JP2020085712A - 検査装置用光学ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物に光を照射し、対象物からの反射光を検出するに際し、使い勝手がよく、正確で容易に異物を発見することが可能な検査装置用光学ユニットを提供する。【解決手段】本発明の光学ユニット1は、筒状の筐体2内に保持され、対象物に光を照射するリング状の光源5と、リング状の光源から射出される射出光を直線偏光にする第1偏光素子7と、リング状の光源の径方向内側に配設され、対象物からの反射光を透過させるとともに、第1偏光素子7の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子8と、筐体2に支持され、第2偏光素子8を透過した対象物からの反射光を受光し、搬送される対象物の画像信号を外部装置に送信するカメラ20と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、対象物に光を照射して、傷、汚れなどを容易に発見できるようにした検査装置に用いることが可能な検査装置用光学ユニットに関する。
各種の工業製品、食品、生鮮品など(以下、これらを総称して対象物と称する)の表面には、傷や汚れなど(以下、異物と称する)が付着していることがあり、このような対象物は、製造段階、加工処理段階等において発見し、排除する必要がある。通常、異物は、視認し易いように光を照射し、その反射光を目視などすることで検知することが行われている。この場合、光を照射して反射光を検知する検査方法では、光の表面反射によるグレア(ぎらつき)が生じることがあり、このグレアが異物の発見の妨げになるため、効果的に除去する必要がある。
本件特許出願人は、光源ユニットと、眼前に配設される透過部材と、を備えた頭部装着型照明装置を提案している(特許文献1)。この頭部装着型照明装置は、前記光源ユニットに、射出光を直線偏光にする第1偏光素子を設けるとともに、前記透過部材に、前記第1偏光素子の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子を設け、装着者が対象物の表面をグレアなく視認できるようにしたものである。特許文献1では、この頭部装着型照明装置を、主に医療用として利用することを提案しているが、対象物の表面の異物を発見する工業用の検査装置として利用できることについても開示されている。
特許第6185686号
対象物に付着している異物を発見する作業工程(検品作業)では、例えば、食品や生鮮品などの製造、加工工程の現場では、衛生面や作業効率などを考慮する必要がある。すなわち、対象物に対して光を照射し、その反射光を検出して異物を発見する手法では、作業環境によっては、作業者による検査を行わない方が好まれることがある。
また、対象物が比較的な大きな構造体、例えば、航空機や船舶などのエンジンでは、その表面部分のみならず、構造体の裏側や狭い隙間部分に傷が生じていないかを検出する作業が行われており、上記したような頭部装着型の照明装置では、そのような検出作業を効率的に行うことが困難となる。例えば、狭い部位や裏側の部位は、作業者が頭部を侵入することが困難であったり、場所によっては頭部を侵入することができないこともあり、効率的かつ正確に異物を発見をすることが難しくなる。また、作業者が頭部に照明装置を装着した状態で、頻繁に頭部や首を動かしながら検査作業を行うと、作業者の負担や疲労度が大きくなってしまったり、第1偏光素子の偏光軸と第2偏光素子の偏光軸との関係がぶれてしまい、効率的な作業に支障をきたすこともある。
本発明は、上記した問題に基づいてなされたものであり、対象物に光を照射し、対象物からの反射光を検出するに際し、使い勝手がよく、正確で容易に異物を発見することが可能な検査装置用光学ユニットを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明は、対象物が搬送される経路上に設置可能であり、前記対象物に光を照射し、その反射光を受けて前記対象物に付着した異物を検出可能な検査装置用光学ユニットであって、筒状の筐体と、前記筐体内に保持され、前記搬送される対象物に光を照射するリング状の光源と、前記リング状の光源から射出される射出光を直線偏光にする第1偏光素子と、前記リング状の光源の径方向内側に配設され、前記対象物からの反射光を透過させるとともに、前記第1偏光素子の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子と、前記筐体に支持され、前記第2偏光素子を透過した対象物からの反射光を受光し、搬送される対象物の画像信号を外部装置に送信するカメラと、を有することを特徴とする。
