JP6397460B2 - 半導体ウエハ - Google Patents

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Description

本発明は、側面入射型のフォトダイオードの製造方法と、側面入射型のフォトダイオードを得るための半導体ウエハと、に関する。
互いに対向する一対の主面の間を延びている側面が光入射面とされた、側面入射型のフォトダイオードが知られている(たとえば、特許文献1及び2参照)。
特開平8−018151号公報 特開2009−212109号公報
特許文献1及び2に記載されたフォトダイオードは、比較的短い波長領域(たとえば、900nm以下の波長領域)の光を検出し難いという問題点を有している。
特許文献1に記載されたフォトダイオードでは、光入射面(受光面)である側面がダイシングにより形成された面であるため、その表面が荒れて、格子欠陥が多い。このフォトダイオードに、比較的短い波長領域の光が側面から入射すると、入射した光は、側面近傍の領域(たとえば、光の波長が830nmである場合、側面から10数μmまでの範囲の領域)で吸収され、キャリアを発生させる。しかしながら、キャリアが側面近傍の領域で発生するため、発生したキャリアは、側面の格子欠陥によりトラップされて再結合することにより、消滅し、出力に寄与しない。特許文献2に記載されたフォトダイオードも、同様である。したがって、特許文献1及び2に記載されたフォトダイオードでは、比較的短い波長領域の光が検出され難い。
上記のように、側面がダイシングにより形成されている場合、側面の表面は極めて荒れた状態となっており、フォトダイオードの側面及び側面近傍の領域には欠陥が生じやすい。欠陥が生じていると、この欠陥が起点となり、発生したキャリアの再結合が生じやすい。
本発明の一つの目的は、比較的短い波長領域の光を検出することが可能な側面入射型のフォトダイオードの製造方法を提供することを目的とする。本発明の別の目的は、比較的短い波長領域の光を検出することが可能な側面入射型のフォトダイオードを得るための半導体ウエハを提供することを目的とする。
一つの観点では、本発明は、側面入射型のフォトダイオードの製造方法であって、複数の素子形成領域を含み且つ互いに対向する第一及び第二主面を有する半導体基板を準備する工程と、半導体基板における複数の素子形成領域それぞれに、第一導電型の不純物添加層を形成する工程と、半導体基板における複数の素子形成領域それぞれに、第二導電型の不純物添加層を形成する工程と、複数の素子形成領域のうち隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第一主面から半導体基板の厚み方向に延びる溝をエッチングにより形成し、素子形成領域の側面を露出させる工程と、露出した素子形成領域の側面上に、絶縁膜を形成する工程と、半導体基板の第一主面側に、対応する不純物添加層毎に電極を形成する工程と、半導体基板を複数の素子形成領域毎に個片化する工程と、を備える。
本発明の製造方法では、複数の素子形成領域のうち隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第一主面から半導体基板の厚み方向に延びる溝がエッチングにより形成され、素子形成領域の側面が露出する。そして、露出した素子形成領域の側面上に、絶縁膜が形成された後に、半導体基板が複数の素子形成領域毎に個片化される。これにより、第一導電型の不純物添加層と第二導電型の不純物添加層とが形成された半導体基板(素子形成領域に対応する基板部分)と、対応する不純物添加層に接続された電極と、側面上に形成された絶縁膜と、を備える、側面入射型のフォトダイオードが得られる。この側面入射型のフォトダイオードでは、側面がエッチングにより形成されるため、ダイシングにより形成された面に比して、その表面は極めて平滑である。
本発明により得られた側面入射型のフォトダイオードに、比較的短い波長領域の光が側面から入射すると、入射した光は、側面近傍の領域で吸収され、キャリアを発生させる。入射面(受光面)である側面が滑らかであるため、側面(及び側面近傍の領域)でのキャリアのトラップが生じ難く、発生したキャリアの再結合が抑制される。したがって、発生したキャリアは、その消滅が抑制されて、フォトダイオードの出力に効率よく寄与する。この結果、本発明により得られた側面入射型のフォトダイオードでは、比較的短い波長領域の光を検出することができる。
本発明により得られた側面入射型のフォトダイオードでは、絶縁膜が、個片化された半導体基板の側面、すなわちフォトダイオードの光入射面を覆うので、この光入射面が絶縁膜により保護される。したがって、発生したキャリアの再結合を確実に抑制することができる。
絶縁膜を形成する工程では、絶縁膜として反射防止膜を形成してもよい。この場合、反射防止膜によって反射が低減されるため、フォトダイオードに側面から入射する光の多くが側面(フォトダイオードの光入射面)で反射されることなく、フォトダイオードの内部に至る。フォトダイオードの光感度が向上する。
半導体基板を個片化する工程では、半導体基板の内部に集光点を合わせてレーザ光を第二主面側から照射することで、複数の素子形成領域のうち隣り合う素子形成領域同士の境界に位置する切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域を半導体基板の内部に形成し、改質領域を起点として半導体基板を切断して個片化してもよい。この場合、切断予定ラインに沿って形成された改質領域により、切断起点領域が構成される。レーザ光を照射することにより半導体基板を切断するので、ブレードダイシングにより切断する方法と比較してより短時間で半導体基板を切断することができる。半導体基板を切断起点領域に沿って比較的小さな力で割って切断できるので、粉塵の発生が極めて少なく抑えられ、洗浄工程を必要としない。半導体基板を切断起点領域に沿って比較的小さな力で割って切断できるので、ブレードダイシングによる方法と比較して、切断面をより滑らかに形成することができる。これらの結果、フォトダイオードの生産性をより一層向上させることができる。
