JP6399496B2 - 偏光画像処理装置 - Google Patents

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Description

本開示は、透明または半透明の被写体に対して偏光照明および偏光撮像を行う偏光画像処理装置に関する。
車両のフロントガラス上の雨滴を画像センサによって検出することが試みられている。フロントガラス上の雨滴を光学的に検出できれば、ワイパーの動作を自動制御することが可能になる。しかし、ガラスおよび水滴はいずれも透明であるため、被写体の色および輝度に基づいて雨滴を検出することは困難である。
特許文献1は、偏光撮像によってフロントガラス上の雨滴を検出する従来技術を開示している。この技術では、車内から非偏光の赤外光でフロントガラスを照射し、車内のカメラによってフロントガラスの外側表面に付着した雨滴の画像を取得する。そのカメラは、フォトニック結晶を用いる赤外狭帯域フィルタと金属ワイヤグリッドを用いる偏光フィルタとを有する画像センサを備えている。偏光撮像を利用することにより、車外のシーンからフロントガラス上の雨滴の像を分離する画像処理が行われる。
特開2013−117519号公報
特許文献1に記載されている従来技術では、非偏光の照明光でフロントガラスを照射するため、照明光の光軸と撮像の光軸とがブリュースター角をなす必要がある。フロントガラスの傾斜および湾曲の程度または角度は、車の種類によって異なる。このため、画像センサにおける偏光フィルタの透過軸の角度、および、カメラ設置位置を車の種類に応じて調整する必要がある。
そこで、本開示は、透明または半透明の表面状態を検知することができる偏光画像処理装置を提供する。
本開示の一態様に係る偏光画像処理装置は、第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が偏光画像処理装置の撮像光軸に対して略同軸であって、第1の方向に偏光した前記第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した前記第2の照明光で、交互に、透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、前記被写体からの戻り光を少なくとも2つに分離するスプリッタと、前記スプリッタで分離された前記戻り光の一方が入射される第1の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第2の偏光画像を取得する第1の偏光撮像素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の他方が入射される第2の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第3の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する第2の偏光撮像素子と、前記第1および第2の偏光撮像素子から前記第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和
と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面の反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部とを備える。
本開示の画像処理装置は、偏光照明の切り替え、または戻り光の偏光特性の時間的切り替えを実施し、1個または複数の偏光撮像素子によって偏光撮像を実施する。本開示の画像処理装置は、フロントガラスと外部シーンを同時に撮像し、偏光差分処理によって外部シーンを除去できるため、フロントガラスの状態(例えば雨滴の存在)を検出することができる。
本開示の第1の実施形態の偏光撮像方法を示す図 本開示の第1の実施形態の偏光撮像装置である撮像部を示す図 撮像部に入射する光線の経路を示す図 本開示の第1の実施形態の偏光撮像装置を示す図 フロントガラス上雨滴の画像とその偏光差分処理結果を示す図 外部シーンとダッシュボード写りこみ除去の詳細を示す図 アクリル板上の雨滴を使った実験結果を示す図 本開示の第1の実施形態における撮像部101の構造の一例を示す図 偏光照明を行う照明部の別の例を示す図 偏光撮像モードにおける撮像と画像メモリ読み書きのタイミングチャート 通常撮像モードにおける撮像と画像メモリ読み書きのタイミングチャート 本開示の第1の実施形態の変形例に関する偏光撮像方法を示す図 本開示の第1の実施形態の変形例における偏光撮像装置の構成を示す図 本開示の第1の実施形態の変形例における別の構成を示す図 本開示の第2の実施形態の偏光撮像方法を示す図 戻り光の反時計回り円偏光が直線偏光に変換される図 戻り光の時計回り円偏光が直線偏光に変換される図 本開示の実施形態2における偏光撮像装置の構成を示す図 本開示の第3の実施形態の偏光撮像方法を示す図 戻り光の時計回り円偏光が45°方向の直線偏光に変換される図 戻り光の時計回り円偏光が135°方向の直線偏光に変換される図 本開示の実施形態3の偏光撮像装置の構成を示す図 本開示の第4の実施形態の偏光撮像装置の構成を示す図 本開示の第4の実施形態の変形例における偏光撮像装置の別の構成における層構造カラー偏光イメージセンサを示す図 本開示の第5の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第6の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第6の実施形態の対物レンズとカラーフィルタの構成を示す図 本開示の第6の実施形態の画素選択再集積処理を示す図 本開示の第7の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第7の実施形態の開口部の偏光フィルタ構成を示す図 本開示の第7の実施形態の画素選択再集積を示す図 本開示の第8の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第8の実施形態の開口部の偏光フィルタ構成を示す図 本開示の第8の実施形態の画素選択再集積を示す図 本開示の第9の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第9の実施形態の画素選択処理を示す図 本開示の第10の実施形態の偏光撮像の方法を示す図 本開示の第10の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第10の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第10の実施形態の偏光撮像装置を示す図 本開示の第10の実施形態の偏光撮像装置の画素選択処理を示す図 本開示の第11の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第12の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第12の実施形態の偏光撮像装置の画素選択再集積を示す図 本開示の第13の実施形態の偏光撮像装置である撮像部の構成を示す図 本開示の第13の実施形態の偏光撮像装置の変形例を示す図
まず、本開示の種々の態様について説明する。
本開示の偏光画像処理装置は、ある態様において、第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が偏光画像処理装置の撮像光軸(撮影光軸)に対して略同軸であって、第1の方向に偏光した前記第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した前記第2の照明光で、交互に、透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、前記被写体からの戻り光を少なくとも2つに分離するスプリッタと、前記スプリッタで分離された前記戻り光の一方が入射される第1の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第2の偏光画像を取得する第1の偏光撮像素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の他方が入射される第2の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第3の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する第2の偏光撮像素子と、前記第1および第2の偏光撮像素子から前記第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面の反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部とを備える。
ある実施形態において、前記処理部は、前記第1の偏光画像と前記第4の偏光画像とを平均化して平均化平行ニコル画像を生成する第1の処理と、前記第2の偏光画像と前記第3の偏光画像とを平均化して平均化垂直ニコル画像を生成する第2の処理と、前記平均化平行ニコル画像と前記平均化垂直ニコル画像との間で減算を行うことによって前記差分を生成する第3の処理とを実行するように構成されている。
ある実施形態において、前記処理部は、前記第1、第2、第3および第4の偏光画像の加算によって輝度画像を生成するように構成されている。
ある実施形態において、前記照明部は、前記第1の照明光を発する複数の第1光源と、前記第2の照明光を発する複数の第2光源とを備える。
ある実施形態において、前記照明部、前記スプリッタならびに前記第1および第2の偏光撮像素子を有する撮像部を備え、前記処理部は、前記撮像部に接続されている。
ある実施形態において、前記処理部は、前記被写体の前記第2の面における水滴を検出する水滴検出部を備えている。
本開示の偏光画像処理装置は、ある態様において、第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が偏光画像処理装置の撮像光軸に対して略同軸であって、第1の方向に偏
光した前記第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した前記第2の照明光で、交互に、透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、前記被写体からの戻り光を第1、第2、第3の光に分離するスプリッタと、前記スプリッタで分離された前記戻り光の前記第1の光が入射される第1の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第2の偏光画像を取得する第1の偏光撮像素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の前記第2の光が入射される第2の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第3の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する第2の偏光撮像素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の前記第3の光が入射される第3の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに、前記第1の方向および前記第2の方向とは異なる第3の方向に偏光した第5の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第3の方向に偏光した第6の偏光画像を取得する第3の偏光撮像素子と、前記第1、第2、および第3の偏光撮像素子から前記第2、第3、第5および第6の偏光画像を取得し、前記第5の偏光画像および前記第6の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面の反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部とを備える。
