本明細書では、集積回路(IC)パッケージのための整列用固定具及び関連する技術の複数の実施形態を提示する。いくつかの実施形態において、ICパッケージ用の整列用固定具は、第1のソケット及び第2のソケットを有し、前記第1のソケットは、前記ICパッケージの第1の表面を受けることができる大きさにされる1つの凹部を有するとともに前記凹部の外側に配置される第1の磁石配列を有し、前記ICパッケージは、前記第1の表面に対向する第2の表面を有するとともに該第2の表面の上に第1の電気的接触要素を有し、前記第2のソケットは、第2の電気的接触要素を有するとともに第2の磁石配列を有する。ICパッケージが凹部の中に配置され、ICパッケージが第1の軸に沿って第1のソケットと第2のソケットとの間に配置され、そして、第1の磁石配列が、第2の磁石配列とあらかじめ定められた平衡関係にあり、第1のソケットと第2のソケットとが対になっている場合に、第1の電気的接触要素及び第2の電気的接触要素が整列される。
技術が進歩し、ICパッケージのサイズが縮小するにしたがって、底部側のコネクタのピッチ、及び、結果として、頂部側の接点のピッチも同様に縮小している。頂部側の接点は、いくつかの伝統的な検査用固定具によって使用され、ICパッケージの検査の間の電気的接続を形成する。頂部側の接点の例は、頂部側スルーモールド相互接続(TMI)、露出されたランド、及びボールグリッドアレイ(BGA)接点を含む。しかしながら、ピッチのサイズ及び特徴のサイズが減少するにしたがって、検査用固定具の電気的プローブを頂部側の接点と正しく整列することはますます困難になってきている。
いくつかの検査用固定具は、(ICパッケージが配置される)底部のソケット、及び検査回路に接続する複数の電気的プローブを備える頂部のソケットを含む。検査回路は、例えば、検査用インターフェイスユニット(TIU)及びテスタカードを含んでいてもよい。カードは、ICパッケージの性能を電気的及び機能的に検査し及び評価するように構成されてもよい。検査は、(中央処理ユニット(CPU)のグラフィックスコアとメモリが相互作用する機器等の)消費者エンドユース機器の機能を評価してもよい。検査の間、メモリは取り付けられなくてもよいので、テスタカードは、ICパッケージとテスタカードの中に含まれるメモリとの間のインターフェイスを提供してもよい。
伝統的な検査用固定具は、ICパッケージの頂部にある所望の電気的接点と電気的プローブを整列させる複数の登録特徴を含んでいてもよい。例えば、伝統的な検査用固定具の中には、整列のためにICパッケージのエッジを使用するものもある。そのような固定具の場合には、底部のソケットが、ICパッケージのエッジに位置する複数の凹部を有していてもよく、頂部のソケットが、(例えば、2個乃至4個のエッジガイド等の)複数の凹部に向かって伸びている複数のエッジガイドを有していてもよい。頂部のソケットと底部のソケットが対にされると、頂部のソケットは、エッジガイドがICパッケージのエッジに隣接するように位置してもよい。頂部のソケットの中の電気的プローブは、エッジガイドに位置に対して位置決めされ、エッジガイドの位置は、ICパッケージのエッジに隣接していると考えられる。しかしながら、そのような固定具を使用すると、パッケージサイズの精度及びダイシングの精度が極めて高いことが要求され、ICパッケージの頂部側にある電気的接点が、ICパッケージのエッジからちょうど予想されるように間隔をあけられていない場合には、頂部のソケットの電気的プローブは、ICパッケージの頂部側にある電気的接点と接触しそこなうであろう。ピッチが減少するにしたがって、要求される精度は増加し、そのような精度を達成しようとすれば、きわめて高価な出費を強いられることとなる。さらに、ICパッケージのエッジでのエッジガイドで働く機械力により、ICパッケージは、頂部のソケットの中に無理やり押し込まれる状態になる。薄いICパッケージの場合には、そのICパッケージのエッジでのエッジガイドで働く機械力は、そのICパッケージを破損させる可能性がある。
他の伝統的な検査用固定具は、整列のために底部のソケットの中の凹部を使用してもよい。そのような固定具では、底部のソケットは、複数の凹部をICパッケージから離れて位置させてもよく、頂部のソケットは、それらの複数の凹部に向かって伸びている複数のシャフトを有していてもよい。それらの複数の凹部は、シャフトの寸法と正確に一致するような寸法にされていてもよい。頂部のソケット及び底部のソケットが対にさせられると、頂部のソケットは、シャフトが(例えば、滑りばめにより)凹部の中に固定されるように位置決めされてもよい。頂部のソケットの中の電気的プローブは、シャフトの位置に対して位置決めされ、シャフトの位置は、正確に対応する凹部の中に位置すると考えられる。しかしながら、シャフトと凹部との間の固定がきつすぎると、検査用固定具を固着させてしまう可能性がある。シャフトが凹部の中に容易に挿入され、そして、凹部から容易に取り外されることを可能にするために、頂部のソケットと底部のソケットが対にさせられるときに、通常、ある“間隙”がシャフトと凹部との間に残される。例えば、いくつかの応用において、凹部の直径は、累積公差分析に基づいて、100ミクロンだけ大きくされてもよい。上記のことは、底部のソケットと頂部のソケットが対にさせられるときに、50ミクロンの移動を可能にするが、精密なピッチのICパッケージについては十分には精度が高くない可能性がある。さらに、凹部へのシャフトの挿入及び凹部からのシャフトの取り外しは、シャフトと凹部とに摩耗を引き起こす可能性があり、検査用固定具の耐用年数を減少させる。
本明細書において開示される複数の実施形態のうちのいくつかは、磁石ベースの自己整列メカニズムを提供してもよく、磁石ベースの自己整列メカニズムは、検査されるICパッケージと検査回路に接続される電気的接触要素との間の精密なピッチの頂面側接触を可能とする。例えば、いくつかの実施形態において、本明細書で開示される技術は、0.5マイクロメーターよりも小さいピッチの頂面側接点を有するICパッケージに使用されてもよい。いくつかの実施形態において、本明細書で開示される技術は、0.35マイクロメーターよりも小さいピッチの頂面側接点を有するICパッケージに使用されてもよい。これらの数値は、完全に例示的なものであり、いずれかの適切な寸法を使用してもよい。
本明細書で開示される実施形態のうちのさまざまなものは、さまざまな利点を有する。きつく一致させられたシャフト及び凹部の整列と比較して、本明細書において開示される磁石ベースの整列技術のうちのいくつかは、機械的な摩擦力に依存しなくてもよく、低減された摩耗を示すことができる。さらに、さまざまな磁石ベースの整列技術は、いかなる“空所化変形”をも必要とせず、したがって、改善された精密さを示すことができる。シャフト―エッジ整列と比較して、本明細書で開示される磁石ベースの自己整列技術のうちのいくつかは、パッケージのエッジのきつい整列の必要性及びパッケージの外周の高精度での製造の必要性を回避することができ、パッケージの破損のリスクを低減することができる。いくつかの実施形態において、例示的な例として、本明細書において開示される磁石配列を備える2つのソケットの間で、30ミクロンよりも小さい整列精度を達成することが可能である。上記の精度は、例えば、0.35マイクロメーターよりも小さいピッチのICパッケージに関する頂面側の整列を首尾よく行うのに十分余裕がある精度である。
以下の詳細な説明において、添付の図面を参照してもよく、それらの添付の図面は、本明細書の一部を形成し、それらの添付の図面においては、同様の数字は一貫して同様の部分を指定し、それらの添付の図面は、実現されうる例示的な実施形態として示される。他の実施形態を利用してもよく、本開示の範囲内で構造的な変更又は論理的な変更がなされうるということを理解すべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意義に解釈されるべきではなく、実施形態の範囲は、添付の特許請求の範囲及びそれらと等価なものによって規定される。
さまざまな実施形態は、請求項に記載される主題を理解するのに最も役立つ方法で、複数の個別の動作として、又は、代わりに、複数の個別の演算として記載されてもよい。しかしながら、説明の順序は、これらの演算が必然的に説明の順序通りに実行されるということを示唆するものと解釈されるべきではない。特に、これらの演算は、提示される順序で実行されなくてもよい。説明される演算は、説明される実施形態における順序と異なる順序で実行されてもよい。さまざまな追加の演算が実行されてもよく、及び/又は説明される演算が追加の実施形態において省略されてもよい。
本開示においては、「A及び/又はB」という表現は、(A)、(B)、又は(A及びB)を意味する。本開示については、「A、B、及び/又はC」という表現は、(A)、(B)、(C)、(A及びB)、(A及びC)、(B及びC)、又は(A、B、及びC)を意味する。
詳細な説明においては、「ある実施形態において(in an embodiment)」又は「複数の実施形態において(in embodiments)」という表現を用いることができ、複数の実施形態は、各々が同一の又は異なる実施形態のうちの1つ又は複数を指してもよい。さらに、本開示の実施形態に関連して使用される「含む(comprising)」、「からなる(including)」、「備える(having)」、及びその他同様のものは、類義語である。本明細書において使用されるように、「磁石(magnet)」の語は、永久磁石及び電磁石を含んでもよい。
図1乃至4は、整列用固定具100及びICパッケージ102の整列のさまざまな実施形態の分解側面図である。整列用固定具100は、第1のソケット104及び第2のソケット116を含んでもよい。磁石配列110及び磁石配列122は、それぞれ、第1のソケット104及び第2のソケット116の中に配置されてもよく、以下で議論されるように、第2のソケット116との第1のソケット104の適切な整列を可能としてもよい。
第1のソケット104は、ICパッケージ102を受けることができる寸法にされる凹部106を有してもよい。特に、ICパッケージ102の表面108は、第1のソケット104の表面130で凹部106の中に受容されてもよい。いくつかの実施形態において、凹部106は、ICパッケージ102の表面108の上にある(図示されていない)複数の導電性接点のうちの対応する導電性接点に接触することができる寸法にされる(図示されていない)複数の導電性接点を含んでもよい。例えば、ICパッケージ102の表面108は、複数の導電性ボールを含んでもよく、凹部106は、複数の導電性レセプタクルを含んでもよく、複数の導電性レセプタクルの各々は、複数の導電性ボールのうちの対応する導電性ボールを受けることができる寸法にされてもよい。いくつかの実施形態において、ICパッケージ102の表面108は、複数の導電性接点を含んでもよく、凹部106は、複数のホールを含んでもよく、複数のスプリングプローブが、複数の導電性接点のうちの対応する導電性接点に接触するように複数のホールを通って伸びていてもよい。
ICパッケージ102は、表面108と対向する表面114を有していてもよい。電気的接触要素120は、ICパッケージ102の表面114の上に配置されてもよい。電気的接触要素120は単数形で議論されてもよいが、このことは図示の容易さのために過ぎず、ICパッケージ102は、複数の電気的接触要素120を含んでもよい。第1のソケット104は、表面130と対向する表面162を有してもよい。いくつかの実施形態において、表面162は、(“浮動”ソケットを形成するように)1つ又は複数のスプリングを介して基部に接続されてもよい。浮動ソケットのいくつかの例は、図31及び図32を参照して以下で議論される。第1のソケット104は、1つ又は複数の側壁160を含んでもよい。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の側壁160のうちのいくつかは、凹部106の境界を形成してもよい。
第1のソケット104は、第1の磁石配列110を有してもよい。第1の磁石配列110は、側部144の中で凹部106の外側に配置されてもよい。差し込み図140は、(以下で議論されるように、例えば、第1の磁石配列110に含まれる複数の磁石112のいずれか又は第2の磁石配列122に含まれる複数の磁石124のいずれかであってもよい)磁石150の断面図を示している。磁石150は、“N極”極性端152と“S極”極性端154とを有していてもよい。長手方向軸156は、N極極性端152とS極極性端154との間で定義されてもよい。
磁石150は、細長い形状を有するように図示されているが、磁石150は、ディスク、矩形の個体、円柱、又は他の形状であってもよい。例えば、いくつかの実施形態において、磁石150は、概ね1/16インチの直径を有する実質的に円柱の形状を有していてもよい。本明細書において説明される複数の実施形態のいずれかで使用される磁石の形状のいくつかの例は、図41乃至図46を参照して以下で議論される。各磁石150は、N極極性端152及びS極極性端154を有しているが、ここでは、磁石は単一の極性であると表現されてもよい。上記の表現は簡略表現に過ぎず、近傍にある他の磁石との磁石同士の相互作用と関連する磁石の端部の極性を指す。例えば、第1の磁石150及び第2の磁石150が整列された長手方向軸156を有しており、第1の磁石150のN極極性端152が第2の磁石150のS極極性端154に面している場合には、第1の磁石150は、一方の極性を有していると表現されてもよく、第2の磁石150は、“他方”の極性を有していると表現されてもよい。上記の簡略表現は、2つの磁石のN極極性端とS極極性端との間の引力が、(例えば、“同種の”極性端の間の磁気的な反発力から生じる)2つの磁石の間の斥力を超えて優位である場合に適切である。同様に、第1の磁石150及び第2の磁石150が整列された長手方向軸156を有しており、第1の磁石150のN極極性端152が第2の磁石150のN極極性端152に面している場合には、第1の磁石150は、一方の極性を有していると表現されてもよく、第2の磁石150は、“同一の”の極性を有していると表現されてもよい。上記の簡略表現は、(N極極性−N極極性又はS極極性−S極極性等の)2つの磁石の同種の極性端の間の斥力が、(例えば、反対の極性端の間の磁気的な引力から生じる)2つの磁石の間の引力を超えて優位である場合に適切である。
各整列用固定具100は、第2のソケット116を含んでいてもよい。第2のソケット116は、電気的接触要素118を有していてもよい。いくつかの実施形態において、電気的接触要素118は、第1のソケット104に向かって表面136から伸びている(図示しない)導電性ピンを含んでいてもよい。さまざまな実施形態において、例えば、導電性ピンは、スプリングプローブであってもよい。さまざまな実施形態において、導電性ピンは金から形成されていてもよい。電気的接触要素は単数形で議論されてもよいが、このことは、図示の容易さのために過ぎず、第2のソケット116は、複数の電気的接触要素118を含んでもよい。第2のソケット116は、表面136に対向する表面164を有していてもよい。いくつかの実施形態において、表面164は、(“浮動”ソケットを形成するように)1つ又は複数のスプリングを介して基部に接続されていてもよい。浮動ソケットのいくつかの例は、図31及び図32を参照して以下で議論される。第2のソケット116は、側部146に第2の磁石配列122を有してもよく、第2の磁石配列122は、1つ又は複数の磁石124を含んでもよい。上記のように、1つ又は複数の磁石124は、磁石150の複数の実施形態のうちのいずれかの形態をとってもよい。
本明細書で説明される実施形態において、第1のソケット104及び第2のソケット116は、いずれかの適切な材料から形成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、第1のソケット104及び/又は第2のソケット116は、ステンレス鋼、銅、プラスティック、及び/又は他の非強磁性材料から形成されてもよい。あるプラスティック材料及び金属材料は、温度及び湿度とともに増大し及び減少する抵抗を有するため、いくつかの応用において有利である。第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122に含まれる磁石は、いずれかの適切な材料から形成することが可能である。例えば、いくつかの実施形態において、第1の磁石配列110及び/又は第2の磁石配列122に含まれる磁石は、ネオジム磁石又は希土類磁石であってもよい。整列用固定具100の磁石に使用される材料、サイズ、及び形状は、特定の応用のために要求される磁力の方向及び振幅に基づいて選択されてもよい。
使用の段階では、ICパッケージ102が凹部106の中に配置され、ICパッケージ102が(図示しない)軸126に沿って第1のソケット104と第2のソケット116との間に配置され、そして、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122とあらかじめ定められた平衡関係にあり、第1のソケット104及び第2のソケット116を対にさせる場合に、ICパッケージ102の電気的接触要素120と第2のソケット116の電気的接触要素118とを整列させることが可能である。
