JP2014229787A - 接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体 - Google Patents

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紳太郎 杉原
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Abstract

【課題】第1の基板を保持する第1の保持部と第2の基板を保持する第2の保持部の水平方向位置を適切に調節し、基板同士の接合処理を適切に行う。【解決手段】上チャックに保持された上ウェハの表面をチャックカメラによって撮像し、上チャックの水平方向位置を調節する(工程S6)。チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を調節する(工程S11)。下チャックに保持された下ウェハの表面をブリッジカメラによって撮像し、下チャックの水平方向位置を調節する(工程S12)。チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を再調節する(工程S13)。下チャックの水平方向位置を再調節する(工程S14)。上チャックの水平方向位置を再調節する(工程S15)。上ウェハと下ウェハを接合する(工程S17)。【選択図】図18

Description

本発明は、基板同士を接合する接合装置、接合システム、接合方法、プログラム及びコンピュータ記憶媒体に関する。
近年、半導体デバイスの高集積化が進んでいる。高集積化した複数の半導体デバイスを水平面内で配置し、これら半導体デバイスを配線で接続して製品化する場合、配線長が増大し、それにより配線の抵抗が大きくなること、また配線遅延が大きくなることが懸念される。
そこで、半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術を用いることが提案されている。この3次元集積技術においては、例えば特許文献1に記載の接合システムを用いて、2枚の半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)の接合が行われる。例えば接合システムは、ウェハの接合される表面を改質する表面改質装置(表面活性化装置)と、当該表面改質装置で改質されたウェハの表面を親水化する表面親水化装置と、当該表面親水化装置で表面が親水化されたウェハ同士を接合する接合装置と、を有している。この接合システムでは、表面改質装置においてウェハの表面に対してプラズマ処理を行い当該表面を改質し、さらに表面親水化装置においてウェハの表面に純水を供給して当該表面を親水化した後、接合装置においてウェハ同士をファンデルワールス力及び水素結合(分子間力)によって接合する。
上記接合装置では、上チャックを用いて一のウェハ(以下、「上ウェハ」という。)を保持すると共に、上チャックの下方に設けられた下チャックを用いて他のウェハ(以下、「下ウェハ」という。)を保持した状態で、当該上ウェハと下ウェハを接合する。そして、このようにウェハ同士を接合する前に、上チャックと下チャックの水平方向位置の調節を行っている。具体的には、下部撮像部材によって上チャックに保持された上ウェハの表面を撮像すると共に、上部撮像部材によって下チャックに保持された下ウェハの表面を撮像し、これら上ウェハの基準点と下ウェハの基準点が合致するように、上チャックと下チャックの水平方向位置を調節している。
特開2012−186244号公報
しかしながら、発明者らが鋭意検討した結果、上チャックと下チャックはそれぞれ経時的に微小に移動することが分かった。また、上部撮像部材と下部撮像部材もそれぞれ経時的に微小に移動することが分かった。そうすると、例えば上チャック又は下チャックのいずれか一方の水平方向位置を調節する間に、他方の下チャック又は上チャックが移動してしまう。
かかる場合、上チャックと下チャックが水平方向に相対的に適切な位置に配置されない。このため、ウェハ同士を接合する際に、上ウェハと下ウェハがずれて接合されるおそれがあり、ウェハ同士の接合処理に改善の余地があった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、第1の基板を保持する第1の保持部と第2の基板を保持する第2の保持部の水平方向位置を適切に調節し、基板同士の接合処理を適切に行うことを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は、基板同士を接合する接合装置であって、下面に第1の基板を保持する第1の保持部と、前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部を水平方向に移動させる第1の水平移動部と、前記第2の保持部を水平方向に移動させる第2の水平移動部と、前記第1の保持部に保持された第1の基板を撮像する第1の撮像部と、前記第2の保持部に保持された第2の基板を撮像する第2の撮像部と、前記第1の保持部、前記第2の保持部、前記第1の水平移動部、前記第2の水平移動部、前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部の動作を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記第1の保持部に保持された第1の基板の表面を前記第1の撮像部によって撮像し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を調節する第1の工程と、その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する第2の工程と、その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の表面を前記第2の撮像部によって撮像し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を調節する第3の工程と、その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を再調節する第4の工程と、その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の所定点を前記第2の撮像部によって確認し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を再調節する第5の工程と、その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板の所定点を前記第1の撮像部によって確認し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を再調節する第6の工程と、その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する第7の工程と、を実行させることを特徴としている。