ある実施形態において、前記第1の方向と前記第2の方向とは直交しており、前記第3の方向は、前記第1の方向に対して10度以上60度以下の範囲内の角度で傾斜している。
ある実施形態において、前記処理部は、前記第5の偏光画像と前記第6の偏光画像とを平均化して平均化傾斜ニコル画像を生成する第1の処理と、前記第2の偏光画像と前記第3の偏光画像とを平均化して平均化垂直ニコル画像を生成する第2の処理と、前記平均化傾斜ニコル画像と前記平均化垂直ニコル画像との間で減算を行うことによって前記差分を生成する第3の処理とを実行するように構成されている。
ある実施形態において、前記処理部は、前記第1、第2、第3、第4の偏光画像の加算によって輝度画像を生成するように構成されている。
ある実施形態において、前記照明部は、前記第1の照明光を発する複数の第1光源と、前記第2の照明光を発する複数の第2光源とを備える。
ある実施形態において、前記照明部、前記スプリッタ並びに前記第1および第2の偏光撮像素子を有する撮像部を備え、前記処理部は、前記撮像部に接続されている。
ある実施形態において、前記処理部は、前記被写体の前記第2の面における水滴を検出する水滴検出部を備えている。
本開示の偏光画像処理装置は、ある態様において、第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が偏光画像処理装置の撮像光軸に対して略同軸であって、第1の偏光状態にある前記第1の照明光、および、前記第1の偏光状態とは異なる第2の偏光状態にある前記第2の照明光で、交互に、透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、前記被写体からの戻り光を少なくとも2つに分離するスプリッタと、前記被写体からの戻り光を透過させるように配置され、右回り偏光の光および左回り偏光の光をそれぞれ第1の方向および前記第1の方向に直交する第2の方向に変換する位相差素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の一方が入射される第1の偏光撮像素子であって、前記
被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第2の偏光画像を取得する第1の偏光撮像素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の他方が入射される第2の偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第3の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する第2の偏光撮像素子と、前記第1および第2の偏光撮像素子から前記第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面の反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部とを備える。
ある実施形態において、前記第1の偏光状態および前記第2の偏光状態の一方は右回りの円偏光または楕円偏光であり、他方は左回りの円偏光または楕円偏光である。
ある実施形態において、前記位相差素子は4分の1波長板である。
本開示の偏光画像処理装置は、ある態様において、照明光軸が撮影光軸に対して略同軸の関係を形成するように配置された照明部であって、円偏光または楕円偏光の照明光で透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、前記被写体からの戻り光を少なくとも2つに分離するスプリッタと、前記被写体からの戻り光を透過するように配置され、前記戻り光を第1の方向に偏光した第1の偏光状態の光に変換する第1モードと、前記戻り光を前記第1の方向に対して直交する第2の方向に偏光した第2の偏光状態の光に変換する第2モードとで、交互に動作する可変位相差素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の一方が入射される第1の偏光撮像素子であって、前記可変位相差素子が前記第1モードで動作しているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像を取得し、かつ、前記可変位相差素子が前記第2モードで動作しているときに前記第1の方向に偏光した第2の偏光画像を取得する第1の偏光撮像素子と、前記スプリッタで分離された前記戻り光の他方が入射される第2の偏光撮像素子であって、前記可変位相差素子が前記第1モードで動作しているときに前記第2の方向に偏光した第3の偏光画像を取得し、かつ、前記可変位相差素子が前記第2モードで動作しているときに前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する第2の偏光撮像素子と、前記第1および第2の偏光撮像素子から前記第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面とは反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部とを備える。
本開示の偏光画像処理装置は、ある態様において、第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が偏光画像処理装置の撮像光軸に対して略同軸であって、第1の方向に偏光した前記第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した前記第2の照明光で、交互に、透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、前記被写体からの戻り光が入射される偏光撮像素子であって、前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像および前記第2の方向に偏光した第2の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第3の偏光画像および前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する偏光撮像装置と、前記偏光撮像素子から前記第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面の反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部とを備える。
ある実施形態において、前記処理部は、前記被写体の前記第2の面における水滴を検出する水滴検出部を備えている。
ある実施形態において、前記偏光撮像装置は、イメージセンサと、前記イメージセンサの撮像面と前記被写体との間に位置する偏光板であって、前記第1の方向に偏光した光を透過する少なくとも1個の第1の偏光子と、前記第2の方向に偏光した光を透過する少なくとも1個の第2の偏光子とを含む偏光板とを有する。
本開示の偏光画像処理装置は、ある態様において、照明光軸が撮影光軸に対して略同軸の関係を形成するように配置された照明部であって、第1の方向とそれに直交する第2の方向の直線偏光が互いに位相がずれて合成された円偏光の照明光にて、被写体を照射する照明部と、前記被写体から反射した円偏光を含む戻り光が入射される偏光撮像装置部であって、前記戻り光を4分割する光分割部を有し、前記戻り光が前記第1の方向の直線偏光の状態に位相変化させる移相子と前記第1の方向の偏光子との両方を順に透過して得られる第1の偏光画像、前記戻り光が前記第1の方向の直線偏光の状態に位相変化させる移相子と前記第2の方向の偏光子との両方を順に透過して得られる第2の偏光画像、前記戻り光が前記第2の方向の直線偏光の状態に位相変化させる移相子と前記第1の方向の偏光子との両方を順に透過して得られる第3の偏光画像、前記戻り光が前記第2の方向の直線偏光の状態に位相変化させる移相子と前記第2の方向の偏光子との両方を順に透過して得られる第4の偏光画像を同時に取得する、偏光撮像装置部と、前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、画像処理を行う処理部とを備える。
本開示の限定的ではない例示的な実施形態の基本構成の一例を説明する。
本開示の偏光画像処理装置の一態様は、照明光軸が撮影光軸に対して略同軸の関係を形成するように配置された照明部を備える。「略同軸」とは、両光軸が形成する角度が0〜30°の範囲内にあることを言う。照明部は、第1の方向に偏光した第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した第2の照明光で、交互に、被写体を照射するように構成されている。「照明光軸が撮影光軸に対して略同軸」とは「第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が撮像光軸に対して略同軸」であることをいう。第1の方向と第2の方向とが形成する角度は、例えば45°〜135°の範囲内に設定され得るが、典型的には90°または約90°である。なお、本開示において、第1の照明光と第2の照明光とで「交互」に被写体を照射することは、第1の照明光の照射と第2の照明光の照射との間に他の(第3の)照明光の照射が行われることを排除しないものとする。
この偏光画像処理装置は、第1の態様によれば、被写体からの戻り光を少なくとも2つに分離するスプリッタと、スプリッタで分離された戻り光の一方が入射される第1の偏光撮像素子と、戻り光の他方が入射される第2の偏光撮像素子とを備える。第1の偏光撮像素子は、被写体が第1の照明光で照射されているときに第1の方向に偏光した第1の偏光画像(L0C0)を取得し、かつ、被写体が第2の照明光で照射されているときに第1の方向に偏光した第2の偏光画像(L90C0)を取得する。また、第2の偏光撮像素子は、被写体が第1の照明光で照射されているときに第2の方向に偏光した第3の偏光画像(L0C90)を取得し、かつ、被写体が第2の照明光で照射されているときに第2の方向に偏光した第4の偏光画像(L90C90)を取得する。
この偏光画像処理装置は、被写体の状態を検出する処理部を更に備えている。処理部は、第1および第2の偏光撮像素子から第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、第1の偏光画像(L0C0)および第4の偏光画像(L90C90)の和と、第2の偏光
画像(L90C0)および第3の偏光画像(L0C90)の和との間の差分に基づいて、被写体の状態を検出する。具体的には、透明または半透明の被写体の光入射側面と反対側に位置する面の状態を検出する。
L0は所定方向に対する偏光方向が0度の照射光、L90は所定方向に対する偏光方向が90度の照射光である。つまりLXは所定方向に対する偏光方向がX度の照射光を示す。
L0C0は所定方向に対する偏光方向が0度の照射光を照射したときの、所定方向に対する偏光方向が0度の偏光子(検光子)により観測される状態または観測される輝度または画像を示す。L0C90は所定方向に対する偏光方向が0度の照射光を照射したときの、所定方向に対する偏光方向が90度の偏光子(検光子)により観測される状態または観測される輝度または画像を示す。L90C0は所定方向に対する偏光方向が90度の照射光を照射したときの、所定方向に対する偏光方向が0度の偏光子(検光子)により観測される状態または観測される輝度または画像を示す。L90C90は所定方向に対する偏光方向が90度の照射光を照射したときの、所定方向に対する偏光方向が90度の偏光子(検光子)により観測される状態または観測される輝度または画像を示す。
すなわち、LXCYは所定方向に対する偏光方向がX度の照射光を照射したときの、所定方向に対する偏光方向がY度の偏光子(検光子)により観測される状態または観測される輝度または画像を示す。
なお、上記の偏光画像処理装置の例では、照明部が、第1の方向に偏光した第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した第2の照明光で、交互に、被写体を照射するように構成されている。しかし、後述するように、第1の方向に偏光した成分と、第1の方向に交差する第2の方向に偏光した成分とが特定の位相で合成された円または楕円偏光の光を被写体に照射してもよい。照明部は、多様な構成をとり得、後述する実施形態の構成に限定されない。