上記した構成の検査装置用光学ユニットは、搬送ライン上で搬送されている対象物に対して、光源から射出された光を第1偏光素子によって直線偏光に変換して照射する。対象物からの反射光は直線偏光となるが、その表面に異物が存在する等、表面が鏡面状態でない場合は、反射光は拡散反射(乱反射)し、入射光が直線偏光であったとしても、その反射光は非偏光状態となる。この非偏光状態の光の中には、正反射光の成分(これは直線偏光となる)が含まれており、この正反射光の成分が、いわゆる光源が写り込んだ光沢(グレア)となってしまう。この場合、異物は、主にコントラストの変化で検知することから、グレアが生じていると、異物の発見が困難となってしまう。前記筐体に支持されるカメラは、第1の偏光素子の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子を透過した反射光を検出するため、光沢の原因となる反射成分を除いた拡散反射光の画像を得ることができ、異物が付着していることを容易に判別することが可能となる。
上記した検査装置用光学ユニットは、筒状の筐体に、第1偏光素子を備えたリング状の光源と、その径方向内側に対象物からの反射光を透過する第2偏光素子からの光を受光するカメラを配設した構成であり、前記筐体を、搬送される対象物の経路上に設置することにより、グレアのない反射光をカメラの撮像素子で捉えることができる。このため、カメラから送信される画像信号をインターフェースを介して外部装置に送信し、異物を検知する検知プログラムで処理することで、連続的に搬送される対象物に対して、効率良く異物を発見することが可能となる。
また、上記した目的を達成するために、本発明は、対象物に光を照射し、その反射光を受けて前記対象物に付着した異物を検出可能な検査装置用光学ユニットであって、手持ち操作される筒状の筐体と、前記筐体内に保持され、前記対象物に光を照射するリング状の光源と、前記リング状の光源から射出される射出光を直線偏光にする第1偏光素子と、前記リング状の光源の径方向内側に配設され、前記対象物からの反射光を透過させるとともに、前記第1偏光素子の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子と、前記筐体に支持され、前記第2偏光素子を透過した対象物からの反射光を受光し、前記対象物の表面状態を視認可能にする画像取得装置と、を有することを特徴とする。
上記した構成の検査装置用光学ユニットは、筐体部分を手持ち操作できるため、対象物の裏側や狭い部分に筐体を差し込んで、異物の付着を検出することが可能となる。この場合、対象物からの反射光は、画像取得装置、例えば、ファイバースコープで視認したり、或いは、筐体部分に配設されるカメラからの画像信号を外部モニタで視認することが可能であり、視認される対象物の画像は、グレアのない状態となっているため、異物を容易に発見することが可能となる。
本発明の検査装置用光学ユニットによれば、使い勝手がよく、正確で容易に異物を発見することが可能となる。
本発明に係る検査装置用光学ユニットの第1の実施形態を示す斜視図。 図1に示す検査装置用光学ユニットを上方側から見た斜視図。 (a)は、図1に示す検査装置用光学ユニットの側面図、(b)は、下方側から見た図。 図1に示す検査装置用光学ユニットの分解斜視図。 本発明に係る検査装置用光学ユニットの第2の実施形態を示す斜視図。 図5に示す検査装置用光学ユニットの分解斜視図。
以下、本発明に係る検査装置用光学ユニット(以下、光学ユニットと称する)の実施形態について、添付の図面を参照して説明する。
図1から図4は、第1の実施形態を示す図であり、図1は全体構成を示す斜視図、図2は上方側から見た斜視図、図3(a)は側面図、図3(b)は下方側から見た図、そして、図4は分解斜視図である。
本実施形態の光学ユニット1は、食品や工業製品などの対象物が連続的に搬送される搬送経路上に設置、固定され、前記対象物に光を照射し、その反射光を受けて前記対象物に付着した異物を検出可能な検査装置の構成要素となっている。
前記光学ユニット1は、筒状の筐体(本実施形態では、円筒形状に形成された筐体)2を備えており、この筐体2内に、前記連続搬送される対象物に対して光を照射する光源と、対象物からの反射光を受光して対象物に異物が付着しているか否かを検出可能にする画像取得装置(カメラ)が設けられている。また、筐体2は、複数の接続ロッド30を介して、筐体2と略同一形状に構成された円筒状の基台35に連結されており、この基台35が設備の所定位置に固定される。なお、各接続ロッド30は、一端が筐体2に対して螺合、固定され、他端が基台35の底部35aを貫通し、ナット36によって固定される。
