JP6401569B2 - 乗用管理機 - Google Patents

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Description

本発明は、乗用管理機に係り、例えば作物に対して農薬等の薬剤を散布する農作業に使用される乗用管理機に関する。
従来より、農作業に使用するための乗用管理機が知られている。この乗用管理機は、主に、水田や畑などの圃場において、防除剤や除草剤などの薬剤の散布作業等を簡便に行うための機械である。
この種の乗用管理機の一例として、走行機体の進行方向に対して側方に向けて延設されるブームを備えたブームスプレーヤ(薬剤散布機やブーム散布機などともいう)が知られている。このようなブームスプレーヤでは、圃場内の走行工程でブーム長さに対応した広範囲に亘って薬剤の散布作業を効率的に行うことができる。
また、前記ブームスプレーヤは、一般に、非作業時(薬剤散布を行わない時)にブームを所定の格納位置に折りたたむ機構を備えている。この折りたたみ機構としては、各種の形態が知られているが、比較的簡略な機構として、走行機体の進行方向に対して側方に向けて延設されるブームを走行機体の進行方向に沿った方向に略90°折りたたむ機構が知られている。また、このようにブームを走行機体の進行方向に沿った方向に折りたたむ場合には、走行機体との干渉や走行機体への乗降性、倉庫への収納性などを考慮して、その先端を後方斜め上方或いは前方斜め上方に向けて、すなわち走行機体の進行方向に対して前方或いは後方に傾斜させてブームを折りたたむことが知られている(特許文献1、2参照)。
また、近年では、散布された農薬等が風で流されて運転者にかかるのを防止したり、運転者の作業環境を改善すべく、周囲がルーフやガラス等で囲まれたキャビン(フルキャブビンともいう)が搭載された乗用管理機が開発されている(特許文献3参照)。
特許文献3に開示されている自走式防除機は、各車輪を駆動するためのエンジンを内蔵するエンジンルームが機体フレームの(進行方向)後方に配置され、座席を収容したキャビンが機体フレームの前方に配置され、薬剤タンクが機体フレームの前後方向中間部に配置されると共に、キャビンの骨格を形成するキャビンフレームに対し、ルーフ、前面ガラス、フロントパネル、ドア、側面ガラス、後面ガラス等が取り付けられてキャビンが構成されている。
特開2008−144404号公報 特開2013−252105号公報 特開2014−076789号公報
ところで、この種の乗用管理機では、非作業時における走行性や倉庫への収納性を高めるために、非作業時の車幅(すなわち、折りたたまれたブーム同士の間隔)を小さくすることが求められている。一方で、作業時におけるキャビン内での運転者の作業性や視認性などを考慮すると、キャビン幅を大きくし、キャビン空間をより広くすることが望まれている。通常、この種の乗用管理機では、運転者は、ブームが折りたたまれた(格納された)状態で高い位置にあるキャビンに乗降するため、上記のようにキャビン幅を大きくする一方で折りたたまれたブーム同士の間隔を小さくすると、格納されたブームとキャビンとの間のスペースが狭くなり、運転者は、格納されたブームの下をくぐりながら、高い位置にあるキャビンへ下方若しくは斜め下方から乗降する必要がある。
しかしながら、特許文献3に開示されるような従来の乗用管理機では、運転者の乗降に使用されるドアが、ドア前端に上下方向に並んで設けられた一対のヒンジを介してキャビン側部に取り付けられ、ドア後端側が、垂直方向に延びるヒンジ軸(回動軸芯)回りで回動して側方へ開閉自在となっており(いわゆる、横開き式のドア)、運転者は、機体フレームの側方に張り出したサイドフロアを通ってキャビン後方からドアを開け、ドア後端側に形成された開口を通って若干屈みながら当該キャビンに乗降するようになっている。そのため、上記したように運転者が下方若しくは斜め下方からキャビンに乗降する場合には、格納されたブームと干渉しない位置までドアを開いたとしても、その運転者に対し、充分な開口面積を確保できず、運転者が乗降し難いといった問題があった。
このような問題に対し、スライドドアや折れ戸などといった開き戸以外のドア構造を採用することも考えられるが、スライドドアや折れ戸などのドア構造では、一般に、構成が煩雑化して重量が増大するため、特に重心位置の高い乗用管理機には不適である。
