JP6390574B2 - 変速機及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機ケース内の所定箇所に供給されるオイルと変速機ケースの外部から供給される熱媒体との間で熱交換する熱交換部を備えた車両用の変速機及びその製造方法に関する。
車両に搭載される自動変速機は、クラッチやブレーキ等の油圧アクチュエータを有する変速機構を備え、前記油圧アクチュエータに対する油圧の給排が制御されることで、車両の運転状態に応じた変速段が適宜形成される。一方、手動変速機は、互いに平行な一対のシャフトと、これらのシャフト間を連絡する複数のギヤ列とを有する変速機構を備え、これらのギヤ列のうちいずれか1つがチェンジレバーの操作に応じて選択的に動力伝達状態となることで、所望の変速段が形成される。
自動変速機及び手動変速機のいずれにおいても、ギヤの噛み合い部やシャフトの軸受等には潤滑や冷却のためのオイルが適宜供給され、自動変速機では、油圧アクチュエータの油圧室やトルクコンバータに対するオイルの給排も行われる。
ところで、変速機ケース内の各部に供給されるオイルの温度が低すぎると、その粘度が高くなることで、油圧制御に遅れが生じたり、ギヤ等の回転体の回転抵抗が増大したりする不具合が生じる。一方、オイルの温度が高すぎると、オイルが劣化しやすくなるなどの不具合が生じる。そこで、変速機ケース内の各部に供給されるオイルを適温に冷却又は加熱するために、該オイルと、変速機ケースの外部におけるエンジンの冷却系統等から供給される水等の熱媒体との間で熱交換する熱交換器が従来から用いられている。
例えば特許文献1に開示されているように、変速機で用いられる従来の熱交換器は、変速機ケースの外周面に取り付けられる。熱交換器に設けられたオイル流路に供給されたオイルは、エンジンの冷却系統等から供給される低温の熱媒体との熱交換によって冷却されたり、高温の熱媒体との熱交換によって加熱されたりすることで適温とされた後、変速機ケース内の各部に供給される。
特開2014−149017号公報
しかしながら、上記の特許文献1のように変速機ケースの外側に熱交換器が取り付けられる従来の構成では、変速機の大型化を招くことから、変速機の車両搭載性に関して改善の余地がある。
また、変速機ケースの外側に取り付けられた熱交換器と、これに接続された配管に対して、変速機の周辺部材の干渉を回避する必要があることから、これら周辺部材のレイアウト自由度が低くなる。
さらに、熱交換器を変速機ケースの外側に取り付けるためには、ブラケットやオイル漏れ防止のためのシール部材等が必要であるため、部品点数が多くなると共に、組付け作業が煩雑になる問題もある。
そこで、本発明は、熱交換機能を有する熱交換部を備えた変速機において、変速機のコンパクト化、変速機周辺のレイアウト自由度の向上、部品点数の低減、及び組付け作業の簡素化を図ることを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る変速機及びその製造方法は、次のように構成したことを特徴とする。
求項に記載の発明は、変速機構を収容する変速機ケースと、前記変速機ケース内の所定箇所に供給されるオイルと前記変速機ケースの外部から供給される熱媒体との間で熱交換する熱交換部とを備えた変速機であって、
前記熱交換部は、前記変速機ケースの周壁の少なくとも一部に、該周壁と一体に設けられ
前記熱交換部は、前記オイルが流れるオイル流路と、前記熱媒体が流れる熱媒体流路とを備え、
前記オイル流路及び前記熱媒体流路の周壁は、前記変速機ケースの前記周壁と一体に設けられ、
前記オイル流路と前記熱媒体流路とは、前記変速機ケースの前記周壁の厚み方向に直交する方向に沿って互いに平行に延びるように設けられていることを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項に記載の発明において、
前記変速機ケースは、前記変速機構の軸方向に沿って延びる筒状部材であることを特徴とする。
さらに、本願の請求項に記載の発明は、変速機構を収容する変速機ケースと、前記変速機ケース内の所定箇所に供給されるオイルと前記変速機ケースの外部から供給される熱媒体との間で熱交換する熱交換部とを備えた変速機の製造方法であって、
前記変速機ケースの周壁の少なくとも一部に前記熱交換部が形成されるように、該熱交換部を三次元積層造形法によって前記周壁と一体に形成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項に記載の発明において、
前記変速機ケースの前記周壁の少なくとも一部に、該周壁の外面を構成する外壁部と、該外壁部の内側に間隔を空けて配置されて前記周壁の内面を構成する内壁部と、前記外壁部と前記内壁部とを一体に繋ぐ補強部とを形成し、