前記基台35内には、光学ユニット1内に設置される光源及びカメラなどの機能部品の動作を制御するとともに、コンピュータなどの外部装置との間のインターフェースとしての機能を果たすCPU等が実装された制御基板40が収容されている。前記制御基板40の角には、管状螺子41が配設され、その両側からビス42a,42bを螺入することで、制御基板40は基台35の底部35aに固定される。また、前記基台35の底部35aには、複数の管状螺子37が配設され、開口側に閉塞蓋38を被せた状態で、各管状螺子37の両側からビス37a,37bを螺入することで、基台35は閉塞蓋38によって閉塞される。なお、前記基台35内には、制御基板40以外にも、電源ユニット等の機能部材が収容されていてもい。
前記筐体2は、輪帯状の底部2aと環状壁2bを具備するリングケース2Aと、リングケース2Aの開口側に配設される円形状のリングプレート2Bと、これらのリングケース2A及びリングプレート2Bが一体化された状態で収容するリングケースカバー2Cと、リングケースカバー2Cの後端を閉塞するリングケースカバー蓋2Dと、を備えている。なお、前記リングケースカバー2C及びリングケースカバー蓋2Dは、一体化されて内部に収容されるリングケース2A及びリングプレート2Bの発熱を放熱する機能を有する。
前記リングケース2Aの底部2aの中央部分には、円形の開口が形成されると共に、円形の開口に沿って軸方向に突出する環状突起2cが形成されており、この環状突起2cの内部に後述するカメラ20が設置される。また、底部2aには、環状突起2cを囲むようにしてリング状に構成される光源5が配設される。光源5については、連続搬送される対象物に対してスポット光や拡散光を照射できるものであればよく、本実施形態では、円周上に一定間隔をおいて配設されたLED素子5aで構成されており、これらのLED素子5aは、リング状に構成されたLED基板5Aに実装されている。
前記各LED素子5aには、それぞれ射出されるLED光を所定の位置、具体的には、対象物の搬送ラインの幅を一定の光野径の範囲で高照度に集光させるレンズ5Bが位置付け配設されている。本実施形態のレンズ5Bは、LED素子で発光された光を集光して対象物を照らす機能を果たすものであり、1つのレンズによって光を集光するものであっても良いが、上記したように、一定の処理距離の位置で、光を一定の光野径の範囲で高照度に集光させることを考慮すると、複数のLED素子から放射されるLED光を集光させるレンズを夫々配設して、各レンズからの光を集光させることが望ましい。或いは、対象物に対して一定の照度が確保されるのであれば、光源5からの光は、拡散光(平行光を含む)となっていても良く、前記レンズの構成については、様々なものを用いることが可能である。
前記レンズ5Bの前方側には、前記リング状の光源5から射出される射出光を直線偏光にするリング状の第1偏光素子7が配設されている。この第1偏光素子7の中央部分には、円形開口7aが形成されており、この部分に、前記リングケース2Aの環状突起2cが嵌入される。
前記リングプレート2Bは、第1偏光素子7の前方側に配置され、前記レンズ5Bの位置に対応して、円形開口2dが周方向に沿って連続形成されると共に、その中央部分に、前記環状突起2cが嵌入される円形開口2eが形成されている。そして、リングプレート2B及びLED基板5A間には、複数本(図では、90°間隔で4本)の管状螺子2fが配設され、一端側をリングケース2Aの底部2aに固定すると共に、他端側に第1偏光素子7及びリングプレート2Bを重ね、ビス2gを差し込むことで、レンズ5Bが装着されたLED基板5A、第1偏光素子7及びリングプレート2Bが一体的にリングケース2Aに固定される。
前記リングケースカバー2Cには、リングプレート2Bの円形開口2dと対応する位置に円形開口2hが周方向に沿って連続形成されると共に、前記環状突起2cの位置に対応して円形開口2iが形成されている。前記環状突起2cの先端の開口縁には、前記第1偏光素子7の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となるように第2偏光素子8が固定される。この第2偏光素子8は、前記環状突起2cの先端の開口縁に固定され、リングケースカバー2Cが装着されると、リングケースカバー2Cの表面と略面一状になる(第2偏光素子8は、リングケースカバー2Cの露出面に対して突出していても良いし、凹んでいても良い)。