以下、適宜図面を参照しながら、本開示の実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本開示の実施形態1における画像処理方法の処理の流れを示す図である。
被写体に対して照明Lが、光の進行方向に垂直な面内で0°(水平)および、90°(垂直)の偏光角に電場振動面を有する直線偏光として時間的に交互に切り替えて照射される。以下、簡単のため、光の進行方向に垂直な面内で0°(水平)の偏光角に電場振動面を有する偏光状態を「0°」、90°(垂直)の偏光角に電場振動面を有する偏光状態を「90°」で表現する場合がある。受光側カメラCでは、戻り光を受光して光を2分割し、照明と同様、平面内で0°(水平)および、90°(垂直)の方位に偏光透過軸を有する直線偏光フィルタを介して2種類の偏光撮像が並列に行われる。すなわち、照明Lの偏光状態が0°の場合に、平行ニコル画像L0C0と直交ニコル画像L0C90とが取得され、照明Lの偏光状態が90°の場合に、直交ニコル画像L90C0と平行ニコル画像L
90C90とが取得される。
照明Lの直線偏光は0°の状態、あるいは90°の状態の1種類に固定したまま、戻り光を2分割した2枚の偏光画像を撮像する場合を考える。このような場合、この2枚の偏光画像は、異なる2系統の撮像特性の差を含んでいるため、2枚の画像を差分処理した偏光差分画像を生成すると、撮像特性の差を含んだ画像を得ることになる。
そこで、異なる2系統の撮像系の1種類だけを使うように固定したまま、照明Lの直線偏光を0°の状態、および90°の状態の2枚の偏光画像を撮像することを考える。この場合には、この2枚の偏光画像は、異なる2系統の照明特性の照度分布やスペクトル分布の差を含んでいるため、2枚の画像を差分処理した偏光差分画像を生成すると、照明特性の差を含んだ画像を得ることになる。
そこで、本実施形態では、照明Lの偏光方向を切り替えて得られる合計4枚の取得画像を使って平均的な偏光差分画像(平均化偏光差分画像)を生成する。照明Lの偏光方向を切り替えると、カメラ側Cでは、2系統の撮像系で平行ニコルと直交ニコルの役割が交互に入れ替わる。このため、2系統の異なる撮像系と異なる照明系で取得された画像どうしを互いに平均化することができる。具体的には、2種の異なる撮像系の中間特性を有する仮想的撮像系で撮影された画像Iavである平均化平行ニコル画像Iav(‖)と平均化直交ニコル画像Iav(⊥)を生成する。
Iav(‖)=[L0C0+L90C90]/2
Iav(⊥)=[L0C90+L90C0]/2 ・・・・・・・・・(式1)
そして、このIavに対して平均化偏光差分画像Idifを生成する。
Idif=Iav(‖)−Iav(⊥) ・・・・・・・・・(式2)
このようにして生成された平均化偏光差分画像では、異なる2系統の撮像系と照明系の特性の差がキャンセルされている。このため、後段の画像処理でゲインアップなどの処理をしても良好な画質を維持できる。
なお、本明細書において、「平均化」とは、複数の画像の画素値を画素単位で加算することを意味し、加算された値を画像の枚数で除算する必要は無い。式1に示す例では、画像の枚数である2で加算値を割っているが、2で割る必要は無い。
上記の例(式1、式2)では、平均化の後、差分をとっているが、差分を先に得た後、平均化を行っても良い。すなわち、「L0C0−L0C90」によって得られる差分と「L90C0−L90C90」によって得られる差分とを加算し、平均化してもよい。
こうして、本実施形態によれば、2つの偏光撮像素子から第1、第2、第3および第4の偏光画像を取得し、偏光画像L0C0および偏光画像L90C90の和と、偏光画像L90C0および偏光画像L0C90の和との間の差分に基づいて、被写体の状態(表面の凹凸形状)を検出することが可能になる。
また、Iavどうしをさらに平均すると、非偏光照明の下で輝度撮像された従来の輝度画像を得ることができる。これは、以下の式に示すように、照明Lの偏光と撮像Cの偏光の影響を全てキャンセルした画像が得られるからである。
Iad=[Iav(‖)+Iav(⊥)]/2=[L0C0+L0C90+L90C0+L90C90]/4
次に、本実施形態における偏光画像処理装置の構成を説明する。
図2(A)は、本実施形態における撮像部101の設置位置の例を示す。撮像部101は車内に設置され、フロントガラス3001を介して外部シーンを撮影する。撮像部101は、車載カメラとして機能する。「外部シーン」は、フロントガラス3001を介して撮影され得る車外の被写体から構成され、例えば、路面、対向車両、交通信号機などを含み得る。撮像部101が取得した外部シーンの画像は、公知の処理を経て運転支援に利用される。本実施形態における撮像部101は、外部シーンの撮影だけではなく、フロントガラス3001の状態を監視し、その表面状態を検出することができる。具体的には、フロントガラス3001の表面(光入射側の面とは反対側の面)上の雨滴を検出することができる。
図2(B)は、本実施形態における撮像部101の構成例を示している。撮像部101は、後述する画像処理部に接続されている。処理部の一部または全部は、車外に配置され、ネットワークを介して車内の撮像部(車載カメラ)101に接続されても良い。
照明光の波長は、運転手や対向車への影響が無い赤外帯域(例えば約900nm〜1000nm)から選択され得る。照明光として白色光が使用されても良い。対物レンズ108は、無限遠から数メートルまでの外部シーンを主に撮影することに適したレンズが採用され得る。
図2(C)は、本実施形態で使われる撮像素子110、111の受光面における画素配列の一部を模式的に示している。撮像素子110、111は、単板カラー撮像素子である。撮像面に行および列状に配列された多数の画素は、可視光帯域RGBの他に、赤外帯域の画素IRを有している。撮像部101が運転支援のために外部シーンを撮像するモードで動作するとき、照明は消灯されて、RGB画素から通常のフルカラー画像が生成される。一方、フロントガラスの状態を監視するモードで動作するときは、赤外帯域の偏光を照射し、IR画素から赤外画像が生成される。
図3は、フロントガラス3001が偏光照明で照射されているとき、フロントガラス3001で反射される光線を模式的に示している。フロントガラス3001上には、雨滴3002が存在している。図3に示されるように、偏光照明の光線は、フロントガラス3001の表面または雨滴3002によって反射される。反射光の一部は、カメラに入射する。
本開示の実施形態では、同軸照明が実現しており、カメラの撮影光軸と偏光照明の光軸とは実質的に平行である。一方、フロントガラス3001は、偏光照明の光軸に対して傾斜している。このため、偏光照明から出た光のうち、光線(H)は、光源の正反射であるハレーション光を形成するが、カメラには戻らない。雨滴3002による反射および屈折を受けた光がカメラに戻ることができる。
照明光源から出てフロントガラス3001を透過し、雨滴3002で正反射されて再びカメラに戻る光線(F)は、偏光光源の偏光状態を維持している。すなわち、雨滴3002による反射光は、照明光源からの直線偏光の向きと同じ向きに偏光した直線偏光である。フロントガラス3001を透過して雨滴3002の内部で2回反射して再びカメラに戻る光線(S)も、照明光源からの直線偏光の向きと同じ向きに偏光した直線偏光である。一方、光線(T)は、1回反射および2回反射によってカメラに戻らない。
なお、外部シーンからの大部分の光(O)は非偏光である。外光がフロントガラス3001を透過してダッシュボード経由でフロントガラス3001に反射する光(D)は、ブリュースター角に近くなることがあるため、水平(0°)に偏光する場合が多い。
図4は、本実施形態における偏光画像処理装置の全体構成を模式的に示す図である。
本実施形態では、雨滴検知モードにおいて、電場振動面の方位が0°と90°の2種の直線偏光の赤外線105を時間的に順次交互に被写体に照射して、被写体から反射した戻り光107をビームスプリッタ109で2つの光路に分割する。そして、分割された戻り光107を、それぞれ、偏光板113、114を介して2枚の単板カラー撮像素子110および111によってカラー撮像を行う。
図4では、カラー撮像素子110で0°、カラー撮像素子111で90°の偏光透過角で偏光撮像が行われる。ビームスプリッタ109を偏光ビームスプリッタに交換することにより、偏光板113、114を省略することもできる。
本実施形態では、撮像部101の先端部に配置したLED、レーザー、あるいは有機ELなどで実現される光源103と、偏光板104とで偏光照明光105を生成する。照明の偏光状態の切り替えと撮像のタイミングとは、照明・撮像同期部112で制御される。撮像された画像は、画像メモリM0、M1に格納され、次の照明の切り替えタイミングで撮像される画像との間で平均処理、輝度生成、偏光差分生成が行われる。
平均化平行ニコル画像Iav(‖)および平均化直交ニコル画像Iav(⊥)の伝送は、画像信号115および画像信号116が時間的に交互にその役割を担う。すなわち、照明の偏光が0°の場合には、画像信号115が平均化平行ニコル画像Iav(‖)を表現し、画像信号116が平均化直交ニコル画像Iav(⊥)を表現している。平均化偏光差分処理では、画像信号115から画像信号116を減算する。一方、照明の偏光方向が90°の場合には、画像信号116が平均化平行ニコル画像Iav(‖)を表現し、画像信号115が平均化直交ニコル画像Iav(⊥)を表現する。平均化偏光差分処理では、画像信号116から画像信号115を減算する。
この切り替え制御は、差分方向信号117によって指定される。輝度生成部122で生成された輝度画像は、輝度処理部124によって通常撮像モードのカラー動画像として表示部118に表示される。偏光差分生成部126で生成された平均化偏光差分画像は、水滴検出部125に送られる。水滴検出部125は、平均化偏光差分画像に基づいて、画像の2値化処理により、雨滴の高輝度領域を抽出し、その後処理として雨滴領域を検出する。
画像合成部130は、例えば、検出した水滴を除去した画像を生成し、偏光撮像モードのカラー画像として表示部118に表示することができる。一方、水滴検出部125の出力に応じて、ワイパー制御部129はワイパーの動作を開始したり、ワイパーの動作スピードを調整し得る。
図5は、フロントガラス上の雨滴の画像と、その偏光差分処理の結果を示す図である。画像3201および画像3202は、偏光照明Lが0°の場合の撮像偏光角Cが90°および0°の画像をそれぞれ示す。また画像3203および画像3204は、偏光照明Lが90°の場合の撮像偏光角Cが90°および0°の画像をそれぞれ示す。画像3202では、1つの雨滴領域の内部で、高輝度になる3つの部分楕円領域(F)および(S)を示す。(F)および(S)領域では、照明光の0°偏光成分を維持したままカメラに戻る光が多いために高輝度となる。これに対して、背景シーン(T)および(O)では外部シーンの非偏光画像であるため、本来のシーン輝度の1/2の輝度に低下し、ダッシュボード反射光である(D)領域は0°に偏光してハレーションとして写りこむ。一方、画像3201では、照明光の戻り光は直交ニコル状態のため雨滴からの偏光の戻り光は全て遮断される。そのため、外部シーンの非偏光画像の1/2の輝度のみが撮像され、ダッシュボー
ドからの反射光も遮断される。
画像3203では、1つの雨滴領域の内部で、高輝度になる3つの部分楕円領域(F)および(S)を示す。照明光の90°の偏光成分を維持してカメラに戻る雨滴の(F)および(S)の領域は、高輝度となるが、背景シーン(T)および(O)では外部シーン非偏光画像なので1/2の輝度となり、ダッシュボードからの反射光(D)も偏光なので遮断される。画像3204では外部シーンの非偏光画像(O)(T)である輝度1/2の画像と、0°の偏光を有するダッシュボードからの反射光(D)画像が撮像される。以上の画像は撮像素子が赤外の波長域で感度を有しているため、偏光撮像素子302(303)の赤外光画素IRで取得されるため、全て赤外画像である。