第1のソケット104が第2のソケット116と対にさせられると、ICパッケージ102は、第1のソケット104の表面130と第2のソケット116の表面136との間に固定されてもよい。特に、いくつかの実施形態において、第1のソケット104の凹部106がICパッケージ102の表面108に“上向きの”力を及ぼす一方で、第2のソケット116の表面136がICパッケージ102の表面114に“下向きの”力を及ぼす。これらの力は、(ICパッケージ102の表面108の電気的接点と第1のソケット104の凹部106の中の対応する電気的接点との間の安定した電気的接触を可能にする)ICパッケージ102の表面108と凹部106との間の安定した接触を可能にするとともに、(ICパッケージ102の電気的接触要素120と第2のソケット116の電気的接触要素118との間の安定した電気的接触を可能にする)ICパッケージ102の表面114と第2のソケット116の表面136との間の安定した接触を可能にしてもよい。
図1乃至4は、第1の磁石配列110の中の磁石112の(図1の差し込み図140を参照して議論された長手方向軸156等の)長手方向軸と第2の磁石配列122の中の磁石124の長手方向軸とが、それぞれ、軸126と平行な方向に向いているさまざまな実施形態を図示している。いくつかの実施形態において、第1の磁石配列110の磁石112は、第2の磁石配列122の磁石124と対応しており、第1のソケット104が第2のソケット116と対にさせられると、磁石112及び対応する磁石124は、1つの共通の長手方向軸を共有する。特に、磁石112及び対応する磁石124は、互いに向き合う反対の極性端を有するように配列されてもよい。例えば、磁石112のN極極性端152は、磁石124のS極極性端154と向かい合ってもよい。磁石112及び磁石124が近接して配置されると、これらの反対の極性端の間の引力が、磁石112と磁石124との間の自己整列を誘導してもよい。
上記の自己整列は、図5に示されている。描画(A)では、磁石112は、磁石124との近傍に運ばれる。磁石112のS極極性端154は、磁石124のN極極性端152と向かい合っていてもよく、磁石112及び磁石124の長手方向軸は一致していなくてもよい。磁石112のS極極性端154と磁石124のN極極性端152との間の磁気的な引力は、磁石112のS極極性端と磁石124のN極極性端とを結び付け、それらの長手方向軸を整列させる力を発生させてもよい。
図1乃至4に示されているように、1つ又は複数の磁石112が、第1のソケット104の外周に配置されて、第1の磁石配列110を形成してもよい。1つ又は複数の磁石124は、第1の磁石配列110の磁石112の位置と相補的な第2のソケット116の外周の位置に配置され、かつ、第1の磁石配列110の対応する磁石112の極性と反対の極性を有していてもよい。図1乃至4の実施形態で使用することが可能ないくつかの磁石配列が図6乃至11を参照して以下で議論される。第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間に働く力が、第1のソケット104及び第2のソケット116を整列させることができるので、第1のソケット104及び第2のソケット116のさまざまな特徴は、第1のソケット104及び第2のソケット116が実質的な機械的インピーダンスなしで互いに対して回転し及び/又は互いに対して併進運動することが可能であるように、寸法を決められてもよい。例えば、第1のソケット104及び第2のソケット116が対にさせられる際に、(例えば、一方のソケットの突出部分の寸法が他方のソケットの対応する凹部の寸法と正確に一致する場合等)第1のソケット104及び第2のソケット116の機械的特徴が“緊密な”方法で整合させられている場合には、第1のソケット104と第2のソケット116との間の相対運動は制限され、第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122が正しく整列するのを妨げる可能性がある。したがって、いくつかの実施形態では、第1のソケット104及び第2のソケット116の機械的に相補的な特徴が、“間隙”を含むように寸法を決められてもよく、“間隙”は、第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の望ましい整列を達成するための第1のソケット104及び第2のソケット116の調整を可能とする。さらに、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の磁気的な力が、接触される際の第1のソケット104と第2のソケット116との間の摩擦力に抗するのに十分な値となるように、第1のソケット104、第2のソケット116、磁石112及び磁石124に使用される材料を選択してもよい。
図1乃至4のさまざまな実施形態が以下でさらに詳細に議論される。図1において、第1のソケット104は、(ICパッケージ102を受ける)凹部106及び凹部128の2つの凹部を含む。凹部106は凹部128の中に配置されていてもよい。このようにして、第1のソケット104は、凹部106の境界を定める側壁160及び凹部128の境界を定める側壁160を含んでもよい。第2のソケット116の電気的接触要素118は、表面136に配置されてもよい。図1の実施形態において、表面136は実質的に平坦であってもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にさせられると、ICパッケージ102は、ほぼ完全に第1のソケット104の凹部106の中に位置してもよく、ICパッケージ102の表面114は、第2のソケット116の表面136と接触してもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列112の磁石112は、軸126と平行なそれぞれの長手方向軸によって方向づけられてもよい。
図2において、第1のソケット104は、(ICパッケージ102を受ける)単一の凹部106を含んでもよい。側壁160は、凹部106の境界を定めてもよい。第2のソケット116は、凹部202を含んでもよく、第2のソケット116の電気的接触要素118は、凹部202の表面136に配置されてもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にさせられる際に、ICパッケージ102が第1のソケット104の凹部106の中に配置されるとともに第2のソケット116の凹部202の中に配置されるように、凹部202の寸法を決めてもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列122の磁石124は、軸126と平行なそれぞれの長手方向軸により方向づけられてもよい。
図3において、第1のソケット104は、(ICパッケージ102を受ける)単一の凹部106を含んでもよい。側壁160は、凹部106の境界を定めてもよい。第2のソケット116は、1つの突出部302を含んでもよく、第1のソケット104及び第2のソケット116が対にさせられる際に、突出部302が凹部106の中に入ってICパッケージ102の表面114に接触するように、突出部302の寸法を決めてもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列122の磁石124は、軸126と平行なそれぞれの長手方向軸により方向づけられてもよい。
図4において、第1のソケット104は、突出部402を含んでもよく、凹部106は、突出部402の中に配置されてもよい。したがって、第1のソケット104は、突出部402及び凹部106の境界を定める側壁160を含んでもよい。第2のソケット116は、凹部404を含んでもよく、第2のソケット116の電気的接触要素118は、凹部404の表面136の中に配置されてもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にさせられる際に、突出部402が凹部404の中に入って、ICパッケージ102が第1のソケット104の凹部106の中に配置されるとともに第2のソケット116の凹部404の中に配置されるように、突出部402及び凹部404の寸法を決めてもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列122の磁石124は、軸126と平行なそれぞれの長手方向軸により方向づけられてもよい。
図6乃至11は、第1のソケット104の第1の磁石配列110の中の個々の磁石112の配列のさまざまな実施形態の上面図であり、それらの個々の磁石112の長手方向軸は、(図示されていない)軸126と平行な方向に向けられる。図6乃至11を参照して以下で説明される配列のいずれかが、図1乃至4を参照して上記で説明された整列用固定具100のいずれかの実施形態に含まれていてもよい。図6乃至11で図示される第1の磁石配列110は、複数の例のうちのいくつかに過ぎず、磁石112のいずれかの望ましい配列が第1の磁石配列110の中で使用されてもよい。また、図6乃至11に示される(N極を示す”N”及びS極を示す”S”等の)特定の極性は、例示に過ぎない。
図示の容易さのため、図6乃至11には、第1の磁石配列110のみが示されるが、整列用固定具100を形成するために、第2のソケット116の第2の磁石配列122により、相補的なパターンを有するとともに反対の極性を有するように磁石124を配列してもよく、それによって第1の磁石配列110の磁石112の各々が、第2の磁石配列122の(反対の極性を有する)1つの対応する磁石124を有するようにしてもよい。具体的には、第1のソケット104が第2のソケット116と対にされる際に、第1の磁石配列110の磁石112がそれぞれの長手方向軸に沿って第2の磁石配列122の磁石124と整列することができるように、第2の磁石配列122の磁石124を位置させてもよい。すでに記載したように、第1の磁石配列110の磁石112と第2の磁石配列122の磁石124との間の磁気的な引力は、第1のソケット104の第2のソケット116に対する自己整列を生じさせてもよく、第1のソケット104及び第2のソケット116が近傍に配置されると、磁気的な力が、第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の正しい整列を生じさせてもよい。特に、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の磁気的な力は、引力であってもよい。
図6は、第1のソケット104の1つの実施形態の上面図であり、第1のソケット104は、凹部106を有し、凹部106は、実質的に正方形にされ、側壁160によって境界を定められる。第1の磁石配列110は、矩形形状の4つの角に配置される4つの磁石112A乃至112Dを含んでもよく、4つの磁石112A乃至112Dの各々は、凹部106の異なる角に近接して配置されていてもよい。4つの磁石112A乃至112Dの極性は、すべて同一(例えば、"N")であってもよく、第2のソケット116の第2の磁石配列122の中の対応する磁石124の極性は、4つの磁石112A乃至112Dの極性と反対の極性(例えば、"S")であってもよい。上記の実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、4つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、4つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する90度の回転を表していてもよい。
図7は、第1のソケット104の1つの実施形態の上面図であり、第1のソケット104は、凹部106を有し、凹部106は、実質的に正方形にされ、側壁160によって境界を定められる。第1の磁石配列110は、矩形形状の4つの角に配置される4つの磁石112A乃至112Dを含んでもよく、4つの磁石112A乃至112Dの各々は、凹部106の1つの角に近接して配置されていてもよい。4つの磁石112A乃至112Dの極性は、すべてが同じではなくてもよい。具体的には、図7において、(例えば、”N”磁石112A及び112C等の)4つの磁石112A乃至112Dのうちの2つが第1の極性を有するとともに対角部に配置され、(例えば、”S”磁石112B及び112D等の)4つの磁石112A乃至112Dのうちの2つが第1の極性とは異なる第2の極性を有するとともに異なる対角部に配置される。上記の実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、2つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、2つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する180度の回転を表していてもよい。他の実施形態において、図7の第1の磁石配列110の磁石112の1つのみが1つの特定の極性を有していてもよく、第1の磁石配列110の磁石112のうちの残りの磁石112は反対の極性を有していてもよい。そのような実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性の欠如は、第1のソケット104と第2のソケット116との間のただ1つだけの構成が存在することを意味していてもよく、その唯一の構成は、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122と正しく整列されることを可能とする。
図8は、第1のソケット104の1つの実施形態の上面図であり、第1のソケット104は、凹部106を有し、凹部106は、実質的に正方形にされ、側壁160によって境界を定められる。第1の磁石配列110は、矩形形状の4つの角に配置される4つの磁石112A乃至112Dを含んでもよく、4つの磁石112A乃至112Dの各々は、実質的に方形の凹部106の側部の角に近接して配置されていてもよい。4つの磁石112A乃至112Dの極性は、すべて同一(例えば、"N")であってもよく、第2のソケット116の第2の磁石配列122の中の対応する磁石124の極性は、4つの磁石112A乃至112Dの極性と反対の極性(例えば、"S")であってもよい。上記の実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、4つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、4つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する90度の回転を表していてもよい。他の実施形態において、図8の第1の磁石配列110の磁石112の1つのみが1つの特定の極性を有していてもよく、第1の磁石配列110の磁石112のうちの残りの磁石112は反対の極性を有していてもよい。そのような実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性の欠如は、第1のソケット104と第2のソケット116との間のただ1つだけの構成が存在することを意味していてもよく、その唯一の構成は、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122と正しく整列されることを可能とする。
図9は、第1のソケット104の1つの実施形態の上面図であり、第1のソケット104は、凹部106を有し、凹部106は、実質的に正方形にされ、側壁160によって境界を定められる。第1の磁石配列110は、4つの磁石112A乃至112Dを含んでもよく、4つの磁石112A乃至112Dのうちの2つ(磁石112B及び112C)が第1の極性(”N”)を有し、4つの磁石112A乃至112Dのうちの2つ(磁石112A及び112D)が第1の極性と反対の第2の極性(”S”)を有してもよい。反対の極性を有する(例えば、磁石112A及び112B等の)一方の対の磁石は、凹部106の一方の角に近接して配置され、反対の極性を有する(例えば、磁石112C及び112D等の)他方の対の磁石は、凹部106の異なる角に近接して配置される。図9では、上記の2つの角は対角線上に位置しているが、そうである必要はない。いくつかの実施形態において、複数の隣接する角が、1つ、2つ、又はより多くの磁石に近接していてもよい。図9の実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、2つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、2つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する180度の回転を表していてもよい。他の実施形態において、図9の第1の磁石配列110の磁石112の1つのみが1つの特定の極性を有していてもよく、第1の磁石配列110の磁石112のうちの残りの磁石112は反対の極性を有していてもよい。そのような実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性の欠如は、第1のソケット104と第2のソケット116との間のただ1つだけの構成が存在することを意味していてもよく、その唯一の構成は、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122と正しく整列されることを可能とする。
