JP6404402B2 - 外設部材の取付構造、及びそれを用いた外装構造 - Google Patents
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Description
例えば特許文献1には、太陽電池モジュールの上面にポリカーボネート等の透明部材からなる雪止め具を配置することが記載され、特許文献2には、雪止部1b及び回転防止部bcを有する雪止め部材1を、フレーム部材3を介して太陽電池モジュール2に固定する構成が記載され、特許文献3には、上方に突条の三角頂部を有する雪止め具65を取り付ける構造が記載されている。
そして、外設部材の取付けは、係合部を、枠体の支持部にではなく側面部に形成した係合溝に取り付けるため、太陽電池モジュールの支持や保持に影響を与えることがなく、取り付けることができる。また、外設部材の起立部は、雪止め具として作用させることができ、太陽電池パネルの裏面空間内の空気を排出する作用も果たすので、太陽電池パネルの裏面空間内の排熱が円滑に行え、太陽電池セルの発電効率の低下を抑制できる。その際、側面部に形成した複数の通気孔は、裏面空間の空気(熱量)を排出する役割、特に棟側の枠体の内側隅部に滞留する空気(熱量)を外部へ排出する役割を果たすので、この通気孔の作用で排出された空気(熱量)を、さらに前記起立部の作用にて確実に排出する。
さらに、前述のように工場や倉庫等の建築物にあっては、滑雪による危険がそれほど高くないにもかかわらず、外設部材(雪止め具)による遮光で太陽電池の発電量が低下するという問題があったが、積雪が多い地域にあっては、外設部材(雪止め具)を取り外すことで雪が滑り落ち、太陽電池表面に積雪することがなく発電を維持できる。このように、本発明の外設部材の取付構造は、積雪量、設置場所(環境)に応じて外設部材を変更(取り外し)できるものである。
なお、この外設部材は、太陽電池パネルの枠体全てに取り付ける必要はなく、風下側であって、流れ方向の水上側に配設される枠体(=棟側に位置する枠体)に取り付けられることが望ましい。したがって、以下の説明では、太陽電池パネルの周縁の枠体のうち、棟側に位置する枠体に外設部材を取り付けるものとする。
この構成により、太陽電池パネルの枠体の側面部の係合溝に対し、外設部材の係合部を容易に係合させた状態で、長さ方向に容易にスライドさせて一体化することができる。しかも、外設部材の起立部は、雪止め具として作用させることができ、太陽電池パネルの裏面空間内の空気を排出する作用も果たすので、太陽電池パネルの裏面空間内の排熱が円滑に行え、太陽電池セルの発電効率の低下を抑制することができる。また、本発明の外設部材の取付構造は、逆方向にスライドさせることにより、外設部材を容易に取り外すことができる。したがって、積雪量、設置場所(環境)に応じて外設部材を容易に変更(取り外し)できる。
また、太陽電池パネルは、上記のモジュールの周縁に枠体(フレーム)を配してなり、この枠体は、上端に前記モジュールの周縁を支持する支持部が設けられ、下方へ垂下する側壁部が形成される構成が一般的であるが、本発明における枠体には、側壁部の外側に上方が開放して下方へ延在する縦係合溝が形成されてもよいし、側壁部の外方が開放して内方へ延在する横係合溝が設けられてもよい。なお、本発明では、支持部以外の部分を側面部としている。
この側面部は、複数の通気孔を有するものであれば、その他の構成については特に限定するものではなく、後述する図示実施例に示すように当該通気孔の形状も限定するものではない。また、本発明の外設部材の取付構造には、当該複数の孔は用いないので、当該複数の孔は、裏面空間の空気(熱量)を排出する役割、特に棟側の枠体の内側隅部に滞留する空気(熱量)を外部へ排出する役割を果たすものである。
さらに、発電量を増大させるために両面受光(発電)型の太陽電池を用いてもよく、この場合、太陽電池の下方に反射部を介在させればよく、下地が兼用するものでも別途設けるものでもよい。
これらの下地を構成する部材に直接太陽電池パネルを取り付けてもよいし、各種の取付金具や取付架材、持出金具、横桟、縦桟等の取付具を介して太陽電池パネルを取り付けるようにしてもよい。即ち本発明における下地としては、上述の下地、又はそれに取り付ける取付具等をも含むものである。
なお、本発明の外設部材としては、太陽電池パネルの枠体の全長に亘る横長の一部材を取り付けるようにしても、ピース状の複数部材を取り付けるようにしてもよいが、当然のことながら、施工性を考慮した場合には前者が好ましい。
この枠体の係合溝は、長さ方向に連続状であってもよいし、所定間隔で複数に形成されるものでもよい。
なお、前述のように本発明では、「外設部材の各係合部を枠体の係合溝に係合した状態で長さ方向にスライドさせて一体化した」構成であり、係合溝や係合部の「係合」とは、スライド以前の緩く嵌め合わされた状態であって、スライドさせることにより強固に一体化した状態となることを指している。この一体化した構成としては、例えば薄いシートやゴム等の細片を係合部分に介在させるようにしてもよいし、後述する図示実施例のように楔状に係止する構成を(係止受部を枠体の係合溝に、それに対応する係止部を外設部材の係合部に)設けるようにしてもよい。
この外設部材の起立部は、取付状態において前記枠体より上方へ延出するものであれば特にその形状等については限定するものではなく、太陽電池パネルの枠体の長さと略同一の横長状でもよいし、適宜長さであってもよい。更に、この起立部は、太陽電池表面に対して略鉛直状であっても、内側、外側への傾斜状であってもよい。また、起立部は、略平坦状の起立片状でも、弧状(曲面状)又は段状の起立片状でもよい。
