JP6383767B2 - 出庫支援装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の出庫を支援する出庫支援装置に関する。
従来から、車両の出庫を支援する出庫支援装置が知られている。例えば、縦列駐車スペースから出庫する場合に、出庫対象である車両(以下、自車という)の舵角を自動的に変更する制御を行うことで、自車の切返動作を支援する技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。
従来の出庫支援システムは、出庫経路と自車位置と舵角に基づいて舵角で出庫可能か否かを判定する。このとき、出庫可能か否かの判定、すなわち、発進動作のために運転者にステアリング操作を引き渡すか否か(出庫支援システムの終了)の判定は、以下の方法が一般的である。
(a) 車両に設置した距離センサー(例えはソナー)を用いたシステムの場合は、障害物までの距離が出庫可能を示す距離であると判定された時点で終了する。
(b) カメラ式システムの場合は、車両の予め特定した部分が駐車枠(白線枠)から出た時点で終了する。
特開2014−121984号公報
上述した、いずれの方式においても何らかのセンサ情報において閾値を設定し出庫可能か否かを判定しているが、以下の課題がある。
すなわち、運転者にステアリング操作を引き渡す場合、障害物までの距離や駐車枠を越えた状況を判定基準にする等、運転席から離れた位置に設けられた検出手段による検出結果を設定すると、出庫が完了したと感じるタイミングでステアリング操作を引き渡すことができないという問題がある。例えば、障害物までの距離が短い場合に、もう少し後方への移動が必要であると感じたり、障害物までの距離が長い場合に、前方への移動がまだ足りないと感じる場合が生じる。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、出庫支援の終了の際に、出庫が完了したと感じるタイミングで出庫支援を終了することが可能な出庫支援装置を提供することを目的とする。
[1] 本発明に係る出庫支援装置は、自車の少なくとも前方にある前方障害物を検出する検出手段と、前記検出手段の結果に基づき、前方他車の出庫方向側の角部を前方基準点として設定する前方基準点設定部とを有し、自動又は手動にて設定された前記自車の出庫方向に向かって、少なくとも前記自車の前進を支援する支援制御を行う支援制御手段と、運転席上に予め設定された運転席基準点と、自車前方の左側車幅方向端部から車幅方向中心側に予め設定された左側自車基準点とを通過する左側自車基準線、及び前記運転席基準点と自車前方の右側車幅方向端部から車幅方向中心側に予め設定された右側自車基準点とを通過する右側自車基準線、とを設定し、前記支援制御手段による前記支援制御の継続に関する判定を行う支援継続判定手段と、を備え、前記支援継続判定手段は、出庫方向が右側である場合には、前記左側自車基準線が前記前方基準点よりも右側に位置すると、前記支援制御を終了する旨の判定を行い、出庫方向が左側である場合には、前記右側自車基準線が前記前方基準点よりも左側に位置すると、前記支援制御を終了する旨の判定を行うことを特徴とする。
すなわち、自車の運転席からの前方視線に対応する自車基準線は、運転者が前方を見る視線に相当する。従って、前方障害物の後端位置を示す前方基準点が、自車基準線の上に位置することは、前方基準点が視線上に位置することに相当する。すなわち、検出手段の配設位置を基準とする空間感覚を、運転者目線の空間感覚に置き換えている。また、自車基準線が、前方基準点よりも自車の出庫方向にある位置関係を満たすことは、視線が前方基準点よりも自車の出庫方向にある位置関係を満たすことに相当する。このような状況で、前記支援制御を終了する旨の判定を行うことで、出庫支援の終了の際に、運転者が手動で出庫している感覚で出庫支援を終了することが可能となり、運転者は違和感なく出庫後の運転操作に移ることができる。
] 本発明において、前記検出手段は、前記自車の正面前方及び斜前方にある前記前方障害物を検出し、前記支援継続判定手段は、前記検出手段により正面前方にて前記前方障害物を検出せず、且つ、前記検出手段により斜前方の所定範囲内に前記前方障害物を検出しなかった場合に、前記支援制御を終了する旨の判定を行うことが好ましい。
これにより、正面前方の前方障害物の検出状況のほか、斜前方の所定範囲内における前方障害物の検出状況を、支援制御の終了の判定基準に加えることで、仮に転舵軌道で回避できる状態であってもユーザーの不安感を取り除くことが可能となる。
] 本発明において、前記支援継続判定手段は、前記前方基準点を、前記検出手段の検出結果と、カメラもしくは前記自車の移動に伴う複数の検出結果に基づいて決定し、前記支援制御を終了するか否かを判定することが好ましい。これにより、前方基準点の位置をより精度よく決定することが可能となる。
] 本発明において、前記支援制御手段は、ステアリングの操作、シフト位置変更の操作、ブレーキの操作のうち、少なくとも1つを自動で操作するものであって、前記支援継続判定手段により、前記支援制御を中断又は終了する旨の判定が行われたときは、前記支援制御手段により自動で行っていた操作の全て又は一部を運転者による操作に移行させ、前記支援制御手段により、前記運転者の操作をアシストしてもよい。これにより、自車の状態が支援対象範囲を超え、自車の出庫が完了したと判定できるときには、支援継続判定手段により支援制御を中断又は終了することにより、運転者による手動の操作に移行することができる。
本発明に係る出庫支援装置によれば、出庫支援の終了の際に、運転者が手動で出庫している感覚で出庫支援を終了することが可能となる。