図10は、第1のソケット104の1つの実施形態の上面図であり、第1のソケット104は、凹部106を有し、凹部106は、実質的に矩形形状にされるが、実質的に正方形にはされず、凹部106は、側壁160によって境界を定められる。図10の第1のソケット104は、実質的に正方形でもなく矩形でもない外側境界1000を有している。本明細書で開示される整列用固定具100の複数の実施形態のうちのいずれかの第1のソケット104及び/又は第2のソケット116の外側境界は、(例えば、正方形、矩形、三角形、いずれかの他の多角形、円形、及び不規則な形状、又はいずれかの望ましい形状又はこれらの形状の組み合わせ等の)いずれかの望ましい形状をとってもよい。第1の磁石配列110は、長方形の4つの角に配置される4つの磁石112A乃至112Dを含み、図10においては、4つの磁石112A乃至112Dの各々は、実質的に矩形形状の凹部106の1つの辺の中央に近接して配置されてもよい。具体的には、図10においては、4つの磁石112A乃至112Dのうちの(例えば、”N”極性磁石112A及び112C等の)2つが、第1の極性を有するとともに対角部に配置され、4つの磁石112A乃至112Dのうちの(例えば、”S”極性磁石112B及び112D等の)2つが、第1の極性とは異なる第2の極性を有するとともに異なる対角部に配置される。上記の実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、2つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、2つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する180度の回転を表していてもよい。他の実施形態において、図10の第1の磁石配列110の磁石112の1つのみが1つの特定の極性を有していてもよく、第1の磁石配列110の磁石112のうちの残りの磁石112は反対の極性を有していてもよい。そのような実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性の欠如は、第1のソケット104と第2のソケット116との間のただ1つだけの構成が存在することを意味していてもよく、その唯一の構成は、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122と正しく整列されることを可能とする。
図11は、第1のソケット104の1つの実施形態の上面図であり、第1のソケット104は、凹部106を有し、凹部106は、実質的に正方形にされ、側壁160によって境界を定められる。図11の第1のソケット104は、(図10の第1のソケット104の外側境界1000を参照して上記で説明された)実質的に正方形でもなく矩形でもない外側境界1000を有している。第1の磁石配列110は、凹部106の周囲の不規則な位置に配置される4つの磁石112A乃至112Dを含んでいる。4つの磁石112A乃至112Dの極性は、すべてが同一であるとして示されているが、そうである必要はなく、極性のあらゆる組み合わせを使用してもよい。図11の第1の磁石配列110の回転対称性の欠如のために、第1のソケット104と第2のソケット116との間のただ1つだけの構成が存在してもよく、その唯一の構成は、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122と正しく整列されることを可能とする。
いくつかの実施形態において、第1の磁石配列110は、図6乃至11を参照して上記で説明された複数の配列のうちの1つ又は複数を含んでいてもよい。例えば、第1の磁石配列110は、図6の磁石112及び図8の磁石112を含んでいてもよい。
図12は、整列用固定具100の1つの実施形態の分解透視図であり、整列用固定具100は、図1で図示されている形態を有し、図7の第1の磁石配列110を有している。整列用固定具100についての図1で図示されている形態の使用は、例示的なものに過ぎず、図1乃至4の実施形態のうちのいずれか(又はいずれかの他の適切な実施形態)を使用してもよい。図7の第1の磁石配列110の使用は、例示的なものに過ぎず、図6乃至11の第1の磁石配列110のいずれか(又はいずれかの他の適切な磁石配列)を使用してもよい。第2のソケット116は、(図示しない)個々の磁石124を備える第2の磁石配列122を有していてもよく、個々の磁石124は、第1の磁石配列110の磁石112と整列されるように配置されてもよい。個々の磁石124は、第1の磁石配列110の対応する磁石112と相補的な極性を有していてもよい。使用の間、(図示しない)ICパッケージ102は、第1のソケット104の凹部106の中に配置されてもよく、第1のソケット104及び第2のソケット116は、第2のソケット116の側部146と第1のソケット104の側部144とを接触させることにより、対にされてもよい。
いくつかの実施形態において、(例えば、第1の磁石配列110及び/又は第2の磁石配列116の)磁石は、(例えば、第1のソケット104及び/又は第2のソケット116等の)ソケットの表面に形成される穴に磁石を挿入することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、摩擦適合により磁石を穴の中に固定することができるように、穴の寸法を決めてもよい。いくつかの実施形態において、磁石は、穴の中で接着されるか、そうでなければ固定されてもよい。磁石は、穴の中で動きをほとんど示さないか又は動きを全く示さなくてもよい。いくつかの実施形態において、穴は、高速ドリル等の精密機械加工技術によって形成されてもよい。いくつかの実施形態において、磁石の表面は、穴が形成されるソケットの表面を超えて伸びていてもよく、ソケットの表面と同一平面になっていてもよく、ソケットの表面の下に配置されていてもよい。
図13乃至18は、第1のソケット104の側部144の表面1300に配置される第1の磁石配列110の磁石112の様々な実施形態を示している。表面1300は、軸126に垂直な表面又は軸126とっ直交する軸に垂直な表面等の側部144のいずれかの表面を含んでいてもよい。図13乃至18の図示に関して第1のソケット104及び磁石112に対する言及は、完全に例示的なものであり、複数の実施形態にうちのいずれかが、第2のソケット116の第2の磁石配列122の磁石124のいずれかのために実装されてもよい。図13は、磁石112の表面170が第1のソケット104の表面1300と同一平面になっている実施形態を示している。第1のソケット104の表面1300が第2のソケット116の表面と接触することになる場合に、表面170と表面1300とを同一平面にする整列が望ましく、最小の距離(及び最大の磁気力)が、磁石112とその磁石112についての(図示しない)第2の磁石配列122の1つ又は複数の対応する磁石124との間で要求される。しかしながら、製造公差によって、偶然に表面1300を超えて伸びる表面170を有する磁石112を生ずる場合には、表面1300と第2のソケット116との間の正しい接触が阻害される。図14は、磁石112の表面170が第1のソケット104の表面1300を超えて突き出している1つの実施形態を示している。そのような実施形態は、第1のソケット104の表面1300が第2のソケット116の表面と接触しないこととなる場合に望ましく、最小の距離(及び最大の磁気力)が、磁石112とその磁石112についての(図示しない)第2の磁石配列122の1つ又は複数の対応する磁石124との間で要求される。図15は、磁石112の表面170が第1のソケット104の表面1300の下に位置させられる1つの実施形態を示している。そのような実施形態は、第1のソケット104の表面1300が第2のソケット116の表面と接触することとなる場合に望ましく、磁石112の表面170が離れて配置されている場合であっても、磁石112とその磁石112についての第2の磁石配列122の1つ又は複数の対応する磁石124との間の結合の強さは十分である。
いくつかの実施形態において、ソケットに穴は面取りされていてもよい。そのような実施形態は、図13乃至15の実施形態を参照して上記で説明される類似した利点及び欠点を含んでいる。図16は、磁石112の表面170が表面1300の面取りされる部分1602の底部と同一平面をなして配置される1つの実施形態を示している。図17は、磁石112の表面170が表面1300の面取りされる部分1702の底部を超えて伸びている1つの実施形態を示している。図18は、磁石112の表面170が表面1300の面取りされる部分1802の底部よりも下に配置される1つの実施形態を示している。さまざまな実施形態において、第1の磁石配列110の磁石112(及び/又は第2の磁石配列122の磁石124)は、図13乃至18に示されている複数の実施形態のうちの1つ又は複数のいずれかの形態をとってもよい。いずれの形態をとるべきかに関する選択は適用に依存してもよい。例えば、近接して1つになっている反対に極性を有する磁石を引っ張って離すのは困難であるため、残りの構成要素が分離させる力に持ちこたえている実施形態の場合には、反対の極性を有する磁石は接触することを許されてもよく、残りの構成要素が2つの接触している磁石を分離させることにより過剰な応力を受けるであろう実施形態においては、それらの2つの磁石は、平衡位置において離れて保持されることが好都合である。電磁石が第1の磁石配列110及び/又は第2の磁石配列122において使用されるいくつかの実施形態において、第1のソケット104及び第2のソケット116をより容易に離すために、整列が完了した後に、電磁石への電力が完全にオフにされてもよい。いくつかの実施形態において、整列の間に引力モードで動作する電磁石のために、反対の極性の電圧が印加されてもよく、第1のソケット及び第2のソケットを話すのが望ましい場合には、引力の代わりに籍力を生成し、第1のソケット104及び第2のソケット116を離すのをより容易にする。
図13乃至18に示されている実施形態は例示に過ぎず、第1のソケット104と第2のソケット116との間のインターフェイスのために他の構成を使用してもよい。例えば、(第1のソケット104及び第2のソケット116の接触する表面が、各々、1つの平面として局所的に配列されてもよいといったように)上記のインターフェイスは、実質的に平面的であってもよい。いくつかの実施形態において、上記のインターフェイスは非平面的であってもよい。例えば、第1のソケット104は、半球の突出部を含んでいてもよく、第2のソケット116は、第1のソケット104の上記の半球の突出部を受けることができるように寸法を決められた半球の凹部を含んでいてもよい。いずれかの適切な構成を使用することが可能である。
図19乃至21は、整列用固定具100及びICパッケージ102の様々な実施形態の分解側面図である。特に、図19乃至21は、第1の磁石配列110の中の磁石112の(図示されていない)長手方向軸及び第2の磁石配列122の中の磁石124の(図示されていない)長手方向軸が、それぞれ、軸126に垂直な方向に向けられたさまざまな実施形態を示している。このようにして、第1のソケット104と第2のソケット116とが軸126の方向に沿って近傍に移動させられると、磁石112及び磁石124は、長手方向軸に沿った“軸の”方向とは対照的に、(図1の長手方向軸156に従って定義される長手方向軸を含む)長手方向軸に垂直な“横の”方向にたがいに近付いてもよい。同様に、例えば、(第1のソケット104と第2のソケット116とが対を解かれる場合等)第1のソケット104と第2のソケット116とが軸126の方向に沿って近傍から外に移動させられる場合には、磁石112及び磁石124は、“横の”方向に沿ってたがいから分離されてもよい。“軸の”方向に沿って分離する場合と比較して、磁石112及び磁石124が“横の”方向に沿って分離される場合には、摩擦力に抗するために要求される力はより小さな力であってもよく、したがって、図1乃至4の実施形態と比較して、図19乃至21の実施形態については、第1のソケット104及び第2のソケット116の対を容易に解くことが可能である。
図19乃至21の整列用固定具のいくつかの実施形態において、第1の磁石配列110の磁石112は、第2の磁石配列122の中に1つの対応する磁石124を有しており、第1のソケット104が第2のソケット116と対にされる場合には、磁石112及びその対応する磁石124は、1つの共通の軸を共有する。いくつかの実施形態において、(第1の磁石配列110又は第2の磁石配列122等の)一方の磁石配列のある1つの磁石の長手方向軸は、(残りの磁石配列等の)他方の磁石配列の2つの磁石の長手方向軸に平行な方向にむけられるが、一方の磁石配列の磁石の長手方向軸は、その磁石の長手方向軸に垂直な方向で他方の磁石配列の2つの磁石の2つの長手方向軸の間に配置される。図19乃至21の実施形態で使用される磁石配列の数は、図22乃至25を参照して以下で説明される。
図1乃至4を参照して上記で説明されたように、各整列用固定具100は、第1のソケット104及び第2のソケット112を含む。第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122は、それぞれ、第1のソケット104及び第2のソケット116に配置されてもよく、以下で説明されるように、第1のソケット104の第2のソケット116との正しい整列を可能にしてもよい。第1のソケット104は、ICパッケージ102を受けることができるように寸法を決められている凹部106を有してもよい。特に、ICパッケージ102の表面108は、第1のソケット104の凹部106の表面130で受けられてもよい。いくつかの実施形態において、凹部106は、(図示しない)複数の導電性接点を含んでもよく、それらの複数の導電性接点は、ICパッケージ102の表面108の上にある(図示しない)複数の導電性接点の対応する1つ1つと接触することができるように寸法を決められてもよい。例えば、ICパッケージ102の表面108は複数の導電性ボールを含んでもよく、凹部106は複数の導電性レセプタクルを含んでもよく、各導電性レセプタクルは対応する導電性ボールを受けることができるように寸法を決められてもよい。ICパッケージ102は、表面108と対向する表面114を有してもよい。電気的接触要素120は、ICパッケージ102の表面114に配置されてもよい。第1のソケット104は、表面130と対向する表面162を有していてもよい。いくつかの実施形態において、(図31及び32を参照して以下で説明されるように)表面162は、1つ又は複数のスプリングを介して基部に接続されてもよい。第1のソケット104は、1つ又は複数の側壁160を含んでもよい。いくつかの実施形態において、1つ又は複数の側壁のうちのいくつかは、凹部106の境界を定めてもよい。
第1のソケット104は第1の磁石配列110を有してもよい。第1の磁石配列110は、凹部106の外側に配置されてもよく、(図1を参照して上記で説明された磁石150の複数の実施形態のうちのいずれかの形態をとってもよい)1つ又は複数の磁石112を含んでもよい。
各整列用固定具100は第2のソケット116を含んでもよく、第2のソケット116は電気的接触要素118を有していてもよい。いくつかの実施形態において、電気的接触要素118は、表面136から第1のソケット104に向かって伸びる(図示しない)ピンを含んでもよい。第2のソケット116は、表面136と対向する表面164を有していてもよい。いくつかの実施形態において、表面164は、(図31及び32を参照して以下で説明されるように)1つ又は複数のスプリングを介して基部に接続されてもよい。第2のソケット116は第2の磁石配列122を有していてもよく、第2の磁石配列122は1つ又は複数の磁石124を含んでいてもよい。上記で説明したように、磁石124は磁石150の複数の実施形態のうちのいずれかの形態をとってもよい。
図1乃至4を参照して上記で説明されたように、使用状態においては、ICパッケージ102が凹部106の中に配置される際に、ICパッケージ102の電気的接触要素120及び第2のソケット116の電気的接触要素118は整列されてもよく、ICパッケージ102は(図示しない)軸126に沿って第1のソケット104と第2のソケット116との間に配置され、そして、第1の磁石配列110は、第2の磁石配列122との間であらかじめ定められる平衡関係にあり、第1のソケット104及び第2のソケット116を対にする。図1乃至4を参照して上記で説明されたように、第1のソケット104が第2のソケット116と対にされると、ICパッケージ102は、第1のソケット104の表面130と第2のソケット116の表面136との間で固定されてもよい。