前記リングケースカバー2Cは、前記リングケース2Aの環状壁2bを覆うように配設され、径方向から止め螺子2kを螺入することでリングケース2Aの環状壁2bに固定される。また、リングケースカバー2Cの後方側の開口縁には、リングケースカバー蓋2Dがリングケース2Aに固定される。
前記リングケースカバー蓋2Dの中央には、前記リングケース2Aの底部2aの中央部分に形成された環状突起2cの内面に面接される円筒状の環状突起2mが形成されている。この環状突起2mは、リングケースカバー蓋2Dがリングケース2Aに固定された状態で、環状突起2c部分の放熱機能を果たす。
前記筐体2を構成するリングケースカバー蓋2Dの中央部分には、カメラ20が取り付けられる支持部(ブリッジ状に形成される支持部)25が固定される。支持部25に取り付けられるカメラ20は、前記環状突起2m(2c)内に位置し、第2偏光素子8を透過する対象物からの反射光を受光するように位置付けされる。すなわち、対象物からの反射光をカメラ20の撮像素子で受光し、撮像素子で得られる画像信号をインターフェースを介して外部装置に送信し、異物を検知する検知プログラムで処理することにより、連続的に搬送される対象物の中から異物を発見することが可能となる。そして、対象物の搬送経路の下流側に設置されている処理装置に異物検知信号を送信することで、異物が付着している対象物を搬送ラインから除去する等の処理が実行される。
上記した構成の光学ユニット1によれば、リング状の光源5から射出された光は、第1偏光素子7によって直線偏光に変更される。すなわち、第1偏光素子7によって、光源5から射出される光(非偏光状態の光)は、電場(および磁場)の振動方向が一定となる直線偏光となって連続搬送される対象物に照射される。この場合、対象物の表面が鏡面状態であれば、その反射光は、そのまま直線偏光となるが、実際には凹凸等の異物が存在するため、反射光は、直線偏光成分を含んだ拡散光(非偏光状態)となる。このように、対象物からの反射光が拡散反射することから、入射光が直線偏光であったとしても、その反射光は非偏光状態となるのであり、この非偏光状態の光の中には、正反射光(入射した直線偏光がそのまま直線偏光となって反射される)の成分が含まれている。この正反射光の成分が、光源の写り込み、いわゆるグレアとなることから、異物の存在を判別する上で妨げとなってしまう。
対象物からの反射光を透過する第2偏光素子8は、上記のように、第1偏光素子7の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となっているため、グレアの原因となる反射成分(光源の写り込み)が除かれ、カメラ20から送信される対象物の画像信号は、グレアのない表面状態となり、異物の存在を容易に判別することが可能となる。また、このような光学ユニット1を備えた検査装置によれば、対象物の搬送ラインに異物を判別するための作業者が不要となり、更には、光学ユニットの第1偏光素子7の偏光軸と第2偏光素子8の偏光軸との関係がぶれることもないため、正確、かつ効率的に判別作業が行えるようになる。
なお、上記した第1偏光素子7及び第2偏光素子8は、例えば、リニア偏光フィルタ、フィルム偏光子、ナノワイヤーグリッド偏光板・無機偏光板(ガラスウエハ上にアルミ薄膜を形成し、微細なスリットを形成したもの)等によって構成することができる。あるいは、そのような機能を有する薄膜を被着した構成であっても良い。
また、上記した構成では、光源5からの射出光に対して、外部信号により電気的に周波数変調(パルス変調)をかけて位相、振幅、偏波面を変化させて光の電場の振動方向を正確に揃え(整列状態にする)、これを透過率の高い第1偏光素子であるワイヤーグリッド偏光板を通して対象物に照射することにより、より効果的にグレアを除去することも可能である。
上記した構成の光学ユニット1では、第1偏光素子7及び第2偏光素子8に、それぞれ第1波長板(1/2波長板、1/4波長板、1/8波長板など)7A、第2波長板(1/2波長板、1/4波長板、1/8波長板など)8Aを重ねて配設することが好ましい。一般的に、光を物体に照射して反射光を得るとき、光の電場の振動方向が正確にそろった偏光を活用すれば対象物からも正確にそろった偏光が帰ってくる。この場合、対象物に対して円偏光や楕円偏光を照射して、光の透過にかかる時間や強度の変化を観測することによって、分子の立体的配置の差異であるキラリティの情報を得ることが可能となる。通常、対象物の表面は様々な状態となっており、その表面では、光は正反射することができずに乱反射を起こし、また、表面色によって、照射される光の波長帯域の一部は、反射または吸収されてしまい、光の色情報が失われて(コントラストが変化する)、反射光は曇った状態(濁った状態)となって見えてしまう。
