JP6404626B2 - 電気量計器 - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、事故発生時に保護演算を行う保護継電装置など、電力系統の電気量を用いて所定の演算を行う電気量計器に関するものである。
電力系統の電気量を用いて所定の演算を行う機器として、保護継電装置、マージングユニット、パワーマネジメントユニットなど、各種の電気量計器が存在する。これらの電気量計器は、電力系統の安定運用に不可欠な装置であり、優れた演算性能を維持することが求められる。そのため、電気量計器には、演算性能が低下することがないように、特性に変化が生じる構成要素に関してはそれを監視する技術が採用されている。
例えば、保護継電装置はアナログ入力回路内にアナログフィルタを備えているが、アナログフィルタはフィルタ特性が変化する可能性がある。そこで、アナログフィルタの監視技術が種々提案されている。具体的には、特許文献1に記載されたアナログフィルタの監視技術では、アナログ入力回路のアナログフィルタに対して、電力系統の系統電気量と、電力系統の周波数とは異なる周波数を持つ高調波の監視用信号を重畳入力する。
そして、アナログ・ディジタル変換器(以下、A/D変換器)が、重畳入力したデータをディジタルデータに変換し、これを高調波抽出回路に送る。高調波抽出回路は所定のディジタルフィルタを用いて、取り込んだディジタルデータの中から目的とする高調波成分を抽出し、監視処理部に送る。
監視処理部では抽出した高調波成分に基づいて高調波重畳量を算出することで、高調波領域におけるフィルタ特性の変化を検出する。このような監視技術によれば、算出した高調波重畳量に基づいて、アナログフィルタを構成する素子の特性変化を検出することができ、アナログフィルタを常時監視することが可能である。
特開2009−201253号公報
従来、電気量計器の監視技術では電力系統の周波数である系統周波数が一定値であることを前提として、サンプリング周波数を固定値として運用している。しかし、電気量計器が50Hzの電力系統と、60Hzの電力系統の両方に接続されている場合、系統周波数が一定値であるという前提が崩れてしまうことになる。
すなわち、電気量計器に入力される系統周波数が、50Hzから60Hzへ、あるいは60Hzから50Hzへと変化することがある。このように電気量計器に入力される系統周波数が変化すると、系統周波数とサンプリング周波数が同期しなくなって、監視処理時に実施する演算において誤差が増大する。
監視演算に際しての誤差が増大すれば、監視対象である構成要素の不良を検出できなくなる、あるいは構成要素が正常であるにもかかわらず、不要な不良を検出するといった不具合を招くおそれがある。ここで、高調波抽出回路に非巡回形のディジタルフィルタを用いて、高調波の監視用信号である4倍調波を抽出する場合を例にとって、アナログ入力回路内のアナログフィルタの監視処理における周波数変化の影響について考える。
ディジタルフィルタにて4倍調波を抽出する場合、下記の(1)式を適用している。
(数1)
=x+xm−3+xm−6+xm−9…(1)
m−nは、決められた周波数の電気角30°毎のサンプリングデータを表し、はnサンプリング前の過去のデータを意味する。
系統周波数fが一定であり、サンプリング周波数を固定値として運用するとき、系統周波数fとサンプリング周波数f(sp)は常に同期する。すなわち、サンプリング周波数f(sp)は12の整数倍となり、サンプリングデータは電気角30°毎のデータとなる。
サンプリングデータが電気角30°毎のデータであれば、高調波抽出回路に組み込まれたディジタルフィルタは、入力したディジタルデータから4倍調波成分だけを抽出し、重畳入力した系統周波数の成分の一部を、高調波成分として抽出することがない。したがって、監視処理部では抽出した高調波成分に基づいて高調波重畳量を正確に算出することができる。これにより、高調波領域におけるフィルタ特性の変化を的確に検出することが可能である。
しかしながら、系統周波数fが変化すると、系統周波数fとサンプリング周波数f(sp)との同期がずれるので、サンプリングデータが電気角30°毎のデータにはならない。そのため、ディジタルフィルタは4倍調波成分だけではなく、系統周波数の成分までも、高調波成分として抽出してしまう。
例えば、高調波抽出回路において、系統周波数が50Hzで4倍調波を抽出したときのディジタルフィルタ特性の例を図5に示す。通常、ディジタルフィルタは、抽出する高周波成分の利得が最低となるように、フィルタ特性を構成する。そのため、系統周波数が50Hzの場合に高調波抽出回路に組み込まれたディジタルフィルタは、入力したディジタルデータから4倍調波成分だけを抽出し、系統電気量が4倍調波に影響することはない。