本発明は、前記課題に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、キャビン幅を大きくしてキャビン内の空間を確保すると共に、折りたたまれたブーム同士の間隔を小さくするという相反する要求を満たしながら、簡単な構成でもって運転者がキャビンへスムーズに乗降することのできる乗用管理機を提供することにある。
上記する課題を解決するために、本発明に係る乗用管理機は、走行機体と、該走行機体上に設けられ、側部に乗降用のドアが取り付けられたキャビンと、前記走行機体の進行方向に対して側方に向けて延びる展開位置と前記走行機体の進行方向に沿った方向に向くように前記キャビンの側方に折りたたまれる格納位置との間で可動自在となっているブームと、を備える乗用管理機であって、前記ドアは、該ドアの下端側に開口を形成するように上下方向へ開閉するようになっていることを特徴としている。
好ましい形態では、前記ドアは、該ドアの下端側が水平方向又は水平方向に対して傾斜した方向に延びる回動軸芯回りに回動して上下方向へ開閉するようになっている。
更に好ましい形態では、前記ドアは、該ドアの下端側が水平方向に対して前傾した方向に延びる回動軸芯回りに回動して上下方向へ開閉するようになっている。
更に好ましい形態では、前記ドアは、該ドアの上部に設けられたヒンジを介して前記キャビンの側部に取り付けられ、前記ヒンジのヒンジ軸を回動軸芯として前記ドアの下端側が回動するようになっている。
他の好ましい形態では、前記ドアの後部、前部、若しくは上部にステーが設けられている。
他の好ましい形態では、前記キャビンは、上方へ向かって拡幅する拡幅部を少なくとも一部に有している。
更に好ましい形態では、前記拡幅部は、前記キャビンの上下方向の全体に亘って設けられている。
他の好ましい形態では、前記キャビンの底部よりも低い位置に、該キャビンへの乗降を補助する乗降用ステップが配置されている。
更に好ましい形態では、前記乗降用ステップは、前記ドアの下端側に形成される前記開口に向かって設けられている。
本発明の乗用管理機によれば、キャビンの側部に取り付けられた乗降用のドアが、当該ドアの下端側に開口を形成するように上下方向へ開閉するようになっていることにより、下方若しくは斜め下方から乗降する運転者に対し、充分な開口面積を確保できるため、簡単な構成でもって運転者がキャビンへスムーズに乗降することができる。
また、一般に、ブームは走行機体の進行方向に対して前方或いは後方に傾斜させて折りたたまれるため、ドアの下端側が水平方向に対して傾斜した方向に延びる回動軸芯回りに回動して上下方向へ開閉する場合には、折りたたまれたブームと回動軸芯とを略平行若しくは平行に近い位置関係に配置でき、キャビン側方に折りたたまれたブームと開いたドアとの干渉をより確実に回避でき、より大きな開口面積を確保できる。
また、キャビンが、上方へ向かって拡幅する拡幅部を有しており、その拡幅部が、キャビンの上下方向の全体に亘って、若しくは、キャビンの上下方向の一部に設けられていることにより、ドアの下端側を回動して上下方向へ開閉した際に、下方若しくは斜め下方から乗降する運転者に対し、より大きな開口面積を確保できる。また、キャビン側方に折りたたまれたブームとの干渉を回避しながら、キャビン幅、たとえば運転者の上半身部分に対応する箇所のキャビン幅を大きくできるため、作業時等におけるキャビン内での運転者の作業性を向上できる。更に、キャビンの下方部分のキャビン幅を相対的に狭くできるため、走行機体に設けられた車輪やブーム、轍などに対する運転者の視認性を格段に向上できる。
本発明に係る乗用管理機の一実施形態を左前方から視た斜視図。 図1に示す乗用管理機を左後方から視た斜視図。 図1に示す乗用管理機の正面図。 図1に示す乗用管理機の背面図。 図1に示す乗用管理機の右側面図。 図1に示す乗用管理機の左側面図。 図1に示す乗用管理機の他例を概略的に示す正面図。 図7に示す乗用管理機の右側面図。 図1に示す乗用管理機の更に他例を概略的に示す正面図。
以下、本発明に係る乗用管理機の実施形態を図面を参照して説明する。なお、以下では、主に、乗用管理機の一種である乗用型ブームスプレーヤについて詳説するが、本発明は、側部にドアが設けられたキャビンが走行機体等に搭載されたものであれば、乗用型ブームスプレーヤ以外の乗用管理機にも適用できることは勿論である。
