JP6402737B2 - 鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法 - Google Patents

鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法 Download PDF

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Description

本発明は、製鉄業において棒鋼又は線材からなる鋼材を圧延する際に鋼材に発生する非圧下部の幅を検出する鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法に関し、特に孔型を有する圧延ロールの対でパスラインを搬送される鋼材を圧延する場合に好適なものである。
棒鋼又は線材からなる鋼材の圧延時に、圧延ロールの出側で鋼材をカメラで撮像する技術としては、例えば下記特許文献1に記載されるものがある。この先行技術は、圧延ロールの出側で、パスラインを挟んで圧延ロールの非圧下方向と同方向にカメラを対向配置し、このカメラで圧延ロールの孔型と接触していない非圧下部を含む鋼材の表面を撮像する。このカメラで撮像された鋼材表面における非圧下部と圧下部との温度の異なりに基づく色の異なりから非圧下部を検出し、この非圧下部の幅の違いに基づいて鋼材の芯ズレを検出するものである。また、この先行技術では、非圧下部の幅を目視できるようにカメラで撮像された画像を表示するようにもしている。
特許第5351381号公報
ところで、前述した特許文献1に記載される先行技術は、圧延ロール出側における鋼材の非圧下部の幅の変化から鋼材の芯ズレを検出することを目的としているが、例えば仕上圧延入側における鋼材の非圧下部の幅そのものが仕上圧延後の鋼材の性状に影響を及ぼす。つまり、圧延ロールの孔型で圧延された鋼材の非圧下部の幅を適正に検出することが次工程後の鋼材性状を確保するために重要であるが、特許文献1に記載される先行技術では、この鋼材の非圧下部の幅を適正に検出することは言及されておらず、圧延後の鋼材非圧下部の幅を適正に検出する技術の開発が望まれている。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、圧延ロール出側における鋼材の非圧下部の幅を適正に検出することができ、更に鋼材の長手方向全長にわたって非圧下部の幅を定量的に把握することが可能な鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明の一態様によれば、対をなす圧延ロールでパスラインに沿って搬送される棒鋼又は線材からなる鋼材を圧延する際に、演算処理機能を有する計算機を用いて鋼材のうち圧延ロールの孔型と非接触な非圧下部の鋼材径方向の幅を検出する鋼材非圧下部幅検出装置であって、圧延ロールの出側にあってパスラインを挟んで圧延ロールの圧下方向と交差する方向に対向配置されて鋼材の表面を撮像する二個一対の撮像装置と、二個一対の撮像装置で撮像された画像の夫々のうち鋼材搬送方向規定長さ分の鋼材撮像における鋼材径方向のエッジを夫々の画像から抽出する鋼材エッジ抽出部と、鋼材エッジ抽出部で抽出された鋼材撮像の夫々の鋼材径方向エッジから夫々の鋼材撮像における鋼材の撮像径を夫々算出する鋼材撮像径算出部と、鋼材撮像径算出部で算出された二個の鋼材撮像径を同じ径に統一する鋼材撮像径統一部と、鋼材撮像径統一部で同じ径に統一された鋼材撮像径を撮像装置で撮像された鋼材の外径として鋼材の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それと輝度の異なる非圧下部の幅を統一された鋼材撮像径に対する長さ成分の比から算出する非圧下部幅算出部と、を備えた鋼材非圧下部幅検出装置が提供される。