前記外壁部と前記内壁部との間に前記熱交換部を形成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項に記載の発明において、
前記熱交換部に、前記オイルが流れるオイル流路と、前記熱媒体が流れる熱媒体流路とを形成し、
前記補強部を、前記オイル流路及び前記熱媒体流路の周壁で構成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項に記載の発明において、
前記変速機構を制御する油圧制御装置のバルブボディの油路と前記オイル流路とが連絡されるように、前記変速機ケースの前記周壁、前記熱交換部及び前記バルブボディを三次元積層造形法によって一体に形成することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、前記請求項から請求項のいずれか1項に記載の発明において、
前記変速機ケースの前記周壁を、前記三次元積層造形法の積層方向に沿った軸心を有する筒状に形成することを特徴とする。
請求項に記載の発明に係る変速機によれば、変速機ケースの周壁の少なくとも一部に、該周壁と一体の熱交換部が設けられるため、変速機ケースの周壁の大きな面積を利用して、オイルと熱媒体との間の熱交換を行うための十分なスペースを確保しつつ、周壁の厚み方向において熱交換部をコンパクトに形成することができ、これにより、熱交換部を設けることによる変速機の大型化を抑制できる。したがって、変速機ケースの外側に熱交換器が取り付けられる従来の変速機に比べて、変速機の車両搭載性を高めることができる。
さらに、変速機ケースの周壁と熱交換部が一体に設けられることで、変速機ケースの周壁の一部が熱交換部として共用されることになり、変速機ケースと熱交換器がそれぞれ別体として個別に形成される従来の変速機に比べて、これらの形成に用いられる材料が削減される。したがって、変速機のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。
また、変速機ケースの外側に熱交換器が配設される従来の変速機に比べて、変速機の周辺部材のレイアウト自由度を高めることができる。さらに、熱交換器を変速機ケースの外側に取り付けるためのブラケットやシール部材を省略できるため、部品点数を低減できると共に、組付け作業を簡素化することができる。
またさらに、変速機ケースの周壁に一体化された熱交換部の熱媒体流路と、変速機の外部から導かれる熱媒体用の配管との接続部を、周壁の任意の位置に設けることが可能であるため、前記熱媒体用の配管のレイアウト自由度が向上する。
また、熱交換部におけるオイル流路と熱媒体流路の周壁が変速機ケースの周壁と一体に設けられることで、熱交換部と変速機ケースの周壁との一体化を具体的に実現できる。
また、熱交換部のオイル流路と熱媒体流路が互いに平行に延びていることにより、オイルと熱媒体との間での効果的な熱交換を実現しつつ、これらの流路が変速機ケースの周壁の厚み方向に直交する方向に沿って延びるように設けられることで、熱交換部を前記厚み方向にコンパクトに形成できる。
請求項に記載の発明によれば、変速機構の軸方向に沿って延びる筒状の変速機ケースを、前記軸方向に沿った積層方向での三次元積層造形法によって形成することで、この造形中における変速機ケースの変形が抑制され、これにより、変速機ケース及び熱交換部を精度よく形成することができる。
請求項に記載の発明によれば、熱交換部が三次元積層造形法によって変速機ケースの周壁と一体に形成されることで、該周壁の少なくとも一部に熱交換部が形成されるため、変速機ケースの周壁の大きな面積を利用して、オイルと熱媒体との間の熱交換を行うための十分なスペースを確保しつつ、周壁の厚み方向において熱交換部をコンパクトに形成することができ、これにより、熱交換部を設けることによる変速機の大型化を抑制できる。したがって、変速機ケースの外側に熱交換器が取り付けられる従来の変速機に比べて、変速機の車両搭載性を高めることができる。
さらに、変速機ケースの周壁と熱交換部が一体に設けられることで、変速機ケースの周壁の一部が熱交換部として共用されることになり、変速機ケースと熱交換器がそれぞれ別体として個別に形成される従来の変速機に比べて、これらの形成に用いられる材料が削減される。したがって、変速機のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。
また、変速機ケースの外側に熱交換器が配設される従来の変速機に比べて、変速機の周辺部材のレイアウト自由度を高めることができる。さらに、熱交換器を変速機ケースの外側に取り付けるためのブラケットやシール部材を省略できるため、部品点数を低減できると共に、組付け作業を簡素化することができる。