また、この外設部材の係合部は、取付状態において前記枠体の係合溝に係合可能であれば特にその形状等については限定するものではなく、例えば縦係合溝に係合する縦係合部としては、連続する縦片状(下垂連続片状)であってもよいし、所定間隔で複数の縦片が形成される櫛歯状(下垂櫛歯状)であってもよい。
さらに、この起立部は、太陽電池パネルの表面を流れる風(吹き上げ風)に対し、害せ部材を取り付けた枠体の風下に減圧空間が形成され、裏面側の空気(熱量)を吸い出すように排出することができる。このように、太陽電池パネルの裏面空間内の空気を排出することが可能であり、太陽電池パネルの裏面空間内の排熱が円滑に行え、太陽電池セルの発電効率の低下を抑制することができる。
また、必要に応じて外設部材を逆方向にスライドさせることにより、容易に外設部材を枠体から取り外すことができる。
なお、外設部材の起立部は、雪止め具として作用させることができ、太陽電池パネルの裏面空間内の空気を排出する作用も果たすので、太陽電池パネルの裏面空間内の排熱が円滑に行え、太陽電池セルの発電効率の低下を抑制することができる。
なお、外設部材2の係合部23及び枠体11aの係合溝13については、図1(c)にそれぞれの端縁部分を拡大して示した。また、これらの係合状態については、図1(a)にその端縁部分を拡大して示した。
なお、この図2における枠体11eも、縦片状の側面部112に複数の横長の通気孔110を有するが、それ以外の構成を明確にするために、取付状態を示した図2(c)以外は、通気孔110を省略して示した。
続いて図2(b),(c)に示すように外設部材2を長さ方向へスライドさせて各各係合部23が各係合溝13に位置するように配設する工程も全く同様に実施することができる。
それら以外の構成は殆ど前記第1実施例又は第2実施例と同一であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
それら以外の構成は殆ど前記第3実施例と同一であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
また、外設部材2Gに設けた内側へ突出する横係合部も係合部24gであり、下方へ突出する縦係合部も係合部23gであり、縦横それぞれに係合部23g,24gを有する構成である。
前記第3実施例でも、枠体11fにL字状部分12fを設けているので、側面部112との間に縦係合溝を形成していると見なせるし、外設部材2Fの縦片22fは該縦係合溝に係合する縦係合部と言うこともできる。したがって、前記第3実施例も、枠体11fに縦横それぞれに係合溝、外設部材2Hに縦横それぞれに係合部を設けた構成ということもできる。
そのため、この第4実施例も、前記第3実施例と全く同様の手順にて施工することができ、縦横それぞれの係合溝13g、15gに対し、縦横それぞれの係合部23,24gを係合させて安定に一体化させることができる。
それら以外の構成は殆ど前記第4実施例と同一であり、図面に同一符号を付して説明を省略する。
図6(a)の例は、側面部に、横長の比較的大径の通気孔110aと、小径の通気孔110bとの2種類を交互に設けたものであり、図6(b)の例は、側面部に、横長の比較的小径の通気孔110cをほぼ所定間隔で設けたものである。
10 太陽電池モジュール
11a,11b,11c,11e〜11h 枠体
110 通気孔
111 支持部
112 側面部
113 固定片
12,12e〜12h L字状部分
121 縦壁
13 (縦)係合溝
131 隆状部
14 浅溝
15,15g,15h (横)係合溝
2,2F〜2H 外設部材
21 起立部
22,22f〜22h 縦片
23,23g,23h (縦)係合部
24,24g,24h (横)係合部
3 支持部材(垂木)
31 上面
311 切り起こし爪
4 下地
5 押さえ部材
Claims (5)
- 太陽電池モジュールと枠体からなる太陽電池パネルに外設部材を取り付けた取付構造であって、
前記枠体は、複数の通気孔を備える側面部に上方又は外方が開放する係合溝を有し、
前記外設部材は、取付状態において前記枠体より上方に延出する起立部と、前記枠体の係合溝に係合可能な複数の係合部と、を有し、
前記外設部材の各係合部を前記枠体の係合溝に係合した状態で長さ方向にスライドさせて一体化したことを特徴とする外設部材の取付構造。 - 枠体の係合溝は、長手方向に所定間隔で複数設けられ、この係合溝に対応する間隔にて外設部材の係合部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の外設部材の取付構造。
- 枠体の側面部には、上方が開放して下方へ延在する縦係合溝と、外方が開放して内方へ延在する横係合溝とが設けられ、外設部材には、前記縦係合溝に係合可能な縦係合部と、前記横係合溝に係合可能な横係合部とを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の外設部材の取付構造。
- 外設部材の少なくとも一方の長手方向端部には、係合部が形成されていないことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の外設部材の取付構造。
- 隣接する太陽電池パネルを離間状に配設して開放部を形成し、該開放部の水下側或いは風上側に請求項1〜4の何れか一項に記載の外設部材の取付構造を採用して枠体に外設部材を取り付けていることを特徴とする外装構造。
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