JP6395630B2 - 鮮度保持ラミネートフィルム - Google Patents

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Description

本発明は鮮度保持ラミネートフィルムに関する。
精肉、鮮魚は、日本国内ではほとんどトレイに入れられて販売されているが、海外では一般的にナイロン/ポリエチレンといったラミネート構造を有する袋に入れられて販売されている。また、近年日本国内では惣菜の需要が増えており、該惣菜としては、完全に滅菌せず、セミレトルトとして風味を残す要冷蔵タイプの惣菜が増えている。
これらの精肉、鮮魚および惣菜等の食品は、経時により変色、萎えなどの劣化、腐敗が生じると、その商品価値が低下する。そのため、これらの食品は、雑菌の増殖を抑制し、かつ酸素を遮断して被包装物の酸化を抑制できる包装体に封入することで、その鮮度を保持することが求められている。
雑菌の繁殖による被包装物の鮮度の低下を防止するため、精肉、鮮魚及び総菜等の食品の包装においては、殺菌処理した被包装物に菌が混入しないように工夫することが求められる。特に、被包装物の鮮度低下の原因となる、被包装物から滲出する栄養分を含む液が包装体の内面に付着することによる菌の繁殖を防ぐことが、被包装物の鮮度保持の観点から重要となる。
したがって、鮮度保持性の向上という観点から、内面の抗菌性が高く、かつ抗菌成分の被包装物への移行が少ないことに加えて、酸素透過度が低いフィルムからなる包装体が求められている。例えば特許文献1及び2には、食品に使用可能な抗菌性を有するフィルムが開示されている。
一方、開封性の観点から、包装体には手切れ性が良好であることが求められる。例えば特許文献3には、手切れ性が良好な袋が開示されている。
特開平11−158391号公報 特開2003−176384号公報 国際公開第2006/049070号
しかしながら、特許文献1から3に記載の発明では、2枚のフィルムを接着剤により接着した積層フィルムとして用いる場合、抗菌性、すなわち鮮度保持性が低い課題がある。
そこで、本発明は、抗菌性および手切れ性が良好な鮮度保持ラミネートフィルムを提供することを目的とする。
本発明は以下の[1]〜[13]である。
[1]ポリエチレン系フィルムと、延伸フィルムと、該ポリエチレン系フィルムと該延伸フィルムとを接着する接着層と、を備える鮮度保持ラミネートフィルムであって、
前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含み、かつ、前記ポリエチレン系フィルムの、前記接着層と接する面とは反対側の表面に、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在し、
前記接着層が、接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を付与し、乾燥することで形成され、
前記溶媒が、前記溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含む鮮度保持ラミネートフィルム。
[2]前記アルコール系溶剤が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール、ブタンジオール、エチルヘキサノールおよびベンジルアルコールからなる群から選択される少なくとも一種である[1]に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[3]前記エーテル系溶剤が、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、メチルターシャリーブチルエーテルおよびブチルカルビトールからなる群から選択される少なくとも一種である[1]又は[2]に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[4]前記延伸フィルムが、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも一種の1軸または2軸延伸フィルムである[1]から[3]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[5]前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を0.001〜3質量%含有する[1]から[4]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[6]前記延伸フィルムの厚さが10〜50μmである[1]から[5]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[7]前記ポリエチレン系フィルムの厚さが10〜120μmである[1]から[6]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[8]JIS K 7126に準じて測定される、20℃、80%RHでの酸素透過度が2000ml/m・MPa以下である[1]から[7]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[9]前記接着剤溶液には、固形分濃度として15〜50質量%の接着剤が前記溶媒に溶解された状態で含まれる[1]から[8]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[10]前記接着剤溶液の付与量が、固形分としての接着剤の付与量が1〜5g/mとなる量である[1]から[9]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[11]前記乾燥の温度が30〜100℃である[1]から[10]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
[12][1]から[11]のいずれかに記載の鮮度保持ラミネートフィルムからなる鮮度保持包装体。
[13]接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を、ポリエチレン系フィルムまたは延伸フィルムの一方の表面上に付与し、乾燥することで接着層を形成する工程と、
前記ポリエチレン系フィルムと該延伸フィルムとを前記接着層を介して接着する工程と、
を含む鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法であって、
前記溶媒が、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含み、
前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含み、かつ、前記ポリエチレン系フィルムの、前記接着層と接する面とは反対側の表面に、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在する鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法。
本発明によれば、抗菌性および手切れ性が良好な鮮度保持ラミネートフィルムを提供することができる。
[鮮度保持ラミネートフィルム]