またさらに、変速機ケースの周壁に一体化された熱交換部の熱媒体流路と、変速機の外部から導かれる熱媒体用の配管との接続部を、周壁の任意の位置に設けることが可能であるため、前記熱媒体用の配管のレイアウト自由度が向上する。
請求項に記載の発明によれば、変速機ケースの周壁の少なくとも一部に外壁部と内壁部を設けることで形成された周壁の中空部に熱交換部を形成しつつ、中空化された周壁部分に、外壁部と内壁部を一体に繋ぐ補強部が形成されることで、当該周壁部分の剛性を良好に確保することができる。
請求項に記載の発明によれば、熱交換部のオイル流路と熱媒体流路の周壁が前記補強部として機能することで、変速機ケースの周壁の外壁部と内壁部との間に専用の補強部を設けることなく、当該周壁部分の剛性を高めることができる。また、専用の補強部が省略されることで、オイル流路と熱媒体流路の配設スペースを確保しやすくなり、これにより、熱交換機能の向上が図られる。
請求項に記載の発明によれば、変速機ケースの周壁及び熱交換部と共に、油圧制御装置のバルブボディも三次元積層造形法によって一体に形成されるため、変速機の部品点数及び組立工数を削減できる。また、変速機ケースの周壁の一部が熱交換部及びバルブボディとして共用されることになり、これらがそれぞれ別体として個別に形成される場合に比べて、これらの形成に用いられる材料が削減される。したがって、変速機を全体的に小型化及び軽量化することができる。
さらに、熱交換部のオイル流路にバルブボディの油路が連絡されるように熱交換部とバルブボディが一体化されるため、これらの油路間を接続する配管が省略されることで、部品点数及び組立工数を更に低減できる。
請求項に記載の発明によれば、三次元積層造形法による筒状の変速機ケースの形成において、該変速機ケースの軸心に沿った積層方向で造形が行われるため、この造形中における変速機ケースの変形が抑制され、これにより、変速機ケース及び熱交換部を精度よく形成することができる。
本発明の一実施形態に係る変速機を車体後方側から見た図である。 同変速機の内部構造を概略的に示す図1のA−A線断面図である。 同変速機を示す図2のB矢視図である。 同変速機を示す図2のC矢視図である。 図2のD部を拡大した熱交換部の断面図である。 熱交換部の断面構造の一例を示す図5のE−E線断面図である。 熱交換部の断面構造の第1変形例を示す図6と同様の断面図である。 熱交換部の断面構造の第2変形例を示す図6と同様の断面図である。 三次元積層造形法によって一体に形成される変速機ケースのケース本体、熱交換部、バルブボディ、ピストンシリンダ及びサポート部を示す一部破断側面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る変速機の構成について説明する。
図1は、本実施形態に係る変速機を車体後方側から見た図、図2は、同変速機の内部構造を概略的に示す図1のA−A線断面図、図3は、同変速機を示す図2のB矢視図、図4は、同変速機を示す図2のC線矢視図である。なお、図2では、発明の理解を容易にするために変速機構の図示が省略されている。
[変速機の全体構成]
図1〜図4に示すように、本実施形態に係る変速機は、例えば、フロントエンジンフロントドライブ車等のエンジン横置き式自動車に適用される自動変速機1であり、車体幅方向に延びる軸心を有する変速機構(図示せず)を収容する変速機ケース2を備えている。なお、図示は省略するが、車体幅方向における自動変速機1の例えば右側には、エンジン等の駆動源が配設されている。
図2に示すように、自動変速機1は、変速機構の軸心に沿って延びる入力軸14と、入力軸14よりも車体後方側において該入力軸14と平行に配置されたカウンタ軸92とを備えている。入力軸14は、例えば、トルクコンバータの出力部であるタービンシャフト(図示せず)と一体に構成されており、トルクコンバータを介して駆動源に連結されている。
なお、入力軸14の軸線上には、変速機構を構成するクラッチやブレーキ等の摩擦締結要素(図示せず)が複数設けられており、油圧制御装置による油圧制御によって摩擦締結要素が選択的に締結されることで、シフトレンジや車両の運転状態に応じた変速段が形成される。
入力軸14とカウンタ軸92は、入力軸14と同一軸線上に配置された出力部としてのカウンタドライブギヤ(図示せず)と、カウンタ軸92に設けられたカウンタドリブンギヤ(図示せず)との噛み合いによって駆動連結されている。
カウンタ軸92の車体後方側の斜め下方には車軸96が配設されている。車軸96の軸線上には、カウンタ軸92に設けられたファイナルドライブギヤ(図示せず)に噛み合う差動装置のデフリングギヤ(図示せず)が配設されている。
前記カウンタドライブギヤから出力された変速機構の出力回転は、カウンタ軸92を介して減速されて差動装置に伝達される。該差動装置に入力された動力は、走行状況に応じた回転差となるように左右の車軸96に伝達される。