ところが、上記のようなディジタルフィルタを使用する状態で、系統周波数が50Hzから60Hzに変化した場合、ディジタルフィルタを介して所定レベルの系統周波数成分が高調波成分として抽出されてしまう。その結果、監視演算時の演算誤差が発生して、監視性能に悪影響を与えるおそれがある。
以上のように、電気量計器の監視技術においては、系統周波数fが変化すると、高調波重畳量の算出に際して、監視演算時の演算誤差が生じることがある。その結果、高調波領域におけるフィルタ特性の変化を誤って検出する、あるいはフィルタ特性の変化を見過ごすといった、監視精度の低下が懸念された。このため、電気量計器の監視技術においては、電力系統の周波数が変化した場合でも、演算誤差の発生を抑え、優れた監視精度を発揮することが要請されていた。
本発明の実施形態は、上記の課題を解消するために提案されたものであり、電力系統の周波数が変化する場合でも不要に構成要素の不良を検出することなく、且つ構成要素の特性変化が生じればそれを適正に検出することができ、これにより監視精度の向上を図った電気量計器を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明の実施形態に係る電気量計器は、次のような構成要素(a)〜()を有している。
(a)電力系統の系統電気量と、電力系統の周波数とは異なる周波数を持つ高調波の監視用信号を重畳入力する、監視対象となる第1のアナログフィルタ部を、チャンネル毎に1つずつ設けることで2つ設ける。
(b)前記系統電気量と前記監視用信号を重畳入力する、前記第1のアナログフィルタ部と比較するための第2のアナログフィルタ部を、チャンネル毎に1つずつ設けることで2つ設ける。
(c)前記第1のアナログフィルタ部に重畳入力した前記系統電気量および前記監視用信号をディジタル変換した第1のディジタルデータと、前記第2のアナログフィルタ部に重畳入力した前記系統電気量および前記監視用信号をディジタル変換した第2のディジタルデータとの差分演算を行い、第1のディジタルデータ側の系統電気量と第2のディジタルデータ側の系統電気量とを相殺すると共に、第1のディジタルデータ側の監視用信号と第2のディジタルデータ側の監視用信号との差分値を求める差分算出部を有する。
(d)前記差分値における高調波重畳量を算出し、高調波重畳量が予め設定された基準値以下であれば前記第1のアナログフィルタ部は不良無し、高調波重畳量が前記基準値を超えれば前記第1のアナログフィルタ部は不良有りと判定する監視処理部を有する。
(e)50Hz部分の利得と60Hz部分の利得とを共に最低としたディジタルフィルタ特性を有し、前記差分算出部により求められた前記差分値から高調波成分を抽出する高調波抽出回路を有する。
(f)前記監視処理部は、前記高調波抽出回路により抽出された前記高調波成分から前記高調波重畳量を算出する。
本発明の第1の実施形態の回路図。 第1の実施形態の差分算出回路のブロック図。 本発明の第2の実施形態の回路図。 第2の実施形態の差分算出回路のブロック図。 50Hzでの4倍調波抽出時のディジタルフィルタの特性図。 50Hz及び60Hz部分の利得を最低としたディジタルフィルタの特性図。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。下記の実施形態に係る電気量計器はディジタル形の保護継電装置であり、アナログ入力回路の監視機能を備えたディジタル形の保護継電装置に係る。なお、保護継電装置の構成要素としては、アナログ入力回路の他に、ディジタル入出力手段などを有しているが、これらの構成要素は公知の技術であり、本実施形態の特徴とは直接関係しないので記載を省略する。
(1)第1の実施形態
[構成]
(概要)
図1に示すように、電力系統には変成器VTや変流器CTなどを介して入力変換器1が接続されている。入力変換器1にはアナログ入力回路10が接続されている。入力変換器1は、電力系統の系統電気量を入力し、これを電子回路で扱えるレベルに変換して、アナログ入力回路10に出力する。
アナログ入力回路10にはディジタル演算ユニット(図1ではCPUと示す)8が接続されている。ディジタル演算ユニット8にはアナログ入力回路10からのディジタルデータを記憶するランダムアクセスメモリ(RAM)6と、所定の演算プログラムが格納されたリードオンリーメモリ(ROM)7が設置されている。
(アナログ入力回路)
アナログ入力回路10には、チャンネル毎に1個ずつアナログフィルタ2およびサンプルホールド回路(図1ではS/H)3が設けられている。本実施形態における監視対象はアナログフィルタ2である。