本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムは、ポリエチレン系フィルムと、延伸フィルムと、該ポリエチレン系フィルムと該延伸フィルムとを接着する接着層と、を備える鮮度保持ラミネートフィルムであって、前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物(以下、特定化合物とも示す)を含み、かつ、前記ポリエチレン系フィルムの、前記接着層と接する面とは反対側の表面に、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在し、前記接着層が、接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を付与し、乾燥することで形成され、前記溶媒が、前記溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含む。
本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムでは、ポリエチレン系フィルムの、接着層と接する面とは反対側の表面(以下、反ラミ面とも示す)、すなわち外側に露出している表面に、特定化合物が0.002〜0.5g/m存在する。このため、該鮮度保持ラミネートフィルムは高い抗菌性を示し、鮮度保持性を有する。また、本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムは前記延伸フィルムを備えるため、良好なバリア性、手切れ性、多色印刷性、および表面光沢を有する。
また、本発明では、ポリエチレン系フィルム中に特定化合物が含まれ、該特定化合物がポリエチレン系フィルムの表面にブリードアウトすることで、鮮度保持ラミネートフィルムの表面における抗菌性、即ち鮮度保持性が発現される。ここで、通常接着剤溶液に使用されている溶媒は、酢酸エチル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケトン類等であり、これらはポリエチレン系フィルムを膨潤させるため、該溶媒がポリエチレン系フィルムに付与されると、ポリエチレン系フィルムに含まれる特定化合物がポリエチレン系フィルムの膨潤した側に移行しやすくなる。この場合、該溶媒が付与された側とは反対側の表面に、特定化合物がブリードアウトしにくくなり、鮮度保持性が低下する。一方、本発明では、接着剤溶液に使用されている溶媒は、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含む。アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤は、ポリエチレン系フィルムに付与しても膨潤の程度が低いため、円滑に特定化合物をポリエチレン系フィルムの反ラミ面にブリードアウトさせることができる。このため、本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムは、接着剤溶液の付与および乾燥により形成される接着層を備えるが、高い鮮度保持性を発揮できる。
なお、本発明において鮮度保持ラミネートフィルムとは、例えば該鮮度保持ラミネートフィルムにより包装体を形成し、被包装物を該包装体内に封入した場合、該被包装物と接する該包装体表面の菌抑制作用により、該被包装物の鮮度が保たれる効果を有するラミネートフィルムをいう。
<特定化合物>
本発明に係る特定化合物は、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物である。パルミチルジエタノールアミンは、炭素数16の長鎖アルキル基であるパルミチル基を有するアルキルジエタノールアミンである。ステアリルジエタノールアミンは、炭素数18の長鎖アルキル基であるステアリル基を有するアルキルジエタノールアミンである。グリセリンモノラウレートは、ラウリン酸(炭素数12)とグリセリンとのモノエステルである。ジグリセリンモノラウレートは、ラウリン酸(炭素数12)とジグリセリンとのモノエステルである。
ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは、ミリスチルジエタノールアミンやラウリルジエタノールアミンに比べて融点が比較的高い。以下に、各アルキルジエタノールアミンの長鎖アルキル基の部分の炭素数と融点を示す。
(アルキルジエタノールアミン;長鎖アルキル基の部分の炭素数;融点)
ステアリルジエタノールアミン;18個;51℃
パルミチルジエタノールアミン;16個;28℃
ミリスチルジエタノールアミン;14個;22〜23℃
ラウリルジエタノールアミン;12個;常温で液体。
このため、例えば鮮度保持ラミネートフィルムを溶融成形する際、特に鮮度保持ラミネートフィルムが延伸フィルムである場合であって熱固定する際にも、ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは比較的揮発しにくい。また、ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは、抗菌性および鮮度保持性に優れる。さらに、鮮度保持ラミネートフィルムを包装体として用いる場合、ステアリルジエタノールアミンおよびパルミチルジエタノールアミンは、包装体に接触する内容物である被包装物への移行が比較的遅く、安全性に優れており、さらにその性能を持続することができる。なお、「被包装物」を「内容物」と記すことがある。
なお、本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムは、前記特定化合物以外に、前記特定化合物に類似する類似化合物を含有していてもよい。該類似化合物は、一般に特定化合物の合成、分離などの工程において、同時に合成されたり、分離が困難であったりする化合物である。特定化合物としてパルミチルジエタノールアミン(炭素数16)を用いる場合、類似化合物としてミリスチルジエタノールアミン(炭素数14)や、ステアリルジエタノールアミン(炭素数18)等の炭素数12〜20のアルキル基を有するアルキルジエタノールアミンが少量含まれてもよい。また、特定化合物としてステアリルジエタノールアミン(炭素数18)を用いる場合、類似化合物として炭素数16〜20のアルキル基を有するアルキルジエタノールアミンが少量含まれてもよい。また、特定化合物としてパルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミンを用いる場合には、これらの類似化合物のアミンの一部が脂肪族カルボン酸とエステルを形成した化合物が少量含まれてもよい。さらに、特定化合物としてグリセリンモノラウレートを用いる場合、類似化合物として炭素数が10、14等である高級直鎖脂肪族カルボン酸とグリセリンとのモノエステル等が少量含まれてもよい。また、特定化合物としてジグリセリンモノラウレートを用いる場合、類似化合物として炭素数が10、14等である高級脂肪族カルボン酸とジグリセリンとのモノエステル等が少量含まれてもよい。また、特定化合物としてグリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノラウレートを用いる場合、類似化合物として(ジ)グリセリンジエステル、(ジ)グリセリントリエステル等、さらにはグリセリン部分またはジグリセリン部分がトリグリセリンである化合物が少量含まれてもよい。また、前記類似化合物は、特定化合物100質量部に対して、50質量部以下含まれてもよく、40質量部以下含まれてもよいが、含まれないことが好ましい。