本発明によれば、第1の工程における第1の保持部の水平方向位置の調節、第2の工程における第1の撮像部と第2の撮像部の水平方向位置の調節、第3の工程における第2の保持部の水平方向位置の調節を順次行った後、第4の工程において第1の撮像部と第2の撮像部の水平方向位置を再調節している。この第4の工程によって、第1の撮像部と第2の撮像部がそれぞれ経時的に移動したとしても、第1の撮像部と第2の撮像部を適切な位置に配置できる。さらにその後、第5の工程において第2の保持部の水平方向位置を再調節し、第6の工程において第1の保持部の水平方向位置を再調節している。これら第5の工程と第6の工程によって、第2の保持部と第1の保持部がそれぞれ経時的に移動したとしても、これら第2の保持部と第1の保持部をそれぞれ適切な位置に配置できる。このように第1の保持部と第2の保持部の水平方向位置を適切に調節できるので、その後第7の工程において、第1の基板と第2の基板の接合処理を適切に行うことができる。
前記接合装置は、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する際に共通の基準となる基準部をさらに有し、前記制御部は、前記第2の工程と前記第4の工程の各々において、前記第1の撮像部によって前記基準部を確認し、その後、前記第2の撮像部によって前記基準部を確認し、さらにその後、前記第1の撮像部によって前記基準部を再確認して、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節してもよい。
前記第2の保持部と前記第1の撮像部は、同一の支持部材に支持されていてもよい。
前記接合装置は、前記第1の水平移動部による前記第1の保持部の水平方向の移動を停止させる停止部をさらに有し、前記停止部の上端と下端は、それぞれ固定部材に固定されていてもよい。
前記第1の水平移動部には、前記停止部に衝突する衝突部が設けられ、前記衝突部における前記停止部側の先端は、当該停止部に点接触するように停止部側に突起していてもよい。
別な観点による本発明は、前記接合装置を備えた接合システムであって、前記接合装置を備えた処理ステーションと、第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、前記処理ステーションは、第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴としている。
また別な観点による本発明は、接合装置を用いて基板同士を接合する接合方法であって、前記接合装置は、下面に第1の基板を保持する第1の保持部と、前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を保持する第2の保持部と、前記第1の保持部を水平方向に移動させる第1の水平移動部と、前記第2の保持部を水平方向に移動させる第2の水平移動部と、前記第1の保持部に保持された第1の基板を撮像する第1の撮像部と、前記第2の保持部に保持された第2の基板を撮像する第2の撮像部と、を有し、前記接合方法は、前記第1の保持部に保持された第1の基板の表面を前記第1の撮像部によって撮像し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を調節する第1の工程と、その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する第2の工程と、その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の表面を前記第2の撮像部によって撮像し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を調節する第3の工程と、その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を再調節する第4の工程と、その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の所定点を前記第2の撮像部によって確認し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を再調節する第5の工程と、その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板の所定点を前記第1の撮像部によって確認し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を再調節する第6の工程と、その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する第7の工程と、を有することを特徴としている。
前記接合装置は、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する際に共通の基準となる基準部をさらに有し、前記第2の工程と前記第4の工程の各々において、前記第1の撮像部によって前記基準部を確認し、その後、前記第2の撮像部によって前記基準部を確認し、さらにその後、前記第1の撮像部によって前記基準部を再確認して、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節してもよい。
前記第2の保持部と前記第1の撮像部は、同一の支持部材に支持されていてもよい。
また別な観点による本発明によれば、前記接合方法を接合装置によって実行させるために、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムが提供される。
さらに別な観点による本発明によれば、前記プログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
本発明によれば、第1の基板を保持する第1の保持部と第2の基板を保持する第2の保持部の水平方向位置を適切に調節し、基板同士の接合処理を適切に行うことができる。
本実施の形態にかかる接合システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施の形態にかかる接合システムの内部構成の概略を示す側面図である。 上ウェハと下ウェハの構成の概略を示す側面図である。 接合装置の構成の概略を示す横断面図である。 接合装置の構成の概略を示す縦断面図である。 位置調節機構の構成の概略を示す側面図である。 反転機構の構成の概略を示す平面図である。 反転機構の構成の概略を示す側面図である。 反転機構の構成の概略を示す側面図である。 保持アームと保持部材の構成の概略を示す側面図である。 接合装置の内部構成の概略を示す側面図である。 接合装置の内部構成の概略を示す側面図である。 停止部と衝突部の構成の概略を示す側面図である。 衝突部の斜視図である。 上チャックと下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 上チャックを下方から見た平面図である。 下チャックを上方から見た平面図である。 ウェハ接合処理の主な工程を示すフローチャートである。 上チャックで上ウェハを保持した様子を示す説明図である。 上チャックを水平方向に移動させた様子を示す説明図である。 上チャックの水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 下チャックで下ウェハを保持した様子を示す説明図である。 チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 下チャックの水平方向位置を調節する様子を示す説明図である。 チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を再調節する様子を示す説明図である。 チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を再調節する様子を示す説明図である。 チャックカメラとブリッジカメラの水平方向位置を再調節する様子を示す説明図である。 下チャックの水平方向位置を再調節する様子を示す説明図である。 ブリッジカメラを退避させた様子を示す説明図である。 上チャックの水平方向位置を再調節する様子を示す説明図である。 上チャックと下チャックを所定の接合処理位置に配置した様子を示す説明図である。 上ウェハの中心部と下ウェハの中心部を当接させて押圧する様子を示す説明図である。 上ウェハを下ウェハに順次当接させる様子を示す説明図である。 上ウェハの表面と下ウェハの表面を当接させた様子を示す説明図である。 上ウェハと下ウェハが接合された様子を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。