また、本発明の別の態様によれば、対をなす圧延ロールでパスラインに沿って搬送される棒鋼又は線材からなる鋼材を圧延する際に、圧延ロールの出側にあってパスラインを挟んで圧延ロールの圧下方向と交差する方向に対向配置された二個一対の撮像装置で、予め設定された鋼材の表面を撮像し、演算処理機能を有する計算機を用いて鋼材のうち圧延ロールの孔型と非接触な非圧下部の鋼材径方向の幅を検出する鋼材非圧下部幅検出方法であって、二個一対の撮像装置で撮像された画像の夫々の鋼材撮像における鋼材径方向のエッジを夫々の画像から抽出する鋼材エッジ抽出ステップと、鋼材エッジ抽出ステップで抽出された鋼材撮像の夫々の鋼材径方向エッジから夫々の鋼材撮像における鋼材の撮像径を夫々算出する鋼材撮像径算出ステップと、鋼材撮像径算出ステップで算出された二個の鋼材撮像径を同じ径に統一する鋼材撮像径統一ステップと、鋼材撮像径統一ステップで同じ径に統一された鋼材撮像径を撮像装置で撮像された鋼材の外径として鋼材の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それと輝度の異なる非圧下部の幅を統一された鋼材撮像径に対する長さ成分の比から算出する非圧下部幅算出ステップと、を備えた鋼材非圧下部幅検出方法が提供される。
而して、本発明の鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法では、鋼材の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それと輝度の異なる非圧下部の幅を統一された鋼材撮像径に対する長さ成分の比から算出することで、圧延ロール出側における鋼材の非圧下部の幅を適正に検出することができ、更に鋼材の長手方向全長にわたって非圧下部の幅を定量的に把握することが可能となる。
本発明の鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法が適用された鋼材圧延設備の一実施形態を示す概略構成図である。 図1の鋼材圧延設備における圧延ロールの説明図である。 圧延後の鋼材の非圧下部の説明図である。 図1の鋼材圧延設備に構築された鋼材非圧下部幅検出装置の概略構成図である。 図4の撮像装置で撮像された鋼材画像の説明図である。 図4のコンピュータシステムで実行される鋼材非圧下部幅算出のための演算処理のフローチャートである。 図6の演算処理で行われるサブルーチン処理のフローチャートである。 図4のコンピュータシステムで実行される鋼材非圧下部幅表示のための演算処理のフローチャートである。 図6の演算処理で行われる撮像領域の切出しの説明図である。 図6の演算処理で行われる鋼材撮像エッジ抽出及び鋼材撮像径算出の説明図である。 図6の演算処理で行われる鋼材撮像径統一化の説明図である。 図6の演算処理で行われる中心ずれ補正の説明図である。 図6の演算処理で得られた鋼材撮像を鋼材長さ方向に並べた画像の説明図である。 図7の演算処理で行われる鋼材撮像の抽出及び輝度積算の説明図である。 図7の演算処理で行われる非圧下部エッジ抽出の説明図である。 図7の演算処理で行われる非圧下部エッジ幅算出の説明図である。 図7の演算処理で得られた鋼材撮像を鋼材長さ方向に並べて画像の説明図である。
以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
以下に、本発明の鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、この実施形態の鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法が適用された鋼材圧延設備の概略構成図である。この実施形態の鋼材圧延設備は、棒鋼又は線材からなる鋼材1を長手方向に搬送しながら圧延する圧延設備であり、鋼材1の入側から計19スタンドの圧延機A、B、#1〜#16および4ロール圧延機であるCを有する。この鋼材圧延設備では、加熱炉11で予め設定された温度に加熱された鋼材1を圧延機A、B、#1〜#16、Cで順次圧延して最終的な形状とする。棒鋼や線材を鋼材1とする圧延設備では、圧延機を通過する毎に徐々に径を成形しながら最終的に製品径に仕上げる。なお、鋼材1の搬送ラインをパスラインと称する。また、鋼材1の搬送を通材ともいう。
