JP2003321070A - 浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器 - Google Patents

浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器

Info

Publication number
JP2003321070A
JP2003321070A JP2002129360A JP2002129360A JP2003321070A JP 2003321070 A JP2003321070 A JP 2003321070A JP 2002129360 A JP2002129360 A JP 2002129360A JP 2002129360 A JP2002129360 A JP 2002129360A JP 2003321070 A JP2003321070 A JP 2003321070A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
antibacterial
container
food
silver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002129360A
Other languages
English (en)
Inventor
Takeshi Yogi
武 与儀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Polychem Corp
J Film Corp
Original Assignee
Japan Polychem Corp
J Film Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Polychem Corp, J Film Corp filed Critical Japan Polychem Corp
Priority to JP2002129360A priority Critical patent/JP2003321070A/ja
Publication of JP2003321070A publication Critical patent/JP2003321070A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Packages (AREA)
  • Closures For Containers (AREA)
  • Wrappers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】無機微粉末を少量添加することによって優れた
抗菌作用を有し、衛生的で、食品の劣化を抑制し保存期
間を長くすることが可能な、浸漬水と共に収容される食
品容器を封止するための抗菌性フィルム及び浸漬水と共
に収容される食品の包装容器の提供。 【解決手段】内側となる面が、金属銀又は銀化合物を担
持したゼオライトを0.05〜10重量%含有するオレ
フィン系重合体又はスチレン系重合体から選ばれた抗菌
樹脂によって形成されたフィルム状体によって構成され
てなることを特徴とする浸漬水と共に収容される食品の
容器を封止するための抗菌性フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浸漬水と共に収容
される食品の容器を封止するための抗菌性フィルム、及
び、該フィルムを用いた食品容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、豆腐、牡蠣、アサリ、もずく、ト
コロテン等は水に浸漬した状態で販売されており、これ
らの包水食品は、真空成形等で形成された薄肉の熱可塑
性合成樹脂製容器に収容され、それをフィルムで封鎖し
て、その周囲を熱溶着することによって封止した上で、
出荷、販売する方式が採用されている。
【0003】この場合、牡蠣、アサリ等の生鮮食品は包
装に際して高温殺菌を行うことができず、また、豆腐、
トコロテン等も浸漬水と共に収容されて包装されるた
め、雑菌が繁殖し易く、このため、賞味期間が短くなる
問題があった。
【0004】この問題を回避するため、容器材料に鮮度
保持の機能を付与することが行なわれており、各種の鮮
度保持包装材料が開発されてきている。
【0005】一般に、鮮度保持機能を持たせた包装材料
としては、無機微粒子をフィルムに添加し無機微粒子の
持つエチレン吸着作用や遠赤外放射作用を利用したも
の、あるいは、殺菌作用を持つ金属を保持させた無機微
粉末の抗菌作用を利用したものがある。特に、後者の包
装材料において用いられた無機微粉末は、各種の菌に対
する抗菌性や防カビ性に優れていることから、包装材
料、特に衛生性が強く要求される分野への応用が進めら
れている。
【0006】しかしながら、このように優れた抗菌作用
を有する微粉末も各種の包装用基本資材、例えば各種の
熱可塑性樹脂に混練して使用すると、抗菌性微粉末が熱