図1乃至4を参照して上記で説明されたように、図19乃至21の実施形態において第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間で働く力は、第1のソケット104及び第2のソケット116の整列を提供してもよい。したがって、図19乃至21の実施形態においては第1のソケット104及び第2のソケット116のさまざまな特徴は、第1のソケット104及び第2のソケット116が実質的な機械的インピーダンスなしで互いに対して回転し及び/又は互いに対して併進運動することが可能であるように、寸法を決められてもよく、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の磁気的な力が、接触される際の第1のソケット104と第2のソケット116との間の摩擦力に抗するのに十分な値となるように、第1のソケット104、第2のソケット116、磁石112及び磁石124に使用される材料を選択してもよい。
図19乃至21のさまざまな実施形態は、以下でさらに詳細に説明される。図19において、第1のソケット104は、(ICパッケージ102を受ける)凹部106及び凹部128の2つの凹部を含んでもよい。したがって、第1のソケット104は、凹部106の境界を定める側壁160及び凹部128の境界を定める側壁160を含んでもよい。第2のソケット116の電気的接触要素118は、表面136に配置されてもよい。図19の実施形態において、表面136は実質的に平坦であってもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされると、ICパッケージ102は実質的に完全に第1のソケット104の凹部106に中にあってもよく、第2のソケット116は凹部128の中に配置されてもよく、ICパッケージ102の表面114は第2のソケット116の表面136と接触していてもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列122の磁石124は、それぞれ、側部144及び側部146に配置されてもよく、軸126と平行なそれらの長手方向軸によって方向づけられていてもよい。
図20において、第1のソケット104は、(ICパッケージ102を受ける)凹部106及び凹部128の2つの凹部を含んでもよい。凹部106は凹部128の中に配置されていてもよい。第1のソケット104は、凹部106の境界を定める側壁160及び凹部128の境界を定める側壁160を含んでもよい。第2のソケット116は突出部2002を含んでいてもよく、突出部2002は、第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされる際に、凹部128の中に入り、ICパッケージ102の表面114に接触するように寸法を決められてもよい。第2のソケット116の電気的接触要素118は突出部2002の表面136に配置されていてもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列122の磁石124は、それぞれ、側部144及び側部146に配置されていてもよく、軸126に平行なそれらの長手方向軸によって方向づけられていてもよい。
図21において、第1のソケット104は、(ICパッケージ102を受ける)凹部106及び凹部128の2つの凹部を含んでもよい。凹部106は凹部128の中に配置されていてもよい。したがって、第1のソケット104は、凹部106の境界を定める側壁160及び凹部128の境界を定める側壁160を含んでもよい。第1のソケット104は、側部144に複数の突出部2108を含んでいてもよい。第1の磁石配列110は、それらの突出部2108に配置されていてもよい。第2のソケット116は、凹部2102を含んでいてもよく、凹部2102には突出部2104が配置されていてもよい。第2のソケット116の電気的接触要素118は、突出部2104の表面に配置されていてもよい。第2のソケット116は、側部146に突出部2106を含んでいてもよい。第2の磁石配列122は、突出部2106に配置されていてもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされる際に、突出部2104が凹部128の中に入ってICパッケージ102の表面114に接触し、突出部2106が突出部2108と平行に位置するように、突出部2104及び突出部2106の寸法を決めてもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び第2の磁石配列122の磁石124は、それぞれ、(突出部2108の)側部144及び(突出部2106の)側部146に配置されてもよく、軸126に平行なそれぞれの長手方向軸によって方向づけられてもよい。
図22及び図23は、第1の磁石配列110の個々の磁石112及び第2の磁石配列122の個々の磁石124のさまざまな実施形態の上面断面図であり、磁石112及び磁石124の長手方向軸は、(図19乃至21に示されている)軸126に垂直に方向づけられている。特に、図22及び図23に図示されている実施形態は、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の引力により第1のソケット104と第2のソケット116との間の自己整列を可能とするように構成されている。特に、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の正味の磁気的な力は、引力であってもよい。図22及び図23を参照して以下で説明される配列のいずれかは、図19乃至21を参照して上記で説明された整列用固定具100の複数の実施形態のうちのいずれかに含まれてもよい。図22及び図23に示されている第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122は例示に過ぎず、磁石112及び磁石124のいずれかの望ましい配列が、それぞれ、図19乃至図21の複数の実施形態の第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の中で使用されてもよい。特に、いくつかの実施形態において、第1の磁石配列110は、第2の磁石配列122の図22及び図23に図示されている形態をとってもよく、第2の磁石配列122は、第1の磁石配列110の図22及び図23に図示されている形態をとってもよい。(N極極性について”N”及びS極極性について”S”等の)図22及び図23に図示されている特定の極性は例示に過ぎない。
第1のソケット104が第2のソケット116と対にされる際に、第1の磁石配列110の磁石112が第2の磁石配列122の磁石124とそれらのそれぞれの長手方向に沿って整列されるように、第2の磁石配列122の磁石124の位置を決めてもよい。上記で説明されたように、第1の磁石配列110の磁石112と第2の磁石配列122の磁石124との間の磁気的な引力は、第1のソケット104の第2のソケット116との自己整列を生じさせてもよく、第1のソケット104及び第2のソケット116が近傍に運ばれると、磁力が第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の正しい整列を生じさせてもよい。
図22において、第1の磁石配列110は、矩形形状の4つの角に配置される4つの磁石112A乃至112Dを含み、4つの磁石112A乃至112Dの各々は、ここでは、第1のソケット104の実質的に正方形の断面の1つの辺の中心に近接している。(例えば、第2の磁石配列122と面している、すなわち、第2の磁石配列122と主として相互作用をする磁石112A乃至112Dの極性等の)磁石112A乃至112Dの極性は、すべて("N"等の)同じ極性であってもよい。第2の磁石配列122は、矩形形状の4つの角に配置される4つの磁石124A乃至124Dを含んでいてもよく、4つの磁石124A乃至124Dの各々は、ここでは、第2のソケット116の実質的に正方形の断面の辺の中心に近接している。第2のソケット116の第2の磁石配列122の中の磁石124A及び124Bの極性は、対応する磁石112A及び112Bの極性と同じ極性(例えば、"N")であってもよい。したがって、磁石の2つの対112A/124A及び112B/124Aは、斥力を生ずる関係にあってもよい。第2のソケット116の第2の磁石配列122の中の磁石124C及び124Dの極性は、対応する磁石112C及び112Dの極性と反対であってもよい。したがって、磁石の2つの対112C/124C及び112D/124Dは、引力を生ずる関係にあってもよい。第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の中の磁石の強さが均一でなくてもよいため、斥力及び引力の双方を含む磁石配列は、好ましいことに、他の方向の平衡していない力によって損なわれることなく、引力が第1のソケット104及び第2のソケット116の一部を整列させるのを可能とすることができる。上記の実施形態においては、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、4つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、4つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する90度の回転を表していてもよい。
図23において、第1の磁石配列110は、4つの磁石112A乃至112Dを含み、4つの磁石112A乃至112Dは、(例えば、"N"等の)第1の極性を有する2つの磁石(112B及び112D)と第1の極性と反対の(例えば、"S"等の)第2の極性を有する2つの磁石(112A及び112C)とを有する。反対の極性を有する(磁石112A及び磁石112D等の)一方の対の磁石は、凹部106の一方の角に近接して配置され、反対の極性を有する(磁石112B及び磁石112C等の)他方の対の磁石は、凹部106の異なる角に近接して配置される。図23では、2つの角は対角線上にあるが、そうである必要はない。いくつかの実施形態において、隣接する角は、1つの磁石、2つの磁石、又はより多くの磁石に近接していてもよい。第2の磁石配列122は、4つの磁石124A乃至124Dを含み、4つの磁石124A乃至124Dは、第1の磁石配列110の(磁石112B及び磁石112C等の)対応する磁石の極性と反対の(それぞれ、"S"及び"N"等の)極性を有する(磁石124B及び磁石124C等の)2つの磁石と、第1の磁石配列110の(磁石112A及び磁石112D等の)対応する磁石の極性と同一の(それぞれ、"S"及び"N"等の)極性を有する(磁石124A及び磁石124D等の)2つの磁石とを有する。したがって、磁石の2つの対112A/124A及び112D/124Dは斥力を生じる関係にあってもよく、磁石の2つの対112B/124B及び112C/124Cは引力を生じる関係にあってもよい。第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の中の磁石の強さが均一でなくてもよいため、斥力及び引力の双方を含む磁石配列は、好ましいことに、他の方向の平衡していない力によって損なわれることなく、引力が第1のソケット104及び第2のソケット116の一部を整列させるのを可能とすることができる。図23の実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性のために、第1のソケット104及び第2のソケット116は、2つの異なる構成のうちのいずれかの構成で対にされてもよく、2つの異なる構成の各々は、一方のソケットの他方のソケットに対する180度の回転を表していてもよい。他の実施形態において、図23の第1の磁石配列110の磁石112の1つのみが1つの特定の極性を有していてもよく、第1の磁石配列110の磁石112のうちの残りの磁石112は反対の極性を有していてもよい。そのような実施形態において、第1の磁石配列110の回転対称性の欠如は、第1のソケット104と第2のソケット116との間のただ1つだけの構成が存在することを意味していてもよく、その唯一の構成は、第1の磁石配列110が第2の磁石配列122と正しく整列されることを可能とする。
図24及び図25は、第1の磁石配列110の個々の磁石112及び第2の磁石配列122の個々の磁石124のさまざまな実施形態の上面断面図であり、磁石112及び磁石124の長手方向軸156は、(図19乃至21に示されている)軸126に垂直に方向づけられている。特に、図24及び図25に図示されている実施形態は、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の斥力により第1のソケット104と第2のソケット116との間の自己整列を可能とするように構成されている。特に、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の正味の磁気的な力は、斥力であってもよい。図24及び図25を参照して以下で説明される配列のいずれかは、図19乃至21を参照して上記で説明された整列用固定具100の複数の実施形態のうちのいずれかに含まれてもよい。図24及び図25に示されている第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122は例示に過ぎず、磁石112及び磁石124のいずれかの望ましい配列が、それぞれ、図19乃至図21の複数の実施形態の第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の中で使用されてもよい。特に、いくつかの実施形態において、第1の磁石配列110は、第2の磁石配列122の図24及び図25に図示されている形態をとってもよく、第2の磁石配列122は、第1の磁石配列110の図24及び図25に図示されている形態をとってもよい。(N極極性について”N”及びS極極性について”S”等の)図24及び図25に図示されている特定の極性は例示に過ぎない。
図24において、第1の磁石配列110は、磁石の4つの対2402A乃至2402Dにグループ化される8つの磁石112を含んでいる。磁石の4つの対2402A乃至2402Dは、矩形形状の4つの角に配置され、磁石の4つの対2402A乃至2402Dの各々は、ここでは、第1のソケット104の実質的に正方形の断面の1つの辺の中心に近接している。1つの対2402の中の磁石112は、いずれかの望ましい距離だけ離れていてもよく、例えば、いくつかの実施形態において、磁石112の長手方向軸156は、数ミリメーターだけ離れて間隔をあけられていてもよい。第2の磁石配列122は、4つの磁石124A乃至124Dを含み、4つの磁石124A乃至124Dの各々は、第1の磁石配列110の磁石の4つの対2402A乃至2402Dのうちの1つに対応している。(例えば、第2の磁石配列122と面している、すなわち、第2の磁石配列122と主として相互作用をする磁石112の極性等の)磁石112の極性は、すべて("S"等の)同じ極性であってもよい。対応する磁石124の極性は、磁石112の極性と同じ("S"等の)極性であってもよい。第2の磁石配列122の中の磁石124の長手方向軸156は、第1の磁石配列110の磁石112の対応する対の長手方向軸156に平行に向けられていてもよい。例えば、磁石124Aの長手方向軸156は、磁石の対2402Aに含まれる磁石112の長手方向軸156に平行であってもよい。さらに、磁石124の長手方向軸156は、磁石124の長手方向軸156に垂直な(矢印2406によって示される方向等の)方向において、磁石の対応する対の中の複数の磁石112の複数の長手方向軸156の間に配置されていてもよい。例えば、磁石124Aの長手方向軸156は、磁石124Aの長手方向軸156に垂直な方向2406において、磁石の対2402Aの中に含まれる複数の磁石112の複数の長手方向軸156の間に配置されていてもよい。
図25において、第2の磁石配列122は、磁石の4つの対2502A乃至2502Dにグループ化される8つの磁石124を含んでいる。磁石の4つの対2502A乃至2502Dは、矩形形状の4つの角に配置され、磁石の4つの対2502A乃至2502Dの各々は、ここでは、第2のソケット116の実質的に正方形の断面の1つの辺の中心に近接している。1つの対2502の中の磁石124は、いずれかの望ましい距離だけ離れていてもよく、例えば、いくつかの実施形態において、磁石124の長手方向軸156は、数ミリメーターだけ離れて間隔をあけられていてもよい。第1の磁石配列110は、4つの磁石112A乃至112Dを含み、4つの磁石112A乃至112Dの各々は、第2の磁石配列122の磁石の4つの対2502A乃至2502Dのうちの1つに対応している。(例えば、第1の磁石配列110と面している、すなわち、第1の磁石配列110と主として相互作用をする磁石124の極性等の)磁石124の極性は、すべて("N"等の)同じ極性であってもよい。対応する磁石112の極性は、磁石124の極性と同じ("N"等の)極性であってもよい。第1の磁石配列110の中の磁石112の長手方向軸156は、第2の磁石配列122の磁石124の対応する対の長手方向軸156に平行に向けられていてもよい。例えば、磁石112Aの長手方向軸156は、磁石の対2502Aに含まれる磁石124の長手方向軸156に平行であってもよい。さらに、磁石112の長手方向軸156は、磁石112の長手方向軸156に垂直な(矢印2406によって示される方向等の)方向において、磁石の対応する対の中の複数の磁石124の複数の長手方向軸156の間に配置されていてもよい。例えば、磁石112Aの長手方向軸156は、磁石112Aの長手方向軸156に垂直な方向2406において、磁石の対2502Aの中に含まれる複数の磁石124の複数の長手方向軸156の間に配置されていてもよい。