<特定化合物の表面量、含有量>
本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムに含まれるポリエチレン系フィルムの、接着層と接する面とは反対側の表面には、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在する。ポリエチレン系フィルムの反ラミ面に特定化合物が0.002g/m以上存在することにより、鮮度保持ラミネートフィルムは十分な抗菌性を示す。また、ポリエチレン系フィルムの反ラミ面に特定化合物が0.5g/m以下存在することにより、特定化合物の内容物への移行を十分に抑制することができる。ポリエチレン系フィルムの反ラミ面に存在する特定化合物の量(以下、特定化合物の表面量とも示す)は、0.004〜0.4g/mが好ましく、0.01〜0.3g/mがより好ましく、0.02〜0.2g/mが更に好ましい。なお、特定化合物の表面量の測定は後述する方法により行う。
ポリエチレン系フィルムの反ラミ面に特定化合物を前記範囲の量存在させる方法としては、ポリエチレン系フィルムに特定化合物を0.001〜3質量%含有させる方法が好ましい。ポリエチレン系フィルムが特定化合物を0.001〜3質量%含有することにより、特定化合物がポリエチレン系フィルムの反ラミ面に適量ブリードアウトし、ポリエチレン系フィルムの反ラミ面に特定化合物が0.002〜0.5g/m存在するようになる。ポリエチレン系フィルムに含まれる特定化合物の量は、0.01〜3質量%がより好ましく、0.1〜2質量%がさらに好ましい。なお、前記ポリエチレン系フィルムに含まれる特定化合物の量は、ポリエチレン系フィルム製造時にポリエチレン系フィルムの原料に対して添加する特定化合物の量から算出される値である。
また、前記ポリエチレン系フィルムに含まれる特定化合物の量は、ポリエチレン系フィルム全体に対する特定化合物の含有量を示す。例えば後述するようにポリエチレン系フィルムが複数の層からなり、特定化合物を含む層と含まない層が存在する場合には、該ポリエチレン系フィルムに含まれる特定化合物の量は、ポリエチレン系フィルム全体としての平均値を示す。したがって、例えばポリエチレン系フィルムが2層以上からなる場合には、ポリエチレン系フィルムの反ラミ面に特定化合物が0.002〜0.5g/m存在すれば、ポリエチレン系フィルムの少なくとも1層に特定化合物が含有されていればよく、必ずしもポリエチレン系フィルムの全ての層に特定化合物が含有されている必要はない。
<ポリエチレン系フィルム>
本発明に係るポリエチレン系フィルムは、エチレン系重合体と、前記特定化合物とを含む。該ポリエチレン系フィルムはエチレン系重合体を80質量%以上含むことが好ましく、90質量%以上含むことがより好ましく、95質量%以上含むことが更に好ましい。
前記エチレン系重合体としては、エチレンの単独重合体、エチレンを主要モノマーとし、それと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種との共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、そのケン化物及びアイオノマーが挙げられる。具体的には、ポリエチレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ペンテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体などのエチレンを主要モノマーとし、これと炭素数3から8のα−オレフィンの少なくとも1種との共重合体が挙げられる。これらの共重合体中のα−オレフィン単位の割合は、1〜15モル%であることが好ましい。
また、前記エチレン系重合体としては、ポリエチレンの名称で製造・販売されているエチレンの重合体が挙げられる。具体的には、高圧法低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)が好ましく、LLDPEがより好ましい。LLDPEは、エチレンと、少量のプロピレン、ブテン−1、ヘプテン−1、ヘキセン−1、オクテン−1、4−メチル−ペンテン−1等との共重合体である。また、前記エチレン系重合体は、エチレンの単独重合体であってもよく、LLDPE等のエチレンを主体とする重合体であってもよい。
前記エチレン系重合体の密度は0.910〜0.940g/cmが好ましく、0.920〜0.930g/cmがより好ましい。該密度が0.910g/cm以上であることにより、ヒートシール性が向上する。また、該密度が0.940g/cm以下であることにより、加工性および透明性が向上する。
前記ポリエチレン系フィルムの厚さは、鮮度保持ラミネートフィルムの抗菌性の観点から、10〜120μmであることが好ましく、15〜100μmであることがより好ましく、20〜70μmであることが更に好ましい。
前記ポリエチレン系フィルムは、単層から構成されていてもよく、2層以上の多層から構成されていてもよい。例えば、前記ポリエチレン系フィルムは、シール層、中間層および表面層(接着層と接する層)の3層からなることができる。前記ポリエチレン系フィルムが複数の層からなる場合、各層に含まれるエチレン系重合体の種類は、反ラミ面に特定化合物が0.002〜0.5g/m存在すれば、同じであっても異なっていてもよい。また、各層で特定化合物の含有量は同じであっても異なっていてもよく、特定化合物を含まない層が存在していてもよい。
前記ポリエチレン系フィルムがシール層、中間層および表面層の3層からなる場合、特定化合物はシール層および中間層に含まれることが、ラミネート強度を阻害しない観点から好ましい。シール層、中間層および表面層の厚みの比率は、十分な抗菌性を維持しながらラミネート強度を得る観点から、シール層/中間層/表面層=10/80/10〜40/20/40が好ましく、15/70/15〜30/40/30がより好ましい。
<延伸フィルム>
本発明に係る延伸フィルムは、前記ポリエチレン系フィルム以外の延伸フィルムであれば、特に限定されない。該延伸フィルムとしては、例えばナイロン6、ナイロン66等のポリアミドからなる延伸フィルム、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステルからなる延伸フィルム、ポリカーボネートからなる延伸フィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体からなる延伸フィルム、ポリビニルアルコールからなる延伸フィルム、ポリ塩化ビニルからなる延伸フィルム、ポリ塩化ビニリデンからなる延伸フィルム、ポリプロピレン等のポリオレフィン(ポリエチレンを除く)からなる延伸フィルム、ポリL乳酸、ポリD乳酸、ポリL乳酸とポリD乳酸を精密に配位したステレオコンプレックス晶ポリ乳酸からなる延伸フィルム等が挙げられる。また、該延伸フィルムは1軸延伸フィルムであってもよく、2軸延伸フィルムであってもよい。これらの中でも、該延伸フィルムとしては、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも一種の1軸または2軸延伸フィルムであることが、鮮度保持ラミネートフィルムの酸素透過性、バリア性、手切れ性、多色印刷性、および表面光沢の観点から好ましい。