図1〜図4に示すように、変速機ケース2は、外周囲を構成するケース本体3と、ケース本体3の反駆動源側(左側)の開口端部を閉塞するエンドカバー5とを有する。ケース本体3は、変速機構の軸方向(入力軸14の軸方向)に沿って延びる筒状部材であり、変速機構を取り囲むように配置される。また、ケース本体3の駆動源側(右側)の開口端部の合わせ面3bには、トルクコンバータを収容するコンバータハウジング6が結合されている。
図2〜図4に示すように、変速機ケース2のケース本体3には、油圧制御装置のバルブボディ100、変速機構を構成するブレーキのピストンシリンダ108、及び後述の熱交換部30が三次元積層造形法によって一体に形成されている。これにより、部品点数及び組立工数の低減、並びに、自動変速機1全体の小型化及び軽量化が図られている。
[油圧制御装置のバルブボディ]
バルブボディ100は、変速機構の軸方向に沿って延びる概ね筒状の全体形状を有し、変速機構を取り囲むように配置される。
バルブボディ100には、その内周面100aから径方向内側に突出するようにピストンシリンダ108が一体に連なっている。ピストンシリンダ108は、バルブボディ100の内周面から径方向内側に延びる環状の縦壁部104と、該縦壁部104の内周側端部から反駆動源側へ軸方向に延びる内側筒部106とで構成されており、軸方向の反駆動源側に開放した周溝状に形成されている。このピストンシリンダ108内には、変速機構のブレーキのピストン(図示せず)が収容されて油圧室(図示せず)が形成される。
また、バルブボディ100には、ソレノイドバルブ150やスプールバルブ160が装着される複数のバルブ挿入穴120と、これらのバルブ挿入穴120に連絡される油路110とが設けられている。
バルブ挿入穴120に連絡される油路110は、三次元積層造形法によるバルブボディ100の造形によって形成されるため、従来のように金型を用いた成形によって油路が形成される場合に比べて、油路110の向き、配置、断面形状、個数等、具体的な油路110の構成に関しては高い設計自由度が得られる。そのため、例えば、大部分の油路110をバルブボディ100の形状に合わせて周方向に延びるように形成することで、バルブボディ100を径方向にコンパクトに形成することが可能になる。
バルブ挿入穴120は、三次元積層造形法によるバルブボディ100の造形時に下穴が形成された後、その下穴の内周面に仕上げ加工が施されることで形成される。ただし、三次元積層造形法による造形時にバルブボディ100に下穴を形成せずに、造形後に行われる機械加工のみによってバルブ挿入穴120を形成してもよい。
バルブ挿入穴120は、バルブボディ100の内周面100aに沿って周方向に間隔を空けて配置されている。全てのバルブ挿入穴120は、変速機構の軸方向に延びるように形成されており、軸方向の駆動源側に開口している。これにより、バルブ挿入穴120の内周面を仕上げ加工するとき、全てのバルブ挿入穴120に対して同じ方向から加工を行うことができると共に、バルブ挿入穴120にバルブ150,160を取り付けるとき、全てのバルブ150,160を同じ方向から差し込むことができる。
ソレノイドバルブ150及びスプールバルブ160は、バルブボディ100の油路110などと共に油圧制御回路(図示せず)を構成している。該油圧制御回路は、ソレノイドバルブ150やスプールバルブ160の動作によって、変速機構を構成する摩擦締結要素の油圧室、変速機構におけるギヤの噛み合い部分や軸受部分等といった変速機ケース2内の被潤滑部、及び、トルクコンバータの各部等に対するオイルの給排を制御する。
ソレノイドバルブ150としては、リニアソレノイドバルブ又はオンオフソレノイドバルブが用いられる。リニアソレノイドバルブは、例えば、摩擦締結要素の油圧室に供給される油圧を直接的に制御するバルブとして用いられ、オンオフソレノイドバルブは、例えば、スプールバルブ160の制御ポートへの油圧供給経路を開閉するバルブとして用いられる。
スプールバルブ160は、例えば、機械式オイルポンプの吐出圧をライン圧に調整する調圧レギュレータバルブ、運転者によるシフトレバーの操作に連動して油圧供給経路を切り換えるマニュアルバルブ、ソレノイドバルブ150の故障時に所定の変速段を実現するように油圧供給経路を切り換えるフェールセーフバルブ等、種々の切換バルブとして機能し得る。
なお、バルブボディ100には、更に、チェックバルブ、オリフィス等、油圧制御回路を構成するその他の構成要素が一体に設けられてもよい。また、チェックバルブやオリフィス等がバルブボディ100とは別の部品で構成される場合、当該別部品が装着される穴等の被装着部がバルブボディ100に設けられるようにしてもよい。
[熱交換部]
