JP6382769B2 - 接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 Download PDF

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本発明は、基板同士を接合する接合装置、当該接合装置を備えた接合システム、当該接合装置を用いた接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化が進んでいる。高集積化した複数の半導体デバイスを水平面内で配置し、これら半導体デバイスを配線で接続して製品化する場合、配線長が増大し、それにより配線の抵抗が大きくなること、また配線遅延が大きくなることが懸念される。
そこで、半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術を用いることが提案されている。この3次元集積技術においては、例えば特許文献1に記載の接合システムを用いて、2枚の半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)の接合が行われる。例えば接合システムは、ウェハの接合される表面を改質する表面改質装置と、当該表面改質装置で改質されたウェハの表面を親水化する表面親水化装置と、当該表面親水化装置で表面が親水化されたウェハ同士を接合する接合装置と、を有している。この接合システムでは、表面改質装置においてウェハの表面に対してプラズマ処理を行い当該表面を改質した後、表面親水化装置においてウェハの表面に純水を供給して当該表面を親水化する。その後、接合装置において、2枚のウェハを上下に対向配置し(以下、上側のウェハを「上ウェハ」といい、下側のウェハを「下ウェハ」という。)、上チャックに吸着保持された上ウェハと下チャックに吸着保持された下ウェハとを、ファンデルワールス力及び水素結合(分子間力)によって接合する。
上述した下チャックには、いわゆるピンチャック方式が用いられている。かかる場合、複数のピンの高さを揃えることで、下チャックの上面を平坦にすることができる(上面の平面度を小さくすることができる)。また、例えば接合装置内にパーティクルが存在する場合でも、隣り合うピンの間隔を調節することで、下チャックの上面にパーティクルが存在するのを抑制することができる。このように下チャックの上面を平坦にして、当該下チャックに保持された下ウェハにおける鉛直方向の歪みの抑制を図っている。
特許第5538613号公報
ここで、例えば下ウェハ上には複数の半導体デバイスが形成されているため、当該下ウェハに拘束力が作用していない通常状態では、若干程度反ってる。そうすると、上述の特許文献1に記載された下チャックで下ウェハを真空引きしただけでは、特に下ウェハの外周部を保持できず、当該外周部が反ったままになるおそれがある。かかる場合、当該下ウェハと上ウェハを接合すると、接合された重合ウェハに鉛直方向の歪みが生じる。
また、このように下ウェハの外周部が平坦でない場合、接合される上ウェハと下ウェハとの間の距離が小さい場所が存在することになる。この場所では、上ウェハと下ウェハが当接する際、これら上ウェハと下ウェハとの間の空気を外部に追い出しきれず、接合された重合ウェハにボイドが発生するおそれがある。したがって、ウェハの接合処理に改善の余地があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、基板同士を接合する際に基板を適切に保持して、当該基板同士の接合処理を適切に行うことを目的とする。
前記の目的を達成するため、基板同士を接合する接合装置であって、下面に第1の基板を真空引きして吸着保持する第1の保持部と、前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を真空引きして吸着保持する第2の保持部と、を有し、前記第2の保持部は、第2の基板を真空引きする本体部と、前記本体部に設けられ、第2の基板の裏面に接触する複数のピンと、
前記本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記ピンより低い高さの複数の非接触リブと、前記本体部において前記非接触リブの内側で同心円状に環状に設けられ、前記ピンと同じ高さの接触リブと、を有し、隣接する前記非接触リブの間には、前記複数のピンが設けられ、前記第2の保持部は、前記接触リブの内側の第1の吸引領域と前記接触リブの外側の第2の吸引領域毎に第2の基板の真空引きを設定可能であり、前記本体部は、前記第1の吸引領域において第2の基板を真空引きする第1の吸引口と、前記複数の非接触リブのうち最内周に位置する非接触リブの内側に形成され、前記第2の吸引領域において第2の基板を真空引きする第2の吸引口と、を有することを特徴としている。
本発明によれば、本体部の外周部において複数の非接触リブが設けられ、隣接する非接触リブの間に複数のピンが設けられており、すなわち、非接触リブが設けられている領域(以下、「リブ領域」という。)とピンが設けられている領域(以下、「ピン領域」という。)が交互に複数配置されている。かかる場合、本体部の中心部から外周部に向けて、各ピン領域(各リブ領域)における第2の基板の真空引きを順次行うことで、第2の保持部によって第2の基板を順次吸着保持できる。したがって、第2の基板が反っていても、第2の保持部は当該第2の基板の外周部まで適切に保持することができ、接合された重合基板の鉛直方向の歪みを抑制することができる。
しかも、本発明では、本体部の外周部においてピンより低い高さの非接触リブが設けられており、いわゆる静圧シール方式が採用されている。すなわち、第2の保持部が第2の基板を真空引きする際、非接触リブは第2の基板に接触せず、ピンが第2の基板に接触し、リブ領域において真空引きされる空気の流速は、ピン領域において真空引きされる空気の流速より大きくなる。そうすると、第2の基板の外周部を強い力で真空引きすることができるので、当該外周部を適切に保持することができる。また、非接触リブが第2の基板に接触しないので、第2の保持部の外周部における第2の基板との接触面積を小さくすることができ、当該第2の保持部の外周部上面にパーティクルが存するのを抑制できる。そして、第2の保持部は、第2の基板の外周部まで平坦に保持することができる。したがって、接合処理において基板同士を当接させる際には、当該基板間の空気を外部に流出させて、重合基板にボイドが発生するのを抑制することができる。
以上のように本発明によれば、重合基板の鉛直方向の歪みを抑制しつつ、重合基板のボイドの発生を抑制して、基板同士の接合処理を適切に行うことができる。
前記第2の吸引口は、前記複数の非接触リブが設けられた領域において、第2の基板の外周部を真空引きしてもよい。
前記本体部は同心円状に複数のピン領域に区画され、前記複数のピン領域において、内側のピン領域における前記複数のピンの間隔は、外側のピン領域における前記複数のピンの間隔の間隔より小さくてもよい。
前記第2の保持部は、当該第2の保持部に保持された第2の基板の温度を調節する温度調節機構をさらに有していてもよい。また、前記温度調節機構は、第2の基板の外周部を温度調節する第1の温度調節部と、第2の基板において外周部内側の中央部を温度調節する第2の温度調節部と、を有していてもよい。
前記第1の保持部は、第1の基板を真空引きする他の本体部と、前記他の本体部に設けられ、第1の基板の裏面に接触する複数の他のピンと、前記他の本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記他のピンより低い高さの複数の他の非接触リブと、を有し、隣接する前記他の非接触リブの間には、前記複数の他のピンが設けられていてもよい。
別な観点による本発明は、前記接合装置を備えた接合システムであって、前記接合装置を備えた処理ステーションと、第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、前記処理ステーションは、第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴としている。
