JP6394895B2 - 車両シート制御装置 - Google Patents
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Description
上記車両シート制御装置において、前記操作手段は、オン状態とされることで前記速度フィードバック制御による前記モータの駆動を実行させるための信号を出力する駆動スイッチと、操作に応じた信号を出力する速度調節スイッチとを備え、前記速度指令値設定手段は、前記速度調節スイッチからの出力信号に基づいて前記速度指令値を設定することが好ましい。
図1に示すように、車両シート1は、座部としてのシートクッション2と、シートクッション2の後端部に傾動可能に設けられたシートバック3と、シートバック3の傾動駆動の駆動源としてのモータMとを備える。モータMは、給電ブラシ及び整流子(ともに図示略)を有するブラシ付きモータにて構成されている。モータMの回転は、車両シート1が備える減速機構(図示略)を介してシートバック3の傾動動作に変換される。本実施形態の車両シート制御装置10は、モータMの回転駆動を制御することでシートバック3の傾動動作を制御する。なお、上記の減速機構は、内歯ギヤとその内歯ギヤに対して偏心運動しつつ噛合する外歯ギヤ(共に図示略)とを備えた公知の機構である。
速度算出部21は、回転センサ13から出力される回転検出信号Spに基づいて回転速度検出値ωを算出する。減算器22は、速度指令値設定部23から出力された速度指令値ωdと、速度算出部21により演算されたモータMの回転速度検出値ωとの差分値(速度偏差Δω=ωd−ω)を演算し、演算した速度偏差ΔωをFB制御部24に出力する。
図2には、駆動スイッチSWの一例を示している。駆動スイッチSWがニュートラル位置Pnから前方操作位置Pfへと操作されると、駆動スイッチSWから前方操作信号Sfが制御回路12に出力される。一方、駆動スイッチSWがニュートラル位置Pnから後方操作位置Prへと操作されると、駆動スイッチSWから後方操作信号Srが制御回路12に出力される。
図3に示すように、駆動スイッチSWが前方操作位置Pf又は後方操作位置Prに操作されることで操作信号Sm(前方操作信号Sf又は後方操作信号Sr)が制御回路12に出力されると、速度指令値設定部23は、高速度値ωHを速度指令値ωdとして減算器22に出力する。そして、駆動スイッチSWのオン状態(前方操作位置Pf又は後方操作位置Prとされた状態)が継続する間、つまり、操作信号Smが継続的に出力される間、制御回路12は前述のように速度指令値ωd(=高速度値ωH)に基づく速度フィードバック制御によってモータMを一定の高速度で駆動させる。これにより、シートバック3が一定の高速度で傾動される。
制御回路12は、高速モード時における駆動スイッチSWのオン状態の継続時間が所定時間Δt1未満であったとき、駆動スイッチSWの操作が低速指令操作であると判定し、駆動モードを微調整モードに切り替える。微調整モード時において駆動スイッチSWから操作信号Sm(前方操作信号Sf又は後方操作信号Sr)が入力されると、速度指令値設定部23は、前記高速度値ωHよりも小さい低速度値ωLを速度指令値ωdとして減算器22に出力する。そして、制御回路12は、速度指令値ωd(=低速度値ωL)に基づく速度フィードバック制御によってモータMを一定の低速度で駆動させる。これにより、シートバック3が一定の低速度で傾動される。なお、上記の所定時間Δt1は、具体的な値としては例えば0.5秒に設定される。
制御回路12は、微調整モード時における駆動スイッチSWのオフ状態(ニュートラル位置Pnとされた状態)の継続時間が所定時間Δt2に達したとき、駆動スイッチSWの操作が高速指令操作であると判定し、駆動モードを高速モードに切り替える。
制御回路12は、駆動スイッチSWから操作信号Smが入力されると、回転速度検出値ωを速度指令値ωdに追従させる速度フィードバック制御によってモータMを定速駆動させるため、該モータMの駆動に基づいて傾動するシートバック3の傾動スピードが一定に保たれる。そして、速度指令値設定部23は、駆動スイッチSWの操作が低速指令操作であるか高速指令操作であるかに応じて、低速度値ωL又は高速度値ωHを速度指令値ωdとして出力する。これにより、駆動スイッチSWの操作によって、速度フィードバック制御に基づくシートバック3の傾動スピードを低速/高速に切り替え可能となっている。