A、B、#1〜#16の各圧延機は、例えば図2に示すように、左右(又は上下)で対をなす2ロールの圧延ロール4で鋼材1を圧延する。圧延ロール4には、該当する圧延機、つまり圧延スケジュールに対応した孔型5が形成されている。また、対をなす圧延ロール4の入側には、対をなすガイドロール6が配置されている。これにより、パスラインに沿って搬送される鋼材1は、ガイドロール6によって圧延ロール4に案内され、対をなす圧延ロール4の対向する孔型5で圧延されて搬出される。一般に、ガイドロール6の対向方向は、それらによって鋼材1が案内される圧延ロール4の対向方向と90°向きをずらして配置されている。例えば、図2のように圧延ロール4がパスラインの左右に対向する場合にはガイドロール6は上下に対向し、圧延ロール4がパスラインの上下に対向する場合にはガイドロール6は左右に対向する。また、各スタンドの圧延ロール4の配置方向は、前段のスタンドの圧延ロール4の配置方向と90°ずらして配置されている。即ち、各スタンドの圧延ロール4の配置方向は、上下方向と左右方向とが交互になっている。
このような孔型5を有する圧延ロール4は、一般にカリバーロールとも呼ばれ、鋼材1を挟み込む構造となっている。例えば図2の圧延ロール4には、断面形状がほぼ円形の孔型5が形成されているが、図の左右方向から鋼材1を圧下する孔型5には、図の左右方向の鋼材接触部分に対し、図の上下方向に鋼材1と接触していない部分がある。この孔型5の鋼材非接触部分は、鋼材接触部分、つまり鋼材1の充満部分の逃げ代であり、ロールスキ(隙間)と呼ばれている。鋼材側からは、孔型5が接触している部分は圧下部であり、孔型5の非接触部分が非圧下部となる。図3には、鋼材1に生じる圧下部3及び非圧下部2の状態を示す。前述のように、パスラインに対する鋼材1の通材位置はガイドロール6によって決まるので、仮にガイドロール6のセッティングに誤差や不良が生じると、孔型5の中心、つまりパスラインと通材中心にズレが生じる。この通材中心のズレによって、例えば図2では、鋼材1に対する上下のロールスキ量が異なり、鋼材1の上下に生じる非圧下部幅に差が生じ、仕上圧延形状に影響を及ぼす。従って、例えば仕上圧延機の入側における鋼材1の非圧下部幅を適正に検出する必要がある。
そこで、この実施形態では、例えば図1の#16スタンドの圧延ロールの出側に鋼材非圧下部幅検出装置を配置している。図4には、この実施形態の鋼材非圧下部幅検出装置の概略構成を示す。この鋼材非圧下部幅検出装置は、#16スタンドの圧延ロールの出側でパスライン上の鋼材1を撮像する撮像装置として2個一対のカメラ7を有する。この例では、#16スタンドの圧延ロールが左右方向に対向しているのに対し、2個一対のカメラ7は#16スタンドの圧延ロールの圧下方向と交差する方向、より具体的には#16スタンドの圧延ロールによる左右からの圧下方向に対して上下方向に対向配置されている。また、パスラインの上下に対向配置された2個一対のカメラ7は、夫々、パスラインから等距離、例えば高さで上下400mmの位置に配置されている。これらのカメラ7は、CCDセンサやCMOSセンサなどの撮像素子を用いた所謂デジタルカメラであり、集積されている素子の個々が画素として輝度や色合いを検出して記録する。また、この実施形態のカメラ7は、フレーム速度で1000枚以上/秒の高速撮影が可能である。この実施形態では、これら2個一対のカメラ7を用いて、鋼材搬送方向(鋼材長手方向)に3mm、パスライン左右方向(鋼材径方向)に120mmの領域をサンプリング周期0.05sec.(フレーム速度20枚/sec.)で鋼材1の表面を撮像する。