また別な観点による本発明は、接合装置を用いて基板同士を接合する接合方法であって、前記接合装置は、下面に第1の基板を真空引きして吸着保持する第1の保持部と、前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を真空引きして吸着保持する第2の保持部と、を有し、前記第2の保持部は、第2の基板を真空引きする本体部と、前記本体部に設けられ、第2の基板の裏面に接触する複数のピンと、前記本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記ピンより低い高さの複数の非接触リブと、前記本体部において前記非接触リブの内側で同心円状に環状に設けられ、前記ピンと同じ高さの接触リブと、を有し、隣接する前記非接触リブの間には、前記複数のピンが設けられ、前記第2の保持部は、前記接触リブの内側の第1の吸引領域と前記接触リブの外側の第2の吸引領域毎に第2の基板の真空引きを設定可能であり、前記本体部は、前記第1の吸引領域において第2の基板を真空引きする第1の吸引口と、前記複数の非接触リブのうち最内周に位置する非接触リブの内側に形成され、前記第2の吸引領域において第2の基板を真空引きする第2の吸引口と、を有し、前記接合方法は、前記第1の保持部によって第1の基板を真空引きして保持する第1の保持工程と、前記第2の保持部によって、第2の基板をその中心部から外周部に向けて順次真空引きして保持する第2の保持工程と、その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する接合工程と、を有し、前記第2の保持工程において、前記第1の吸引領域で前記第1の吸引口から第2の基板を吸着した後、前記第2の吸引領域で前記第2の吸引口から第2の基板を吸着することを特徴としている。
前記第2の保持工程では、前記第2の吸引口から、前記複数の非接触リブが設けられた領域において、第2の基板の外周部を真空引してもよい。
前記本体部は同心円状に複数のピン領域に区画され、前記複数のピン領域において、内側のピン領域における前記複数のピンの間隔は、外側のピン領域における前記複数のピンの間隔の間隔より小さく、前記接合工程において、第1の基板の中心部と第2の基板の前記内側のピン領域を押圧して当接させた後、前記第1の保持部による第1の基板の真空引きを停止し、第1の基板の中心部から外周部に向けて、第1の基板と第2の基板を順次接合してもよい。
前記接合工程において、前記第2の保持部に設けられた温度調節機構によって第2の基板の温度を調節しながら、第1の基板と第2の基板を接合してもよい。また、前記温度調節機構は、第2の基板の外周部を温度調節する第1の温度調節部と、第2の基板において外周部内側の中央部を温度調節する第2の温度調節部と、を有し、前記接合工程において、前記第1の温度調節部の設定温度を前記第2の温度調節部の設定温度より高くしてもよい。
前記第1の保持部は、第1の基板を真空引きする他の本体部と、前記他の本体部に設けられ、第1の基板の裏面に接触する複数の他のピンと、前記他の本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記他のピンより低い高さの複数の他の非接触リブと、を有し、隣接する前記他の非接触リブの間には、前記複数の他のピンが設けられ、前記第1の保持工程では、前記第1の保持部によって、第1の基板をその中心部から外周部に向けて順次真空引きして保持してもよい。
また別な観点による本発明によれば、前記接合方法を接合装置によって実行させるように、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明によれば、基板同士を接合する際に基板を適切に保持することで、重合基板の鉛直方向の歪みを抑制しつつ、重合基板のボイドの発生を抑制して、当該基板同士の接合処理を適切に行うことができる。
本実施の形態にかかる接合システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる接合システムの内部構成の概略を示す側面図である。 上ウェハと下ウェハの構成の概略を示す側面図である。 接合装置の構成の概略を示す横断面図である。 接合装置の構成の概略を示す縦断面図である。 上チャックと下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 上チャックを下方から見た平面図である。 下チャックを上方から見た平面図である。 下チャックの一部を拡大した説明図である。 下ウェハの外周部が吸着保持される様子を示す説明図である。 比較例において下チャックの外周部を拡大した説明図である。 ウェハ接合処理の主な工程を示すフローチャートである。 第1の吸引領域で下ウェハを吸着保持した様子を示す説明図である。 第1の吸引領域〜第5の吸引領域で下ウェハを吸着保持した様子を示す説明図である。 上ウェハの中心部と下ウェハの中心部を押圧して当接させる様子を示す説明図である。 上ウェハを下ウェハに順次当接させる様子を示す説明図である。 上ウェハの表面と下ウェハの表面を当接させた様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハが接合された様子を示す説明図である。 他の実施の形態における下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態における下チャックの平面図である。 他の実施の形態における下チャックの平面図である。 他の実施の形態における下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態における下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 他の実施の形態における下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
接合システム1では、図3に示すように例えば2枚の基板としてのウェハW、Wを接合する。以下、上側に配置されるウェハを、第1の基板としての「上ウェハW」といい、下側に配置されるウェハを、第2の基板としての「下ウェハW」という。また、上ウェハWが接合される接合面を「表面WU1」といい、当該表面WU1と反対側の面を「裏面WU2」という。同様に、下ウェハWが接合される接合面を「表面WL1」といい、当該表面WL1と反対側の面を「裏面WL2」という。そして、接合システム1では、上ウェハWと下ウェハWを接合して、重合基板としての重合ウェハWを形成する。
接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数のウェハW、W、複数の重合ウェハWをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、ウェハW、W、重合ウェハWに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、水平方向のX方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように、搬入出ステーション2は、複数の上ウェハW、複数の下ウェハW、複数の重合ウェハWを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。また、カセットの1つを異常ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で上ウェハWと下ウェハWとの接合に異常が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハWと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットCのうち、1つのカセットCを異常ウェハの回収用として用い、他のカセットCを正常な重合ウェハWの収容用として用いている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC、C、Cと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
例えば第1の処理ブロックG1には、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30が配置されている。表面改質装置30では、例えば減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオン又は窒素イオンが表面WU1、WL1に照射されて、表面WU1、WL1がプラズマ処理され、改質される。