ここで、半導体基板の内部とは、半導体基板の表面(第二主面)上をも含む意味である。集光点とは、レーザ光が集光した箇所である。切断起点領域は、改質領域が連続的に形成されることにより形成される場合もあるし、改質領域が断続的に形成されることにより形成される場合もある。
素子形成領域の側面を露出させる工程では、溝を、複数の素子形成領域のうち第一方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第一方向に直交する方向に延びるように形成する一方、複数の素子形成領域のうち第一方向に交差する第二方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置には、溝を形成しなくてもよい。この場合、複数の素子形成領域のうち第二方向で隣り合う素子形成領域同士が連続しているので、複数の素子形成領域のうち第一方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に溝が形成された状態においても、半導体基板の機械的強度は確保される。したがって、半導体基板の取り扱いが容易となると共に、半導体基板の変形及び破損などを防止できる。
溝を、対応する素子形成領域毎に、物理的に離間して形成してもよい。この場合、溝が形成された半導体基板の機械的強度がより一層確保される。したがって、半導体基板の取り扱いが極めて容易となると共に、半導体基板の変形及び破損などを確実に防止できる。
素子形成領域の側面を露出させる工程を、第一導電型の不純物添加層を形成する工程と、第二導電型の不純物添加層を形成する工程と、の後に、実施してもよい。
素子形成領域の側面を露出させる工程を、第一導電型の不純物添加層を形成する工程の前に、実施してもよく、素子形成領域の側面を露出させる工程では、溝を、複数の素子形成領域のうち第一方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第一方向に直交する方向に延びるように形成し、複数の素子形成領域のうち第一方向に交差する第二方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第二方向に直交する方向に延びるように形成し、第一方向に直交する方向に延びるように形成された溝と、第二方向に直交する方向に延びるように形成された溝と、が交差して連続してもよく、第一導電型の不純物添加層を形成する工程では、素子形成領域における、第一方向に直交する方向に延びるように形成された溝に露出する面と、第二方向に直交する方向に延びるように形成された溝に露出する面と、にわたって第一導電型の不純物添加層を形成してもよい。この場合、素子形成領域における、それぞれの溝に露出する面(側面)にわたって第一導電型の不純物添加層が形成される。これにより、pn接合の露出が防止され、ノイズの発生を抑制することができる。
半導体基板が、半導体ウエハであってもよい。
別の観点では、本発明は、複数の素子形成領域を含み且つ互いに対向する第一及び第二主面を有する半導体ウエハであって、複数の素子形成領域それぞれに形成された第一導電型の不純物添加層と、複数の素子形成領域それぞれに形成された第二導電型の不純物添加層と、半導体基板の第一主面側に、不純物添加層毎に対応して形成された電極と、を備え、素子形成領域の側面が露出するように、複数の素子形成領域のうち隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第一主面から半導体ウエハの厚み方向に延びる溝がエッチングにより形成されており、露出した素子形成領域の側面上に、絶縁膜が形成されている。
本発明の半導体ウエハが、複数の素子形成領域毎に個片化されると、第一導電型の不純物添加層と第二導電型の不純物添加層とが形成された半導体基板(素子形成領域に対応する基板部分)と、対応する不純物添加層に接続された電極と、側面上に形成された絶縁膜と、を備える、側面入射型のフォトダイオードが得られる。本発明の半導体ウエハから得られる側面入射型のフォトダイオードは、上述したように、比較的短い波長領域の光を検出することができる。
本発明の半導体ウエハから得られる側面入射型のフォトダイオードでは、個片化された半導体ウエハの側面、すなわちフォトダイオードの光入射面が、絶縁膜で覆われるので、光入射面が絶縁膜により保護される。したがって、発生したキャリアの再結合を確実に抑制することができる。
溝が、複数の素子形成領域のうち第一方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に、第一方向に直交する方向に延びるように形成されており、複数の素子形成領域のうち第一方向に交差する第二方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置には、溝が形成されていなくてもよい。この場合、複数の素子形成領域のうち第二方向で隣り合う素子形成領域同士が連続しているので、複数の素子形成領域のうち第一方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置に溝が形成された状態においても、半導体ウエハの機械的強度は確保される。したがって、半導体ウエハの取り扱いが容易となると共に、半導体ウエハの変形及び破損などを防止できる。