またアナログ入力回路10には、アナログフィルタ2およびサンプルホールド回路3とは別に、アナログフィルタ20及びサンプルホールド回路21が設置されている。アナログフィルタ20及びサンプルホールド回路21はアナログフィルタ2およびサンプルホールド回路3と同一構成であり、アナログフィルタ20の入力はアナログフィルタ2に導入する電力系統の系統電気量入力と同一である。このアナログフィルタ20は、特性変化の状態に関して、監視対象であるアナログフィルタ2と比較するためのものである。
さらにアナログ入力回路10には、高調波の監視用信号を発生する監視用信号発生回路9が設けられている。監視用信号発生回路9は、入力変換器1から入力される系統電気量に重畳する形で、高調波の監視用信号をアナログフィルタ2,20に入力する回路である。このため、アナログフィルタ2,20には電力系統からの系統電気量と、監視用信号発生回路9からの監視用信号とが重畳入力されることになる。
サンプルホールド回路3,21はアナログフィルタ2,20の出力を所定のサンプリング周期でサンプルホールドする。サンプルホールド回路3,21には各チャンネルに共通してマルチプレクサ4が接続されている。マルチプレクサ(図1ではMPX)4にはA/D変換器(図1ではA/D)5が接続され、A/D変換器5にディジタル演算ユニット8が接続される。
マルチプレクサ4はサンプルホールド回路3,21の出力を順次切換えて時系列に並び替えサンプルホールド値を出力する。A/D変換器5はマルチプレクサ4からサンプルホールド値を時系列に入力して、所定のサンプリング周期毎に変換する。A/D変換器5では、サンプルホールド回路3,21からのサンプルホールド値をディジタル量に変換し、変換後のディジタルデータをディジタル演算ユニット8に出力する。
(ディジタル演算ユニット)
ディジタル演算ユニット8は、A/D変換器5からディジタルデータを入力してソフトウェア処理を実行する部分である。ディジタル演算ユニット8はソフトウェア処理としてリードオンリーメモリ7に格納された演算プログラムに従って保護演算を実行する。
また、ディジタル演算ユニット8はソフトウェア処理として監視演算も実行する。図2はディジタル演算ユニット8において監視演算を実行する部分を示している。図2に示すように、ディジタル演算ユニット8は差分算出回路24、高調波抽出回路16及び監視処理部17を有している。
ディジタル演算ユニット8がA/D変換器5から入力するディジタルデータのうち、アナログフィルタ2に由来するディジタルデータを第1のディジタルデータ15、アナログフィルタ20に由来するディジタルデータを第2のディジタルデータ23とする(図2に図示)。つまり、第1のディジタルデータ15はアナログフィルタ2にて重畳入力された系統電気量および監視用信号をディジタル量として含む。一方、第2のディジタルデータ23はアナログフィルタ20にて重畳入力された系統電気量および監視用信号をディジタル量として含む。これらのディジタルデータ15,23は差分算出回路24において差分演算に用いる。
差分算出回路24は、これら第1のディジタルデータ15および第2のディジタルデータ23を入力し、各ディジタルデータ15,23における系統電気量同士を相殺すると共に、各ディジタルデータ15,23における監視用信号の差分値を求める。差分算出回路24は監視用信号の差分値を高調波抽出回路16に出力する。
高調波抽出回路16は所定のフィルタ特性を持つディジタルフィルタを有しており、これを用いて、監視用信号の差分値から目的とする高調波成分を抽出し、抽出した高調波成分を監視処理部17に出力する。監視処理部17は高調波成分から高調波重畳量を算出すると共に、高調波重畳量に基づいて監視対象であるアナログフィルタ2の不良の有無を判定する。
監視処理部17においてアナログフィルタ2の不良の有無の判定基準は、監視処理部17が算出した高調波重畳量がほぼ零値であるという範囲に収まるか否かである。すなわち、高調波重畳量がほぼ零値であるという範囲内であれば、監視処理部17はアナログフィルタ2に不良は無いと判定する。また、高調波重畳量がほぼ零値であるという範囲を逸脱した場合、監視処理部17はアナログフィルタ2に不良が有ると判定する。
[作用と効果]
本実施形態における作用と効果は次の通りである。差分算出回路24が第1および第2のディジタルデータ15,23の差分演算を行うので、系統周波数に影響される系統電気量を相殺することができる。したがって、たとえ系統周波数が変化したとしても、変化した系統電気量の成分は無くなっているので、系統周波数の変化が監視演算に影響を与えることがない。