図24及び図25の実施形態において、第1の磁石配列110の中の磁石112及び第2の磁石配列122の中の磁石124の“同様の”極性端の間の斥力が、矢印2406及び2408によって示される方向において、第1のソケット104及び第2のソケット116の自己整列を可能にすることができる。特に、一対の同様の極性の磁石の間での磁石の斥力が、その対の間の中点で磁石を整列させることを可能とする。
図24及び図25に示されている実施形態については、軸126の方向での第1のソケット104と第2のソケット116との間の整列が、いくつかの方法のうちのいずれかで達成されうる。図26乃至28は、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の正味の磁気的な力が斥力である実施形態についての、軸126の方向におけるさまざまな整列の側面図を示している。図26において、(第2の磁石配列122の)磁石124は、S極極性端154が磁石112と向き合った状態で(第2のソケット116の)側部146に配置される。図26において、磁石124及び磁石112の長手方向軸156は実質的に整列されていてもよい。上記の整列は、磁石124と磁石112との間の平衡関係を表していてもよく、その平衡状態においては、磁石124を“下に”引っ張る重力が磁石124を“上に”押すICパッケージ102によって働く垂直の力と釣り合っており、磁石124及び磁石112の軸整列は、磁石124及び磁石112がいかなる正味の“上の”磁気力又は“下の”磁気力をも受けていないことを意味する。しかしながら、磁石124及び磁石112は斥力を受けているので、上記の平衡は不安定であり、何らかの摂動が、磁石124及び磁石112の長手方向軸156の不整合につながる可能性がある。結果として、斥力を受けている2つの磁石が軸方向に整列するように意図される実施形態は、検査の環境に特有である数学的振動及び衝撃に対して十分に安定にはなりえない。
図27において、(第2の磁石配列122の)磁石124は、第2の極性端154が磁石112と向き合った状態で(第2のソケット116の)側部146に配置される。(第1の磁石配列110の)磁石112は、第2の極性端154が磁石124と向き合った状態で(第1のソケット104の)側部144に配置される。図27において、磁石124及び磁石112の長手方向軸156は実質的に整列されておらず、示されているように、磁石124が磁石112の“上に”あってもよい。上記の整列は、磁石124と磁石112との間の安定的な平衡関係を表していてもよく、その安定的な平衡状態においては、磁石124を“下に”引っ張る重力が磁石124を“上に”押す磁石112からの斥力と釣り合っていてもよい。しかしながら、いくつかのそのような実施形態において、第2のソケット116は、ICパッケージ102に対してほぼ力を示さず、したがって、凹部106の中にICパッケージ102を固定することにも寄与しないばかりか、(図示しない)第2のソケット116の電気的接触要素118とICパッケージ102の(図示しない)電気的接触要素120との間に圧力を印加することにも寄与しない。したがって、いくつかのそのような実施形態は、適切に固定するメカニズム及び整列用固定具100とICパッケージ102との間の電気的接続を提供することはできない。
図28において、(第2の磁石配列122の)磁石124は、第2の極性端154が磁石112と向き合った状態で(第2のソケット116の)側部146に配置される。(第1の磁石配列110の)磁石112は、第2の極性端154が磁石124と向き合った状態で(第1のソケット104の)側部144に配置される。図28において、磁石124及び磁石112の長手方向軸156は実質的に整列されておらず、示されているように、磁石124が磁石112の“下に”あってもよい。上記の整列は、磁石124と磁石112との間の安定的な平衡関係を表していてもよく、その安定的な平衡状態においては、磁石124を“下に”引っ張る重力及び磁石124を“下に”押す磁石112からの斥力が磁石124を“上に”押すICパッケージ102からの垂直の力と釣り合っていてもよい。そのような実施形態においては、第2のソケット116は、ICパッケージ102に力を加え、したがって、ICパッケージ102を固定することにも寄与するとともに、(図示しない)第2のソケット116の電気的接触要素118とICパッケージ102の(図示しない)電気的接触要素120との間に圧力を印加することにも寄与することができる。したがって、複数のそのような実施形態は、利点のある態様で固定するメカニズム及び整列用固定具100とICパッケージ102との間の電気的接続を提供することが可能である。さらに、図28の実施形態においては、磁石124及び磁石112は、それらの運動の経路のほとんどの間、反発しあう状態にあるので、第1のソケット104及び第2のソケット116は、図28に示されている構成から比較的容易にその対を解かれることが可能である。
図24乃至28を参照して上記で説明された斥力ベースの配列は、(図22及び図23を参照して説明された配列等の)引力ベースの配列と比較して、複数のある利点を有することが可能である。(第1のソケット104及び第2のソケット116を対にし、そしてその対を解く等の)反復的な循環の下では、第1のソケット104及び第2のソケット116を固定するスプリング又は他の構成要素が、上記の循環中の第1のソケット104と第2のソケット116との間の引力により応力を受ける可能性がある。特に、第1のソケット104及び/又は第2のソケット116に接続された浮動的な基部のスプリングは、時間にわたって過剰に伸びたりたわんだりする可能性がある。対照的に、(図24乃至28を参照して上記で説明されたメカニズム等の)斥力ベースのメカニズムは、潜在的に有害な力をほとんど生成しない。
図29は、第1のソケット104の側部144の中の第1の磁石配列110及び第2のソケット116の側部146の中の第2の磁石配列122を有する整列用固定具100の1つの実施形態の分解透視図である。図示されている実施形態においては、整列用固定具100は、図19に記載されている形態を有してもよく、第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122は、図23に示されている形態をとってもよい。整列用固定具100についての図19に示されている形態の使用は例示に過ぎず、図19乃至21の実施形態のいずれか(又はいずれかの他の適切な実施形態)を使用してもよい。図23の第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122の使用は例示に過ぎず、図22乃至25に示される第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122のいずれか(又は他の適切な磁石配列)を使用してもよい。使用の段階では、(図示されていない)ICパッケージ102は、第1のソケット104の凹部106の中に配置されてもよく、第1のソケット104及び第2のソケット116は、凹部106の中に第2のソケット116を少なくとも部分的に受け入れることにより対にされてもよい。図29の実施形態は、第1の登録特徴2902及び第2の登録特徴2904を含んでもよい。図示されているように、第2の登録特徴2904は、第1のソケット104の側壁160に近接する“くさび状部分”であり、第1の登録特徴2902は、第2のソケット116の扁平な部分である。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされる際に、第1の登録特徴2902の扁平な部分が第2の登録特徴2904に隣接するという点で、第1の登録特徴2902は、第2の登録特徴2904に対して相補的であってもよい。これらの登録特徴は、第1の登録特徴2902及び第2の登録特徴2904が、第1のソケット104及び第2のソケット116を適合させるために整列させられ、したがって、第1の登録特徴2902及び第2の登録特徴2904が、第1のソケット104及び第2のソケット116を1つの特定の回転構成に制約することを必要としてもよい。図29に図示されている登録特徴は例示に過ぎず、図示されている登録特徴の代わりに又はそれに加えて(図34乃至38を参照して以下で説明されるシャフトや凹部等の)他の登録特徴を使用してもよい。いくつかの実施形態においては、整列用固定具100にはいかなる登録特徴も含まれなくてもよい。
上記のように、いくつかの実施形態において、第1のソケット104の凹部106は、(ICパッケージ102の表面108にある複数の導電性接点のうちの対応する導電性接点に接触するように寸法を決められている)複数の導電性接点を含んでいてもよい。図30は、整列用固定具100の1つの実施形態の一例の一部の分解断面図である。整列用固定具100は、図1乃至29を参照して上記で説明される複数の整列用固定具のうちのいずれかの形態をとってもよい。図30に示されているように、ICパッケージ102の表面108は、複数の導電性ボール3006を含んでもよく、第1のソケット104の表面130は、複数の導電性レセプタクル3008を含んでもよい。複数の導電性レセプタクル3008の各々は、複数の導電性ボール3006のうちの対応する導電性ボールを受けることができるように寸法を決められてもよい。いくつかの実施形態において、複数の導電性レセプタクル3008は、(図示しない)検査回路と接続されてもよく、複数の導電性ボール3006及び複数の導電性レセプタクル3008を介してICパッケージ102と検査回路との間で電気信号が送受信されてもよい。いくつかの実施形態において、複数の導電性レセプタクル3008は、ICパッケージ102を受けて、ICパッケージ102の横方向の動きを実質的に制限する機械的に固定する台座を提供してもよい。
上記のように、いくつかの実施形態において、ICパッケージ102が凹部106の中に配置され、ICパッケージ102が第1のソケット104と第2のソケット116との間に配置される場合に、電気的接触要素118は、第1のソケット104に向かって伸びるピンを含んでいてもよい。図30は、そのような実施形態の一例を図示している。図示されているように、電気的接触要素118は、第1のソケット104に向かって伸びているピン3002を含んでいる。いくつかの実施形態において、図示されているように、ICパッケージ102の電気的接触要素120は、ICパッケージ102の表面114に近接する空洞3020の中に配置される導電性ボール3010を含んでいてもよい。ICパッケージ102が第1のソケット104と第2のソケット116との間に配置され、第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされると、ピン3002が導電性ボール3010に接触することができる。ピン3002はケーブル3004に接続されていてもよく、ケーブル3004は、(図示されていない)検査回路に接続されてもよい。導電性ボール3010及びピン3002を介してICパッケージ102と検査回路との間で電気信号を送受信してもよい。(第2のソケット116の)ピン3002の(第1のソケット104の凹部106の中に固定されている)導電性ボール3010に対する正しい整列が、本明細書において説明される複数の磁石ベースのソケット整列メカニズムのいずれかによって達成されてもよい。
上記のように、いくつかの実施形態において、表面164及び/又は表面162は、1つ又は複数のスプリングを介して基部に接続されてもよく、“浮動”ソケット116及び/又は104を提供してもよい。図31及び図32は、(第1のソケット104の表面162等の)第1のソケット104が1つ又は複数のスプリング3104を介して基部3102に接続される複数の実施形態の例としての側断面図を示している。図31及び図32の整列用固定具100は、図1乃至29を参照して上記で説明された複数の整列用固定具のいずれかの形態をとってもよい。表面162を参照して本明細書で説明されるスプリング接続メカニズムは、表面162の代わりに又は表面162に加えて表面164に適用されてもよい。いくつかの実施形態において、スプリング3104は圧縮スプリングであってもよく、複数の凹部に配置される端部を有していてもよく、それによってスプリング3104が対向する表面の間に閉じ込められてもよい。いくつかの実施形態において、第1のソケット104及び/又は第2のソケット116は、それ自身が、(図34を参照して以下で説明される)複数のスプリングによって接続される1つ又は複数の部分を含んでいてもよい。
いくつかの実施形態において、スプリング3102の伸長は保持部材によって制限される。保持部材は、基部3102に接続されていてもよく、第1のソケット104が基部3102からあらかじめ定められた距離以上に離れて移動するのを防止し、したがって、基部3102と第1のソケット104との間のスプリング3104の伸長を制限する。保持部材の2つの異なる実施形態がそれぞれ図31及び図32に図示されている。図31の保持部材3106は、基部3102に接続されている固い部材であってもよく、直立部分3110及び交差部分3112を有し、実質的に“L”字形状に構成されてもよい。いくつかの実施形態において、保持部材3106はL字型の取り付け用金具であってもよい。交差部分3112は、第1のソケット104の凹部3108の中に入り込んでもよく、凹部3108は、肩部3114及び肩部3116によって境界を決められてもよい。第1のソケット104が“上方に”変位させられる場合に、交差部分3112は、凹部3108の中にとどまる。第1のソケット104のさらに“上方への”変位は、交差部分3112と肩部3116との間の接触によって防止されてもよい。同様に、第1のソケット104が“下方に”変位させられる場合には、交差部分3112は、凹部3108の中にとどまる。第1のソケット104のさらに“下方への”変位は、交差部分3112と肩部3114との間の接触によって防止される。いくつかの実施形態において、凹部3108は、肩部3114を含まなくてもよく、したがって、第1のソケット104の下方の変位を制限しなくてもよい。
図32の保持部材3206は、基部3102に接続されている固い部材でもよく、直立部分3210及び交差部分3212を有し、実質的に“T”字形状に構成されてもよい。保持部材3206は、第1のソケット104の凹部3208の中に入り込んでもよく、凹部3108は、肩部3216によって境界を決められてもよい。第1のソケット104が“上方に”変位させられる場合に、交差部分3212は、凹部3208の中にとどまる。第1のソケット104のさらに“上方への”変位は、交差部分3212と肩部3216との間の接触によって防止されてもよい。
図29を参照して上記で説明されたように、本明細書で開示される整列用固定具のいくつかの実施形態は、1つ又は複数の登録特徴を含んでもよい。登録特徴は、第1のソケット104と第2のソケット116との間で対を構成することの方向づけを制限してもよく、及び/又は(最終的な整列が本明細書に開示される磁石ベースの自己整列メカニズムによって提供される)第1のソケット104と第2のソケット116との間の全体の整列を可能にしてもよい。図33は、整列用固定具100の分解側面図であり、図33の整列用固定具100は、登録特徴3304及び3306を加えた点を除き、(上記で説明された)図2の整列用固定具100と実質的に同様である。図1乃至4及び図19乃至21を参照して上記で説明された複数の実施形態のいずれかは、追加の登録特徴3304及び3306とともに使用されてもよい。登録特徴3304は、第2のソケット116の側部146から伸びているシャフトの形態をとってもよく、一方、登録特徴3306は、第1のソケット104の側部144の相補的な凹部の形態をとってもよい。いくつかの実施形態において、登録特徴3304及び3306は、第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされる際に“間隙”を残すように寸法を決められてもよく、“間隙”は、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の磁気的な力に応答して、第1のソケット104及び第2のソケット116の相対的位置が移動するのを可能にし、精緻な整列を達成する。登録特徴3304及び3306等の登録特徴は、本明細書で開示される整列用固定具100の複数の実施形態にいずれかに含まれてもよい。