接合システム1では、図3に示すように例えば2枚の基板としてのウェハW、Wを接合する。以下、上側に配置されるウェハを、第1の基板としての「上ウェハW」といい、下側に配置されるウェハを、第2の基板としての「下ウェハW」という。また、上ウェハWが接合される接合面を「表面WU1」といい、当該表面WU1と反対側の面を「裏面WU2」という。同様に、下ウェハWが接合される接合面を「表面WL1」といい、当該表面WL1と反対側の面を「裏面WL2」という。そして、接合システム1では、上ウェハWと下ウェハWを接合して、重合基板としての重合ウェハWを形成する。
接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数のウェハW、W、複数の重合ウェハWをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、ウェハW、W、重合ウェハWに対して所定の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、水平方向のX方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように、搬入出ステーション2は、複数の上ウェハW、複数の下ウェハW、複数の重合ウェハWを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施の形態に限定されず、任意に決定することができる。また、カセットの1つを異常ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で上ウェハWと下ウェハWとの接合に異常が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハWと分離することができるカセットである。本実施の形態においては、複数のカセットCのうち、1つのカセットCを異常ウェハの回収用として用い、他のカセットCを正常な重合ウェハWの収容用として用いている。
搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、X方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC、C、Cと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1のX方向負方向側)には、第1の処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のX方向正方向側)には、第2の処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のY方向負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
例えば第1の処理ブロックG1には、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30が配置されている。表面改質装置30では、例えば減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオンが表面WU1、WL1に照射されて、表面WU1、WL1がプラズマ処理され、改質される。
例えば第2の処理ブロックG2には、例えば純水によってウェハW、Wの表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40、ウェハW、Wを接合する接合装置41が、搬入出ステーション2側からこの順で水平方向のY方向に並べて配置されている。
表面親水化装置40では、例えばスピンチャックに保持されたウェハW、Wを回転させながら、当該ウェハW、W上に純水を供給する。そうすると、供給された純水はウェハW、Wの表面WU1、WL1上を拡散し、表面WU1、WL1が親水化される。なお、接合装置41の構成については後述する。
例えば第3の処理ブロックG3には、図2に示すようにウェハW、W、重合ウェハWのトランジション装置50、51が下から順に2段に設けられている。
図1に示すように第1の処理ブロックG1〜第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。
ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1の処理ブロックG1、第2の処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所定の装置にウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
以上の接合システム1には、図1に示すように制御部70が設けられている。制御部70は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1におけるウェハW、W、重合ウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、接合システム1における後述のウェハ接合処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体Hから制御部70にインストールされたものであってもよい。
次に、上述した接合装置41の構成について説明する。接合装置41は、図4に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられている。
処理容器100の内部は、内壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画されている。上述した搬入出口101は、搬送領域T1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁103にも、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口104が形成されている。
搬送領域T1のX方向正方向側には、ウェハW、W、重合ウェハWを一時的に載置するためのトランジション110が設けられている。トランジション110は、例えば2段に形成され、ウェハW、W、重合ウェハWのいずれか2つを同時に載置することができる。
搬送領域T1には、ウェハ搬送機構111が設けられている。ウェハ搬送機構111は、図4及び図5に示すように例えば鉛直方向、水平方向(Y方向、X方向)及び鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、ウェハ搬送機構111は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