このように、対象物の色、表面の凹凸状況、水分の付着などの要因によって、表面での乱反射が対象物によって変化し、光の色情報についても様々に変化することから、直線偏光の光を上記した波長板に透過させて、右回り方向/左回り方向の円偏光/楕円偏光(適切な偏光状態)にして対象物に照射し、かつ、対象物からの反射光についても、同様な波長板を透過させることで、さらにグレアを効果的に除去することが可能となる。
これを具体的に説明すると、例えば、光が水面などに反射する際、横方向の振動の大きな光に変化する特性を持っているので、ここに円偏光をかけると、縦方向の振動が極端に減少して、横方向の振動のみの振動に近い光に変化することから、反射した光を円偏光後に直線偏光へ変えることにより、対象物の表面に水分が付着していたとしても、グレアを効果的に軽減することが可能となる。すなわち、検査する対象物の色や凹凸状況(異物の種別)等に応じて、上記した偏光素子7および偏光素子8に重ねる第1波長板7Aおよび第2波長板8Aを、対象物に応じて適切な偏光状態にすることによって、さらに効果的にグレアを除去した画像を取得することが可能となる。
図5及び図6は、本発明に係る検査装置用光学ユニットの第2の実施形態を示す図であり、図5は斜視図、図6は図5に示す検査装置用光学ユニットの分解斜視図である。
本実施形態に係る光学ユニット51は、フレキシブルに形成された管状体100の端部に設けられた接続部101に電気的かつ機械的に取り付けられており、管状体100の内部には、光学ユニット内に配設される画像取得装置を構成するカメラ(図示せず)からの画像信号を外部装置に送信する送信ケーブル及び光学ユニットを動作させるための電力を供給する電力ケーブル等が配設されている。
このため、本実施形態の光学ユニット51では、外部に設置されているモニタに画像をリアルタイムに表示することができ、作業者は、モニタを観察することで、対象物に異物が付着しているか否かを目視して検査作業を行なうことが可能である。
前記筐体52は、手持ち操作できる大きさで筒状に構成(本実施形態では円筒形状に構成される)されており、その先端側には、リング状の光源が配設できるスペースを確保できるように拡径部52Aが形成されている。前記筐体52の内部には、カメラを収容した鏡筒53が配設されており、鏡筒53は、筐体に対してビス55によって軸方向に移動することなく固定され、その先端53aは、前記拡径部52Aの先端開口52aの位置と略同一となるように位置付けられる(図6では、分かりやすいように、鏡筒53を筐体52から突出して示しているが、鏡筒53は筐体52内に収容された状態となる)。
前記筐体の拡径部52Aには、中央部に開口を有する底部52bが設けられており、開口から前記鏡筒53の先端部分を突出させている。この底部52bには、円周上に一定間隔をおいて配設されたLED素子55を実装したLED基板55Aがビス56によって固定されており、前記LED素子55は、上記した実施形態と同様、リング状の光源を構成している(以下、光源55と称する)。
前記拡径部52Aの先端には、筒状の反射ケース52Bが嵌合、固定されており、この反射ケース52Bに、リング状の第1偏光素子57、及び、その径方向内側に円板状の第2偏光素子58が配設されている。前記第1偏光素子57は、前記リング状の光源55から射出される射出光を直線偏光にする機能を備えており、反射ケース52Bの内面に形成された環状の段部52cに圧入され、止めリング52Cを装着することで反射ケース52B内に固定される。また、前記第2偏光素子58は、対象物からの反射光を透過させるとともに、前記第1偏光素子57の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となるように配設される。第2偏光素子58は、前記鏡筒53の先端53aに装着、固定される環状支持部52Dに圧入され、止めリング52Eを装着することで、第1偏光素子57の径方向内側に固定される。このため、第1偏光素子57及び第2偏光素子58は、第1の実施形態と同様な機能を発揮し、対象物から得られる反射光の画像については、グレア無く外部モニタ等に表示することが可能となる。
このような光学ユニット51によれば、作業者が筐体52を把持しながら、検査したい対象物の所定部位に光源55からの光を照射し、その反射光を観察することで、異物を検査することが可能となる。すなわち、光学ユニットは、頭部に装着するのではなく、手で把持できるため、各種の装置の裏側や狭い部分について、異物が付着していないかを検査することが容易に行なえるようになる。また、第1偏光素子57及び第2偏光素子58は、筐体52に対して位置が固定された状態にあるため、使用時において、相互の偏光軸にずれが生じることもない。