図2に示すように、本実施形態に係る自動変速機1は、変速機ケース2内の各部に供給されるオイルと、例えばエンジンの冷却系統等、自動変速機1の外部から供給される水等の熱媒体との間で熱交換を行う熱交換部30を更に備えている。この熱交換部30は、変速機ケース2のケース本体3の周壁3aの一部に、該周壁3aと一体に設けられている。熱交換部30は、周壁3aの外面3dと内面3eとの間に設けられている。
より具体的に、熱交換部30は、例えば、周壁3aにおける入力軸14の下方に位置する部分の近傍部から、車体前方側に配置される部分及びカウンタ軸92の上方部を通って、車軸96の上方部に至るまで周方向に連続するように設けられている。
また、図3及び図4において領域Tで示される周壁3a部分において、熱交換部30は車体幅方向に連続するように設けられている。熱交換部30が設けられる領域Tは、車体幅方向における周壁3aの大部分の範囲に亘り、車体上下方向における周壁3aの上端部から下端近傍部に至る範囲に亘り、且つ、車体前後方向における周壁3aの前端部から後端近傍部に至る範囲に亘る領域とされている。
ただし、周壁3aにおいて熱交換部30が設けられる領域は、これに限定されるものでなく、任意に変更可能である。また、周壁3aの全体に熱交換部30が設けられたり、周壁3aにおける複数の領域に熱交換部30が分割されて設けられたりしてもよい。
図5に示すように、熱交換部30が設けられた部分において、ケース本体3の周壁3aは、その外面3dを構成する外壁部21と、内面3eを構成する内壁部22とを備えている。外壁部21と内壁部22は、周壁3aの厚み方向(壁厚方向D3)に間隔を空けて配置されている。外壁部21と内壁部22は、周方向D2の大部分の位置において互いに平行に配置されている。
熱交換部30は、周壁3aを構成する外壁部21と内壁部22との間に設けられている。熱交換部30は、変速機ケース2内の各部に供給されるオイルが流れるオイル流路31と、水等の熱媒体が流れる熱媒体流路32とを備えている。
オイル流路31及び熱媒体流路32は、壁厚方向D3に直交する方向、具体的には周方向D2に延びるように形成されている。これにより、熱交換部30を全体的に壁厚方向D3にコンパクトに形成できる。また、オイル流路31及び熱媒体流路32は、互いに平行に配置されており、これにより、オイルと熱媒体との間での効果的な熱交換を実現可能となっている。オイル流路31及び熱媒体流路32は、それぞれ、周方向D2の一方に向かって流れる流路部分と、他方に向かって流れる流路部分とを備え、これらの流路部分は互いに連絡されている。
オイル流路31の一端は導入用油路112(図2参照)に接続されており、オイル流路31の他端は供給用油路114(図2参照)に接続されている。導入用油路112及び供給用油路114はバルブボディ100に形成されており、バルブボディ100に形成された別の油路110に連絡されている。ここで、熱交換部30はバルブボディ100と一体に設けられているため、バルブボディ100の導入用油路112及び供給用油路114に対するオイル流路31の接続には、何らの接続部材も不要であり、これにより、部品点数及び組立工数の低減が図られる。
このようにしてオイル流路31がバルブボディ100の油路110に連絡されていることにより、熱交換が行われるオイルは、バルブボディ100の油路110から導入用油路112を経由してオイル流路31に導入され、該オイル流路31を流れているときに、熱媒体流路32を流れる低温の熱媒体によって冷却されたり、高温の熱媒体によって加熱されたりする。その後、オイル流路31から供給用油路114を経由してバルブボディ100の油路110に排出されたオイルは、油圧制御装置による制御によって変速機ケース2内の各部に供給されて、潤滑や冷却又は油圧制御に用いられる。
一方、熱媒体流路32の一端は、熱媒体が供給される供給口41(図2参照)に連絡されており、熱媒体流路32の他端は、熱媒体を排出する排出口43(図2参照)に接続されている。
図2に示すように、供給口41及び排出口43は、熱交換部30が設けられた部分においてケース本体3の周壁3aの外面3dから突出した筒状の配管接続部40,42の先端に設けられている。配管接続部40,42には、例えばエンジンの冷却系統に連絡された配管が接続される。
配管接続部40,42は、例えば、熱交換部30の周方向D2(図5参照)の一端に設けられ、ケース本体3の下端近傍に配設されるが、配管接続部40,42は、ケース本体3の周壁3aの任意の位置に設けることができる。したがって、配管接続部40,42に接続される配管のレイアウトも自由に設計可能である。
上記のようにして熱媒体流路32がエンジンの冷却系統に連絡されることで、該冷却系統から供給口41を経由して熱媒体流路32に供給された比較的低温又は比較的高温の熱媒体は、熱媒体流路32を流れることで、オイル流路31を流れるオイルとの間で熱交換を行い、これにより、オイルが冷却又は加熱される。その後、熱媒体流路32を流れるオイルは、排出口43から排出されて、エンジンの冷却系統に戻される。