図1は、本発明に係る乗用管理機の一実施形態を左前方から視た斜視図であり、図2は、図1に示す乗用管理機を左後方から視た斜視図である。また、図3〜図6はそれぞれ、図1に示す乗用管理機の正面図、背面図、右側面図、左側面図である。なお、各図では、ブームが格納された状態を示しており、かつ、キャビンの左側部に取り付けられたドアが開かれ、キャビンの右側部に取り付けられたドアが閉じられた状態を示している。
図示する乗用管理機1は、主に、走行機体2と、駆動部としてのパワーユニット3と、キャビン10と、薬液タンク20と、ブームユニット30とを備えている。
走行機体2は、前後方向(走行機体2の進行方向)に延びる機体フレーム4を有し、その下面の前後部分にはそれぞれ左右一対の車軸5が下方に延設され、各車軸5の先端に車輪6が取り付けられている。走行機体2には、エンジンや変速機等からなるパワーユニット3が機体フレーム4の前方に搭載されており、当該パワーユニット3により各車輪6が駆動されることで、走行機体2が前後左右方向へ走行自在となっている。
また、走行機体2には、薬剤としての薬液を貯留する薬液タンク20が機体フレーム4の後方に配置されると共に、機体フレーム4の前部には、薬液タンク20から供給される薬液を散布するブームユニット30が可動アーム30aを介して昇降自在に取り付けられ、機体フレーム4の前後方向中間部にはキャビン10が配置され、そのキャビン10内には、運転席10aが収容されると共にステアリングホイールや操作レバー、操作パネル等が配設されている。
機体フレーム4の後方に搭載された薬液タンク20は、その上部の左右方向中央に薬液を注入するための注入口21が設けられ、その注入口21には蓋部材22が螺合されている。この薬液タンク20への薬液注入作業などの作業性を向上させるため、走行機体2には、薬液タンク20の側方に対応する箇所に、機体フレーム4の左右両側縁から側方に張り出したサイドフロア7、7が設けられると共に、薬液タンク20の後方に対応する箇所には、機体フレーム4の後縁から後方に張り出したリアフロア8が設けられている。また、サイドフロア7、7やリアフロア8上に乗った作業者の安全性を確保するべく、当該薬液タンク20の上部には、注入口21及び蓋部材22の外周を囲むように平面視略U字状の手すり23が一体的に固定されている。
機体フレーム4の前部であってパワーユニット3よりも前方に搭載されたブームユニット30は、主に、走行機体2の前後方向に対して垂直な方向に横架されたセンターブーム31と、センターブーム31の左右両端部に枢支されたサイドブーム32、32とを有している。サイドブーム32、32は、薬液散布を行わないとき(非作業時)には走行機体2の進行方向に沿った方向に折りたたまれ、図示するように、走行機体2やキャビン10に対して側方位置に後ろ側が斜めに上昇した状態で(言い換えれば、前方に倒れるように)格納される。なお、この折りたたみ格納状態における長尺状のサイドブーム32、32を弾性的に支持するため、ダンパ付きのブーム受け19が後述するキャビン10の後部(具体的には、キャビンフレーム11の後部骨格部材11c、11cの上側部分)に設けられている。一方で、薬液散布を行うとき(作業時)には、サイドブーム32、32は、センターブーム31の左右両端部付近を回転中心として、センターブーム31を左右に延長する位置(センターブーム31に対して略一直線状となる位置)に走行機体2の進行方向に対して側方に向けて展開される。なお、センターブーム31やサイドブーム32、32には、複数の散布ノズル(不図示)が各ブームの長手方向に沿って所定間隔を置いて配備されている。
なお、前記サイドブーム32、32は、その全体長さが変えられるような伸縮機能を有していてもよいし、センターブーム31の両端部付近を中心にして水平方向に対する傾斜角度を変えられるような傾動機能を有していてもよい。また、ブームユニット30は、走行時などにおいて走行機体2が水平方向に対して傾斜した際に、ブームユニット30全体(より具体的にはセンターブーム31)の水平を維持するための傾斜角度調整機構を有していてもよい。