また、このような光学ユニット51においても、第1の実施形態と同様、第1偏光素子57及び第2偏光素子58に波長板を配設したり、光源から射出する光を集光させるレンズを配設しても良い。さらに、本実施形態では、画像を取得する装置として、鏡筒内にカメラを設置するようにしたが、前記フレキシブルな管状体100をファイバスコープで構成すると共に、端部にアイピース等を取り付けることで、対象物からの画像を直接、視認できるように構成しても良い。
以上、本発明に係る光学ユニットの実施形態について説明したが、本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、種々変形することが可能である。
上記した筐体の形状や構成については、内部に各種の光学素子が配設されるように筒状に構成されていれば良く、その形状については特に限定されることはない。また、光源については、径方向内側に第2偏光素子が配設できるようにリング状に構成されていれば良く、照明の構成については、例えば、半導体レーザ発光素子などによって構成する等、適宜変形することが可能である。また、光源による照度や光野径については、発光素子の数、配置態様、及び、レンズの屈折率や配設個数等に応じて適宜変形することが可能である。
さらに、本発明に係る光学ユニットは、各種の工業製品用の検査装置に組み込むものとして説明したが、医療分野等にも適用することが可能である。例えば、人体など、手術中の画像を取得する観察装置に設置することも可能であり、このような観察装置では、グレアの無い手術映像をモニタを通じて視認したり記録することが可能となる。
1,51 光学ユニット
2,52 筐体
5,55 光源
7,57 第1偏光素子
8,58 第2偏光素子
20 カメラ

Claims (5)

  1. 対象物が搬送される経路上に設置可能であり、前記対象物に光を照射し、その反射光を受けて前記対象物に付着した異物を検出可能な検査装置用光学ユニットであって、
    筒状の筐体と、
    前記筐体内に保持され、前記搬送される対象物に光を照射するリング状の光源と、
    前記リング状の光源から射出される射出光を直線偏光にする第1偏光素子と、
    前記リング状の光源の径方向内側に配設され、前記対象物からの反射光を透過させるとともに、前記第1偏光素子の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子と、
    前記筐体に支持され、前記第2偏光素子を透過した対象物からの反射光を受光し、搬送される対象物の画像信号を外部装置に送信するカメラと、
    を有することを特徴とする検査装置用光学ユニット。
  2. 対象物に光を照射し、その反射光を受けて前記対象物に付着した異物を検出可能な検査装置用光学ユニットであって、
    手持ち操作される筒状の筐体と、
    前記筐体内に保持され、前記対象物に光を照射するリング状の光源と、
    前記リング状の光源から射出される射出光を直線偏光にする第1偏光素子と、
    前記リング状の光源の径方向内側に配設され、前記対象物からの反射光を透過させるとともに、前記第1偏光素子の偏光軸に対して90°直交する偏光軸となる第2偏光素子と、
    前記筐体に支持され、前記第2偏光素子を透過した対象物からの反射光を受光し、前記対象物の表面状態を視認可能にする画像取得装置と、
    を有することを特徴とする検査装置用光学ユニット。
  3. 前記画像取得装置は、前記筐体に支持され、前記第2偏光素子を透過した対象物からの反射光を受光し、対象物の画像信号を外部装置に送信するカメラを有することを特徴とする請求項2に記載の検査装置用光学ユニット。
  4. 前記第1偏光素子側には、前記光源からの射出光を円偏光又は楕円偏光にする第1波長板が配設され、
    前記第2偏光素子側には、前記第1波長板と同じ位相差の第2波長板が配設される、
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の検査装置用光学ユニット。
  5. 前記リング状の光源は、周方向に沿って一定間隔をおいて配設される複数のLEDであり、
    各LEDには、射出光を前記対象物に対してスポット照射又は拡散照射を可能にするレンズが設けられていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の検査装置用光学ユニット。
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