搬送領域T1のX方向負方向側には、ウェハW、Wの水平方向の向きを調節する位置調節機構120が設けられている。位置調節機構120は、図6に示すように基台121と、ウェハW、Wをピンチャック方式で保持し、且つ回転させる保持部122と、ウェハW、Wのノッチ部の位置を検出する検出部123と、を有している。そして、位置調節機構120では、保持部122に保持されたウェハW、Wを回転させながら検出部123でウェハW、Wのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節してウェハW、Wの水平方向の向きを調節している。
また、搬送領域T1には、上ウェハWの表裏面を反転させる反転機構130が設けられている。反転機構130は、図7〜図9に示すように上ウェハWを保持する保持アーム131を有している。保持アーム131は、水平方向(図7及び図8中のY方向)に延伸している。また保持アーム131には、上ウェハWを保持する保持部材132が例えば4箇所に設けられている。保持部材132は、図10に示すように保持アーム131に対して水平方向に移動可能に構成されている。また保持部材132の側面には、上ウェハWの外周部を保持するための切り欠き133が形成されている。そして、これら保持部材132は、上ウェハWを挟み込んで保持することができる。
保持アーム131は、図7〜図9に示すように例えばモータなどを備えた第1の駆動部134に支持されている。この第1の駆動部134によって、保持アーム131は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム131は、第1の駆動部134を中心に回動自在であると共に、水平方向(図7及び図8中のY方向)に移動自在である。第1の駆動部134の下方には、例えばモータなどを備えた第2の駆動部135が設けられている。この第2の駆動部135によって、第1の駆動部134は鉛直方向に延伸する支持柱136に沿って鉛直方向に移動できる。このように第1の駆動部134と第2の駆動部135によって、保持部材132に保持された上ウェハWは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。また、保持部材132に保持された上ウェハWは、第1の駆動部134を中心に回動して、位置調節機構120から後述する上チャック140との間を移動できる。
処理領域T2には、図4及び図5に示すように上ウェハWを下面で吸着保持する第1の保持部としての上チャック140と、下ウェハWを上面で載置して吸着保持する第2の保持部としての下チャック141とが設けられている。下チャック141は、上チャック140の下方に設けられ、上チャック140と対向配置可能に構成されている。すなわち、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWは対向して配置可能となっている。
図11及び図12に示すように上チャック140は、当該上チャック140の上方に設けられた上チャック支持部150に支持されている。上チャック支持部150は、処理容器100の天井面に設けられている。
上チャック支持部150は、中空のケーシング151を有している。ケーシング151の内部には、上チャック140を支持し、且つ上チャック140を水平方向(Y方向)に移動させる第1の水平移動部としての一対の上チャック移動部152、152が設けられている。上チャック移動部152、152は、それぞれ水平方向(Y方向)に延伸する一対のレール153、153に取り付けられている。そして、上チャック移動部152は、レール153に沿って移動自在に構成されている。なお、本実施の形態では、一のケーシング151内に一対の上チャック移動部152、152と一対のレール153、153が設けられていたが、ケーシング151は、各上チャック移動部152とレール153毎に一対に設けられていてもよい。
ケーシング151の内部であって、レール153のY方向負方向側の端部には、上チャック移動部152(上チャック140)の移動を停止させるための停止部154が設けられている。停止部154は、図13に示すように本体155と停止部材156とを有している。本体155の上端(上面)はケーシング151の天井面に固定され、本体155の下端(下面)はケーシング151の底面に固定されている。なお、ケーシング151は、本発明の固定部材を構成している。また、停止部材156は、後述する衝突部157と同じ高さに設けされている。
上チャック移動部152の停止部154側には、停止部154に衝突する衝突部157が設けられている。図14に示すように、衝突部157における停止部154側の先端158は略半球形状を有し、停止部154の停止部材156に点接触するように突起して湾曲している。そして、衝突部157が停止部154に点接触で衝突し、上チャック移動部152が停止するようになっている。
このように、停止部154の本体155の上端と下端がケーシング151に固定されているので、衝突部157が停止部材156に接触している状態でも、停止部154の位置は経時的に変化し難くなる。また、衝突部157が停止部材156に点接触しているので、さらに停止部154の位置は経時的に変化し難くなる。
図11及び図12に示すように下チャック141は、当該下チャック141の下方に設けられた下チャック支持部160に支持されている。さらに下チャック支持部160は、当該下チャック支持部160の下方に設けられた支持部材161に支持されている。
支持部材161の下面側には、下チャック141を水平方向(X方向)に移動させる第2の水平移動部としての下チャック移動部162が設けられている。下チャック移動部162は、水平方向(X方向)に延伸する一対のレール163、163に取り付けられている。そして、下チャック移動部162は、レール163に沿って移動自在に構成されている。
なお、一対のレール163、163は、処理容器100の底面に設けられた載置台164上に配設されている。この載置台164は、移動機構(図示せず)によって水平方向(Y方向)に移動自在に構成されている。また、下チャック移動部162は、載置台164の内部に設けられた移動機構(図示せず)によって鉛直方向に移動自在、且つ鉛直軸回りに回転可能に構成されている。
処理容器100の内部には、上チャック140と下チャック141の水平方向位置を調節するための位置調節機構が設けられている。具体的には、上チャック140に保持された上ウェハWを撮像する第1の撮像部としてのチャックカメラ170と、下チャック141に保持された下ウェハWを撮像する第2の撮像部としてのブリッジカメラ171と、チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置を調節する際に共通の基準となる基準部としてのターゲット172と、が設けられている。チャックカメラ170はターゲット172の下面を下方から撮像し、ブリッジカメラ171はターゲット172の上面を上方から撮像する。なお、チャックカメラ170とブリッジカメラ171には、例えばCCDカメラが用いられる。
チャックカメラ170とターゲット172は、それぞれ支持部材161上に設けられている。ターゲット172は、ターゲット台173に支持されている。ターゲット172には、ブリッジカメラ171及びチャックカメラ170による画像認識可能な、例えばガラス板上に円形の金属膜が蒸着されたものが用いられる。ターゲット172は、ターゲット台173に設けられた駆動機構(図示せず)により鉛直斜め方向に移動可能になっており、図11中に破線で示す位置まで退避することができる。