可塑性合成樹脂内に埋没するため、微粉末の本来の抗菌
作用が十分に発揮されないことが多く、したがって、所
望とする抗菌性能を得るためには、多量の抗菌性微粉末
を添加しなければならず、コストアップの要因となって
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、少量の添加
によって優れた抗菌作用を有し、衛生的で、食品の劣化
を抑制して賞味期間を長くすることが可能な、浸漬水と
共に収容される食品容器を封止するための抗菌性フィル
ム及び浸漬水と共に収容される食品の包装容器を提供す
るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解決するために鋭意検討した結果なされたもので、具体
的には、容器の内側となる面が、金属銀又は銀化合物を
担持したゼオライトを0.05〜10重量%含有するオ
レフィン系重合体又はスチレン系重合体から選ばれた抗
菌樹脂によって形成されたフィルム状体によって構成さ
れてなることを特徴とする浸漬水と共に収容される食品
の容器を封止するための抗菌性フィルムを提供するもの
である。
【0009】また、本発明は、フィルム状体の外側とな
る面に、熱可塑性合成樹脂からなる補強層が積層されて
なる上記の浸漬水と共に収容される食品の容器を封止す
るための抗菌性フィルム、及び、抗菌樹脂が、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフィンラン
ダム共重合体、又は、エチレンプロピレンブロック共重
合体から選ばれた一種又は二種以上によって構成されて
なる上記の浸漬水と共に収容される食品の容器を封止す
るための抗菌性フィルムを提供するものである。
【0010】さらに、本発明は、上端縁に水平方向に延
びる鍔部が屈曲形成され、内部に浸漬水と共に食品が収
容された容器本体の開口部を、内側となる面が金属銀又
は銀化合物を担持したゼオライトを0.05〜10重量
%含有するオレフィン系重合体又はスチレン系重合体に
よって形成されたフィルム状体で構成された抗菌性フィ
ルムによって封鎖し、容器本体と抗菌性フィルムとを鍔
部に沿って熱溶着することによって封止してなることを
特徴とする食品容器、容器本体の内面が金属銀又は銀化
合物を担持したゼオライトを0.05〜10重量%含有
するオレフィン系重合体又はスチレン系重合体によって
形成されてなる上記の食品容器、容器本体が内面を金属
銀又は銀化合物を担持したゼオライトを0.05〜10
重量%含有するオレフィン系重合体又はスチレン系重合
体によって形成し、外面を熱可塑性合成樹脂からなる補
強層によって形成した積層構造からなる上記の食品容
器、及び、上記のいずれかの抗菌性フィルムで封止して
なる上記の食品容器を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の食品容器1は、図1に示
すように、薄肉の容器本体2の上部開口部3を内側とな
る面が抗菌樹脂で形成されたフィルム状体によって構成
された抗菌性フィルム5によって封止される。
【0012】なお、本発明において、内側、外側は容器
とされた場合の容器の内側、外側を意味し、内側となる
面とは、食品を収容して封止した場合に容器の内側とな
る面を意味し、外側となる面とは、容器の外側となる面
を意味する。
【0013】〈抗菌性フィルム〉本発明の抗菌性フィル
ムは、内側となる面が、金属銀又は銀化合物を担持した
ゼオライトを0.05〜10重量%含有するオレフィン
系重合体又はスチレン系重合体からなる抗菌樹脂によっ
て形成されたフィルム状体で構成される。
【0014】本発明に用いるオレフィン系重合体は、自
体公知のフィルム製造用として用いられるオレフィン系
重合体を広く使用することができる。そのようなオレフ
ィン系重合体の代表例としては、(イ)エチレンの単独
重合体、(ロ)エチレンとエチレン以外のα−オレフィ
ンとの共重合体、例えばプロピレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1、4−メチル−ペンテン−1、オクテン−1等
のような炭素数3〜12程度のα−オレフィンとのブロ
ック又はランダム共重合体、(ハ)プロピレンの単独重
合体、(ニ)プロピレンとプロピレン以外の前記α−オ
レフィン(但し、エチレンは除く)との共重合体、及
び、(ホ)これら各種のα−オレフィン類の(共)重合
体、あるいは、これらのブレンド物等を挙げることがで
きる。
【0015】中でも、ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、エチレン
・プロピレンブロック共重合体が好ましい。
【0016】このようなオレフィン系重合体は、気相
法、スラリー法、高圧法等のいずれの方法によっても得
ることができるが、本発明では、特に、重合用触媒中に
塩素を含有しない触媒を用いる方法により製造されたも
のが好ましく、特に、メタロセン触媒を用いたエチレン