また、監視対象のアナログフィルタ2と、比較用のアナログフィルタ20において、フィルタ特性に変化がなければ、第1および第2のディジタルデータ15,23における高調波成分は同値となる。このため、差分算出回路24が第1および第2のディジタルデータ15,23の差分演算を行うと、系統電気量だけではなく高調波成分も相殺されて高調波成分は零となる。この結果、監視処理部17では、零である高調波成分に基づいて高調波重畳量を零値であると算出する。監視処理部17は、このような算出結果を導いた場合、アナログフィルタ2に不良はなく正常であると判定する。
一方、監視対象であるアナログフィルタ2のフィルタ特性に変化が起きると、第1および第2のディジタルデータ15,23における高調波成分は異なる値になる。つまり、アナログフィルタ2のフィルタ特性が低下することで、第1のディジタルデータ15中の高調波成分aは、第2のディジタルデータ23中の高調波成分bよりも小さくなる(a<b)。
ここで、比較用の第2のディジタルデータ23中の高調波成分bの大きさを「1」とすれば、監視対象である第1のディジタルデータ15中の高調波成分aの大きさは「1未満」になる。このため、高調波成分a,bの差分値の大きさは、0以上1未満となる。監視処理部17では、0以上1未満となる高調波成分に基づいて、零ではない所定レベルの高調波重畳量を算出する。このとき、監視処理部17はアナログフィルタ2に不良があると判定する。
上述したように、本実施形態によれば、ディジタル形の保護継電装置に入力される系統周波数が50Hzから60Hzへ、あるいは60Hzから50Hzへと変化しても、2つの系統のアナログフィルタ2,20を用いることで、系統電気量を相殺することができる。したがって、系統周波数の変化による影響を、監視処理時の演算から排除することが可能であり、演算誤差が増大する心配がない。
その結果、監視対象であるアナログフィルタ2の不良を常に正確に検出することができる。また、アナログフィルタ2が正常であるにもかかわらず不要な不良を検出するといった不具合が起きることもない。このような本実施形態によれば、系統周波数の大きさに関係なく、高い精度でアナログフィルタ2を監視することが可能であり、監視精度の向上に寄与することができる。
(2)第2の実施形態
[構成]
図3に示すように、第2の実施形態の構成上の特徴は、監視用信号発生回路9からの高調波の監視用信号を、アナログフィルタ20に重畳入力せず、監視対象であるアナログフィルタ2だけに重畳入力する点にある。その他の点に関しては、第2の実施形態と第1の実施形態とは基本的な構成は同一であり、同一の構成要素に関しては、同一符号を付して説明は省略する。
図4は図3の構成によるディジタル入力をソフトウェア処理するためのブロック構成例であり、前述の図2と同じく、ディジタル演算ユニット8において監視演算を実行する部分を示している。図4に示す符号33は、アナログフィルタ20に入力した系統電気量を、サンプルホールド回路21を介してディジタル変換した第3のディジタルデータである。
差分算出回路24では第1のディジタルデータ15と、第3のディジタルデータ33を入力し、両者の差分値を算出して、差分値を高調波抽出回路16に出力する。このとき、差分算出回路24は第1のディジタルデータ15側の系統電気量と第3のディジタルデータ33側の系統電気量とを相殺する。この点は上記第1の実施形態と同様である。
高調波抽出回路16は所定のディジタルフィルタを用いて、第1のディジタルデータ15に含まれる監視用信号から高調波成分を抽出し、これを監視処理部17に出力する。監視処理部17は高調波成分から高調波重畳量を算出し、高調波重畳量に基づいて監視対象であるアナログフィルタ2の不良の有無を判定する。
[作用と効果]
図4に示すように、差分算出回路24において第1のディジタルデータ15と、第3のディジタルデータ33との差分値を算出するが、この差分値では、電力系統の周波数に影響される系統電気量を相殺する。したがって、高調波抽出回路16に導入されるデータは監視用信号のみとなり、そこから高調波成分を抽出して監視処理部17により高調波重畳量を算出する。
以上のような第2の実施形態では、電力系統の周波数に影響されることなく、アナログフィルタ2の不良の有無を的確に判定することが可能である。これにより、高い精度でアナログフィルタ2を監視することが可能であり、監視精度の向上に寄与することができる。また、監視用信号発生回路9に不良が起きた際には、高調波抽出回路16にて高調波成分を抽出している。そのため、高調波成分の解析などにより監視用信号発生回路9の不良の有無を判定することができる。
(3)他の実施形態