溝は、対応する素子形成領域毎に、物理的に離間して形成されていてもよい。この場合、溝が形成された半導体ウエハの機械的強度がより一層確保される。したがって、半導体ウエハの取り扱いが極めて容易となると共に、半導体ウエハの変形及び破損などを確実に防止できる。
本発明の製造方法によれば、比較的短い波長領域の光を検出することが可能な側面入射型のフォトダイオードの製造方法を提供することできる。本発明の半導体ウエハによれば、比較的短い波長領域の光を検出することが可能な側面入射型のフォトダイオードを得るための半導体ウエハを提供することができる。
第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードを示す平面図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードを示す側面図である。 第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードを示す端面図である。 第一実施形態の変形例に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第一実施形態の変形例に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。 第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第一実施形態)
図1〜図13を参照して、第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程について説明する。図1〜図13は、第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。
まず、半導体基板1を準備する(図1及び図2参照)。半導体基板1は、互いに対向する主面1aと主面1bとを有するシリコン基板である。半導体基板1は、主面1a側に位置する第一導電型(たとえば、n型)の第一基板領域3と、主面1b側に位置する第一導電型(たとえば、n型)の第二基板領域5と、を含んでいる。第二基板領域5は、第一基板領域3よりも不純物濃度が高い。
半導体基板1は、たとえば、高不純物濃度であるn型の半導体基板上に、当該半導体基板よりも不純物濃度が低いn型のエピタキシャル層を成長させることにより得ることができる。すなわち、半導体基板1は、いわゆるエピ基板を用いることができる。この場合、n型の半導体基板が第二基板領域5に相当し、n型のエピタキシャル層が第一基板領域3に相当する。本実施形態では、図2に示されるように、半導体基板1として、半導体ウエハ(エピウエハ)が用いられている。
半導体基板1は、図1及び図2に示されるように、複数の素子形成領域2を含んでいる。複数の素子形成領域2は、第一方向D1と、第一方向D1と交差する第二方向D2と、に隣り合うように位置している。本実施形態では、第一方向D1と第二方向D2とは直交している。素子形成領域2は、平面視で、矩形状を呈している。図2では、隣り合う素子形成領域2の境界となる位置を一点鎖線で示している。
次に、半導体基板1(第一基板領域3)の主面1a側に、複数の第一導電型の不純物添加層7及び複数の第二導電型(たとえば、p型)の不純物添加層9を形成する(図3参照)。不純物添加層7は、第一導電型の不純物(アンチモン、砒素、又はリンなど)が添加された領域であり、第一基板領域3よりも不純物濃度が高い。不純物添加層9は、第二導電型の不純物(硼素など)が添加された領域であり、第一基板領域3よりも不純物濃度が高い。第一及び第二導電型の不純物は、イオン注入法又は拡散法により第一基板領域3に添加することができる。
不純物添加層7,9は、複数の素子形成領域2それぞれに形成されている。不純物添加層7と不純物添加層9とは、主面1aに直交する方向から見て、各素子形成領域2において隣り合うように位置している。不純物添加層7は、たとえば、所定の位置に開口が形成されたマスクなどを用い、第一基板領域3内において主面1a側からn型の不純物を高濃度に拡散させることにより形成する。不純物添加層9は、たとえば、所定の位置に開口が形成された別のマスクなどを用い、第一基板領域3内において主面1a側からp型の不純物を高濃度に拡散させることにより形成する。
不純物添加層9は、後述する電極17に接続される第一部分9aと、素子形成領域2の第二方向D2に延びる一辺に近接し且つ当該一辺に沿って延びる第二部分9bと、第一部分と第二部分とを連結する第三部分9cと、を有している。不純物添加層9の第二部分9bは、素子形成領域2の第二方向D2に延びる一辺から離れて位置しており、後述する溝11が形成された際に、素子形成領域2の側面2aに露出しない。不純物添加層7は、その一部が、不純物添加層9の第二部分9bに近づくように、すなわち、素子形成領域2の第二方向D2に延びる辺(素子形成領域2の側面2a)に近づくように、レイアウトされている。