なお、エンジンの冷却系統には、比較的低温の熱媒体が流れる流路、比較的高温の熱媒体が流れる流路、及び、これらの流路を選択的に供給口41に連絡させる切換手段が設けられることが好ましく、これにより、熱媒体流路32に供給される熱媒体の温度を切り換えることができる。
図6には、熱交換部30の断面構造の一例が示されている。図6に示す例では、オイル流路31と熱媒体流路32が、壁厚方向D3及び変速機構の軸方向D1において、それぞれ交互に並ぶように配置されている。
オイル流路31の断面形状は、軸方向D1に長い長円状とされている。このようにコーナ部が丸みを帯びた断面形状とされることで、低温時において、粘度の高いオイルがオイル流路31のコーナ部に付着して流れ難くなることが抑制されている。
一方、熱媒体流路32の断面形状は、軸方向D1に長い長方形状とされている。熱媒体流路32の断面は、直角のコーナ部が形成されていることにより、オイル流路31に比べて大きな面積を有する。
各オイル流路31及び各熱媒体流路32は、軸方向D1に延びる一対の第1壁部34と壁厚方向D3に延びる一対の第2壁部35とからなる周壁33で囲まれている。
外壁部21と内壁部22との間において、第1壁部34は、壁厚方向D3に間隔を空けて複数設けられており、壁厚方向D3に隣接する第1壁部34同士は、複数の第2壁部35を介して一体に連なっている。各第1壁部34は、壁厚方向D3に互いに隣接するオイル流路31と熱媒体流路32を仕切っている。
第2壁部35は、軸方向D1に間隔を空けて複数設けられており、軸方向D1に隣接する第2壁部35同士は、複数の第1壁部34を介して一体に連なっている。各第2壁部35は、外壁部21から内壁部22まで壁厚方向D3に延びるように設けられ、軸方向D1に互いに隣接するオイル流路31と熱媒体流路32を仕切っている。
このように第1壁部34と第2壁部35が設けられていることにより、外壁部21と内壁部22との間には、複数の周壁33が格子状に一体に連なるように設けられている。格子状に連なる周壁33は、外壁部21と内壁部22とに一体に連なっており、これにより、ケース本体3の周壁3aと一体化されている。
このようにして外壁部21と内壁部22とを一体に繋ぐ周壁33は、熱交換部30を形成するために中空化された周壁3a部分を補強する補強部として機能し、これにより、当該周壁3a部分の剛性が高められている。また、このようにオイル流路31と熱媒体流路32の周壁33が補強部として機能することにより、専用の補強部を省略できるため、オイル流路31と熱媒体流路32の配設スペースを広く確保することができ、これにより、熱交換部30の熱交換性能の向上を図ることができる。
熱交換部30の断面構造は図6に示すもの限られず、例えば、図7に示す第1変形例、又は、図8に示す第2変形例のような断面構造であってもよい。
図7に示すように、第1変形例に係る熱交換部230では、図6に示す熱媒体流路32と同様の熱媒体流路232aと、該熱媒体流路232aを軸方向D1の両側及び壁厚方向D3の両側に延ばして断面十字状とした熱媒体流路232bとが混在している。オイル流路231は、図6に示すオイル流路31と同様の断面形状を有し、いずれのオイル流路231も、軸方向D1及び壁厚方向D3において周壁233を挟んで熱媒体流路232a,232bに隣接して配置されている。したがって、第1変形例においても、オイル流路231を流れるオイルは、熱媒体流路232a,232bを流れる熱媒体との間で効果的な熱交換がなされ得る。
また、第1変形例においても、オイル流路231及び熱媒体流路232a,232bの周壁233は、外壁部21と内壁部22とを一体に繋ぐように設けられており、ケース本体3の周壁3aを補強する補強部として機能し得る。
図8に示すように、第2変形例に係る熱交換部330において、オイル流路331及び熱媒体流路332の周壁333は、2つの異なる方向に傾斜した第1壁部334及び第2壁部335を備えており、オイル流路331及び熱媒体流路332は断面菱形に形成されている。また、オイル流路331及び熱媒体流路332は、軸方向D1及び壁厚方向D3に対して傾斜した方向において交互に並ぶように配置されている。
第2変形例においても、オイル流路331と熱媒体流路332は、周壁333を挟んで隣接して配置されており、オイル流路331を流れるオイルと、熱媒体流路332を流れる熱媒体との間での効果的な熱交換が可能となっている。
また、周壁333は、傾斜した格子状に一体に連なるように形成されており、外壁部21と内壁部22とを一体に繋いでいる。したがって、周壁333が補強部として機能することで、ケース本体3の周壁3aの剛性が良好に確保される。
[ケース本体の製造方法]
