JP6393562B2 - ゴム組成物の製造方法、ゴム組成物及びタイヤ - Google Patents

ゴム組成物の製造方法、ゴム組成物及びタイヤ Download PDF

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Description

本発明は、ゴム組成物の製造方法、ゴム組成物及びタイヤに関する。
タイヤに用いるゴム組成物には、自動車の低燃費化のための低発熱性、タイヤ寿命の長期化のための良好な耐摩耗性、乾燥路面、WET路面及び/又は氷雪路面における走行性能等の様々な性能が求められる。
低発熱性を有するゴム組成物の製造方法として、ゴム成分、充填剤、シランカップリング剤、及び、チオウレア又はN,N’−ジエチルチオ尿素を含む第一混合物を調製し、該第一混合物を混練する第一混練工程と、該混練された第一混合物に加硫剤を加えた第二混合物を調製し、該第二混合物を混練することによってゴム組成物を調製する、第二混練工程と、を含むゴム組成物の製造方法が知られている(例えば、特許文献1及び2参照)。
このゴム組成物の製造方法によれば、シランカップリング剤の活性を高めることができる。
国際公開第2013/099822号 国際公開第2012/043856号
一方で、上記タイヤは、容易に製造することができ、且つ、氷雪性能及び耐摩耗性を両立できることも求められていた。そこで、本発明は、(i)タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を得るための、ゴム組成物の製造方法を提供すること、(ii)タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を提供すること、並びに、(iii)容易に製造することができ、且つ、氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるタイヤを提供することを目的とする。
本発明のゴム組成物の製造方法は、スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを80質量%以上含むゴム成分(A)100質量部;窒素吸着比表面積が85m2/g以上120m2/g未満のシリカ80〜130質量部を含む充填剤(B);シランカップリング剤(C)5〜15質量部;チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D);及び加硫剤(E);を含むゴム組成物の製造方法であって、該製造方法は、前記ゴム組成物を複数段階で混練する混練工程を含み、該混練工程は、前記ゴム成分(A)100質量部、前記シリカ80質量部以上を含む充填剤(B)、前記シランカップリング剤(C)2質量部以上、及び前記チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)の一部又は全部を混練する第1の混練段階と、前記第1の混練段階の後に、前記第1の混練段階における混練によって調製された混練物と前記加硫剤(E)とを混練する第2の混練段階を含むことを特徴とする。
本発明のゴム組成物の製造方法によれば、タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を得ることができる。
またここで、前記ゴム組成物は、オイル(F)をさらに含み、前記オイル(F)の配合量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、40質量部以上である場合、タイヤの氷雪性能をさらに向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、本発明のゴム組成物の製造方法によって製造されたことを特徴とする。
この構成では、ゴム組成物を用いたタイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立させることができる。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物をトレッドに用いたことを特徴とする。
この構成では、容易に製造することができ、且つ、氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるタイヤを提供することができる。
本発明によれば、(i)タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を得るための、ゴム組成物の製造方法を提供すること、(ii)タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を提供すること、並びに、(iii)容易に製造することができ、且つ、氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるタイヤを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤのタイヤ幅方向断面図である。
以下、本発明のゴム組成物の製造方法及びゴム組成物の実施形態について詳細に例示説明する。
(ゴム組成物の製造方法、ゴム組成物)
本発明のゴム組成物の製造方法は、少なくとも、混練工程を含み、必要に応じて、その他の工程を含む。
また、本発明のゴム組成物の製造方法によって製造される、本発明のゴム組成物は、少なくとも、ゴム成分(A)と、充填剤(B)と、シランカップリング剤(C)と、チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)と、加硫剤(E)とを含み、必要に応じて、オイル(F)、有機酸化合物(G)、グアニジン類(J)、スルフェンアミド類(K)、チアゾール類(L)、その他の成分を含む。
<混練工程>
前記混練工程は、ゴム組成物を複数段階で混練する工程である。前記混練工程は、少なくとも、第1の混練段階と、第2の混練段階とを含み、さらに必要に応じて、第1の混練段階と第2の混練段階との間の中間混練段階、その他の混練段階を含む。
−第1の混練段階−
