JP6389724B2 - 豆腐のパック詰め装置 - Google Patents
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Description
図6は、従来のパック詰め装置の側面図であり、図7及び8は、その上面図、図9は、従来のパック詰め装置を含む豆腐製造ラインを示す上面図である。
図9において、1は豆乳に凝固剤を加えて凝固を行う凝固部、2は凝固した豆腐を成型する成型部、3は成型した豆腐を最終製品の形状に切断するとともに、パック詰めに備えて各豆腐を所定の間隔で整列する切断・整列部であり、1〜3により豆腐製造装置6が構成されている。4は、豆腐製造装置6により製造された豆腐に対してパック詰めを行う従来のパック詰め装置である。
なお、図6においては、図面の都合上、凝固部1、成型部2を実際よりも短く記載している。
初めに、図7〜9において5で示されたパック供給手段により、空のパック51、52がパック搬送コンベア55、56に設置される。
すなわち、図7及び8に示すように、パック供給手段5において、パックが多数縦に積層されたパック貯蔵部53、54から、図示しないパック取り出し手段により最下の1個のパックが取り出され、取り出されたパック51、52がパック搬送コンベア55、56上に設置される。この例では、大小2種類の豆腐に対応するため、大きなパック51及び小さなパック52が、各々別のパック搬送コンベア55、56に設置される構成とされ、製品の種類に応じてどちらか一方のラインを稼動するようにしている。
パック搬送コンベア55、56に設置された複数のパック51、52は、閉位置のシャッター板71の下方に運ばれる。
ここにおいて、各パックは、パック搬送コンベア55、56に設けられた穴57、58に嵌るように設置されているので、各パックを所望の静止位置に正確に位置決めすることができる。
ここにおいて、シャッター板71上の豆腐16と、シャッター板71下のパックとが、正確に対応する位置となるように、切断・整列手段15により各豆腐16の間隔が調整されている。
豆腐16のパック詰めが完了すると、豆腐16が充填されたパック74、75は、パック搬送コンベア55、56から通常のコンベアであるコンベア76、77に移送され、パック水が注入された後、封止部80で豆腐16が充填されたパック74、75の上部が封止され、製品(いわゆるカット豆腐)が完成する。
実際の製造においては、豆腐16の大きさに応じて、上に述べた2本のラインのうちのいずれか一方のみが稼動し、他のラインは休止状態とされる。
まず、第1の問題点は、従来のパック詰め装置は、多品種に対応すればするほど、パック詰めに時間がかかり、スループットが低下し、豆腐の大量生産の障害となるということである。なお、本願では成型される豆腐の進行方向を列方向、その進行方向に略直交する方向を行方向とする。
また、シャッター板71も、大小のパック搬送コンベア55、56の両方を覆う幅広のものとする必要があるため、シャッター板の開閉時間も長くなってしまっていた。
すなわち、豆腐の製造においては、清潔に保つために装置をこまめに洗浄する必要があるが、従来のパック詰め装置は、複数のパック搬送コンベアが並列に並んでいるために洗浄箇所が増加することに加え、搬送コンベアの数だけ装置の幅が増して作業者の手が届き難く、洗浄の作業性が悪くなるという問題点を有していた。
この問題点も、多品種に対応しようとすればするほど顕在化し、多品種の豆腐を効率よく製造することを困難にしていた。
従来のパック詰め装置は、多品種に対応しようとすればするほど、上面に穴が設けられたチェーンで駆動されるパック搬送コンベアのライン数を増やす必要があり、また、シャッター板71も、より幅広なものが必要となり、設備のコストが大きく増加してしまうという問題点があった。
また、複数のパック搬送コンベアのラインを設置しなければならず、設備の構造が複雑化するため、保守・点検にもコストがかかる結果となっていた。
さらに、複数のパック搬送コンベアのラインのうち、実際に稼動するのは1つのラインにすぎず、他のラインは停止状態とされるため、設備全体としての稼働率が悪く、製品のコストアップの原因となっていた。