前記延伸フィルムの延伸倍率は、鮮度保持ラミネートフィルムの手切れ性が維持できる限りにおいて、適宜選択することができる。例えば、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミドからなる2軸延伸フィルムの場合、4倍(MD方向)×4倍(TD方向)が好ましい。また、ポリプロピレン等のポリオレフィン(ポリエチレンを除く)からなる2軸延伸フィルムの場合、10倍(MD方向)×5倍(TD方向)が好ましい。
前記延伸フィルムの厚さは、鮮度保持ラミネートフィルムのバリア性、手切れ性、多色印刷性、および表面光沢の観点から、10〜50μmであることが好ましく、11〜40μmであることがより好ましく、12〜30μmであることが更に好ましい。
前記延伸フィルムは、単層から構成されていてもよく、2層以上の多層から構成されていてもよい。なお、前記延伸フィルムには、アルミニウム、亜鉛、シリカ等の無機物又はその酸化物が蒸着されていてもよい。
<他の添加剤>
前記ポリエチレン系フィルムおよび前記延伸フィルムは、本発明の目的を損なわない範囲で、耐熱安定剤(酸化防止剤)、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料等の他、タルク、シリカ、珪藻土などの各種フィラー類を含んでもよい。
耐熱安定剤としては、例えば、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン、テトラキス[メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ)ヒドロシンナメート]メタン、n−オクタデシル−3−(4’−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のフェノール系酸化防止剤、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系酸化防止剤、2−(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、置換ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系酸化防止剤、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、フェニルサルチレート、4−t−ブチルフェニルサリチレート等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
帯電防止剤としては、例えば、アルキルアミンおよびその誘導体、高級アルコール、ピリジン誘導体、硫酸化油、石鹸類、オレフィンの硫酸エステル塩類、アルキル硫酸エステル類、脂肪酸エチルスルフォン酸塩、アルキルスルフォン酸塩、アルキルナタレンスルフォン酸塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、ナフタレンスルフォン酸塩、琥珀酸エステルスルフォン酸塩、リン酸エステル塩、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪アミノまたは脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトルのエチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
滑剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド、高級アルコール、流動パラフィン等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
紫外線吸収剤としては、例えば、エチレン−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2、2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
防曇剤としては、前記特定化合物を除く化合物であり、例えば、高級脂肪族アルコール類、グリセリン脂肪酸類、ジグリセリン脂肪酸類、これらのモノ又はジグリセリン脂肪酸の酸エステル類、高級脂肪族アミン類、高級脂肪酸エステル類、これらの混合物等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
他の添加剤と、前記特定化合物の類似化合物との合計の含有量は、特定化合物100質量部に対して、50質量部以下であってもよく、40質量部以下であってもよく、30質量部以下であってもよい。
<接着層>
本発明に係る接着層は、前記ポリエチレン系フィルムと前記延伸フィルムとを接着する。すなわち、前記ポリエチレン系フィルムと前記延伸フィルムとは該接着層を介して接着されており、前記ポリエチレン系フィルムおよび前記延伸フィルムは該接着層と直接接触している。該接着層は、接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を付与し、乾燥することで形成される。該接着剤溶液の付与は、前記ポリエチレン系フィルムに対して行われても、前記延伸フィルムに対して行われてもよい。該接着剤溶液に含まれる該溶媒は、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含み、65質量%以上含むことが好ましく、70質量%以上含むことがより好ましく、75質量%以上含むことがさらに好ましく、78質量%以上含むことが特に好ましい。該接着剤溶液が溶媒として、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を溶媒全体の質量に対して60質量%以上含むことにより、該溶媒がポリエチレン系フィルムに付与されても膨潤の程度が低く、円滑に特定化合物をポリエチレン系フィルムの反ラミ面にブリードアウトさせることができる。このため、鮮度保持ラミネートフィルムは高い鮮度保持性を示す。なお、該含有量の上限は特に限定されず、100質量%であってもよい。
<アルコール系溶剤、エーテル系溶剤>
前記アルコール系溶剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン系フィルムに付与しても膨潤の程度が低い観点から、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、ノルマルプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール(TBA)、ブタンジオール、エチルヘキサノールおよびベンジルアルコールからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。
前記エーテル系溶剤としては、特に限定されないが、ポリエチレン系フィルムに付与しても膨潤の程度が低い観点から、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、メチルターシャリーブチルエーテル(MTBE)およびブチルカルビトールからなる群から選択される少なくとも一種が好ましい。