カメラ7の撮像画像は、カメラ制御装置10を介して、例えば圧延運転室内に配置されたコンピュータシステム(計算機)8に読込まれる。このコンピュータシステム8は、高度な演算処理機能を有し、周知のコンピュータシステムと同様に、情報や演算処理結果を表示する表示部9の他、図示しない各種情報を入力する入力部、各種演算処理を行う演算処理部、実際に各装置の駆動源の駆動状態を制御する制御部等を備えて構成される。即ち、このコンピュータシステム8内で実行されるプログラム(演算処理)が、この実施形態の鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法を構築する。なお、コンピュータシステム8は、鋼材非圧下部幅検出装置として単独でなく、例えば鋼材圧延設備の操業を制御するコンピュータシステムと兼用するなどしてもよい。
このコンピュータシステム8で実行される演算処理を説明する前に、カメラ7の鋼材撮像画像について図5を用いて説明する。図5は、何れも、コンピュータシステム8内に構築した、若しくは外部に独立して構築された画像処理装置によって、カメラの鋼材撮像画像の輝度を表示したもの(輝度画像)である。各分図の白く見えている部分が、前述した撮像領域における鋼材撮像(以下、画像中の物体の像を撮像という)である。この白く見えている鋼材撮像部分のうち、輝度が高く、その結果、より一層、白く見えている部分が鋼材の非圧下部である。鋼材の圧延では、圧延による塑性変形に伴う熱で鋼材の温度が上昇するが、例えば圧延ロールとの接触熱伝達で圧下部の方が非圧下部より温度が低く、相対的に非圧下部は圧下部よりも温度が高い。そのため、非圧下部の輝度は圧下部の輝度よりも高く、輝度画像上では圧下部よりも白く見える。例えば図5(a)が正規パスラインを通材している鋼材の撮像だとすると、図5(b)は、カメラ側に寄って通材している(パスライン変動)状態であり、図5(c)は、画像中、右側に寄って通材している(横振れ)状態である。
次に、コンピュータシステムで鋼材非圧下部幅を検出するために実行される演算処理について図6のフローチャートを用いて説明する。この演算処理は、例えば1秒といった規定周期で繰り返し実行され、まずステップS1で、2個一対のカメラによる鋼材画像を取得する。
次にステップS2に移行して、取得した鋼材画像から鋼材撮像を含む撮像領域を切出す。
次にステップS3に移行して、例えば周知の二値化処理などにより、切出された撮像領域における鋼材撮像のうち、鋼材径方向の両端部をエッジとして抽出する。
次にステップS4に移行して、抽出された鋼材撮像のエッジ間の距離(例えば画素数)から鋼材の撮像径を算出する。
次にステップS5に移行して、2個一対のカメラの画像における鋼材の撮像径を統一化することにより、パスライン変動抑止処理を行う。図5(b)に示すように、鋼材がパスラインよりもカメラ側に寄って通材していれば鋼材の撮像径は大きくなり、逆にカメラから遠ざかって通材すれば鋼材の撮像径は小さくなる。そこで、このようなパスライン変動を抑止するために、例えば2個の画像における鋼材の撮像径の平均値を求め、その平均値に一致するように鋼材撮像を拡大又は縮小することにより鋼材の撮像径を統一化する。
次にステップS6に移行して、2個一対のカメラの画像における鋼材撮像の中心を一致する中心ズレ補正を行うことにより、横振れ抑止処理を行う。この実施形態では、例えば2個一対のカメラによる画像の上下を逆転して取得することにより、図5(c)に示す鋼材の横振れの方向を2個の画像で逆方向に発生させる。従って、これら2個の画像における鋼材撮像の中心を一致させることで鋼材の通材位置をパスラインに一致又はほぼ一致させることができ、これにより鋼材の横振れを抑止することができる。
次にステップS7に移行して、例えば後述する図7の演算処理によって、鋼材の非圧下部の幅を算出してからステップS1に移行する。この実施形態では、例えばステップS5で同じ径に統一された鋼材撮像径を鋼材の外径として、この鋼材の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それよりも輝度の高い非圧下部の幅を統一された鋼材撮像径に対する長さ成分(例えば画素数)の比から算出する。