次に、半導体基板1(半導体ウエハ)における、複数の素子形成領域2のうち隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、主面1aから溝11を形成する(図4及び図5参照)。溝11は、エッチングにより、半導体基板1の厚み方向に延びるように形成されている。すなわち、溝11の深さ方向が、半導体基板1の厚み方向である。溝11の深さは、半導体基板1の厚みよりも小さい値に設定されている。すなわち、本実施形態では、溝11は、半導体基板1を貫通しないように形成されており、その深さは、第一基板領域3の厚みと同じ値である。エッチングには、ドライエッチング(たとえば、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)又はプラズマエッチングなど)、特に、ディープドライエッチングを用いることができる。
溝11は、図5に示されるように、複数の素子形成領域2のうち第一方向D1で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、第一方向D1に直交する方向に延びるように形成されている。複数の素子形成領域2のうち第二方向D2で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置には、溝11が形成されていない。したがって、第二方向D2では、隣り合う素子形成領域2同士が連続している。
溝11は、対応する素子形成領域2毎に、物理的に離間して形成されている。すなわち、溝11は、第一方向D1に直交する方向で断続的に形成されている。本実施形態では、溝11は、素子形成領域2に不純物添加層7,9が形成された後に、形成される。
溝11が上述した位置に形成されることにより、各素子形成領域2の側面2aが形成されて、この側面2aが露出する。側面2aは、エッチングにより形成されるため、ダイシングにより形成された面に比して、その表面は極めて平滑である。
次に、半導体基板1(半導体ウエハ)に絶縁膜13を形成する(図6参照)。絶縁膜13は、半導体基板1の主面1a側に、半導体基板1の主面1aと、溝11を画成する内側面と、を覆うように、形成される。これにより、露出した素子形成領域2の側面2a上に絶縁膜13が形成され、側面2aが絶縁膜13で覆われる。絶縁膜13は、SiNからなり、反射防止膜として機能する。絶縁膜13は、たとえばプラズマCVD(Plasma-enhanced Chemical Vapor Deposition)により形成される。
次に、半導体基板1(半導体ウエハ)の主面1a側に、電極15,17を形成する(図7参照)。電極15,17は、不純物添加層7,9上に形成された絶縁膜13の一部を除去した後、対応する不純物添加層7,9毎に形成される。これにより、電極15は不純物添加層7に接続され、電極17は不純物添加層9に接続される。電極15,17は、たとえば、アルミニウムなどの電極材料からなる。
次に、電極15,17上に、はんだバンプ19を形成する(図8参照)。はんだバンプ19は、たとえば、金錫合金(Au−Sn)はんだからなり、リフトオフ法により形成される。
次に、半導体基板1(半導体ウエハ)を主面1b側から薄化する(図9参照)。本実施形態では、半導体基板1の第二基板領域5が薄化される。第二基板領域5(半導体基板1)の薄化は、ドライエッチング又は機械研磨などにより行われる。機械研磨には、切削、研削、又はドライポリッシュなどが含まれる。
以上の過程を経て得られた半導体基板1(半導体ウエハ)は、図9及び図10に示されるように、複数の素子形成領域2それぞれに形成された不純物添加層7,9と、半導体基板1の主面1a側に、不純物添加層7,9毎に対応して形成された電極15,17と、を備えている。半導体基板1では、各素子形成領域2の側面2aが露出するように、隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、主面1aから半導体基板1の厚み方向に延びる溝11がエッチングにより形成されている。露出した素子形成領域2の側面2a上には、絶縁膜13が形成されている。
次に、半導体基板1(半導体ウエハ)を複数の素子形成領域2毎に個片化する(図11参照)。これにより、側面入射型のフォトダイオードPD1が得られる。
本実施形態では、ステルスダイシング技術を用いることにより、半導体基板1を個片化する。ステルスダイシング技術は、半導体基板(半導体ウエハ)の内部にレーザ光を照射して任意の位置に改質領域を形成し、この改質領域を起点として半導体基板を切断するダイシング技術である(たとえば、特開2009−135342号公報を参照)。ステルスダイシング技術に用いられるレーザ加工装置は、いわゆるSDE(ステルスダイシングエンジン:登録商標)と称される。このSDEは、たとえば、レーザ光をパルス発振するレーザ光源と、レーザ光の光軸(光路)の向きを変えるように配置されたダイクロイックミラーと、レーザ光を集光するための集光用レンズ(集光光学系)と、を備えている。
本工程では、レーザ光Lを主面1b側から照射し、半導体基板1の内部に集光点Pを合わせた状態(図12参照)で、レーザ光Lを、複数の素子形成領域2のうち隣り合う素子形成領域2同士の境界に位置する切断予定ライン(図2において、一点鎖線に沿ったライン)に沿って相対的に移動させる。これにより、切断予定ラインに沿って、切断の起点となる改質領域MRが半導体基板1の内部に形成される(図13の(a)及び(b)参照)。そして、形成された改質領域MRを起点として半導体基板1を切断して個片化する。図12及び図13では、半導体基板1(半導体ウエハ)を概略的に図示し、絶縁膜13、電極15,17、及びはんだバンプ19などの図示を省略している。
集光点Pとは、レーザ光Lが集光する箇所である。改質領域MRは、連続的に形成される場合もあるし、断続的に形成される場合もある。改質領域MRは列状でも点状でもよく、改質領域MRは少なくとも半導体基板1の内部に形成されていればよい。改質領域MRを起点に亀裂が形成される場合があり、亀裂及び改質領域MRは、半導体基板1の外表面(表面、裏面、若しくは外周面)に露出していてもよい。