ブリッジカメラ171は、下チャック141の上方に配置されている。またブリッジカメラ171は、移動機構(図示せず)によって水平方向(X方向)に移動可能に構成されている。
次に、接合装置41の上チャック140と下チャック141の詳細な構成について説明する。
上チャック140は、図15に示すように複数、例えば3つの領域140a、140b、140cに区画されている。これら領域140a、140b、140cは、図16に示すように上チャック140の中心部から外周部に向けてこの順で設けられている。そして、領域140aは平面視において円形状を有し、領域140b、140cは平面視において環状形状を有している。各領域140a、140b、140cには、図15に示すように上ウェハWを吸着保持するための吸引管180a、180b、180cがそれぞれ独立して設けられている。各吸引管180a、180b、180cには、異なる真空ポンプ181a、181b、181cがそれぞれ接続されている。したがって、上チャック140は、各領域140a、140b、140c毎に上ウェハWの真空引きを設定可能に構成されている。
なお以下において、上述した3つの領域140a、140b、140cを、それぞれ第1の領域140a、第2の領域140b、第3の領域140cという場合がある。また、吸引管180a、180b、180cを、それぞれ第1の吸引管180a、第2の吸引管180b、第3の吸引管180cという場合がある。さらに、真空ポンプ181a、181b、181cを、それぞれ第1の真空ポンプ181a、第2の真空ポンプ181b、第3の真空ポンプ181cという場合がある。
上チャック140の中心部には、当該上チャック140を厚み方向に貫通する貫通孔182が形成されている。この上チャック140の中心部は、当該上チャック140に吸着保持される上ウェハWの中心部に対応している。そして、貫通孔182には、後述する押動部材190の押動ピン191が挿通するようになっている。
上チャック140の上面には、上ウェハWの中心部を押圧する押動部材190が設けられている。押動部材190は、シリンダ構造を有し、押動ピン191と当該押動ピン191が昇降する際のガイドとなる外筒192とを有している。押動ピン191は、例えばモータなどを備えた駆動部(図示せず)によって、貫通孔182を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。そして、押動部材190は、後述するウェハW、Wの接合時に、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部とを当接させて押圧することができる。
下チャック141は、図17に示すように複数、例えば2つの領域141a、141bに区画されている。これら領域141a、141bは、下チャック141の中心部から外周部に向けてこの順で設けられている。そして、領域141aは平面視において円形状を有し、領域141bは平面視において環状形状を有している。各領域141a、141bには、図15に示すように下ウェハWを吸着保持するための吸引管200a、200bがそれぞれ独立して設けられている。各吸引管200a、200bには、異なる真空ポンプ201a、201bがそれぞれ接続されている。したがって、下チャック141は、各領域141a、141b毎に下ウェハWの真空引きを設定可能に構成されている。
下チャック141の外周部には、ウェハW、W、重合ウェハWが当該下チャック141から飛び出したり、滑落するのを防止するストッパ部材202が設けられている。ストッパ部材202は、その頂部が少なくとも下チャック141上の重合ウェハWよりも上方に位置するように鉛直方向に延伸している。また、ストッパ部材202は、図17に示すように下チャック141の外周部に複数個所、例えば5箇所に設けられている。
なお、接合装置41における各部の動作は、上述した制御部70によって制御される。
次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われるウェハW、Wの接合処理方法について説明する。図18は、かかるウェハ接合処理の主な工程の例を示すフローチャートである。
先ず、複数枚の上ウェハWを収容したカセットC、複数枚の下ウェハWを収容したカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所定のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の上ウェハWが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第1の処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30では、所定の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオンが上ウェハWの表面WU1に照射されて、当該表面WU1がプラズマ処理される。そして、上ウェハWの表面WU1が改質される(図18の工程S1)。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハWを回転させながら、当該上ウェハW上に純水を供給する。そうすると、供給された純水は上ウェハWの表面WU1上を拡散し、表面改質装置30において改質された上ウェハWの表面WU1に水酸基(シラノール基)が付着して当該表面WU1が親水化される。また、当該純水によって、上ウェハWの表面WU1が洗浄される(図18の工程S2)。
次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2の処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、上ウェハWの水平方向の向きが調節される(図18の工程S3)。
その後、位置調節機構120から反転機構130の保持アーム131に上ウェハWが受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム131を反転させることにより、上ウェハWの表裏面が反転される(図18の工程S4)。すなわち、上ウェハWの表面WU1が下方に向けられる。
その後、反転機構130の保持アーム131が、第1の駆動部134を中心に回動して上チャック140の下方に移動する。そして、図19に示すように反転機構130から上チャック140に上ウェハWが受け渡される。上ウェハWは、上チャック140にその裏面WU2が吸着保持される(図18の工程S5)。このとき、すべての真空ポンプ181a、181b、181cを作動させ、上チャック140のすべての領域140a、140b、140cにおいて、上ウェハWを真空引きしている。
その後、図20に示すように上チャック移動部152によって上チャック140をY方向負方向側に移動させ、当該上チャック140を所定の処理位置に配置する。このとき、衝突部157が停止部154に衝突して、上チャック移動部152の移動が停止され、上チャック140が予定の処理位置に配置される。なお、この所定の処理位置は、上ウェハWが下ウェハWと接合される接合処理位置である。