変速機ケース2のケース本体3は、3Dプリンタを用いて、熱交換部30、バルブボディ100及びピストンシリンダ108と三次元積層造形法によって一体に形成される。これにより、熱交換部30のオイル流路31、熱媒体流路32、バルブボディ100のバルブ挿入穴120、油路110、導入用油路112及び供給用油路114等の空洞部を除いた全ての部分が一体に連なるように形成される。
三次元積層造形法における具体的なプリント方式は特に限定されないが、ケース本体3の材料としてアルミニウム等の金属を用いる場合は、例えば、敷き詰められた金属粉末の層の任意の位置に電子ビーム又はレーザを照射することで、該照射部分を焼結させて造形した後、次の層を敷き詰めるという動作を繰り返す粉末焼結積層造形法が採用され得る。
また、ケース本体3の材料として樹脂を用いる場合も、粉末焼結積層造形法を採用してもよいが、樹脂材料を用いる場合は、金属材料に比べて多くのプリント方式を採用することができ、例えばインクジェット方式等、ニーズに応じたプリント方式を採用すればよい。なお、ケース本体3を樹脂で形成する場合、変速機ケース2の剛性を高めるために、ケース本体3全体が金属製の筒状部材で被覆されるようにしてもよい。
図9に示すように、三次元積層造形法によるケース本体3の形成において、積層方向D4は上方に向かう方向であり、ケース本体3は、バルブボディ100の軸心、バルブ挿入穴120の軸心、及びケース本体3の軸心が上下方向に沿って配置される姿勢で形成される。
ケース本体3の特にピストンシリンダ108の造形を安定的に行うために、造形中にピストンシリンダ108を下側から支持するサポート部199を、積層方向D4の下端から上方に延びるようにケース本体3と一体に形成することが好ましい。サポート部199は、例えば、積層方向D4の下端に形成される扁平な円柱部199aと、該円柱部199aから上方に延びる長尺の筒状部199bとで構成される。サポート部199は、例えば、縦壁部104を支持する部分に設けられる。
このようにケース本体3と一体にサポート部199が造形されるため、サポート部199よりも上側におけるピストンシリンダ108、バルブボディ100及び熱交換部30の造形は、サポート部199によって下側から支持された状態で安定的に行われ、これらを精度よく形成することができる。
また、バルブ挿入穴120は、三次元積層造形法の積層方向D4に平行な軸心に沿って形成されるため、バルブボディ100の造形中に、バルブ挿入穴120の内周が変形することなく安定して形成される。そのため、バルブ挿入穴120を精度よく形成することができる。したがって、特にスプールバルブ用のバルブ挿入穴120においてスプールの円滑な移動を実現でき、これにより、応答性に優れた油圧制御を実現できる。
三次元積層造形法によるケース本体3の造形が終了すると、サポート部199は除去される。サポート部199の筒状部199bは、内部が空洞であることにより低剛性とされているため、サポート部199は容易に除去可能である。
その後、バルブ挿入穴120の内周面や端面、サポート部199と繋がっていた部分等に仕上げ加工が施されたり、ケース本体3の両端面に設けられるボルト穴のねじ切り加工が施されたりすることで、ケース本体3が完成する。
なお、サポート部199は必ずしも形成する必要はなく、特に樹脂材料を用いた造形を行う場合、採用するプリント方式(例えば粉末焼結積層造形法)によっては、サポート部199を省略することが可能である。
以上のように、上述した熱交換部30が三次元積層造形法によってケース本体3の周壁3aと一体に形成されることで、該周壁3aの一部に熱交換部30が形成されるため、周壁3aの大きな面積を利用して、オイルと熱媒体との間の熱交換を行うための十分なスペースを確保しつつ、周壁3aの厚み方向において熱交換部30をコンパクトに形成することができ、これにより、熱交換部30を設けることによる自動変速機1の大型化を抑制できる。したがって、変速機ケースの外側に熱交換器が取り付けられる従来の自動変速機に比べて、自動変速機1の車両搭載性を高めることができる。
さらに、ケース本体3の周壁3aと熱交換部30が一体に設けられることで、周壁3aの一部が熱交換部30として共用されることになり、ケース本体と熱交換器がそれぞれ別体として個別に形成される従来の自動変速機に比べて、これらの形成に用いられる材料が削減される。したがって、自動変速機1のコンパクト化及び軽量化を図ることができ、これにより、自動変速機1の車両搭載性及び車両の燃費性能が向上する。
また、ケース本体3の周壁3aに熱交換部30が一体化されることで、変速機ケースの外側に熱交換器が配設される従来の自動変速機に比べて、自動変速機1の周辺部材のレイアウト自由度を高めることができる。さらに、熱交換器を変速機ケースの外側に取り付けるためのブラケットやシール部材を省略できるため、部品点数を低減できると共に、組付け作業を簡素化することができる。