・α−オレフィンランダム共重合体が好ましい。メタロ
セン触媒を用いたエチレン・α−オレフィンランダム共
重合体を使用することによってフィルムの剛性見合いの
ヒートシール温度を低くすることができる。
【0017】また、本発明においては、スチレン系重合
体を使用することができ、スチレン系重合体としては、
ポリスチレン、ポリα−メチルスチレン、スチレン・ア
クリルニトリル共重合体、ABS樹脂、耐衝撃性ポリス
チレン等を用いることができる。
【0018】本発明に使用されるゼオライト粉末として
は、金属銀、あるいは、銀化合物が使用される。特に本
発明では、ポリマーへの分散性を考慮して比較的小粒径
で比表面積の大きな多孔質の合成もしくは天然のゼオラ
イトに、金属銀、あるいは、銀化合物の群より選ばれた
一種または二種以上を担持させてから加熱活性化し、乾
燥させたものが好ましい。
【0019】ここで、多孔質のゼオライト粉末として
は、合成品としてA型、X型、またはY型ゼオライト、
合成モルデナイト、ハイシリカゼオライト等が使用で
き、一方天然品としてはモルデナイト、クリノプチロラ
イト、チャバサイト等を使用することができる。粒子径
は、フィルムの物性および外観上から平均粒径で10μ
m以下が好適である。
【0020】銀化合物としては、塩化銀、硝酸銀、硫酸
銀等の塩化合物を用いることができる。金属銀、あるい
は、銀化合物をゼオライト粉末に担持する方法として
は、金属銀として用いる場合には、金属銀をスパッタリ
ング等によってゼオライト粉末に蒸着することによって
担持させることができ、また、硝酸銀等の水溶性塩の溶
液にゼオライト粉末を浸漬して水溶性塩をゼオライト粉
末に担持させた後、還元性ガスによって還元することに
よって金属銀とすることができる。また、酸化性ガスを
用いて酸化銀とすることも可能である。さらに、銀化合
物として用いるときは、銀の水溶性塩溶液に浸漬した
後、これを乾燥することによって担持させることができ
る。
【0021】こうして担持された金属銀、あるいは、銀
化合物は、担持するゼオライトの元素と置換してゼオラ
イトと化学的に結合したものもあろうし、また、物理的
結合によって担持されたものもあるであろうが、本発明
はいずれの形であってもよい。
【0022】ゼオライト中の銀又は銀化合物の総量は、
ゼオライトに対して0.01重量%以上のものが望まし
い。また、オレフィン系重合体又はスチレン系重合体に
配合する銀又は銀化合物を担持したゼオライトの量は、
0.05〜10重量%、好ましくは1.0〜5重量%、
特に好ましくは1.5〜3重量%である。
【0023】配合量が0.05重量%未満では抗菌なら
びに防カビ性能が劣り、一方、配合量が10重量%を超
過すると効果が飽和してコスト高になるばかりでなく、
着色等の問題も発生して好ましくない。
【0024】オレフィン系重合体又はスチレン系重合体
に本発明のゼオライト粉末が配合されてなる抗菌樹脂
は、フィルム状に成形されて本発明による抗菌性フィル
ムが形成される。
【0025】オレフィン系重合体又はスチレン系重合体
に本発明のゼオライトを配合する方法としては、直接に
ロール、バンバリー、ニーダー、押出機等の混練機で溶
融混練する方法、ゼオライトの分散をよくするためヘン
シェル型ミキサー等であらかじめオレフィン系重合体の
粉体と混合した後、前述の混練機等で溶融混練する方
法、あるいは一旦高濃度のマスターバッチを作って後で
希釈する方法等、種々の公知の方法を適用することがで
きる。
【0026】このようにしてなる抗菌樹脂には、必要に
応じて本発明の効果を著しく損わない範囲で、少量の混
和可能な他の樹脂や添加剤あるいは着色剤、たとえばポ
リエステル、ポリスチレン等、あるいは、酸化防止剤、
金属石けんや脂肪酸アミド等に代表される中和剤、滑
剤、アンチブロッキング剤、帯電防止剤、紫外線吸収
剤、光安定剤、けい光増白剤等の添加剤、あるいは有機
系顔料、無機系顔料等の着色剤等を直接または樹脂等の
マスターバッチとして添加することもできる。ただし、
これら添加剤、着色剤等は、製品の抗菌性能を低下させ
る場合があるので、その種類及び(又は)添加量は注意
しなければならない。なお、特に添加を必要としないも
のは無添加のほうが好ましい。
【0027】本発明による抗菌性フィルム5は、前述の
ようなゼオライト粉末を配合した抗菌樹脂からなるフィ
ルム状体を一軸方向または二軸方向に延伸して用いるこ
とができる。一軸方向又は二軸方向に延伸することによ
って、ゼオライト粉末周辺にミクロクラックが発生し、
抗菌効果を向上することができる。
【0028】ゼオライト粉末を配合した抗菌樹脂の延伸
倍率は、二軸延伸の場合は、面積倍率で8〜60倍であ
り、また、一軸延伸の場合は、4〜10倍である。
【0029】また、本発明においては、抗菌性フィルム
5は、抗菌樹脂から形成されたフィルム状体の単層体で
あってもよいが、抗菌樹脂から形成されたフィルム体層
6の外側となる面に、図2に示すように、熱可塑性合成
樹脂からなる補強層7を積層した積層体とすることがで