例えば第2の処理ブロックG2には、例えば純水によってウェハW、Wの表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40、ウェハW、Wを接合する接合装置41が、搬入出ステーション2側からこの順で水平方向のY方向に並べて配置されている。
表面親水化装置40では、例えばスピンチャックに保持されたウェハW、Wを回転させながら、当該ウェハW、W上に純水を供給する。そうすると、供給された純水はウェハW、Wの表面WU1、WL1上を拡散し、表面WU1、WL1が親水化される。なお、接合装置41の構成については後述する。
例えば第3の処理ブロックG3には、図2に示すようにウェハW、W、重合ウェハWのトランジション装置50、51が下から順に2段に設けられている。
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置にウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
以上の接合システム1には、図1に示すように制御部70が設けられている。制御部70は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1におけるウェハW、W、重合ウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述のウェハ接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部70にインストールされたものであってもよい。
次に、上述した接合装置41の構成について説明する。接合装置41は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられている。
処理容器100の内部は、内壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画されている。上述した搬入出口101は、搬送領域T1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁103にも、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口104が形成されている。
搬送領域T1のX方向正方向側には、ウェハW、W、重合ウェハWを一時的に載置するためのトランジション110が設けられている。トランジション110は、例えば2段に形成され、ウェハW、W、重合ウェハWのいずれか2つを同時に載置することができる。
搬送領域T1には、ウェハ搬送機構111が設けられている。ウェハ搬送機構111は、図4及び図5に示すように例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、ウェハ搬送機構111は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
搬送領域T1のX方向負方向側には、ウェハW、Wの水平方向の向きを調節する位置調節機構120が設けられている。位置調節機構120は、ウェハW、Wを保持して回転させる保持部(図示せず)を備えた基台121と、ウェハW、Wのノッチ部の位置を検出する検出部122と、を有している。そして、位置調節機構120では、基台121に保持されたウェハW、Wを回転させながら検出部122でウェハW、Wのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節してウェハW、Wの水平方向の向きを調節している。なお、基台121においてウェハW、Wを保持する方式は特に限定されるものではなく、例えばピンチャック方式やスピンチャック方式など、種々の方式が用いられる。
また、搬送領域T1には、上ウェハWの表裏面を反転させる反転機構130が設けられている。反転機構130は、上ウェハWを保持する保持アーム131を有している。保持アーム131は、水平方向(Y方向)に延伸している。また保持アーム131には、上ウェハWを保持する保持部材132が例えば4箇所に設けられている。
保持アーム131は、例えばモータなどを備えた駆動部133に支持されている。この駆動部133によって、保持アーム131は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム131は、駆動部133を中心に回動自在であると共に、水平方向(Y方向)に移動自在である。駆動部133の下方には、例えばモータなどを備えた他の駆動部(図示せず)が設けられている。この他の駆動部によって、駆動部133は鉛直方向に延伸する支持柱134に沿って鉛直方向に移動できる。このように駆動部133によって、保持部材132に保持された上ウェハWは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。また、保持部材132に保持された上ウェハWは、駆動部133を中心に回動して、位置調節機構120から後述する上チャック140との間を移動できる。
処理領域T2には、上ウェハWを下面で吸着保持する第1の保持部としての上チャック140と、下ウェハWを上面で載置して吸着保持する第2の保持部としての下チャック141とが設けられている。下チャック141は、上チャック140の下方に設けられ、上チャック140と対向配置可能に構成されている。すなわち、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWは対向して配置可能となっている。
上チャック140は、当該上チャック140の上方に設けられた上チャック支持部150に支持されている。上チャック支持部150は、処理容器100の天井面に設けられている。すなわち、上チャック140は、上チャック支持部150を介して処理容器100に固定されて設けられている。
上チャック支持部150には、下チャック141に保持された下ウェハWの表面WL1を撮像する上部撮像部151が設けられている。すなわち、上部撮像部151は上チャック140に隣接して設けられている。上部撮像部151には、例えばCCDカメラが用いられる。
下チャック141は、当該下チャック141の下方に設けられた第1の下チャック移動部160に支持されている。第1の下チャック移動部160は、後述するように下チャック141を水平方向(Y方向)に移動させるように構成されている。また、第1の下チャック移動部160は、下チャック141を鉛直方向に移動自在、且つ鉛直軸回りに回転可能に構成されている。
第1の下チャック移動部160には、上チャック140に保持された上ウェハWの表面WU1を撮像する下部撮像部161が設けられている。すなわち、下部撮像部161は下チャック141に隣接して設けられている。下部撮像部161には、例えばCCDカメラが用いられる。
第1の下チャック移動部160は、当該第1の下チャック移動部160の下面側に設けられ、水平方向(Y方向)に延伸する一対のレール162、162に取り付けられている。そして、第1の下チャック移動部160は、レール162に沿って移動自在に構成されている。
一対のレール162、162は、第2の下チャック移動部163に配設されている。第2の下チャック移動部163は、当該第2の下チャック移動部163の下面側に設けられ、水平方向(X方向)に延伸する一対のレール164、164に取り付けられている。そして、第2の下チャック移動部163は、レール164に沿って移動自在に構成され、すなわち下チャック141を水平方向(X方向)に移動させるように構成されている。なお、一対のレール164、164は、処理容器100の底面に設けられた載置台165上に配設されている。
次に、接合装置41の上チャック140と下チャック141の詳細な構成について説明する。
上チャック140には、図6及び図7に示すようにピンチャック方式が採用されている。上チャック140は、平面視において少なくとも上ウェハWより大きい径を有する本体部170を有している。本体部170の下面には、上ウェハWの裏面WU2に接触する複数のピン171が設けられている。また、本体部170の下面には、複数のピン171の外側において環状のリブ172が設けられている。リブ172は、少なくとも上ウェハWの裏面WU2の外縁部を支持するように、当該裏面WU2の外周部を支持する。