本実施形態に係る出庫支援装置を搭載した車両の構成を示すブロック図である。 図1の自車におけるカメラ群及びソナー群の配置例を示す概略平面図である。 図3Aは自車の前方に他車、右側に壁がある状況を示す説明図であり、図3Bは自車の前方に他車、左側に壁がある状況を示す説明図である。 図2の前方ソナーによる検出結果を示す模式図である。 出庫支援制御による自車の一連の動作を示す模式図である。 出庫支援制御モードの状態遷移図である。 出庫軌道の設定方法を示す模式図である。 図6に示す「前進モード」における出庫支援装置の動作説明に供されるフローチャートである。 図9Aは各種座標設定部の構成を示す機能ブロック図であり、図9Bは支援継続判定部の構成を示す機能ブロック図である。 自車に設定される各種基準点の配置例を示す説明図である。 図11Aは出庫方向が右側の場合に設定される各種基準点の配置例を示す説明図であり、図11Bは出庫方向が左側の場合に設定される各種基準点の配置例を示す説明図である。 各種座標設定部及び支援継続判定部の処理動作を示すフローチャートである。 図13Aは比較例に係る出庫支援装置による車両の右側への出庫動作を示す平面図であり、図13Bは実施例に係る出庫支援装置による車両の右側への出庫動作を示す平面図であり、図13Cは比較例に係る出庫支援装置による車両の左側への出庫動作を示す平面図であり、図13Dは実施例に係る出庫支援装置による車両の左側への出庫動作を示す平面図である。
以下、本発明に係る出庫支援装置について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
[出庫支援装置12の構成]
<自車10の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る出庫支援装置12を搭載した車両(以下、自車10という)の構成を示すブロック図である。
出庫支援装置12は、出庫(PO;Pull Out)支援制御を含む支援制御を行うことで、自動操舵によって自車10の出庫を支援する装置である。ここで、ステアリングホイール70の操作は、出庫支援装置12により自動で行われる一方、アクセルペダル及びブレーキペダル(いずれも図示せず)並びにシフトレバー32の操作は、自車10の運転者により行われる。
出庫支援装置12は、支援制御で用いられる各種の物理量を検出するセンサ群14と、ナビゲーション装置16と、支援制御を司るECU(電子制御装置;以下、支援ECU18)と、電動パワーステアリングシステム(Electric Power Steering)ユニット(以下、EPSユニット20)を備える。
図1に示すように、センサ群14には、カメラ群22、ソナー群24と、車輪センサ26と、車速センサ28と、シフト位置センサ30が含まれる。
カメラ群22は、自車10の周辺を撮像可能な1つ又は複数のカメラからなり、自車10の周辺画像を示す撮像信号を逐次出力する。ソナー群24は、音波を発射して他物体からの反射音を受信可能な1つ又は複数のソナーからなり、自車10からの距離Disに相関する検出信号を逐次出力する。
車輪センサ26は、左右の前輪及び/又は左右の後輪(いずれも不図示)の回転角度を検出する角度センサ又は変位センサであり、自車10の走行距離に相関する数の検出パルスを出力する。車速センサ28は、自車10の速度(つまり、車速)を検出するセンサであり、例えば、トランスミッションのカウンタシャフト(不図示)の回転量から車速を検出可能に構成される。
シフト位置センサ30は、シフトレバー32(セレクタともいう)の操作に応じて選択されたシフト位置を示す検出信号を出力する。シフトレバー32は、例えば、6種類のシフト位置、「P」(パーキングレンジ)、「R」(リバースレンジ)、「N」(ニュートラルレンジ)、「D」(ドライブレンジ)、「2」(セカンドレンジ)又は「L」(ローレンジ)のうちのいずれか1種類を選択可能な装置である。
ナビゲーション装置16は、GPS(Global Positioning System)を用いて自車10の現在位置Pc(図7)を検出し、運転者を含む乗員に対して目的地までの経路を案内する。ナビゲーション装置16は、タッチパネル40(報知手段)と、スピーカ42(報知手段)と、地図情報データベースが構築された記憶装置(不図示)を含んで構成される。このナビゲーション装置16は、出庫支援装置12におけるHMI(Human-Machine Interface)として機能する。なお、自車10の現在位置Pcの具体的な位置としては、例えば自車10の駆動輪軸(例えば後輪軸)の長さ方向中央の位置等が挙げられる。
支援ECU18は、ハードウェアとして、入出力部50、演算部52、及び記憶部54を有する。この演算部52は、記憶部54に記憶されているプログラムを読み出して実行することで、出庫軌道設定部56、支援制御部58、各種座標設定部60、支援継続判定部62、及び出力制御部64として機能する。
EPSユニット20は、ステアリングホイール70と、ステアリングコラム71と、舵角センサ72と、トルクセンサ73と、EPSモータ74と、レゾルバ75と、EPS−ECU76を含んで構成される。
舵角センサ72は、ステアリングホイール70の操舵角を検出する。トルクセンサ73は、ステアリングホイール70にかかるトルクを検出する。EPSモータ74は、ステアリングホイール70に連結されたステアリングコラム71に対して駆動力又は反力を付与する。レゾルバ75は、EPSモータ74の回転角度を検出する。
EPS−ECU76は、EPSユニット20全体を制御する装置であり、支援ECU18と同様に、ハードウェアとして、入出力部、演算部及び記憶部(いずれも不図示)を有する。
<カメラ群22及びソナー群24の具体的構成>
図2は、図1の自車10におけるカメラ群22及びソナー群24の配置例を示す概略平面図である。例えば、カメラ群22は、車体80の前方にある前方カメラ81と、車体80の後方にある後方カメラ82と、運転者席側ドアミラーの外側下部にある右側方カメラ83と、助手者席側ドアミラーの外側下部にある左側方カメラ84の4つのカメラで構成される。
また、ソナー群24は、車体80の前方にある4つの前方ソナー91、92、93、94(前方検出手段)と、車体80の後方にある4つの後方ソナー95、96、97、98(後方検出手段)で構成される。前方ソナー92、93及び後方ソナー96、97は、車体80の中心線から近い位置であって、車長方向に一致する向きにそれぞれ配置されている。前方ソナー91、94及び後方ソナー95、98は、車体80の中心線から遠い位置であって、車長方向に対して外方に傾斜した向きにそれぞれ配置されている。