(1)駆動スイッチSWの操作が低速指令操作であるか高速指令操作であるかに応じて、速度フィードバック制御に基づくシートバック3の傾動スピードを低速/高速に切り替え可能に構成される。このため、駆動スイッチSWの操作によってシートバック3の傾動スピードが一定の低速となる微調整モードとすることで、シートバック3の位置の微調整を容易とすることができる。また、このようにシートバック3の位置の微調整がしたい場合や、シートバック3を後方に倒した状態から即座に起こしたい場合等、状況に応じたシートバック3の傾動スピードを搭乗者が選択することが可能となり、使い勝手の良い車両シート1の操作システムを提供できる。
・上記実施形態では、制御回路12は、高速モード時における駆動スイッチSWのオン状態の継続時間が所定時間Δt1未満であったとき、駆動スイッチSWの操作が低速指令操作であると判定し、駆動モードを微調整モードに切り替えるが、これに限定されるものではない。例えば、高速モード時におけるシート移動量(上記実施形態では位置カウント部26にてカウントされるシートバック3の位置情報P(カウント数))が所定量未満であったときに、駆動スイッチSWの操作が低速指令操作であると判定し、駆動モードを微調整モードに切り替えてもよい。また同様に、微調整モード時におけるシート移動量が所定量に達したとき、駆動スイッチSWの操作が高速指令操作であると判定し、駆動モードを高速モードに切り替えてもよい。
図5に示すように、駆動スイッチSWは、ニュートラル位置Pnから一方側への操作により第1前方操作位置Pf1に移行され、更に一方側への操作により第2前方操作位置Pf2に移行する。また、駆動スイッチSWは、ニュートラル位置Pnから他方側への操作により第1後方操作位置Pr1に移行され、更に他方側への操作により第2後方操作位置Pr2に移行する。駆動スイッチSWがニュートラル位置Pnから操作されると、各操作位置Pf1,Pf2,Pr1,Pr2に応じた操作信号Smが制御回路12に出力される。
・上記実施形態では、シートバック3の傾動を制御する車両シート制御装置10に適用したが、これに特に限定されるものではなく、例えば、シートクッション2の前後移動や高さ調整動作(リフタ動作)等を制御する制御装置に適用してもよい。
Claims (3)
- モータの回転力に基づく車両シートの電動駆動を制御する車両シート制御装置であって、
一定値である速度指令値と前記モータの回転速度の実速度との差分を基に前記モータの回転速度を前記速度指令値に追従させる速度フィードバック制御を行うことで前記モータの回転速度を一定に保持するフィードバック制御手段と、
前記速度フィードバック制御による前記モータの駆動を実行させるための操作手段と、
前記操作手段の操作に応じて前記速度指令値を設定する速度指令値設定手段と
を備え、
前記操作手段は、オン状態とされることで前記速度フィードバック制御による前記モータの駆動を実行させるための信号を出力する駆動スイッチを備え、
前記車両シート制御装置は、前記駆動スイッチの操作が低速指令操作であるか高速指令操作であるかを判定する操作判定手段を備え、
前記速度指令値設定手段は、前記操作判定手段にて前記低速指令操作と判定された場合に、第1の値を前記速度指令値に設定し、前記操作判定手段にて前記高速指令操作と判定された場合に、前記第1の値よりも大きい第2の値を前記速度指令値に設定するものであって、
前記操作判定手段は、前記駆動スイッチのオン状態の継続時間が所定時間未満であったとき、該駆動スイッチの操作が前記低速指令操作であると判定するものであり、
前記操作判定手段により前記駆動スイッチの操作が前記低速指令操作であると判定された場合、前記フィードバック制御手段は、該低速指令操作であると判定した前記駆動スイッチの操作後に該駆動スイッチの操作が行われたとき、該駆動スイッチのオン状態が継続する間、前記速度指令値設定手段により設定された前記速度指令値である前記第1の値に追従させる前記速度フィードバック制御を行うことを特徴とする車両シート制御装置。 - 請求項1に記載の車両シート制御装置において、
前記操作判定手段は、前記駆動スイッチのオフ状態の継続時間が所定時間に達したとき、該駆動スイッチの操作が前記高速指令操作であると判定することを特徴とする車両シート制御装置。 - 請求項1又は2に記載の車両シート制御装置において、
前記操作判定手段は、前記駆動スイッチのオン状態の継続時間が所定時間に達したとき、該駆動スイッチの操作が前記高速指令操作であると判定することを特徴とする車両シート制御装置。
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