前記接着剤溶液に含まれる前記溶媒は、前記アルコール系溶剤および/または前記エーテル系溶剤を60質量%以上含めば、前記アルコール系溶剤および前記エーテル系溶剤以外の他の溶媒を含んでもよい。他の溶媒としては、例えば酢酸エチル等のエステル類溶媒、ヘキサン等の炭化水素類溶媒等が挙げられる。
<接着剤>
前記接着剤としては、接着機能を有する樹脂を用いることができる。該樹脂としては、ポリエステル系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリエーテルエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステルウレタン系樹脂、ポリエーテルウレタン系樹脂、ポリエステルエーテルウレタン系樹脂、エポキシ樹脂が、十分な接着強度が得られる観点から好ましい。これらの接着剤は一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。また、これらの接着剤は、前記樹脂単独で使用される場合もあるが、ポリイソシアネート化合物を含む硬化剤と組み合わせて、2液硬化型接着剤として使用することもできる。
前記ポリエステル系樹脂としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸等の二塩基酸、若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のグリコール類、又はそれらの混合物とを反応させて得られるポリエステル系樹脂、或いはポリカプロラクトン、ポリバレロラクトン、ポリ(β−メチル−γ−バレロラクトン)等のラクトン類を開環重合して得られるポリエステル系樹脂が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテル系樹脂としては、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン等のオキシラン化合物を、例えば、水、エチレングリコール、プロピレングリコール等の低分子量ポリオールを開始剤として、重合して得られるポリエーテル系樹脂が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記ポリエーテルエステル系樹脂としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸等の二塩基酸、若しくはそれらのジアルキルエステル又はそれらの混合物と、前記ポリエーテル系樹脂とを反応させて得られるポリエーテルエステル系樹脂が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
前記ポリウレタン系樹脂は、分子中にウレタン結合を有するポリオールである。前記ポリウレタン系樹脂としては、例えば、数平均分子量200〜20,000のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリエーテルエステルポリオール(以下、有機ポリオール(1)という)等と、有機ポリイソシアネートとを、NCO/OHが1未満、好ましくは0.9以下で反応させて得られる樹脂が挙げられる。有機ポリオール(1)の代わりに、有機ポリオール(1)の分子中(分子内部や分子末端)にカルボキシル基を有するもの(以下、有機ポリオール(2)という)を用いることもできる。有機ポリオール(2)は、有機ポリオール(1)と、多塩基酸又はその無水物とを反応させることにより得られるものが好ましい。この際用いられる有機ポリオール(1)としては、分子末端に2個以上の水酸基を含有し、数平均分子量が1,000〜100,000であるものが好ましい。前記多塩基酸又はその無水物としては、例えば、フタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の芳香族系多塩基酸又はそれらの無水物が挙げられる。更に、これらの無水物から誘導されたエチレングリコールビスアンヒドロトリメリテート、グリセロールトリスアンヒドロトリメリテート、エチレングリコールビスアンヒドロピロメリテート、ロジン成分のアビエチン酸、C1016ジエン化合物、及びこれらの混合物に無水マレイン酸を付加反応させた誘導体等を使用することもできる。
前記有機ポリイソシアネートとしては、例えば、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、1,3−又は1,4−キシリレンジイソシアネート、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−又は1,4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,3,5−トリイソシアネートベンゼン、2,4,6−トリイソシアネートトルエン等の有機トリイソシアネート、4,4’−ジフェニルジメチルメタン−2,2’−5,5’−テトライソシアネート等の有機テトライソシアネート等のポリイソシアネート単量体、該ポリイソシアネート単量体から誘導されたダイマー、トリマー、ビウレット、アロファネート、炭酸ガスと該ポリイソシアネート単量体とから得られる2,4,6−オキサジアジントリオン環を有するポリイソシアネート等が挙げられる。
なお、前記2液硬化型接着剤の硬化剤として使用されるポリイソシアネート化合物としては、前記有機ポリイソシアネートを用いることができる。
前記接着剤溶液には、固形分濃度として15〜50質量%の接着剤が前記溶媒に溶解された状態で含まれることが好ましい。接着剤の固形分としての濃度が15質量%以上であることにより、溶媒除去のための工程が容易であり、製造コストを低くすることができる。また、接着剤の固形分としての濃度が50質量%以下であることにより、接着剤溶液の粘度が低くなり、接着剤溶液の塗布性が向上し、接着層を均一に形成することができる。接着剤の固形分としての濃度は20〜45質量%がより好ましく、25〜40質量%が更に好ましい。
<酸素透過性>
本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムは、20℃、80%RHでの酸素透過度(JIS K 7126に準じて測定)が2000ml/m・MPa以下であることが好ましい。精肉、鮮魚、総菜のような呼吸をしない生鮮物を包装する場合、該酸素透過度が2000ml/m・MPa以下であることにより、菌の繁殖を十分に抑えることができ、鮮度保持性を向上させることができる。該酸素透過度を2000ml/m・MPa以下にする方法としては、例えば適正な厚みを選択する、微細な孔加工をする等の方法が挙げられる。該酸素透過度は、1700ml/m・MPa以下であることがより好ましく、1500ml/m・MPa以下であることが更に好ましい。なお、該酸素透過度の下限は特に限定されないが、嫌気性雰囲気にしないように例えば100ml/m・MPa以上とすることができる。
<鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法>