その後、図21に示すように下チャック移動部162を鉛直上方に移動させた後、さらに下チャック移動部162を水平方向(X方向)に往復移動させる。そして、下チャック移動部162を水平方向移動中に、チャックカメラ170によって、上チャック140に保持された上ウェハWの表面WU1を撮像する。この撮像された画像に基づき、すなわち表面WU1上に形成された所定のパターンの画像に基づき、上チャック移動部152によって上チャック140の水平方向位置を調節する(図18の工程S6)。上チャック140の水平方向位置の調節後、下チャック移動部162は鉛直下方に移動する。
上ウェハWに上述した工程S1〜S6の処理が行われている間、当該上ウェハWに続いて下ウェハWの処理が行われる。先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の下ウェハWが取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハWの表面WL1が改質される(図18の工程S7)。なお、工程S7における下ウェハWの表面WL1の改質は、上述した工程S1と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハWの表面WL1が親水化される共に当該表面WL1が洗浄される(図18の工程S8)。なお、工程S8における下ウェハWの表面WL1の親水化及び洗浄は、上述した工程S2と同様である。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、下ウェハWの水平方向の向きが調節される(図18の工程S9)。
その後、下ウェハWは、ウェハ搬送機構111によって下チャック141に搬送され、図22に示すように下チャック141に吸着保持される(図18の工程S10)。このとき、すべての真空ポンプ201a、201bを作動させ、下チャック141のすべての領域141a、141bにおいて、下ウェハWを真空引きしている。そして、下ウェハWの表面WL1が上方を向くように、当該下ウェハWの裏面WL2が下チャック141に吸着保持される。
次に、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWとの水平方向の位置調節を行う。
先ず、図23に示すようにターゲット172をチャックカメラ170の上方に移動させ、チャックカメラ170によってターゲット172の中心、より具体的にはターゲット172の金属膜の中心を確認する。その後、図24に示すようにブリッジカメラ171をターゲット172の上方に移動させ、ブリッジカメラ171によってターゲット172の中心を確認する。さらにその後、図25に示すようにチャックカメラ170によってターゲット172の中心を再確認する。このように図25に示したチャックカメラ170によるターゲット172の中心の再確認を行うのは、例えば図24に示したブリッジカメラ171によるターゲット172の中心の確認に数秒、例えば4秒〜5秒を要し、この間にターゲット172が経時的に移動する場合があるためである。チャックカメラ170でターゲット172の中心を再確認することによって、チャックカメラ170とブリッジカメラ171が同じターゲット172の中心を確認することができる。そして、チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置が一致するように、当該チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置が調節される(図18の工程S11)。チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置の調節後、ターゲット172は下方に移動する。
その後、図26に示すようにさらに下チャック移動部162を水平方向(X方向)に往復移動させながら、ブリッジカメラ171によって、下チャック141に保持された下ウェハWの表面WL1を撮像する。この撮像された画像に基づき、すなわち表面WL1上に形成された所定のパターンの画像に基づき、下チャック移動部162によって下チャック141の水平方向位置を調節する(図18の工程S12)。具体的には、上チャック140の表面WU1上のパターンにおける基準点と、下チャック141の表面WL1上のパターンにおける基準点とが一致するように、下チャック141の水平方向の位置を調節する。
その後、再び当該チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置を調節する(図18の工程S13)。このようにチャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置を再調節するのは、工程S12を行っている間に、ブリッジカメラ171が経時的に移動する場合があるためである。工程S13は、上述した工程S11と同様である。すなわち、図27に示すようにチャックカメラ170によってターゲット172の中心を確認した後、図28に示すようにブリッジカメラ171によってターゲット172の中心を確認し、さらにその後、図29に示すようにチャックカメラ170によってターゲット172の中心を再確認する。そして、チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置を調節する。
その後、図30に示すように下チャック移動部162によって下チャック141をブリッジカメラ171の下方に移動させ、ブリッジカメラ171によって、下チャック141に保持された下ウェハWの表面WL1の所定点、例えば中心点を確認する。この撮像された画像に基づき、下チャック移動部162によって下チャック141の水平方向位置を再調節する(図18の工程S14)。このように下チャック141の水平方向位置を再調節するのは、工程S13を行っている間に、下チャック141が経時的に移動する場合があるためである。
その後、図31に示すようにブリッジカメラ171を下チャック141の上方から退避させた後、図32に示すように下チャック移動部162を鉛直上方に移動させる。続いて、チャックカメラ170によって、上チャック140に保持された上ウェハWの表面WU1の所定点、例えば中心点を確認する。この撮像された画像に基づき、上チャック移動部152によって上チャック140の水平方向位置を再調節する(図18の工程S15)。このように下チャック141の水平方向位置を再調節するのは、工程S7〜S14を行っている間に、上チャック140が経時的に移動する場合があるためである。
その後、図33に示すように下チャック移動部162によって下チャック141を水平方向(X方向)に移動させて、当該下チャック141を上チャック140の下方に配置する。こうして、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWとの水平方向の位置が調節される。
次に、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWの接合処理が行われる。
先ず、第1の真空ポンプ181aの作動を停止して、図34に示すように第1の領域140aにおける第1の吸引管180aからの上ウェハWの真空引きを停止する。このとき、第2の領域140bと第3の領域140cでは、上ウェハWが真空引きされて吸着保持されている。その後、押動部材190の押動ピン191を下降させることによって、上ウェハWの中心部を押圧しながら当該上ウェハWを下降させる。このとき、押動ピン191には、上ウェハWがない状態で当該押動ピン191が70μm移動するような荷重、例えば200gがかけられる。そして、押動部材190によって、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を当接させて押圧する(図18の工程S16)。