この乗用管理機1を使用するときには、サイドフロア7、7やリアフロア8を利用して薬液タンク20内に薬液を入れ、エンジンを始動し、走行機体2の進行方向に沿った方向に折りたたまれたサイドブーム32、32をセンターブーム31に対して回動させて、走行機体2の進行方向に対して側方に展開して左右両側に張り出させる。そして、乗用管理機1を自走させながら、薬液タンク20内の薬液を送液ポンプ(不図示)によってブームユニット30へ圧送し、ブームユニット30(のセンターブーム31及びサイドブーム32、32)に取付けられた散布ノズルから散布(噴霧)する。これにより、霧状の薬剤をブーム長さに対応した広範囲に亘って効率的に散布することができる。
機体フレーム4の中間部に搭載されたキャビン10は、上記したような、エンジン始動やブームユニット30の駆動(たとえば、サイドブーム32、32の展開や格納)、走行機体2の走行、薬液タンク20からのブームユニット30への送り出しなどを行うために運転者が乗り込むためのものである。このキャビン10は、散布された農薬等が運転者にかかるのを防止したり、空調や直射日光の遮断などにより運転者の作業環境を改善すべく、運転席10aの周囲(前後、左右、上下の全ての方向)が囲まれた構成となっており、主として、キャビン10の骨格を形成するキャビンフレーム11に対し、ルーフ12、3面ガラス(正面ガラス13aと一対のサイドガラス13b、13b)からなるフロントガラス13、ステアリングホイール等が取り付けられるフロントパネル14、乗降用のドア15、15、床板16、リアガラス17、運転席10aが設置される後板18が取り付けられた構成とされている。なお、フロントガラス13とドア15、15とリアガラス17は、運転者の視野を確保すべく、透明ガラス(樹脂ガラスや天然ガラスを含む)から構成されている。
キャビンフレーム11は、主に、ルーフ12を設置する平面視略矩形の枠体11aと、枠体11aの前後部分からそれぞれ下方へ向けて延びる左右一対の前部骨格部材11b、11b及び左右一対の後部骨格部材11c、11cと、前部骨格部材11b、11bの各下端及び後部骨格部材11c、11cの各下端を繋ぐ底部骨格連結部材11dと、から構成されている。各後部骨格部材11c、11cは、図5及び図6に示すように、枠体11aの後部から下方へ向けて延びた後、キャビン10の高さの略中間部分から床板16が設置される底部骨格連結部材11dまで前方へ傾斜して延び、その底部骨格連結部材11dを介して前部骨格部材11b、11bに連結される。なお、このような後部骨格部材11c、11cの傾斜部により形成されたキャビン10の後方下部の空間には、ブームユニット30を駆動させるための油圧駆動装置30b等の各種装置が配置されている。
そして、枠体11aの上部(キャビン10の上部)にルーフ12が設置され、枠体11aの前部と左右一対の前部骨格部材11b、11bと底部骨格連結部材11dとで囲まれる領域(キャビン10の前部)に、フロントガラス13及びフロントパネル14が取り付けられる。また、枠体11aの側部と前部骨格部材11b、11bと後部骨格部材11c、11cと底部骨格連結部材11dとで囲まれる領域(キャビン10の側部)に、左右一対のドア15、15が開閉自在に取り付けられ、枠体21aの後部と左右一対の後部骨格部材11c、11cと底部骨格連結部材11dとで囲まれる領域(キャビン10の後部)に、上側からリアガラス17及び後板18が取り付けられ、底部骨格連結部材11d上に床板16が設置されて、キャビン10が形成される。
なお、前記床板16は、オイルタンク等の各種装置を配置するための空間を形成すると共に運転席10aを配置し得るように、段付き形状とされ、その後端が後板18に連接されている。
より詳細には、キャビン10の両側部に取り付けられる各ドア15は、ドア15の上部外側面に設けられた一対のヒンジ15a、15aを介して枠体11aの側部に取り付けられており、一対のヒンジ15a、15aから形成されるヒンジ軸を回動軸芯Lとして回動自在となっている。また、各ドア15の外縁(上縁、下縁、前縁、及び後縁)には、弾性ゴムからなる緩衝部材が取り付けられると共に、各ドア15の上縁15bは、水平方向に対して傾斜した方向に延びており、前記一対のヒンジ15a、15aは、そのドア15の上縁15bに沿うように前後方向に並んで設けられている。そのため、一対のヒンジ15a、15aから形成されるヒンジ軸(回動軸芯L)も水平方向に対して傾斜した方向(図示例では、水平方向に対して前傾した方向(前側が斜めに下降する方向))に延びている。