次に、図6の演算処理のステップS7で実行される図7の演算処理について説明する。この演算処理では、まずステップS11で、非圧下部幅を算出しようとする鋼材撮像の鋼材搬送方向前後2つずつの鋼材撮像を抽出する。なお、鋼材搬送方向前後の抽出数は、非圧下部の幅を算出しようとする鋼材撮像の周辺の予め設定された数であればいくつでもよく、例えば鋼材搬送方向前後1つずつでも、前後3つずつ以上でもよい。
次にステップS12に移行して、ステップS11で抽出された鋼材撮像の輝度を画素毎に積算する。
次にステップS13に移行して、積算された鋼材撮像の輝度情報から非圧下部のエッジを抽出する。この非圧下部のエッジ抽出も、例えば周知の二値化処理などを用いることができる。
次にステップS14に移行して、抽出された非圧下部のエッジから非圧下部の幅を算出してから復帰する。この非圧下部の幅算出は、例えば抽出された鋼材のエッジ間の距離(画素数)に対する抽出された非圧下部のエッジ間の距離(画素数)の比などから求めることができる。
次に、図6、図7の演算処理とは個別に、コンピュータシステム内で実行される鋼材非圧下部幅表示のための演算処理について図8のフローチャートを用いて説明する。この演算処理では、まずステップS21で、非圧下部幅の算出が鋼材の全長にわたって完了したか否かを判定し、非圧下部幅の算出が鋼材の全長にわたって完了した場合にはステップS22に移行し、そうでない場合には待機する。
ステップS22では、図6、図7の演算処理による非圧下部幅の算出結果を鋼材の全長分にわたって読込む。
次にステップS23に移行して、図示しない個別の演算処理に従って、鋼材の中心を全長にわたって合わせ、非圧下部幅を高輝度、その余の部分を低輝度として、鋼材の全長にわたって表示部に表示してから復帰する。
図6の演算処理のステップS2では、例えば図9に示すように、カメラの画像のうち、図に白線で示す鋼材撮像領域を切出す。例えばパスラインの上方に配置されたカメラの画像から切出された鋼材撮像領域が図10の(上)に示すようなものであり、パスラインの下方に配置されたカメラの画像から切出された鋼材撮像領域が図10の(下)に示すようなものであった場合、図6の演算処理のステップS3では、これらの鋼材撮像領域の輝度を二値化処理して、輝度の立上がり・立下がり箇所を鋼材撮像のエッジとして抽出する。また、この図10の(上)と(下)の鋼材撮像では、夫々、鋼材撮像径が異なる、つまりパスライン変動が生じているので、図6の演算処理のステップS5では、図11に示すように、これらの鋼材撮像径を統一化してパスライン変動抑止を行う。また、図11の(上)と(下)の鋼材撮像では、夫々、鋼材撮像の位置が画像上で左右にずれている、つまり横振れが生じているので、図6の演算処理のステップS6では、図12に示すように、これらの鋼材撮像の中心を一致させて横振れ抑止を行う。
このようにパスライン変動の抑止並びに横振れの抑止のみを行った鋼材撮像を、例えば図8の演算処理のように鋼材搬送方向に並べて表示したのが図13である。例えば前スタンドにおける圧延条件やカメラによる撮像条件によって、例えば図13(a)に示すように、鋼材の非圧下部とその余の部分の輝度差が明確な場合と、図13(b)に示すように、鋼材の非圧下部とその余の部分の輝度差が不明確な場合がある。そこで、図7の演算処理のステップS11では、例えば図14(a)に示すように、例えば時刻t3が非圧下部幅を算出しようとする鋼材撮像である場合に、それよりも鋼材搬送方向前方の時刻t1、時刻t2の鋼材撮像、並びに鋼材搬送方向後方の時刻t4、時刻t5の鋼材撮像を抽出する。そして、図7の演算処理のステップS12で、これら抽出された鋼材撮像の輝度を画素毎に積算すると、図14(b)に示すように、輝度の強調された鋼材撮像(輝度情報)が得られる。
この輝度情報では、非圧下部とその余の部分とで輝度差が明確であるから、図7の演算処理のステップS13では、図15に破線で示すように、鋼材撮像における輝度の立上がりあるいは立下がり箇所を非圧下部のエッジとして抽出する。そして、図7の演算処理のステップS14では、図16に示すように、抽出された非圧下部のエッジから非圧下部の幅を算出する。この非圧下部の幅の算出には、図16に示すように、抽出された鋼材のエッジ間の画素数(長さ)に対する抽出された非圧下部のエッジ間の画素数(長さ)の比をあてることなどができる。そして、このように非圧下部の輝度が強調された鋼材撮像を図8の演算処理によって鋼材搬送方向に並べたのが図17である。図17から明らかなように、非圧下部の輝度が強調された図17の鋼材撮像では、非圧下部の幅の変動若しくは変動のなさがよくわかる。