上記の実施形態は、本明細書において一例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図するものではない。すなわち、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の範囲を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことが可能である。これらの実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、高調波抽出回路16のディジタルフィルタとしては、図6に示すように、電力系統の系統電気量として考えられる50Hzおよび60Hz部分の利得を、最低としたディジタルフィルタ特性としている。すなわち、基本周波数50Hzとした場合の1.2倍調波の利得を最低とするディジタルフィルタを用いることで、60Hzの利得を最低としたディジタルフィルタ特性を実現することが可能となる。
このようなディジタルフィルタを高調波抽出回路16に用いることにより、高調波抽出データが系統入力の影響を受けることはない。したがって、電力系統の周波数に影響されることなく、高調波成分を抽出できる。その結果、監視演算に際しての誤差を抑えることができる。これにより、監視対象であるアナログフィルタが不良であるにもかかわらずその不良を検出しないことや、当該アナログフィルタが正常であるにもかかわらず不要な不良を検出するといった不具合を回避することができる。
1…入力変換器
2、20…アナログフィルタ
3、21…サンプルホールド回路
4…マルチプレクサ
5…アナログ・ディジタル変換器
6…ランダムアクセスメモリ
7…リードオンリーメモリ
8…ディジタル演算ユニット
9…監視用信号発生回路
10…アナログ入力回路
15…第1のディジタルデータ
16…高調波抽出回路
17…監視処理部
23…第2のディジタルデータ
24…差分算出回路
33…第3のディジタルデータ

Claims (2)

  1. 電力系統の系統電気量と、電力系統の周波数とは異なる周波数を持つ高調波の監視用信号を重畳入力する、監視対象となる第1のアナログフィルタ部を、チャンネル毎に1つずつ設けることで2つ設け、
    前記系統電気量と前記監視用信号を重畳入力する、前記第1のアナログフィルタ部と比較するための第2のアナログフィルタ部を、チャンネル毎に1つずつ設けることで2つ設け、
    前記第1のアナログフィルタ部に重畳入力した前記系統電気量および前記監視用信号をディジタル変換した第1のディジタルデータと、前記第2のアナログフィルタ部に重畳入力した前記系統電気量および前記監視用信号をディジタル変換した第2のディジタルデータとの差分演算を行い、第1のディジタルデータ側の系統電気量と第2のディジタルデータ側の系統電気量とを相殺すると共に、第1のディジタルデータ側の監視用信号と第2のディジタルデータ側の監視用信号との差分値を求める差分算出部と、
    前記差分値における高調波重畳量を算出し、高調波重畳量が予め設定された基準値以下であれば前記第1のアナログフィルタ部は不良無し、高調波重畳量が前記基準値を超えれば前記第1のアナログフィルタ部は不良有りと判定する監視処理部と、
    50Hz部分の利得と60Hz部分の利得とを共に最低としたディジタルフィルタ特性を有し、前記差分算出部により求められた前記差分値から高調波成分を抽出する高調波抽出回路と、を有し、
    前記監視処理部は、前記高調波抽出回路により抽出された前記高調波成分から前記高調波重畳量を算出することを特徴とする電気量計器。
  2. 電力系統の系統電気量と、電力系統の周波数とは異なる周波数を持つ高調波の監視用信号を重畳入力する、監視対象となる第1のアナログフィルタ部と、
    前記系統電気量だけを入力する第3のアナログフィルタ部と、
    前記第1のアナログフィルタ部に重畳入力した前記系統電気量および前記監視用信号をディジタル変換した第1のディジタルデータと、前記第3のアナログフィルタ部に入力した前記系統電気量をディジタル変換した第3のディジタルデータとの差分演算を行い、第1のディジタルデータ側の系統電気量と第3のディジタルデータ側の系統電気量とを相殺する差分算出部と、
    前記第1のディジタルデータに含まれる前記監視用信号から高調波重畳量を算出し、高調波重畳量が予め設定された基準値に達すれば前記第1のアナログフィルタ部は不良無し、高調波重畳量が前記基準値未満であれば前記第1のアナログフィルタ部は不良有りと判定する監視処理部と、
    50Hz部分の利得と60Hz部分の利得とを共に最低としたディジタルフィルタ特性を有し、前記差分算出部により求められた前記差分値から高調波成分を抽出する高調波抽出回路と、を有し、
    前記監視処理部は、前記高調波抽出回路により抽出された前記高調波成分から前記高調波重畳量を算出することを特徴とする電気量計器。
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