豆腐の製造ラインは、図9に示すように、略直線状の配置とすることが普通であるが、従来のパック詰め装置においては、シャッター板の下にパックを搬送するために、パック搬送コンベア55、56を豆腐の製造ラインと略直角方向に延在させるしか方法がなく、当該パック搬送コンベア55、56にパックを供給するパック供給手段5を設ける必要があった。
そのため、従来のパック詰め装置は、製造ラインから直角方向に突出したスペースが必要となるため、製造ラインの幅がその分だけ増え、大きな設置スペースが必要となっていた。
また、複数の製造ラインを併設する場合に、隣接するラインとの間隔を広く取らざるを得ず、デッドスペースが増えてスペース効率が悪くなり、結果として製品のコストを押し上げる原因となっていた。
(1)豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、前記コンベアを挟んで前記豆腐製造装置の反対側の、前記豆腐製造装置と略一直線となるような位置に配置されていることを特徴とするパック詰め装置。
(2)豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、前記豆腐製造装置の側方側であって前記豆腐製造装置と並列して平行となるような位置に予め配置されていることを特徴とするパック詰め装置。
(3)豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを設置する複数の前記パック設置手段が予め設けられ、複数の前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを搬送するパック送り手段を備え、そのうちの1つを稼働することにより所望の種類のパックを前記コンベアに設置可能としたことを特徴とするパック詰め装置。
(4)豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、
複数のパック貯蔵部と、
各パック貯蔵部から複数のパックを同時に取り出して、取り出した複数のパックをパック送りコンベアに移載するパック取り出し手段とを備え、
前記パック送りコンベアは、前記パック取り出し手段によって移載された前記複数のパックをパック載置部まで搬送するものであり、
さらに、前記パック送りコンベアによって前記パック載置部まで搬送された前記複数のパックを、互いの距離を所定の大きさに保ちつつ、前記コンベアまで移動してパックの定位置を決定するパック移動手段と、
を備えることを特徴とするパック詰め装置。
(6)前記コンベアは、少なくとも前記シャッター板の下方に位置する領域において、前記豆腐製造装置が配置される方向と略直角方向に移動するものであることを特徴とする前記(1)〜(5)のいずれか1に記載のパック詰め装置。
(7)前記コンベアは、昇降可能で表面が略平坦であることを特徴とする前記(1)〜(6)のいずれか1に記載のパック詰め装置。
(8)前記パック設置手段は、複数種類のパックを前記コンベア上に設置可能なことを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれか1に記載のパック詰め装置。
(10)前記パック設置手段は、
複数のパック貯蔵部と、
各パック貯蔵部からパックを同時に取り出して、取り出した複数のパックをパック載置部に載置するパック取り出し手段と、
前記パック載置部に載置された複数のパックを、互いの距離を所定の大きさに保ちつつ、前記コンベアまで移動してパックの定位置を決定するパック移動手段と、
を備えることを特徴とする前記(1)又は(9)に記載のパック詰め装置。
(11)前記パック移動手段は、前記パックを囲む略コの字型の先端部、又は移動方向に所定の間隔で縦列に並ぶ複数のパックを移動するために各パックを保持するパック保持手段を配する略コの字型の先端部を備えることを特徴とする前記(10)に記載のパック詰め装置。
(12)前記パック取り出し手段と、前記パック移動手段とが別々に移動可能に構成されていることを特徴とする前記(10)又は(11)に記載のパック詰め装置。
上記(5)の構成のパック詰め装置によれば、どの製品種類でも最短距離で複数の豆腐とパックを供給し複数の豆腐をほぼ同じ時間にパック詰めすることができるから、スループットが上がり、短時間に大量の多品種の製品を製造することができる。