また、各ドア15の後部の上側部分と後部骨格部材11cとの間には、ドア15の開放を補助する(すなわち、開放方向へ付勢する)と共に、開いたドア15が格納されたサイドブーム32に衝接しないようにドア15の開放位置を規定する、ダンパ付き伸縮式ステー(トルクステーともいう)15cが設置されている。また、各ドア15の後部(の下側部分)の外側面及び内側面には、ドア15を開閉するためのアウタハンドル15d及びインナハンドル15eが取り付けられている。さらに、走行機体2には、キャビン10の側部の下方に位置する箇所であってキャビン10の底部よりも低い位置に、機体フレーム4の左右両側縁から下方へ向かって、キャビン10への運転者の乗降を補助する左右一対の乗降用ステップ9が延設されている。
乗用管理機1を使用するに当たり、運転者が、乗降用ステップ9に足を掛け、ドア15の外側面に設けられたアウタハンドル15dを操作してドア15を開くと、ドア15の下端側が、水平方向に対して傾斜した方向に延びる回動軸芯(ヒンジ軸)L回りで上方へ向かって回動し、ドア15の下端側とキャビンフレーム11との間に開口が形成され(いわゆる、ガルウィング式のドア)、運転者はその開口に向かって設けられた乗降用ステップ9を昇りながらその開口を通ってキャビン10内(の運転席10a)に乗り込むことができる。また、作業終了時や薬液タンク20への薬液補給時などには、運転者は、例えば運転席10aに着座した状態で、キャビン10内からドア15の内側面に設けられたインナハンドル15eを操作してドア15を開くと、ドア15の下端側が、水平方向に対して傾斜した方向に延びる回動軸芯(ヒンジ軸)L回りで上方へ向かって回動し、ドア15の下端側とキャビンフレーム11との間に形成された開口を通って乗降用ステップ9を降りながらキャビン10外へ出ることができる。
また、本実施形態では、枠体11aが底部骨格連結部材11dよりも左右方向で幅広に設定され、キャビン10の側部を画定する左右一対の前部骨格部材11b、11b及び左右一対の後部骨格部材11c、11cはそれぞれ、上方へ行くに従ってキャビン10中心から離れるように垂直方向に対して傾斜しており(傾斜角度θ)、キャビン10が上方へ行くに従って拡幅している(図3及び図4参照)。これにより、ドア15の上部が取り付けられる枠体11aの側部(キャビン10の上部に相当)が、ドア15の下端側と接触する底部骨格連結部材11dの側部(キャビン10の底部に相当)よりも側方へ迫り出し、運転者がドア15を開いた際に、ドア15の下端側とキャビンフレーム11との間により大きな開口が形成されるようになっている。
また、キャビン10の後部に取り付けられたリアガラス17は、当該リアガラス17の上部外側面に設けられた一対のヒンジ17a、17aを介して枠体11aの後部に取り付けられている。この一対のヒンジ17a、17aは、左右方向に延びるリアガラス17の上縁に沿うように左右方向に並んで設けられており、キャビン10内の運転者は、一対のヒンジ17a、17aから形成されるヒンジ軸を回動軸芯(水平方向に延びる回動軸芯)として回動させることで、キャビン10内から当該リアガラス17を開閉できる。
このように構成された本実施形態の乗用管理機1によれば、キャビン10の両側部に開閉可能に取り付けられた各ドア15が、当該ドア15の下端側に開口を形成するように上下方向へ開閉するようになっていることにより、下方若しくは斜め下方から乗降する運転者に対し、充分な開口面積を確保できるため、簡単な構成でもって運転者がキャビン10へスムーズに乗降することができる。また、仮に、サイドブーム32をキャビン10側方に折りたたんだ際にそのサイドブーム32の散布ノズルに残存する薬液が滴下する場合には、開いたドア15によって、滴下する薬液から運転者もしくは作業者を保護できるといった利点もある。
また、各ドア15が、当該ドア15の下端側が水平方向に対して傾斜した方向に延びる回動軸芯L回りに回動して上下方向へ開閉するようになっていることにより、折りたたまれたサイドブーム32と回動軸芯Lとを略平行若しくは平行に近い位置関係に配置でき(図5及び図6参照)、キャビン10側方に折りたたまれたサイドブーム32と開いたドア15との干渉をより確実に回避でき、例えば回動軸芯Lが水平方向に設定されている場合よりも、折りたたまれたサイドブーム32と干渉しない範囲での開口幅を広くできるため、より大きな開口面積を確保できる。