図34は、さまざまな実施形態に従った整列用固定具100の第1のソケット104及び第2のソケット116の分解透視図である。第1のソケット104は、基部3414及び浮動部分3402を有していてもよい。基部3414は、(図31及び図32を参照して上記で説明された、図示されていない)1つ又は複数のスプリングを介して浮動部分3402に接続されていてもよい。第1のソケット104は1つ又は複数の凹部3410を含んでいてもよく、1つ又は複数の凹部3410は、第2のソケット116の相補的なシャフト3412とともに、第1のソケット104及び第2のソケット116の整列のための登録特徴として動作してもよい。図34の実施形態において、基部3414の中に凹部3410が示されている。第1のソケット104はエッジ整列特徴3430を含んでもよく、エッジ整列特徴3430は凹部106で受けられているICパッケージ102のエッジを整列させるのに使用されてもよい。
第1のソケット104は、8個の磁石112A乃至112Hを有する第1の磁石配列110を含んでもよい。磁石112A乃至112Dは浮動部分3402に配置されてもよく、磁石112E乃至112Hは基部3414に配置されてもよい。磁石112A乃至112Hの各々は、長手方向軸156が表面130に垂直な方向に向けられるように配置されてもよい。
第2のソケット116は、8個の磁石124A乃至124Hを有する第2の磁石配列122を含んでもよい。シャフト3412が凹部3410との整列に至る際には、磁石124A乃至124Hの各々は、対応する磁石112A乃至112Hとほぼ整列していてもよい。第2のソケット116の突出部3416は、第1のソケット104の凹部106の中に入り込んでいてもよい。本明細書において説明される磁石ベースの自己整列メカニズムは、磁気的な力により、第1のソケット104及び第2のソケット116をより精密に整列させることを可能としてもよい。(図示されない)電気的接触ピンは、第2のソケット116から第1のソケット104の凹部106に向かって伸びていてもよい。使用の段階では、電気的接触ピンは、凹部106の中のICパッケージ102との接触を形成してもよい。
いくつかの実施形態において、(整列用固定具100等の)整列用固定具は、検査機器の中に含まれてもよく、電気的検査、熱的検査、機械的検査、又は他の検査を受けるICパッケージ102を固定してもよい。いくつかの実施形態において、(第1のソケット104等の)第1のソケットは、(よく“被検査体”又はDUTと称される)検査されるべきICパッケージを受けてもよく、(第2のソケット116等の)第2のソケットは、第1のソケットと対になり、ICパッケージの“頂部の”表面に電気的接触を提供してもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116の対を構成することは、自動化された機械的なデバイスによって実行されてもよい。既存の対構成デバイスは、対構成デバイスに対する第1のソケット104及び/又は第2のソケット116の配置の変動を管理することが可能でなくてもよい。例えば、第1のソケット104がプラットフォーム上に配置されて、目標の位置と正しく整列されていない場合には、対構成デバイスは、第2のソケット116及び第1のソケット104を対にすることを失敗してもよい。
図35乃至38は、さまざまな実施形態に従った検査用固定具の側断面図を示しており、検査用固定具は、ICパッケージを検査のために設置する際に、複数の接合可能なソケットの間の改善された整列を可能とする。図35及び36は、ICパッケージ102を検査するように構成される検査用固定具3500を示している。ICパッケージ102は、ICパッケージ102のエッジ3550に近接して配置される2つの電気的接触要素を含んでいてもよい。ICパッケージ102は、第1のソケット3516の上に配置されてもよく、ICパッケージ102のエッジ3550は、第1のソケット3516の中の凹部3530に隣接していてもよい。第1のソケット3516は複数の凹部3528を有していてもよく、複数の凹部3528は、(上記で説明されたように)登録特徴として役立ってもよい。
検査用固定具3500は、台3510に接続されている熱制御ユニット3508を含んでいてもよい。熱制御ユニット3508は、検査を受けているICパッケージ102の温度を制御してもよい。いくつかの実施形態において、熱制御ユニット3508は、加熱装置及び冷却装置を含み、制御システムに取り付けられていてもよく、制御システムは、温度設定点を維持するために熱制御ユニット3508を“加熱”又は“冷却”にする。熱制御ユニット3508は、台3510の穴を通ってプレート3534まで伸びていてもよい。ハウジング3502は台3510に接続されていてもよい。ハウジング3502は2つ又はそれ以上の凹部3506を含んでいてもよく、第2のソケット3514の突出部3512は2つ又はそれ以上の凹部3506の中に入り込んでいてもよい。突出部3512は肩部ボルトの形態をとってもよく、肩部ボルトの肩部は壁面により凹部3506の中に保持され、壁面は、肩部ボルトのねじ部がその壁面を通って入り込むのを可能にするが、肩部ボルトの肩部がその壁面を通って入り込むのを防止する。突出部3512は、(ねじ付のボルトにより/ソケット構成により)プレート3534に固定されてもよく、プレート3534は、プレート3532に固定されてもよい。いくつかの実施形態において、プレート3532及びプレート3532“の下にある”構成要素は、単一の装置として製造されてもよく、その単一の装置が製造された後に、プレート3532がプレート3534にボルトで固定されてもよい。ハウジング3502は、プレート3534の肩部3536“の上に”配置される表面3538を有するように寸法を決められてもよい。
第2のソケット3514は、2つのシャフト3522を含んでいてもよく、2つのシャフト3522は、第1のソケット3516の凹部3528で受けられることができるように寸法を決められていてもよく、登録特徴として動作してもよい。凹部3528は、シャフト3522よりも幅が広くなっていてもよく、したがって、全体の整列を提供してもよい。第2のソケット3514は、2つのエッジ整列素子3524を含んでいてもよく、2つのエッジ整列素子3524は、ICパッケージ102のの幅と整合するように、具体的には、凹部3530の中に入り込んでICパッケージ102のエッジ3550と接触するように、間隔をあけて離されていてもよい。エッジ整列素子3524のICパッケージ102のエッジ3550との整列は、第1のソケット3516と第2のソケット3514との間の精緻な整列を提供し、いかなる磁石も含まなくてよい。第2のソケット3514は、(1つ又は複数の導電性ピン等の)電気的接触要素3526を含んでもよく、電気的接触要素3526は、第1のソケット3516及び第2のソケット3514が対にされると、ICパッケージ102の電気的接触要素120と接触してもよい。
矢印3518で示される方向及び矢印3520で示される方向に第2のソケット3514が運動可能となるように、ハウジング3502の凹部3506及び第2のソケット3514の突出部3512の寸法を決めてもよい。いくつかの実施形態において、第2のソケット3514は、矢印3518で示される方向に概ね0.1ミリメーター動くことを可能とされていてもよい。いくつかの実施形態において、第2のソケット3514は、矢印3520で示される方向に沿って“左”に概ね0.4ミリメーター、“右”に概ね0.4ミリメーター動くことを可能とされていてもよい。したがって、第2のソケット3514が(例えば、図35で示されているように)第1のソケット3516と“正しく整列されない”場合には、第2のソケット3514は、依然としてハウジング3502に固定されたまま、自由に併進運動することが可能であり、第1のソケット3516と正しく整列されることが可能である。上記の併進運動及び整列は図36に示されており、図36においては、第2のソケット3514は、(電気的接触要素3526と電気的接触要素120との間の接触及び正しい整列を達成するために)シャフト3522及びその対応する凹部3528を整列させ、そしてエッジ整列素子3524をICパッケージ102のエッジ3550と整列させるように右に移る。上記の併進運動の能力は、エッジ整列素子3524とエッジ3550との間の拘束及び/又はシャフト3522と凹部3528との間の拘束を減少させ又は排除することができる。従来の検査用固定具と比較して検査用固定具3500の耐久性を改善することに加えて、(例えば、摩耗した破片を突然剥離させ、その摩耗した破片によりIC検査を受けるパッケージ及び検査回路の双方を危険にさらす故障等の)壊滅的な故障を回避することができる。
電気的接触要素3526が電気的接触要素120と接触すると、台3510は、第1のソケット3516に向かって移動させられてもよく、それによって表面3538がプレート3534の肩部3536に接触し、肩部3536に力を加えてもよい。上記の力は、電気的接触要素3526と電気的接触要素120との間の界面に伝わってもよく、良好な接触を可能にする。
図37及び図38は、ICパッケージ102を検査するように構成される検査用固定具3700を示している。検査用固定具3700は、(図35及び図36の)検査用固定具3500と実質的に同様に構成されてもよいが、検査用固定具3500のエッジ整列メカニズムを有するソケットの代わりに、磁気整列メカニズムを有する整列用固定具100を含んでいてもよい。整列用固定具100は、図1乃至34を参照して上記で説明された整列用固定具のいずれかの形態をとってもよい。
図37において、ICパッケージ120は、2つの電気的接触要素120を含んでいてもよい。ICパッケージ102は、第1のソケット104の凹部106の中に配置されてもよい。第1のソケット104は、複数の凹部3528を有していてもよく、(以下で説明されるように)複数の凹部3528は、登録特徴として役立ってもよい。検査用固定具3700は、台3510に接続されている熱制御ユニット3508を含んでいてもよい。ハウジング3502は2つ又はそれ以上の凹部3506を含んでいてもよく、第2のソケット116の突出部3512は2つ又はそれ以上の凹部3506の中に入り込んでいてもよい。突出部3512は、プレート3534に固定されてもよく、プレート3534は、プレート3532に固定されてもよい。ハウジング3502は、プレート3534の肩部3536“の上に”配置される表面3538を有するように寸法を決められてもよい。第2のソケット116は、磁石124を含む第2の磁石配列122を含んでもよい。
第2のソケット3514は、2つのシャフト3522を含んでいてもよく、2つのシャフト3522は、第1のソケット104の凹部3528で受けられることができるように寸法を決められていてもよく、登録特徴として動作してもよい。第2のソケット116は、電気的接触要素118を含んでもよく、電気的接触要素118は、第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされると、ICパッケージ102の電気的接触要素120と接触してもよい。
図35及び図36を参照して上記で説明されたように、矢印3518で示される方向及び矢印3520で示される方向に第2のソケット116が運動可能となるように、ハウジング3502の凹部3506及び第2のソケット116の突出部3512の寸法を決めてもよい。したがって、第2のソケット116が(例えば、図37で示されているように)第1のソケット104と“正しく整列されない”場合には、第2のソケット116は、依然としてハウジング3502に固定されたまま、自由に併進運動することが可能であり、第1のソケット104と正しく対にされることが可能である。上記の併進運動及び整列は図38に示されており、図38においては、第2のソケット116は、(電気的接触要素118と電気的接触要素120との間の接触及び正しい整列を達成するために)シャフト3522及びその対応する凹部3528を整列させ、そして第2の磁石配列122の磁石124を第1の磁石配列110の対応する磁石112と整列させるように右に移る。
図35及び図36を参照して上記で説明されたように、上記の併進運動の能力は、エッジ整列素子3524とエッジ3550との間の拘束及び/又はシャフト3522と凹部3528との間の拘束を減少させ又は排除することができる。従来の検査用固定具と比較して検査用固定具3500の耐久性を改善することに加えて、(例えば、摩耗した破片を突然剥離させ、その摩耗した破片によりIC検査を受けるパッケージ及び検査回路の双方を危険にさらす故障等の)壊滅的な故障を回避することができる。電気的接触要素118が電気的接触要素120と接触すると、台3510は、第1のソケット104に向かって移動させられてもよく、それによって表面3538がプレート3534の肩部3536に接触し、肩部3536に力を加えてもよい。上記の力は、電気的接触要素118と電気的接触要素120との間の界面に伝わってもよく、良好な接触を可能にする。
図35乃至38の検査用固定具は、パッケージオンパッケージ(Package on Package(PoP))検査のための頂面側の調整を提供するのに使用可能である。多くのPoPパッケージは、頂面側の接点位置を有してもよく、検査の間、検査プローブの接点位置に対する慎重な整列を必要とする。例えば、いくつかの実施形態において、検査プローブは、頂面側の基板の上のメモリモジュールとICパッケージの上のグラフィックスコアとの間の接続性を提供するのに使用されてもよい。上記の技術の応用は、PoPデバイスに限定されることはなく、いずれの頂面側の検査接触点も、本明細書に開示されている整列技術から利益を得ることができる。例えば、異なる高さにある複数のダイを有する3次元パッケージが、本明細書に開示されている整列技術から利益を得ることができる。
図39は、さまざまな実施形態に従って整列用固定具を製造する例示的なプロセス3900のフローチャートである。プロセス3900の動作が整列用固定具100及び整列用固定具100の構成要素を参照して説明されるが、このことは例示の目的に過ぎず、プロセス3900は、いずれかの適切な整列用固定具を製造するのに使用してもよい。
ステップ3902において、第1のソケットが形成されてもよい。第1のソケットは、1つの凹部を有してもよく、その凹部は、ICパッケージの第1の表面を受けることができるように寸法が決められてもよい。ICパッケージは、第1の表面に対向する第2の表面を有してもよく、第2の表面の上に電気的接触要素を有していてもよい。例えば、ステップ3902において、第1のソケット104が形成されてもよく、第1のソケット104は、凹部106を有してもよく、凹部106は、ICパッケージ102の第1の表面108を受けることができるように寸法を決められていてもよい。ICパッケージ102は、第2の表面114を有していてもよく、電気的接触要素120が、第2の表面114の上に配置されてもよい。
ステップ3904において、第1の磁石配列が第1のソケットに提供されてもよい。第1の磁石配列は、凹部の外側に配置されてもよい。例えば、ステップ3904において、第1の磁石配列110が第1のソケット104に提供され、凹部106の外側の側部144に配置されてもよい。第1のソケットに第1の磁石配列を提供するステップは、(例えば、図13乃至18を参照して上記で説明された)第1のソケットの磁石凹部の中に摩擦適合により磁石を固定するステップを含んでもよい。いくつかの実施形態において、磁石凹部は面取りされている開口を含んでもよい。
ステップ3906において、第2のソケットが形成されてもよい。例えば、ステップ3906において、第2のソケット116が形成されてもよい。
ステップ3908において、第2の磁石配列が第2のソケットに提供されてもよい。例えば、ステップ3908において、第2の磁石配列122が第2のソケット116に提供されてもよい。
ステップ3910において、電気的接触要素が第2のソケットに提供されてもよい。例えば、ステップ3910において、電気的接触要素118が第2のソケット116に提供されてもよい。いくつかの実施形態において、ステップ3910の電気的接触要素は、(図30及び図35乃至38を参照して上記で説明された)導電性ピンを含んでいてもよい。プロセス3900はその後終了してもよい。
いくつかの実施形態において、複数の追加の動作がプロセス3900に含まれてもよい。例えば、ステップ3910の後に、第2のソケットがハウジングに接続され、ハウジングは、2つ又はそれ以上の凹部を含んでおり、(図35乃至38を参照して上記で説明されたように)第2のソケットがハウジングに対して運動可能となるように、第2のソケットの2つ又はそれ以上の突出部が、2つ又はそれ以上の凹部の対応する凹部の中に入り込んでもよい。
図40は、さまざまな実施形態に従ってICパッケージを検査するための例示的なプロセス4000のフローチャートである。プロセス4000の動作が整列用固定具100及び整列用固定具100の構成要素を参照して説明されるが、このことは例示の目的に過ぎず、プロセス4000は、いずれかの適切な整列用固定具を製造するのに使用してもよい。
ステップ4002において、ICパッケージの第1の表面が第1のソケットの凹部の中に位置させられてもよい。第1のソケットは、凹部の外側に配置される第1の磁石配列を有していてもよく、ICパッケージ102は、第1の表面に対向する第2の表面を有していてもよく、ICパッケージは、第2の表面に第1の電気的接触要素を有していてもよい。いくつかの実施形態において、第1の磁石配列の少なくとも1つの磁石は、概ね1/16インチの直径を有していてもよい。例えば、ステップ4002において、ICパッケージ102の第1の表面108は、第1のソケット104の凹部106の中に位置させられていてもよい。第1のソケット104は、凹部106の外側に配置される第1の磁石配列110を有してもよく、ICパッケージ102は、第1の表面108と対向する第2の表面114を有していてもよく、ICパッケージ102は、第2の表面114に電気的接触要素120を有していてもよい。