上記(6)の構成のパック詰め装置によれば、パック詰め及びパック詰め後の豆腐の搬送を効率的に行うことができる。
上記(7)の構成のパック詰め装置によれば、穴などパックを位置決めする部材が設けられていない通常のコンベアを用いているので、パック詰め装置のコストを低減することができる。またコンベアが昇降可能であるので、上昇状態で、特にパック移動手段が移動方向に所定の間隔で縦列に並ぶ複数のパックを移動するために各パックを保持するパック保持手段を配する略コの字型の先端部を備えている場合に、パック保持手段がパックから完全に離れるので、パック移動手段をパック定位置を乱さずに元に退避させることができる。これはパック保持手段を配さない略コの字型の先端部の場合であっても同様な効果がある。
上記(8)の構成のパック詰め装置によれば、製品種類によって製品サイズが異なったり1行に並ぶ豆腐数やパック数が異なっても同じコンベアにパックを供給して定位置を出すことができ、複数の品種の豆腐のパック詰めを低コストで行うことが可能となる。また1行だけでなく複数列かつ複数行に並ぶパックも一度に供給して定位置を出すことも可能であり一層処理能力を高めることができる。
上記(10)の構成のパック詰め装置によれば、複数のパックを、互いの距離を所定の大きさに保ちつつコンベアに設置することが可能となるので、より失敗の少ない豆腐のパック詰めを行うことができる。また製品種類ごとにパック貯蔵部とパック取り出し手段とパック移動手段をユニットとして構成することで製品の切替えが容易で効率よく行うことができる。
上記(11)の構成のパック詰め装置によれば、簡単な構成でパックの正確な位置決めが可能となるので、低コストで失敗の少ない豆腐のパック詰めを行うことができる。また複数行かつ複数列の豆腐パック詰めも容易になり、処理能力を倍増することができる。移動方向(列方向)に所定の間隔で縦列に並ぶ複数のパックを移動するために各パックを保持するパック保持手段を配する略コの字型の先端部とは、たとえば略コの字型の先端部の上面に小さな突起物を備えて、その突起物にパックのフランジ部が引っ掛かるようにして、複数のパックの間隔を所定距離にするように突起物の位置を調整可能なように設ける形態である。その他パックを保持する手段であれば限定されない。この突起部を備えた略コの字型の先端部は、パック移動手段でパックを送り出してコンベアに送った後、コンベアが上昇してパックが持ち上がって、突起物がパックフランジから離れた状態になってから、元の位置に戻るようにする。
上記(12)の構成のパック詰め装置によれば、前記パック取り出し手段と、前記パック移動手段とが別々に移動可能であるから、パックの一辺が同じ製品種類ではパック移動手段を兼用できる場合もあり、パック貯蔵部とパック取り出し手段だけを交換すればよく、装置コストを軽減でき、品種に応じて更に簡単にパック設置手段を交換することができ、多品種の豆腐を更に低コストで効率よく製造することができる。
上記(2)の構成のパック詰め装置によれば、前記パック設置手段は、前記豆腐製造装置の側方側であって前記豆腐製造装置と並列して平行となるような位置に予め固定又は移動可能にして配置されているので、パック供給や搬送工程が直角に突出することなく、豆腐製造ラインの全設置面積をコンパクトにまとめることができる。
上記(3)の構成のパック詰め装置によれば、前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを設置する複数の前記パック設置手段が予め固定又は移動可能にして設けられ、複数の前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを搬送するパック送りコンベアを備え、そのうちの1つを稼働することにより所望の種類のパックを前記コンベアに設置可能としているので、複数の製品種類やパックサイズに応じて、それぞれに専用のパック取り出し手段やパック送り手段を設けて、それらを豆腐製造ラインに平行に並列に並べることができるので、省スペースと作業効率向上を図ることができる。また製品切替えの際にパック貯蔵部とパック取り出し手段を取り換える必要はなく、前記パック移動手段の前記略コの字型の先端部を交換して、プログラムの製品切替えを行うだけでよく、作業性が向上する。