以上の4種類の画像に対して、平均化平行ニコル画像3205は、3202および3203の平均化画像であるから雨滴の高輝度領域である(F)(S)と輝度が1/2になった外部シーン(O)(T)と輝度が1/2になった(D)とが撮像される。一方、平均化直交ニコル画像3206では、輝度が1/2になった外部シーン(O)(T)と輝度が1/2になった(D)とが撮像される。平均化偏光差分画像3207は、3205から3206を差分処理した結果であり、外部シーンが撮影されていた(O)(T)(D)の領域は消去され黒くなり、雨滴の(F)領域と(S)領域の明るい輝度領域のみが抽出できる。この偏光差分画像に対して画像処理の水滴検出部が、中央の高輝度点の座標から周囲の複数輝点までの半径距離を変えながら1つの雨滴に統合させるべき領域を推定する。この処理はよく知られた2値画像の膨張処理を使うことでも実現できる。
本実施形態では、フロントガラスの照明光が時間的に2種類に変化した効果が平均され、同時に平行ニコル、直交ニコル画像が平均化されているため、従来技術に比べてロバスト性や汎用性が向上している。
図6は、この効果を外部シーン除去とダッシュボード写りこみ除去を例に説明している。照明L0とL90の照射と撮像がそれぞれ時刻T1、T2で実施されたとすると、この時間間隔の間に車の走行のため外部シーンが大きく変化する場合がある。
図6に示されるように、時刻T1に撮像された2枚の画像3301、3302の中央付近に存在した外部物体3310が、時刻T2に撮像された画像3303、3304では、左端付近の領域3311に移動している。
ダッシュボード写りこみの画像では、本来のダッシュボード写りこみ領域(D)の偏光度が低い場合、あるいは全く偏光していない場合がある。フロントガラスの湾曲等の影響により、フロントガラス内側面で反射した光は本来水平方向0°に偏光せず場所ごとに偏光軸の角度が変化することがある。この場合には、撮像側の偏光軸角度90°で完全に遮断できずに輝度が残留することも多い。画像3301と3303における(D1)はこの残留した写りこみを示している。
しかし、平均化平行ニコル画像3305および平均化直交ニコル画像3306においては、画像3310と画像3311は平均輝度が両物体と背景の平均値となる和集合領域3312に統合される。また、ダッシュボードの写りこみ領域(D)も平均化の効果で同じ輝度の(D2)領域に変化する。その結果、平均化偏光差分画像3307がゼロとなる。このため、外部シーンが時間的に変化した効果も、ダッシュボード写りこみ領域の場所ごとの偏光状態の違いも共にキャンセルされて除去される。すなわち、外部シーンが車両動きのために移動する効果や、偏光状態が一定ではないダッシュボードの写りこみ光の遮断が確実に実現できるロバスト性と汎用性がある。
図7は、雨滴検出の偏光撮像と画像処理の結果を示す図である。実験は45度に傾斜させた透明アクリル板のカメラ側から偏光照明を照射し、アクリル板の外側の水滴越しに背景となる外部シーンを撮影し、平均化平行ニコル画像3401と平均化直交ニコル画像3402を得る。偏光撮像装置の光学系を含めた消光比は実測で80:1程度であり、100:1以下であった。平均化平行ニコル画像3401及び平均化直交ニコル画像3402から平均化偏光差分画像3403を生成する。平均化偏光差分画像3403では、背景シーンが黒く除去され、雨滴領域を示す高輝度の領域だけが抽出される。この後、雨滴検出の処理を実行する。最終的には、雨滴領域の面積などの評価値を算出してワイパー制御部129に送る。
このように本実施形態によれば、カメラの消光比性能が100:1以下でも、雨滴検出を実現できる。また、従来技術に比べ、車内におけるカメラ設置の場所およびフロントガラスに対する光照射の角度について自由度が増加する。更に、フロントガラスの湾曲による場所ごとの偏光状態の変化に対しても偏光カメラ側の微調整が不必要になる。
図8(A)は撮像部101の構造の一例を示す断面図、図8(B)は、正面図である。なお、撮像部101の構成は、この例に限定されない。
複数の光源103と各光源103をカバーする偏光板104が、図8(B)に示すように、撮像部の先端にリング状に配列され、各々が独立に点灯可能な分割光源を形成している(分割数は、この図では16分割)。この例では、リング状に配列された16個の偏光板104は、その偏光透過軸が0°または90°の方向を交互に向いている。このため、ある光源を基準として奇数番目に配列された光源から出射される光は、対応する偏光板104によって0°の方向に偏光した直線偏光になる。一方、偶数番目に配列された光源から出射される光は、対応する偏光板104によって90°の方向に偏光した直線偏光になる。光源103の個数(分割数)は、16個に限定されない。また、偏光透過軸が0°の偏光板104と偏光透過軸が90°の偏光板104とは、必ずしも交互に配列されている必要は無い。
被写体からの戻り光は、リング状に配列された照明103の中心付近に位置する対物レンズ108を透過してビームスプリッタ109に導光される。戻り光は、ビームスプリッタ109によって2つの光路に分割されて並列に2系統の撮像が行われる。
本実施形態では、交互に隣接しない同種の8個の分割光源が選択され点灯することによって時間的に交互の直交した直線偏光照明の切り替えが実現される。上述したように、分割数や偏光板の配列は任意であるが、直線偏光の偏光方向を変化させた場合に光っている光源位置が大きく変化しないほうが望ましい。
図9(A)は、偏光照明を行う照明部の別の例を示している。この例では、順次点灯する照明画素単位を十分小さく、数量を多くする。こうすることにより、点灯する光源位置の変動が撮像側で1画素以内に抑制され得る。図9(B)は、この面照明の全体構成を示す図である。面照明のX軸とY軸の各軸に順次点灯を制御するためのデータドライバが用意されており、X軸とY軸でアドレスされる画素が一斉に点灯する。例えば、ここではX軸とY軸の両方が偶数の画素(X2mとY2m)が一斉に点灯すると、それは偏光面が0°の照明光となる。そしてX軸とY軸のデータドライバの偶数、奇数の組みあわせによって、0°、90°の偏光透過面を有する直線偏光照明光が得られることになる。
このような面発光照明を使う利点は、全体の照度や配光状態が一定のまま照明の偏光状態だけを変化できることである。照明に面光源を使用することにより、照明光の均一性が良くなる。その結果、透明なフロントガラスにおける非常に強い正反射輝度を低下させ、
撮像を良好に行うことができる。ただし、偏光面を回転する照明は、ここで説明した分割光源を用いる以外でも、液晶の物性を用いる可変リターダ等の偏光移相子を用いても構わない。
上記の例では、光源103が撮像部101内に設けられているが、照明の軸と撮像の軸とが実質的に同軸であれば、光源103は撮像部101から分離されていても良い。
図10は、図4の実施形態の偏光撮像モードにおける照明と撮像のタイミングを示すチャートである。図10には、画像データを格納することができるメモリM0、M1の読み出し(RD)および書き込み(WR)のタイミングも記載されている。
光源103は直線偏光の透過軸の角度が0°と90°に交互に切り替わるように点灯する。そして、各々の点灯期間中に、撮像素子110と撮像素子111によって並列にそれぞれ0°と90°の偏光透過面で並列に1フレームの画像が偏光撮像される。これらの画像データは、平均処理部120へ送られる。同時に、画像メモリM0とM1から読み出された1フレーム前の画像データも平均処理部120へ送られて一緒に平均処理が実施される。
平均化平行ニコル画像Iav(‖)、平均化直交ニコル画像Iav(⊥)は、次に偏光差分生成部126、輝度生成部122などの演算処理部へと送られる。そして生成された平均化偏光差分画像は、水滴検出部125に送られる。水滴検出部125は、平均化偏光差分画像に基づいて、画像の2値化処理により、雨滴の高輝度領域を抽出し、その後処理として雨滴領域を検出する。
画像合成部130は、例えば、検出した水滴を除去した画像を生成し、偏光撮像モードのカラー画像として表示部118に表示することができる。一方、水滴検出部125の出力に応じて、ワイパー制御部129はワイパーの動作を開始したり、ワイパーの動作スピードを調整し得る。
図11は、図4の実施形態の通常撮像モードにおける照明と撮像のタイミングを示すチャートである。図11にも、画像データを格納することができる画像メモリM0、M1の読み出し(RD)および書き込み(WR)のタイミングが記載されている。
光源103は、直線偏光の透過角度が0°と90°の部分が同時点灯することにより、非偏光照明と等価になる。この点灯期間中に撮像素子110と撮像素子111によって並列にそれぞれ0°と90°の偏光透過面で並列に1フレームの画像(偏光画像)データが取得される。これらの画像データは輝度処理部124へ送られて平均化される。この平均化により、偏光撮像が解消されて通常の輝度画像となる。このモードでは、画像メモリM0、M1および平均処理部120を使用する必要はない。また偏光方向が異なる光の同時照射ができるため、照明光量が多くなり、撮像素子の露光時間を短縮でき、結果的に高速の動画撮像が可能になる。
従来技術によれば、フロントガラスに投光する非偏光の赤外光源の正反射光のハレーションを偏光フィルタによって除去する必要があるため、ワイヤグリッド製の偏光フィルタの消光比も著しく高める必要があった。本発明者の実験によれば、これには100:1程度以上の消光比が必要となりワイヤグリッド製偏光板での実現が困難になる。しかし、本実施形態によれば、照明一体型のカメラ筐体をドライバーが邪魔にならない位置に自由に設置でき、また、消光比が100:1以下でも十分な性能を出すことが可能になる。
(第1の実施形態の変形例)
図12は、本開示の第1の実施形態の変形例を示す。図1を参照して説明した実施形態では、受光側Cの偏光板の透過軸の方位が0°と90°の2種類である。この変形例では、受光側Cの偏光板の透過軸の方位が0°と45°と90°の3種類から構成されている点が異なる。すなわち、図1の実施形態では、照明の偏光方向と撮像の偏光板の偏光方向(透過軸方向)とが平行状態の画像L0C0、L90C90を平行ニコル画像として用いていたのに対して、変形例では、偏光方向が45度をなす画像L0C45、L90C45を使用する。これらの画像を「傾斜ニコル画像」と称してもよい。これにより、偏光撮像モードにおいて、被写体の表面の傾きや平面度のため、偏光差分画像内に平行ニコル画像のハレーションが多すぎる場合、それを減少させることができる。
図13は、本変形例における偏光画像処理装置の全体構成を模式的に示す図である。本実施形態における偏光画像処理装置は、撮像部2100と、制御装置200と、表示部118とを備える。
本変形例では、光の電場振動面が0°と90°の2種の直線偏光の赤外線105を時間的に順次交互に照射する。被写体から反射した戻り光107をプリズム201で光路を3分割し、偏光板113、114、202を透過した光を3枚の単板カラー撮像素子110、111および203でカラー撮像を行う。図13の例では、カラー撮像素子110で、0°、カラー撮像素子111で90°、カラー撮像素子203で45°の偏光透過角でそれぞれ偏光撮像が行われる。
照明の偏光状態の切り替えと撮像のタイミングは、照明・撮像同期部112で制御される。撮像された画像は、画像メモリM0、M1、M2に格納される。これらの画像は、次の照明の切り替えタイミングで撮像される画像との間で行われる平均処理、輝度生成、偏光差分生成に用いられる。
平均化平行ニコル画像Iav(‖)と平均化直交ニコル画像Iav(⊥)は、画像信号115と画像信号116が時間的に交互にその役割を担う。すなわち、照明の偏光が0°の場合には、画像信号116が平均化直交ニコル画像Iav(⊥)、であり、照明の偏光が90°の場合には、画像信号115が平均化された直交ニコル画像Iav(⊥)となる。この両者の選択は、信号205に応答して選択部SELが行う。平均化平行ニコルに相当する画像(平均化傾斜ニコル画像)は、画像L0C45と画像L90C45の平均画像であるから、メモリM2から読み出された画像とカラー撮像素子203で撮像された画像との平均処理の結果として得られる画像信号204によって表現される。