前記第1の混練段階では、前記ゴム成分(A)100質量部、前記シリカ80質量部以上を含む前記充填剤(B)、前記シランカップリング剤(C)2質量部以上、及び前記チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)の一部又は全部を混練する。斯かる混練により、予備組成物を調製する。
なお、第1の混練段階で調製される予備組成物は、前記加硫剤(E)を含まない。またなお、第1の混練段階で調製される予備組成物は、充填剤(B)としてシリカを含み、充填剤(B)としてシリカ以外のもののみを含むことはない。
前記第1の混練段階におけるゴム組成物の最高温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、シランカップリング剤(C)のカップリング機能の活性をより好適に高める観点から、120〜190℃が好ましく、130〜175℃がより好ましく、140〜170℃が特に好ましい。
ここで、第1の混練段階では、初めに、ゴム成分(A)、シリカを含む充填剤(B)、及びシランカップリング剤(C)を含む混合物を調製し、該混合物を混練し、次いで、ここに、チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)を加えて、更に混練することが好ましい。
−第2の混練段階−
前記第1の混練段階の後に、前記第1の混練段階における混練によって調製された混練物(予備組成物)と前記加硫剤(E)とを混練する。斯かる混練により、ゴム組成物を調製する。
また、前記第2の混練段階において、前記チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)の一部を添加してもよい。
またなお、第2の混練段階では、加硫を促進させる観点から、加硫促進剤を、所望により、適量だけ、更に加えてもよい。
第2の混練段階におけるゴム組成物の最高温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、60〜140℃が好ましく、80〜120℃がより好ましく、100〜120℃が特に好ましい。
なお、第1の混練段階から第2の混練段階に、又は後述する中間混練段階から第2の混練段階に移行する際には、ゴム組成物の温度を、第1の混練段階又は中間混練段階における混練が終了した直後の温度から10℃以上低下させた後に、第2の混練段階に移行することが好ましい。
−中間混練段階−
本発明のゴム組成物の製造方法では、第1の混練段階と、第2の混練段階との間に、必要に応じて、第1の混練段階で調製された前記予備組成物を更に混練する、中間混練段階を含んでもよい。
なお、中間混練段階では、加硫剤(G)を添加しない。
前記中間混練段階におけるゴム組成物の最高温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、120〜190℃が好ましく、130〜175℃がより好ましく、140〜170℃が特に好ましい。
第1の混練段階、中間混練段階、第2の混練段階において用いられる混練装置としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、単軸混練押出機;多軸混練押出機(連続式混練装置);バンバリミキサー、インターミックス、ニーダー等の噛合い式又は非噛合い式回転ローターを有する混練機;ロール(バッチ式混練装置);などが挙げられる。
前記混練における、ローターの回転速度、ラム圧、混練温度、混練装置の種類等の諸条件は、適宜選択することができる。
<ゴム成分(A)>
本発明のゴム組成物に用いられるゴム成分(A)としては、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)を80質量%以上含む限り、特に制限はなく、天然ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム以外の合成ゴムを含んでいてもよい。
前記スチレン−ブタジエン共重合体ゴム以外の合成ゴムとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体ゴム(EPDM)等の合成ジエン系重合体ゴム、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ゴム成分(A)中におけるスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)の含有量としては、80質量%以上である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前記ゴム成分(A)中におけるスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)の含有量が80質量%以上であることにより、シリカとチオウレア又はジエチルチオウレアとの相乗効果を発揮することができる。
<充填剤(B)>
本発明のゴム組成物に用いられる充填剤(B)としては、シリカを特定量含む限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリカ単体、シリカとカーボンブラックとの混合物、シリカとシリカ以外の無機充填剤との混合物、などが挙げられる。
−シリカ−
前記シリカの窒素吸着比表面積(N2SA)としては、85m2/g以上120m2/g未満である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、95〜115m2/gが好ましく、100〜110m2/gがより好ましい。
前記窒素吸着比表面積(N2SA)が、85m2/g以上120m2/g未満であると、シリカのゴム補強性とゴム成分中への分散性とを両立することができる。また、前記窒素吸着比表面積(N2SA)が、前記好ましい範囲内、又は、前記より好ましい範囲内であると、シリカのゴム補強性とゴム成分中への分散性とをより効率的に両立することができる点で有利である。
なお、窒素吸着比表面積(N2SA)とは、JIS K 6217−2 2001に準拠して測定されるものを指す。