図1は、本実施形態に係るパック詰め装置を示す側面図であり、図2及び3は、各々当該パック詰め装置のシャッター板が閉じた状態及び開いた状態を示す上面図であり、図4は、本実施形態に係るパック詰め装置を含む豆腐製造ラインを示す上面図であり、図5は、本実施形態に係るパック詰め装置におけるパック取り出し手段を示す側面図である。
これらの図面において、従来のものと同じ部分には同じ符号を付している。
そして、図4の100で示された部分が、本実施形態に係るパック詰め装置であり、図1はその側面図を示すものである。
なお、図1の18は、コンベア12に付着した豆腐や水等を除去するスクレイパー、19は、スクレイパーにより除去された豆腐や水等を貯蔵する貯蔵手段である。
これらの構成は、スクレイパー18及び貯蔵手段19を備える点を除き、従来の装置と同様である。
従来のパック詰め装置においては、各種の豆腐に対応するパックを設置するため、上面に穴が設けられたパック搬送コンベア55、56が、品種の数だけ設けられていた。それに対して、本実施形態に係るパック詰め装置100においては、品種の数にかかわらず、上面に穴のない通常のコンベア155が1台設けられているだけである。
また、本実施形態に係るパック詰め装置は、従来のものと異なり、図2に示すように、1台のコンベア155を覆うために必要な幅を有するシャッター板171を備えている。処理能力を倍増するためコンベア155を複数台並行するか、1台のコンベア155に仕切りのガイドを設ける場合でも、最小限に必要な幅のシャッター板171を備えればよい。
まず、パック取り出し手段180により、多数のパックが積層して貯蔵されているパック貯蔵部181から、例えばパック底を吸盤で真空吸引する方法や各種爪(板状爪、螺旋型爪等)でパックフランジ部の隙間に差し込んで切り出す方法等の適宜の手法により最下部のパックが取り出され、取り出されたパック185がパック載置部183の上面に載置される。パック取り出し手段180は、豆腐製造装置6により製造される豆腐の個数に合わせて複数のパック185を同時にパック載置部183に載置する構造となっており、本実施形態においては8個のパックを同時にパック載置部183に載置する。
図11(a)は、先端部193を連結して一体型に構成した略櫛形の形態である。図10(b)は前記櫛形形態の一体型である前記略コの字型の先端部193について、切断・整列後の各豆腐16の微妙な位置の違いに合わせて、各々に対応するパックの移動停止位置を微妙に調整できるようにした形態である。図10(c)及び(d)は前記略コの字型の先端部193について、切断・整列後の各豆腐16の微妙な位置の違いを、各々に対応するパックの移動停止する際に、正しい位置に合わせるよう、テーパ部を形成した形態である。
なお、前記パック移動手段190の先端部の構造や微調整機構は上記の例示以外に、略コ字状には限らず、パックを正確に効率よく移動でき、微調整できる形態であれば特に限定しない。
その際、シャッター板171上の豆腐16が、その下のコンベア155上に設置されるパック185の真上となるように、切断・整列手段15、豆腐移動手段17及びパック設置手段170等が予め調整されている。図2は、複数の豆腐16がシャッター板171上に移動される直前の状態を示すものである。
次いで、シャッター板制御手段172によりシャッター板171を閉位置に戻すとともに、コンベア制御手段158によりコンベア155を運転状態として、シャッター板171下の豆腐16が充填されたパック186を、図3の下方向、すなわち、豆腐製造装置6が配置される方向と直角方向に搬送する。なお、豆腐サイズが小さいか、硬い豆腐の場合では、シャッター板171を用いず、豆腐移動手段17によって豆腐16を把持して、パック185に直接落とし込むパック詰め方法であってもよい。
まず、本実施形態に係るパック詰め装置は、パックを設置するためのコンベアが、製造する製品の品種の数にかかわりなく、1台で済み、シャッター板も1台のコンベアを覆うために必要な幅を有するものでよい。またコンベアにガイドを設ける場合、特に複数行、複数列のパック詰めの際にコンベアに仕切りガイドを設ける場合では、コンベア単独の上昇状態でガイドがコンベア表面より下方に位置するようにして、パック移動手段のパック移動の妨げにならないようにすることも可能である。