つまり、図3A及び図3Bに示すように、中央の前方ソナー92及び93は、自車10の正面前方にある前方障害物、例えば前方他車101を検出し、両側の前方ソナー91及び94は、自車の斜め前方にある前方障害物、例えば右側の壁103や左側の壁104等を検出する。これは、後方ソナー95、96、97、98(図2参照)についても同様である。なお、図3A及び図3Bにおいて、前方ソナー91−94を模式的に示す。
図4は、図2の前方ソナー91−94による検出結果を示す模式図である。本図では、車体80の車長方向に一致する向きに配置されている前方ソナー92、93について例示する。
支援ECU18(演算部52)は、前方ソナー91−94からの距離Disに応じて、3つの距離領域に区分して検出処理を行う。例えば、0<Dis≦D2を満たす距離領域にて他物体の検出ができた場合、この距離領域を「検出可能領域」と定義する。一方、Dis>D2を満たす距離領域にて他物体の検出ができなかった場合、この距離領域を「検出不可領域」と定義する。
ここでは、上記した検出可能領域を2つの距離領域にさらに区分する。具体的には、0<Dis≦D1(<D2)を満たす場合、この距離領域を「Near」(或いは「Near領域」)と定義する。一方、D1<Dis(≦D2)を満たす場合、この距離領域を「Far」(或いは「Far領域」)と定義する。
[出庫支援装置12の動作]
<出庫支援制御の概要>
この実施形態に係る出庫支援装置12は、以上のように構成される。出庫支援装置12は、ナビゲーション装置16(図1)を介する運転者の入力操作に応じて、図6にて後述する「出庫支援制御モード」に移行し、自車10に対する出庫支援制御を開始する。ナビゲーション装置16は、出庫支援制御の実行中に、出庫支援に関するガイダンス出力(以下、単にガイダンスという)を行う。具体的には、出力制御部64による出力制御に従って、タッチパネル40には出庫支援に関する可視情報(画面)が出力されると共に、スピーカ42には出庫支援に関する音声情報が出力される。
先ず、支援制御部58は出庫方向の確認を行う。出力制御部64は、出庫支援制御の開始時にタッチパネル40に左右いずれの方向に出庫するかを選択するボタンを表示する。運転者はタッチパネル40のボタンをタッチすることで出庫方向を選択する。もちろん、出庫方向は、支援制御部58において、カメラ群22やソナー群24等からの検知データに基づいて自動で設定してもよい。
図5は、出庫支援制御による自車10の一連の動作を示す模式図である。ここでは、縦列駐車スペース100内に、前方他車101(前方障害物)、自車10、後方他車102(後方障害物)が一列に駐車している場合を想定する。
[動作1]において、支援ECU18は、ナビゲーション装置16に対して自車10の後進操作(発車指示及び停車指示)を行うための出力信号を供給する。運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、シフト位置を「P」から「R」に変更するシフトレバー32の操作を行った後、ブレーキペダルを離す操作を行う。ここでは、舵角θが中立角度θo(=0度)に設定されているので、自車10は、クリープ力の作用により真っ直ぐ後方へ移動する。後方ソナー95−98による「Near」の検出がトリガとなり、運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、ブレーキペダルを踏下する操作を行う。
[動作2]において、支援ECU18は、ナビゲーション装置16に対して自車10の前進操作(発車指示及び停車指示)を行うための出力信号を供給する。運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、シフト位置を「R」から「D」に変更するシフトレバー32の操作を行った後、ブレーキペダルを離す操作を行う。ここでは、自動操舵によって舵角θが目標舵角θtar(時計回り)に設定されているので、自車10は右方向に旋回しながら前方へ移動する。前方ソナー91−94による「Near」の検出がトリガとなり、運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、ブレーキペダルを踏下する操作を行う。
[動作3]において、支援ECU18は、ナビゲーション装置16に対して自車10の後進操作(発車指示及び停車指示)を行うための出力信号を供給する。運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、シフト位置を「D」から「R」に変更するシフトレバー32の操作を行った後、ブレーキペダルを離す操作を行う。ここでは、自動操舵によって舵角θが目標舵角θtar(反時計回り)に設定されているので、自車10は左方向に旋回しながら後方へ移動する。後方ソナー95−98による「Near」の検出がトリガとなり、運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、ブレーキペダルを踏下する操作を行う。
[動作4]において、支援ECU18は、ナビゲーション装置16に対して自車10の前進操作(発車指示及び停車指示)を行うための出力信号を供給する。運転者は、ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って、シフト位置を「R」から「D」に変更するシフトレバー32の操作を行った後、ブレーキペダルを離す操作を行う。ここでは、自動操舵によって舵角θが目標舵角θtar(時計回り)に設定されているので、自車10は右方向に旋回しながら前方へ移動する。前方ソナー91−94により「Near」が検出されることなく、自車10が支援終了位置に到達する。
[動作5]において、運転者は、ナビゲーション装置16による報知(出庫支援の終了)を受けて、運転主体が自身に移譲された旨を把握する。運転者は、アクセルペダルを踏下することで、縦列駐車スペース100から離れる。これにより、自車10の出庫動作が完了する。