本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法は、接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を、ポリエチレン系フィルムまたは延伸フィルムの一方の表面上に付与し、乾燥することで接着層を形成する工程と、前記ポリエチレン系フィルムと該延伸フィルムとを前記接着層を介して接着する工程と、を含む鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法であって、前記溶媒が、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含み、前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含み、かつ、前記ポリエチレン系フィルムの、前記接着層と接する面とは反対側の表面に、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在する。該方法によれば、本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムを容易に製造することができる。
接着層を形成する工程では、接着剤溶液をポリエチレン系フィルムまたは延伸フィルムの一方の表面上に付与し、乾燥する。該接着剤溶液の付与量は、固形分としての接着剤の付与量が1〜5g/mとなる量であることが好ましい。該付与量が1g/m以上であることにより、十分な接着強度が得られる。また、該付与量が5g/m以下であることにより、製造コストを低くすることができる。該付与量は1.5〜4.5g/mあることがより好ましく、2〜4g/mであることが更に好ましい。前記乾燥の温度は、フィルムに過度の熱負荷をかけずに溶媒の乾燥が行える観点から、30〜100℃であることが好ましい。前記乾燥の温度は35〜90℃であることがより好ましく、40〜80℃であることが更に好ましい。なお、前記乾燥により接着層を完全に乾燥させる必要はなく、接着層内に溶媒が一部残存していてもよい。この場合、ポリエチレン系フィルムと延伸フィルムとを該接着層を介して積層させた後、乾燥することで、該接着層による接着性が向上する。また、接着剤溶液をポリエチレン系フィルムに付与しても、延伸フィルムに付与してもよいが、延伸フィルムに付与する方が、ポリエチレン系フィルムへの溶媒の影響を低減できるため好ましい。
前記ポリエチレン系フィルムと前記延伸フィルムとを前記接着層を介して接着する工程の前に、接着層と接するポリエチレン系フィルムまたは延伸フィルムの表面に対して、予めコロナ処理を施しておくことが接着安定性の観点から好ましい。具体的には、コロナ処理後の表面の表面張力が、35mN/m以上であることが好ましく、40mN/m以上であることがより好ましい。なお、該表面張力は、JISK6768に準じて和光純薬株式会社製の濡れ張力試験用混合液(例えばNO.35.0)が塗れるか塗れないかにより確認する。
[鮮度保持包装体]
本発明に係る鮮度保持包装体は、本発明に係る鮮度保持ラミネートフィルムからなる。本発明に係る鮮度保持包装体は、例えば、前記鮮度保持ラミネートフィルムのポリエチレン系フィルムを内面として二つに折畳んで、両端をヒートシール、溶断シールなどにより封止することで製造することができる。また、二枚の前記鮮度保持ラミネートフィルムを、ポリエチレン系フィルムが内面になるように重ね合わせて、三方をヒートシール、溶断シールなどにより封止することで製造することもできる。前記鮮度保持包装体は、成形する前に必要に応じて延伸フィルムの表面に印刷処理を行ってもよい。前記鮮度保持包装体は、精肉、鮮魚、総菜のような呼吸をしない生鮮物を包装するのに適している。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に説明する。また、以下の実施例および比較例における各評価は、下記の方法に従って行った。
(鮮度保持ラミネートフィルム表面のステアリルジエタノールアミンの量(C18DEA表面量)(g/m))
鮮度保持ラミネートフィルムの、ポリエチレン系フィルムの反ラミ面(接着層と接する面とは反対側の表面)に存在するステアリルジエタノールアミン(C18DEA)の量を、以下の方法で求めた。23℃の環境下で鮮度保持ラミネートフィルムの表面(A4大、0.06m)をジクロロメタン(20ml)で洗浄し、その洗浄液を回収し、濃縮定容し、シリル化した。その後、Aglient Technologies社製のGC/MSを用いてステアリルジエタノールアミンを定量して、鮮度保持ラミネートフィルム表面のステアリルジエタノールアミンの量を求めた。なお、本発明においてステアリルジエタノールアミン以外の特定化合物を用いる場合にも、この方法により鮮度保持ラミネートフィルム表面における特定化合物の定量を行う。
(抗菌試験)
JIS Z 2801に準じて、抗菌試験を、大腸菌(Escherichia coli)を用いて行った。但し、鮮度保持ラミネートフィルム(ポリエチレン系フィルム)の表面の状態を保つためにアルコールによるふき取りは行わなかった。また、それ以外にも一部条件を変更して行った。
1/500普通ブイヨン培地に大腸菌(Escherichia coli)を規定数量(前記JIS試験で0.4ml用いたブイヨン)入れたものを、4cm角の鮮度保持ラミネートフィルム(ポリエチレン系フィルム)の表面に滴下した。該滴下物を、他の4cm角の鮮度保持ラミネートフィルム(ポリエチレン系フィルム)で挟み込んだ。これを35℃で24時間保持した後、鮮度保持ラミネートフィルム(ポリエチレン系フィルム)の表面を洗浄し、その普通ブイヨン培地を含む洗浄液を回収した。該洗浄液を、普通寒天培地を用いて培養してコロニーの数をカウントした。
即ち、顕微鏡下で菌の個数をカウントすることは困難なため、コロニーの数を目視によりカウントし、その1グラム(g)あたりのコロニーの数を生菌数CFU(colony forming unit)(単位[個/g])とした。また、2枚の鮮度保持ラミネートフィルム(ポリエチレン系フィルム)の代わりに、2枚の抗菌成分を含まないポリエチレン系フィルムの間に挟み込んだサンプルをコントロール(Control)として、比較の基準とした。表1から4にはn=1から3の平均値も合わせて示した。但し、測定値のバラツキが10倍以上の場合には、JIS規格上平均値は計算できない。抗菌性能は以下の基準で評価した。
有り:24時間後の菌数がcontrolに比べて1/100以下である。
なし:24時間後の菌数がcontrolに比べて1/100よりも大きい。
(手切れ性)
鮮度保持ラミネートフィルムの端に1辺2mmの正三角形のノッチをはさみで入れ、そこを起点に鮮度保持ラミネートフィルムを引き裂くことが出来るかを手で評価した。手切れ性は以下の基準で評価した。
有り:5cm以上鮮度保持ラミネートフィルムを引き裂くことができる。
なし:5cm以上鮮度保持ラミネートフィルムを引き裂くことができない。
(酸素透過性)
JIS K 7126に準じて、鮮度保持ラミネートフィルムの20℃、80%RHでの酸素透過度[ml/m・MPa]を測定した。
[実施例1]
(1)中間層の材料
中間層の材料には、直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学社製、密度:0.940g/cm、MFR:4.0g/10分、融点:117.3℃)に、ステアリルジエタノールアミン(C18DEA、理研ビタミン社製)を添加した材料を用いた。該材料のステアリルジエタノールアミンの含有量は0.1質量%であった。
(2)表面層(接着層と接する層)の材料