また、キャビン10が、上方へ向かって拡幅していることにより(図3及び図4参照)、ドア15の下端側を回動して上下方向へ開閉した際に、下方若しくは斜め下方から乗降する運転者に対し、より大きな開口面積を確保できる。また、キャビン10側方に折りたたまれたサイドブーム32との干渉を回避しながら、キャビン幅、たとえば運転者の上半身部分に対応する箇所のキャビン幅を大きくできるため、作業時等におけるキャビン10内での運転者の作業性を向上できる。更に、キャビン10の下方部分のキャビン幅を相対的に狭くできるため、走行機体2に設けられた車輪6やサイドブーム32、轍などに対する運転者の視認性を格段に向上できる。より具体的には、キャビン10内の運転者は、運転席10aに座った状態でステアリングホイール等を操作しながら、作業時等においてフロントガラス13のサイドガラス(キャビン10の底部まで設けられている)13b、13bの下側部分やドア15、15の下側部分を介して車輪6の前輪が通る位置を視認したり、当該乗用管理機1の幅寄せ時等においてドア15、15の下側部分を介して車輪6の後輪が通る位置を視認することができる。
なお、上記した実施形態では、各ドア15の上縁15bが水平方向に対して傾斜した方向に延びており、一対のヒンジ15a、15aがそのドア15の上縁15bに沿うように前後方向に並んで設けられ、一対のヒンジ15a、15aから形成されるヒンジ軸(回動軸芯L)が水平方向に対して傾斜した方向に延びているが、少なくともドア15の下端側に開口を形成できれば、各ドア15の上縁15bを水平方向に延びるように設計し、回動軸芯Lを水平方向に延びるように設定してもよい。
また、上記した実施形態では、構成を簡素化すべく、各ドア15が当該ドア15の上部外側面に設けられた一対のヒンジ15a、15aを介して枠体11aの側部に取り付けられ、その一対のヒンジ15a、15aのヒンジ軸を回動軸芯Lとしてドア15の下端側が回動しているが、その一対のヒンジ15a、15aをドア15の上部内側面に設けてもよいことは勿論である。また、例えば図7及び図8に示すように、丸棒からなる回転軸15fを有する取り付け部材15gを使用し、その取り付け部材15gをドア15の前後部分(特に、その前後部分の上側部分)に設け、前記取り付け部材15gを介して各ドア15をキャビンフレーム11の前部骨格部材11bや後部骨格部材11cなどに取り付けてもよい。この場合には、各ドア15は、取り付け部材15gの回転軸15fを回動軸芯Lとして回動するようになる。
また、上記した実施形態では、各ドア15の後部にダンパ付き伸縮式ステー15cが設けられているが、このステー15cを、ドア15の前部(すなわち、ドア15の前後部分のうち薬液タンク20側とは反対側の部分)や上部などに設けてもよい。例えば、このステー15cをドア15の前部や上部に設けた場合には、運転者がキャビン10と薬液タンク20の側方に設けられたサイドフロア7との間を直接的に移動し易くなる。また、各ドア15に設けられるステーとしては、上記したダンパ付き伸縮式ステー以外に、例えば折りたたみ式ステーなどの適宜のステーを採用できることは勿論である。
また、上記した実施形態では、キャビン10が、その上下方向の全体に亘って上方へ行くに従って拡幅しているが、例えば図9に示すように、キャビン10の上下方向の少なくとも一部(図示例では、キャビン10の下側部分)に、上方へ行くに従って拡幅する拡幅部10bが設けられていればよい。特に、図9に示すように、キャビン10の側部を画定する左右一対の前部骨格部材11b、11b及び左右一対の後部骨格部材11c、11cの下側部分のみが、上方へ行くに従ってキャビン10中心から離れるように垂直方向に対して傾斜しており(傾斜角度θ)、前記拡幅部10bがキャビン10の下側部分に設けられている場合には、上記したような、作業時等におけるキャビン10内での運転者の作業性や走行機体2に設けられた車輪6やサイドブーム32、轍などに対する運転者の視認性をより効果的に確保できると考えられる。なお、この場合には、図9に示すように、キャビン10の側部を画定する前部骨格部材11b、11b及び左右一対の後部骨格部材11c、11cの形状に合わせて、ドア15、15の形状を変更してもよい。
また、上記した実施形態では、運転者の乗降性を高めるためにキャビン10の両側部にドア15が取り付けられているが、当該ドア15をキャビン10の両側部のうちの一方のみに設けてもよいことは言うまでも無い。