したがって、本実施形態に係るパック詰め装置は、従来の装置と比較して、品種の数にかかわりなく、豆腐を短時間でパック詰めすることができるので、本実施形態に係るパック詰め装置を用いることにより、短時間に大量の製品を製造することが可能となる。
したがって、本実施形態に係るパック詰め装置は、多品種の豆腐を製造する場合であっても、豆腐を効率よく製造することが可能である。
したがって、本実施形態に係るパック詰め装置は、各コンベアを上面に穴が設けられ、チェーンにより両端を駆動する特殊なコンベアを品種の数だけ設置する必要がある従来の装置と比較して、はるかに低コストであり、また、シャッター板も小さくて済む等、設備全体を小型化・簡素化することがすることができ、保守・点検も容易となる。
また、複数の製造ラインを併設する場合であっても、隣接するラインとの間隔は、従来の装置と比較して短くて済み、デッドスペースが少なくスペース効率を上げることができるため、結果として、製品の低コスト化を実現することができる。
また、本実施形態に係る別形態のパック詰め装置は、パック貯蔵部とパック取り出し手段のユニットと専用コンベアを豆腐製造ラインと平行に設置したり、豆腐製造ラインから離れた場所に設置したりできるので、前記ユニットの配置は従来よりも自由度が高く、豆腐製造ラインの設置スペースをコンパクトにでき、各工場事情に合わせたレイアウトの選択肢が増え、最適な配置にすることができる。
図12は、本実施形態に係るパック詰め装置を含む豆腐製造ラインを示す上面図である。図12において、図1〜5の実施形態と同じ部分には、同じ符号を付している。
本実施形態に係るパック詰め装置200が、図1〜5の実施形態と異なるのは、パック設置手段が、豆腐製造装置6の側方側であって当該豆腐製造装置6と並列して平行となるような位置に予め固定又は移動可能にして配置されている点である。以下、図12を用いて詳しく説明する。
本実施形態に係るパック詰め装置200は、大きなパック221用のパック取り出し手段201及びパック送りコンベア211、中くらいの大きさのパック222用のパック取り出し手段202及びパック送りコンベア212、並びに小さなパック223用のパック取り出し手段203及びパック送りコンベア213を備えている。
これら3組のパック取り出し手段及びパック送りコンベアは、製造する豆腐の大きさに応じて一組が選択されて稼働する。
なお、パック送りコンベア211は、上に述べた桟付のコンベアのほか、各パックに対応したフラットな台車で、後端に垂設した桟を有する断面L字型フラットな台車を備えた形態など、各パック221を豆腐製造装置6により製造される複数の豆腐16間の距離に略等しくなるよう位置決めできる他の形態であってもよい。また、桟は平板のほか、突起状部材などパックの一部に当接して位置を制限する部材であれば特に限定しない。
すなわち、豆腐製造装置6により製造された複数の豆腐16は、豆腐移動手段17により、一斉に閉位置のシャッター板171の上に移動される。その際、シャッター板171上の各豆腐16が、その下のコンベア155上に設置された各パック221の真上となるように、豆腐移動手段17及びパック移動手段190等が予め調整されている。
以上のようにパック221及び豆腐16を移動した後、シャッター板制御手段172によりシャッター板171を図面右方向に高速に移動させて開状態とする。すると、シャッター板171の上の各豆腐16が、だるま落としの要領でコンベア155上に設置された各パック221の中に落下し、それにより、豆腐のパック詰めが行われる。
その後の動作は、図1〜5の実施形態と同様であるので、説明は省略する。
また、小さな豆腐を製造する場合は、パック取り出し手段203及びパック送りコンベア213から成る小さなパック223を設置するためのラインを稼働し、パック移動手段190の先端部を、小さなパック223用の先端部233とすることにより、小さな豆腐のパック詰めを行うことができる。
まず、パック設置手段が、豆腐製造装置6の側方側であって当該豆腐製造装置6と並列して平行となるような位置に予め固定又は移動可能にして配置されているので、パック供給や搬送工程が直角に突出することなく、豆腐製造ラインの全設置面積をコンパクトにまとめることができる。