平均化偏光差分生成部126では、画像信号204から選択部SELの出力206を減算する。偏光差分の輝度生成部122で生成された輝度画像は、輝度処理部124によって通常撮像モードのカラー画像の動画として表示部118に表示される。平均化偏光差分生成部126によって生成された平均化偏光差分画像は水滴検出部125に送られる。水滴検出部125は、平均化偏光差分画像に基づいて、画像の2値化処理により、雨滴の高輝度領域を抽出し、その後処理として雨滴領域を検出する。
画像合成部130は、例えば、検出した水滴を除去した画像を生成し、偏光撮像モードのカラー画像として表示部118に表示することができる。一方、水滴検出部125の出力に応じて、ワイパー制御部129はワイパーの動作を開始したり、ワイパーの動作スピードを調整し得る。
図14は、本変形例における偏光撮像装置を示す図であり、0°/45°/90°の3種の偏光板と3個の単板カラー撮像素子とを有する。
本実施形態では、図14(A)の交互照明点灯モード、同図14(B)の同時点灯モード、同図14(C)の消灯モードの3種類の動作モードで動作を行うことができる。これらの動作モードは運転手が切り替えてもよいし、一定時間で自動的に切り替えられてもよい。
図14(A)および(B)のモードでは、光源を点灯させてフロントガラス上の状態である雨滴検出を実施する。図14(C)のモードでは、外部シーンに基づく画像認識を実行し、運転支援を行う。
図14(A)の交互点灯モードでは、前述の実施形態について説明したように、雨滴検出を実施する。このとき、3種ある単板カラー撮像素子のうち、偏光板の偏光透過軸の方向が0°である撮像素子111と、偏光透過軸の方向が90°である撮像素子110からの2種類の画像だけが撮像される。すなわち、偏光透過軸の方向が45°の撮像素子203では撮像を実施しない。
図14(B)の同時点灯モードでは、偏光方向が0°および90°の直線偏光照明が同時に点灯するため、非偏光照明と同等の照明が実現する。
図14(C)の消灯モードでは、シーンの非偏光照明を用いた偏光撮像カメラの動作が行われる。従って、雨滴などのフロントガラスの状態は検知されず、外部シーン認識のための偏光撮像を実施する。このモードでは、カメラが0°/45°/90°の3種の偏光板を有するため、フロントガラスの湾曲等により場所ごとに偏光状態が異なる場合にも、ダッシュボード反射光を効率的に除去した外部シーンを撮像できる。例えば特許第4486703号公報に記載されているように、3種類の角度の偏光透過面を有する偏光撮像装置では、画像の各画素位置によって3個の画素値を取得できる。この3点を通過する正弦関数カーブを最適に決定し、輝度の変動の最小値を差し引く処理をすると、場所ごとに異なる偏光を除去した画像が得られる。
(第2の実施形態)
図15は、本開示の第2の実施形態の偏光撮像方法を示す図である。本実施形態では、照明光として、直線偏光ではなく円偏光を用いている。円偏光を用いることにより、被写体表面の特定の方向の偏光特性に依存せずに雨滴を平均的に検出することができる。
本実施形態では、被写体に対して照明Lが、光の進行方向に垂直な面内で時計回りおよび反時計回りの電場振動面を有する円偏光として時間的に交互に切り替えて照射される。偏光の回転方向は、通常は光の進む向きから観察して定義するが、ここでは、常にカメラ側から観察して定義するものとする。この座標系では、滑らかな平面に垂直に入射する円偏光の回転方向は反射しても不変である。
受光側カメラCでは、戻り光を受光し、λ/4板で光の位相を変化させて直線偏光に変換した後に光を2分割し、照明と同様、平面内で0°(水平)および、90°(垂直)の方位に偏光透過軸を有する直線偏光フィルタを介して2種類の偏光撮像が並列に行われる。λ/4板は、被写体からの戻り光を透過させるように配置され、右回り偏光の光および左回り偏光の光をそれぞれ第1の方向および第1の方向に直交する第2の方向に変換する位相差素子の1つである。円偏光照明Lが時計回りの場合に、平行ニコル画像L0C0と直交ニコル画像L0C90が取得され、円偏光照明Lが反時計回りの場合に、直交ニコル画像L90C0と平行ニコル画像L90C90とが取得される。
図16と図17は、照射光が被写体から反射してきた戻り光の円偏光が直交する2種の直線偏光に変換される様子を示している。図16は、戻り光が反時計回りの円偏光230
1をλ/4板に通した結果、直線偏光2303に変換される場合を描いている。反時計回り円偏光2301はX軸の電場成分ExとY軸の電場成分Eyの位相について、Y軸のほうがλ/4だけX軸より遅れている。
そこで、λ/4板の方位2302にあるようにX軸とY軸をそれぞれF(Fast:進相)軸、S(Slow:遅相)軸に設定することにより、2304の矢印のようにExをさらにλ/4だけ位相を進ませて、ExとEyの位相差をλ/2すなわちπとする。これによって2303のような角度θ=135°の直線偏光が得られる。
図17は、戻り光が時計回りの円偏光2401をλ/4板に通した結果、直線偏光2403に変換される場合を描いている。時計回り円偏光2401はX軸の電場成分ExとY軸の電場成分Eyの位相について、Y軸のほうがλ/4だけ進んでいる。そこで、λ/4板の方位2302と全く同様にX軸とY軸をそれぞれF(Fast:進相)軸、S(Slow:遅相)軸に設定することにより、2404の矢印のようにExをさらにλ/4だけ位相を進ませて、ExとEyの位相差を0とする。これによって2403のような角度θ=45°の直線偏光が得られる。
図18は、本開示の第2の実施形態における偏光画像処理装置の一部の構成を模式的に示す図である。この装置の全体構成は、図4に示す構成と同じであるため、それと異なる撮像部101の構成のみを記載している。
図18の装置における照明部には、被写体側からλ/4板2501、偏光板104、および光源103がこの順序に配置されている。光源103は、出射する直線偏光の偏光面が0°の光源素子と90°の光源素子とが交互に円周状に配列されている。光源素子の個数は例えば8個である。λ/4板2501は、そのF(Fast:進相)軸とS(Slow:遅相)軸からなる光学軸が光源103から出射され偏光板104を透過した光の偏光面に対して45°傾斜するように配置され、位相をλ/4だけ異ならせる。ここで偏光面が0°の光源素子のアレイと90°の光源素子のアレイとを交互に選択して点灯することにより、時計回り2502および反時計回り2503の円偏光照明で時間的に交互に、かつ、空間的には略均等に被写体を照射することができる。
これらの円偏光は被写体に照射され反射し偏光度が低下した部分偏光の戻り光となってカメラ側に戻る。照明の円偏光の回り方に即して交互に時計回り円偏光2504および反時計回り円偏光2505の戻り光となる。この戻り光は、対物レンズ108を透過し、F(Fast:進相)軸とS(Slow:遅相)軸からなる光学軸が撮像素子側の偏光フィルタに対して45°傾斜するように配置されたλ/4板2506によって交互に直交する直線偏光に変換される。これらの直線偏光はビームスプリッタ109で光路分割される。そして、偏光フィルタ114、113を経由して撮像素子111、110に到達して偏光撮像がされる。
(第3の実施形態)
図19は、本開示の第3の実施形態の撮像方法を示す図である。本実施形態では、照明光として、第2の実施形態と同じく円偏光を用いている。第2の実施形態と異なるのは、照明として1方向の回転の円偏光のみを用いる点である。これによって、照明部の構造を簡易にしつつ被写体表面の特定方向の偏光特性に依存せず雨滴を平均的に検出することができる。
被写体に対して照明Lが、光の進行方向に垂直な面内で時計回りまたは反時計回りの振動面を有する円偏光として照射される。偏光の回転方向は任意であるが、ここではカメラ側から観察して時計回りとする。
受光側カメラCでは、戻り光を受光し、可変リターダ(可変位相差素子)で光の振動成分の位相を変化させて直線偏光に変換する。その後に光を2分割し、平面内で0°(水平)および、90°(垂直)の方位に偏光透過軸を有する直線偏光フィルタを介して2種類の偏光撮像が並列に行われる。可変リターダは、液晶を用いた移相子といわれるものであり、Liquid Crystal Variable Retarders(Meadowlark Optics社)等の技術を用いることによって、印加電圧の制御により振動成分の位相を0〜λ/2まで変化可能なため円偏光の光を直交する2種の直線偏光に変換できる。可変リターダは、被写体からの戻り光を透過するように配置され、戻り光を第1の方向に偏光した第1の偏光状態の光に変換する第1モードと、戻り光を第1の方向に対して直交する第2の方向に偏光した第2の偏光状態の光に変換する第2モードとで、交互に動作する可変位相差素子である。すなわち、円偏光照明Lが時計回りの場合に、可変リターダへの電圧印加を時間的に制御すれば、たとえば可変リターダ状態0において平行ニコル画像L0C0と直交ニコル画像L0C90が取得され可変リターダの状態1において画像L90C0と平行ニコル画像L90C90とが取得される。
図20と図21は戻り光の円偏光が直交する2種の直線偏光に変換される様子を示している。図20は、戻り光が時計回りの円偏光2701がX軸をS(Slow:遅相)軸、Y軸をF (Fast:進相)軸として位相差λ/4と設定した可変リターダを透過した
場合、角度θ=45°の直線偏光2703に変換される場合を描いており、図21では、同じく時計回りの円偏光2701がX軸をF(Fast:進相)軸、Y軸をS(Slow:遅相)軸として位相差=λ/4に設定した可変リターダを透過した場合、角度θ=135°の直線偏光2803に変換される場合を描いている。
図22は、本開示の第3の実施形態における偏光撮像装置の構成を模式的に示す図である。本偏光画像処理装置の全体構成は、図4の構成と同じであるため、それと異なる撮像部101の先端部のみを記載している。本実施形態における照明部には、被写体側からλ/4板2901、偏光板104、および光源103がこの順序に配置されている。図のように偏光板104の方向に対して45度傾斜させてλ/4板2901を配置することにより時計回り円偏光の照明2902が被写体に照射される。そして被写体から反射した戻り光は偏光度が低下した時計回り円偏光2903であり、これが対物レンズ108を透過して撮像側の偏光フィルタ軸に対して45度傾斜した配置の可変リターダ2904に入射する。可変リターダ2904は、位相制御線2905による電圧印加により、その状態を交互に変化することができ、0°および90°の直線偏光に変換されてビームスプリッタ109で光路分割されて偏光フィルタ114、113を経由して撮像素子111、110に到達して偏光撮像が実現される。
なお、本実施形態では、照明光を時計回りの円偏光と想定したが逆回りでも問題ない。また円偏光でなく楕円偏光の照明を用いてもよい。その場合、可変リターダ2904において位相をλ/4ではなく適当に修正してからビームスプリッタ109に入射すれば、本実施形態と同様の作用効果が得られる。
上記の実施形態では、ビームスプリッタを用いて複数の偏光撮像を同時に実行している。以下、ビームスプリッタを用いない実施形態を説明する。
(第4の実施形態)
図23(A)は本開示の第4の実施形態の偏光撮像装置を示す図である。
本実施形態では、撮像部101の別の構成として、0°/90°の2種の偏光モザイク偏光フィルタをRGBとIRの4波長帯域のカラー撮像素子上に形成したカラー偏光イメ
ージセンサ3702を備える。光源103と偏光フィルタ104とを備える照明部は、前述した他の実施形態における照明部の構成と同様の構成を有している。
図23(B)は、カラー偏光イメージセンサ3702の断面構造を示す図である。
入射光は、対物レンズ108から撮像面に到達する。最上面には金属製のワイヤグリッドモザイク3703が、その次にマイクロレンズ3704が設けられている。マイクロレンズ3704の役割は、光を効率的にPD(フォトダイオード)3709へ集めることにある。マイクロレンズ3704の下には、平坦化層3705およびカラーフィルタモザイク3706がある。カラーフィルタモザイク3706は、有機物、金属、およびフォトニック結晶などから形成され得る。その下層には、平坦化層3707と配線層3708が設けられている。光の透過部分に配線層3708は存在しないので、被写体からの戻り光は、配線によって遮光されることなく、その下層にあるPD3709に到達する。