きる。抗菌樹脂から形成されたフィルム体層6に補強層
7を積層することによって、フィルム体層6の肉厚を薄
くすることができ、その結果、同量の使用によって、抗
菌樹脂から形成されたフィルム体層6中の金属銀又は銀
化合物を担持したゼオライトの濃度を高くすることがで
き、抗菌作用を高めることができる。抗菌樹脂から形成
されたフィルム体層6と補強層7の厚み比は、一般に、
抗菌樹脂フィルム体層/補強層で、0.05〜3.0、
好ましくは0.1〜1.0程度が適当である。
【0030】補強層7を形成する熱可塑性合成樹脂とし
ては、一般のフィルム成形用樹脂として知られたものを
広く使用することができ、具体的には、高密度ポリエチ
レン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン等
のエチレン・α−オレフィンランダム共重合、ポリプロ
ピレン、エチレン・プロピレンブロック共重合体、ポリ
ブテン等のポリオレフィン、ポリスチレン、耐衝撃性ポ
リスチレン等のスチレン系重合体、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル、ナイロン6、ナイロン66のポリアミド等を用いる
ことができる。
【0031】中でもポリオレフィンが望ましく、さら
に、ポリプロピレン、エチレン・α−オレフィンランダ
ム共重合体、特にメタロセン触媒を用いて重合されたポ
リプロピレン、エチレン・α−オレフィンランダム共重
合体が好ましい。
【0032】抗菌性フィルム5として積層体を用いる場
合の積層手段としては、予め、抗菌樹脂からなるフィル
ム体層6となるフィルムと、補強層7となるフイルムを
形成してドライラミネート法や熱ラミネート法を用いて
複層化する手段や、フィルム体層6となるフィルムの表
面に補強層7となる熱可塑性合成樹脂をコーティングす
る方法、予め形成したフィルム体層6となるフィルムに
補強層7となる熱可塑性合成樹脂を押出ラミネートする
方法、あるいは、多層共押出法によって積層フイルムと
して押出成形するなどの公知の手段から適宜選択して用
いればよいが、成形の容易さやコスト面、並びに、製品
の各層間の接着性の点で、多層共押出法によってフィル
ム体層6と補強層7の積層体を一段で得る方法が望まし
い。
【0033】〈容器本体〉容器本体2の形状は、特に制
限されるものではないが、一般には、図1に示すよう
に、薄肉の食品収容部2aの上端縁に水平方向に延びる
鍔部2bが連設された構造とされる。容器本体2を構成
する樹脂としては、目的に応じて広い範囲から選択する
ことができ、例えば、高密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、
エチレン・プロピレンブロック共重合体、ポリブテン等
のポリオレフィン、ポリスチレン、耐衝撃性ポリスチレ
ン等のスチレン系重合体、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナ
イロン6、ナイロン66のポリアミド等を用いることが
できる。中でもポリオレフィンが望ましく、さらに、ポ
リプロピレン、線状低密度ポリエチレン、特にメタロセ
ン触媒を用いて重合されたポリプロピレン、線状低密度
ポリエチレンが好ましい。
【0034】また、容器本体2の内面には、抗菌樹脂か
らなる抗菌層8を積層することができる。抗菌層8を形
成する樹脂の組成は、金属銀又は銀化合物を担持したゼ
オライトを含めて、その組成、製造方法は、蓋体となる
抗菌樹脂によって形成さたフィルム体層6に準じて構成
することができる。
【0035】容器本体2の成形方法としては、特に制限
はなく、公知の方法によって成形することができ、プレ
ス成形、射出成形等によって行うことができるが、生産
性の面からは、容器本体2を形成する材料を一旦シート
状に成形した後、熱成形方法によって二次成形すること
が望ましい。
【0036】熱成形方法としては、シートを金型上に装
着した後、金型外面側から吸引する方法、吸引と共にプ
ラグアシストする方法、あるいは、金型内面側から空気
圧を加える方法、これにプラグアシストをする方法、吸
引と空気による与圧を併用する方法等いわゆる真空成形
方法あるいは真空圧空成形方法を採用することができ
る。
【0037】本発明食品容器1を用いて食品を用いて食
品を包装するには、容器本体2に豆腐等の食品を浸漬水
と共に充填し、容器本体2の上部開口部3に抗菌性フィ
ルム5を当てて封鎖し、抗菌性フィルム5の周囲を容器
本体2の鍔部2bに沿って熱溶着して、容器本体2を封
止することによって行なうことができる。熱溶着方法と
しては、加熱ブロックによって押圧する方法を使用する
ことができ、また、超音波シール機、高周波シール機を
用いて行うことができる。
【0038】
【発明の効果】本発明による抗菌性フィルム及び食品容
器は、優れた抗菌性、防カビ性を有し、かつ、衛生性に
優れたものが得られる。したがって、豆腐、牡蠣等の殺
菌することが難しく、直接包装される食品、特に、浸漬
水と共に包装される雑菌が発生し易い食品の包装に優