また、上記した実施形態では、ブームユニット30がキャビン10よりも前方に搭載され、サイドブーム32がキャビン10に対して側方位置に後ろ側が上昇した状態で格納されているが、例えば、ブームユニット30をキャビン10よりも後方に搭載し、サイドブーム32をキャビン10に対して側方位置に前側が斜めに上昇した状態で格納してもよいことは言うまでも無い(特許文献1参照)。なお、その場合には、一対のヒンジ15a、15aから形成されるヒンジ軸(回動軸芯L)を、水平方向に対して後傾した方向(前側が斜めに上昇する方向、もしくは、後ろ側が斜めに下降する方向)に延びるように設定すれば良い。また、上記した実施形態では、走行機体2の機体フレーム4の上面に、前側から、パワーユニット3、キャビン10、薬液タンク20が配置されているが、その配置順序は適宜に変更でき、例えば、前側から、キャビン10、薬液タンク20、パワーユニット3をその順序で配置してもよい(特許文献3参照)。
更に、上記した実施形態では、乗用管理機1がエンジンを駆動源とする四輪車である形態について説明したが、当該乗用管理機1をバッテリなどといったエンジン以外の駆動源で駆動してもよいことや四輪車に限定されないことは言うまでも無い。
1 乗用管理機(ブームスプレーヤ)
2 走行機体
3 パワーユニット
4 機体フレーム
5 車軸
6 車輪
7 サイドフロア
8 リアフロア
9 乗降用ステップ
10 キャビン
10a 運転席
10b 拡幅部
11 キャビンフレーム
11a 枠体
11b 前部骨格部材
11c 後部骨格部材
11d 底部骨格連結部材
12 ルーフ
13 フロントガラス
14 フロントパネル
15 ドア
15a ヒンジ
15b ドアの上縁
15c ダンパ付き伸縮式ステー
15d アウタハンドル
15e インナハンドル
16 床板
17 リアガラス
17a ヒンジ
17b リアガラスの上縁
18 後板
19 ブーム受け
20 薬液タンク
21 注入口
22 蓋部材
23 手すり
30 ブームユニット
30a 可動アーム
30b 油圧駆動装置
31 センターブーム
32 サイドブーム
L 回動軸芯(ヒンジ軸)

Claims (8)

  1. 走行機体と、該走行機体上に設けられ、側部に乗降用のドアが取り付けられたキャビンと、前記走行機体の進行方向に対して側方に向けて延びる展開位置と前記走行機体の進行方向に沿った方向に向くように前記キャビンの側方に折りたたまれる格納位置との間で可動自在となっているブームと、を備える乗用管理機であって、
    前記ドアは、該ドアの下端側が前後方向又は前後方向に対して傾斜した方向に延びる回動軸芯回りに回動して該ドアの下端側に開口を形成するように上下方向へ開閉するようになっており、
    前記ドアの回転軸芯は、側方から視て格納位置にある前記ブームより上側にあり、前記ドアは、その下端部が格納位置にある前記ブームより外側に位置するまで開くようになっていることを特徴とする乗用管理機。
  2. 前記ドアは、該ドアの下端側が前後方向に対して前傾した方向に延びる回動軸芯回りに回動して上下方向へ開閉するようになっていることを特徴とする、請求項に記載の乗用管理機。
  3. 前記ドアは、該ドアの上部に設けられたヒンジを介して前記キャビンの側部に取り付けられ、前記ヒンジのヒンジ軸を回動軸芯として前記ドアの下端側が回動するようになっていることを特徴とする、請求項又はに記載の乗用管理機。
  4. 前記ドアの後部、前部、若しくは上部にステーが設けられていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の乗用管理機。
  5. 前記キャビンは、上方へ向かって拡幅する拡幅部を少なくとも一部に有していることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の乗用管理機。
  6. 前記拡幅部は、前記キャビンの上下方向の全体に亘って設けられていることを特徴とする、請求項に記載の乗用管理機。
  7. 前記キャビンの底部よりも低い位置に、該キャビンへの乗降を補助する乗降用ステップが配置されていることを特徴とする、請求項1からのいずれか一項に記載の乗用管理機。
  8. 前記乗降用ステップは、前記ドアの下端側に形成される前記開口に向かって設けられていることを特徴とする、請求項に記載の乗用管理機。
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