図23(C)は、カラー偏光イメージセンサ3702を上から見た図である。カラーフィルタモザイク3706とワイヤグリッドモザイク3703の平面構造との上下の対応関係をそれぞれ併置して示している。偏光透過軸の方向が0°および90°のワイヤグリッドが、それぞれ、2×2画素領域に割り当てられている。2×2画素領域は、R、G、B、IRの4波長のカラー画素が対応する。この結果、4つの波長帯域で偏光画像を並列に取得できる。
本実施形態によっても、図4の撮像部101と同様の動作を実現できる。すなわち、撮像部101は、被写体が第1の照明光で照射されているときに第1の方向に偏光した第1の偏光画像および第2の方向に偏光した第2の偏光画像を取得する。そして、被写体が第2の照明光で照射されているときに第1の方向に偏光した第3の偏光画像および第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得する。こうして、図5に示される平均化平行ニコル画像3205および平均化直交ニコル画像3206と同様の偏光画像を取得できる。このため、ビームスプリッタを用いないでも、偏光の同軸照明によってフロントガラス上の雨滴を検出することが可能になる。
このようにビームスプリッタを使用しない場合でも、第1の方向に偏光した光を透過する少なくとも1個の第1の偏光子と第2の方向に偏光した光を透過する少なくとも1個の第2の偏光子とを含む偏光板を、イメージセンサの撮像面と被写体との間に配置すれば、偏光方向が異なる複数の偏光画像を同時に取得することができる。
このような偏光撮像装置は、本実施形態における構成を有するものに限定されず、多様な構成を採用し得る。以下、偏光撮像装置の多様な構成例を説明する。以下の各偏光撮像装置を用いても、図5に示される平均化平行ニコル画像3205および平均化直交ニコル画像3206と同様の偏光画像を取得できる。
(第4の実施形態の変形例)
図24は本開示の第4の実施形態の変形例の偏光撮像装置を示す図であり、カラー偏光イメージセンサ3702のさらに別の構成として0°/90°の2種の偏光モザイク偏光フィルタをRGBとIRの4波長帯域の層構造カラー偏光イメージセンサを示している。もとになる層構造カラーイメージセンサは、例えばMeenal Kulkarni and Viktor Gruev、"Integrated spectral-polarization imaging sensor with aluminum nanowire polarization filters",8 October 2012/Vo. 20, No. 21/OPTICS EXPRES 22997に開示されている
構造を用いればよい。本構成では、さらに通常のRGBの他にIRの画像を得る構造にしている点が特徴である。本実施形態によれば、カラー画像と偏光画像の取得を高い感度および高い解像度で実施し得る。
(第5の実施形態)
図25は本開示の第5の実施形態の偏光撮像装置を示す図である。本実施形態では、RGBとIRの4波長帯域への色分解を4出力色分解プリズムによって実行する。本実施形態におけるカメラ3901は、光源103と偏光フィルタ104とを備える照明部については前述した他の実施形態と同じであるから以降説明は省略する。
図25(A)に示されるように、本実施形態の撮像部は、入射光を4つの波長帯域に分割する4出力色分解プリズム3902と、分割された光路上に置かれた4個のモノクロ偏光撮像素子3903とを備えている。モノクロ偏光撮像素子3903の撮像面には、0°/90°の2種の広帯域の偏光モザイクフィルタが配置されている。
図25(B)は、4出力色分解プリズムの4分解波長帯域R、G、B、IRを示す。典型的には、Bが400〜500nm、Gが500〜600nm、Rが600〜700nm、IRが900〜1000nmである。
図25(C)は、モノクロ偏光イメージセンサ3903の断面構造の一例を示している。この構成は、図23(B)に示される断面構造とほぼ同一であるが、本実施形態では、カラーフィルタ306が無い点で異なる。
図25(D)は、撮像面の平面構造を示している。0°/90°の偏光透過軸を有するワイヤグリッドモザイク3703は画素に1対1に対応して配置されている。
本実施形態は、モノクロのワイヤグリッドモザイクを用いた偏光イメージセンサを利用することができる。
(第6の実施形態)
図26は本開示の第6の実施形態の偏光撮像装置を示す図である。
本実施形態では、RGBとIRの4波長帯域への色分解を、色分解プリズムではなく、対物レンズ4004の開口部上に配置された色フィルタ4002によって実行する。
図示されているカメラ4001では、マイクロレンズアレイ4007とモノクロ偏光イメージセンサ3903とが一体成型されたマイクロレンズアレイ型カラーイメージセンサ4005を用いて色分解と偏光撮像とを行う。光源103と偏光フィルタ104とを備える照明部は、前述した他の実施形態における照明部の構成と同様の構成を備えている。
被写体上の1点4006から発散した戻り光は、対物レンズ4004上の2つの領域4002の各々を透過し、マイクロレンズアレイ4007を介してモノクロ偏光イメージセンサ3903の撮像面に到達する。このとき、対物レンズ4004上の2つの領域4002を通過する光線が異なる画素に到達する。このため、イメージセンサ3903上に形成される像は、全体としては被写体の像であるが、詳細には異なる2領域4002からの視差画像を含む。画素を選択して集積するデジタル画像処理を行うことにより、2領域4002を透過した画像を分離して2つの視差画像を生成することができる。
図27(A)は、対物レンズ開口部4004およびカラーフィルタ領域4002の断面構造を示す図である。開口部となる対物レンズ上には、図27(B)に示すように、種類が異なる合計4個のカラーフィルタR、G、B、IRが2行2列に配列されている。なお、カラーフィルタ領域4002と対物レンズ4004の設置順序は、被写体からの光に対して図27(A)と逆でもかまわない。
カラーフィルタ領域4002の配列方法は図27(B)以外でもよい。カラーフィルタ領域4002は、有機物、フォトニック結晶、その他の任意のフィルタ材料から形成され得る。
図28は、マイクロレンズアレイ型カラーイメージセンサ4005を用いた撮像結果から偏光画像を生成する画素選択再集積の処理を説明する図である。センサ4005上のイメージ上で4行4列に配列された画素ユニットが、対物レンズの開口部の4領域のフィルタからの光線に対応する。左上、右上、左下、右下の2行2列の4画素を全画像にわたり選択して再度集積する。こうすることにより、解像度は1/4×1/4に低下するが、それぞれGの偏光モザイク像4201、Rの偏光モザイク画像4202、Bの偏光モザイク画像4203、IRの偏光モザイク画像4204を分離することができる。
その後の処理は、前述した実施形態について説明した処理と同様である。本実施形態でも、R、G、B、IRの各波長帯域で0°/90°の偏光透過軸方向に偏光した光による偏光画像を得ることができる。
なお、本実施形態では、図28で示すようにモノクロ偏光イメージセンサとして0°(水平)と90°(垂直)の2種類のモザイク偏光子が整列しているものを例示しているが、これはたとえば0°/45°/90°/135°のような4種類のモザイク偏光子が整列していてもよい。3種類以上の偏光子を有すると、偏光照明を利用しなくても、一般のシーンにおける任意の入射光の偏光の主軸や偏光度を算出することが可能となる。そこで、照明光源を点灯した場合には、0°/45°/90°/135°のうち、0°と90°の画素のみを用いてフロントガラス上の雨滴検出処理などを実現し、照明光源を消灯した場合には、4種類すべての偏光子を使うことによって、車外シーンの反射光の主偏光軸や偏光度を算出し、路面の状態を検出したり、湾曲のあるフロントガラスから写りこみを除去する撮像できる偏光カメラとして動作することが可能となる。
(第7の実施形態)
図29は本開示の第7の実施形態の偏光撮像装置を示す図である。
本実施形態では、0°と90°の偏光透過軸方向への光の分解を、対物レンズ4004の開口部上に配置された偏光モザイクフィルタ4302によって実行する。
図示されているカメラ4301は、撮像面上にマイクロレンズアレイ4007とR、G、B、IRの4波長帯域画素を有する単板カラー撮像素子302とが一体成型されたマイクロレンズアレイ型カラーイメージセンサ4303を用いて色分解と偏光撮像を行う。光源103と偏光フィルタ104とを備える照明部は、他の実施形態における照明部の構成と同じ構成を備えている。
被写体上の1点4006から発散した戻り光は、対物レンズ4004上の2つの領域4302の各々を透過し、マイクロレンズアレイ4007を介してカラーモザイクを配置したカラー撮像素子302に到達する。対物レンズ4004上の2つの領域4302を通過した構成が異なる画素に到達する。このため、カラー撮像素子302上に形成される像は、全体としては被写体の像であるが詳細には異なる0°と90°の偏光領域の像から成立する画像となる。各領域は、カラー撮像素子上のカラーモザイク2×2画素に対応している。
図30(A)は、本実施形態における開口部の偏光フィルタ領域4302の断面構造を示す図である。この例では、偏光フィルタとして金属ワイヤグリッド層を用いている。ワ
イヤグリッド層4401は、ピッチが100nm程度の金属ワイヤが透明基板4402上に形成され、可視光から赤外範囲の広帯域で偏光動作を実現できる。
偏光フィルタ領域4302の後段には、対物レンズ4004が設置されている。ワイヤグリッド層4401および対物レンズ4004の配列の順序、ならびに、ワイヤグリット層4401と対物レンズ4004との間隙の有無は、任意である。偏光板は、可視光範囲内の広帯域で偏光動作を実現するものであれば、ワイヤグリッド層に限定されず、ポリマー系偏光板なども利用可能である。ワイヤグリッド層は、Al(アルミニウム)などの多様な金属材料から形成され得る。ワイヤグリッド層4401は、単層に構造を有するものに限定されず、多層構造を備えていても良い。その場合、最表面には、光の吸収層を配置して反射を抑制してもよい。積層されたワイヤグリッドの間隙を他の材料で充填して機械的強度を増強してもよい。ワイヤグリッドの表面を化学反応から守るためにコーティングを行っても良い。
図30(B)は偏光フィルタ領域4302の平面構造を示す図である。この偏光フィルタ領域4302は、0°と90°の偏光透過軸を有する2×2の合計4個の偏光フィルタよって構成されている。
図31は、マイクロレンズアレイ型カラーイメージセンサ4303を用いた撮像結果から、偏光画像を生成する画素選択再集積処理を説明する図である。センサ4303上のイメージ上で4×4の画素ユニットが、対物レンズ開口部の4領域のフィルタからの光線に対応するため、それぞれ左上、右上、左下、右下の2×2画素を全画像にわたり選択し再度集積することにより、解像度は1/4×1/4に低下するが、0°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4501、4504、および90°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4502、4503を分離することができる。ここから、公知のカラーモザイク補間処理を行うことによりフルカラーと赤外の0°/90°の偏光画像を得ることができる。
本実施形態の利点は、レンズ開口部に偏光板を設置できるため、個々の偏光モザイク素子のサイズを撮像素子上へ配置した場合よりも大きくできることである。たとえば、第5の実施形態で用いた偏光モザイク型の撮像素子では、偏光モザイク単位を形成する金属ワイヤ長は撮像素子の画素サイズに等しく典型的には1〜3μmである。このような微細サイズでは、たとえワイヤグリッド個々の金属線のピッチは微細であってもワイヤグリッド長さや繰り返し本数が制限される。その結果、偏光板としての消光比性能は10:1程度に低下するとされている。本実施形態では、レンズ開口部のサイズである0.5mm=500μm程度の比較的大判のワイヤグリッド偏光板を用いることができ、100:1程度の高い消光比を実現することができ、性能上極めて有利となる。