前記シリカの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、コロイダルシリカ、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記シリカの配合量としては、ゴム成分(A)100質量部に対して、80〜130質量部である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、耐摩耗性を向上させる観点で、80〜120質量部が好ましく、90〜110質量部がより好ましい。
−カーボンブラック−
前記カーボンブラックは、ゴム組成物の電気抵抗を下げて帯電を抑止する効果を得ることができる。
前記カーボンブラックとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高、中又は低ストラクチャーのSAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEF、GPF、SRFグレードのカーボンブラック、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、SAF、ISAF、IISAF、N339、HAF、FEFグレードのカーボンブラック、が好ましい。
なお、本発明において、カーボンブラックは無機充填材に含まれない。
前記カーボンブラックの窒素吸着比表面積(N2SA)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、30〜250m2/gが好ましい。
なお、窒素吸着比表面積(N2SA)とは、JIS K 6217−2 2001に準拠して測定されるものを指す。
前記カーボンブラックの含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記充填剤(B)の20質量%以下が好ましい。
−シリカ以外の無機充填剤−
前記シリカ以外の無機充填剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記式(I)で表わされる無機化合物、などが挙げられる。
Figure 0006393562
[式中、M1は、(i)アルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム、及びジルコニウムからなる群から選ばれる金属、(ii)これらの金属の酸化物、(iii)これらの金属の水酸化物、(iv)これらの金属の水和物、及び(v)これらの金属の炭酸塩から選ばれる少なくとも1種であり;d、x、y及びzは、それぞれ1〜5の整数、0〜10の整数、2〜5の整数、及び0〜10の整数である。なお、x、zがともに0である場合、式(I)はアルミニウム、マグネシウム、チタン、カルシウム及びジルコニウムから選ばれる少なくとも1種の金属、金属酸化物又は金属水酸化物である。]
前記式(I)で表わされる無機化合物の例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、γ−アルミナ、α−アルミナ等のアルミナ(Al23);ベーマイト、ダイアスポア等のアルミナ−水和物(Al23・H2O);ギブサイト、バイヤライト等の水酸化アルミニウム[Al(OH)3];炭酸アルミニウム[Al2(CO32];水酸化マグネシウム[Mg(OH)2];酸化マグネシウム(MgO);炭酸マグネシウム(MgCO3);タルク(3MgO・4SiO2・H2O);アタパルジャイト(5MgO・8SiO2・9H2O);チタン白(TiO2);チタン黒(TiO2n-1);酸化カルシウム(CaO);水酸化カルシウム[Ca(OH)2];酸化アルミニウムマグネシウム(MgO・Al23);クレー(Al23・2SiO2);カオリン(Al23・2SiO2・2H2O);パイロフィライト(Al23・4SiO2・H2O);ベントナイト(Al23・4SiO2・2H2O);ケイ酸アルミニウム(Al2SiO5 、Al4・3SiO4・5H2O等);ケイ酸マグネシウム(Mg2SiO4、MgSiO3等);ケイ酸カルシウム(Ca2・SiO4等);ケイ酸アルミニウムカルシウム(Al23・CaO・2SiO2等);ケイ酸マグネシウムカルシウム(CaMgSiO4);炭酸カルシウム(CaCO3);酸化ジルコニウム(ZrO2);水酸化ジルコニウム(ZrO(OH)2・nH2O);炭酸ジルコニウム(Zr(CO32);各種ゼオライトのように電荷を補正する水素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を含む結晶性アルミノケイ酸塩;などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、式(I)中のM1が、アルミニウム、アルミニウムの酸化物、アルミニウムの水酸化物、それらの水和物、アルミニウムの炭酸塩、から選ばれる少なくとも1種である無機化合物が好ましい。
前記無機化合物の平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、混練作業性及び耐摩耗性のバランスなどの観点から、0.01〜10μmが好ましく、0.05〜5.0μmがより好ましい。
前記充填剤(B)の配合量としては、ゴム成分(A)100質量部に対して、80質量部以上である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、作業性と耐摩耗性の両立の観点で、ゴム成分(A)100質量部に対して、80〜150質量部が好ましく、85〜130質量部がより好ましく、95〜120質量部が特に好ましい。
<シランカップリング剤(C)>
シランカップリング剤(C)を用いることによって、ゴム加工時の作業性に更に優れると共に、より耐摩耗性の良好な空気入りタイヤを与えることができる。
本発明のゴム組成物に用いられるシランカップリング剤(C)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記の式(II)で表わされる化合物、下記の式(III)で表わされる化合物、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、式(II)で表わされる化合物が特に好ましい。後述するグアニジン類、スルフェンアミド類及びチアゾール類から選択される少なくとも1種はゴム成分(A)と反応するポリスルフィド結合部位の活性化を起こし易いからである。