れ、これら食品の賞味期間を長く維持することができ
る。
【0039】
【実施例】実施例1 高密度ポリエチレン(密度0.960g/cm3、MI
1.5)98重量%と、A型ゼオライト(平均粒径2
μ)に金属銀を2.5重量%になるように付着して保持
させた粉体2重量%とを配合し、これらを単軸押出機で
溶融混練して抗菌樹脂ペレットを得た。この抗菌樹脂ペ
レットと、高密度ポリエチレン(密度0.960g/c
3、MI1.5)とをTダイ成形機で共押出しして厚
さ100μmのフィルムを作り、これを一軸方向に6倍
延伸して、厚さ20μmのフィルムを得た。得られた延
伸抗菌性フィルムの構成は、抗菌樹脂で形成されたフィ
ルム層が5μm、高密度ポリエチレン層が15μmであ
った。
【0040】一方、ポリプロピレン(密度0.906g
/cm3、MI2.3)を厚さ600μmのシート状に
成形し、これを真空成形によって図1に示す形状の容器
本体を成形して、これに、もめん豆腐を充填し、上記で
得られたフィルムで開口部を封鎖してその周囲を溶封し
て封止した。
【0041】得られたもめん豆腐を冷蔵保存(温度10
℃以下)した。2日後に開封し一般細菌と大腸菌の変化
を検査した。その結果は表1の通りであった。
【0042】比較例1 銀を担持させたゼオライト粉体を用いなかった他は、実
施例1と同様にしてもめん豆腐の包装体を得て、保存状
態を評価した。その結果は表1の通りであった。
【0043】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明食品容器の縦断面図
【図2】抗菌性フィルムの例を示す縦断面図
【図3】容器本体の部分縦断面図
【符号の説明】
1:食品容器 2:容器本体 2a:食品収容部 2b:鍔部 3:開口部 5:抗菌性フィルム 6:フィルム体層 7:補強層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 5/18 CES C08J 5/18 CES // C08L 23:00 C08L 23:00 Fターム(参考) 3E067 AA03 AA11 AB01 BA07A BB14A BB15A BB16A BB22A BB25A BB26A BC07A CA30 EA06 EE32 EE33 FA01 FC01 GC05 GD01 3E084 AB10 BA01 BA08 BA09 CC03 CC04 CC05 CC08 FD13 GB08 3E086 AB01 AD05 AD06 AD24 BA04 BA15 BA24 BA35 BB90 CA01 4F071 AA14 AA15 AA20 AA75 AB07 AB18 AB30 AE08 AF52 AH03 AH04 AH05 BB07 BB08 BC01 BC02 4F100 AB24A AB24H AC04A AC04H AK01B AK03A AK04A AK07A AK12A AK62A AK64A AL02A AL03A BA01 BA02 BA10A BA10B BA15 CA30A DA01 EH20 EJ37 GB16 GB23 JB16B JC00 JL12A YY00A YY00H

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内側となる面が、金属銀又は銀化合物を担
    持したゼオライトを0.05〜10重量%含有するオレ
    フィン系重合体又はスチレン系重合体から選ばれた抗菌
    樹脂によって形成されたフィルム状体によって構成され
    てなることを特徴とする浸漬水と共に収容される食品の
    容器を封止するための抗菌性フィルム。
  2. 【請求項2】フィルム状体の外側となる面に、熱可塑性
    合成樹脂からなる補強層が積層されてなる請求項1に記
    載の浸漬水と共に収容される食品の容器を封止するため
    の抗菌性フィルム。
  3. 【請求項3】抗菌樹脂が、ポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、エチレン・α−オレフィンランダム共重合体、又
    は、エチレンプロピレンブロック共重合体から選ばれた
    一種又は二種以上によって構成されてなる請求項1又は
    2に記載の浸漬水と共に収容される食品の容器を封止す
    るための抗菌性フィルム。
  4. 【請求項4】上端縁に水平方向に延びる鍔部が屈曲形成
    され、内部に浸漬水と共に食品が収容された容器本体の
    開口部を、内側となる面が金属銀又は銀化合物を担持し
    たゼオライトを0.05〜10重量%含有するオレフィ
    ン系重合体又はスチレン系重合体によって形成されたフ
    ィルム状体で構成された抗菌性フィルムによって封鎖
    し、容器本体と抗菌性フィルムとを鍔部に沿って熱溶着
    することによって封止してなることを特徴とする食品容
    器。
  5. 【請求項5】容器本体の内面が、金属銀又は銀化合物を