<状態遷移図>
図6は、出庫支援制御モードの状態遷移図である。出庫支援制御モードは、基本的には、[1]前進モード、[2]後進モード、[3]支援継続判定モード、及び[4]支援終了報知モード、の4つのモードから構成される。
先ず、「出庫支援制御モード」のイベントの発生に伴って、「前進モード」又は「後進モード」のいずれかのモードに遷移する。この出庫支援制御では、基本的には、「後進モード」から開始するが、自車10の後方のすぐ近くに障害物があり、後方ソナー95−98の1つ以上によって「Near」を検出した場合、前進判定が成立したとして、例外的に「前進モード」に移行する。
例えば、「後進モード」に遷移した後、シフト位置が「R」から「D」に変更されるまで「後進モード」に留まる。一方、「後進モード」の実行中にシフト位置が「D」に変更された場合、「後進モード」から「前進モード」に遷移する。
例えば、「前進モード」に遷移した後、シフト位置が「D」から「R」に変更されるか、後述する終了判定(「出庫可能」判定)が成立するまで「前進モード」に留まる。「前進モード」の実行中にシフト位置が「R」に変更された場合、「前進モード」から「後進モード」に移行する。
ここで、「前進モード」が終了判定となる条件は、例えば、中央側にある2つの前方ソナー92、93がいずれも「検出不可」であり、且つ、角側にある2つの前方ソナー91、94がいずれも「Near」ではない(「Far」又は「検出不可」である)場合が挙げられる。
「前進モード」の終了判定が成立した場合、「前進モード」から「支援継続判定モード」に遷移する。遷移した後、「支援継続判定モード」の終了判定が成立せず、且つ、シフト位置が「R」であった場合、「後進モード」に移行する。
一方、「支援継続判定モード」の終了判定が成立した場合は、「支援継続判定モード」から「支援終了報知モード」に遷移する。遷移した後、出庫支援制御の終了判定が成立するまで「支援終了報知モード」に留まる。一方、「支援終了報知モード」の終了判定が成立した場合、「出庫支援制御モード」のイベントが終了する。
<前進モード時の動作>
続いて、図6の「前進モード」における出庫支援装置12の動作について詳しく説明する。図7は、出庫軌道Tの設定方法を示す模式図である。図8は、「前進モード」における出庫支援装置12の動作説明に供されるフローチャートである。
図7に示すように、自車10は、前方他車101及び後方他車102との距離を確保しながら、縦列駐車スペース100から出庫する場合を想定する。出庫座標系110は、出庫支援制御の開始時における自車10の状態によって定義される。具体的には、X軸は、自車10の車幅方向に平行する軸であり、Y軸は、自車10の車長方向に平行する軸である。そして、自車10の位置(以下、支援開始位置Ps)が、出庫座標系110の原点Oとして設定されている。なお、自車10の出庫方向は、X軸の正方向であり、支援開始位置Psに対して自車10が移動(出庫)したい方向とする。
以下、現在の自車位置を自車10の現在位置Pcという。例えば、現在位置Pcでは、前方ソナー91により、自車10と前方他車101の間の距離(以下、前方距離Df)が検出される。また、現在位置Pcでは、後方ソナー98により、自車10と後方他車102の間の距離Db(以下、後方距離)が検出される。
ここで、出庫支援装置12(具体的には支援ECU18)は、自車10の切返動作が発生する度に、自車10の停止位置(以下、中間位置Pm)を特定し、中間位置Pmを通る出庫軌道Tを算出・設定する。この出庫軌道Tは、舵角θを目標舵角θtarに設定した状態にて自車10が通過し得る軌道(曲線又は直線)である。
出庫軌道Tの上には、始点に相当する中間位置Pmと、目標点に相当する出庫終了位置Peがある。ここで、出庫終了位置Peは、自車10が出庫可能であるか否かを判定するための基準位置である。
図8のステップS1において、支援ECU18は、シフト位置センサ30による検出信号から、シフトレバー32のシフト位置が「D」であると判別し、「前進モード」を開始する。この時点では、自車10は、図7に示す中間位置Pmで停止している。
ステップS2において、支援ECU18(出庫軌道設定部56)は、自車10の周辺にある障害物との位置関係を示す各種情報を取得する。具体的には、前方ソナー91−94は、自車10と前方他車101の間の前方距離Dfをそれぞれ検出する。また、後方ソナー95−98は、自車10と後方他車102の間の後方距離Dbをそれぞれ検出する。
支援ECU18は、前方距離Df及び後方距離Dbの他に、予め定義された出庫座標系110における現在位置Pc、つまり最新の中間位置Pmを求める。例えば、現在位置Pcは、直近の中間位置Pm(又は支援開始位置Ps)からの実際の移動軌跡を追うことで算出可能である。この移動軌跡は、それぞれ直近に設定された出庫軌道Tの始点及び形状、並びに自車10の走行距離を用いて算出される。
ステップS3において、出庫軌道設定部56は、ステップS2でそれぞれ得られた前方距離Df、後方距離Db及び中間位置Pmを用いて、自車10の出庫軌道Tを設定する。具体的には、出庫軌道設定部56は、現在の車両状態又は周辺状況に適した目標舵角θtar、最新の中間位置Pmを通る出庫軌道T(破線で図示)をそれぞれ設定する。
ステップS4において、支援制御部58は、自車10の舵角θを、ステップS3で設定された目標舵角θtarに変更する。具体的には、支援制御部58は、目標舵角θtarへの変更を指示する制御信号をEPS−ECU76に供給する。これにより、自車10が中間位置Pmに停止した状態で自動操舵がなされる。
ステップS5において、出力制御部64は、ナビゲーション装置16に対して自車10が前進可能である旨を示す出力信号を供給する。ナビゲーション装置16によるガイダンスに従って運転者がブレーキペダルを離す操作を行うと、自車10は、クリープ力の作用により出庫軌道Tの上を前進する。