さらに、本体部170の下面には、リブ172の内側において別のリブ173が設けられている。リブ173は、リブ172と同心円状に環状に設けられている。そして、リブ172の内側の領域174(以下、吸引領域174という場合がある。)は、リブ173の内側の第1の吸引領域174aと、リブ173の外側の第2の吸引領域174bとに区画されている。
本体部170の下面には、第1の吸引領域174aにおいて、上ウェハWを真空引きするための第1の吸引口175aが形成されている。第1の吸引口175aは、例えば第1の吸引領域174aにおいて2箇所に形成されている。第1の吸引口175aには、本体部170の内部に設けられた第1の吸引管176aが接続されている。さらに第1の吸引管176aには、継手を介して第1の真空ポンプ177aが接続されている。
また、本体部170の下面には、第2の吸引領域174bにおいて、上ウェハWを真空引きするための第2の吸引口175bが形成されている。第2の吸引口175bは、例えば第2の吸引領域174bにおいて2箇所に形成されている。第2の吸引口175bには、本体部170の内部に設けられた第2の吸引管176bが接続されている。さらに第2の吸引管176bには、継手を介して第2の真空ポンプ177bが接続されている。
このように上チャック140は、第1の吸引領域174aと第2の吸引領域174b毎に上ウェハWを真空引き可能に構成されている。なお、吸引口175a、175bの配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
そして、上ウェハW、本体部170及びリブ172に囲まれて形成された吸引領域174a、174bをそれぞれ吸引口175a、175bから真空引きし、吸引領域174a、174bを減圧する。このとき、吸引領域174a、174bの外部の雰囲気が大気圧であるため、上ウェハWは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域174a、174b側に押され、上チャック140に上ウェハWが吸着保持される。
かかる場合、リブ172が上ウェハWの裏面WU2外周部を支持するので、上ウェハWはその外周部まで適切に真空引きされる。このため、上チャック140に上ウェハWの全面が吸着保持され、当該上ウェハWの平面度を小さくして、上ウェハWを平坦にすることができる。
しかも、複数のピン171の高さが均一なので、上チャック140の下面の平面度をさらに小さくすることができる。このように上チャック140の下面を平坦にして(下面の平面度を小さくして)、上チャック140に保持された上ウェハWの鉛直方向の歪みを抑制することができる。
また、上ウェハWの裏面WU2は複数のピン171に支持されているので、上チャック140による上ウェハWの真空引きを解除する際、当該上ウェハWが上チャック140から剥がれ易くなる。
上チャック140において、本体部170の中心部には、当該本体部170を厚み方向に貫通する貫通孔178が形成されている。この本体部170の中心部は、上チャック140に吸着保持される上ウェハWの中心部に対応している。そして貫通孔178には、後述する押動部材180におけるアクチュエータ部181の先端部が挿通するようになっている。
上チャック140の上面には、上ウェハWの中心部を押圧する押動部材180が設けられている。押動部材180は、アクチュエータ部181とシリンダ部182とを有している。
アクチュエータ部181は、電空レギュレータ(図示せず)から供給される空気により一定方向に一定の圧力を発生させるもので、圧力の作用点の位置によらず当該圧力を一定に発生させることができる。そして、電空レギュレータからの空気によって、アクチュエータ部181は、上ウェハWの中心部と当接して当該上ウェハWの中心部にかかる押圧荷重を制御することができる。また、アクチュエータ部181の先端部は、電空レギュレータからの空気によって、貫通孔178を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。
アクチュエータ部181は、シリンダ部182に支持されている。シリンダ部182は、例えばモータを内蔵した駆動部によってアクチュエータ部181を鉛直方向に移動させることができる。
以上のように押動部材180は、アクチュエータ部181によって押圧荷重の制御をし、シリンダ部182によってアクチュエータ部181の移動の制御をしている。そして、押動部材180は、後述するウェハW、Wの接合時に、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部とを当接させて押圧することができる。
下チャック141には、上チャック140と同様に、図6、図8及び図9に示すようにピンチャック方式が採用されている。下チャック141は、平面視において少なくとも下ウェハWより大きい径を有する本体部190を有している。本体部190の上面には、下ウェハWの裏面WL2に接触する複数のピン191が設けられている。
本体部190の上面には、環状のリブ192〜196が設けられている。これらリブ192〜196は、本体部190と同心円状に設けられ、且つ本体部190の中心部から外周部に向けてこの順に配置されている。本体部190の中心部に設けられたリブ192(以下、接触リブ192という場合がある。)は、ピン191と同じ高さを有し、下ウェハWの裏面WL2と接触する。本体部190の外周部に設けられたリブ193〜196(以下、非接触リブ193〜196という場合がある。)は、ピン191より低い高さを有し、下ウェハWの裏面WL2と接触しない。そして、隣接するリブ192〜196間には、複数のピン191が設けられている。なお、非接触リブの数は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。
本体部190の上面において、リブ196の内側の領域197(以下、吸引領域197という場合がある。)は、リブ192〜196に区画されている。すなわち、吸引領域197は、接触リブ192の内側の第1の吸引領域197aと、接触リブ192と非接触リブ193間の第2の吸引領域197bと、非接触リブ193、194間の第3の吸引領域197cと、非接触リブ194、195間の第4の吸引領域197dと、非接触リブ195、196間の第5の吸引領域197eとに区画されている。
本体部190の上面には、第1の吸引領域197aにおいて、下ウェハWを真空引きするための第1の吸引口198aが形成されている。第1の吸引口198aは、例えば第1の吸引領域197aにおいて2箇所に形成されている。第1の吸引口198aには、本体部190の内部に設けられた第1の吸引管199aが接続されている。さらに第1の吸引管199aには、継手を介して第1の真空ポンプ200aが接続されている。
また、本体部190の上面には、吸引領域197b〜197eにおいて、下ウェハWを真空引きするための第2の吸引口198bが形成されている。第2の吸引口198bは、例えば第2の吸引領域197bにおいて2箇所に形成されている。第2の吸引口198bには、本体部190の内部に設けられた第2の吸引管199bが接続されている。さらに第2の吸引管199bには、継手を介して第2の真空ポンプ200bが接続されている。
なお、吸引口198a、198bの配置は、本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。例えば第2の吸引口198bは吸引領域197b〜197eに対して共通に設けられているが、各吸引領域197b〜197eに吸引口がそれぞれ設けられていてもよい。このように吸引領域197b〜197eに吸引口を設けた実施の形態については後述する。
そして、吸引領域197a〜197eを吸引口198a、198bから真空引きし、当該吸引領域197a〜197eを減圧する。このとき、吸引領域197a〜197eの外部の雰囲気が大気圧であるため、下ウェハWは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域197a〜197e側に押され、下チャック141に下ウェハWが吸着保持される。
ここで、吸引領域197c〜197eにおける下ウェハWの外周部の保持について詳しく説明する。