(第8の実施形態)
図32は本開示の第8の実施形態の偏光撮像装置を示す図である。
本実施形態では、0°と90°の偏光透過軸方向への光の分解およびR、G、B、IRへの波長帯域への光の分解の両方を、対物レンズ4004の開口部上に配置されたカラー&偏光複合モザイクフィルタ領域4602によって実行する。図示されているカメラ4601では、撮像面上にマイクロレンズアレイ4007と広帯域波長感度を有するモノクロ撮像素子4604とが一体成型されたマイクロレンズアレイ型モノクロイメージセンサ4603を用いて色分解と偏光撮像を行う。光源103と偏光フィルタ104とを備える照明部については前述した他の実施形態と同じであるから説明は省略する。
被写体上の1点4006から発散した戻り光は、対物レンズ4004上の8領域460
2を透過しマイクロレンズアレイ4007を経由してモノクロ撮像素子4604に到達する。この際、対物レンズ上の領域の像が異なる画素に到達するため、モノクロ撮像素子4604上に形成される像は、全体としては被写体の像であるが詳細には対物レンズ上の8領域の像から成立する画像となる。
図33(A)は、本実施形態における開口部の偏光フィルタ領域4602の断面構造を示す図であり、この例では偏光フィルタとして金属ワイヤグリッド層を用いており、ワイヤグリッド層4701は、ピッチが100nm程度の金属ワイヤがカラーフィルタ層4702上に形成され、可視光から赤外範囲の広帯域で偏光動作を実現できる。次の段には対物レンズ4004が設置される。
図33(B)は偏光フィルタ領域4602の平面構造を示す図であり、それぞれ0°と90°の偏光透過軸とR、G、B、IRの波長透過域を有する3×3合計9個の領域より構成される。9領域のうち未使用1領域はたとえばW領域としてカラーフィルタおよび偏光フィルタいずれも無い領域としてよい。
図34は、マイクロレンズアレイ型モノクロイメージセンサ4603を用いた撮像結果から偏光画像を生成する画素選択再集積処理を説明する図である。センサ4603上のイメージ上で3×3の画素ユニットが、対物レンズ開口部の9領域のフィルタからの光線に対応するため、3×3画素を全画像にわたり選択し再度集積することにより、解像度は1/3×1/3に低下するが、0°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4801、4803、4805、4807および90°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4802、4804、4806、4808を分離することができる。また図示していないが、W領域の画像も同様に分離される。ここから、フルカラーと赤外の0°/90°の偏光画像を得ることができる。
本実施形態の利点は、ワイヤグリッド偏光板のワイヤ長サイズを大きくできるため消光比を向上できること、および解像度が1/3×1/3の程度で済むことである。
(第9の実施形態)
図35(A)は本開示の第9の実施形態の偏光撮像装置を示す図である。
本実施形態では、0°と90°の偏光透過軸方向への光の分解を、複数の対物レンズ4602の各開口部上に配置された偏光モザイクフィルタ4302によって実行する。多眼カラーカメラ4701は、撮像面上にR、G、B、IRの4波長帯域画素を有するカラー撮像素子302を有している。光源103と偏光フィルタ104とを備える照明部の構成は他の実施形態における照明部の構成と同じである。
被写体上の1点4006から発散した戻り光は、2×2の合計4個の複眼対物レンズ4702上の偏光フィルタ領域4703を透過してカラーモザイクを配置したカラー撮像素子302に到達する。対物レンズ上の各領域の像が撮像面上に併置された異なる画像となる。
図35(B)は、上記4個の多眼の対物レンズの開口(UL)、(UR)、(DL)、(DR)に対応する偏光フィルタの偏光軸を示す図であり、(UL)と(DL)が0°、(UR)と(DR)が90°の偏光板が設置される。
図36は、多眼カラーカメラ4701を用いた撮像結果から偏光画像を生成する画素選択処理を説明する図である。カラー撮像素子302上のイメージ上で4個の対物レンズ開口部の4領域を透過した画像は、それぞれ左上、右上、左下、右下に併置される。そこで
取得画像を切り離して分離すると、解像度は1/4×1/4に低下するが、0°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4901、4904、および90°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4902、4903とを分離することができる。ここから、公知のカラーモザイク補間処理を行うことによりフルカラーと赤外の0°/90°の偏光画像を得ることができる。
本実施形態によれば、レンズ開口部に偏光板を設置するため、個々の偏光モザイク素子のサイズを撮像素子上へ設置する場合に比べて大きくでき、消光比を向上できる。
(第10の実施形態)
図37は、本開示の第10の実施形態の原理を示す図である。本実施形態では、照明光として1方向に回転する円偏光を用いつつ、直線偏光を交互照射する場合と同様の画像処理を可能にしながら、照明部の構造を簡易にし、かつ4枚の異なる状態の偏光画像を時間的に同時に取得することによって画像処理を1フレーム内でリアルタイム処理することができる利点を有する。
本実施形態では、被写体に対して照明Lが、光の進行方向に垂直面内で回転する円偏光として照射される。偏光の回転方向は任意であるが、ここではカメラ側から観察して時計回りとする。受光側カメラCでは、戻り光を2分割し光の振動成分の位相を2種類に変化させて0°と90°の直線偏光に変換した後に、さらに各々にて0°および、90°の面内で透過面を有する直線偏光フィルタにて2種類の偏光撮像が並列に行われる。
なお、ここでいう0°あるいは90°はカメラ座標系を適当に設定した際に決定される角度であり、地表あるいは車における水平および垂直とあわせる必要はない。またカメラの撮像素子の水平方向が0°で垂直方向が90°である必要もなく、カメラ座標系をカメラの撮像素子に対して任意の角度θだけ傾斜して設定すれば、その座標系にて0°と90°が決定する。これは他の実施形態でも同じである。
円偏光は、0°と90°の直線偏光を、位相をλ/4だけずらして、合成した光ということができ、上記2種の直線偏光が位相をずらして被写体を照射していることになるから、時間的に交互に直線偏光を照射するのと同様の効果を有する。本開示の原理説明において、直線偏光を照射した際、媒質で反射した戻り光は、直線偏光と非偏光(ランダム偏光)に変換され、円偏光になることはないと仮定していた。これは被写体の媒質が偏光照明を反射する際、位相変調がないと想定していることになる。従って円偏光の照明の場合、戻り光は上記0°と90°の直線偏光が位相をλ/4ずらしたまま戻ってくる。そこで戻り光を分割してその位相をずらすことにより、円偏光に含まれている0°と90°の直線の戻り光を時間的に同時に抽出することができ、これに対して0°と90°の偏光観測をすることにより、本開示で利用していた4枚の偏光画像観測を同時に実施することができる。すなわち円偏光照明Lが時計回りの場合に、戻り光を分割して位相をずらした0°に相当するL0の光を生成し、ここから平行ニコル画像L0C0と直交ニコル画像L0C90が取得され、同時に、戻り光を分割して位相をずらした90°に相当するL90の光を生成して、画像L90C0と平行ニコル画像L90C90とが取得される。この同時取得された4枚の画像から平均化偏光差分画像を生成して画像処理をすることによって照明の照射と画像の生成までを時間的に同時に1フレーム時間内に実現できる。
図38(A)は、上記の原理に基づく実施形態10における偏光撮像装置の構成を模式的に示す図であり、車載カメラの別の構成として撮像系と略同軸状態にある円偏光照明を有すると同時に、複数の対物レンズの開口部に設置された位相変調素子であるλ/4板と偏光板を透過させて、撮像面上にR、G、B、IRの4波長帯域画素を有するカラー撮像素子を設置した多眼カラーカメラ3801を示している。
円偏光照明は撮像カメラの撮像光軸と略同軸の位置にあり、光源103、偏光板5201とλ/4板5202からなる光学素子を有し円偏光の照明5203を照射する。被写体で反射した戻り光5204は計4個(図では省略して2個のみ記載)の開口部5205、λ/4板5206、偏光板5207、対物レンズ5208を透過して単板カラー撮像素子302にて4枚の画像を生成する。単板カラー撮像素子はたとえばR、G、B、IRの4波長帯のカラーフィルタのベイヤーモザイクフィルタを有するものでよく、図にはG、Rの2種類のモザイクのみを記載している。
図38(B)は、照明部の円偏光の生成の詳細を示している。照明部には、被写体側からλ/4板5202、偏光板5201、および光源103がこの順序に配置されている。0°の軸方向の振動面を透過する偏光板の方向に対して45度傾斜させてλ/4板を配置しX軸をS(Slow:遅相)軸、Y軸をF (Fast:進相)軸を設定すると、カメ
ラ座標系X−Yにて時計回りの円偏光の照明が被写体に照射される。これを0°の直線偏光に対して+λ/4の位相変調を加えたということにする。5202の+λ/4の意味はこれを示す。
図38(A)の多眼カメラの開口部5205には被写体側からλ/4板5206、偏光板5207の順序で光学素子が配置され、次に対物レンズ5208が配置されている。これらは光軸上で重なって配置されている。対物レンズ5208と光学素子5206、5207の設置順序はこの逆でもかまわないがλ/4板5206と偏光板5207の順序は固定である。
図39(A)はこの開口部5205に配置されている4個の光学素子の平面配置を示しており、カメラに向ってUL(左上)、UR(右上)には、−λ/4だけ位相変調するλ/4板が、DL(左下)、DR(右下)には、+λ/4だけ位相変調するλ/4板が設置される。
図39(B)には、上記の4個の光学素子の位相変調の詳細を示しており、戻り光の時計回り円偏光が入射する際に、X−Y軸に対してF(Fast:進相)軸とS(Slow:遅相)軸がそれぞれ異なる形で45度傾斜したλ/4板が設置されているとこれらが−λ/4と+λ/4の位相変調の役割をする。−λ/4の位相変調を受けると、戻り光の円偏光は、照明光生成時の5201を透過した状態と同じ0°の直線偏光5205に変換され+λ/4の位相変調を受けると、円偏光は、さらに位相ずれを起こして90°の直線偏光5206に変換される。これらの直線偏光は次に0°と90°の2種の偏光板を透過する。
図40(A)には、4個の開口部に重なった形でこの2種の偏光板の配置を示しており、UL(左上)およびDL(左下)、には、0°の直線偏光板が、UR(右上)、DR(右下)には、90°の直線偏光板が設置される。
図40(B)には、上記の偏光板の透過の詳細を示しており、戻り光の0°の直線偏光の成分に対して0°と90°の透過軸を有する偏光板、および90°の直線偏光の成分に対して0°と90°の透過軸を有する偏光板での観測が行われて撮像素子で輝度値に変換される。なお図では戻り光には直線偏光の成分しか描かれていないが、実際には減衰した直線偏光成分と非偏光(ランダム偏光)成分の混合状態の光が観測されることになる。
本実施形態では多眼カメラが使われているため、4個の対物レンズによって結像された像は撮像面上に併置されている。
図41は、多眼カラーカメラによって併置された状態で取得された4枚の画像撮像結果から偏光画像を生成する画素選択処理を説明する図である。単板カラー撮像素子5209上のイメージ上で4個の対物レンズ開口部の4領域を透過した画像は、それぞれ左上、右上、左下、右下に併置状態で結像する。そこで取得画像を切り離して分離すると、解像度は1/4×1/4に低下するが、4枚のR、G、B、IRのカラーモザイク画像を分離することができる。ここから、公知のカラーモザイク補間処理を行うことによりフルカラーと赤外での4枚の偏光画像を得ることができる。