ステップS6において、支援制御部58は、前方ソナー91−94による位置判定を行う。具体的には、少なくとも1つの前方ソナー91−94が「Near」を検出した否かを判定する。検出していないと判定された場合(ステップS6:YES)、ステップS7において、支援制御部58は、前進モードの終了判定を行う。支援ECU18は、支援制御部58による前進モードの終了判定を受けて「前進モード」を終了する。
ところで、ステップS6にて少なくとも1つの前方ソナー91−94が「Near」を検出したと判定された場合(ステップS6:NO)、ステップS8に進む。
ステップS8において、支援制御部58は、自車10がそのままの出庫軌道Tを維持したまま出庫できないと判定し、支援制御部58に対して自車10の切返し動作を要求する。そして、支援ECU18は、支援制御部58による切返し要求を受け付けた後、シフトレバー32のシフト位置が「R」に切り替わることを条件に「前進モード」を終了する。
以上のようにして、「前進モード」が終了する。ここで、「切返し要求」であると判定された場合(ステップS8)、支援ECU18は、「前進モード」から「後進モード」に移行する。一方、図8のステップS7において、「前進モード」が終了判定された場合、支援ECU18は、「前進モード」から「支援継続判定モード」に移行する。
なお、図6に示す「後進モード」も、基本的には、図8のフローチャートと同様の手順に従って実行される。ただし、「後進モード」が異なる点は、[1]シフト位置が「R」であり(ステップS1)、[2]自車10の進行方向が反対であり(ステップS5)、[3]後方ソナー95−98の検出結果を用いる(ステップS6)ことである。
<各種座標設定部60の構成>
一方、各種座標設定部60は、図9Aに示すように、原点設定部200、運転席基準点設定部202、左側自車基準点設定部204L及び右側自車基準点設定部204Rを有する。
原点設定部200は、自車10の起動時における例えば自車10の現在位置Pcを原点(0,0)として設定する。なお、GPSを使用できる環境下であれば、自車10のGPSの座標データを自車10の原点として設定してもよい。
運転席基準点設定部202は、図10に示すように、運転席基準点Paの自車10の現在位置Pcからの相対座標に基づいて、原点からの運転席基準点PaのXY座標を求める。運転席基準点Paは、例えば運転席の中心位置に設定される。運転席基準点Paの自車10の現在位置Pcからの相対座標は車種によって決まっているため、予め記憶部54(図1参照)に登録しておくことが好ましい。
左側自車基準点設定部204Lは、図10に示すように、予め自車10の前方の車幅方向左端部10Lから車幅方向中心側に左側自車基準点PLを設定する。右側自車基準点設定部204Rは、予め自車10の前方の車幅方向右端部10Rから車幅方向中心側に右側自車基準点PRを設定する。
左側自車基準点PL及び右側自車基準点PRは、自車10の車種(車幅、車高、ボンネットの形状等のデータ)に応じて自動又は手動で設定してもよい。もちろん、運転者の座高やシート位置も考慮して自動又は手動で設定してもよい。
<支援継続判定部62の構成>
支援継続判定部62は、図9Bに示すように、画像処理部206、現在位置設定部208、前方基準点設定部210、運転席基準点更新部212、左側自車基準点更新部214L、右側自車基準点更新部214R、左側自車基準線設定部216L、右側自車基準線設定部216R及び基準線位置判定部218を有する。
画像処理部206は、画像メモリに描画された前方カメラ81や後方カメラ82からの撮像データに対して、背景画像と前方車体との境界検知やパターンマッチング等を行う。
現在位置設定部208は、「前進モード」が終了した段階で、前方ソナー91−94からの各距離データ、舵角センサ72からの自車10の舵角、前方カメラ81や後方カメラ82からの撮像データ等に基づいて、自車10の現在位置PcのXY座標を求める。もちろん、自車10の現在位置PcのXY座標として、出庫軌道T上の座標を利用してもよい。
前方基準点設定部210は、図11A及び図11Bに示すように、前方障害物(前方他車101)における出庫方向側の角部を前方基準点Pbとして設定する。
出庫方向が右側であれば、例えば画像メモリに描画された背景画像と前方他車101の画像の境界を検知して、図11Aに示すように、画像メモリ上における前方他車101の右側の角部の位置を探索し、前方基準点Pbとする。出庫方向が左側であれば、図11Bに示すように、画像メモリ上における前方他車101の左側の角部の位置を探索し、前方基準点Pbとする。
また、前方基準点設定部210は、画像メモリ上の前方基準点Pbの位置と、前方ソナー91、92、93、94からの距離データ等に基づいて、自車10の現在位置Pcからの前方基準点PbのXY座標を求める。すなわち、前方ソナー91、92、93、94の検出結果と、カメラもしくは自車10の移動に伴う複数の検出結果の複数データに基づいて、前方基準点Pbを決定する。この場合、平均値、最大値、最小値、最頻値、中央値を含む統計値を用いるようにしてもよい。なお、原点のXY座標を(0,0)に設定しているため、自車10の現在位置Pcからの前方基準点PbのXY座標は、原点からの前方基準点PbのXY座標でもある。
運転席基準点更新部212は、図11A及び図11Bに示すように、設定された自車10の現在位置PcのXY座標に基づいて、運転席基準点Paの座標を更新する。
左側自車基準点更新部214Lは、更新された自車10の現在位置PcのXY座標に基づいて、図11Aに示すように、左側自車基準点PLの座標を更新する。右側自車基準点更新部214Rは、更新された自車10の現在位置PcのXY座標に基づいて、右側自車基準点PRの座標を更新する。
左側自車基準線設定部216Lは、図11Aに示すように、運転席基準点Paと左側自車基準点PLとを通過する直線を左側自車基準線LaLとして設定する。左側自車基準線LaLは、運転席に着座している運転者が自車10の前方左端に向けたときの運転者の視線を疑似的に示す線である。