吸引領域197c〜197eは非接触リブ193〜196によって区画されているので、第2の吸引口198bからの真空引きを開始すると、当該第2の吸引口198bから順に、すなわち吸引領域197c〜197eの順に真空引きが行われる。そうすると、図10に示すように下ウェハWは、その内側から外側に向けて順次吸着保持される。このため、例えば通常状態で下ウェハWの外周部が鉛直上方に反っていても、下チャック141は下ウェハWの外周部まで適切に保持することができる。
また、吸引領域197c〜197eでは、いわゆる静圧シールによって下ウェハWが吸着保持される。第2の吸引口198bから下ウェハWを真空引きする際、非接触リブ193〜196が設けられている箇所(リブ領域)では、当該非接触リブ193〜196が設けられていない箇所(ピン領域)に比べて、吸引される空気の流速が大きくなる。そうすると、下ウェハWの外周部を中心部より強い力で適切に真空引きすることができる。
図11は本実施の形態に対する比較例を示している。例えば本体部190の外周のリブRが、下ウェハWの裏面WL2に接触し、且つその外縁部より内側に配置されていた場合、下チャック141で下ウェハWを吸着保持すると、リブRを起点に、下ウェハWの外周部が鉛直上方に反る。
これに対して本実施の形態では、上述したように吸引領域197c〜197eにおいて下ウェハWをその外周部まで適切に真空引きできるので、下チャック141に下ウェハWの全面が吸着保持され、当該下ウェハWの平面度を小さくして、下ウェハWを平坦にすることができる。
しかも、複数のピン191の高さが均一なので、下チャック141の上面の平面度をさらに小さくすることができる。したがって、当該下チャック141に保持された下ウェハWの平面度もさらに小さくすることができ、下ウェハWの鉛直方向の歪みを抑制することができる。
なお、下ウェハWの裏面WL2は複数のピン191に支持されているので、下チャック141による下ウェハWの真空引きを解除する際、当該下ウェハWが下チャック141から剥がれ易くなる。
図8に示すように下チャック141において、本体部190の中心部付近には、当該本体部190を厚み方向に貫通する貫通孔201が例えば3箇所に形成されている。そして貫通孔201には、第1の下チャック移動部160の下方に設けられた昇降ピンが挿通するようになっている。
本体部190の外周部には、ウェハW、W、重合ウェハWが下チャック141から飛び出したり、滑落するのを防止するガイド部材202が設けられている。ガイド部材202は、本体部190の外周部に複数個所、例えば4箇所に等間隔に設けられている。
なお、接合装置41における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われるウェハW、Wの接合処理方法について説明する。図12は、かかるウェハ接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数枚の上ウェハWを収容したカセットC、複数枚の下ウェハWを収容したカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の上ウェハWが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第1の処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30では、所定の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオン又は窒素イオンが上ウェハWの表面WU1に照射されて、当該表面WU1がプラズマ処理される。そして、上ウェハWの表面WU1が改質される(図12の工程S1)。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハWを回転させながら、当該上ウェハW上に純水を供給する。そうすると、供給された純水は上ウェハWの表面WU1上を拡散し、表面改質装置30において改質された上ウェハWの表面WU1に水酸基(シラノール基)が付着して当該表面WU1が親水化される。また、当該純水によって、上ウェハWの表面WU1が洗浄される(図12の工程S2)。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、上ウェハWの水平方向の向きが調節される(図12の工程S3)。
その後、位置調節機構120から反転機構130の保持アーム131に上ウェハWが受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム131を反転させることにより、上ウェハWの表裏面が反転される(図12の工程S4)。すなわち、上ウェハWの表面WU1が下方に向けられる。
その後、反転機構130の保持アーム131が、駆動部133を中心に回動して上チャック140の下方に移動する。そして、反転機構130から上チャック140に上ウェハWが受け渡される。上ウェハWは、上チャック140にその裏面WU2が吸着保持される(図12の工程S5)。具体的には、真空ポンプ177a、177bを作動させ、吸引領域174a、174bにおいて吸引口175a、175bを介して上ウェハWを真空引きし、上ウェハWが上チャック140に吸着保持される。
上ウェハWに上述した工程S1〜S5の処理が行われている間、当該上ウェハWに続いて下ウェハWの処理が行われる。先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の下ウェハWが取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハWの表面WL1が改質される(図12の工程S6)。なお、工程S6における下ウェハWの表面WL1の改質は、上述した工程S1と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハWの表面WL1が親水化される共に当該表面WL1が洗浄される(図12の工程S7)。なお、工程S7における下ウェハWの表面WL1の親水化及び洗浄は、上述した工程S2と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、下ウェハWの水平方向の向きが調節される(図12の工程S8)。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送機構111によって下チャック141に搬送され、下チャック141にその裏面WL2が吸着保持される(図12の工程S9)。なお、本実施の形態では、下チャック141に吸着保持される前の下ウェハWは、図13に示すようにその外周部が鉛直上方に反っている。
工程S9では、先ず、第1の真空ポンプ200aを作動させ、図13に示すように第1の吸引領域197aにおいて第1の吸引口198aから下ウェハWを真空引きする。そうすると、下ウェハWの水平方向の位置が固定される。
その後、第1の真空ポンプ200aを作動させた状態でさらに第2の真空ポンプ200bを作動させ、図14に示すように吸引領域197a〜197eにおいて吸引口198a、198bから下ウェハWを真空引きする。このとき、第2の吸引口198bからの真空引きを開始すると、当該第2の吸引口198bから順に、すなわち吸引領域197c〜197eの順に真空引きが行われ、図10に示したように下ウェハWは、その内側から外側に向けて順次吸着保持される。このため、例えば通常状態で下ウェハWの外周部が鉛直上方に反っていても、下ウェハWはその外周部まで適切に保持される。こうして、下ウェハWが全面で下チャック141に吸着保持される。
次に、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWとの水平方向の位置調節を行う。具体的には、第1の下チャック移動部160と第2の下チャック移動部163によって下チャック141を水平方向(X方向及びY方向)に移動させ、上部撮像部151を用いて、下ウェハWの表面WL1上の予め定められた基準点を順次撮像する。同時に、下部撮像部161を用いて、上ウェハWの表面WU1上の予め定められた基準点を順次撮像する。撮像された画像は、制御部70に出力される。制御部70では、上部撮像部151で撮像された画像と下部撮像部161で撮像された画像に基づいて、上ウェハWの基準点と下ウェハWの基準点がそれぞれ合致するような位置に、第1の下チャック移動部160と第2の下チャック移動部163によって下チャック141を移動させる。こうして上ウェハWと下ウェハWの水平方向位置が調節される(図12の工程S10)。