表面層の材料には、前記直鎖状低密度ポリエチレンに、シリカ(富士シリシア化学社製、商品名:サイリシア730(平均粒径3μm))及びエルカ酸アミド(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名:ATMERSA1753)を添加した材料を用いた。該材料のシリカ及びエルカ酸アミドの含有量は、それぞれ0.1質量%であった。
(3)シール層の材料
シール層の材料には、直鎖状低密度ポリエチレン(三井化学社製、密度:0.92g/cm、MFR:4.0g/10分、融点:128℃)(に、ステアリルジエタノールアミン(理研ビタミン社製)、シリカ(富士シリシア化学社製、商品名:サイリシア730(平均粒径3μm))及びエルカ酸アミド(チバスペシャリティケミカルズ社製、商品名:ATMERSA1753)を添加した材料を用いた。該材料のステアリルジエタノールアミン、シリカ及びエルカ酸アミドの含有量は、それぞれ0.1質量%であった。
(4)ポリエチレン系フィルム1の製造
前記各材料を用いて、シール層/中間層/表面層の3層キャストフィルムであるポリエチレン系フィルム1を、各層の厚みの比率が20/60/20となるように製造した。ポリエチレン系フィルム1の成形は、押出機のダイス温度:200℃、チル温度:50℃の条件で行った。得られたポリエチレン系フィルム1の表面層の表面をコロナ処理した。コロナ処理された表面の表面張力が38mN/m以上であることを、和光純薬株式会社製の濡れ張力試験用混合液NO.38.0を用いて確認した。得られたポリエチレン系フィルム1の厚みは25μmであった。得られたポリエチレン系フィルム1に対して、前記抗菌試験を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006395630
(5)鮮度保持ラミネートフィルムの製造
AD−393(商品名、東洋インキ製、接着剤:末端にアミノ基を有するポリウレタン尿素からなる有機ポリオール、固形分濃度としての接着剤濃度:50質量%)15質量部と、CAT−EP1(商品名、東洋インキ製、接着剤:エポキシ樹脂、固形分濃度としての接着剤濃度:84質量%)1質量部と、メタノール11質量部とを混合することで、接着剤溶液を調製した。該接着剤溶液に含まれる溶媒は、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤(メタノール及びIPA)を79質量%含んでいた。また、該接着剤溶液中の固形分濃度としての接着剤濃度は31質量%であった。
二軸延伸ナイロンフィルム(商品名:#15、ユニチカ製、厚さ15μm)に、前記接着剤溶液を、該接着剤溶液の付与量が、固形分としての接着剤の付与量が2g/mとなる量塗布した。その後、これを60m/分の速度で、40℃の第1オーブン、50℃の第2オーブン、および60℃の第3オーブンにこの順で通すことで、該接着剤溶液を乾燥させて接着層を形成した。該接着層を介して前記ポリエチレン系フィルム1と前記二軸延伸ナイロンフィルムとを接着することで、鮮度保持ラミネートフィルムを製造した。
得られた鮮度保持ラミネートフィルムについて、前記評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例1]
中間層およびシール層の材料として、ステアリルジエタノールアミンを添加しない材料を用いた以外は実施例1のポリエチレン系フィルム1と同様にポリエチレン系フィルム2を製造した。得られたポリエチレン系フィルム2に対して、前記抗菌試験を行った。結果を表1に示す。また、該ポリエチレン系フィルム2を用いた以外は実施例1と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表2に示す。
[比較例2]
ポリエチレン系フィルム1に、二軸延伸ナイロンフィルムを接着せず、そのまま前記評価を行った以外は比較例1と同様に行った。結果を表2に示す。
Figure 0006395630
実施例1および比較例2では、高い抗菌性能を示した。しかし、比較例2では手切れ性がなく、酸素透過度が2000ml/m・MPaを超えていた。一方、実施例1では手切れ性があった。また、酸素透過度が2000ml/m・MPa以下であり、精肉、鮮魚、総菜等を包装するのに適していた。
[実施例2]
接着剤溶液の調製において、メタノール11質量部の代わりにIPA11質量部を用いた以外は実施例1と同様に接着剤溶液を調製した。該接着剤溶液に含まれる溶媒は、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤(IPA)を79質量%含んでいた。また、該接着剤溶液中の固形分濃度としての接着剤濃度は31質量%であった。該接着剤溶液を、該接着剤溶液の付与量が、固形分としての接着剤の付与量が3g/mとなる量塗布した。その後、これを70℃で1分間乾燥させて接着層を形成した。それ以外は実施例1と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表3に示す。
[実施例3]
厚みを50μmに変更した以外はポリエチレン系フィルム1と同様にポリエチレン系フィルム3を製造した。該ポリエチレン系フィルム3を用いた以外は実施例2と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表3に示す。
[実施例4]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:#25、三井化学東セロ製、厚さ25μm)を用いた以外は、実施例2と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表3に示す。
[実施例5]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:#25、三井化学東セロ製、厚さ25μm)を用いた以外は、実施例3と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表3に示す。
[実施例6]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:#12、ユニチカ製、厚さ12μm)を用いた以外は、実施例2と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表3に示す。
[実施例7]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:#12、ユニチカ製、厚さ12μm)を用いた以外は、実施例3と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表3に示す。
Figure 0006395630
[比較例3]
接着剤溶液の調製において、メタノール11質量部の代わりに酢酸エチル11質量部を用いた以外は実施例1と同様に接着剤溶液を調製した。該接着剤溶液に含まれる溶媒は、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤(IPA)を20質量%含んでいた。また、該接着剤溶液中の固形分濃度としての接着剤濃度は31質量%であった。該接着剤溶液を、該接着剤溶液の付与量が、固形分としての接着剤の付与量が3g/mとなる量塗布した。その後、これを70℃で1分間乾燥させて接着層を形成した。それ以外は実施例1と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表4に示す。