また、本実施形態に係るパック詰め装置は、各々異なる種類のパックを設置する複数のパック設置手段が予め固定又は移動可能にして設けられ、そのうちの1つを選択して稼働することにより所望の種類のパックをシャッター下のコンベアに設置可能としている。したがって、本実施形態に係るパック詰め装置は、複数の製品種類やパックサイズに応じて、それぞれに専用のパック取り出し手段やパック送り手段を設けて、それらを豆腐製造ラインに平行に並列に並べることができるので、省スペースと作業効率向上を図ることができる。また製品切替えの際にパック貯蔵部とパック取り出し手段を取り換える必要はなく、前記パック移動手段の略コの字型の先端部を交換し、それに合わせて制御プログラムの切替えを行うだけでよいため、作業性が向上する。なお、製品種類が多い場合は、異なる種類のパックを設置する複数のパック設置手段はパック送りコンベアが共用できる範囲で切替え又は移動可能に設けられてもよい。
その場合には、パック設置手段を、豆腐製造装置により製造された豆腐の行数及び各行の豆腐の個数に合わせた数のパックをコンベア上に設置する構成とすればよい。その際、コンベアの幅は適宜広くすることができ、また、必要であれば行数と同数の複数のコンベアを設け、各コンベア上にパックを設置するようにしてもよい。
また、本実施形態においては、シャッター板が略矩形の一枚板から構成されているが、そのようなものに限らず、豆腐を載置でき、かつ、当該豆腐をだるま落としの要領で下に落とすことができるものであれば、どのような形状・構造のものであってもよい。
また、本実施形態において、シャッター板制御手段及びコンベア制御手段は、シーケンサやソフトウェア等の任意の手段を用いて実現することができ、また、各種要素を駆動する駆動手段も、電気モータ(インバータ制御、サーボモータ制御、電圧制御、正転逆転制御)や、機械的加減速手段(ギヤボックス式変速機、無段変速機、ベルト掛けプーリー)、ソレノイド、空気圧機器(エアシリンダー等)や油圧機器等の任意の手段を用いて、これら駆動手段の連動、同調、同期等の動作プログラムも実現することができることは、当業者にとって自明である。
2…成型部
3…切断・整列部
4…パック詰め装置
5…パック供給手段
6…豆腐製造装置
10…豆腐
11…切断・移動手段
12…コンベア
13…位置決め手段
14…豆腐
15…切断・整列手段
16…豆腐
17…豆腐移動手段
18…スクレイパー
19…貯蔵手段
20…豆腐
51…パック
52…パック
53…パック貯蔵部
54…パック貯蔵部
55…パック搬送コンベア
56…パック搬送コンベア
57…穴
58…穴
71…シャッター板
74…豆腐が充填されたパック
75…豆腐が充填されたパック
76…コンベア
77…コンベア
80…封止部
100…パック詰め装置
155…コンベア
158…コンベア制御手段
170…パック設置手段
171…シャッター板
172…シャッター板制御手段
180…パック取り出し手段
185…パック
186…豆腐が充填されたパック
188…パック取り出し手段
189…パック取り出し手段
190…パック移動手段
192…可動部
193…先端部
194…先端部の爪部
195…先端部の爪部ベース
196…先端部の爪部固定部材
200…パック詰め装置
201…パック取り出し手段
202…パック取り出し手段
203…パック取り出し手段
211…パック送りコンベア
212…パック送りコンベア
213…パック送りコンベア
221…大きなパック
222…中くらいの大きさのパック
223…小さなパック
231…先端部
232…先端部
233…先端部
Claims (13)
- 豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、前記コンベアを挟んで前記豆腐製造装置の反対側の、前記豆腐製造装置と略一直線となるような位置に配置されていることを特徴とするパック詰め装置。 - 豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、前記豆腐製造装置の側方側であって前記豆腐製造装置と並列して平行となるような位置に予め配置されていることを特徴とするパック詰め装置。 - 豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを設置する複数の前記パック設置手段が予め設けられ、複数の前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを搬送するパック送り手段を備え、そのうちの1つを稼働することにより所望の種類のパックを前記コンベアに設置可能としたことを特徴とするパック詰め装置。 - 豆腐製造装置により製造された豆腐をパックに詰めるパック詰め装置において、