ステップ4004において、第2のソケットがハウジングに接続されてもよい。ハウジングは、2つ又はそれ以上の凹部を含んでいてもよく、第2のソケットは、ハウジングの中の2つ又はそれ以上の凹部の対応する凹部の中に入り込む2つ又はそれ以上の突出部を含んでいてもよい。第2のソケットは、ハウジングに対して運動可能であってもよい。例えば、ステップ4004において、第2のソケット116は、ハウジング3502に接続されてもよい。ハウジング3502は、2つ又はそれ以上の凹部3506を含んでもよく、第2のソケット116は、ハウジング3502の中の2つ又はそれ以上の凹部3506のうちの対応する凹部の中に入り込む2つ又はそれ以上の突出部3512を含んでもよい。第2のソケット116は、ハウジング3502に対して運動可能であってもよい。いくつかの実施形態において、ステップ4004の動作は実行されなくてもよい。
ステップ4006において、第2のソケットが第1のソケットと対にされてもよい。第2のソケットは、第2の電気的接触要素及び第2の磁石配列を有していてもよい。第1のソケット及び第2のソケットが対にされると、第1のソケットの第1の磁石配列は、第2の磁石配列とあらかじめ定められた平衡関係にあってもよく、ICパッケージは、第1のソケットと第2のソケットとの間に配置されてもよく、第1の電気的接触要素及び第2の電気的接触要素は、整列させられてもよい。例えば、ステップ4006において、第2のソケット116が第1のソケット104と対にされてもよい。第2のソケット116は、電気的接触要素118及び第2の磁石配列122を有していてもよい。第1のソケット104及び第2のソケット116が対にされると、第1のソケット104の第1の磁石配列110は、第2の磁石配列122とあらかじめ定められた平衡関係にあってもよく、ICパッケージ102は、第1のソケット104と第2のソケット116との間に配置されてもよく、電気的接触要素118及び電気的接触要素120が整列させられてもよい。
ステップ4008において、第1のソケットの中に配置されているICパッケージと第2のソケットの中の電気的接触要素との間で電気信号が送信されてもよい。例えば、ステップ4008において、(図30及び図35乃至38を参照して上記で説明されたように)電気的接触要素118及び電気的接触要素120を介して第2のソケット116と接続されている検査機器とICパッケージ102との間で電気信号を送信してもよい。
本明細書において開示される複数の磁石配列のうちのいずれかに含まれる磁石は、いずれかの望ましい形状をとってもよい。例えば、円柱型の磁石が、以前の記載の中で説明されている。図41乃至46は、本明細書において開示される複数の磁石配列のうちのいずれかに使用されてもよい磁石の他の形状を図示している。いくつかの実施形態において、ある磁石配列は、(円柱磁石及び球形磁石等の)異なる形状を有する複数の磁石を含んでいてもよい。例えば、第1のソケット104の第1の磁石配列110は、円錐形の磁石を含んでいてもよく、その円錐形の磁石は、第2のソケット116の第2の磁石配列122の中の円柱型の磁石に引き付けられるように配列されてもよい。他の例において、第1の磁石配列110は、円錐型磁石及び馬蹄型(U字型)磁石を含んでもよく、第2の磁石配列122は、第1の磁石配列110の円錐型磁石に引き付けられるように配列される円錐型磁石及び第1の磁石配列110の馬蹄型磁石に引き付けられるように配列される馬蹄型磁石を含んでもよい。磁石のさまざまな組み合わせが静的な力を発生させるのに使用されてもよい。さらに、さまざまな形状を有する磁石は、それらの磁石が含まれるソケットの表面に対して異なる相対的位置を有していてもよい。例えば、図41乃至46を参照して以下で説明される複数の磁石配列のうちのいずれかは、(図13乃至18に示されているように)ソケットの表面に対して凹んでいてもよく、ソケットの表面と同一平面になっていてもよく、又はソケットの表面から突き出していてもよい。配列のいずれかの適切な組み合わせが使用されてもよい。
図41は、(a)において1つの円錐型磁石4100を図示しており、(b)及び(c)において、1つ又は複数の円錐型磁石4100が、引力を生じる配列で第1のソケット104及び第2のソケット116に含まれている実施形態を図示している。円錐型磁石4100は、第1の端部4102及び第2の端部4104を有していてもよい。第1の端部4102は第1の極性を有しており、第2の端部4104は第1の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。図41に示されているように、第1の端部4102は円錐の頂点であってもよく、第2の端部4104は円錐の底辺であってもよい。いくつかの実施形態において、円錐型磁石4100は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴に円錐型磁石4100を頂点を最初に挿入することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、円錐型磁石4100は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴に円錐型磁石4100を底辺を最初に挿入し、その後その穴の中に円錐型磁石4100を接着するか又はそうでなければ固定することにより、ソケットに含まれてもよい。(b)において、ある1つの円錐型磁石4100が第1のソケット104に配置され、他の円錐型磁石4100が第2のソケット116に配置されている。上記の実施形態において、円錐型磁石4100の第1の端部4102は、第1のソケット104及び第2のソケット116の表面を超えて突き出ている。第1の端部4102での円錐の頂点は、第1の端部4102において磁力を集約し、整列の性能を改善するのに役立ってもよい。(c)においては、円錐型磁石4100は、引力ベースの整列状態で図示されている。
図42は、(a)において1つのピラミッド型磁石4200を図示しており、(b)及び(c)において、1つ又は複数のピラミッド型磁石4200が、引力を生じる配列で第1のソケット104及び第2のソケット116に含まれている実施形態を図示している。ピラミッド型磁石4200は、第1の端部4202及び第2の端部4204を有していてもよい。第1の端部4202は第1の極性を有しており、第2の端部4204は第1の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。図42に示されているように、第1の端部4202はピラミッドの頂点であってもよく、第2の端部4204はピラミッドの底辺であってもよい。いくつかの実施形態において、ピラミッド型磁石4200は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴にピラミッド型磁石4200を頂点を最初に挿入することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、ピラミッド型磁石4200は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴にピラミッド型磁石4200を底辺を最初に挿入し、その後、その穴の中にピラミッド型磁石4100を接着するか又はそうでなければ固定することにより、ソケットに含まれてもよい。(b)において、ある1つのピラミッド型磁石4200が第1のソケット104に配置され、他のピラミッド型磁石4200が第2のソケット116に配置されている。上記の実施形態において、ピラミッド型磁石4200の第1の端部4202は、第1のソケット104及び第2のソケット116の表面を超えて突き出ている。第1の端部4202でのピラミッドの頂点は、第1の端部4202において磁力を集約し、整列の性能を改善するのに役立ってもよい。(c)においては、ピラミッド型磁石4200は、引力ベースの整列状態で図示されている。
図43は、(a)において1つの弾丸型磁石4300を図示しており、(b)及び(c)において、1つ又は複数の弾丸型磁石4300が、引力を生じる配列で第1のソケット104及び第2のソケット116に含まれている実施形態を図示している。弾丸型磁石4300は、第1の端部4302及び第2の端部4304を有していてもよい。第1の端部4302は第1の極性を有しており、第2の端部4304は第1の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。図43に示されているように、第1の端部4302は弾丸の頂点のように丸められていてもよく、第2の端部4304はより少なく丸められていてもよい。いくつかの実施形態において、第2の端部4304は実質的に円柱型であってもよい。いくつかの実施形態において、弾丸型磁石4300は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴に弾丸型磁石4300を頂点を最初に挿入することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、弾丸型磁石4300は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴に弾丸型磁石4300を底辺を最初に挿入し、その後、その穴の中に弾丸型磁石4300を接着するか又はそうでなければ固定することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、第2の端部4304は実質的に円柱型であり、弾丸型磁石4300は圧入によって穴の中に固定されてもよい。(b)において、ある1つの弾丸型磁石4300が第1のソケット104に配置され、他の弾丸型磁石4300が第2のソケット116に配置されている。上記の実施形態において、弾丸型磁石4300の第1の端部4302は、第1のソケット104及び第2のソケット116の表面を超えて突き出ている。丸められている第1の端部4302は、第1の端部4302において磁力を集約し、整列の性能を改善するのに役立ってもよい。(c)においては、弾丸型磁石4300は、引力ベースの整列状態で図示されている。
図44は、(a)において1つの馬蹄型磁石4400を図示しており、(b)及び(c)において、1つ又は複数の馬蹄型磁石4400が、引力を生じる配列で第1のソケット104及び第2のソケット116に含まれている実施形態を図示している。馬蹄型磁石4400は、第1の端部4402及び第2の端部4404を有していてもよい。第1の端部4402は、2つのアーム4406及び4408を有していてもよい。アーム4406は第1の極性を有しており、アーム4408は第1の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。いくつかの実施形態において、馬蹄型磁石4400は、ソケットに2つの穴をあけ、その後、その穴に馬蹄型磁石4400をアームを最初に挿入することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、馬蹄型磁石4400は、ソケットに穴をあけ、その後、その穴に馬蹄型磁石4400を第2の端部4404を最初に挿入し、その後、その穴の中に馬蹄型磁石4400を接着するか又はそうでなければ固定することにより、ソケットに含まれてもよい。(b)において、ある1つの馬蹄型磁石4400が第1のソケット104に配置され、他の馬蹄型磁石4400が第2のソケット116に配置されている。上記の実施形態において、馬蹄型磁石4400の第1の端部4402は、第1のソケット104及び第2のソケット116の表面を超えて突き出ている。オフセットされる整列が同種の極性のアームの間の斥力によって相殺されてもよいので、馬蹄型磁石4400を使用すると、整列を改善することができる。(c)においては、馬蹄型磁石4400は、引力ベースの整列状態で図示されている。
図45は、(a)において1つの円柱磁石4500及び1つの管状磁石4510を図示しており、(b)及び(c)、(d)及び(e)、並びに(f)及び(g)において、1つ又は複数の円柱磁石4500が第2のソケット116に含まれ、1つ又は複数の管状磁石4510が第1のソケット104に含まれている実施形態を図示している。円柱磁石4500は、第1の端部4502及び第2の端部4504を有していてもよい。第1の端部4502は第1の極性を有しており、第2の端部4504は第1の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。管状磁石4510は、第1の端部4512及び第2の端部4514を有していてもよい。第1の端部4512は、円柱磁石4500の第1の端部4502の極性と同じ第1の極性を有していてもよい。第2の端部4514は、円柱磁石4500の第2の端部4504の極性と同じで円柱磁石4500の第1の端部4502の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。管状磁石4510の中のチャネル4516は、円柱磁石4500を受けることができるように寸法を決められていてもよい。いくつかの実施形態において、円柱磁石4500及び管状磁石4510は、ソケットに穴をあけ、磁石を挿入し、そして、その穴の中に磁石を接着するか又はそうでなければ固定することにより、さまざまなソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、円柱磁石4500及び/又は管状磁石4510は、圧入によりそれぞれの穴の中に固定されてもよい。(b)において、管状磁石4510は第1のソケット104に配置され、円柱磁石4500は第2のソケット116に配置されている。上記の実施形態において、円柱磁石4500の第1の端部4502及び管状磁石4510の第1の端部4512は、それぞれ、第1のソケット104及び第2のソケット116の表面を超えて突き出ている。(c)において、円柱磁石4500及び管状磁石4510は、引力ベースの整列状態で図示されている。
図45は、円柱磁石4500が第1のソケット104の中の管状磁石4510のチャネル4516の中に配置されている複数の実施形態を図示している。管状磁石4510のチャネル4516の中に追加の円柱磁石4500を入れると、第2のソケット116に含まれる円柱磁石4500を中心に寄せるのに役立つ。(d)において、第1のソケット104の中の円柱磁石4500の高さは、その円柱磁石4500が配置される管状磁石4510の高さよりも小さい。(e)において、(d)の第2のソケット116の円柱磁石4500は、第1のソケット104の円柱磁石4500との引力ベースの整列状態で、かつ、管状磁石4510との斥力ベースの整列状態で図示されている。(f)において、第1のソケット104の中の円柱磁石4500の高さは、その円柱磁石4500が配置される管状磁石4510の高さと概ね同じである。(g)において、(f)の第2のソケット116の円柱磁石4500は、第1のソケット104の円柱磁石4500との引力ベースの整列状態で、かつ、管状磁石4510との斥力ベースの整列状態で図示されている。
図46は、(a)において、1つの球形磁石4600を図示しており、(b)及び(c)において、1つ又は複数の球形磁石4600が1つ又は複数の円柱磁石と対にされる実施形態を図示しており、(d)及び(e)において、1つ又は複数の球形磁石4600が1つ又は複数の球形磁石4600と対にされる実施形態を図示している。球形磁石4600は、第1の端部4602及び第2の端部4604を有していてもよい。第1の端部4602は第1の極性を有していてもよく、第2の端部4604は第1の極性とは反対の第2の極性を有していてもよい。いくつかの実施形態において、球形磁石4600は、ソケットに穴をあけ、その穴の中に球形磁石4600を挿入し、そして、その穴の中に球形磁石4600を保持する縁部を提供することにより、ソケットに含まれてもよい。いくつかの実施形態において、((b)乃至(e)を参照して以下で説明されるように)球形磁石4600が穴の中で“上及び下に”併進運動することが可能であるようにその穴の寸法を決めてもよい。いくつかの実施形態において、球形磁石4600が穴の中で実質的に“上及び下に”併進運動しないように、その穴の寸法を球形磁石4600の外側の寸法にかなり近い寸法に決めてもよい。いくつかの実施形態において、球形磁石4600は、穴の中で回転してもよい。いくつかの実施形態において、球形磁石4600は、穴の中で固定され、回転しなくてもよい。
図46の(b)において、円柱磁石4610は第1のソケット104に配置され、球形磁石4600は第2のソケット116に配置される。図示されているように、球形磁石4600は、第2のソケット116と第1のソケット104とが接触する前に、第2のソケット116の表面を超えて突き出ていてもよい。円柱磁石4610は、第1のソケット104の表面と同一平面を形成している。(c)において、円柱磁石4610及び球形磁石4600は、引力ベースの整列状態で図示されている。具体的には、球形磁石4600の第1の端部4602は、円柱磁石4610と接触し、第2のソケット116の凹部の中で球形磁石4600を“上に”併進運動させてもよい。