本実施形態では、0°と90°の直線偏光を被写体に交互照射し、その戻り光を同じく0°と90°の偏光撮像を実施して合計4枚の画像を取得して、そこから平均化偏光差分画像を生成するという時間軸で逐次的な方法を時間軸で同時に並列に実現することができるため車載カメラ応用としてリアルタイム性が向上する。また交互照射をする必要がないため偏光照明の構造が簡単になると同時に交互照射のために分割光源を使う場合に比較し光量も大きくできる。
なお、本実施形態では、照明光を時計回りの円偏光と想定したが逆回りでも問題ない。また円偏光でなく楕円偏光の照明を用いてもよい。その場合、位相をλ/4ではなく適当に修正すれば本実施形態と全く同じ作用が得られる。
(第11の実施形態)
図42は、本開示の第11の実施形態の偏光撮像装置を示す図であり、第10の実施形態と同じく、照明光として1方向に回転する円偏光を用いつつ、直線偏光を交互照射する場合と同様の画像処理を可能にしながら、照明部の構造を簡易にし、かつ4枚の異なる状態の偏光画像を時間的に同時に取得することによって画像処理を1フレーム内でリアルタイム処理することができるカメラ4201を示している。第10の実施形態との相違点はλ/4板を用いる位相変調フィルタと0°/90°の2種の偏光モザイク偏光フィルタとをRGBとIRの4波長帯域のカラー撮像素子上に形成したカラー偏光イメージセンサ5602を用いる構成である。照明部については実施形態10と同じであるから以降説明は省略する。
図42(B)は、カラー偏光イメージセンサ5602の断面構造を示す図であり、入射光は対物レンズ108から撮像面に到達する。光が到達する構造を順次説明すると、まず最上面にはλ/4板の役割をする光学フィルタ5603が、次に金属製のワイヤグリッドモザイク3703が、その次にマイクロレンズ3704が設置される。
光学フィルタ5603の光学素子は移相子と称されるもので水晶、液晶など複屈折性の媒質にて形成される。
マイクロレンズの役割は光の効率的なPD(フォトダイオード)への集光である。マイクロレンズの下には平坦化層3705およびカラーフィルタモザイク3706がある。このカラーフィルタは有機物を用いるものでもフォトニック結晶などを用いるもの、金属を使うものでもよい。その下層に平坦化層3707と配線層3708があるが、光の透過部分には配線は設置されていないため遮光されることなく、その下層にあるPD(フォトダイオード)3709に到達する。
図42(C)は、カラー偏光イメージセンサ5602の平面配置で、λ/4板を用いる位相変調フィルタ5603とカラーフィルタモザイク3706とワイヤグリッドモザイク3703の平面構造とこれらの間の対応を示す図である。5603と3703の重なり方から、図15で示したのと同じ4種類の偏光撮像画像L0C0、L0C90、L90C0、C90C90が同時に各2×2画素領域において取得され、この4画素がそれぞれR、
G、B、IRの4波長のカラー画素が対応するため、4波長帯域で4種類の偏光画像を並列に取得できる。
(第12の実施形態)
図43(A)は本開示の第12の実施形態の偏光撮像装置を示す図であり、第10の実施形態と同じく、照明光として1方向に回転する円偏光を用いつつ、直線偏光を交互照射する場合と同様の画像処理を可能にしながら、照明部の構造を簡易にし、かつ4枚の異なる状態の偏光画像を時間的に同時に取得することによって画像処理を1フレーム内でリアルタイム処理することができるカメラ5200を示している。第10の実施形態との相違点はλ/4板を用いる位相変調フィルタ5206と0°/90°の2種の偏光モザイク偏光フィルタ5207は、対物レンズ4004の開口部上に設置され、撮像面上にマイクロレンズアレイ4007とR、G、B、IRの4波長帯域画素を有するカラー撮像素子302が一体成型されたマイクロレンズアレイ型カラーイメージセンサ4303を用いて色分解と偏光撮像を行うことである。円偏光の照明部については前述した他の実施形態と同じであるから以降説明は省略する。被写体上の1点4006から発散した戻り光は、対物レンズ4004上の4領域を透過する。図では2領域のみを記載している。対物レンズを透過した光は、マイクロレンズアレイ4007を経由してカラーモザイクを設置したカラー撮像素子302に到達する。この際、対物レンズ上の領域の像が異なる画素に到達するため、カラー撮像素子302上に形成される像は、全体としては被写体の像であるが詳細には異なる4領域の像から成立する画像となり、さらに各領域は、カラー撮像素子上のカラーモザイク2×2画素に対応している。
図43(B)は本実施形態における対物レンズ近傍の断面構造を示す図であり、この例では偏光フィルタとして金属ワイヤグリッド層を用いており、ワイヤグリッド層4401は、ピッチが100nm程度の金属ワイヤが透明基板4402上に形成され、可視光から赤外範囲の広帯域で偏光動作を実現できる。次の段には対物レンズ4004が設置される。ここで、ワイヤグリッド層、対物レンズの設置順番、レンズとの間隙の有り、無しの相違は任意である。偏光板としては、可視光範囲にて広帯域に偏光動作を実現するであれば、ワイヤグリッド偏光板以外のポリマー系偏光板などの技術も利用可能である。またワイヤグリッド層は、Al(アルミニウム)など多様な材料から形成され得る。ワイヤグリッドの形状は多層構造化して最表面には光の吸収層を設置して反射を抑制してもよい。またワイヤグリッドの間隙を充填して機械的強度を増強することや表面を化学反応から守るためのコーティングをしてもよい。
図43(C)は偏光フィルタ領域4302の平面構造を示す図であり、それぞれ0°と90°の偏光透過軸を有する2×2の合計4個の偏光フィルタより構成される。
図44は、マイクロレンズアレイ型カラーイメージセンサ4303を用いた撮像結果から偏光画像を生成する画素選択再集積処理を説明する図である。センサ4303上のイメージ上で4×4の画素ユニットが、対物レンズ開口部の4領域のフィルタからの光線に対応するため、それぞれ左上、右上、左下、右下の2×2画素を全画像にわたり選択し再度集積することにより、解像度は1/4×1/4に低下するが、0°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4501、4504、および90°の偏光透過軸に対応するR、G、B、IRのカラーモザイク画像4502、4503を分離することができる。ここから、公知のカラーモザイク補間処理を行うことにより、フルカラーと赤外の0°/90°の偏光画像を得ることができる。
本実施形態の利点は、レンズ開口部に偏光板を設置できるため、個々の偏光モザイク素子のサイズが撮像素子上へ設置するよりもサイズ的に大きくできることである。たとえば、実施形態9で用いた偏光モザイク型の撮像素子では、偏光モザイク単位を形成する金属
ワイヤ長は撮像素子の画素サイズに等しく典型的には1〜3μmである。このような微細サイズではたとえワイヤグリッド個々の金属線のピッチは微細であってもワイヤグリッド長さや繰り返し本数が制限されるため偏光板としての消光比性能は10:1程度に低下するとされている。本実施の形態では、レンズ開口部のサイズである0.5mm=500μm程度の比較的大判のワイヤグリッド偏光板を用いることができ、100:1程度の高い消光比を実現することができ、性能上極めて有利となる。
(第13の実施形態)
図45(A)は本開示の第13の実施形態の偏光撮像装置を示す図であり、第10の実施形態と同じく、照明光として1方向に回転する円偏光を用いつつ、直線偏光を交互照射する場合と同様の画像処理を可能にしながら、照明部の構造を簡易にし、かつ4枚の異なる状態の偏光画像を時間的に同時に取得することによって画像処理を1フレーム内でリアルタイム処理することができるカメラ5001を示している。第10の実施形態との相違点は、入射光をR、G、B、IRの4種類の波長帯域に分割する4色分割プリズム3902を有し、その色光を、図45(B)で示す、λ/4板を用いる位相変調フィルタモザイク5206と0°/90°の2種の偏光モザイク偏光フィルタ5207とモノクロ撮像素子5208が積層されたモノクロ偏光イメージセンサ5002を用いて色分解と偏光撮像を行うことである。図45(C)のように、モノクロ撮像素子5208の2×2画素領域に4種類の偏光フィルタ領域が重なっているため、画素の再集積によって4種類の偏光画像を同時に取得できる。円偏光の照明部については前述した他の実施形態と同じであるから以降説明は省略する。4種類のイメージセンサによって取得される4種類の偏光画像については第13の実施形態と同一であるから省略する。
なお、本実施形態では、R、G、B、IRの4波長帯域への分割を前提にしているため、4色分割プリズムが使用されているが、R、G、Bの3波長帯域への分割の場合には、通常のダイクロックプリズムなどの3色分割プリズムなどを使用でき構成が簡略化される。本実施形態にはこの構成も含まれることは言うまでもない。
(第13の実施形態の変形例)
図46(A)は本開示の第13の実施形態の偏光撮像装置の変形例を示す図であり、第10の実施形態と同じく、照明光として1方向に回転する円偏光を用いつつ、直線偏光を交互照射する場合と同様の画像処理を可能にしながら、照明部の構造を簡易にし、かつ4枚の異なる状態の偏光画像を時間的に同時に取得することによって画像処理を1フレーム内でリアルタイム処理することができるカメラ5101を示している。第10の実施形態との相違点は、プリズムと偏光フィルタの役割を入れ替え、プリズム5102によって入射光を同じ波長分布を有する4種類の光W1、W2、W3、W4に分割し、図46(B)で示すλ/4板を用いる位相変調フィルタと0°/90°の2種の偏光フィルタとが積層された偏光フィルタを透過させ、R、G、B、IRの4種類の波長モザイクフィルタを有する単板カラーイメージセンサ110を用いて色分解と偏光撮像を行うことである。図46(C)のように単板カラーイメージセンサの全領域にぞれぞれの種類の偏光フィルタ領域が重なっているため4種類の偏光画像を同時に取得できる。
4種のカラーイメージセンサから出力される4種類の画像とその後の処理については他の実施形態と同一であるから省略する。
本開示の装置によれば、透明物体または半透明物体の表面の凹凸を検出するができる。したがって、この装置は、透明なガラス越しにシーンを観察する必要のある車載用カメラや監視カメラにおける水滴、雨滴の検出に広く適用可能である。
101 撮像部
102 制御装置
103 光源
104 偏光板
105 偏光照明光
106 光源制御信号線
107 戻り光
108 対物レンズ
109 ビームスプリッタ
110、111 単板カラー撮像素子
112 照明・撮像同期部
113、114 偏光板
115、116 平均化された平行ニコル画像または平均化された直交ニコル画像
117 差分方向信号
126 偏光差分生成部
118 表示部

Claims (1)

  1. 第1の照明光の照明光軸と第2の照明光の照明光軸が偏光画像処理装置の撮像光軸に対して略同軸であって、第1の方向に偏光した前記第1の照明光、および、前記第1の方向に交差する第2の方向に偏光した前記第2の照明光で、交互に、透明または半透明の被写体の第1の面側を照射する照明部と、
    前記被写体からの戻り光を受光する前記第1の方向の偏光を透過するフィルタ、および、前記第1の方向に交差する第2の方向の偏光を透過するフィルタが配列された偏光モザイクアレイ、および、各偏光子を透過した光を受けて信号を出力する光検知素子アレイを有する撮像素子と、
    前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第1の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第1の方向に偏光した第2の偏光画像を取得し、
    前記被写体が前記第1の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第3の偏光画像を取得し、かつ、前記被写体が前記第2の照明光で照射されているときに前記第2の方向に偏光した第4の偏光画像を取得し、
    前記第1の偏光画像および前記第4の偏光画像の和と、前記第2の偏光画像および前記第3の偏光画像の和との間の差分に基づいて、前記被写体の前記第1の面の反対側に位置する第2の面の状態を検出する処理部と、
    を備える偏光画像処理装置。
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