JP6400306B2 - 両方向ブレース構造の鉄骨造居住用途建物 - Google Patents
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Description
ブレースを配置できる部分の開口部は、ブレースをかわすことの出来る配置に限られており、例えば図9に示すように、ハの字形に配置した2本のブレース51,51間の下部中央に1箇所の開口部52を設けるという構成に限られていた。
この発明の他の目的は、建物内部にブレースを配置しながら、構造上のバランスが良く、かつ部屋数を確保し易くすることである。
この発明のさらに他の目的は、必要採光を確保し易くしながら、両方向のブレースとも、納まりを良くすることである。
前記2階以上の各階部分では、前記中廊下と居室との間にブレースが配置され、建物の外周部における前記中廊下が延伸する方向にはブレースが配置されず、
1階部分ではブレースが建物の外周部に配置されたことを特徴とする。
前記中廊下は、建物の内部の配置される廊下である。
また、2階以上の各階部分では前記ブレースを前記中廊下と居室との間に配置するが、1階部分では前記両方向ブレースは建物の外周部に配置するため、次の利点が得られる。例えば、サービス付き高齢者向け住宅では、1階部分に事務所機能等を設け、2階以上の部分を居室とする構成が多い。このため、1階部分では従来どおり外周部にブレースを配置した方が、建物内部にブレースを配置するよりも内部プランの自由度が高い。2階以上の各階は複数の居室が並んで配置されるため、この発明における、建物外周部にブレースを設けることが不要化または削減できて、必要採光をし易くする効果が、効果的に発揮される。
この構成の場合、鉄骨梁の1スパンの間に2本のブレースを互いにハの字形に配置したため、構造上のバランスが優れたものとなる。また、前記ハの字形に配置された2本のブレースとその間の鉄骨梁部分の下方に、2部屋の居室の前記中廊下に対する各居室開口部を互いに並べて配置したため、部屋数を確保し易い。
この場合に、前記2部屋の居室を居室ユニットとして、両方向ブレースの1セット(2本)に対して2部屋を確保し、プランを予め定義することで、プランニングがより簡単になる。
中廊下に沿う方向のブレースは中廊下と居室との間に配置し、中廊下と直交する方向のブレースは、隣合う居室間の壁内に配置することにより、必要採光を確保し易くしながら、両方向のブレースとも、納まりが良くなる。
ブレースをハの字形に配置し、その下に2部屋の居室の中廊下に対する各居室開口部を互いに並べて設けた場合は、建物内部にブレースを配置しながら、構造上のバランスが良く、かつ部屋数を確保し易くできる。
前記2階以上の各階部分では、1方向のブレースを前記中廊下と居室との間に配置し、前記1方向と直交する方向のブレースを、前記中廊下に沿って並ぶ各居室間の壁内に配置した場合は、必要採光を確保し易くしながら、両方向のブレースとも、納まりを良くすることができる。
なお、2階部分F2(図1)おいて、桁方向のブレース21は中廊下3と居室4間に全て配置し、建物1の桁方向の外周部にはブレースを配置しない構成としているが、妻面の外壁には図4の例と同様にブレース21が互いにハの字形に配置されている。
この場合に、前記2部屋の居室4,4を居室ユニット4Aとして、ブレース21の1セット(2本)に対して2部屋を確保し、プランを予め定義することで、プランニングがより簡単になる。
両方向ブレース構造を採用し、ブレース21を中廊下3と居室4との間に配置するという構成とすることで、結果的に、従来の片方向片方向ラーメン・片方向ブレース構造の採用例と比較して、鉄骨重量を削減することができる。L字型の建物1においては、桁方向および妻方向の両方向に居室4が交差するが、制約を受けることなく外部の開口および居室開口部を設けることができる。
図7,図8の実施形態におけるその他の構成,効果は、図1〜図6に示す第1の実施形態と同様である。
3…中廊下
4…居室
4A…居室ユニット
14…便所
16…居室開口部
20…パイプスペース
21…ブレース
22…鉄骨柱
23…鉄骨梁
24…床スラブ
31…ブレース
F1…1階部分
F2…2階部分
Claims (3)
- 両方向ブレース構造を有する2階建以上の鉄骨造であり、かつ2階以上の各階部分が、中廊下の両側に居室を有する間取りの鉄骨造居住用途建物において、
前記2階以上の各階部分では、前記中廊下と居室との間にブレースが配置され、建物の外周部における前記中廊下が延伸する方向にはブレースが配置されず、
1階部分ではブレースが建物の外周部に配置されたことを特徴とする両方向ブレース構造の鉄骨造居住用途建物。 - 請求項1に記載の両方向ブレース構造の鉄骨造居住用途建物において、前記中廊下に沿う鉄骨梁の1スパンの間に、前記中廊下に沿って並ぶ2部屋の居室を有し、前記両方向ブレースは、互いにハの字形に配置されてそれぞれ下端が前記1スパンの間隔を開けて並ぶ2本の各柱の床側の梁接合部付近に接合され、かつ上端が天井側の梁の中間に接合され、前記2部屋の居室の前記中廊下に対する各居室開口部を互いに並べて、前記ハの字形に配置された2本の両方向ブレースとこれら両方向ブレースの上端間の鉄骨梁部分の下方に配置した両方向ブレース構造の鉄骨造居住用途建物。
- 請求項1または請求項2に記載の両方向ブレース構造の鉄骨造居住用途建物において、前記2階以上の各階部分では、1方向のブレースを前記中廊下と居室との間に配置し、前記1方向と直交する方向のブレースを、前記中廊下に沿って並ぶ各居室間の壁内に配置した両方向ブレース構造の鉄骨造居住用途建物。
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