Figure 0006393562
[式中、R1は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基又は水素原子であり、R2は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R3は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。aは平均値として2〜6であり、p及びrは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として0〜3である。但しp及びrの双方が3であることはない。]
Figure 0006393562
[式中、R4は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基、炭素数2〜8の直鎖もしくは分枝のアルコキシアルキル基又は水素原子であり、R5は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖、環状もしくは分枝のアルキル基であり、R6は複数ある場合には同一でも異なっていてもよく、各々炭素数1〜8の直鎖もしくは分枝のアルキレン基である。R7は一般式(−S−R8−S−)、(−R9−Sm1−R10−)及び(−R11−Sm2−R12−Sm3−R13−)のいずれかの二価の基(R8〜R13は各々炭素数1〜20の二価の炭化水素基、二価の芳香族基、又は硫黄及び酸素以外のヘテロ元素を含む二価の有機基であり、m1、m2及びm3は同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1以上4未満である。)であり、複数あるkは同一でも異なっていてもよく、各々平均値として1〜6であり、s及びtは各々平均値として0〜3である。但しs及びtの双方が3であることはない。]
上記の式(II)で表わされるシランカップリング剤(C)の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−メチルジメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノエトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−モノメトキシジメチルシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)トリスルフィド、ビス(2−モノエトキシジメチルシリルエチル)ジスルフィド、などが挙げられる。
上記の式(III)で表わされるシランカップリング剤(C)の具体例としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH210−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S3−(CH26−S3−(C
23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(C
23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2.5−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S3−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S4−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH210−S2−(C
210−S−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S4−(CH26−S4−(C
26−S4−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S2−(CH26−S2−(C
26−S2−(CH23−Si(OCH2CH33
平均組成式(CH3CH2O)3Si−(CH23−S−(CH26−S2−(CH26−S2−(CH26−S−(CH23−Si(OCH2CH33、などが挙げられる。
前記シランカップリング剤(C)の配合量としては、ゴム成分(A)100質量部に対して、5〜15質量部である限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、シリカとの反応性向上の観点で、ゴム成分(A)100質量部に対して、8〜12質量部が好ましく、9〜11質量部がより好ましい。
<チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)>
本発明のゴム組成物は、チオウレアを含有していてもよく、ジエチルチオウレアをを含有していてもよく、チオウレア及びジエチルチオウレアの両方を含有していてもよい。
前記チオウレアは、NH2CSNH2で表される化合物であり、前記ジエチルチオウレアは、C25NHCSNHC25で表される化合物である。
前記チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜2.0質量部が好ましく、0.3〜1.0質量部がより好ましく、0.4〜0.8質量部が特に好ましい。
<加硫剤(E)>
本発明のゴム組成物に用いられる加硫剤(E)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、硫黄、などが挙げられる。
前記加硫剤(E)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.1〜2.0質量部が好ましく、1.0〜2.0質量部がより好ましく、1.2〜1.8質量部が特に好ましい。
<オイル(F)>
本発明のゴム組成物に必要に応じて用いられるオイル(F)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、パラフィン系オイル、ナフテン系オイル、アロマチック系オイル、などが挙げられる。