レーザ光Lが、半導体基板1を透過すると共に半導体基板1の内部の集光点近傍にて特に吸収されることにより、半導体基板1に改質領域MRが形成される(すなわち、内部吸収型レーザ加工)。したがって、半導体基板1の主面1bではレーザ光Lが殆ど吸収されないので、半導体基板1の主面1bが溶融することはない。
本実施形態において形成される改質領域は、密度、屈折率、機械的強度やその他の物理的特性が周囲とは異なる状態になった領域である。改質領域としては、たとえば、溶融処理領域、クラック領域、絶縁破壊領域、又は屈折率変化領域などがあり、これらが混在した領域もある。改質領域としては、半導体基板1において改質領域の密度が非改質領域の密度と比較して変化した領域や、格子欠陥が形成された領域がある(これらをまとめて高密転移領域ともいう)。
側面入射型のフォトダイオードPD1は、図11及び図14〜図16に示されるように、半導体基板1(第一及び第二基板領域3,5)と、第一及び第二導電型の不純物添加層7,9と、絶縁膜13と、電極15,17と、はんだバンプ19と、を備えている。フォトダイオードPD1における半導体基板1は、素子形成領域2に対応する基板部分である。フォトダイオードPD1は、半導体レーザ素子から出力される光をモニタするためのフォトダイオードに用いることができる。
図14は、第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードを示す平面図である。図15は、第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードを示す側面図である。図16は、第一実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードを示す端面図である。図11に示された各フォトダイオードPD1の断面構成は、図14に示された二点鎖線に沿ってフォトダイオードPD1を切断した切断面での断面構成に相当する。すなわち、図3、図4、及び図6〜図9に示された断面構成も、図14に示された二点鎖線に沿ってフォトダイオードPD1を切断した切断面での断面構成に相当する。図14〜図16では、はんだバンプ19の図示を省略している。
半導体基板1は、フォトダイオードPD1において、一対の主面1a,1bのほか、一対の側面1c,1dと、一対の端面1e,1fと、を有する。フォトダイオードPD1(半導体基板1)は、平面形状が矩形状である。フォトダイオードPD1は、平面形状が、たとえば、1mm以下×1mm以下に設定される。フォトダイオードPD1(ただし、はんだバンプ19を除く)の厚みは、たとえば、0.1〜0.15mmに設定される。
側面1c,1dは、上述した製造過程における、溝11の形成と、ステルスダイシング技術による切断と、により形成される。したがって、側面1c,1dは、溝11により形成された領域(素子形成領域2の側面2aに対応する領域)21と、ステルスダイシング技術による切断により形成された領域23と、を含む。
側面1c,1dにおいて、溝11により形成された領域21は、ステルスダイシング技術による切断により形成された領域23より窪んでいる。すなわち、領域21と領域23とにより、段差が形成されている。側面1c,1dの領域21上に、絶縁膜13が形成されており、当該領域21が絶縁膜13により覆われている。側面1c,1dの領域23では、絶縁膜13が形成されておらず、半導体基板1が露出している。領域21、すなわち絶縁膜13の幅(フォトダイオードPD1の厚み方向での長さ)は、たとえば、0.06〜0.12mmに設定される。
端面1e,1fは、上述した製造過程における、ステルスダイシング技術による切断により形成される。したがって、端面1e,1fでは、絶縁膜13が形成されておらず、半導体基板1が露出している。
フォトダイオードPD1では、第一基板領域3と不純物添加層9との間で、pn接合が形成される。不純物添加層7はカソードとして機能し、電極15はカソード電極として機能する。不純物添加層9はアノードとして機能し、電極17はアノード電極として機能する。側面1cの領域21が、半導体基板1に光が入射する面(光入射面)として規定される。
側面入射型のフォトダイオードPD1では、側面1c又は1dの領域21が、上述したようにドライエッチングにより形成される。このため、側面1cの領域21は、ダイシングにより形成された面に比して、その表面は極めて平滑であり、格子欠陥が少ない。側面1cの領域21は、領域23に比しても、その表面は平滑である。
フォトダイオードPD1では、比較的短い波長領域の光が、側面1cの領域21から入射すると、入射した光は、側面1cの領域21近傍の領域で吸収され、キャリアを発生させる。光入射面(受光面)である側面1cの領域21が滑らかであり、格子欠陥が少ないこのため、側面1cの領域21(及び側面1cの領域21近傍の領域)でのキャリアのトラップが生じ難く、発生したキャリアの再結合が抑制される。したがって、発生したキャリアは、その消滅が抑制されて、フォトダイオードPD1の出力に効率よく寄与する。この結果、フォトダイオードPD1では、比較的短い波長領域の光を検出することができる。
フォトダイオードPD1では、絶縁膜13が、側面1cの領域21(素子形成領域2の側面2aに対応する領域)、すなわち光入射面を覆っているので、この光入射面が絶縁膜13により保護される。したがって、フォトダイオードPD1では、発生したキャリアの再結合を確実に抑制することができる。