[比較例4]
実施例3で製造したポリエチレン系フィルム3を用いた以外は比較例3と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表4に示す。
[比較例5]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:#25、三井化学東セロ製、厚さ25μm)を用いた以外は、比較例3と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表4に示す。
[比較例6]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリプロピレンフィルム(商品名:#25、三井化学東セロ製、厚さ25μm)を用いた以外は、比較例4と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表4に示す。
[比較例7]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:#12、ユニチカ製、厚さ12μm)を用いた以外は、比較例3と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表4に示す。
[比較例8]
延伸フィルムとして、二軸延伸ナイロンフィルムの代わりに二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(商品名:#12、ユニチカ製、厚さ12μm)を用いた以外は、比較例4と同様に鮮度保持ラミネートフィルムを製造し、評価した。結果を表4に示す。
Figure 0006395630
接着剤溶液に含まれる溶媒が、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含む実施例2〜7では、抗菌性能が高く、酸素透過度が2000ml/m・MPa以下であり、かつ手切れ性があるため、精肉、鮮魚、総菜等を包装するのに適していた。一方、接着剤溶液に含まれる溶媒が、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含まない比較例3〜8では、抗菌性能が不十分であった。

Claims (13)

  1. ポリエチレン系フィルムと、延伸フィルムと、該ポリエチレン系フィルムと該延伸フィルムとを接着する接着層と、を備える鮮度保持ラミネートフィルムであって、
    前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含み、かつ、前記ポリエチレン系フィルムの、前記接着層と接する面とは反対側の表面に、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在し、
    前記接着層が、接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を付与し、乾燥することで形成され、
    前記溶媒が、前記溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含む鮮度保持ラミネートフィルム。
  2. 前記アルコール系溶剤が、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ノルマルプロピルアルコール、ブタノール、イソブタノール、ターシャリーブタノール、ブタンジオール、エチルヘキサノールおよびベンジルアルコールからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  3. 前記エーテル系溶剤が、イソプロピルエーテル、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジオキサン、メチルターシャリーブチルエーテルおよびブチルカルビトールからなる群から選択される少なくとも一種である請求項1又は2に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  4. 前記延伸フィルムが、ナイロン、ポリエチレンテレフタレートおよびポリプロピレンからなる群から選択される少なくとも一種の1軸または2軸延伸フィルムである請求項1から3のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  5. 前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を0.001〜3質量%含有する請求項1から4のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  6. 前記延伸フィルムの厚さが10〜50μmである請求項1から5のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  7. 前記ポリエチレン系フィルムの厚さが10〜120μmである請求項1から6のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  8. JIS K 7126に準じて測定される、20℃、80%RHでの酸素透過度が2000ml/m・MPa以下である請求項1から7のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  9. 前記接着剤溶液には、固形分濃度として15〜50質量%の接着剤が前記溶媒に溶解された状態で含まれる請求項1から8のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  10. 前記接着剤溶液の付与量が、固形分としての接着剤の付与量が1〜5g/mとなる量である請求項1から9のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  11. 前記乾燥の温度が30〜100℃である請求項1から10のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルム。
  12. 請求項1から11のいずれか1項に記載の鮮度保持ラミネートフィルムからなる鮮度保持包装体。
  13. 接着剤と溶媒とを含む接着剤溶液を、ポリエチレン系フィルムまたは延伸フィルムの一方の表面上に付与し、乾燥することで接着層を形成する工程と、
    前記ポリエチレン系フィルムと該延伸フィルムとを前記接着層を介して接着する工程と、
    を含む鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法であって、
    前記溶媒が、該溶媒全体の質量に対して、アルコール系溶剤および/またはエーテル系溶剤を60質量%以上含み、
    前記ポリエチレン系フィルムが、パルミチルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、グリセリンモノラウレートおよびジグリセリンモノラウレートからなる群から選択される少なくとも一種の化合物を含み、かつ、前記ポリエチレン系フィルムの、前記接着層と接する面とは反対側の表面に、前記化合物が0.002〜0.5g/m存在する鮮度保持ラミネートフィルムの製造方法。
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