その後、第1の下チャック移動部160によって下チャック141を鉛直上方に移動させて、上チャック140と下チャック141の鉛直方向位置の調節を行い、当該上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWとの鉛直方向位置の調節を行う(図12の工程S11)。
次に、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWの接合処理が行われる。
先ず、図15に示すように押動部材180のシリンダ部182によってアクチュエータ部181を下降させる。そうすると、このアクチュエータ部181の下降に伴い、上ウェハWの中心部が押圧されて下降する。このとき、電空レギュレータから供給される空気によって、アクチュエータ部181には、所定の押圧荷重がかけられる。そして、押動部材180によって、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を当接させて押圧する(図12の工程S12)。このとき、第1の真空ポンプ177aの作動を停止して、第1の吸引領域174aにおける第1の吸引口175aからの上ウェハWの真空引きを停止すると共に、第2の真空ポンプ177bは作動させたままにし、第2の吸引領域174bを第2の吸引口175bから真空引きする。そして、押動部材180で上ウェハWの中心部を押圧する際にも、上チャック140によって上ウェハWの外周部を保持することができる。
そうすると、押圧された上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部との間で接合が開始する(図12中の太線部)。すなわち、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S1、S6において改質されているため、先ず、表面WU1、WL1間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該表面WU1、WL1同士が接合される。さらに、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S2、S7において親水化されているため、表面WU1、WL1間の親水基が水素結合し(分子間力)、表面WU1、WL1同士が強固に接合される。
その後、図16に示すように押動部材180によって上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を押圧した状態で第2の真空ポンプ177bの作動を停止して、第2の吸引領域174bにおける第2の吸引管176bからの上ウェハWの真空引きを停止する。そうすると、上ウェハWが下ウェハW上に落下する。このとき、上ウェハWの裏面WU2は複数のピン171に支持されているので、上チャック140による上ウェハWの真空引きを解除した際、当該上ウェハWが上チャック140から剥がれ易くなっている。そして上ウェハWが下ウェハW上に順次落下して当接し、上述した表面WU1、WL1間のファンデルワールス力と水素結合による接合が順次拡がる。こうして、図17に示すように上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1が全面で当接し、上ウェハWと下ウェハWが接合される(図12の工程S13)。
この工程S13において、例えば下ウェハWの外周部が鉛直上方に沿っている場合、上ウェハWの外周部と下ウェハWの外周部の距離が小さくなる。そうすると、上ウェハWが下ウェハW上に落下する際、その外周部ではウェハW、W間の空気を外部に追い出しきれず流出させる前に、上ウェハWが下ウェハWに当接する場合がある。かかる場合、接合された重合ウェハWにボイドが発生するおそれがある。
この点、本実施の形態では、上述の図14に示したように下チャック141によって下ウェハWの全面が吸着保持され、下ウェハWがその外周部まで平坦になっている。しかも、上チャック140においても上ウェハWの全面が吸着保持され、上ウェハWがその外周部まで平坦になっている。したがって、ウェハW、W間の空気を外部に流出させて、重合ウェハWにボイドが発生するのを抑制することができる。
その後、図18に示すように押動部材180のアクチュエータ部181を上チャック140まで上昇させる。また、真空ポンプ200a、200bの作動を停止し、吸引領域197における下ウェハWの真空引きを停止して、下チャック141による下ウェハWの吸着保持を停止する。このとき、下ウェハWの裏面WL2は複数のピン191に支持されているので、下チャック141による下ウェハWの真空引きを解除した際、当該下ウェハWが下チャック141から剥がれ易くなっている。
上ウェハWと下ウェハWが接合された重合ウェハWは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットCに搬送される。こうして、一連のウェハW、Wの接合処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、本体部190の外周部において複数の非接触リブ193〜195が設けられ、隣接する非接触リブ193〜195の間に複数のピン191が設けられている。このため、工程S9において、本体部190の外周部に向けて、吸引領域197c〜197eにおける下ウェハWの真空引きを順次行うことで、下チャック141によって下ウェハWを順次吸着保持できる。したがって、下ウェハWが反っていても、下チャック141は当該下ウェハWの外周部まで適切に保持することができ、接合された重合ウェハWの鉛直方向の歪みを抑制することができる。
しかも、吸引領域197c〜197eでは、いわゆる静圧シール方式が採用されている。そうすると、上述したように下チャック141は、下ウェハWの外周部を強い力で真空引きすることができるので、当該外周部を適切に保持することができる。また、非接触リブ193〜195が下ウェハWの裏面WL2に接触しないので、下チャック141の外周部における下ウェハWとの接触面積を小さくすることができ、当該下チャック141の外周部上面にパーティクルが存するのを抑制できる。そして、下チャック141は、下ウェハWの外周部まで平坦に保持することができる。したがって、工程S13においてウェハW、W同士を当接させる際には、ウェハW、W間の空気を外部に流出させて、重合ウェハWにボイドが発生するのを抑制することができる。
以上のように本実施の形態によれば、重合ウェハWの鉛直方向の歪みを抑制しつつ、重合ウェハWのボイドの発生を抑制して、ウェハW、W同士の接合処理を適切に行うことができる。
また、下チャック141が接触リブ192によって第1の吸引領域197aとその外側の吸引領域197b〜197eに区画されているので、工程S9において、下チャック141で下ウェハWを2段階で保持できる。すなわち、先ず、第1の吸引領域197aで下ウェハWを真空引きして、当該下ウェハWの水平方向の位置を固定するので、その後、吸引領域197a〜197eで下ウェハWを真空引きする際、当該下ウェハWの水平方向の位置がずれることがない。したがって、下チャック141の適切な位置に下ウェハWを吸着保持することができる。
なお、上ウェハWと下ウェハWは、デバイスウェハとサポートウェハのいずれであってもよい。デバイスウェハは製品となる半導体ウェハであって、例えばその表面に複数の電子回路等を備えたデバイスが形成されている。また、サポートウェハはデバイスウェハを支持するウェハであり、その表面にデバイスは形成されていない。そして、本発明はデバイスウェハとサポートウェハの接合処理と、デバイスウェハ同士の接合処理のいずれにも適用可能である。但し、デバイスウェハ同士を接合する場合、接合後の重合ウェハWを製品として適切に機能させるためには、上ウェハWの電子回路と下ウェハWの電子回路を適切に対応させる必要がある。このため、上述のように上ウェハWと下ウェハWの水平方向の位置を調節することは、デバイスウェハ同士の接合処理に特に有用となる。
また、本実施の形態の接合システム1は、接合装置41に加えて、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30と、表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40も備えているので、一のシステム内でウェハW、Wの接合を効率よく行うことができる。したがって、ウェハ接合処理のスループットをより向上させることができる。