さらに、ケース本体3及び熱交換部30と共に、油圧制御装置のバルブボディ100も三次元積層造形法によって一体に形成されるため、自動変速機1の部品点数及び組立工数を更に削減できると共に、自動変速機1の更なる小型化及び軽量化を実現することができる。
以上、上述の実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、上述の実施形態では、ケース本体3及び熱交換部30に対して、バルブボディ100及びピストンシリンダ108も一体化する例を説明したが、本発明において、バルブボディ及びピストンシリンダは変速機ケースと別体であってもよい。
また、上述の実施形態では、本発明を自動変速機に適用する場合について説明したが、本発明は手動変速機にも同様に適用可能である。
以上のように、本発明によれば、熱交換機能を有する熱交換部を備えた変速機において、変速機のコンパクト化、変速機周辺のレイアウト自由度の向上、部品点数の低減、及び組付け作業の簡素化を図ることが可能となるから、この種の変速機及びこれを搭載した車両の製造産業分野において好適に利用される可能性がある。
1 自動変速機
2 変速機ケース
3 ケース本体
3a ケース本体の周壁
3b コンバータハウジングとの合わせ面
3d 周壁の外面
3e 周壁の内面
5 エンドカバー
6 コンバータハウジング
14 入力軸
21 外壁部
22 内壁部
30 熱交換部
31 オイル流路
32 熱媒体流路
33 流路の周壁
34 第1壁部
35 第2壁部
40 配管接続部
41 供給口
42 配管接続部
43 排出口
92 カウンタ軸
96 車軸
100 バルブボディ
104 縦壁部
106 内側筒部
108 ピストンシリンダ
110 油路
112 導入用油路
114 供給用油路
120 バルブ挿入穴
150 ソレノイドバルブ
160 スプールバルブ
199 サポート部
230 熱交換部
231 オイル流路
232a 熱媒体流路
232b 熱媒体流路
233 流路の周壁
330 熱交換部
331 オイル流路
332 熱媒体流路
333 流路の周壁
334 第1壁部
335 第2壁部

Claims (7)

  1. 変速機構を収容する変速機ケースと、前記変速機ケース内の所定箇所に供給されるオイルと前記変速機ケースの外部から供給される熱媒体との間で熱交換する熱交換部とを備えた変速機であって、
    前記熱交換部は、前記変速機ケースの周壁の少なくとも一部に、該周壁と一体に設けられ
    前記熱交換部は、前記オイルが流れるオイル流路と、前記熱媒体が流れる熱媒体流路とを備え、
    前記オイル流路及び前記熱媒体流路の周壁は、前記変速機ケースの前記周壁と一体に設けられ、
    前記オイル流路と前記熱媒体流路とは、前記変速機ケースの前記周壁の厚み方向に直交する方向に沿って互いに平行に延びるように設けられていることを特徴とする変速機。
  2. 前記変速機ケースは、前記変速機構の軸方向に沿って延びる筒状部材であることを特徴とする請求項に記載の変速機。
  3. 変速機構を収容する変速機ケースと、前記変速機ケース内の所定箇所に供給されるオイルと前記変速機ケースの外部から供給される熱媒体との間で熱交換する熱交換部とを備えた変速機の製造方法であって、
    前記変速機ケースの周壁の少なくとも一部に前記熱交換部が形成されるように、該熱交換部を三次元積層造形法によって前記周壁と一体に形成することを特徴とする変速機の製造方法。
  4. 前記変速機ケースの前記周壁の少なくとも一部に、該周壁の外面を構成する外壁部と、該外壁部の内側に間隔を空けて配置されて前記周壁の内面を構成する内壁部と、前記外壁部と前記内壁部とを一体に繋ぐ補強部とを形成し、
    前記外壁部と前記内壁部との間に前記熱交換部を形成することを特徴とする請求項に記載の変速機の製造方法。
  5. 前記熱交換部に、前記オイルが流れるオイル流路と、前記熱媒体が流れる熱媒体流路とを形成し、
    前記補強部を、前記オイル流路及び前記熱媒体流路の周壁で構成することを特徴とする請求項に記載の変速機の製造方法。
  6. 前記変速機構を制御する油圧制御装置のバルブボディの油路と前記オイル流路とが連絡されるように、前記変速機ケースの前記周壁、前記熱交換部及び前記バルブボディを三次元積層造形法によって一体に形成することを特徴とする請求項に記載の変速機の製造方法。
  7. 前記変速機ケースの前記周壁を、前記三次元積層造形法の積層方向に沿った軸心を有する筒状に形成することを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の変速機の製造方法。
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