本実施形態では、絶縁膜13が反射防止膜として機能する。反射防止膜である絶縁膜13によって反射が低減されるため、フォトダイオードPD1に側面1cの領域21から入射する光の多くが側面1cの領域21(光入射面)で反射されることなく、フォトダイオードPD1の内部に至る。したがって、フォトダイオードPD1の光感度が向上する。
不純物添加層9は、上述したように、光入射面(受光面)である側面1cの領域21に近接し且つ領域21に沿って延びる第二部分9bを有している。不純物添加層9の第二部分9bは、側面1cから離れて位置しており、側面1cに露出しない。不純物添加層7は、その一部が、不純物添加層9の第二部分9bに近づけられて位置する部分を有している。不純物添加層7は、側面1c,1d及び端面1e,1fに到達しており、側面1c,1d及び端面1e,1fに露出している。
本実施形態では、不純物添加層9が、側面1cの領域21に近づけられて位置する第二部分9bを有し、不純物添加層7が、不純物添加層9の第二部分9bに近づけられて位置する部分を有している。このため、不純物添加層7かpn接合のエッジまでの距離が短く、光の入射により発生したキャリアが電極15,17に到達するまでの時間が短い。この結果、フォトダイオードPD1では、応答速度の高速化を図ることができる。
本実施形態では、ステルスダイシング技術により、半導体基板1(半導体ウエハ)を切断して、個片化している。このため、切断予定ラインに沿って形成された改質領域により、切断起点領域が構成される。レーザ光Lを照射することにより半導体基板1を切断するので、ブレードダイシングにより切断する方法と比較してより短時間で半導体基板1を切断することができる。半導体基板1を切断起点領域に沿って比較的小さな力で割って切断できるので、粉塵の発生が極めて少なく抑えられ、洗浄工程を必要としない。半導体基板1を切断起点領域に沿って比較的小さな力で割って切断できるので、ブレードダイシングによる方法と比較して、切断面をより滑らかに形成することができる。これらの結果、フォトダイオードPD1の生産性をより一層向上させることができる。
本実施形態では、溝11が、第一方向D1で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、第一方向D1に直交する方向に延びるように形成されており、第二方向D2で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置には、形成されていない。第二方向D2で隣り合う素子形成領域2同士が連続するので、第一方向D1で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に溝11が形成された状態においても、半導体基板1(半導体ウエハ)の機械的強度は確保される。したがって、半導体基板1の取り扱いが容易となると共に、半導体基板1の変形及び破損などを防止できる。
本実施形態では、溝11が、対応する素子形成領域2毎に、物理的に離間して形成されている。これにより、溝11が形成された半導体基板1(半導体ウエハ)の機械的強度がより一層確保される。したがって、半導体基板1の取り扱いが極めて容易となると共に、半導体基板1の変形及び破損などを確実に防止できる。
続いて、図17及び図18を参照して、第一実施形態に係る製造方法の変形例を説明する。図17及び図18は、第一実施形態の変形例に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。
本変形例では、半導体基板1(半導体ウエハ)を主面1b側から薄化する前に、半導体基板1に保護膜27を形成する(図17参照)。保護膜27は、半導体基板1の主面1a側に、半導体基板1の主面1aと、溝11と、はんだバンプ19(電極15,17)と、を覆うように形成される。これにより、半導体基板1の機械的強度がより一層向上する。保護膜27は、ポリパラキシリレンからなる膜である。保護膜27は、CVD(Chemical Vapor Deposition)により形成される。
次に、半導体基板1(半導体ウエハ)を主面1b側から薄化し(図18参照)、その後、保護膜27を除去する。上述したように、保護膜27により半導体基板1の機械的強度が向上しているため、半導体基板1を薄化する際に、半導体基板1に割れなどの損傷が生じるのを抑制することかできる。保護膜27は、たとえば、プラズマアッシングにより除去することができる。薄化された半導体基板1(半導体ウエハ)は、上述したように個片化される。
(第二実施形態)
図19〜図29を参照して、第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程について説明する。図19〜図29は、第二実施形態に係る側面入射型のフォトダイオードの製造過程を説明するための図である。
まず、半導体基板31を準備する(図19及び図20参照)。半導体基板31は、互いに対向する主面31aと主面31bとを有するシリコン基板である。半導体基板31は、主面31a側に位置する第二導電型(たとえば、p型)の第一基板領域33と、主面31b側に位置する第一導電型(たとえば、n型)の第二基板領域35と、を含んでいる。第二基板領域35は、第一基板領域33よりも不純物濃度が高い。
半導体基板31は、たとえば、高不純物濃度であるn型の半導体基板上に、当該半導体基板よりも不純物濃度が低いp型のエピタキシャル層を成長させることにより得ることができる。すなわち、半導体基板31は、いわゆるエピ基板を用いることができる。この場合、n型の半導体基板が第二基板領域35に相当し、p型のエピタキシャル層が第一基板領域33に相当する。本実施形態でも、図20に示されるように、半導体基板31として、半導体ウエハ(エピウエハ)が用いられている。