前記オイル(F)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分(A)100質量部に対して、40質量部以上が好ましく、40〜70質量部がより好ましく、42〜65質量部がさらに好ましく、45〜55質量部が特に好ましい。
<有機酸化合物(G)>
有機酸化合物(G)を用いることによって、加硫を促進することができる。
本発明のゴム組成物に用いられる有機酸化合物(G)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、ラウリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、カプリン酸、ペラルゴン酸、カプリル酸、エナント酸、カプロン酸、オレイン酸、バクセン酸、リノール酸、リノレン酸、ネルボン酸等の飽和脂肪酸及び不飽和脂肪酸;ロジン酸や変性ロジン酸等の樹脂酸;飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸及び樹脂酸のエステル;などが挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、加硫促進剤としての機能を十分に発揮できる点で、ステアリン酸が好ましい。
ここで、ゴム成分(A)として、乳化重合により得られるスチレン−ブタジエン共重合体や天然ゴムを用いた場合には、これらに元から含まれるロジン酸(変性ロジン酸も包む)や脂肪酸を、有機酸化合物(G)として用いることもできる。なお、乳化剤が、通常、ロジン酸等を含むため、乳化重合により得られるスチレン−ブタジエン共重合体もロジン酸等を含み、天然ゴムは、通常、脂肪酸を少量含む。
前記有機酸化合物(G)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、ゴム成分(A)100質量部に対して、0.5〜4.0質量部が好ましく、1.0〜3.0質量部がより好ましく、1.5〜2.5質量部が特に好ましい。
<グアニジン類(J)>
グアニジン類(J)を用いることによって、シランカップリング剤(C)の活性を高めることができる。
前記グアニジン類(J)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニド、ジカテコールボレートのジ−o−トリルグアニジン塩、1,3−ジ−o−クメニルグアニジン、1,3−ジ−o−ビフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−クメニル−2−プロピオニルグアニジン、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、反応性が高い点で、1,3−ジフェニルグアニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1−o−トリルビグアニドが好ましく、1,3−ジフェニルグアニジンがより好ましい。
前記グアニジン類(J)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<スルフェンアミド類(K)>
スルフェンアミド類(K)を用いることによって、シランカップリング剤(C)の活性を高めることができる。
前記スルフェンアミド類(K)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−メチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−エチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−プロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−オクチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−2−エチルヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−デシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ドデシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ステアリル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジメチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジエチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジプロピル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジペンチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジオクチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジ−2−エチルヘキシルベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジドデシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N,N−ジステアリル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、反応性が高い点で、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、が好ましい。
前記スルフェンアミド類(K)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<チアゾール類(L)>
チアゾール類(L)を用いることによって、シランカップリング剤(C)の活性を高めることができる。