そうすると、押圧された上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部との間で接合が開始する(図34中の太線部)。すなわち、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S1、S7において改質されているため、先ず、表面WU1、WL1間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該表面WU1、WL1同士が接合される。さらに、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S2、S8において親水化されているため、表面WU1、WL1間の親水基が水素結合し(分子間力)、表面WU1、WL1同士が強固に接合される。
その後、図35に示すように押動部材190によって上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を押圧した状態で、第2の真空ポンプ181bの作動を停止して、第2の領域140bにおける第2の吸引管180bからの上ウェハWの真空引きを停止する。そうすると、第2の領域140bに保持されていた上ウェハWが下ウェハW上に落下する。さらにその後、第3の真空ポンプ181cの作動を停止して、第3の領域140cにおける第3の吸引管180cからの上ウェハWの真空引きを停止する。このように上ウェハWの中心部から外周部に向けて、上ウェハWの真空引きを停止し、上ウェハWが下ウェハW上に順次落下して当接する。そして、上述した表面WU1、WL1間のファンデルワールス力と水素結合による接合が順次拡がる。こうして、図36に示すように上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1が全面で当接し、上ウェハWと下ウェハWが接合される(図18の工程S17)。
その後、図37に示すように押動部材190を上チャック140まで上昇させる。また、下チャック141において吸引管200a、200bからの下ウェハWの真空引きを停止して、下チャック141による下ウェハWの吸着保持を停止する。
上ウェハWと下ウェハWが接合された重合ウェハWは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所定のカセット載置板11のカセットCに搬送される。こうして、一連のウェハW、Wの接合処理が終了する。
以上の実施の形態によれば、工程S6における上チャック140の水平方向位置の調節、工程S11におけるチャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置の調節、工程S12における下チャック141の水平方向位置の調節を順次行った後、工程S13においてチャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置を再調節している。この工程S13によって、チャックカメラ170とブリッジカメラ171がそれぞれ経時的に移動したとしても、当該チャックカメラ170とブリッジカメラ171を適切な位置に配置できる。さらにその後、工程S14において下チャック141の水平方向位置を再調節し、工程S15において上チャック140の水平方向位置を再調節している。これら工程S14と工程S15によって、下チャック141と上チャック140がそれぞれ経時的に移動したとしても、これら下チャック141と上チャック140をそれぞれ適切な位置に配置できる。このように上チャック140と下チャック141の水平方向位置を適切に調節できるので、その後工程S16と工程S17において、上ウェハWと下ウェハWの接合処理を適切に行うことができる。
また、工程S11と工程S13において、チャックカメラ170によってターゲット172の中心を確認した後、ブリッジカメラ171によってターゲット172の中心を確認し、さらにその後、チャックカメラ170によってターゲット172の中心を再確認している。このようにチャックカメラ170によるターゲット172の中心の再確認を行っているので、ターゲット172が経時的に移動したとしても、チャックカメラ170とブリッジカメラ171の水平方向位置を適切に調節することができる。
また、接合装置41の上チャック支持部150において、停止部154の本体155の上端と下端がケーシング151に肯定されているので、衝突部157が停止部材156に接触している状態でも、停止部154の位置は経時的に変化し難くなる。さらに、衝突部157が停止部材156に点接触しているので、さらに停止部154の位置は経時的に変化し難くなる。したがって、上チャック140と下チャック141の水平方向位置をより適切に調節することができる。
なお、かかる停止部154と衝突部157の構成は、他の移動部にも設けられていてもよい。例えばこれら停止部154と衝突部157を、ブリッジカメラ171の移動を停止させる際に用いてもよい。
また接合システム1は、接合装置41に加えて、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30と、表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40も備えているので、一のシステム内でウェハW、Wの接合を効率よく行うことができる。したがって、ウェハ接合処理のスループットをより向上させることができる。
以上の実施の形態の接合装置41では、下チャック141とブリッジカメラ171は同一の支持部材161に支持されていたが、これらは別々の支持部材に支持されていてもよい。
また、以上の実施の形態の接合システム1において、接合装置41でウェハW、Wを接合した後、さらに接合された重合ウェハWを所定の温度で加熱(アニール処理)してもよい。重合ウェハWにかかる加熱処理を行うことで、接合界面をより強固に結合させることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。本発明はこの例に限らず種々の態様を採りうるものである。本発明は、基板がウェハ以外のFPD(フラットパネルディスプレイ)、フォトマスク用のマスクレチクルなどの他の基板である場合にも適用できる。
1 接合システム
2 搬入出ステーション
3 処理ステーション
30 表面改質装置
40 表面親水化装置
41 接合装置
61 ウェハ搬送装置
70 制御部
140 上チャック
141 下チャック
151 ケーシング
152 上チャック移動部
154 停止部
155 本体
156 停止部材
157 衝突部
161 支持部材
162 下チャック移動部
170 チャックカメラ
171 ブリッジカメラ
172 ターゲット
上ウェハ
下ウェハ
重合ウェハ

Claims (11)

  1. 基板同士を接合する接合装置であって、
    下面に第1の基板を保持する第1の保持部と、
    前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部を水平方向に移動させる第1の水平移動部と、
    前記第2の保持部を水平方向に移動させる第2の水平移動部と、
    前記第1の保持部に保持された第1の基板を撮像する第1の撮像部と、
    前記第2の保持部に保持された第2の基板を撮像する第2の撮像部と、