    担持したゼオライトを0.05〜10重量%含有するオ
    レフィン系重合体又はスチレン系重合体によって形成さ
    れてなる請求項4に記載の食品容器。
  6. 【請求項6】容器本体が、内面を金属銀又は銀化合物を
    担持したゼオライトを0.05〜10重量%含有するオ
    レフィン系重合体又はスチレン系重合体によって形成
    し、外面を熱可塑性合成樹脂からなる補強層によって形
    成した積層構造からなる請求項4又は5に記載の食品容
    器。
  7. 【請求項7】請求項2又は3に記載の抗菌性フィルムで
    封止してなる請求項4〜6のいずれかに記載の食品容
    器。
JP2002129360A 2002-04-30 2002-04-30 浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器 Pending JP2003321070A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002129360A JP2003321070A (ja) 2002-04-30 2002-04-30 浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002129360A JP2003321070A (ja) 2002-04-30 2002-04-30 浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003321070A true JP2003321070A (ja) 2003-11-11

Family

ID=29542813

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002129360A Pending JP2003321070A (ja) 2002-04-30 2002-04-30 浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003321070A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008023773A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Toyota Auto Body Co Ltd 防湿繊維ボードとその製造方法
JP2011079587A (ja) * 2009-09-11 2011-04-21 Giken Kasei Kk 樹脂シートおよび充填豆腐用容器
WO2011146338A1 (en) * 2010-05-18 2011-11-24 Dow Global Technologies Llc A multilayer sheet, a thermoformed article, and a method for making the same
WO2012123901A1 (en) * 2011-03-14 2012-09-20 Universidad De Santiago De Chile Process for obtaining a film that comprises the incorporation of natural antimicrobial agents in a polymeric structure
JP2016145050A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 三井化学東セロ株式会社 鮮度保持ラミネートフィルム
JP2016145051A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 三井化学東セロ株式会社 鮮度保持ラミネートフィルム
DE202019003300U1 (de) * 2019-05-28 2020-09-02 Astrid Huber Verkaufsverpackungsmaterial für verderbliche Waren, wie Lebensmittel, Frischwaren und dergleichen
DE102019005581A1 (de) * 2019-05-28 2020-12-03 Astrid Huber Verkausverpackungsmaterial für verderbliche Waren, wie Lebensmittel, Frischwaren und dergleichen

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008023773A (ja) * 2006-07-19 2008-02-07 Toyota Auto Body Co Ltd 防湿繊維ボードとその製造方法
JP2011079587A (ja) * 2009-09-11 2011-04-21 Giken Kasei Kk 樹脂シートおよび充填豆腐用容器