コンベアと、
前記コンベアの上方に位置し、前記コンベアを覆う閉位置と、前記コンベアを露出させる開位置との間で移動可能なシャッター板と、
前記豆腐を前記閉位置の前記シャッター板上に移動する豆腐移動手段と、
パック貯蔵部から、パックを取り出し、取り出されたパックを、停止状態の前記コンベア上の前記豆腐に対応する位置に設置するパック設置手段と、
前記シャッター板を前記閉位置から前記開位置に移動することにより、前記豆腐を前記コンベア上の前記パックに落下させた後、前記シャッター板を再び前記閉位置に移動するシャッター板制御手段と、
前記パック設置手段により前記パックが設置される前に前記コンベアを停止し、前記豆腐が前記コンベア上の前記パックに落下した後に前記コンベアを運転するコンベア制御手段と、
を備え、
前記パック設置手段は、
複数のパック貯蔵部と、
各パック貯蔵部から複数のパックを同時に取り出して、取り出した複数のパックをパック送りコンベアに移載するパック取り出し手段とを備え、
前記パック送りコンベアは、前記パック取り出し手段によって移載された前記複数のパックをパック載置部まで搬送するものであり、
さらに、前記パック送りコンベアによって前記パック載置部まで搬送された前記複数のパックを、互いの距離を所定の大きさに保ちつつ、前記コンベアまで移動してパックの定位置を決定するパック移動手段と、
を備えることを特徴とするパック詰め装置。 - 前記豆腐移動手段は、複数の豆腐を同時に前記シャッター板上に移動するものであり、前記パック設置手段は、豆腐の数に対応する複数のパックを前記コンベア上に設置するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のパック詰め装置。
- 前記コンベアは、少なくとも前記シャッター板の下方に位置する領域において、前記豆腐製造装置が配置される方向と略直角方向に移動するものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のパック詰め装置。
- 前記コンベアは、昇降可能で表面が略平坦であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のパック詰め装置。
- 前記パック設置手段は、複数種類のパックを前記コンベア上に設置可能なことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のパック詰め装置。
- 前記パック設置手段は、各々異なる種類のパックを設置する複数の前記パック設置手段が移動可能に設けられ、そのうちの1つを設置することにより所望の種類のパックを前記コンベアに設置可能としたことを特徴とする請求項1に記載のパック詰め装置。
- 前記パック設置手段は、
複数のパック貯蔵部と、
各パック貯蔵部からパックを同時に取り出して、取り出した複数のパックをパック載置部に載置するパック取り出し手段と、
前記パック載置部に載置された複数のパックを、互いの距離を所定の大きさに保ちつつ、前記コンベアまで移動してパックの定位置を決定するパック移動手段と、
を備えることを特徴とする請求項1又は9に記載のパック詰め装置。 - 前記パック移動手段は、前記パックを囲む略コの字型の先端部、又は移動方向に所定の間隔で縦列に並ぶ複数のパックを移動するために各パックを保持するパック保持手段を配する略コの字型の先端部を備えることを特徴とする請求項10に記載のパック詰め装置。
- 前記パック取り出し手段と、前記パック移動手段とが別々に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のパック詰め装置。
- 前記略コの字型の先端部の位置が個々に微調整可能であることを特徴とする請求項11に記載のパック詰め装置。
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