次に、以上の実施の形態の接合装置41における下チャック141の他の実施の形態について説明する。
図19及び図20に示すように下チャック141の本体部190は、ピン191の配置の疎密に基づいて、第1のピン領域300と第2のピン領域301に区画されていてもよい。第1のピン領域300は、本体部190の中心部に円形状に設けられる。第2のピン領域301は、第1のピン領域300の外側において当該第1のピン領域300と同心円状に環状に設けられる。そして、第1のピン領域300に設けられたピン191の間隔は、第2のピン領域301に設けられたピン191の間隔よりも小さい。
上述したように工程S12では、押動部材180によって、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部(第1のピン領域300)が押圧される。そうすると、この押圧荷重によって、下ウェハWの中心部が鉛直下方に歪むおそれがある。そこで、図19に示すように第1のピン領域300におけるピン191の間隔を小さくすることで、かかる下ウェハWの中心部の鉛直方向の歪みを抑制することができる。
また、図21に示すように下チャック141の本体部190は、ピン191の配置の疎密に基づいて、第1のピン領域310、第2のピン領域311、第3のピン領域312の3つに区画されていてもよい。第1のピン領域310、第2のピン領域311、第3のピン領域312は、同心円状に中心部から外周部に向けてこの順で配置される。そして、第1のピン領域310に設けられたピン191の間隔は、第2のピン領域311に設けられたピン191の間隔よりも小さい。さらに第2のピン領域311に設けられたピン191の間隔は、第3のピン領域312に設けられたピン191の間隔よりも小さい。このように中心部から外周部に向けて、ピン191の間隔を段階的に大きくすることで、下チャック141に支持される下ウェハWの接触面積を滑らかに変動させることができ、下ウェハWの中心部の鉛直方向の歪みを抑制して、下チャック141で下ウェハWをより適切に保持することができる。なお、ピン領域の数は本実施の形態に限定されず、任意に設定することができる。区画する数が多い方が、上記効果をより顕著に享受できる。
また、図22に示すように下チャック141は、当該下チャック141に保持された下ウェハWの温度を調節する温度調節機構320を有していてもよい。温度調節機構320は、例えば本体部190に内蔵される。また、温度調節機構320には、例えばヒータが用いられる。かかる場合、温度調節機構320によって下ウェハWを所定の温度、例えば常温(23℃)〜100℃に加熱することにより、上述した工程S13を行う際、ウェハW、W間の空気を消滅させることができる。したがって、重合ウェハWのボイドの発生をより確実に抑制することができる。
また、図23に示すように下チャック141の温度調節機構330は、第1の温度調節部331と第2の温度調節部332を有していてもよい。第1の温度調節部331は、下ウェハWの外周部の温度調節を行い、例えば本体部190の外周部に内蔵される。また、第1の温度調節部331には、例えばヒータが用いられる。第2の温度調節部332は、下ウェハWの外周部内側の中央部の温度調節を行い、例えば本体部190の中央部に内蔵される。また、第2の温度調節部332は、例えば内部に温度調節水などの冷却媒体が流通する流通路である。なお、第1の温度調節部331と第2の温度調節部332の設置場所やレイアウトは任意に設計することができ、第1の温度調節部331と第2の温度調節部332は例えば本体部190の外部に取り付けられていてもよい。
ここで、ウェハW、Wの外周部は、外部雰囲気に晒されているため、中央部に比べて温度が低下しやすい。そこで、第1の温度調節部331の設定温度を第2の温度調節部332の設定温度を高くする。例えば第2の温度調節部332の設定温度を常温(23℃)とし、第1の温度調節部331の設定温度を常温より高くする。これによって、下ウェハWを面内で均一に温度調節することができる。したがって、上述した工程S13を行う際、ウェハW、W間の空気を消滅させることができ、重合ウェハWのボイドの発生をより確実に抑制することができる。そして、接合された重合ウェハWの鉛直方向の歪みをより確実に抑制することができる。
また、図24に示すように下チャック141の本体部190の上面には、第3の吸引口340がさらに形成されていてもよい。第3の吸引口340は、例えば非接触リブ195、196間の第5の吸引領域197eにおいて2箇所に形成されている。第3の吸引口340には、本体部190の内部に設けられた第3の吸引管341が接続されている。さらに第3の吸引管341には、継手を介して第3の真空ポンプ342が接続されている。なお、第3の吸引口340は、非接触リブ193〜196が設けられた領域において形成されていればよく、例えば第3の吸引領域197c又は第4の吸引領域197dに形成されていてもよい。また、第3の吸引口340は、吸引領域197c〜197eのそれぞれに形成されていてもよい。
かかる場合、上述した工程S9を行う際、第5の吸引領域197eにおいて、第3の吸引口340から下ウェハWの外周部が真空引きされる。すなわち、下ウェハWの外周部は静圧シールによって吸着保持されると共に、第3の吸引口340からも積極的に真空引きされる。そして、第5の吸引領域197eの真空度を大きくすることができる。したがって、下チャック141は下ウェハWの外周部をより強い力で真空引きして適切に保持することができ、接合された重合ウェハWの鉛直方向の歪みをより確実に抑制することができる。
また、上述した下チャック141の構成は、上チャック140にも適用することができる。例えば上チャック140には、図6に示した下チャック141の構成を適用することができる。すなわち、上チャック140には、その中心部に接触リブ192と同様の接触リブが設けられ、外周部に非接触リブ193〜196と同様の非接触リブが設けられる。かかる場合、上述した工程S5を行う際、上チャック140は、その中心部から外周部に向けて順次真空引きを行い、上ウェハWは、その中心部から外周部に向けて順次吸着保持される。また、上チャック140は、上ウェハWの外周部を静圧シールによって適切に吸着保持することができる。
また、上チャック140の中心部に設けられたピン171の先端位置は、外周部に設けられたピン171の先端位置よりも下方に位置してもよく、すなわち本体部170の下面は下方に凸形状を有していてもよい。かかる場合、上チャック140において上ウェハWは下方に凸に保持される。このため、工程S12において、押動部材180によって上ウェハWの中心部が押圧される際、押圧量を小さく抑えることができる。
さらに、上チャック140には、下チャック141の他の構成も適用することができる。すなわち、図19〜24に示した下チャック141の構成を上チャック140にも適用することができる。
なお、上チャック140はピンチャック方式でなくてもよく、例えば平板状のチャックによる真空チャック方式や、静電チャック方式など、種々の方式を取り得る。
以上の実施の形態の接合装置41では、上チャック140を処理容器100に固定し、且つ下チャック141を水平方向及び鉛直方向に移動させていたが、反対に上チャック140を水平方向及び鉛直方向に移動させ、且つ下チャック141を処理容器100に固定してもよい。但し、上チャック140を移動させる方が、移動機構が大掛かりになるため、上記実施の形態のように上チャック140を処理容器100に固定する方が好ましい。
以上の実施の形態の接合システム1において、接合装置41でウェハW、Wを接合した後、さらに接合された重合ウェハWを所定の温度で加熱(アニール処理)してもよい。重合ウェハWにかかる加熱処理を行うことで、接合界面をより強固に結合させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 接合システム
2 搬入出ステーション
3 処理ステーション
30 表面改質装置
40 表面親水化装置
41 接合装置
61 ウェハ搬送装置
70 制御部
140 上チャック
141 下チャック
170 本体部
171 ピン
190 本体部
191 ピン
192 接触リブ
193〜196 非接触リブ
197a 第1の吸引領域
197b 第2の吸引領域
197c 第3の吸引領域
197d 第4の吸引領域
197e 第5の吸引領域