前記チアゾール類(L)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、2−(N,N−ジエチルチオカルバモイルチオ)ベンゾチアゾール、2−(4'−モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、4−メチル−2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−(4−メチル−2−ベンゾチアゾリル)ジスルフィド、5−クロロ−2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールナトリウム、2−メルカプト−6−ニトロベンゾチアゾール、2−メルカプト−ナフト[1,2−d]チアゾール、2−メルカプト−5−メトキシベンゾチアゾール、6−アミノ−2−メルカプトベンゾチアゾール、などが挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの中でも、反応性が高い点で、2−メルカプトベンゾチアゾール、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、が好ましい。
前記チアゾール類(L)の配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<その他の成分>
本発明のゴム組成物に必要に応じて用いられるその他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、老化防止剤(例えば、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体)、加硫促進剤(例えば、1,3−ジフェニルグアニジン、ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)、加硫助剤(例えば、亜鉛華)、軟化剤、などが挙げられる。これらのその他の成分としては、市販品を用いることができる。
前記充填剤(B)の配合量(質量)に対する前記シランカップリング剤(C)の配合量(質量)の割合(シランカップリング剤(C)の配合量/充填材(B)の配合量)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01〜0.20が好ましく、0.03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.10が特に好ましい。
前記割合(シランカップリング剤(C)の配合量/充填材(B)の配合量)は、0.01以上であると、ゴム組成物の発熱性の低減の効果を得られやすく、0.20以下であると、ゴム組成物の製造コストが低減し、経済性を向上させることができる。
(タイヤ)
本発明のタイヤは、上述したゴム組成物をトレッドに用いたものである。
本発明の一実施形態に係るタイヤを、図1を用いて説明する。タイヤ100は、一対のビードコア111,112と、スティフナー113,114と、カーカスプライ121とを有する。スティフナー113,114は、ビードコア111,112からタイヤ径方向外側に延在する。カーカスプライ121は、ビードコア111,112において、スティフナー113,114のタイヤ幅方向外側に折り返されて、馬蹄形のタイヤケース形状を形成する。カーカスプライ121のタイヤ径方向外側には、複数のベルト層からなるベルト115が配設されている。
ベルト115のタイヤ径方向外側には、トレッド118が配設されている。また、カーカスプライ121の内側には、空気透過防止層としてインナーライナー130が配設されている。トレッド118は、本発明に係るゴム組成物を用いて形成されている。
また、カーカスプライ121のタイヤ幅方向外側には、サイドウォール119が形成されている。また、サイドウォール119は、有色ゴム(カラーゴム)であってもよい。
前記タイヤを製造する方法としては、慣用の方法を用いることができる。例えば、タイヤ成形用ドラム上に未加硫ゴムを含むカーカスプライ層、ベルト層、トレッド層等の通常タイヤ製造に用いられる部材を順次貼り重ね、ドラムを抜き去ってグリーンタイヤとする。次いで、このグリーンタイヤを常法に従って加熱加硫することにより、所望のタイヤ(例えば、空気入りタイヤ)を製造することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
下記の試験例(実施例、比較例)において、下記の材料をゴム組成物の成分として用いた。
*1:BR(A):ブタジエンゴム:JSR株式会社製ハイシスブタジエンゴム、商品名:「BR01」
*2:SBR(A):JSR株式会社製乳化重合スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、商品名:「#1500」
*3:カーボンブラック(B):N220(ISAF)、旭カーボン株式会社製、商品名:「#80」
*4:シリカ(BET比表面積200m2/g)(B)
*5:シリカ(BET比表面積105m2/g)(B)
*6:シリカ(BET比表面積60m2/g)(B)
*7:シランカップリング剤(C):ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド(平均硫黄鎖長:2.35)、Evonik社製シランカップリング剤、商品名「Si75」(登録商標)
*8:オイル(F)
*9:ジエチルチオウレア(D):C25NHCSNHC25
*10:チオウレア(D):NH2CSNH2
*11:ステアリン酸(G)
*11-2:パルミチン酸(G)
*12:老化防止剤6PPD:N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、大内新興化学工業株式会社製、商品名:「ノクラック6C」
*13:老化防止剤TMDQ:2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン重合体、大内新興化学工業株式会社製、商品名:「サンセラーDM」
*14:加硫助剤(亜鉛華)
*15:加硫促進剤(1,3−ジフェニルグアニジン)
*16:加硫促進剤MBTS:ジ−2−ベンゾチアゾリルジスルフィド、三新化学工業株式会社製、商品名:「サンセラーDM」