    前記第1の保持部、前記第2の保持部、前記第1の水平移動部、前記第2の水平移動部、前記第1の撮像部及び前記第2の撮像部の動作を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記第1の保持部に保持された第1の基板の表面を前記第1の撮像部によって撮像し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を調節する第1の工程と、
    その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する第2の工程と、
    その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の表面を前記第2の撮像部によって撮像し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を調節する第3の工程と、
    その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を再調節する第4の工程と、
    その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の所定点を前記第2の撮像部によって確認し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を再調節する第5の工程と、
    その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板の所定点を前記第1の撮像部によって確認し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を再調節する第6の工程と、
    その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する第7の工程と、を実行させることを特徴とする、接合装置。
  2. 前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する際に共通の基準となる基準部をさらに有し、
    前記制御部は、前記第2の工程と前記第4の工程の各々において、前記第1の撮像部によって前記基準部を確認し、その後、前記第2の撮像部によって前記基準部を確認し、さらにその後、前記第1の撮像部によって前記基準部を再確認して、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節することを特徴とする、請求項1に記載の接合装置。
  3. 前記第2の保持部と前記第1の撮像部は、同一の支持部材に支持されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の接合装置。
  4. 前記第1の水平移動部による前記第1の保持部の水平方向の移動を停止させる停止部をさらに有し、
    前記停止部の上端と下端は、それぞれ固定部材に固定されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の接合装置。
  5. 前記第1の水平移動部には、前記停止部に衝突する衝突部が設けられ、
    前記衝突部における前記停止部側の先端は、当該停止部に点接触するように停止部側に突起していることを特徴とする、請求項4に記載の接合装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の接合装置を備えた接合システムであって、
    前記接合装置を備えた処理ステーションと、
    第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を備え、
    前記処理ステーションは、
    第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、
    前記接合装置では、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合することを特徴とする、接合システム。
  7. 接合装置を用いて基板同士を接合する接合方法であって、
    前記接合装置は、
    下面に第1の基板を保持する第1の保持部と、
    前記第1の保持部の下方に設けられ、上面に第2の基板を保持する第2の保持部と、
    前記第1の保持部を水平方向に移動させる第1の水平移動部と、
    前記第2の保持部を水平方向に移動させる第2の水平移動部と、
    前記第1の保持部に保持された第1の基板を撮像する第1の撮像部と、
    前記第2の保持部に保持された第2の基板を撮像する第2の撮像部と、を有し、
    前記接合方法は、
    前記第1の保持部に保持された第1の基板の表面を前記第1の撮像部によって撮像し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を調節する第1の工程と、
    その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する第2の工程と、
    その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の表面を前記第2の撮像部によって撮像し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を調節する第3の工程と、
    その後、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を再調節する第4の工程と、
    その後、前記第2の保持部に保持された第2の基板の所定点を前記第2の撮像部によって確認し、前記第2の水平移動部によって前記第2の保持部の水平方向位置を再調節する第5の工程と、
    その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板の所定点を前記第1の撮像部によって確認し、前記第1の水平移動部によって前記第1の保持部の水平方向位置を再調節する第6の工程と、
    その後、前記第1の保持部に保持された第1の基板と前記第2の保持部に保持された第2の基板とを対向配置して接合する第7の工程と、を有することを特徴とする、接合方法。
  8. 前記接合装置は、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節する際に共通の基準となる基準部をさらに有し、
    前記第2の工程と前記第4の工程の各々において、前記第1の撮像部によって前記基準部を確認し、その後、前記第2の撮像部によって前記基準部を確認し、さらにその後、前記第1の撮像部によって前記基準部を再確認して、前記第1の撮像部と前記第2の撮像部の水平方向位置を調節することを特徴とする、請求項7に記載の接合方法。
  9. 前記第2の保持部と前記第1の撮像部は、同一の支持部材に支持されていることを特徴とする、請求項7又は8に記載の接合方法。
  10. 請求項7〜9のいずれかに記載の接合方法を接合装置によって実行させるために、当該接合装置を制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラム。
  11. 請求項10に記載のプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体。
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