WO2011146338A1 (en) * 2010-05-18 2011-11-24 Dow Global Technologies Llc A multilayer sheet, a thermoformed article, and a method for making the same
CN103025522A (zh) * 2010-05-18 2013-04-03 陶氏环球技术有限责任公司 多层片材、热成型制品及其制备方法
EP3150375A1 (en) * 2010-05-18 2017-04-05 Dow Global Technologies LLC A multilayer sheet, a thermoformed article, and a method for making the same
WO2012123901A1 (en) * 2011-03-14 2012-09-20 Universidad De Santiago De Chile Process for obtaining a film that comprises the incorporation of natural antimicrobial agents in a polymeric structure
JP2016145050A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 三井化学東セロ株式会社 鮮度保持ラミネートフィルム
JP2016145051A (ja) * 2015-02-06 2016-08-12 三井化学東セロ株式会社 鮮度保持ラミネートフィルム
DE202019003300U1 (de) * 2019-05-28 2020-09-02 Astrid Huber Verkaufsverpackungsmaterial für verderbliche Waren, wie Lebensmittel, Frischwaren und dergleichen
DE102019005581A1 (de) * 2019-05-28 2020-12-03 Astrid Huber Verkausverpackungsmaterial für verderbliche Waren, wie Lebensmittel, Frischwaren und dergleichen

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100240734B1 (ko) 다층구조체
JP5731985B2 (ja) 吸湿性樹脂組成物及びその成形体
JP2019524502A (ja) 酸素バリヤプラスチック材料
JP2012522869A (ja) 酸素捕捉性フィルム
US5908676A (en) Oxygen absorbing resin, deoxidizing multi-layer structure using resin, and packaging container
WO2018181793A1 (ja) 酸素吸収性フィルム、これを用いた包装用積層体及び包装体、並びに包装体を用いた内容物処理方法
JP2003321070A (ja) 浸漬水と共に収容された食品の容器を封止するための抗菌性フィルム及び該フィルムを用いた食品容器
JP7228329B2 (ja) 臭気吸着性能を有する積層体およびそれを用いた包装袋
JP3362756B2 (ja) 酸素吸収性樹脂組成物及び酸素吸収性積層体
JP4226947B2 (ja) 多層包装体
JP2001354817A (ja) 酸素吸収性樹脂組成物
JP3166817B2 (ja) 脱酸素性多層構造体及びこれよりなる包装体
JPH10114371A (ja) 保存性に優れた酸素吸収性多層プラスチック容器
JPH10230976A (ja) 抗菌性包装体
JPH0551048A (ja) 酸素バリヤー性樹脂組成物及びその製造方法並びに包装材料
JP2809674B2 (ja) 抗菌作用を有する延伸フィルム
JPH1076590A (ja) 脱酸素性多層構造体及び包装容器
JP2002052655A (ja) 酸素吸収性多層体及びこれを用いた低水分含有物品の保存方法
JP3460801B2 (ja) 食品加熱用脱酸素性多層体または方法
JP6956499B2 (ja) 非吸着性酸素吸収フィルム
JP4311081B2 (ja) フィルム状の緩衝材
JP2002103490A (ja) 脱酸素性多層チューブ
JP4549011B2 (ja) 樹脂組成物および多層構造体
JPH10235769A (ja) 脱酸素性多層体及びこれよりなる包装容器
JPH10329276A (ja) 脱酸素性多層体、これよりなる包装容器及び食品または医薬品の保存方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080115

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080610