このように、この実施形態の鋼材非圧下部幅検出装置及びその方法では、対をなす圧延ロール4でパスラインに沿って搬送される棒鋼又は線材からなる鋼材1を圧延する際に、圧延ロール4の出側にあってパスラインを挟んで圧延ロール4の圧下方向と交差する方向に二個一対のカメラ(撮像装置)7を対向配置する。これらのカメラ7は、鋼材1の表面を撮像し、これらのカメラ7による画像を用い、演算処理機能を有するコンピュータシステム(計算機)8で鋼材1のうち圧延ロール4の孔型5と非接触な非圧下部2の鋼材径方向の幅を検出する。これにあたり、鋼材エッジ抽出ステップS3では、二個一対のカメラ7で撮像された画像の夫々から鋼材撮像における鋼材径方向を抽出する。また、鋼材撮像径算出ステップS4では、抽出された鋼材撮像の夫々の鋼材径方向エッジから夫々の鋼材撮像における鋼材1の撮像径を夫々算出する。また、鋼材撮像径統一ステップS5では、算出された二個の鋼材撮像径を同じ径に統一する。そして、非圧下部幅算出ステップS7では、統一された鋼材撮像径をカメラ7で撮像された鋼材1の外径として、その鋼材1の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それと輝度の異なる非圧下部2の幅を統一された鋼材撮像径に対する長さ成分の比から算出する。これにより、圧延ロール出側における鋼材1の非圧下部2の幅を適正に検出することができ、更に鋼材1の長手方向全長にわたって非圧下部2の幅を定量的に把握することが可能となる。
また、非圧下部幅算出ステップS7で非圧下部2の幅を算出する前に、中心ズレ補正ステップS6では、統一された二個の鋼材撮像径の鋼材撮像が鋼材径方向にずれている場合に、それらの鋼材撮像の中心を一致する。これにより、圧延ロール出側における鋼材1の非圧下部2の幅をより一層適正に検出することができる。
また、非圧下部幅算出ステップS7として、鋼材撮像輝度積算ステップS11で、非圧下部2の幅を算出しようとする鋼材撮像の周辺の予め設定された数の鋼材撮像の輝度を積算する。また、非圧下部エッジ抽出ステップS13で、積算された鋼材撮像の輝度情報から鋼材撮像における非圧下部2のエッジを抽出する。そして、非圧下部エッジ幅算出ステップS14で、抽出された非圧下部2のエッジから非圧下部2の幅を算出する。これにより、非圧下部2とその余の部分の輝度差が明確でない場合であっても、圧延ロール出側における鋼材1の非圧下部2の幅をより一層適正に検出することができる。
本発明がここに記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に記載された発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 鋼材
2 非圧下部
3 圧下部
4 圧延ロール
5 孔型
6 ガイドロール
7 カメラ(撮像装置)
8 コンピュータシステム
9 表示部
10 カメラ制御装置
11 加熱炉

Claims (6)

  1. 対をなす圧延ロールでパスラインに沿って搬送される棒鋼又は線材からなる鋼材を圧延する際に、演算処理機能を有する計算機を用いて前記鋼材のうち前記圧延ロールの孔型と非接触な非圧下部の鋼材径方向の幅を検出する鋼材非圧下部幅検出装置であって、
    前記圧延ロールの出側にあって前記パスラインを挟んで前記圧延ロールの圧下方向と交差する方向に対向配置されて前記鋼材の表面を撮像する二個一対の撮像装置と、
    前記二個一対の撮像装置で撮像された画像の夫々の鋼材撮像における前記鋼材径方向のエッジを夫々の画像から抽出する鋼材エッジ抽出部と、
    前記鋼材エッジ抽出部で抽出された前記鋼材撮像の夫々の鋼材径方向エッジから夫々の前記鋼材撮像における前記鋼材の撮像径を夫々算出する鋼材撮像径算出部と、
