、炭素がグラファイトに変換されるまで、この温度で数時間保持される。これにより、すべてのミクロ孔とメソ孔の大部分が消滅する。これが、多孔性炭素粒子に関して本発明に従って最適化された実施形態である。
左側の縦座標には累積された細孔容積Vcが単位cm3/gで、右側の縦座標には相対的な細孔容積Vrが単位%で、単位nmで表された細孔直径Dに対し書き込まれている。このグラフからわかるように、細孔サイズ分布の最大値は400nm付近にあり、50nmよりも大きい細孔サイズの細孔(ライン62)と、5000nmよりも小さい細孔サイズの細孔(ライン61)が、細孔容積全体の約91%(2.1/2.3cm3/g)を成している。
多孔性炭素粒子は、約25μmの平均粒子サイズに粉砕され、充電可能なリチウム二次電池の電極の活性材料層を製造するために、他の成分とともに以下の配合で用いられる。
カソード活性材料:NMC111 (LinNiCoMnO2) 90% 重量%
多孔性炭素粒子:Porocarb LD2N 3% 重量%
導電性添加剤:Timcal Super P Li 3% 重量%
結着剤:PVDF (NMP中に5%溶解) 4% 重量%
これらの成分はスラリー内で均質化され、一般的な手法でドクターブレードにより金属箔上に層として塗布される。最後に、金属箔と層から成る複合材料が、乾燥およびカレンダー処理により硬化される。

Claims (10)

  1. 電極を備えた二次電池用のリチウムイオンセルであって、
    前記リチウムイオンセルは活性材料層を有しており、前記活性材料層内には、非水系電解質および粒子状多孔性添加剤と接触して、活性材料粒子が含まれており、前記活性材料層における添加剤の体積割合は、2%〜40%の範囲にあるリチウムイオンセルにおいて、
    添加剤として多孔性炭素粒子が使用され、
    前記多孔性炭素粒子の空隙率は50%〜95%の範囲にあり、
    前記多孔性炭素粒子は、相互に流体連通されている複数のマクロ孔を備えており、前記マクロ孔は、5〜500nmの範囲の平均壁厚を有する炭素壁によって仕切られている、
    リチウムイオンセル。
  2. 前記炭素粒子の空隙率は、70〜90%の範囲にある、
    請求項1記載のリチウムイオンセル。
  3. 前記炭素壁は、10〜100nmの範囲の平均壁厚を有する、
    請求項1または2記載のリチウムイオンセル。
  4. 前記多孔性炭素粒子は、0.5〜3.5cm3/gの範囲の全細孔容積を有する、
    請求項1から3のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
  5. 前記多孔性炭素粒子は、50nm〜5μmのサイズ範囲の細孔を有しており、前記サイズ範囲の細孔が前記多孔性炭素粒子の全細孔容積に占める割合は、少なくとも70%である、
    請求項1から4のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
  6. 前記多孔性炭素粒子は、50nm〜5μmのサイズ範囲の細孔を有しており、前記サイズ範囲の細孔が前記多孔性炭素粒子の全細孔容積に占める割合は、少なくとも80%である、
    請求項1から4のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
  7. 前記多孔性炭素粒子の少なくとも一部分は、グラファイト化されている、
    請求項1から6のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
  8. 前記活性材料層は、75μm以上の厚さを有する、
    請求項1から7のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
  9. 前記活性材料層は、プレスされており少なくとも一部の前記多孔性炭素粒子はそれに応じて表面が押圧され、粉砕され、または切断分離されており、それによって生じた変形された前記多孔性炭素粒子およびその断片が、他の粒子間に残された中空空間を充填している、
    請求項1から8のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
  10. 前記活性材料粒子は、平均直径ΦAを有し、前記炭素粒子は、平均直径ΦKを有し、比ΦA/ΦKは、0.25〜4の範囲にある、
    請求項1から9のいずれか1項記載のリチウムイオンセル。
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