300 第1のピン領域
301 第2のピン領域
310 第1のピン領域
311 第2のピン領域
312 第3のピン領域
320 温度調節機構
330 温度調節機構
331 第1の温度調節部
332 第2の温度調節部
340 第3の吸引口
上ウェハ
下ウェハ
重合ウェハ

Claims (15)

  1. 基板同士を接合する接合装置であって、
    下面に第1の基板を真空引きして吸着保持する第1の保持部と、
    前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を真空引きして吸着保持する第2の保持部と、を有し、
    前記第2の保持部は、
    第2の基板を真空引きする本体部と、
    前記本体部に設けられ、第2の基板の裏面に接触する複数のピンと、
    前記本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記ピンより低い高さの複数の非接触リブと、
    前記本体部において前記非接触リブの内側で同心円状に環状に設けられ、前記ピンと同じ高さの接触リブと、を有し、
    隣接する前記非接触リブの間には、前記複数のピンが設けられ
    前記第2の保持部は、前記接触リブの内側の第1の吸引領域と前記接触リブの外側の第2の吸引領域毎に第2の基板の真空引きを設定可能であり、
    前記本体部は、
    前記第1の吸引領域において第2の基板を真空引きする第1の吸引口と、
    前記複数の非接触リブのうち最内周に位置する非接触リブの内側に形成され、前記第2の吸引領域において第2の基板を真空引きする第2の吸引口と、を有することを特徴とする、接合装置。
  2. 前記第2の吸引口は、前記複数の非接触リブが設けられた領域において、第2の基板の外周部を真空引きすることを特徴とする、請求項に記載の接合装置。
  3. 前記本体部は同心円状に複数のピン領域に区画され、
    前記複数のピン領域において、内側のピン領域における前記複数のピンの間隔は、外側のピン領域における前記複数のピンの間隔の間隔より小さいことを特徴とする、請求項1又は2に記載の接合装置。
  4. 前記第2の保持部は、当該第2の保持部に保持された第2の基板の温度を調節する温度調節機構をさらに有することを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の接合装置。
  5. 前記温度調節機構は、第2の基板の外周部を温度調節する第1の温度調節部と、第2の基板において外周部内側の中央部を温度調節する第2の温度調節部と、を有することを特徴とする、請求項に記載の接合装置。
  6. 前記第1の保持部は、
    第1の基板を真空引きする他の本体部と、
    前記他の本体部に設けられ、第1の基板の裏面に接触する複数の他のピンと、
    前記他の本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記他のピンより低い高さの複数の他の非接触リブと、を有し、
    隣接する前記他の非接触リブの間には、前記複数の他のピンが設けられていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の接合装置。
  7. 請求項1〜のいずれか一項に記載の接合装置を備えた接合システムであって、
    前記接合装置を備えた処理ステーションと、
    第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、
    前記処理ステーションは、
    第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、
    前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴とする、接合システム。
  8. 接合装置を用いて基板同士を接合する接合方法であって、
    前記接合装置は、
    下面に第1の基板を真空引きして吸着保持する第1の保持部と、
    前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を真空引きして吸着保持する第2の保持部と、を有し、
    前記第2の保持部は、
    第2の基板を真空引きする本体部と、
    前記本体部に設けられ、第2の基板の裏面に接触する複数のピンと、
    前記本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記ピンより低い高さの複数の非接触リブと、
    前記本体部において前記非接触リブの内側で同心円状に環状に設けられ、前記ピンと同じ高さの接触リブと、を有し、
    隣接する前記非接触リブの間には、前記複数のピンが設けられ、
    前記第2の保持部は、前記接触リブの内側の第1の吸引領域と前記接触リブの外側の第2の吸引領域毎に第2の基板の真空引きを設定可能であり、
    前記本体部は、
    前記第1の吸引領域において第2の基板を真空引きする第1の吸引口と、
    前記複数の非接触リブのうち最内周に位置する非接触リブの内側に形成され、前記第2の吸引領域において第2の基板を真空引きする第2の吸引口と、を有し、
    前記接合方法は、
    前記第1の保持部によって第1の基板を真空引きして保持する第1の保持工程と、
    前記第2の保持部によって、第2の基板をその中心部から外周部に向けて順次真空引きして保持する第2の保持工程と、
    その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する接合工程と、を有し、
    前記第2の保持工程において、前記第1の吸引領域で前記第1の吸引口から第2の基板を吸着した後、前記第2の吸引領域で前記第2の吸引口から第2の基板を吸着することを特徴とする、接合方法。
  9. 前記第2の保持工程では、前記第2の吸引口から、前記複数の非接触リブが設けられた領域において、第2の基板の外周部を真空引きすることを特徴とする、請求項に記載の接合方法。
  10. 前記本体部は同心円状に複数のピン領域に区画され、
    前記複数のピン領域において、内側のピン領域における前記複数のピンの間隔は、外側のピン領域における前記複数のピンの間隔の間隔より小さく、
    前記接合工程において、第1の基板の中心部と第2の基板の前記内側のピン領域を押圧して当接させた後、前記第1の保持部による第1の基板の真空引きを停止し、第1の基板の中心部から外周部に向けて、第1の基板と第2の基板を順次接合することを特徴とする、請求項8又は9に記載の接合方法。
  11. 前記接合工程において、前記第2の保持部に設けられた温度調節機構によって第2の基板の温度を調節しながら、第1の基板と第2の基板を接合することを特徴とする、請求項8〜10のいずれか一項に記載の接合方法。
  12. 前記温度調節機構は、第2の基板の外周部を温度調節する第1の温度調節部と、第2の基板において外周部内側の中央部を温度調節する第2の温度調節部と、を有し、
    前記接合工程において、前記第1の温度調節部の設定温度を前記第2の温度調節部の設定温度より高くすることを特徴とする、請求項11に記載の接合方法。
  13. 前記第1の保持部は、
    第1の基板を真空引きする他の本体部と、
    前記他の本体部に設けられ、第1の基板の裏面に接触する複数の他のピンと、
    前記他の本体部の外周部において同心円状に環状に設けられ、前記他のピンより低い高さの複数の他の非接触リブと、を有し、
    隣接する前記他の非接触リブの間には、前記複数の他のピンが設けられ、
    前記第1の保持工程では、前記第1の保持部によって、第1の基板をその中心部から外周部に向けて順次真空引きして保持することを特徴とする、請求項8〜12のいずれか一項に記載の接合方法。
  14. 請求項8〜13のいずれか一項に記載の接合方法を接合装置によって実行させるように、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  15. 請求項14に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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