右側自車基準線設定部216Rは、図11Bに示すように、運転席基準点Paと右側自車基準点PRとを通過する直線を右側自車基準線LaRとして設定する。右側自車基準線LaRは、運転席に着座している運転者が自車10の前方右端に向けたときの運転者の視線を疑似的に示す線である。
基準線位置判定部218は、前方基準点Pbが、左側自車基準線LaL及び右側自車基準線LaRのうち、出庫方向に対応する自車基準線の上に位置し、又は自車基準線が前方基準点Pbよりも出庫方向に位置しているか否かを判別する。
<各種座標設定部60及び支援継続判定部62の動作>
続いて、各種座標設定部60から支援継続判定部62にわたる動作について図12を参照しながら説明する。
先ず、縦列駐車中の自車10を起動した段階で、各種の起動動作が行われる。そして、図12のステップS101において、原点設定部200は、自車10の起動時における例えば自車10の現在位置Pcの位置を原点(0,0)として設定する。
ステップS102において、運転席基準点設定部202は、予め設定された運転席基準点Paの自車10の現在位置Pcからの相対座標に基づいて、原点(0,0)からの運転席基準点PaのXY座標を求める。
ステップS103において、左側自車基準点設定部204Lは、予め設定された左側自車基準点PLの自車10の現在位置Pcからの相対座標に基づいて、原点(0,0)からの左側自車基準点PLのXY座標を求める。左側自車基準点PLは、運転席に着座している運転者が自車の前方左端に向けたときの運転者の視点を疑似的に示す点である。
ステップS104において、右側自車基準点設定部204Rは、予め設定された右側自車基準点PRの自車10の現在位置Pcからの相対座標に基づいて、原点(0,0)からの右側自車基準点PRのXY座標を求める。右側自車基準点PRは、運転席に着座している運転者が自車10の前方右端に向けたときの運転者の視点を疑似的に示す点である。
なお、上述の例では、右側自車基準点PRと左側自車基準点PLのXY座標を設定するようにしたが、その他、右側自車基準点PRと左側自車基準点PLのうち、出庫方向に対応する自車基準点のみのXY座標を設定してもよい。例えば出庫方向が右側であれば、左側自車基準点PLのみを設定すればよく、出庫方向が左側であれば、右側自車基準点PRのみを設定すればよい。これにより、自車基準点の設定処理の簡略化を図ることができる。
また、右側自車基準点PR及び左側自車基準点PLとして、車両毎に予め設定された右側自車基準点PR(固定値)及び左側自車基準点PL(固定値)を用いてもよい。固定値を用いることで、さらなる演算処理の高速化を図ることができる。
或いは、リアルタイムにシートの高さや運転者のアイポイント(運転者の目の高さ等)を計測して右側自車基準点PR及び左側自車基準点PLを設定してもよいし、リアルタイムで得た計測値を統計的にとったデータ(学習値)に基づいて右側自車基準点PR及び左側自車基準点PLを設定してもよい。この場合、運転者の視点をより正確に右側自車基準点PR及び左側自車基準点PLとして反映させることができる。
その後、ステップS105において、上述した「前進モード」での動作が行われる(図8のステップS1〜S8参照)。
そして、図8のステップS7において、「前進モード」の終了判定がなされた場合は、図12のステップS106以降の処理、すなわち、「支援継続判定モード」での処理に入る。
先ず、ステップS106において、現在位置設定部208は、前方ソナー91、92、93、94からの各距離データ、舵角センサ72からの自車10の舵角、前方カメラ81からの撮像データ等に基づいて、自車10の現在位置PcのXY座標を設定する。
ステップS107において、運転席基準点更新部212は、ステップS108において更新された自車10の現在位置PcのXY座標に基づいて、運転席基準点Paの座標を更新する。
ステップS108において、左側自車基準点更新部214Lは、更新された自車10の現在位置PcのXY座標に基づいて、左側自車基準点PLの座標を更新し、同様に、右側自車基準点更新部214Rは、更新された自車10の現在位置PcのXY座標に基づいて、右側自車基準点PRの座標を更新する。
ステップS109において、前方基準点設定部210は、前方他車101における出庫方向側の角部を前方基準点Pbとして設定する。このとき、画像処理部206は、前方カメラ81を通じて撮像した画像(画像メモリに描画された画像)に対して画像処理を行い、背景と前方他車101の境界を検知し、出庫方向側の角部(前方基準点Pb)の画像メモリ上の座標を求める。
そして、前方基準点設定部210は、画像メモリ上の特定部品の画像の寸法と前方基準点Pbの座標と、特定部品の実際の寸法と、前方ソナー91、92、93、94からの各距離データとに基づいて、自車10の現在位置Pcからの前方基準点PbのXY座標を求める。特定部品の寸法としては、例えばナンバープレートの横方向の長さや縦方向の長さ等が挙げられる。特定部品としては、その他、出庫方向側の角部付近にあるウィンカーやテールランプ(リアクタコンビランプ)、ヘッドライト等も好ましく採用することができる。もちろん、例えば複数の切返しにより得られる前方ソナー91、92、93、94からの検知結果に基づいて、自車10の現在位置Pcからの前方基準点PbのXY座標を求めてもよい。
次に、ステップS110において、左側自車基準線設定部216L及び右側自車基準線設定部216Rのうち、出庫方向に対応する基準線設定部は、運転席基準点Paと出庫方向に対応する自車基準点とを通過する直線を自車基準線として設定する。すなわち、出庫方向が右側であれば、左側自車基準線設定部216Lは、運転席基準点Paと左側自車基準点PLとを通過する直線を左側自車基準線LaLとして設定する。出庫方向が左側であれば、右側自車基準線設定部216Rは、運転席基準点Paと右側自車基準点PRとを通過する直線を右側自車基準線LaRとして設定する。
その後、ステップS111において、基準線位置判定部218は、自車基準線の位置に基づいて、「支援継続判定モード」の終了であるか否かを判定する。すなわち、基準線位置判定部218は、前方基準点Pbが、上記ステップS110において設定された左側自車基準線LaL及び右側自車基準線LaRのうち、出庫方向に対応する自車基準線の上に位置し、又は自車基準線が前方基準点Pbよりも出庫方向に位置しているか否かを判別する。