図46の(d)において、1つの球形磁石4600が第1のソケット104に配置され、1つの球形磁石4600が第2のソケット116に配置される。図示されているように、第2のソケット116の球形磁石4600は、第2のソケット116と第1のソケット104とが接触する前に、第2のソケット116の表面を超えて突き出ていてもよい。(e)において、球形磁石4600は、引力ベースの整列状態で図示されている。具体的には、第2のソケット116の球形磁石4600の第1の端部4602は、第1のソケット104の球形磁石4600の第2の端部4604と接触し、第2のソケット116の凹部の中で第2のソケット116の球形磁石4600を“上に”併進運動させてもよい。
いくつかの実施形態において、(図46の球形磁石4600等の)球形磁石を使用すると、本明細書で開示されている整列用固定具のさまざまな実施形態が、依然として適切な整列を提供しつつ、製造上の変動を受け入れることを可能とすることができる。図47乃至51は、整列が適切でないシナリオを図示している。具体的には、図47は、第1の磁石配列110の中で磁石112A、112B、及び112Cを有する第1のソケット104及び第2の磁石配列122の中で磁石124A、124B、及び124Cを有する第2のソケット116の平面図である。(例えば、図6乃至11を参照して上記で説明された方法で)磁石124Aは磁石112Aと整列するように配列されてもよく、磁石124Bは磁石112Bと整列するように配列されてもよい。しかしながら、磁石124Cは、磁石112Cと名目上は整列するように配列されるが、製造プロセスでの誤差(又は製造プロセスでの自然界での変動)により、予期される位置とは異なる(特に、磁石124Cとの正確な整列状態にはない)位置に磁石112Cが配列されてしまう可能性がある。1つ又は複数の磁石の正しくない整列の結果として、第1のソケット104及び第2のソケット116が互いに対して複数の異なる平衡配列を有しうるということが起こりうる。具体的には、図48は、磁石124Aが磁石112Aと整列され、残りの磁石が可能な限り“最良に”整列している平衡状態を図示している。図49は、磁石124Bが磁石112Bと整列され、残りの磁石が可能な限り“最良に”整列されている平衡状態を図示している。図50は、磁石124Cが磁石112Cと整列され、残りの磁石が可能な限り“最良に”整列されている平衡状態を図示している。特に、2つの円柱磁石が整列される場合には、それらの2つの円柱磁石は、図51(a)に示されているように配列されることができる。2つの円柱磁石が誤って整列される場合には、それらの2つの円柱磁石は、図51(b)に示されているように配列される可能性がある。これらの複数の平衡状態が存在すると、第1のソケット104及び第2のソケット116の正しい整列の達成を困難にする可能性がある。
図52乃至54は、複数の平衡状態を生じる上記の問題を生じる傾向がより小さい実施形態を図示している。図52は、第1の磁石配列110の中で磁石112A、112B、及び112Cを有する第1のソケット104及び第2の磁石配列122の中で磁石124A、124B、及び124Cを有する第2のソケット116の平面図である。第1の磁石配列110の磁石112は、複数の異なる磁気的な強度を有していてもよい。図52において、これらの複数の異なる磁気的な強度は、図示の目的で異なるサイズの複数の磁石として示されているが、複数の磁石112は、同じサイズを有していてもよい。具体的には、磁石112Aは、第1の磁石配列110の中で最も強い磁石であってもよく、磁石112Cは、第1の磁石配列110の中で最も弱い磁石であってもよく、磁石112Bは、磁石112Aと磁石112Cとの間の強さを持つ磁石であってもよい。同様に、第2の磁石配列122の磁石124は、複数の異なる磁気的な強度を有していてもよい。具体的には、磁石124Aは、第2の磁石配列122の中で最も強い磁石であってもよく、磁石124Cは、第2の磁石配列122の中で最も弱い磁石であってもよく、磁石124Bは、磁石124Aと磁石124Cとの間の強さを持つ磁石であってもよい。第1の磁石配列110の磁石112及び/又は第2の磁石配列122の磁石124は、1つ又は複数の球形磁石を含んでいてもよい。特に、磁石112B及び磁石124Bのうちの少なくとも1つは球形磁石であってもよく、また、磁石112C及び磁石124Cのうちの少なくとも1つは球形磁石であってもよい。
磁石124Aは、磁石112Aと整列するように配列されてもよく、磁石124Bは、磁石112Bと整列するように配列されてもよい。しかしながら、磁石124Cは、磁石112Cと名目上は整列するように配列されるが、(図48を参照して上記で説明されたように)製造プロセスでの誤差(又は製造プロセスでの自然界での変動)により、予期される位置とは異なる(特に、磁石124Cとの正確な整列状態にはない)位置に磁石112Cが配列されてしまう可能性がある。
磁石112A及び磁石124Aは、それぞれ、第1の磁石配列110及び第2の磁石配列122のうちで最も強い磁石であるので、第1のソケット104及び第2のソケット116が近傍に運ばれると、これらの磁石は最初に整列することができる。上記の整列は、第1の磁石配列110と第2の磁石配列122との間の他の磁石の相互作用から生じるより弱い磁気的な力によっては容易には妨げられない。磁石112A及び磁石124Aの整列の後、(その次に最も強い磁石である)磁石112B及び磁石124Bが優先的に整列してもよい。磁石112B及び磁石124Bのうちの少なくとも一方が球形磁石である場合には、球形磁石は、平衡位置に回転して、その対応する磁石との可能な限り最良に整列するようにしてもよい。具体的には、2つの球形磁石が完全に整列されると、それらの2つの球形磁石は、図54(a)に示されているように配列されてもよく、2つの球形磁石が誤って整列され、自由に回転できる場合には、それらの2つの球形磁石は、図54(b)に示されているように配列されてもよい。(最も弱い磁石である)磁石112C及び124Cは、その後、選択的に整列されてもよい。磁石112C及び磁石124Cのうちの少なくとも一方が球形磁石である場合には、球形磁石は、平衡位置に回転して、その対応する磁石との可能な限り最良に整列するようにしてもよい。平衡位置に回転する球形磁石の能力により、上記で説明された複数の平衡状態の問題を回避することが可能であり、本明細書で開示されている整列用固定具のさまざまな実施形態が製造上の変動及び製造上の誤差をより良く受け入れることを可能とすることができる。
以下の段落は、本明細書で開示される複数の実施形態のうちのいくつかの例を説明している。例1は、集積回路(IC)パッケージのための整列用固定具であって、
前記集積回路(IC)パッケージの第1の表面を受けることができるように寸法を決められている凹部を有するとともに、前記凹部の外側に配置されている第1の磁石配列を有する第1のソケットであって、前記集積回路(IC)パッケージは、前記第1の表面と対向する第2の表面を有するとともに、前記第2の表面にある第1の電気的接触要素を有する、第1のソケットと、第2の電気的接触要素を有するとともに、第2の磁石配列を有する第2のソケットとを含み、前記集積回路(IC)パッケージが前記凹部の中に配置されると、前記第1の電気的接触要素及び前記第2の電気的接触要素が整列させられ、前記集積回路(IC)パッケージが第1の軸に沿って前記第1のソケットと前記第2のソケットとの間に配置され、前記第1の磁石配列は、前記第1のソケット及び前記第2のソケットを対にするために前記第2の磁石配列とあらかじめ定められた平衡関係にある、整列用固定具である。
例2は、例1の主題を含み、前記第1の電気的接触要素は、前記集積回路(IC)パッケージの前記第2の表面の凹部の中に配置されることをさらに特定する、整列用固定具である。
例3は、例2の主題を含み、前記第2の電気的接触要素はピンを含み、前記集積回路(IC)パッケージが、前記凹部の中に配置されるとともに、前記第1のソケットと前記第2のソケットとの間に配置される場合に、前記ピンは、前記第1のソケットに向かって突き出ていることをさらに特定する、整列用固定具である。
例4は、例1乃至3のいずれかの主題を含み、複数のスプリングが前記第1のソケットの第1の表面と接続され、前記凹部が前記第1のソケットの第2の表面に配置され、
前記第1のソケットの前記第2の表面は前記第1のソケットの前記第1の表面と対向することをさらに特定する、整列用固定具である。
例5は、例4の主題を含み、前記第1のソケットの前記第1の表面に近接して配置され、前記複数のスプリングの伸長を制限する保持部材をさらに含む、整列用固定具である。
例6は、例1乃至5のいずれかの主題を含み、前記集積回路(IC)パッケージの前記第1の表面は複数の導電性ボールを含み、前記凹部は、前記複数の導電性ボールを受けることができるように寸法を決められている複数のソケットを含むことをさらに特定する、整列用固定具である。
例7は、例1乃至6のいずれかの主題を含み、前記第1の磁石配列及び前記第2の磁石配列の個々の磁石は、第1の極性端、第2の極性端、並びに前記第1の極性端及び前記第2の極性端によって規定されている長手方向軸を有し、前記第1の磁石配列及び前記第2の磁石配列の個々の磁石は、前記第1の軸と平行な長手方向軸によって方向づけられることをさらに特定する、整列用固定具である。
例8は、例7の主題を含み、前記第1の磁石配列は、矩形形状の4つの角に配置されている4つの磁石を含み、前記4つの磁石のうちの2つの磁石は、第1の極性を有して対角部に配置され、前記4つの磁石のうちの2つの磁石は、前記第1の極性とは異なる第2の極性を有して異なる対角部に配置されることをさらに特定する、整列用固定具である。
例9は、例1乃至8のいずれかの主題を含み、前記第1の磁石配列及び前記第2の磁石配列の個々の磁石は、第1の極性端、第2の極性端、並びに前記第1の極性端及び前記第2の極性端によって規定されている長手方向軸を有し、前記第1の磁石配列及び前記第2の磁石配列の個々の磁石は、前記第1の軸に垂直な長手方向軸によって方向づけられることをさらに特定する、整列用固定具である。
例10は、例9の主題を含み、前記第1の磁石配列は、矩形形状の4つの角に配置されている4つの磁石を含むことをさらに特定する、整列用固定具である。
例11は、例9の主題を含み、前記第1のソケットは側壁を含み、前記第1の磁石配列は少なくとも部分的に前記側壁の中に配置されていることをさらに特定する、整列用固定具である。
例12は、例11の主題を含み、前記側壁は矩形形状を規定し、前記第1の磁石配列は、前記矩形形状の複数の異なる辺に位置し前記矩形形状の第1の角に近接する2つの磁石を含み、前記第1の磁石配列は、前記矩形形状の複数の異なる辺に位置し前記矩形形状の第2の角に近接する2つの磁石を含むことをさらに特定する、整列用固定具である。
例13は、例9の主題を含み、前記第1のソケット及び前記第2のソケットが対にされると、一方の磁石配列の1つの磁石の長手方向軸は、他方の磁石配列の2つの磁石の長手方向軸に平行に方向づけられ、前記一方の磁石配列の前記1つの磁石の前記長手方向軸は、前記1つの磁石の前記長手方向軸に垂直な方向において、前記他方の磁石配列の前記2つの磁石の前記長手方向軸の間に配置され、前記一方の磁石配列の前記1つの磁石の第1の極性端は、前記他方の磁石配列の前記2つの磁石の第1の極性端と向かい合い、前記一方の磁石配列及び前記他方の磁石配列は、前記第1の磁石配列及び前記第2の磁石配列を含む群から選択される2つの異なる磁石配列であることをさらに特定する、整列用固定具である。
例14は、例1乃至13のいずれかの主題を含み、前記第1のソケット及び前記第2のソケットが対にされる場合に、前記第1の磁石配列の1つ又は複数の磁石は、前記第2の磁石配列の1つ又は複数の磁石と接触しないことをさらに特定する、整列用固定具である。
例15は、例1乃至14のいずれかの主題を含み、前記第1のソケット及び前記第2のソケットが対にされる場合に、前記第1の磁石配列と前記第2の磁石配列との間の正味の磁気的な力が斥力であることをさらに特定する、整列用固定具である。
例16は、例1乃至14のいずれかの主題を含み、前記第1のソケット及び前記第2のソケットが対にされる場合に、前記第1の磁石配列と前記第2の磁石配列との間の正味の磁気的な力が引力であることをさらに特定する、整列用固定具である。
例17は、例1乃至16のいずれかの主題を含み、2つ又はそれ以上の凹部を含むハウジングをさらに含み、前記第2のソケットは、前記ハウジングの前記2つ又はそれ以上の凹部のうちの対応する凹部の中に突き出している2つ又はそれ以上の突出部を含み、前記第2のソケットは、前記ハウジングに対して、前記第1の軸の方向及び前記第1の軸に垂直な方向に運動可能である、整列用固定具である。
例18は、整列用固定具を製造する方法であって、凹部を有する第1のソケットを形成するステップであって、前記凹部は、集積回路(IC)パッケージの第1の表面を受けることができるように寸法を決められ、前記集積回路(IC)パッケージは、前記第1の表面と対向する第2の表面を有するとともに、前記第2の表面に第1の電気的接触要素を有する、第1のソケットを形成するステップと、前記第1のソケットに第1の磁石配列を提供するステップであって、前記第1の磁石配列は、前記凹部の外側に配置される、第1の磁石配列を提供するステップと、第2のソケットを形成するステップと、前記第2のソケットに第2の磁石配列を提供するステップと、前記第2のソケットに第2の電気的接触要素を提供するステップとを含み、前記集積回路(IC)パッケージが前記凹部の中に配置され、前記集積回路(IC)パッケージが、第1の軸に沿って前記第1のソケットと前記第2のソケットとの間に配置され、前記第1の磁石配列が、前記第1のソケット及び前記第2のソケットを対にするために前記第2の磁石配列との間であらかじめ定められる平衡関係にある場合に、前記第1の電気的接触要素及び前記第2の電気的接触要素が整列される、方法である。
例19は、例18の主題を含み、前記第1のソケットに第1の磁石配列を提供するステップは、前記第1のソケットの磁石凹部の中に摩擦適合によって磁石を固定するステップを含むことをさらに特定する、方法である。
例20は、例19の主題を含み、前記第1のソケットの前記磁石凹部が、面取りされる開口を含むことをさらに特定する、方法である。
例21は、例18乃至20のいずれかの主題を含み、前記第2の電気的接触要素が導電性ピンを含むことをさらに特定する、方法である。
例22は、例18乃至21のいずれかの主題を含み、ハウジングに前記第2のソケットを接続するステップをさらに含み、前記ハウジングは2つ又はそれ以上の凹部を含み、前記第2のソケットは、前記ハウジングの前記2つ又はそれ以上の凹部のうちの対応する凹部の中に突き出している2つ又はそれ以上の突出部を含み、前記第2のソケットは、前記ハウジングに対して、前記第1の軸の方向及び前記第1の軸に垂直な方向に運動可能であることをさらに特定する、方法である。
例23は、集積回路(IC)パッケージを検査する方法であって、第1のソケットの凹部の中に前記集積回路(IC)パッケージの第1の表面を位置させるステップであって、前記第1のソケットは、前記凹部の外側に配置される第1の磁石配列を有し、前記集積回路(IC)パッケージは、前記第1の表面と対向する第2の表面を有し、前記集積回路(IC)パッケージは、前記第2の表面に第1の電気的接触要素を有する、前記集積回路(IC)パッケージの第1の表面を位置させるステップと、前記凹部の中に前記集積回路(IC)パッケージの第1の表面を位置させるステップの後に、第2のソケットを前記第1のソケットと対にするステップであって、前記第1のソケット及び前記第2のソケットが対にされると、前記第2のソケットは、第2の電気的接触要素及び第2の磁石配列を有し、前記第1の磁石配列は、前記第2の磁石配列との間であらかじめ定められる平衡関係にあり、前記集積回路(IC)パッケージは、第1の軸に沿って前記第1のソケットと前記第2のソケットとの間に配置され、前記第1の電気的接触要素及び前記第2の電気的接触要素が整列される、第2のソケットを前記第1のソケットと対にするステップと、前記第1の電気的接触要素及び前記第2の電気的接触要素を介して、前記第2のソケットに接続される検査機器と前記集積回路(IC)パッケージとの間で電気信号を送信するステップとを含む、方法である。
例24は、例23の主題を含み、前記第2のソケットを前記第1のソケットと対にするステップの前に、前記第2のソケットをハウジングに接続するステップをさらに含み、前記ハウジングは2つ又はそれ以上の凹部を含み、前記第2のソケットは、前記ハウジングの前記2つ又はそれ以上の凹部のうちの対応する凹部の中に突き出している2つ又はそれ以上の突出部を含み、前記第2のソケットは、前記ハウジングに対して、前記第1の軸の方向及び前記第1の軸に垂直な方向に運動可能であることをさらに特定する、方法である。
例25は、例23及び24のいずれかの主題を含み、前記第1の磁石配列の少なくとも1つの磁石が概ね1/16インチの直径を有することをさらに特定する、方法である。