半導体基板31は、図19及び図20に示されるように、複数の素子形成領域2を含んでいる。複数の素子形成領域2は、第一方向D1と、第一方向D1と交差する第二方向D2と、に隣り合うように位置している。図20でも、隣り合う素子形成領域2の境界となる位置を一点鎖線で示している。
次に、半導体基板1(第一基板領域33)の主面1a側に、複数の第二導電型(たとえば、p型)の不純物添加層9を形成する(図21参照)。不純物添加層9は、第二導電型の不純物が添加された領域であり、第一基板領域33よりも不純物濃度が高い。第二導電型の不純物は、イオン注入法又は拡散法により第一基板領域33に添加することができる。不純物添加層9は、複数の素子形成領域2それぞれに形成されている。
次に、複数の素子形成領域2のうち隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、主面31aから溝11,12を形成する(図22及び図23参照)。これにより、各素子形成領域2の側面2aが露出する共に、側面2aに直交する面(端面)も露出する。溝11,12は、第一実施形態と同様に、エッチングにより半導体基板31に形成されている。溝11は、第一方向D1で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、第一方向D1に直交する方向(第二方向D2)に延びるように形成されている。溝12は、第二方向D2で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、第二方向D2に直交する方向(第一方向D1)に延びるように形成されている。溝11と溝12とは、互いに交差する位置で連続している。
溝12の深さ方向も、溝11と同じく、半導体基板1の厚み方向である。溝11,12の深さは、半導体基板1の厚みよりも小さい値に設定されている。本実施形態では、溝11,12は、半導体基板1を貫通しないように形成されており、その深さは、第一基板領域33の厚みと同じ値である。溝11,12は、主面1aに直交する方向から見て、各素子形成領域2の第一基板領域33を区画するように格子状に形成されている。
次に、半導体基板31(第一基板領域33)に、複数の第一導電型(たとえば、n型)の不純物添加層7を形成する(図24参照)。不純物添加層7は、半導体基板31(第一基板領域33)の主面1a側から、溝11,12を画成する内側面に沿って、第二基板領域35に連続するように形成されている。すなわち、不純物添加層7は、第一基板領域33の主面1a側に位置する部分と、溝11,12を画成する内側面に沿って位置する部分と、を有し、それぞれの部分が連続している。不純物添加層7は、各素子形成領域2の第一基板領域33の側面及び端面にわたって形成されている。これにより、pn接合の露出が防止され、ノイズの発生を抑制することができる。不純物添加層7は、第一導電型の不純物が添加された領域であり、第一基板領域33よりも不純物濃度が高い。第一導電型の不純物は、イオンドーピング法又はイオン注入法により第一基板領域33に添加することができる。
次に、半導体基板31に、反射防止層として機能する絶縁膜13を形成する(図25参照)。絶縁膜13は、第一実施形態と同様に、半導体基板31の主面31a側に、半導体基板31の主面31aと、溝11,12を画成する内側面と、を覆うように、形成される。これにより、露出した素子形成領域2の側面2aが絶縁膜13で覆われる。
次に、第一実施形態と同様に、半導体基板31の主面31a側に、電極15,17を形成し、その後、電極15,17上に、はんだバンプ19を形成する(図26参照)。
次に、半導体基板31を主面31b側から薄化する(図27参照)。本実施形態では、半導体基板31の第二基板領域35が薄化される。第二基板領域5(半導体基板1)の薄化は、第一実施形態と同様に、ドライエッチング又は機械研磨などにより行われる。
以上の過程を経て得られた半導体基板31(半導体ウエハ)は、図27及び図28に示されるように、複数の素子形成領域2それぞれに形成された不純物添加層7,9と、半導体基板31の主面31a側に、不純物添加層7,9毎に対応して形成された電極15,17と、を備えている。半導体基板31では、各素子形成領域2の側面2aが露出するように、隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に、主面31aから半導体基板31の厚み方向に延びる溝11,12がエッチングにより形成されている。露出した素子形成領域2の側面2a上には、絶縁膜13が形成されている。
次に、半導体基板31を複数の素子形成領域2毎に個片化する(図29参照)。これにより、側面入射型のフォトダイオードPD2が得られる。半導体基板31の個片化には、第一実施形態と同様に、ステルスダイシング技術が用いられる。
側面入射型のフォトダイオードPD2では、フォトダイオードPD1と同様に、第一基板領域33の側面(半導体基板31における、溝11を画成する内側面)が、光入射面として規定される。第一基板領域33と不純物添加層7との間で形成されるpn接合は、第一基板領域33の主面1a側だけでなく、光入射面として規定される側面(半導体基板31における、溝11を画成する内側面)側にも位置している。このため、光の入射により発生したキャリアがpn接合に移動するまでの距離(キャリアの走行距離)が短く、キャリアがpn接合に到達するまでに要する時間が短い。この結果、フォトダイオードPD2では、応答速度の高速化を図ることができる。