例えば図11Aに示すように、出庫方向が右側であれば、基準線位置判定部218は、前方他車101の右端に設定された前方基準点Pbが左側自車基準線LaLの上に位置し、又は左側自車基準線LaLが前方基準点Pbよりも右方向に位置しているか否かを判別する。いずれも該当しない場合、すなわち、左側自車基準線LaLが前方基準点Pbよりも左方向に位置していれば、ステップS112に進み、支援継続判定部62(図1参照)は、「支援継続判定モード」の終了判定が不成立であると判定し、さらに、シフトレバー32のシフト位置が「R」であると判別された段階で、「後進モード」に移行する(図6参照)。「後進モード」が実行されている段階で、シフトレバー32のシフト位置が「D」であると判別されれば、再び「前進モード」に移行し、「前進モード」の終了判定が成立した段階で、再度、「支援継続判定モード」に移行する。
これは、出庫方向が左側においても同様である。すなわち、図11Bに示すように、右側自車基準線LaRが前方他車101の左側に設定された前方基準点Pbよりも右方向に位置していれば、支援継続判定部62は、「支援継続判定モード」の終了判定が不成立であると判定し、シフトレバー32のシフト位置が「R」であると判別された段階で、「後進モード」に移行する。「後進モード」が実行されている段階で、シフトレバー32のシフト位置が「D」であると判別されれば、再び「前進モード」に移行し、「前進モード」の終了判定が成立した段階で、再度、「支援継続判定モード」に移行する。
そして、上記ステップS111において、前方基準点Pbが右側自車基準線LaRの上に位置し、又は右側自車基準線LaRが前方基準点Pbよりも左方向に位置していると判別された場合は、基準線位置判定部218での処理を終了する。この段階で、支援継続判定部62での処理が終了する。
<支援終了報知モードの動作>
支援継続判定部62での処理が終了した後、出力制御部64は、ナビゲーション装置16のタッチパネル40及び/又はスピーカ42を用いて、自車10が出庫可能である旨を自車10の運転者に報知してもよい。これにより、運転者は、運転主体が移譲された旨を適時に把握できる。
ここで、本実施形態に係る出庫支援装置12と比較例に係る出庫支援装置とを比較して説明する。
比較例に係る出庫支援装置は、図13Aに示すように、前方他車101の後方右端300Rに対して、前後方向に、自車302の前方左端304Lが出庫方向を超えた場合に、出庫支援を終了する。また、図13Bに示すように、前方他車101の後方左端300Lに対して、前後方向に、自車302の前方右端304Rが出庫方向を超えた場合に、出庫支援を終了する。
この場合、前後方向と自車302の中心線とのなす角が大きくなり、自車302の前方部分が大きく出庫方向に飛び出すことになる。
これに対して、本実施形態に係る出庫支援装置12は、図13Cに示すように、前方他車101の後端位置を示す前方基準点Pbが、自車10の運転席から左方向への視線に対応する左側自車基準線LaLの上に位置し、又は左側自車基準線LaLが、前方基準点Pbよりも自車10の出庫方向にある位置関係を満たす場合に、出庫支援を終了する。また、図13Dに示すように、前方基準点Pbが、自車10の運転席から右方向への視線に対応する右側自車基準線LaRの上に位置し、又は右側自車基準線LaRが、前方基準点Pbよりも自車10の出庫方向にある位置関係を満たす場合に、出庫支援を終了する。
この場合、前後方向と自車10の中心線とのなす角が小さくなり、前方部分が大きく出庫方向に飛び出すことを回避することができ、自車10の出庫時における自車10の飛び出る量、もしくは、前後方向の線Waに対する車体の角度を低減しつつ、安全、且つ、運転者の見極め可能な領域で出庫支援を終了させることができる。
[出庫支援装置12による効果]
以上のように、この出庫支援装置12は、自車10の少なくとも前方にある前方他車101を検出する前方ソナー91−94と、自動又は手動にて設定された自車10の出庫方向に向かって、少なくとも自車10の前進を支援する支援制御を行う支援制御部58と、支援制御部58による支援制御の継続に関する判定を行う支援継続判定部62と、を備える。
そして、支援継続判定部62は、前方他車101の後端位置を示す前方基準点Pbが、自車10の運転席からの前方視線に対応する自車基準線(LaL,LaR)の上に位置し、又は自車基準線(LaL,LaR)が、前方基準点Pbよりも自車10の出庫方向にある位置関係を満たす場合に支援制御を終了する旨の判定を行う。
すなわち、自車10の運転席からの前方視線に対応する自車基準線(LaL,LaR)は、運転者が前方を見る視線に相当する。従って、前方他車101の後端位置を示す前方基準点Pbが、自車基準線(LaL,LaR)の上に位置することは、前方基準点Pbが視線上に位置することに相当する。また、自車基準線(LaL,LaR)が、前方基準点Pbよりも自車10の出庫方向にある位置関係を満たすことは、視線が前方基準点Pbよりも自車10の出庫方向にある位置関係を満たすことに相当する。このような状況で、支援制御を終了する旨の判定を行うことで、出庫支援の終了の際に、運転者が手動で出庫している感覚でステアリング操作を引き渡す等、出庫支援を終了することが可能となり、運転者は違和感なく出庫後の運転操作に移ることができる。
また、支援継続判定部62は、自車10の運転席基準点Paと、車幅方向端部から中心側にあって、自車10の前端位置を示す自車基準点とを結ぶ直線を自車基準線として求め、支援制御を終了するか否かを判定するようにしている。これにより、運転者の感覚(視線)に合わせて直線の位置を決めることが可能になり、より違和感を低減することができる。