*17:加硫促進剤TBBS:N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、三新化学工業株式会社製、商品名:「サンセラーNS」
*18:硫黄(E)
(実施例1〜9、比較例1〜10)
表1〜表3に示す配合処方及び混練方法により、混練の第一段階におけるゴム組成物の最高温度がいずれも150℃となるように調整してバンバリーミキサーで混練し、ゴム組成物を調製し、下記の性能評価を行った。
<性能評価>
(1)氷雪路における走行性能(氷雪性能)試験
上記ゴム組成物をタイヤのトレッドに用いて、サイズ(195/65R15)のタイヤを作製した。
作製したタイヤを、JATMA規格に定める適用リムに装着し、規定内圧の条件下で空気入りタイヤとした。そして、上記タイヤを車両に装着し、以下に示す試験を行い、ゴム組成物を用いて作製された空気入りタイヤの性能を評価した。
氷雪路のコース上において、テストライダーが、様々な走行を行い、走行中のタイヤの走行性能についてフィーリング評価を行った。具体的には、実施例1〜3、8及び9、並びに、比較例2、3及び7〜10については比較例1の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出し、実施例4については比較例4の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出し、実施例5については比較例5の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出し、実施例6については比較例6の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出した。評価結果を表1〜表3に示す。指数が大きいほどタイヤの氷雪性能が高いことを示す。
(2)耐摩耗性試験
上記ゴム組成物をタイヤのトレッドに用いて、サイズ(195/65R15)のタイヤを作製した。
作製したタイヤを、JATMA規格に定める適用リムに装着し、規定内圧の条件下で空気入りタイヤとした。そして、上記タイヤを車両に装着し、以下に示す試験を行い、ゴム組成物を用いて作製された空気入りタイヤの性能を評価した。
舗装路面のテストコースにおいて、テストライダーが車両を20,000km走行させた。そして、走行後の残溝の量を計測し、該残溝の量からタイヤの耐摩耗性を評価した。具体的には、実施例1〜3、8及び9、並びに、比較例2、3及び7〜10については比較例1の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出し、実施例4については比較例4の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出し、実施例5については比較例5の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出し、実施例6については比較例6の評価結果を100とした相対評価となる指数を算出した。評価結果を表1〜表3に示す。指数が大きいほどタイヤの耐摩耗性が高いことを示す。
Figure 0006393562
Figure 0006393562
Figure 0006393562
実施例1〜3と比較例1〜3との比較、実施例4と比較例4との比較、実施例5と比較例5との比較、実施例6と比較例6との比較、及び実施例7〜9と比較例1との比較により、本発明のゴム組成物を用いて氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるタイヤを容易に作製することができるという効果が示された。
本発明によれば、(i)タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を得るための、ゴム組成物の製造方法を提供すること、(ii)タイヤの氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるゴム組成物を提供すること、並びに、(iii)容易に製造することができ、且つ、氷雪性能及び耐摩耗性を両立できるタイヤを提供することができる。
100:タイヤ、 111,112:ビードコア、 113,114:スティフナー、 115:ベルト、 118:トレッド、 119:サイドウォール、 121:カーカスプライ、 130:インナーライナー、 CL:タイヤ赤道面

Claims (4)

  1. スチレン−ブタジエン共重合体ゴムを80質量%以上含むゴム成分(A)100質量部;
    窒素吸着比表面積が85m2/g以上120m2/g未満のシリカ80〜130質量部を含む充填剤(B);
    シランカップリング剤(C)5〜15質量部;
    チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D);及び
    加硫剤(E);を含むゴム組成物の製造方法であって、
    該製造方法は、前記ゴム組成物を複数段階で混練する混練工程を含み、
    該混練工程は、
    前記ゴム成分(A)100質量部、前記シリカ80質量部以上を含む充填剤(B)、前記シランカップリング剤(C)2質量部以上、及び前記チオウレア及びジエチルチオウレアの少なくともいずれか(D)の一部又は全部を混練する第1の混練段階と、
    前記第1の混練段階の後に、前記第1の混練段階における混練によって調製された混練物と前記加硫剤(E)とを混練する第2の混練段階を含むことを特徴とするゴム組成物の製造方法。
  2. 前記ゴム組成物は、オイル(F)をさらに含み、
    前記オイル(F)の配合量が、前記ゴム成分(A)100質量部に対して、40質量部以上であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物の製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載のゴム組成物の製造方法によって製造されたことを特徴とする、ゴム組成物。
  4. 請求項3に記載のゴム組成物をトレッドに用いたことを特徴とする、タイヤ。
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