フォトダイオードPD2でも、入射面として規定される側面が、上述したようにドライエッチングにより形成されているため、ダイシングにより形成された面に比して、その表面は極めて平滑であり、格子欠陥が少ない。したがって、フォトダイオードPD2も、フォトダイオードPD1と同じく、比較的短い波長領域の光を検出することができる。
本実施形態においても、第一実施形態の変形例と同様に、半導体基板31(半導体ウエハ)を主面31b側から薄化する前に、半導体基板31に保護膜を形成してもよい。この保護膜は、半導体基板31を薄化した後に、除去される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
半導体基板1,31(半導体ウエハ)を個片化する手法は、ステルスダイシング技術には限られない。たとえば、レーザアブレーション、ドライエッチング、又は機械研磨などにより、半導体基板1,31を個片化してもよい。
第一実施形態において、半導体基板1(半導体ウエハ)に形成される溝11は、半導体基板1を貫通するように形成されてもよい。溝11が半導体基板1を貫通するように形成された場合、半導体基板1の機械的強度が低下する懼れがある。したがって、半導体基板1の機械的強度を確保するためには、溝11は、半導体基板1を貫通しないように形成されていることが好ましい。
第一実施形態において、半導体基板1(半導体ウエハ)に形成される溝11は、複数の素子形成領域2にわたって、連続して形成されていてもよい。溝11が、複数の素子形成領域2にわたって、連続して形成された場合、半導体基板1の機械的強度が低下する懼れがある。したがって、半導体基板1の機械的強度を確保するためには、溝11は、対応する素子形成領域2毎に、物理的に離間して形成されていることが好ましい。
第一実施形態において、溝11が、第二方向D2で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置に形成されていてもよい。しかしながら、半導体基板1の機械的強度が低下する懼れがあるため、溝11は、第二方向D2で隣り合う素子形成領域2同士の境界となる位置には形成されていないことが好ましい。
半導体基板1,31(半導体ウエハ)における複数の素子形成領域2の配置は、上述した配置に限られない。たとえば、第一方向D1に並ぶ複数の素子形成領域2からなる列と、当該列と第二方向D2で隣り合い且つ第一方向D1に並ぶ複数の素子形成領域2からなる列と、で、複数の素子形成領域2の配置が、第一方向D1に相対的にずれていてもよい。この場合、第一方向D1と第二方向D2とは、直交しない。
半導体基板1,31(半導体ウエハ)を個片化する前に、半導体基板1,31を必ずしも薄化する必要はない。半導体基板1,31の厚みによっては、半導体基板1,31(半導体ウエハ)は薄化されなくてもよい。
不純物添加層7,9(電極15,17及びはんだバンプ19)の数は、図面に開示された数に限られない。たとえば、不純物添加層9(電極17及びはんだバンプ19)の数が2以上であってもよく、不純物添加層7(電極15及びはんだバンプ19)の数が2以上であってもよい。
絶縁膜13は、必ずしも半導体基板1,31の主面1a,31a上に形成されている必要はない。絶縁膜13は、少なくとも、素子形成領域2の側面2aに対応する領域に形成されていればよい。
1,31…半導体基板、1a,1b, 31a,31b…主面、2…素子形成領域、2a…側面、7,9…不純物添加層、11,12…溝、13…絶縁膜、15,17…電極、D1…第一方向、D2…第二方向、L…レーザ光、MR…改質領域、P…集光点、PD1,PD2…側面入射型のフォトダイオード。

Claims (3)

  1. 複数の素子形成領域を含み且つ互いに対向する第一及び第二主面を有すると共に、前記第一主面側に第一導電型の基板領域が位置している、側面入射型のフォトダイオードを得るための半導体ウエハであって、
    前記複数の素子形成領域それぞれの前記基板領域の前記第一主面側に形成された第一導電型の不純物添加層と、
    前記複数の素子形成領域それぞれの前記基板領域の前記第一主面側に形成された第二導電型の不純物添加層と、
    前記半導体ウエハの前記第一主面側に、前記不純物添加層毎に対応して形成された電極と、を備え、
    前記複数の素子形成領域は、第一方向と、前記第一方向と交差する第二方向と、に隣り合うように位置しており、
    前記複数の素子形成領域のうち前記第一方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となり、かつ、前記第一方向から見て前記第二導電型の不純物添加層と重なる位置に、前記第一主面から前記半導体ウエハの厚み方向に延びる溝が前記第一方向に直交する方向に延びるように形成されており、前記素子形成領域の側面が前記溝を画成する内側面であり、前記溝を画成する内側面である前記素子形成領域の前記側面がエッチング面であり、かつ、前記第一方向で前記第二導電型の不純物添加層と対向しており、
    前記素子形成領域の前記側面上に、絶縁膜が形成されている、半導体ウエハ
  2. 請求項1に記載の半導体ウエハであって、
    前記複数の素子形成領域のうち前記第一方向に交差する第二方向で隣り合う素子形成領域同士の境界となる位置には、溝が形成されていない、半導体ウエハ
  3. 請求項2に記載の半導体ウエハであって、
    前記溝は、対応する前記素子形成領域毎に、物理的に離間して形成されている、半導体ウエハ
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