さらに、前方ソナー91−94は、自車10の正面前方及び斜前方にある前方障害物を検出し、支援継続判定部62は、上記の位置関係を満たす条件下に、前方ソナー91−94により正面前方にて前方障害物を検出せず、且つ、前方ソナー91−94により斜前方の所定範囲内に前方障害物を検出しなかった場合に、支援制御を終了する旨の判定を行うようにしている。これにより、正面前方の障害物の検出状況のほか、斜前方の所定範囲内における前方障害物の検出状況を、支援制御の終了の判定基準に加えることで、仮に転舵軌道で回避できる状態であってもユーザーの不安感を取り除くことが可能となる。
また、支援継続判定部62は、前方基準点Pbを、前方ソナー91−94の検出結果と、カメラもしくは自車10の移動に伴う複数の検出結果に基づいて決定し、支援制御を終了するか否かを判定するようにしている。これにより、前方基準点Pbの位置をより精度よく決定することが可能となる。
支援制御部58は、ステアリングの操作、シフト位置変更の操作、ブレーキの操作のうち、少なくとも1つを自動で操作するものであって、支援継続判定部62により、支援制御を中断又は終了する旨の判定が行われたときは、支援制御部58により自動で行っていた操作の全て又は一部を運転者による操作に移行させ、支援制御部58により、運転者の操作をアシストするようにしている。
これにより、自車の状態が支援対象範囲を超え、自車の出庫が完了したと判定できるときには、支援継続判定モードにより支援制御を中断又は終了することにより、運転者による手動の操作に移行することができる。
[補足]
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
この実施形態では、自動操舵を例に挙げて説明したが、アクセルペダル(不図示)、ブレーキペダル(不図示)及びシフトレバー32の自動操作/手動操作を組み合わせた種々の運転形態を採り得る。
この実施形態では、ステアリングホイール70の自動操舵を行う構成を採用しているが、舵角θを変更する手段はこれに限られない。例えば、EPS−ECU76がステアバイワイヤによる指令信号を操舵機構側に出力することで、車輪の転舵角としての舵角θを変更してもよい。或いは、内輪の回転速度と外輪の回転速度の間に速度差を設けることで、車輪の転舵角としての舵角θを変更してもよい。
この実施形態では、前方距離Df又は後方距離Dbを検出する手段としてソナー91−98を用いているが、この構成に限られない。前方検出手段(又は後方検出手段)は、例えば、測距レーダであってもよいし、ステレオカメラであってもよい。
10…自車 12…出庫支援装置
14…センサ群 16…ナビゲーション装置
18…支援ECU 22…カメラ群
24…ソナー群 56…出庫軌道設定部
58…支援制御部 60…各種座標設定部
62…支援継続判定部 81…前方カメラ
82…後方カメラ
91、92、93、94…前方ソナー
95、96、97、98…後方ソナー
100…縦列駐車スペース 101…前方他車(前方障害物)
102…後方他車(後方障害物) 103…右側の壁
104…左側の壁 110…出庫座標系
200…原点設定部 202…運転席基準点設定部
204L…左側自車基準点設定部 204R…右側自車基準点設定部
206…画像処理部 208…現在位置設定部
212…運転席基準点更新部 214L…左側自車基準点更新部
214R…右側自車基準点更新部 216L…左側自車基準線設定部
216R…右側自車基準線設定部 218…基準線位置判定部
LaL…左側自車基準線 LaR…右側自車基準線
Pa…運転席基準点 Pb…前方基準点
PL…左側自車基準点 PR…右側自車基準点
Pc…現在位置

Claims (4)

  1. 自車の少なくとも前方にある前方障害物を検出する検出手段と、
    前記検出手段の結果に基づき、前方他車の出庫方向側の角部を前方基準点として設定する前方基準点設定部とを有し、
    自動又は手動にて設定された前記自車の出庫方向に向かって、少なくとも前記自車の前進を支援する支援制御を行う支援制御手段と、
    運転席上に予め設定された運転席基準点と、自車前方の左側車幅方向端部から車幅方向中心側に予め設定された左側自車基準点とを通過する左側自車基準線、及び前記運転席基準点と自車前方の右側車幅方向端部から車幅方向中心側に予め設定された右側自車基準点とを通過する右側自車基準線、とを設定し、前記支援制御手段による前記支援制御の継続に関する判定を行う支援継続判定手段と、
    を備え、
    前記支援継続判定手段は、
    出庫方向が右側である場合には、前記左側自車基準線が前記前方基準点よりも右側に位置すると、前記支援制御を終了する旨の判定を行い、
    出庫方向が左側である場合には、前記右側自車基準線が前記前方基準点よりも左側に位置すると、前記支援制御を終了する旨の判定を行うことを特徴とする出庫支援装置。
  2. 請求項1記載の出庫支援装置において、
    前記検出手段は、前記自車の正面前方及び斜前方にある前記前方障害物を検出し、
    前記支援継続判定手段は、前記検出手段により正面前方にて前記前方障害物を検出せず、且つ、前記検出手段により斜前方の所定範囲内に前記前方障害物を検出しなかった場合に、前記支援制御を終了する旨の判定を行うことを特徴とする出庫支援装置。
  3. 請求項1又は2記載の出庫支援装置において、
    前記支援継続判定手段は、前記前方基準点を、前記検出手段の検出結果と、カメラもしくは前記自車の移動に伴う複数の検出結果に基づいて決定し、前記支援制御を終了するか否かを判定することを特徴とする出庫支援装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の出庫支援装置において、
    前記支援制御手段は、ステアリングの操作、シフト位置変更の操作、ブレーキの操作のうち、少なくとも1つを自動で操作するものであって、
    前記支援継続判定手段により、前記支援制御を中断又は終了する旨の判定が行われたときは、前記支援制御手段により自動で行っていた操作の全て又は一部を運転者による操作に移行させ、前記支援制御手段により、前記運転者の操作をアシストすることを特徴とする出庫支援装置。
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