    前記鋼材撮像径算出部で算出された二個の前記鋼材撮像径を同じ径に統一する鋼材撮像径統一部と、
    前記鋼材撮像径統一部で同じ径に統一された前記鋼材撮像径を前記撮像装置で撮像された鋼材の外径として前記鋼材の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それと輝度の異なる非圧下部の幅を前記統一された前記鋼材撮像径に対する長さ成分の比から算出する非圧下部幅算出部と、
    を備えたことを特徴とする鋼材非圧下部幅検出装置。
  2. 前記非圧下部幅算出部で非圧下部の幅を算出する前に、前記鋼材撮像径統一部で同じ径に統一された二個の前記鋼材撮像径の鋼材撮像が鋼材径方向にずれている場合に、それらの鋼材撮像の中心を一致する中心ずれ補正部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の鋼材非圧下部幅検出装置。
  3. 前記非圧下部幅算出部は、
    前記非圧下部の幅を算出しようとする前記鋼材撮像の周辺の予め設定された数の鋼材撮像の輝度を積算する鋼材撮像輝度積算部と、
    前記鋼材撮像輝度積算部で積算された鋼材撮像の輝度情報から前記鋼材撮像における非圧下部のエッジを抽出する非圧下部エッジ抽出部と、
    前記非圧下部エッジ抽出部で抽出された非圧下部のエッジから前記非圧下部の幅を算出する非圧下部エッジ幅算出部と、
    を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の鋼材非圧下部幅検出装置。
  4. 対をなす圧延ロールでパスラインに沿って搬送される棒鋼又は線材からなる鋼材を圧延する際に、前記圧延ロールの出側にあって前記パスラインを挟んで前記圧延ロールの圧下方向と交差する方向に対向配置された二個一対の撮像装置で、前記鋼材の表面を撮像し、演算処理機能を有する計算機を用いて前記鋼材のうち前記圧延ロールの孔型と非接触な非圧下部の鋼材径方向の幅を検出する鋼材非圧下部幅検出方法であって、
    前記二個一対の撮像装置で撮像された画像の夫々の鋼材撮像における前記鋼材径方向のエッジを夫々の画像から抽出する鋼材エッジ抽出ステップと、
    前記鋼材エッジ抽出ステップで抽出された前記鋼材撮像の夫々の鋼材径方向エッジから夫々の前記鋼材撮像における前記鋼材の撮像径を夫々算出する鋼材撮像径算出ステップと、
    前記鋼材撮像径算出ステップで算出された二個の前記鋼材撮像径を同じ径に統一する鋼材撮像径統一ステップと、
    前記鋼材撮像径統一ステップで同じ径に統一された前記鋼材撮像径を前記撮像装置で撮像された鋼材の外径として前記鋼材の外径相当の鋼材撮像輝度に対し、それと輝度の異なる非圧下部の幅を前記統一された前記鋼材撮像径に対する長さ成分の比から算出する非圧下部幅算出ステップと、
    を備えたことを特徴とする鋼材非圧下部幅検出方法。
  5. 前記非圧下部幅算出ステップで非圧下部の幅を算出する前に、前記鋼材撮像径統一ステップで同じ径に統一された二個の前記鋼材撮像径の鋼材撮像が鋼材径方向にずれている場合に、それらの鋼材撮像の中心を一致する中心ずれ補正ステップを備えたことを特徴とする請求項4に記載の鋼材非圧下部幅検出方法。
  6. 前記非圧下部幅算出ステップは、
    前記非圧下部の幅を算出しようとする前記鋼材撮像の周辺の予め設定された数の鋼材撮像の輝度を積算する鋼材撮像輝度積算ステップと、
    前記鋼材撮像輝度積算ステップで積算された鋼材撮像の輝度情報から前記鋼材撮像における非圧下部のエッジを抽出する非圧下部エッジ抽出ステップと、
    前記非圧下部エッジ抽出ステップで抽出された非圧下部のエッジから前記非圧下部の幅を算出する非圧下部エッジ幅算出ステップと、
    を備えたことを特徴とする請求項4又は5に記載の鋼材非圧下部幅検出方法。
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